JP3577461B2 - 真空蒸留装置及び有機水性溶剤混合物の濃縮のためのその使用 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、真空蒸留装置及びこの装置を用いて有機水性溶剤混合物、特にスピッサム(spissum)抽出物を濃縮するための方法に関する。
【0002】
植物ベースの薬剤を作製するための1つの方法は、その植物原料を抽出し、得られた抽出物及びチンキを乾燥抽出物に加工することである。一般に、水性の、アルコール性のまたは水/アルコール混合物の抽出物が作製され、通常はエタノールがそのアルコール成分として用いられる。しかしながら、前記の抽出物は、メタノール、プロパノール、ブタノール並びにエーテル及びケトン(特にエチルエーテル及びアセトン)などの付加的な有機溶剤を含有してもよい。このようにして得られた抽出物またはチンキは、そのままで用いられるか、またはいわゆるスピッサム抽出物に濃縮され、次いで、乾燥抽出物に加工されてもよい。
有機水性溶剤混合物の濃縮は通常はバブルまたは表面蒸発によって行われる。高温の表面との接触の結果として、望ましくない転化が起こることがあり、活性成分の含有量の減少につながることがある。先行技術の蒸留方法においては、溶剤混合物の揮発性のより大きい成分が最初に蒸発するので、水の量のパーセンテージは増大する。この水の割合は、細菌繁殖を促進する原因となる。細菌、酵母及びカビの細菌数の限度は関連薬局方によって定められている。
【0003】
植物抽出物の製造で避けられない、滅菌していない出発生成物を選択するとき、完成最終生成物中の細菌数は処理時間と直接に関係している。
【0004】
ドイツ特許第195 25 026.5号は、活性成分を害することなく乾燥時間をかなり低減させる多ブレード撹拌機を用いることによってスピッサムを乾燥させる方法を提供するが、この方法は生産能力の問題に直面する。スピッサムの作製のためにこの方法を使用する必要を回避するために、同様に活性成分を害しない条件下での濃縮が予め必要であろう。このような方法を工業的規模で行った例は知られていない。
【0005】
濃縮または蒸発は一般的には従来の蒸留によって行われる。しかしながら、従来の蒸留は、スピッサム抽出物または一般的な水性アルコール溶液を濃縮または蒸発させるために用いるときにいろいろな不便な点がある。まず第一に、相当な量のエネルギーが、水またはアルコールなどの高度に極性の溶液を気化するために必要とされる。
例えば、従来の蒸発器システムで1キログラムの水を蒸発するために約1キロワットのエネルギーが必要とされ、それは、トルエンなどの無極性溶剤を蒸留するために必要とされるエネルギー量の15倍である。装置に関する限りでは、熱交換器の大きな表面積及び熱の連続的な導入が必要とされる。従って、熱回収を行わない方法は、全く経済的ではない。
【0006】
揮発性のより大きい溶剤が最初に溶剤混合物から蒸留されて除去されるので、オペレーターはまた、塔底生成物中の溶剤の比が連続的に変化するという問題に直面している。しかしながら、水性アルコール溶剤混合物中のより揮発性の大きい成分を構成するアルコール含有量の低減により、植物抽出物の場合に、抽出された材料の望ましくない沈殿をもたらす。極端な場合、これは、塔底生成物の濃縮を達成するために回分法において最初にアルコールが、次いで、第2のランで、水が分留されることを意味している。しかしながら、これは生成物の凝離(Entmischung)をもたらす。
【0007】
上述のように、従来の蒸留方法はまた、熱を連続的に付加することを必要とする。これは、植物から得られた大部分の活性成分の高温感受性と相容れない。この高温感受性は通常は蒸留の間に真空を適用することによって保護されているが、たとえ、これによって蒸留工程の運転温度の低下が可能となっても、熱の補給が引き続き必要であり、熱の補給によって濃縮される塔底生成物に相当な界面負荷をもたらす。
【0008】
最後に、いくつかの植物のための水性アルコール中の植物抽出物の蒸発濃縮はまた、付加的に気泡形成の問題を生じる。気泡の形成を避けるために、塔底生成物の表面張力はアルコールを加えることによって低減されなければならない。アルコールの蒸留除去は、気泡形成の問題を増大させる。極端な場合、このような気泡形成は蒸留装置からの溢れを起こし、工程が中断され、製造を停止する必要が生じる。
【0009】
高いエネルギー消費の問題を解決するための、熱回収を伴った他の蒸留方法が別の技術分野から見出された。それらの方法のうち、機械濃縮によるオープンヒートポンプが最も経済的であるように思われる。例えば、従来の蒸留におけるエネルギー使用量の20分の1に相当する50ワット/kgが、水を蒸留するために必要とされる。
より詳細には、先行技術によって公知のオープンヒートポンプの原理に基づいた蒸留装置が、蒸発生成物の機械的濃縮(塔頂生成物の濃縮)を伴って稼動する。蒸発器内で真空下で放出される塔頂留出物を容積的に引き出し、濃縮し、付加的に加熱し、次いで凝縮器内で沈積される。凝縮のエネルギーは蒸発工程に直接に供給される。これにより、エネルギーの循環プロセスが実現され、加熱または冷却することなく濃縮手段だけによって運転を続けることができる。これは、必要とされる熱の量の相当な低減を可能にする。
【0010】
蒸留される溶液に応じて、装置はバブル蒸発器またはフラッシュ蒸発器で運転されてもよい。バブル蒸発器が用いられるとき、熱交換器は蒸留される媒体の塔底部スペースに配置され、他方、フラッシュ蒸発器においては、循環ポンプは塔底生成物を熱交換器に通して加熱された状態で蒸発器に再循環し、そこにおいてそれを蒸留のために膨張させる。このような装置は、脱脂、リン酸塩処理(phosphatisation)、クロメート処理(chromatisation)及びメッキ浴液及びリンス液の濃縮や、潤滑剤エマルジョン、振動研磨エマルジョン、圧縮機の凝縮物または洗浄室及び高圧洗浄機器の洗浄溶液の冷却の為に使用されている。蒸留物(廃水)は普通の下水道に流されてよいが、他方、処理される必要がある高度に濃縮された濃縮物は、塔底生成物として回収される。しかしながら、溶剤混合物の場合、このタイプの蒸留方法においては、より揮発性の大きい溶剤が先ず蒸留除去される結果、塔底生成物中の溶剤の比が変わるという問題が依然としてある。このため、先行技術のこれらの装置は、植物抽出物などの水性アルコール溶液の濃縮用にはどちらも適していない。
【0011】
本発明の目的は、上記に掲げられた問題を回避しつつ、有機水性溶液、特に植物抽出物またはスピッサム抽出物を濃縮するための装置及び方法を提供することである。好ましくは、この濃縮は前記の成分のために最も害にならない条件下で行われ、及び、任意に、必要とされる濃縮の程度及び溶液のアルコール含有量の調整を可能にする。
【0012】
本発明によれば、上記の目的は、a)フラッシュ蒸発器、b)蒸気濃縮手段、及びc)前記蒸気濃縮手段の下流に配置された多段凝縮器、を含む真空蒸留装置によって達成され、好ましくは、該真空蒸留装置は、間に入れられた精留装置を有すると共に、凝縮段階からの凝縮物の少量の部分を塔底生成物に再循環させるための手段を具備する。
【0013】
好ましくは、前記の凝縮器は、熱交換器として機能し、前記の塔底生成物が蒸発器に再循環する前またはフラッシュ蒸発器中に注入される前に、それぞれ、凝縮器のための冷却液または熱媒体液として機能するように配置される。これは、塔底生成物を蒸発器に供給する前にそれを冷却液として凝縮器に通過させることによって達成される。熱交換によって、塔底生成物は留出物の凝縮熱を吸収して蒸留温度に戻される。フラッシュ蒸発器中にもう一度供給されるとき、塔底生成物が膨張し、溶剤の一部が蒸発し、残存している液体は冷却される。この液体は、次に、冷却のために再利用され得る塔底生成物になる。「冷却液」の移送は熱交換の原理に従って行われ、すなわち、前記の液は最初に、塔頂生成物の最も揮発性の成分のためのより低温の凝縮段階と接触させられ、次いで、凝縮した留出物成分の揮発性と同程度の付加的凝縮段階と接触し、最後に最も揮発性の小さい成分のための凝縮段階と接触する。水性アルコール溶剤混合物の場合、水が最も揮発性の小さい成分であり、アルコールが塔頂生成物の最も揮発性の大きい成分である。前記の蒸留凝縮物は、前記の凝縮段階から別々に除去される。
【0014】
好ましくは、精留は、塔頂生成物の成分同士の改善された分離を達成するために、凝縮段階の間で行われる。好ましくは、除去される溶剤混合物の成分の数に応じて、2〜4の、最も好ましくは2つの凝縮段階が設けられる。
【0015】
本発明に従って、少なくとも一つの段階の凝縮物の少なくとも一部が、もう一度蒸発に向けられる前にその目的のために備えられたラインによって塔底生成物に再循環させられる。凝縮物の一部を塔底生成物に加えることによって、不釣合いに多く除去された塔底生成物中のより揮発性の大きい成分の量を戻すと共に、異なった揮発性にもかかわらず溶剤の比を一定にしておくことが可能である。本発明に従って、より揮発性の大きい成分としてのアルコールがより揮発性の小さい成分である水の連行剤として役立ち、水は共沸点より低い温度で、水性アルコール混合物から連行される。蒸発装置の凝縮物は塔底生成物の液面の上方に戻すことが好ましい。同様に、凝縮物は、塔底生成物に供給され、この塔底生成物及び場合によっては付加的な溶液(スピッサム抽出物)と混合された混合物は蒸発器中に導入される。
【0016】
前記の冷却プロセスの効率は、塔底生成物または残液を蒸発器から凝縮器中に積極的に導くための手段を設けることによって強化されてもよい。好ましくは、この手段は循環ポンプである。
【0017】
本発明による装置は好ましくは、特許請求の範囲に記載された特徴を有する。
【0018】
本発明はまた、水性アルコール溶液の害にならない濃縮のための方法を提供するものであり、そこにおいて、
a)前記溶液が真空下で膨張させられ、
b)塔頂生成物が容積的に移送されて濃縮され、
c)塔頂生成物がいくつかの段階で凝縮させられて、より揮発性の小さい成分とより揮発性の大きい成分とに分離され、及び
d)少なくとも1つの段階の凝縮物の少なくとも一部が、塔底生成物が工程a)において再利用される前に所望の濃度に達するまで前記塔底生成物に再循環させられる。
【0019】
好ましくは、前記の塔底生成物は、上に記載したように異なった凝縮段階を通過して積極的に導かれることによって、凝縮段階のための冷却液として用いられる。
【0020】
好ましくは、二成分水性アルコール(好ましくはエタノール)溶液の害にならない濃縮のための方法が提供され、そこにおいて、工程c)は2つの凝縮工程を含み、より揮発性の大きいアルコール、特にエタノールである第2の段階の凝縮物は、塔底生成物に再循環させられる。前記の凝縮物は好ましくは、塔底生成物中の前記の溶液の水/アルコール比(水/エタノール比)が一定のままであるような量で再循環させられる。
【0021】
蒸発はフラッシュ蒸発の助けで行われる。フラッシュ蒸発は、低温での操業を可能にすると同時に、生成物の表面領域における負荷の低減、滞留時間の減少及び均一なエネルギーの取り込みを確実にする。これは、植物抽出物の活性薬剤成分の熱負荷を回避する。一般に、これは、熱感受性物質を含有する溶液の濃縮を可能にする。
【0022】
本発明によれば、この方法は、好ましくは、エタノール含有量が少なくとも20容量%、好ましくは30〜70容量%である水性エタノール中の植物薬剤抽出物を濃縮するのに用いられる。この範囲において、最も活性の高い薬剤成分、特に植物起源のフェノール及びフラボノイド、は可溶性である。本発明において、スピッサム抽出物の凝離が起こらないように、前記の抽出物を水相中に取り込まれるのを避けることが可能である。
【0023】
本発明の方法の実施のために本発明の装置が使用される。
【0024】
本発明は、プロセスから回収されたアルコールを、本質的により揮発性が小さい水を付加的なエネルギーを加えずに蒸留して除去するための連行剤として用いる考え方に基づいている。他方、熱交換器内の温度は、いくつかの異なった溶剤(水及びアルコール)の同時的凝縮及び分離が同じ圧力で可能であるように分縮によって制御される。
【0025】
これは容積式蒸気移送によって達成される。容積式蒸気移送において、気相中の分子は、反応空間における組成または成分の分圧に応じて(蒸気)濃縮手段から吸引される。本発明によって提供されるように、圧縮機又は例えばルーツ送風機のような容積式移送システムが蒸発工程と凝縮器との間に置かれる場合、特定の混合物が圧縮機の後ろに形成され、これは分縮によって分離される。
【0026】
先行技術とは相反して、本発明における精留は、分別に必要な還流が外部熱の放出すなわちエネルギーの損失によって形成される蒸発器側で用いられるのではなく、圧縮後の凝縮物側で用いられる。本発明のように凝縮(及び精留)が組込まれることにより、液圧エネルギーが蒸気圧を分離するのに利用されるだけでなく、凝縮された留分の凝縮熱が塔底生成物を再び運転温度にまで戻すために利用される。加えて、圧縮操作の他に更なるエネルギーを用いる必要なく、連続的なアルコール還流が連行剤として使用され得る。
【0027】
更に、凝縮物の一部を蒸発器または塔底生成物にそれぞれ再循環し、従ってその中に保有される熱を用いてフラッシュ蒸発装置内での膨張によって冷却された塔底生成物を加熱することは、エネルギー収支に良い影響を与える。このため、凝縮物の再循環は、前記の溶剤のより揮発性の大きい成分をより高沸点の成分のための連行剤として用いることを可能にするだけでなく、全工程のために必要とされるエネルギーを減少させることにも寄与する。更に、外部熱が液体と共に導入されるため、容器と塔底生成物との間の界面を通して外部熱を供給する必要がないので、凝縮物の一部を再循環させることによって供給された熱は塔底生成物の界面の負荷を低減させる。これは、害にならない処理または濃縮に寄与する。同時に、塔底生成物中のアルコール濃度を維持することによって凝離を妨ぐ。
【0028】
より揮発性の大きい溶剤(アルコール)を連行剤として用いること、またはそれを塔底生成物中に再循環させること、及びその中のアルコール濃度を維持することもまた、発泡の問題を解決するが、その理由は、溶剤混合物中のアルコール含有量が減少するときに発泡が著しく起こることによる。
【0029】
更に、本発明によって提供されるような、塔頂留出物をその個々の成分に分離することは、前記成分を別々に再循環させることを可能にする。従って、本発明に従って塔頂留出物はいくつかの凝縮段階において分縮によって分離される。分離を容易にするために、精留が個々の凝縮工程の間に入れられてもよい。本発明による装置において、蒸気の必要な量を生じさせてより高沸点の成分(水)をより低沸点の成分(アルコール)とは別々に凝縮させることができるように、前記精留は好ましくは、二つの熱交換器の間に入れられる。この効果は好ましくは、油駆動液封ポンプであってもよい濃縮手段の他に予備真空ポンプを用いることによって増大させられ得る。本発明に従って再循環されなければ、個々の凝縮物は比較的高純度な形で取り出される。
【0030】
以下に、本発明の好ましい実施態様を、添付された図面に基づいて記載する。
【0031】
まず第一に、図1に示されるような蒸留装置は、蒸発器塔底部2の上の蒸発器ユニット1及びこれに伴う、蒸発される液体が循環する領域、蒸発工程において連行される生成物を沈積させ、サイホン4によって液相に再循環させる液体分離器3及び蒸発器ヘッド中の予備精製された蒸発または塔頂生成物をその中に含有されるエーロゾルを取り去るために接線分離器によってもう一度精製するエーロゾル分離器5、を含む。
【0032】
蒸発器中の内容物のレベルを測定することができる検出プローブ(図示せず)が、蒸発器の塔底部の中央部の下方に配置される。蒸発によって冷却された塔底生成物が、蒸発器底部の排出パイプ6を通ってポンプ7に流れる。渦の形成または沈積した生成物による閉塞を避けるために、前記の排出パイプは、湾曲した延長部分を有しており、これによって、蒸発器がこのパイプによって完全に空にされることがない。完全に空にするために、残部が前記のポンプに供給されることを確実にする付加的なパイプが、蒸発器塔底部の最も低い部分に設けられる。
ポンプ7、好ましくは循環ポンプは、塔底生成物を熱交換器8中に移送し、そこにおいて塔底生成物は加熱され、循環ライン9によって蒸発器中の接線注入手段10に再循環される。付加的な溶液(原料)が同じラインによって供給されてもよい。供給は充填バルブ11によって熱交換器を通る循環ラインへ行われるが、循環ラインへの原料の供給は、好ましくは、それが同時に循環する生成物を膨張させる絞り弁として役立ち、原料が蒸発器までのライン中で循環する塔底生成物と混合されるように設計される。
【0033】
蒸発の間に放出された蒸気または塔頂生成物が蒸気濃縮手段12、好ましくは真空ポンプまたはルーツ送風機から引き出され、濃縮されると共に熱交換器8a中に押し入れられる。底部領域において、接続ライン13が熱交換器8aから精留装置14に至り、熱交換器内で凝縮しなかった蒸気が前記の精留装置を通って上昇し、次いで、接続ライン15を通して精留装置から第2の熱交換器8b中に移送され、そこにおいて、残存している溶液が沈積される。熱交換器の凝縮物はそのつど引き出され、好ましくは、膜ポンプ16a、16bによって排出される。処理量の調節のために、第2の熱交換機からの凝縮物は、適切な還流比を確実にするように弁を用いて蒸発器の塔頂領域に再注入される。
【0034】
本発明の方法において、濃縮されるスピッサム抽出物を蒸発器中に供給し、膨張させ、これによって発生したガスを濃縮手段によって取り出す。蒸留残渣または塔底生成物が、それぞれ、塔底部スペース中に落ち、冷却液となって、熱交換器に通される。新しい抽出物が配管によって連続的に供給され、濃縮された抽出物が底部の配管によって除去されるので、処理が連続的に行われる。任意に、回分法を採用することができる。いずれの場合でも、塔底生成物のアルコール含有量を、再循環させられるアルコールの量によって連続的に調節することができる。処理の操作温度は、35〜45℃であり、好ましくは38〜42℃である。適用される真空は、80〜150hPa(ミリバール)であり、好ましくは110〜130hPa(ミリバール)である。再循環させられなかった凝縮物は取り出されて抽出のために再利用されるか、または処理負担の小さい生成物として処分される。
【0035】
本発明の方法によれば、1:10の蒸発濃縮比を達成することができる。前記の抽出物中に含まれている活性薬剤成分の絶対量は低減されない。沈殿または気泡の形成は全くないかまたはごくわずかでしかない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は、この発明にかかる好ましい真空蒸留装置を構成する各要素の配置及びフローシートを示す図である。
【符号の説明】
1 蒸発器ユニット
2 蒸発器塔底部
3 液体分離器
4 サイホン
5 エーロゾル分離器
6 排出パイプ
7 ポンプ
8 熱交換器
8a 熱交換器
8b 熱交換器
9 循環ライン
10 注入手段
11 充填バルブ
12 蒸気濃縮手段
13 接続ライン
14 精留装置
15 接続ライン
16a 膜ポンプ
16b 膜ポンプ

Claims (22)

  1. a)供給物からガスと塔底生成物とを生成させるためのフラッシュ蒸発器、
    b)蒸気濃縮手段、及び
    c)該蒸気濃縮手段の下流に配置された多段凝縮器、
    を含む真空蒸留装置であって、凝縮段階からの凝縮物の少なくとも一部を塔底生成物に再循環させるための手段を具備し、凝縮器間に精留器が配置されている真空蒸留装置。
  2. 前記凝縮器が、前記塔底生成物が前記蒸発器に再循環させられる前に前記凝縮器のための熱媒体液として役立つように配置される、請求項に記載の真空蒸留装置。
  3. 2〜4の凝縮段階が該凝縮段階の各々の間に挿入された精留装置を伴って設けられている、請求項1又は2に記載の真空蒸留装置。
  4. 最後の凝縮段階の凝縮物の全てまたは一部が前記蒸発器に再循環させられる、請求項1〜のいずれかに記載の真空蒸留装置。
  5. 二つの凝縮段階を含む、請求項に記載の真空蒸留装置。
  6. 前記凝縮物が、前記塔底生成物の液面より上方で前記蒸発器に供給される、請求項1〜のいずれかに記載の真空蒸留装置。
  7. 前記凝縮物が前記塔底生成物中に導入及び混合され、その混合物が前記蒸発器内に導入される、請求項1〜のいずれかに記載の真空蒸留装置。
  8. 前記塔底生成物を前記凝縮器中に積極的に通すための手段を更に含む、請求項1〜のいずれかに記載の真空蒸留装置。
  9. 前記塔底生成物を積極的に通すための手段が循環ポンプである、請求項に記載の真空蒸留装置。
  10. 前記濃縮手段に加えて予備真空ポンプを含む、請求項1〜のいずれかに記載の真空蒸留装置。
  11. 前記予備真空ポンプが油駆動液封ポンプである、請求項10に記載の真空蒸留装置。
  12. フラッシュ蒸発の間に塔頂生成物によって連行された固体および/または液体成分を沈積させるための蒸留物側に設けられた手段を含む、請求項1〜11のいずれかに記載の真空蒸留装置。
  13. 水性有機溶液の濃縮のための方法であって、
    a)前記溶液が真空下で膨張させられてガスと塔底生成物とを生成し
    b)塔頂生成物が容積的に移送されて濃縮され、
    c)塔頂生成物が、凝縮手段と凝縮手段との間に精留手段が設けられている複数の凝縮手段で凝縮させられて、より揮発性の小さい成分とより揮発性の大きい成分とに分離され、及び
    d)該塔底生成物に、少なくとも1つの凝縮手段での凝縮物の少なくとも一部を、塔底生成物中の溶質が所望の濃縮度に達するまで再循環させる
    ことを特徴とする方法。
  14. 前記塔底生成物が前記凝縮段階のための熱媒体液として用いられる、請求項13に記載の方法。
  15. 前記c)の工程において二成分溶液から出発する二つの凝縮段階が行われ、第2の段階の凝縮物の少なくとも一部が前記塔底生成物に再循環させられる、請求項13または14に記載の方法。
  16. 前記凝縮物が、前記塔底生成物中の溶液の水/アルコール比が一定のままであるような量で再循環させられる、請求項13または15に記載の方法。
  17. 前記塔底生成物がフラッシュ蒸発によって蒸留される、請求項13〜16のいずれかに記載の方法。
  18. エタノール含有量が少なくとも20容量%である水性エタノール中の植物薬剤抽出物を濃縮するための請求項13〜17のいずれかに記載の方法。
  19. 有機水性溶剤を濃縮するための請求項1〜12のいずれかに記載の真空蒸留装置の使用。
  20. 水性アルコール溶液を濃縮するための請求項13に記載の方法。
  21. 溶液が植物抽出液であることを特徴とする請求項13又は20に記載の方法。
  22. 植物抽出物が水性アルコール植物抽出液であることを特徴とする請求項21に記載の方法。
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