JP3577708B2 - 部品の分離供給方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ロボット等で部品を一つづつ分離させて供給するのに適した部品の供給方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、製造工程において、例えば複数枚重ねられた膜状をした板等を一枚づつチャックし他の位置に移動させるような場合、吸着パッドを用いて真空チャックし、さらに持ち上げて部品供給元部から部品供給先部へ直接搬送する方法が知られている。このような吸着手段を用いたピックアップ方法では、複数枚が重ねられた状態でピックアップされ、これが部品供給先部に供給されてしまうことも少なくない。そこで、この問題を解決するのに、後工程で厳密にチェックし、余分な部品を除去するか、あるいは不良品となって排除させていた。また、部品供給元部から部品供給先部に搬送する途中で部品に高圧エアー等を吹き付けて分離させた後、部品供給先部に供給する方法等も採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の吸着手段を用いたピックアップ方法では、複数枚が重ねられた状態でピックアップされ、これが部品供給先部に供給されてしまうことも少なくない。この問題を解決するのに、後工程で厳密にチェックし、余分な部品を除去するか、あるいは不良品となって排除させる方法がとられている。この方法では後工程での検査ミスが生じると不良品が混入する虞があり、また不良品としてチェックされた場合でも組立作業後に発見されるので、その部品が再度使用できなくなっている場合も少なくなく、歩留まりが悪く、生産上問題があった。
また、部品供給元部から部品供給先部に搬送する途中で部品に高圧エアー等を吹き付けて分離させた後、部品供給先部に供給する方法では、分離された部品が周囲に散乱する虞があり、またエアを吹き付けただけでは完全に分離できないと言う問題点があった。
【0004】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は相互密着性の高い部品をピックアップさせて供給する場合でも、部品相互間を確実に分離させて一つづつ供給させることができるようにした部品の分離供給方法を提供することにある。さらに、他の目的は、以下に説明する内容の中で順次明らかにして行く。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明にあっては、 部品供給元部に置かれている部品を移載機構により吸引して部品供給先部まで搬送し供給する部品の分離供給方法において、前記移載機構が前記部品を吸引している反対側の面から前記部品を吸引する手段を有して前記部品供給元部と前記部品供給先部との間に設けられた部品仮置き部と、前記部品供給元部と前記部品仮置き部との間に設けられた不要部品保管部と、前記部品仮置き部上における前記部品の有無を検出するための検出手段と、前記移載機構により吸引された前記部品の搬送先を決定し、前記移載機構による前記部品の搬送を制御するための制御手段とを備え、前記部品仮置き部に設けられた前記吸引手段による吸引力を前記移載機構による吸引力よりも小さく設定してなるとともに、前記移載機構により前記部品供給元部から取り出された前記部品を前記部品仮置き部に一度載置させ、前記部品仮置き部上に載置された部品を再度吸引させて取り上げ、この取り上げ後に前記検出手段が前記部品仮置き部上に部品が載置されているのを検出している間は前記部品仮置き部上より取り上げられた前記部品を前記不要部品保管部へ搬送し、前記検出手段が前記部品仮置き部上に部品が載置されているのを検出しなくなると前記部品仮置き部上より取り上げられた前記部品を前記部品供給先部に搬送させるように、前記制御手段により前記移載機構の搬送操作を制御するようにしたことを特徴としている。
【0006】
また、前記部品仮置き部には、前記部品の表裏面を検出するための表裏確認検出手段を設けることが好ましい(請求項2)。
【0007】
【作用】
これによれば、移載機構により部品供給元から取り出された部品を部品仮置き部に一度載置し、この部品仮置き部上に載置させた部品を吸着手段で下側より移載機構の吸着よりも小さい吸着力で強制吸引している状態下において、再度移載機構により吸引させて取り上げると、重なって載置されていた場合には、下側の部品は吸着手段により強制吸着されたままで上側の部品だけが移載機構によりピックアップされる。また、この重なっているいる場合には、検出手段が部品仮置き部上に部品が載置されているのを検出するので、移載機構でピックアップされた部品は不要部品保管部へ搬送されて保管される。一方、部品が重なっていなかった場合は、移載機構が部品仮置き部上に載置されている部品をピックアップした後は部品仮置き部上に部品が載置されていない状態になるので、移載機構が部品仮置き部から部品供給先部に搬送することになる。したがって、この搬送操作により、部品供給先部に搬送される部品は必ず一つだけ送られることになり、この操作を繰り返すことにより、部品を常に一つだけ正確に供給することができる。
【0008】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて詳細に説明する。図3は本発明の一実施例として示す部品の分離供給装置の概略構成配置図である。
図3において、この分離供給装置は、大きくはロボットとして構成された移載機構1と、部品2が部品トレーに入れられてストックされる部品供給元部3と、部品仮置き部4と、不要部品保管部5と、ベルトコンベア9に載せられて搬送されて来るパレットを有した部品搬送先部6と、装置本体内に格納された制御部7等で構成されている。また、移載機構1のアーム1aの先端には図示せぬ真空吸着チャックが設けられており、この真空吸着チャックが部品2の上面に当接されて、この部品2をチャックすることができる構造になっている。なお、この真空吸着チャック自体は一般に良く知られている手段である。加えて、アーム1aは、制御部7内に予め組み込まれているプログラムに従って部品供給元部3と部品仮置き部4と不要部品保管部5と部品供給先部6に移動できる構造になっている。
【0009】
図6及び図7は、本発明の実施例装置で使用される上記部品2の一例を示すもので、図6はその上面図、図7は図6のB−B線に沿う断面図である。図6及び図7において、この部品2は環状の溝2bを複数有した膜状をしたもので、部品供給元部3に部品トレー内に入れて配置される。そして、ここでは、中心2aの突出されている面側が「表」で、凹んでいる面側が「裏」となる。
【0010】
図4及び図5は上記部品仮置き部4の細部構造を示すもので、図4はその上面図、図5は図4のA−A線に沿う概略断面図である。図4及び図5において、符号11は部品仮置き部のベースであり、12はベース11上に配置された台座で、13は台座12上に配置された環状の部品位置決めガイド部材である。このうち、部品位置決めガイド部材13の最小内径は部品2の外形に略対応していて、また内周上部は部品2をガイドし易くするために徐々に大きくなる状態にしてテーパー状をしたガイド面14として形成されている。
【0011】
さらに詳述すると、台座12には、ガイド部材13で囲まれた内側に吸着手段としての真空回路溝15が略放射状に形成されている。また、真空回路溝15には、図示せぬ真空源につながるパイプ16が接続されていて、このパイプ16を通して真空回路溝15内の空気を吸引して負圧にすると、台座12上に配置された部品2を真空吸着することができる。なお、ここでの部品2を真空吸着する力F2は、部品2の重量をW、移載機構1による真空吸着力をF1とすると、次式(1)を満足するように設定されている。
【0012】
F1>F2+W …(1)
【0013】
加えて、台座12には、中心に部品2の表裏面を検出するための検出手段としてのセンサ18が設けられているとともに、中心を外れた位置に部品2の有無を検出するための検出手段としてのセンサ17が設けられており、これらの信号は制御部7に順次入力される。
【0014】
図2は分離供給装置の制御ブロック図であり、この制御系では、マイクロプロセッサを主体として構成されている制御部7に、上記部品有無検出センサ17と部品表裏検出センサ18と、移載機構1と、部品仮置き部4の吸着手段(図示せぬ真空源)等が接続された構成となっている。
【0015】
図1は制御部7において移載機構1を制御する手順の一例を示した流れ図である。そこで、図1の流れ図を用いて、分離供給装置における全体の動作を次に説明する。
まず、部品供給動作が開始されると、センサ17からの信号が入力され、部品仮置き部4のベース11上に部品2が存在しているかが判定される(ステップS1)。
【0016】
ここで、センサ17が部品2が存在しないと判定した場合は、移載機構1が部品供給元部3に移動されて、部品供給元部3上の部品トレー内より部品2を真空吸着して把持する(ステップS2)。
続いて、部品2を真空吸着したままの状態で部品仮置き部4上に移動し、移載機構1による部品2の真空吸着を解く。すると、部品2が部品仮置き部4内に落下し(ステップS3)、部品仮置き部4内の吸着手段により部品2が上記F2の力で下側から真空吸着される。
次いで、移載機構1が部品仮置き部4上に配置されている部品2の上面を上記F1の力で真空吸着する(ステップS4)。すると、このとき部品仮置き部4上に一枚だけ部品2が配置されていた場合には、[F1>(F2+W)]に設定されているので、力F1が力F2と重量Wに打ち勝って部品仮置き部4上から部品2を真空吸着して取り出すことができる。
また、この後に、センサ17からの信号が入力され、部品仮置き部4のベース11上に部品2が存在しているかが再び判定される(ステップS5)。
ここで、センサ17が部品2が存在しないと判定した場合は、次にセンサ18からの信号を取り込み、部品2が正しい面を向けてセットされているか否かの判定が行われる(ステップS6)。ここで、正しい姿勢でセットされていると判断された場合には、移載機構1が部品供給先部6に移動され、部品2の把持を解除する(ステップS7)。すると、部品2が部品供給先部6上のパレット内にセットされる。このとき供給される部品2は1つだけとなる。また、ステップS7からは再びステップS1に戻り、同様の処理が繰り返される。
【0017】
これに対して、ステップS1でセンサ17が部品仮置き部4上に部品2が存在すると判断された場合は、移載機構1は部品仮置き部4上に移動し、移載機構1が部品仮置き部4上に配置されている部品2の上面を上記F1の力で真空吸着して部品仮置き部4上から部品2を取り出す(ステップS8)。さらに、ステップ8からステップS5に移行し、以後同様にして処理される。
また、ステップS6で、部品2が正しい面を向けてセットされていないと判断された場合は、ステップS6からステップS9へ移行し、移載機構1により部品2を不要部品保管部5に搬送させて保管し、再びステップS1からの処理に戻る。
【0018】
したがって、この処理では、部品2は一つづつに確実に分離されて供給されることになるので、相互密着性の高い部品をピックアップさせて供給する場合であっても、部品相互間を常に分離させて一つづつ確実に供給させることができることになる。なお、不要部品保管部5に搬送された部品2は、別途処理されて作業者等の手で再び部品供給元部3に戻されて処理されることになる。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、部品は一つ一つに確実に分離されて供給されることになるので、相互密着性の高い部品をピックアップさせて供給する場合であっても、部品相互間を常に分離させて一つづつ確実に供給させることができ、部品供給作業における信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置における制御手順の一例を示す流れ図である。
【図2】本発明装置における制御系のブロック構成図である。
【図3】本発明装置の概略構成配置図である。
【図4】本発明装置における部品仮置き部の細部構成を示す上面図である。
【図5】図4のA−A線に沿う概略断面図である。
【図6】本発明装置で使用される部品の一例を示す上面図である。
【図7】図6のB−B線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1 移載機構
2 部品
3 部品供給元部
4 部品仮置き部
5 不要部品保管部
6 部品供給先部
7 制御部
17 センサ
18 センサ

Claims (2)

  1. 部品供給元部に置かれている部品を移載機構により吸引して部品供給先部まで搬送し供給する部品の分離供給方法において、
    前記移載機構が前記部品を吸引している反対側の面から前記部品を吸引する手段を有して前記部品供給元部と前記部品供給先部との間に設けられた部品仮置き部と、
    前記部品供給元部と前記部品仮置き部との間に設けられた不要部品保管部と、
    前記部品仮置き部上における前記部品の有無を検出するための検出手段と、
    前記移載機構により吸引された前記部品の搬送先を決定し、前記移載機構による前記部品の搬送を制御するための制御手段とを備え、
    前記部品仮置き部に設けられた前記吸引手段による吸引力を前記移載機構による吸引力よりも小さく設定してなるとともに、
    前記移載機構により前記部品供給元から取り出された前記部品を前記部品仮置き部に一度載置させ、前記部品仮置き部上に載置された部品を再度吸引させて取り上げ、この取り上げ後に前記検出手段が前記部品仮置き部上に部品が載置されているのを検出している間は前記部品仮置き部上より取り上げられた前記部品を前記不要部品保管部へ搬送し、前記検出手段が前記部品仮置き部上に部品が載置されているのを検出しなくなると前記部品仮置き部上より取り上げられた前記部品を前記部品供給先部に搬送させるように、前記制御手段により前記移載機構の搬送操作を制御するようにしたことを特徴とする部品の分離供給方法。
  2. 前記部品仮置き部には、前記部品の表裏面を検出するための表裏確認検出手段を設けた請求項に記載の部品の分離供給方法。
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