JP3580067B2 - クロメート付着量の制御方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クロメート付着量の制御方法に関し、詳しくは、「めっき」された鋼板を同一ライン上で引き続き反応クロメート処理するに際して、該めっき鋼板面に付着するクロメート量を適切に制御する技術である。
【0002】
【従来の技術】
表面に各種のめっきが施された所謂めっき鋼板(以下では、単に鋼板ということがある)は、その耐食性、耐酸化性等を向上させるために、めっき作業に引き続いて表面をクロメート処理されることが多い。このクロメート処理は、図2に示すように、所定成分のクロメート液をサイドブローで鋼板両面に散布するノズル・ヘッダ群(A1〜D4)の中を通板させ、該鋼板の表面に所謂クロメートを付着させることで行われる。付着量は、通常50〜200mg/m2 程度であるが、製品品質の観点からは鋼板全体で均一に付着していることが必要である。
【0003】
なお、クロメート液は、主成分としてCrが1〜20g/リットル、F− が1000〜5000ppm,NO− 3 が5000〜10000ppm,PO3− 4 が100〜1000ppm程度含有する水溶液である。
ところで、図2に示したクロメート処理装置は、鋼板のめっき装置と同一ライン上に配置されている。そして、該ライン上を走行する鋼板は、めっき作業の都合に合わせて、その走行速度を変化する。従って、クロメート処理をする際には、この走行速度の変化に応じて、散布するクロメート量を変更しなければ、均一な付着が達成されないという問題がある。
【0004】
そこで、従来より、クロメート付着量の制御は、クローメート液を散布するノズルの位置とヘッダ群数とを種々組み合わせて図3のようにパターン化し、クロメート処理時間が一定になるよう鋼板の走行速度と使用すべきパターンとを、階段状の関数関係(図4参照)に整理することで行なっていた。つまり、走行速度が早い時には、番号が大きく散布クロメート量が多いパターンを使用し、その逆には番号の小さいパターンを使用するのである。具体的には、該関数関係を作業標準等に多種類準備し、オペレータが、操業条件(液種類等)や鋼板速度の変更に合わせて、採用する関数関係及びパターンを選択、決定し、操業していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来のオペレータ操業では、
(1)パターンの変更を忘れて、鋼板の走行速度を変更したり、
(2)走行速度とパターンとの前記関数関係を、クロメート液の種類を間違えて選定する
等の誤操作が起こり、付着量の規格外れを発生させることがあった。
【0006】
また、該関数関係を設備仕様からの計算で求めて作業標準等に準備しても、計算上と実プロセスには誤差があり、使用精度が良い関数関係を作成することは困難であった。そこで、オペレータは、長年培った経験と感に頼って操業することが多くなり、製品鋼板においてクロメートの付着量や均一度に個人差が生じていた。さらに、前記関数関係を多くの鋼種やめっき種に亘り完全に準備するには、多大の手間がかかるという別の問題もあった。
【0007】
本発明は、かかる事情を鑑み、オペレータの関与を極力低減し、製品鋼板へのクロメートの均一付着を安定して施せるクロメート付着量の制御方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
発明者は、前記目的を達成するため、公知のフィード・フォアード(FF)制御、学習制御及びフィード・バック(FB)制御に着眼し、それらを適切に組み合わせて多大の効果を得ることに鋭意努力した。そして、その成果を本発明として実現させた。
【0009】
すなわち、本発明は、クロメート液を散布するノズルの位置と使用数の組み合わせをパターン化し、反応クロメート処理ラインを走行するめっき鋼板の走行速度と各パターンとの間に関数関係を定めて、該めっき鋼板面にクロメート液を散布、付着させるに当たり、前記走行速度とパターンとの関数関係を、クロメート液の種類及び影響因子に基づき複数種類設定すると共に、そのうちから1種類の関数関係を操業条件に応じ選定して1つのパターンを予め決定し、めっき鋼板へのクロメートの付着を制御することを特徴とするクロメート付着量の制御方法である。
【0010】
また、本発明は、前記予め決定したパターンでは、クロメートの目標付着量と実測付着量との偏差が大きい時は、該偏差がある範囲内に収まるように、前記の選定した関数関係自体を学習制御で修正することを特徴とするクロメート付着量の制御方法である。
さらに、本発明は、操業中に、クロメートの目標付着量と実測付着量との偏差がある範囲内に収まるよう、前記決定パターンを同一関数関係内の別パターンに変更することを特徴とするクロメート付着量の制御方法である。
【0011】
本発明によれば、めっき鋼板の走行速度とクロメート液の散布パターンとの関数関係を、設備仕様からクロメート処理時間が一定となるよう予め決定し、この関数関係自体を、試運転等の操業実績から学習制御で修正したり、あるいは実プロセスとの誤差を自動修正するようにしたから、実プロセスに適用可能な関数関係を、作業負荷をかけずに自動的に作成できるようになる。また、実プロセスに適用後は、選択したパターンを、フィード・バック(FB)制御により別のパターンに変更できるようにしたから、操業中の長期間に亘って鋼板に均一で、且つ高精度にクロメートを付着できるようになる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明に係るクロメート付着量の制御方法をブロック図で示し、その内容を、以下で説明する。
まず、操業開始に当たり、オペレータが操業条件(クロメート液の種類、鋼種等)に見合う前記関数関係から適切と考えたパターンを選択し、そのパターンでクロメート処理を始める。しかし、前述したように、設備仕様から定めた走行速度とパターンとの関数関係には、必ず実プロセスとの誤差が存在する。そのため、操業当初には、オペレータが付着量を実測する付着量計を見ながら、試行錯誤的に適切なパターンを捜し、最初に選択したパターンを変更する必要がある。本発明では、その変更に、「関数関係自体の修正」と、「同一関数関係内でパターンのみを別のパターンに変更」との2種類にした。つまり、図1に示すように、学習制御とフィード・バック(以下、FBという)制御機能を持たせ、前者を学習制御で後者をFB制御で行わせるようにしたのである。
【0013】
いずれの制御を実施するかは、図5に示す学習制御とFB制御のフローにより決定される。すなわち、学習制御は、最適な付着量で操業されているが、選択した関数関係で決定されたパターン(以下、決定パターン)と操業で使用しているパターン(実績パターン)が異なる場合に、FB制御は、付着量が目標から外れているが、決定パターンと実績パターンが同一である場合に、実施される。
【0014】
次に、学習制御及びFB制御の実施方法を、図6及び図7に基づき説明する。
学習制御(図6参照)
前記決定パターンと実績パターンが異なる状況において、例えば、実績パターンが10番で、走行速度から決めた決定パターンが9番であったとすると、9番と10番の境界線を左に修正する。このとき、8番〜9番の境界線と9番〜10番の境界線との間隔がある範囲(図6では、9LSで示す)内に収まる時は、8番〜9番の境界線も9LSの間隔で左に修正する。つまり、選択した関数関係自体を修正するのである。なお、上記操作において決定パターンと実績パターンとの差が2パターン以上の場合は、この操作を繰り返し行う。また、前記9LSの間隔で境界線を修正する理由は、9番パターンの範囲が消失することを阻止しながら隣接する境界線も修正するからである。
【0015】
FB制御(図7参照)
決定パターン、実績パターンが共に9番である状況において、例えば、以下の例になるよう、FB制御の操作が行われる。
目標付着量−β>実績付着量の時→パターンを9番から10番に変更
目標付着量+β<実績付着量の時→パターンを9番から8番に変更
具体例として、操業中に実績パターンが9番であり、目標付着量+β<実績付着量であったとすると、決定パターンが8番となるように、8番〜9番の境界線を右に修正する。このとき、隣接する境界線は、学習制御で述べたと同様の修正を行う。つまり、選択した関数関係内でパターンの変更を行うのである。
【0016】
図1に示した「安定判別」は、走行速度の変更時、またはパターンが変更された鋼板が付着量計を通過するまでは、実績が不明なので、FB制御機能及び学習制御機能をロックする。
【0017】
【実施例】
EGL(電気亜鉛めっき)ラインで亜鉛めっきした鋼板に、同一ライン上でクロメート処理を施し、本発明に係るクロメート付着量の制御方法を適用した。鋼帯の走行速度及びクロメート付着量の経時変化を図8に示す。走行速度は、85m/minから140m/minの間で変動しているが、クロメート付着量は、12〜15mg/m2 と安定し、目標付着量の許容範囲内を達成した。
【0018】
この期間に得た製品は、付着量が安定していたので、色調が非常に安定していた。
【0019】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明により、走行速度やクロメート液種類の変更があっても、めっき鋼板へ散布するクロメート量を安定させることが可能になった。その結果、色調、付着量共に安定した製品を長期的に製造できるようになった。さらに、所謂オペ・ミスによる付着量の目標外れが防止でき、オペレータの作業負荷も軽減した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るクロメート付着量の制御方法を示すブロック図である。
【図2】クロメート処理装置の1例を示す図である。
【図3】クロメート液を散布するノズル・ヘッダ群の位置と数をパターン化した例である。
【図4】上記パターンと鋼板の走行速度との間の階段状関数関係の1例を示す図である。
【図5】本発明の実施に際して、学習制御とフィード・バック制御との使用時期を判定するフロー図である。
【図6】学習制御の1実施状況を示す図である。
【図7】フィード・バック制御の1実施状況を示す図である。
【図8】本発明を実施した際の鋼帯走行速度及びクロメート付着量の経時変化を示す図である。
【符号の説明】
1 クロメート処理タンク
2 ロール
3 めっき鋼板(めっき鋼帯)
4 ノズル・ヘッダ
5 鋼板の走行方向
【発明の属する技術分野】
本発明は、クロメート付着量の制御方法に関し、詳しくは、「めっき」された鋼板を同一ライン上で引き続き反応クロメート処理するに際して、該めっき鋼板面に付着するクロメート量を適切に制御する技術である。
【0002】
【従来の技術】
表面に各種のめっきが施された所謂めっき鋼板(以下では、単に鋼板ということがある)は、その耐食性、耐酸化性等を向上させるために、めっき作業に引き続いて表面をクロメート処理されることが多い。このクロメート処理は、図2に示すように、所定成分のクロメート液をサイドブローで鋼板両面に散布するノズル・ヘッダ群(A1〜D4)の中を通板させ、該鋼板の表面に所謂クロメートを付着させることで行われる。付着量は、通常50〜200mg/m2 程度であるが、製品品質の観点からは鋼板全体で均一に付着していることが必要である。
【0003】
なお、クロメート液は、主成分としてCrが1〜20g/リットル、F− が1000〜5000ppm,NO− 3 が5000〜10000ppm,PO3− 4 が100〜1000ppm程度含有する水溶液である。
ところで、図2に示したクロメート処理装置は、鋼板のめっき装置と同一ライン上に配置されている。そして、該ライン上を走行する鋼板は、めっき作業の都合に合わせて、その走行速度を変化する。従って、クロメート処理をする際には、この走行速度の変化に応じて、散布するクロメート量を変更しなければ、均一な付着が達成されないという問題がある。
【0004】
そこで、従来より、クロメート付着量の制御は、クローメート液を散布するノズルの位置とヘッダ群数とを種々組み合わせて図3のようにパターン化し、クロメート処理時間が一定になるよう鋼板の走行速度と使用すべきパターンとを、階段状の関数関係(図4参照)に整理することで行なっていた。つまり、走行速度が早い時には、番号が大きく散布クロメート量が多いパターンを使用し、その逆には番号の小さいパターンを使用するのである。具体的には、該関数関係を作業標準等に多種類準備し、オペレータが、操業条件(液種類等)や鋼板速度の変更に合わせて、採用する関数関係及びパターンを選択、決定し、操業していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来のオペレータ操業では、
(1)パターンの変更を忘れて、鋼板の走行速度を変更したり、
(2)走行速度とパターンとの前記関数関係を、クロメート液の種類を間違えて選定する
等の誤操作が起こり、付着量の規格外れを発生させることがあった。
【0006】
また、該関数関係を設備仕様からの計算で求めて作業標準等に準備しても、計算上と実プロセスには誤差があり、使用精度が良い関数関係を作成することは困難であった。そこで、オペレータは、長年培った経験と感に頼って操業することが多くなり、製品鋼板においてクロメートの付着量や均一度に個人差が生じていた。さらに、前記関数関係を多くの鋼種やめっき種に亘り完全に準備するには、多大の手間がかかるという別の問題もあった。
【0007】
本発明は、かかる事情を鑑み、オペレータの関与を極力低減し、製品鋼板へのクロメートの均一付着を安定して施せるクロメート付着量の制御方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
発明者は、前記目的を達成するため、公知のフィード・フォアード(FF)制御、学習制御及びフィード・バック(FB)制御に着眼し、それらを適切に組み合わせて多大の効果を得ることに鋭意努力した。そして、その成果を本発明として実現させた。
【0009】
すなわち、本発明は、クロメート液を散布するノズルの位置と使用数の組み合わせをパターン化し、反応クロメート処理ラインを走行するめっき鋼板の走行速度と各パターンとの間に関数関係を定めて、該めっき鋼板面にクロメート液を散布、付着させるに当たり、前記走行速度とパターンとの関数関係を、クロメート液の種類及び影響因子に基づき複数種類設定すると共に、そのうちから1種類の関数関係を操業条件に応じ選定して1つのパターンを予め決定し、めっき鋼板へのクロメートの付着を制御することを特徴とするクロメート付着量の制御方法である。
【0010】
また、本発明は、前記予め決定したパターンでは、クロメートの目標付着量と実測付着量との偏差が大きい時は、該偏差がある範囲内に収まるように、前記の選定した関数関係自体を学習制御で修正することを特徴とするクロメート付着量の制御方法である。
さらに、本発明は、操業中に、クロメートの目標付着量と実測付着量との偏差がある範囲内に収まるよう、前記決定パターンを同一関数関係内の別パターンに変更することを特徴とするクロメート付着量の制御方法である。
【0011】
本発明によれば、めっき鋼板の走行速度とクロメート液の散布パターンとの関数関係を、設備仕様からクロメート処理時間が一定となるよう予め決定し、この関数関係自体を、試運転等の操業実績から学習制御で修正したり、あるいは実プロセスとの誤差を自動修正するようにしたから、実プロセスに適用可能な関数関係を、作業負荷をかけずに自動的に作成できるようになる。また、実プロセスに適用後は、選択したパターンを、フィード・バック(FB)制御により別のパターンに変更できるようにしたから、操業中の長期間に亘って鋼板に均一で、且つ高精度にクロメートを付着できるようになる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明に係るクロメート付着量の制御方法をブロック図で示し、その内容を、以下で説明する。
まず、操業開始に当たり、オペレータが操業条件(クロメート液の種類、鋼種等)に見合う前記関数関係から適切と考えたパターンを選択し、そのパターンでクロメート処理を始める。しかし、前述したように、設備仕様から定めた走行速度とパターンとの関数関係には、必ず実プロセスとの誤差が存在する。そのため、操業当初には、オペレータが付着量を実測する付着量計を見ながら、試行錯誤的に適切なパターンを捜し、最初に選択したパターンを変更する必要がある。本発明では、その変更に、「関数関係自体の修正」と、「同一関数関係内でパターンのみを別のパターンに変更」との2種類にした。つまり、図1に示すように、学習制御とフィード・バック(以下、FBという)制御機能を持たせ、前者を学習制御で後者をFB制御で行わせるようにしたのである。
【0013】
いずれの制御を実施するかは、図5に示す学習制御とFB制御のフローにより決定される。すなわち、学習制御は、最適な付着量で操業されているが、選択した関数関係で決定されたパターン(以下、決定パターン)と操業で使用しているパターン(実績パターン)が異なる場合に、FB制御は、付着量が目標から外れているが、決定パターンと実績パターンが同一である場合に、実施される。
【0014】
次に、学習制御及びFB制御の実施方法を、図6及び図7に基づき説明する。
学習制御(図6参照)
前記決定パターンと実績パターンが異なる状況において、例えば、実績パターンが10番で、走行速度から決めた決定パターンが9番であったとすると、9番と10番の境界線を左に修正する。このとき、8番〜9番の境界線と9番〜10番の境界線との間隔がある範囲(図6では、9LSで示す)内に収まる時は、8番〜9番の境界線も9LSの間隔で左に修正する。つまり、選択した関数関係自体を修正するのである。なお、上記操作において決定パターンと実績パターンとの差が2パターン以上の場合は、この操作を繰り返し行う。また、前記9LSの間隔で境界線を修正する理由は、9番パターンの範囲が消失することを阻止しながら隣接する境界線も修正するからである。
【0015】
FB制御(図7参照)
決定パターン、実績パターンが共に9番である状況において、例えば、以下の例になるよう、FB制御の操作が行われる。
目標付着量−β>実績付着量の時→パターンを9番から10番に変更
目標付着量+β<実績付着量の時→パターンを9番から8番に変更
具体例として、操業中に実績パターンが9番であり、目標付着量+β<実績付着量であったとすると、決定パターンが8番となるように、8番〜9番の境界線を右に修正する。このとき、隣接する境界線は、学習制御で述べたと同様の修正を行う。つまり、選択した関数関係内でパターンの変更を行うのである。
【0016】
図1に示した「安定判別」は、走行速度の変更時、またはパターンが変更された鋼板が付着量計を通過するまでは、実績が不明なので、FB制御機能及び学習制御機能をロックする。
【0017】
【実施例】
EGL(電気亜鉛めっき)ラインで亜鉛めっきした鋼板に、同一ライン上でクロメート処理を施し、本発明に係るクロメート付着量の制御方法を適用した。鋼帯の走行速度及びクロメート付着量の経時変化を図8に示す。走行速度は、85m/minから140m/minの間で変動しているが、クロメート付着量は、12〜15mg/m2 と安定し、目標付着量の許容範囲内を達成した。
【0018】
この期間に得た製品は、付着量が安定していたので、色調が非常に安定していた。
【0019】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明により、走行速度やクロメート液種類の変更があっても、めっき鋼板へ散布するクロメート量を安定させることが可能になった。その結果、色調、付着量共に安定した製品を長期的に製造できるようになった。さらに、所謂オペ・ミスによる付着量の目標外れが防止でき、オペレータの作業負荷も軽減した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るクロメート付着量の制御方法を示すブロック図である。
【図2】クロメート処理装置の1例を示す図である。
【図3】クロメート液を散布するノズル・ヘッダ群の位置と数をパターン化した例である。
【図4】上記パターンと鋼板の走行速度との間の階段状関数関係の1例を示す図である。
【図5】本発明の実施に際して、学習制御とフィード・バック制御との使用時期を判定するフロー図である。
【図6】学習制御の1実施状況を示す図である。
【図7】フィード・バック制御の1実施状況を示す図である。
【図8】本発明を実施した際の鋼帯走行速度及びクロメート付着量の経時変化を示す図である。
【符号の説明】
1 クロメート処理タンク
2 ロール
3 めっき鋼板(めっき鋼帯)
4 ノズル・ヘッダ
5 鋼板の走行方向
Claims (3)
- クロメート液を散布するノズルの位置と使用数の組み合わせをパターン化し、反応クロメート処理ラインを走行するめっき鋼板の走行速度と各パターンとの間に関数関係を定めて、該めっき鋼板面にクロメート液を散布、付着させるに当たり、
前記走行速度とパターンとの関数関係を、クロメート液の種類及び影響因子に基づき複数種類設定すると共に、そのうちから1種類の関数関係を操業条件に応じ選定して1つのパターンを予め決定し、めっき鋼板へのクロメートの付着を制御することを特徴とするクロメート付着量の制御方法。 - 前記予め決定したパターンでは、クロメートの目標付着量と実測付着量との偏差が大きい時は、該偏差がある範囲内に収まるように、前記の選定した関数関係自体を学習制御で修正することを特徴とする請求項1記載のクロメート付着量の制御方法。
- 操業中に、クロメートの目標付着量と実測付着量との偏差がある範囲内に収まるよう、前記決定パターンを同一関数関係内の別パターンに変更することを特徴とする請求項1記載のクロメート付着量の制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01842597A JP3580067B2 (ja) | 1997-01-31 | 1997-01-31 | クロメート付着量の制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01842597A JP3580067B2 (ja) | 1997-01-31 | 1997-01-31 | クロメート付着量の制御方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH10212587A JPH10212587A (ja) | 1998-08-11 |
JP3580067B2 true JP3580067B2 (ja) | 2004-10-20 |
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ID=11971306
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP01842597A Expired - Fee Related JP3580067B2 (ja) | 1997-01-31 | 1997-01-31 | クロメート付着量の制御方法 |
Country Status (1)
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---|---|---|---|---|
AU2018272481A1 (en) * | 2017-05-22 | 2019-12-19 | Nippon Steel Corporation | Threaded connection for oil country tubular goods and method for producing threaded connection for oil country tubular goods |
-
1997
- 1997-01-31 JP JP01842597A patent/JP3580067B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH10212587A (ja) | 1998-08-11 |
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