JP3577352B2 - ブラシレス直流モータの駆動方法 - Google Patents

ブラシレス直流モータの駆動方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ブラシレス直流モータの駆動方法に係り、特に、回転子の位置検出をホール素子等の磁気検出手段を用いることなく行うことができる、いわゆるセンサレス直流ブラシレスモータ駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ブラシレス直流モータの駆動制御は、ロータの磁極位置と通流すべき巻線の位置とを密接に関係付けて行う必要がある。そして、モータの出力トルクは、ロータの有する磁極の磁束とステータの有する巻線に流す電流との相互作用によって発生する。このため、ブラシレス直流モータの駆動は、ロータの磁極から発生する磁束が最大となる付近に存在する相の巻線に電流を流すことにより最大のトルクを発生させてモータを回転させるようにすることが必要である。
【0003】
また、ブラシレス直流モータの駆動制御は、ロータの磁極位置の回転に従って、電流を流すべき相を時々刻々に切り替えていくことにより行われるが、この相の切り替えである転流のタイミングが磁極最大位置よりも大幅にずれた場合、これによって発生するトルクが減少し、最悪の場合、モータは脱調し停止に至ることになる。
【0004】
従って、ブラシレスモータの駆動制御は、何らかの手段によってロータの磁極位置を検出して、これにより制御を行う必要がある。
【0005】
この種のセンサレス形ブラシレスモータのロータ磁極位置検出回路に関する従来技術として、例えば、特願平5−264814号として提案された技術が知られている。
【0006】
この従来技術は、モータの無通電相のモータ端子電圧をフィルタを用いることなく直接サンプリングして検出するA/D変換器を有し、このサンプリング値から検出電圧の時間に対する変化率を求めて、これを外挿補間することによって誘起電圧情報を得、この誘起電圧情報に基づいてロータの位置を推定し、その結果から転流位相の進み、遅れ等を含めたモータ電流の転流タイミングを推定し、このタイミングに基づいて、モータを駆動するインバータ回路を制御して適切な時刻に転流を行うというものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来技術は、モータの無通電相のモータ端子電圧をフィルタを用いることなく直接サンプリングし、サンプリング値から検出電圧の時間に対する変化率を求めて、これを外挿補間することによって誘起電圧情報を得、この誘起電圧情報に基づいてロータの位置を推定している。
【0008】
しかし、前記従来技術は、隣り合う2点のサンプリング値を使用して検出電圧の変化率を求めているため、低回転領域において電圧の変化量が少なくなり、変化率の算出精度が悪くなって、最悪の場合、変化率の計算ができなくなり、正確な転流タイミングを得ることができなくなり、モータの速度制御を高精度に安定して行うことが困難であるという問題点を有している。
【0009】
また、前記従来技術は、モータの通流相の相違により発電定数にばらつきがあった場合、あるいは、スイッチング素子に印加される直流電圧に変動が生じた場合、モータの回転速度が一定であっても、時間に対する電圧の変化量が変化して正確な転流タイミングを得ることができず、この影響の蓄積によってモータの速度制御を不安定にするという問題点を有している。
【0010】
本発明の目的は、前述した従来技術の問題点を解決し、低回転域においても端子電圧の時間に対する変化率を精度良く算出し、ロータの磁極位置を正しく推定し、低回転領域において適切な時刻に転流を行うことができ、高精度の制御を可能としたブラシレス直流モータの駆動方法を提供することにある。
【0011】
また、本発明の目的は、モータの各通流相に発電定数にばらつきがあった場合、あるいは、スイッチング素子に印加される直流電圧に変動が生じた場合にも、これらの影響を受けることなくロータの磁極位置を正しく推定可能とし、適切な時刻に転流を行うことができ、高精度の制御を可能としたブラシレス直流モータの駆動方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば前記目的は、モータの無通電相のモータ端子電圧をフィルタを用いることなく直接サンプリングして検出するA/D変換器と、このサンプリング値から検出電圧の時間に対する変化率を求める際に、モータの回転数に応じて算出に用いるサンプリング値の時間間隔を変化させ、求めた検出電圧の時間に対する変化率を外挿補間することによって誘起電圧情報を得、この誘起電圧情報に基づいてロータの位置を推定し、その結果から転流位相の進み、遅れ等を含めたモータ電流の転流タイミングを推定し適切な時刻に転流を行うようにブラシレス直流モータを駆動する制御部とを備えることにより達成される。
【0013】
また、前記目的は、前述したサンプリング値から検出電圧の時間に対する変化率を求める際に、通流相の相違による発電定数のばらつきの影響を押さえるため、複数の検出電圧の時間に対する変化率の平均値を求め、求めた検出電圧の時間に対する変化率を外挿補間することによって誘起電圧情報を得、この誘起電圧情報に基づいてロータの位置を推定し、その結果から転流位相の進み、遅れ等を含めたモータ電流の転流タイミングを推定し適切な時刻に転流を行うようにブラシレス直流モータを駆動する制御部を備えることにより達成される。
【0014】
【作用】
前記A/D変換器は、モータの無通電相のモータ端子電圧をサンプリングして検出し、制御部は、A/D変換器により離散的に取り込まれた電圧値の時間に対する変化率に基づいて、検出電圧値に対して外挿補間を行うことにより誘起電圧情報を演算し、その情報により転流タイミングを演算して、モータを駆動するインバータのドライバを駆動し、最終的にモータを回転させている。また、前記制御部は、取り込んだ検出電圧値、時間を記憶しておくメモリ機能、その情報と前記電圧値の時間に対する変化率から転流タイミングを演算する機能、モータの回転数に応じて前記変化率を算出する際のサンプリングポイントを変化させる機能、複数の変化率の平均値を算出する機能等を有する。
【0015】
前述により、本発明は、インバータ回路を用いた直流ブラシレスモータの良質な駆動制御を行うことができる。
【0016】
【実施例】
以下、本発明によるブラシレス直流モータの駆動方法の一実施例を図面により詳細に説明する。
【0017】
図1は本発明による駆動方法が適用されるブラシレス直流モータのシステム構成を示すブロック図、図2はモータに対して理想的な転流タイミングで通流が制御され、モータが一定速度で回転している状態におけるモータの誘起電圧、検出端子電圧、処理電圧の波形を模式化して示す図、図3は検出端子電圧波形の拡大図、図4は低速回転時における検出端子電圧波形の拡大図、図5は転流タイミングの位相の進み、遅れを説明する処理電圧波形を示す図、図6は通流相によって発電定数が相違している場合の最適な転流間隔と推定した転流間隔との差を示す図である。図1において、1は直流電源、2はインバータ回路、3はセレクタ、4はA/D変換器、5は制御部、6はドライバ回路部、7はステータ、8はロータ、9は負荷である。
【0018】
本発明が適用されるブラシレス直流モータシステムは、図1に示すように、直流電源1、インバータ回路2、3相の巻線の内の無通電相の1相を選択するセレクタ3、選択した端子の端子電圧のアナログ値を電子計算機で演算できるようにディジタル値へ変換するA/D変換器4、検出された電圧からその変化率及び転流時刻を決定し、インバータ回路2を制御するドライバに信号を出力する制御部5、インバータ回路2のドライバ回路部6、U、V、W相の巻線が一端で結線された3相の直流ブラシレスモータのステータ7、永久磁石を用いた磁極を有するロータ8、モータ結合される負荷9により構成されている。
【0019】
以後の説明における本発明の一実施例によるモータの駆動方法は、高出力トルクを得ることのできる120度通電形駆動とし、また、モータの制御方法は、直流電圧の通流率を制御するいわゆるPWM制御であり、チョッピングを行うスイッチング素子は、直流電源1の正電圧側に接続されているものとする。
【0020】
なお、チョッピングを行うスイッチング素子が、直流電源1の負電圧側に接続されていてもよく、また、インバータ回路2は、図には省略されているが、各相の巻線に対応するように、3組のスイッチング素子を備えて構成されている。
【0021】
一般に、インバータ回路2により全波駆動される直流モータにおいて、巻線からの有効な誘起電圧情報は、3相の巻線の内の常時1相の通電されていない巻線からの誘起電圧のみであり、インバータ回路によるチョッピングが行われていない期間の誘起電圧情報が有効である。このため、セレクタ3は、通流モードに合わせて検出される相の端子を切り替えるスイッチング機能、A/D変換器4は、PWM制御信号に同期してアナログ値である電圧値をディジタル値に変換するいわゆるA/D変換機能を有するものである。
【0022】
制御部5は、前述の誘起電圧の検出値を入力として、それに基づいて電圧の時間に対する変化率すなわち電圧の傾きを算出する機能、この傾きから目的の電圧の値になるまでの時間を算出する機能、インバータ回路2のスイッチング素子を制御するドライバ回路部6を制御する信号を出力する機能、及び、前述の検出値及び傾きを記憶しておく機能を有するマイクロコンピュータにより構成される。
【0023】
また、ドライバ回路部6は、制御部5からの信号に応じてインバータ回路2を構成するスイッチング素子を駆動する機能を有する。
【0024】
なお、前述した本発明の一実施例は、制御部5とインバータ回路2のスイッチング素子のドライバ回路部6とを別の回路により構成しているが、これらの機能を1つに纏めたマイクロコンピュータを制御部として用いてもよい。
【0025】
モータを構成するステータ7は、電流を流すことによって磁極化される巻線U、V、Wの3相の巻線をもって構成され、それらの巻線の一端がお互いに結線されている。また、ロータ8は、磁極化された永久磁石であり、前述したステータの順当な磁極位置の変化に応じて回転する。
【0026】
次に、前述のように構成されるブラシレス直流モータにおいて、ステータ7の各巻線が理想的な転流タイミングで通流制御され、モータが一定速度で回転しているものとして、その動作状態を図2を参照して説明する。
【0027】
図2(a)はこの状態の場合に、物理現象として生じる各相の誘起電圧波形、図2(b)は全波駆動において検出される各相の巻線の端子電圧波形、図2(c)は本発明において、端子電圧波形をPWM信号に同期して検出し、検出不能な点について、検出値の時間に対する変化量から外挿補間して得ることのできる信号波形である。
【0028】
図2に示すように、モータが理想的な転流タイミングで転流し、一定速度で回転している場合、物理的現象として、図2(a)に示すような電圧が各相に誘起される。この誘起電圧は、ロータの磁極によって誘起されるものであり、そのPeak To Peak値はモータの回転数に比例し、過渡値はロータの磁極位置との相関で決まる。通常、モータの転流タイミングは、この誘起電圧情報に基づいて決定することができる。
【0029】
すなわち、モータの理想的な(最大限に出力を引き出すことができる)転流タイミングは、それぞれ隣り合う相の誘起電圧が交差する図示の点tp1及びtp2であり、本発明の一実施例は、このときの電圧を、上に凸な変曲点である電圧の最大値e(tp1)、下に凸な変曲点である電圧の最小値e(tp2)として求めるものである。なお、モータが一定速度で回転している場合、そのときの前述の電圧の最大値と最小値とは、どの隣り合う相においてもほぼ等しくなる。
【0030】
一方、現実の系として検出できるのは、モータのステータ巻線の端子電圧であり、図2(b)に示すような波形となる。この検出波形は、直流電源のマイナス側と各相巻線の端子との間の電圧を示しており、モータを回転させるために印加する駆動電圧と誘起電圧とが混在したものである。そして、モータの120度通電形駆動において、有効な誘起電圧情報は、図2(b)に示す期間Ts であり、常時3相の内1相のみである。
【0031】
さらに、有効な誘起電圧情報の期間Ts においても、転流時にフリーホイリングダイオードに電流が流れる区間では、その電位が直流電圧の正または負の値に固定され、また、インバータ回路がPWM制御を行っているときには、チョッピングが行われているため、図2(b)に示すような連続するものとはならない。このため、何らかの方法で誘起電圧を検出し、転流タイミングを、その情報を基に演算処理を行って決定する必要がある。
【0032】
そこで、本発明の一実施例は、有効な誘起電圧情報が、前述したように120度通電形駆動において、図2(b)に示す期間Ts でかつ常時3相の内1相のみからしか得ることができないことから、セレクタ3により、通流モードに応じてモータの3相巻線の内の通電していない1相を切り替え選択し、図3に示す検出波形の拡大図の中に示されているように、インバータ回路2における還流ダイオードに電流が流れておらず、かつ、チョッピングオフのときの端子電圧 e(t1)及び e(t2)、e(t(n−1))、e(tn)等をサンプリングすることにより、離散的であるが、端子電圧から直接誘起電圧情報をピックアップするようにしている。
【0033】
さらに、本発明の一実施例は、制御部5で、離散的に得られた誘起電圧情報から電圧の時間に対する変化率Δv/Δtを算出し、離散値間(図示の破線部分)の誘起電圧を外挿補間して求め、これを3相分連続的につなげて、図2(c)に示すような三角波信号波形を有する処理波形を得ている。
【0034】
図2により説明したように、理想的な転流タイミングで各相の巻線に対する通流が制御され、モータが一定速度で回転している状態では、図2(c)に示すように、それぞれ隣り合う相の誘起電圧が交差する点(上に凸な変曲点である電圧の最大値、下に凸な変曲点である最小値)の電圧が、それぞれどの隣り合う相においてもほぼ一定になり、このときのこの信号の各変曲点の電圧値から処理波形のemax及びeminを求めることができる。このことから、最適な転流タイミングを求めるには、それぞれの相における誘起電圧を検出し、そのときの時間に対する変化率から得られる誘起電圧がemax及びeminとなる時刻を求めればよいことになる。
【0035】
また、emax、eminの更新前に生じた転流タイミングの位相に遅れ、進みが生じている場合、図5(b)、図5(c)に示すように、現在の誘起電圧の変化率による前回転流点における電圧値e(t’51)及びe(t’52)と前回転流時における電圧値e(t51)及びe(t52)との差を取り、現在あるいは前回の誘起電圧の変化率情報に基づいて前回の転流時t51及びt52における電圧値e(tpb)の最適値を推定し比較することにより、前回の転流時間の遅れ、進み時間Δtbdを推定し、転流時刻誤差を蓄積することなく次回の転流点において補正を行う。
【0036】
本発明の一実施例は、前述の補正を繰り返すことにより、転流タイミングを最終的に最適な転流時刻に近付けていくことができる。また、誘起電圧情報は、ロータの回転数及び磁極位置に依存するため、本発明の一実施例は、前述の補正により、モータに回転脈動が生じた場合においても、この回転脈動によって誘起電圧も変化するので常に適正な転流タイミングを推定することができる。
【0037】
以下、前述した転流時刻を求める処理についてさらに詳細に説明する。
【0038】
いま、モータに対する負荷9が、周期的な負荷変動を持たない一定負荷とし、モータを定速制御して回転させるものとする。この場合、誘起電圧として、図3に示すような電圧波形が検出される。この電圧波形から誘起電圧情報を得るためのサンプリングは、インバータ回路2のPWM出力のON期間に同期し、かつ、転流時のフリーホイリングダイオードに電流が流れていない期間のみのデータを有効として行われる。
【0039】
そして、前述した無効期間のデータは、検出した電圧値及び時間からその変化率Δv/Δtを用い外挿補間によって算出される。このように、無効期間の電圧値を外挿補間によって得ることにより、この結果による時間あるいは電圧から各通流期間毎に連続的にロータ位置を推定することが可能となる。
【0040】
また、転流時刻の推定は、現時刻を基準にして求めた誘起電圧の変化率Δv/Δtから前回1回転時に求めておいた上に凸な変曲点である最大値あるいは、下に凸な変曲点である最小値の電圧になるまでの時間を基準時間tbm として算出し、さらに、emax、eminが更新されるまで、前回転流点の情報を基に転流位相の進み、遅れ時間tbd を推定し、前述の基準時間tbm を前回の転流時刻の進み、遅れを時間tbd で補正するという方法により行われる。
【0041】
実際には、検出できる領域の電圧値が時間に対する一次関数の近似式で表されるものとして取り扱い、時間に対する変化率K=Δv/Δtは、図3に示すようにサンプリングした電圧値e(t1)、e(t2)、e(t(n−1))、e(tn)等から式(1)により求める。
【0042】
K=Δv/Δt={e(tn)−e(t(n−1))}/{tn−t(n−1)} …(1)
この変化率Kは、サンプリング周期が一定であるとき、誘起電圧の大きさに依存し、前述したように誘起電圧Vは、回転数Nに比例するので、誘起電圧Vと回転数Nとの関係は、式(2)のように表わされる。
【0043】
V∝A・N …(2)
ここで、式(2)中のAはモータ固有の定数である。
【0044】
この式(2)より、モータの回転数が低い場合に、図4に示すように△Vが小さくなることが判る。このとき、誘起電圧波形を正弦波で近似すると、その直線性の良い点におけるPWM周期Tpwm 間隔での電圧の変化量△Vは、おおよそ式(3)に示すように表わすことができる。なお、式(3)におけるωは、回転数Nに比例する値である。
【0045】
△V=V・√(2)・sin(ω・Tpwm) …(3)
すなわち、低回転域においては、高回転域と同じ時間間隔で、電圧の時間に対する変化率を算出すると、誘起電圧Vの絶対値が小さくなるため、電圧の変化量も小さくなり、その変化率の計算精度が低くなる。本発明においては、これを防止するために、回転数に応じて変化率Kの算出に用いるデータの間隔を変え、△tを大きくするようにしており、これにより、低回転域においても精度良く変化率Kを算出することができる。
【0046】
以下、この場合の変化率Kの算出について説明する。いま、モータの回転数をN、モータ極数をP、PWM周期をTpwm とすると、1通流期間内に誘起電圧をサンプリングできる数Sは、式(4)に示すように表わされる。
【0047】
S=60・Tpwm/3・P・N …(4)
この式(4)より、変化率を算出するデータの間隔数を、モータの回転数に応じて1通流期間内にサンプリングできるデータの数S内に決定する。そのときの間隔数mは、式(5)で表わすことができる。
【0048】
m=S/2 …(5)
式(5)におけるmは整数であり、小数点以下が生じた場合、それを切り捨てることとする。モータの回転数に応じて変化率Kを算出するポイントを変化するように前述の式(1)を書き換えると、式(6)に示すように表わすことができ、これにより高精度に変化率Kを算出することができる。
【0049】
K=Δv/Δt={e(tn)−e(t(n−m))}/{tn−t(n−m)} …(6)
前述した本発明の一実施例は、サンプリング間隔数mを、式(5)により求めるとしたが、サンプリング間隔数mは、ほぼモータの回転数に反比例するように設定すればよく、同様に低回転域において精度良く変化率Kを算出することができる。
【0050】
次に、現時刻tnを基準にして前回1回転時に求めておいた上に凸な変曲点である最大値の電圧になるまでの時間である次回転流基準時間 tbmを、変化率K及び現時刻での電圧値 e(tn)に基づいて、式(7)により求める。このとき、e(tn)は、emaxからeminの時間幅の中の最も直線近似が有効な1/5〜4/5の位置の電圧値とすることが望ましい。
【0051】
式(7)は、最大値の場合を記したが、最小値の場合も同様である。そして、図5(a)に示すように転流タイミングの位相に進み、遅れがなければ隣り合う相の電圧値が転流時刻において一致し、前述した変化率Kに基づいて連続的にロータ位置を推定し、転流タイミングを決定することができる。
【0052】
tbm={emax−e(tn)}/K …(7)
また、図5(b)、図5(c)に示すように、前回の転流時に生じた転流位相に遅れ、進みがある場合、その補正時間tbd は、現在の変化率K及び前回転流時刻を求めた変化率Kbからそれぞれ前回転流点における電圧値を推定し、その電圧値が一致する時間とする。すなわち、まず、フリーホイリングダイオードに電流が流れている期間である前回の転流時刻における電圧e(t’51)を、式(8)により推定する。
【0053】
e(t’51)=e(tn)−(tn−t51)・K …(8)
さらに、予め前回の転流時刻算出に用いた変化率Kbより求めておいた、前回転流時刻における推定電圧e(t51)との差を取り、その1/2の点を最適に転流が行われた際の電圧e(tpb)と想定し、その電圧値と現在の変化率Kとから求めた電圧e(t’51)から前回の位相遅れ時間t’bd(n)を、式(9)により算出する。
【0054】
t’bd(n)={e(t’51)−e(tpb)}/K …(9)
そして、最終的な補正時間tbd(n)は、式(10)に示すように、前回の位相補正時間tbd(n−1)を加え、この結果を前回転流点における位相遅れ時間とすることにより求めることができる。このときの補正時間tbd(n)は、t’bd(n)及びtbd(n−1)を重み付けし、徐々に補正していく方法も有効である。このとき想定した電圧値e(tpb)は、理想的な転流タイミングにおける電圧値として、emax及びeminの電圧値の更新時に反映させる。
【0055】
tbd(n)=t’bd(n)+tbd(n−1) …(10)
そして、最終的に、次回転流時刻までの時間tbは、次回転流基準時刻tbmを位相遅れ時間tbdで式(11)により補正した時間である。
【0056】
tb=tbm+tbd(n) …(11)
前述の説明は、図5(b)に示す転流位相遅れの場合であるが、図5(c)に示すような位相進みの場合、変化率が負の場合も同様である。また、この位相補正時間tbd(n)は、emax及びeminの値を更新する際にクリアする。
【0057】
前述では、検出されたモータの誘起電圧の変化率から転流時刻を求め、その時刻において時間管理を行って転流を行っていくとして説明したが、モータの誘起電圧の変化率は、電圧及び時間の情報を持っているので、検出された電圧あるいは外挿した電圧を転流タイミングであると推定される電圧値と比較し、その電圧と一致した場合あるいはその電圧を越えた場合に転流を行うような電圧で管理してモータの駆動を制御するようにする方法も有効である。
【0058】
すなわち、電圧の時間に対する変化率Δv/Δtを用いると電圧、時間双方の情報を持っていることから、電圧、時間のどちらでもロータ位置及び転流タイミングの管理ができる。さらに、回転数に応じて変化率Δv/Δtを算出するポイントを変化させることにより、低回転域から高回転域まで精度良く電圧の時間に対する変化量を計算し、モータ回転数の広範囲において精度よくモータの制御を行うことができる。
【0059】
前述では、モータの低回転域おける制御を精度よく行う方法について説明したが、次に、通流相の相違によって発電定数が相違する場合に、発電定数のばらつきによる影響を少なくして、安定したモータの速度制御を行う方法について説明する。
【0060】
前述したように、モータを制御する転流タイミングを推定するための相電圧の時間に対する変化率Kは、式(1)に示すように求めることができるが、このとき、通流相の相違により発電定数が異なる場合、あるいは、スイッチング素子に印加される直流電圧に変動があった場合、各相の誘起電圧は、図6(a)に示すように相毎にばらつくことになり、図6(b)に示すように、真の転流間隔Tt に対して、Tf に示すように推定されてしまい、差が生じることになる。この結果、モータの出力トルクが変動し、これに伴って速度変動が生じて、emax、eminが変動し制御が不安定になってしまう。
【0061】
本発明の一実施例は、このような制御の不安定を防止するため、転流タイミングの算出に必要な変化率として、モータの1回転中の変化率の平均値Kavを用いることとする。この変化率の平均値Kavは、式(12)により求められる。
【0062】
Kav=(ΣK)/u …(12)
式(12)におけるuは、3相モータの極数Pにより、式(13)で表わされる値である。
【0063】
u=3・P …(13)
本発明の一実施例は、モータの1回転中の変化率の平均値Kavの算出を、emax、eminの更新と同時に行うため、モータの1回転毎に変化率の平均値Kavの算出を行っているが、この算出は、1回転中の平均値でなくても、通流期間でのばらつきの影響を受けることのない方法で求めればよい。
【0064】
次に、現時刻tnを基準にして前1回転時に求めておいた凸な変曲点である最大値の電圧になるまでの時間である次回の転流基準時間tbm を、求められた変化率の平均値Kav及び現時刻での電圧値e(tn)に基づいて、式(14)により求める。このとき、電圧値e(tn)は、emaxからeminの時間幅の中の最も直線近似が有効な1/5〜4/5の位置の電圧とすることが望ましい。
【0065】
なお、式(14)は、変曲点が最大値となる場合を示しているが、最小値の場合も同様である。そして、図5(a)に示すように転流タイミングの位相に進み、遅れがなければ隣り合う相の電圧値が転流時刻において一致し、前述した変化率Kabに基づいて連続的にロータ位置を推定し、転流タイミングを決定することができる。
【0066】
tbm={emax−e(tn)}/K …(14)
また、図5(b)、図5(c)に示すように、前回の転流時に生じた転流位相に遅れ、進みがある場合、その補正時間tbd は、現在の変化率Kav及び前回転流時刻を求めた変化率Kb からそれぞれ前回転流点における電圧値を推定し、その電圧値が一致する時間とする。すなわち、まず、フリーホイリングダイオードに電流が流れている期間である前回の転流時刻における電圧 e(t’51)を、式(15)により推定する。
【0067】
e(t’51)=e(tn)−(tn−t51)・Kav …(15)
さらに、予め前回の転流時刻算出に用いた変化率Kb より求めておいた、前回転流時刻における推定電圧e(t51)との差を取り、その1/2の点を最適に転流が行われた際の電圧e(tpb)と想定し、その電圧値と現在の変化率Kavとから求めた電圧e(t’51)から前回の位相遅れ時間t’bd(n)を、式(16)により算出する。
【0068】
t’bd(n)={e(t’51)−e(tpb)}/Kav …(16)
そして、最終的な補正時間tbd(n)は、式(17)に示すように、前回の位相補正時間tbd(n−1)を加え、この結果を前回転流点における位相遅れ時間とすることにより求めることができる。このときの補正時間tbd(n)は、t’bd(n)及びtbd(n−1)を重み付けし、徐々に補正していく方法も有効である。このとき想定した電圧値e(tpb)は、理想的な転流タイミングにおける電圧値として、emax及びeminの電圧値の更新時に反映させる。
【0069】
tbd(n)=t’bd(n)+tbd(n−1) …(17)
そして、最終的に、次回転流時刻までの時間tbは、次回転流基準時刻tbmを位相遅れ時間tbdで式(18)により補正した時間である。
【0070】
tb=tbm+tbd(n) …(18)
前述の説明は、図5(b)に示す転流位相遅れの場合であるが、図5(c)に示すような位相進みの場合、変化率が負の場合も同様である。
【0071】
前述では、検出されたモータの誘起電圧の変化率から転流時刻を求め、その時刻において時間管理を行って転流を行っていくとして説明したが、モータの誘起電圧の変化率は、電圧及び時間の情報を持っているので、検出された電圧あるいは外挿した電圧を転流タイミングであると推定される電圧値と比較し、その電圧と一致した場合あるいはその電圧を越えた場合に転流を行うような電圧で管理してモータの駆動を制御するようにする方法も有効である。
【0072】
すなわち、電圧の時間に対する変化率Δv/Δtの平均値を用いると、モータの通流相の相違により発電定数にばらつきがあった場合、あるいは、スイッチング素子に印加される直流電圧に変動が生じた場合にも、前記平均値が電圧、時間双方の情報を持っていることから、電圧、時間のどちらでもロータ位置及び転流タイミングの管理を高精度に行うことができる。さらに、モータの回転数に応じて変化率Δv/Δtを算出するポイントを変化させることにより、低回転域から高回転域まで精度良く電圧の時間に対する変化量を計算し、モータ回転数の広範囲において精度よくモータの制御を行うことができる。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、モータの回転数が低い場合にも端子電圧の時間に対する変化率を精度良く算出することができるため、ロータ位置を精度良く推定することを可能とし、低回転域から高回転域まで精度良くモータ制御ができる。
【0074】
また、本発明によれば、モータの通流相の相違により発電定数にばらつきがあった場合、あるいは、スイッチング素子に印加される直流電圧に変動が生じた場合にも、端子電圧の時間に対する変化率から、ロータ位置を安定性よく推定することができるので、低回転域から高回転域まで精度よくモータの制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による駆動方法が適用されるブラシレス直流モータのシステム構成を示すブロック図である。
【図2】モータに対して理想的な転流タイミングで通流が制御され、モータが一定速度で回転している状態におけるモータの誘起電圧、検出端子電圧、処理電圧の波形を模式化して示す図である。
【図3】検出端子電圧波形の拡大図である。
【図4】低速回転時における検出端子電圧波形の拡大図である。
【図5】転流タイミングの位相の進み、遅れを説明する処理電圧波形を示す図である。
【図6】通流相によって発電定数が相違する場合の最適な転流間隔と推定した転流間隔との差を示す図である。
【符号の説明】
1 直流電源
2 インバータ回路
3 セレクタ
4 A/D変換器
5 制御部
6 ドライバ回路部
7 ステータ
8 ロータ
9 負荷

Claims (9)

  1. 永久磁石と電機子コイルとを有し、電機子コイルの各相の一端部が共通接続されて構成されるブラシレス直流モータの無通電相の端子電圧を検出し、検出された端子電圧の時間に対する変化率に基づいて転流タイミングを決定するブラシレス直流モータの駆動方法において、前記検出された端子電圧の時間に対する変化率を算出する際に、用いる端子電圧としてのデータ間隔を、モータの回転数に応じて変化させることを特徴とするブラシレス直流モータの駆動方法。
  2. 永久磁石と電機子コイルとを有し、電機子コイルの各相の一端部が共通接続されて構成されるブラシレス直流モータの無通電相の端子電圧を検出し、検出された端子電圧の時間に対する変化率に基づいて転流タイミングを決定するブラシレス直流モータの駆動方法において、前記検出された端子電圧の時間に対する変化率として、複数の変化率の平均値を用いることを特徴とするブラシレス直流モータの駆動方法。
  3. 前記ブラシレス直流モータの駆動がインバータ回路を用いて行われることを特徴とする請求項1または2記載のブラシレス直流モータの駆動方法。
  4. 前記端子電圧の検出が、インバータ回路を制御するPWM信号に同期して行われ、検出電圧の時間に対する変化率により外挿補間を行うことにより、検出不能時のロータ位置を連続的に推定することを特徴とする請求項3記載のブラシレス直流モータの駆動方法。
  5. それぞれ隣り合う相の端子電圧の検出値に対する補間値が交差する点を転流時刻として転流タイミングを決定することを特徴とする請求項4記載のブラシレス直流モータの駆動方法。
  6. 前記端子電圧の時間に対する変化率に基づいて算出した隣り合う相の電圧補間値の交点の電圧値の最大値及び最小値がそれぞれ一定になるようにモータの出力トルクを制御することを特徴とする請求項4または5記載のブラシレス直流モータの駆動法。
  7. 前記補間値の時間に対する変化率を連続的なモータの速度変化情報として取り扱って、モータの駆動制御を行うことを特徴とする請求項4記載のブラシレス直流モータの駆動方法。
  8. 前記補間値を基に推定した転流タイミングにおける電圧値から算出した電圧補間値の交点の電圧値を、次回回転時の電圧補間値の交点の最大値及び最小値電圧に反映させることを特徴とする請求項4ないし7記載のうち1記載のブラシレス直流モータの駆動方法。
  9. 前記外挿補間が、検出電圧の直線性の良い部分の変化率に基づいて行われることを特徴とする請求項4ないし8のうち1記載のブラシレス直流モータの駆動方法。
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