JP3579419B1 - ゴム臭及びタンパク除去剤及び除去方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】 天然ゴムが有するタンパクを医療用及び衛生具に使用可能な基準を満たす程度に除去できない点、また、同じく天然ゴム製品が有するゴム臭(二硫化炭素)を確実に除去できない点。
【解決手段】 天然ゴムのタンパク及びゴム臭の除去を図る除去剤の主成分を第1アミン又は第2アミン化合物とし、これに多価アルコール類を配合した。
【効果】 第1アミン又は第2アミンが悪臭でありかつ引火性のある二硫化炭素を、また、アレルギーの原因となるタンパクを、同時に化学的反応によって中和分解できるから、天然ゴムの物性を大きく損なうことなく確実にタンパクと二硫化炭素とを除去することができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、天然ゴムに含有するゴム臭すなわち二硫化炭素を化学的反応により除去すると共に、アレルギーを引き起こすタンパクを除去することが可能なゴム臭及びタンパク除去剤及び除去方法に関するものである。
ゴムには、天然ゴムと例えばウレタン樹脂などを主材料とする合成ゴムとが存在する。価格は合成ゴムに較べて天然ゴムの方が安く、また、天然ゴムと合成ゴム(ウレタン樹脂を主材料とする)の各々の物性は以下のようになっている。
(天然ゴム)
100%モジュラス(kg/cm2 ) 9.2〜10.2
切断時の強度(kg/cm) 1.3〜2.4
切断時の伸び率(%) 800〜950
破裂強度(kpa) 1.1〜1.6
破裂容積(dm3 ) 26〜44
(合成ゴム)
100%モジュラス(kg/cm2 ) 36.7〜40.8
切断時の強度(kg/cm) 2.2〜2.4
切断時の伸び率(%) 約600
破裂強度(kpa) 5.6〜9.5
破裂容積(dm3 ) 5〜10
上記の物性の範囲内でその用途において天然ゴムの代わりに合成ゴムが使用できる場合は合成ゴムを用いて問題がないが、例えば非常に軟らかい使用感(モジュラス)、大きな伸び率、を必要とする例えば手術用の手袋、あるいはコンドームといった身の回り、特に肌に接触する素材としての用途においては合成ゴムより天然ゴムを使用する必要がある。この理由は、いずれの場合も使用感を感じさせないことと伸び強度が品質の絶対条件だからである。
ところが、天然ゴムには、天然ゴムであるがゆえにタンパクを含有しており、このタンパクは、肌に接触することでアレルギーを生じる原因となっている。天然ゴムのタンパクによるアレルギーは特に「ラテックスアレルギー」と称し、人によっては死亡する場合もあるから、昨今では天然ゴムを使用した製品にはその旨明記することが義務づけられている。また、特に手術用手袋やコンドームでは、上記タンパクの含有量を低減化する脱タンパク処理を行っている。
従来、天然ゴムに含有されるタンパクを低減化する脱タンパク処理としては、成形後で検査前の製品を酵素溶液に浸漬する処理、天然ゴムラテックスに酵素を加える処理、天然ゴムラテックスに放射線を照射する処理、が知られている。
また、天然ゴム製品には、独特の臭い、いわゆるゴム臭がある。このゴム臭の原因は二硫化炭素であることが知られている。二硫化炭素は、非常に強烈な異臭として感じられるから不快感を与えたり気分を害することがあるほか、引火性が強いため使用環境によっては非常に危険である。よって天然ゴム加工部門の労働環境は、上記したように不快感と危険を伴う劣悪な状態であった。
従って、天然ゴム製品における二硫化炭素が低減化できるならば、異臭と引火性の問題は解決される。従来、上記した脱タンパク処理と、ゴム臭の除去が同時に可能な手法について以下の特許文献1が知られている。
特開2003−24653号公報
特許文献1では、天然ゴムの特性を損なうことなしに、ゴム臭やタンパクを極力排除するためにタンパクを固形分中の窒素含有率(N%)で表して0.1%以下まで除去すればよいとしている。
特許文献1における具体的な手法としては、天然ゴムラテックスの製造段階でバクテリア、酵素、アルカリでタンパクを分解し、その後分解されて浮遊したタンパクを界面活性剤で除去する、あるいは製品完成前の状態でバクテリア、酵素、アルカリの溶液に浸漬してタンパクを分解し、その後上記と同じく分解されて浮遊したタンパクを界面活性剤で除去するといった手法が開示されている。
上記した特許文献1は、玩具であるゴム風船としては、固形分中の窒素含有率(N%)で表して0.1N%以下(望ましくは0.07〜0.09N%)=700〜900ppmまで除去すればよいかも知れない。
しかしながら、上記したように医療用の手袋や、コンドームといったように人間の特に敏感とされる部位に直接接触するような用途として天然ゴムを用いる場合では、700〜900ppm程度では条件を満足せず、50ppm程度まで低減させることが常に望まれている。
また、特許文献1では、手段を選ばずしてタンパクを700〜900ppm以下とすることが開示され、タンパクを除去すればゴム臭の除去も可能であるかのような記載となっている。しかしながら、実際には、タンパクを低減させることと、ゴム臭を除去ことは別の作業である。すなわちゴム臭の原因は二硫化炭素(後述)であるから、特許文献1のようにタンパクを固形分中の窒素含有率(N%)で表して0.1%以下まで除去しても、必ずしも特許文献1の実施例に記載されるようにゴム臭が除去されるとは限らない。
この点について特許文献1には明確な記載はなく、上記したようにタンパクが除去されても二硫化炭素(特許文献1にはゴム臭の原因である二硫化炭素も記載されていない)が除去できない限りゴム臭は残留し、逆に二硫化炭素が除去できてもタンパクが除去できない限りアレルギーの原因が残留するのである。
脱臭という技術分野に限って言えば、周知のいわゆるマスキングによって我慢できる程度の臭いにすることができる。しかしながら二硫化炭素は、分子構造が1つの炭素原子に2つの硫黄原子が二重結合した強固な結合状態であり、常温では化学的に極めて安定していることから、一般の酸化剤や還元剤では反応を起こしにくく、また、微量な濃度であっても悪臭を発するため、マスキング等の手法で消臭することは困難とされていた。
解決しようとする問題点は、天然ゴムを用いた医療用及び衛生具において基準を満たす程度にタンパクを除去することが困難である点、また、特許文献1ではゴム臭(二流化炭素)が確実に除去できるか否かが不明であり、場合によってはゴム臭が除去できていない可能性がある点、である。
本発明は、天然ゴムのタンパク及びゴム臭の除去を図る除去剤の主成分を第1アミン又は第2アミン化合物とし、これに多価アルコール類を配合したことを最大の特徴とする。また、この除去剤において、アミン化合物としてトリアミン類を主成分とし、これに多価アルコール類と精製水を配合してもよい。さらに、これらのいずれかの除去剤を用いて、天然ゴムを該本発明の消臭剤溶液に浸漬することで天然ゴムのタンパク及びゴム臭を除去するようにした。
上記により、本発明は、第1アミン、第2アミンが悪臭でありかつ引火性のある二硫化炭素を、また、アレルギーの原因となるタンパクを、同時に化学的反応によって中和分解できるから、確実にタンパクと二硫化炭素とを除去することができる。また、本発明の除去方法であれば、所定時間だけ浸漬しておけばタンパクと二硫化炭素の除去が可能であることから、確実でありながら非常に容易にタンパクとゴム臭の除去を同時に行うことができる。
本発明は、第1アミン又は第2アミン化合物を主成分とすることを特徴としている。本発明の除去剤においてゴム臭の除去は以下の原理によって除去される。
天然ゴム製品の異臭の主たる原因物質は硫黄化合物であり、中でも二硫化炭素の寄与が大きいことが知られている。二硫化炭素は、上記したように極めて安定した物質で、従来から知られるいわゆる天然物由来の消臭剤や一般的な酸化剤や還元剤で除去するには困難があった。また、酸化剤や還元剤において劇薬を使用することは制約があるから、容易に除去するという点ではやはり困難である。
本発明者らは、二硫化炭素の上記した原子構造等を詳細に研究した結果、第1アミン又は第2アミン化合物が二硫化炭素に対して有効であることを見出した。なお、上記した特許文献1においても「アミン塩」を用いることが開示されているが、これらは、まず、あくまでバクテリア、酵素、アルカリでタンパクを分解し、その後分解されて浮遊したタンパクを除去するための「界面活性剤」として使用している点で異なる。
また、アミン塩とアミンとは異なる。すなわち、陰イオン界面活性剤は一般的に以下の構造式(化1)で示される。
(化1)
R−O−SO3 -−Na+
※R:アルキル基 O:酸素 S:硫黄 Na:ナトリウム
上記した陰イオン界面活性剤においてNaの代わりにアンモニアやアミン類を用いている以下の構造式(化2及び化3)のようなものをアミン塩という。
(化2)
R−O−SO3 -−NH4 + (アンモニア塩)
※R:アルキル基 O:酸素 S:硫黄 N:窒素 H:水素
(化3)
R−O−SO3 -−NH3 +
| (アミン塩)
R'
※R R' :アルキル基 O:酸素 S:硫黄 N:窒素 H:水素
第1アミン、第2アミンは以下の構造式(化4及び化5)となる。
(化4)
RNH2 (第1アミン)
※R:アルキル基 N:窒素 H:水素
(化5)
RR' NH (第2アミン)
※R R' :アルキル基 N:窒素 H:水素
以上のことから、アミン塩とは、酸とアルカリが反応してできるプラスイオンとマイナスイオンからなる化合物を意味する。これに対して、第1アミン、第2アミンは、アルカリそのものである。つまり、この第1アミンや第2アミンが何らかの酸と反応した場合にアミン塩となる。従って特許文献1のように酵素などにより遊離したタンパクをアミン塩で洗い落とすことはできても、積極的にタンパクと反応して除去することができないのである。
これに対して、本願では、除去剤の主成分として第1アミン第2アミンを用いる。つまり、第1アミン又は第2アミンと二硫化炭素との間では、ジチオカルバミン酸塩を生じる反応が知られている。
また、第1アミンと第2アミンを使用することで、上記反応は非常に自然な反応、つまり、常温で特段の処置を施さなくても両者が速やかに反応し、かつ生成されるジチオカルバミン酸塩は容易に水に溶けるから、設備も大がかりとはならず、後述するが完成直前の天然ゴム製品を単純に所定時間だけ浸漬するだけでゴム臭は除去できるのである。
以上の観点からすると、第1アミン又は第2アミンは、例えば、脂肪族第1アミンでは、ブチルアミン、アミルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、第2アミンでは、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミンを採用して好適である。また、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、アリルアミン、ジアリルアミン、脂環式第1アミン、脂環式第2アミン、芳香族第1アミン、芳香族第2アミンのうち水溶性であるものを採用することができる。
望ましくはトリアミン類を使用すればよい。このトリアミン類は、低濃度で極めて高い消臭能を示し、後述する多価アルコール類とも、不要な反応あるいは作用の相殺など生じることなく存在させることができる。
続いて、本発明の除去剤が、タンパクを除去できる点について説明する。まず、水溶性のタンパクは全行程において普通に洗い落とされる。その際、多価アルコールによりさらに効率的に溶出される。また、タンパクは上記した第1アミン又は第2アミンの強いアルカリ性によって分解され、洗浄工程で溶出、除去される。これらの複合作用により効率的にタンパクを除去することができるのである。
以上の作用によって、本発明の除去剤は、タンパクと同時にゴム臭を確実に除去できるのである。
そして、本発明の除去剤を用いた溶液に、天然ゴム製品を浸漬することで、例えば手術用の天然ゴム製手袋や、天然ゴム製のコンドームなどから確実にゴム臭とタンパクを除去することができる。
本発明の除去方法は、製品に応じて詳細には、例えば第1アミン又は第2アミン化合物0.01〜5.0%、多価アルコール類0.05〜0.5%の濃度とした除去剤を30〜40℃の温度とし、ここに30〜60分浸漬し、その後に30〜40℃の流水で洗浄して、さらに40〜60℃で6〜8時間乾燥させる。
上記範囲について、溶液の第1アミン又は第2アミン化合物を0.01〜5.0%とした理由は以下の通りである。すなわち、0.01%より低濃度とすると消臭及び脱タンパクが不十分となり、また、5.0%より高濃度とすると洗浄工程で余分な時間を要するばかりか、不要なコストの上昇を招く虞がある。この理由は多価アルコール類の濃度を0.05〜0.5%としたことについても同様である。
さらに、除去剤の溶液の温度を30〜40℃とした理由は以下の通りである。すなわち、30℃より低温であると消臭及び脱タンパクの効率が低下する。ここで消臭及び脱タンパクの効率を向上させるならば、天然ゴムが劣化しない程度の範囲で高温とすればよいが、40℃より高温としてもさほどの効率の向上は見られなかったので、作業上の安全を考慮して上限値は40℃としたのである。この理由は洗浄液の温度を30〜40℃としたことについても同様である。
また、上記した除去剤に天然ゴム製品を30〜60分浸漬する理由は以下の通りである。すなわち、30分より短い時間では消臭及び脱タンパクが不十分となり、また、60分より長い時間では不要なコストの上昇を招く虞がある。この理由は洗浄時間についても同様である。
さらに、40〜60℃で6〜8時間乾燥させる理由は以下の通りである。すなわち、40℃より低温では乾燥効率が悪く、長時間を要することとなり、また、60℃より高温では天然ゴムの材質の劣化を招く虞がある。そして、この温度範囲であるならば、乾燥時間は6〜8時間で必要にして十分な時間となる。
上記した範囲とすることで、天然ゴム本来の特徴を阻害することなくタンパクとゴム臭が確実に除去できるうえ、加工性にも優れたものとすることができる。また、浸漬するタイミングとしては、例えばラテックス精製工程においては、精製直後が望ましく、天然ゴムを用いた製品製造工程においては、特にどの段階でも差し障りがないが、ラインの変更等を考慮すると製品チェック直前の工程で行うことが望ましい。
以下に、本発明の効果を確認するために行った実験について説明する。
実験に用いた本発明の除去剤は次の通りである。
ジエチレントリアミン 0.10%
グリセリン 0.50%
精製水 99.40%
合計 100.00%
上記除去剤に試験品として肉厚43μm,44μm,45μmの3種のコンドームをその製品チェック直前で30分浸漬し、その後、90分間40℃の温水で洗浄し、60℃で6時間乾燥させた(実施例)。
上記の後、実験(1)として、500mlの三角フラスコに、本発明の除去剤及び除去方法を実施した肉厚43μm,44μm,45μmの3種のコンドーム(実施例1,実施例2,実施例3)と、本発明の除去剤(及び除去方法)を採用しない肉厚43μm,44μm,45μmの3種のコンドーム(比較例1,比較例2,比較例3)を入れて密封し、室温に24時間放置し、その後、三角フラスコのヘッドスペースのガス中の二硫化炭素成分の濃度をFPD-GCで測定した。この結果を下記の表1に示す。
実験(2)として、最終的な製造工程を経た、上記実施例1〜3と比較例1〜3のコンドームのうち肉厚45μmの実施例3と比較例3とについて、10人の被験者によって6段階で評価する官能試験を行った。この結果を下記の表2に示す。
実験(3)として、実施例1〜3と比較例1〜3についてそれぞれを1cm×1cmに切断し、リン酸緩衝液を用いて試料中のタンパクを溶出させ、吸光光度法により定量した。この結果を下記の表3に示す。
実験(4)として、最終的な製造工程を経た、実施例1〜3と比較例1〜3について、表面にオイルを塗布して40℃で60日間放置したときと、表面にオイルを塗布しないで40℃で60日放置したときの、天然ゴムの伸び率と、引張強度を測定した。この結果を下記の表4に示す。
Figure 0003579419
Figure 0003579419
Figure 0003579419
Figure 0003579419
表1によれば、実験(1)では、実施例1〜実施例3は比較例1〜比較例3に較べて硫化水素はほぼ確実に除去でき、また二硫化炭素は劇的に除去することができた。
表2によれば、実験(2)では、比較例3が容易に臭うかあるいは強く臭うのに対して、実施例3はやっと(何の臭いか)検知できるかあるいは臭わないところまでゴム臭(及び天然ゴム製品から発生する臭い全体)が除去できた。
表3によれば、実験(3)では、実施例1〜実施例3は、比較例1〜比較例3に較べて、手術用手袋やコンドームといったように直接人体に接したときにアレルギーを生じさせることがほとんどない極めて微量な程度に除去することができた。
表4によれば、実験(4)では、実施例1〜実施例3は、比較例1〜比較例3に較べて天然ゴム本来の有する物性について若干の低下が見られるものの、実用許容範囲内であった。
以上の実験(1)〜(4)から、本発明は、天然ゴムそのものの有する特性を大きく損なうことなく、天然ゴムの有するタンパクは極めて微量にまで除去することができ、かつゴム臭を無臭と言える程度まで除去することができた。
本実施例では、本発明の除去剤については、その除去方法において天然ゴムを浸漬する方法で説明したが、それ以外に、例えばゼオライトや炭酸カルシウムなどの賦型剤と混合してゲル状除去剤として塗布したり、顆粒状の形態として予め天然ゴム材料に配合させてもよい。

Claims (3)

  1. 第1アミン又は第2アミン化合物を主成分とし、これに多価アルコール類を配合したことを特徴とするゴム臭及びタンパク除去剤。
  2. アミン化合物としてトリアミン類を主成分とし、これに多価アルコール類と精製水を配合してなる請求項1記載のゴム臭及びタンパク除去剤。
  3. 天然ゴムを、請求項1又は2のゴム臭及びタンパク除去剤の溶液に浸漬することを特徴とするゴム臭及びタンパク除去方法。
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