JP3576941B2 - 周波数間引き装置、周波数間引き方法及び記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、信号を圧縮する周波数間引き装置及び周波数間引き方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
有線や無線での放送あるいは通信の手法による音楽などの配信が近年盛んになっている。
放送や通信に用いる回線は、音声信号の高域部まで減衰なく伝送できるほど広い帯域通過特性を有していない場合がある。このような場合、音声信号を送出する装置が、送出する対象の音声信号の高域部をブーストし(すなわち、高域部を他の帯域に比べて高い増幅率で増幅し)、高域部をブーストされた音声信号を送出する、という手法がとられていた。
【0003】
高域部のブーストは、例えば、送出する対象の音声信号を、図8に示すイコライザを通過させた上で増幅する、という手法により行われていた。
図8のイコライザは、入力端及び出力端の間に接続されたコンデンサCと、同じく入力端及び出力端の間に接続された抵抗器R1と、一端が出力端に接続され他端が接地された抵抗器R2とからなる。そして、入力端に入力された信号を、その高域部以外の帯域を高域部に比べて大きな減衰率で減衰させて、出力端より出力する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、圧縮された音声信号などのように、一定周波数以上の高域部が急峻に減衰している信号(例えば、高域部が除去されている信号)は、高域部をブーストして伝送しても、この信号を受信する装置の側で、高域部をブーストされる前の信号を正確に復元しにくい、という問題があった。伝送する対象の信号が音声信号である場合、この問題は、再生される音声の音質の劣化を招く。
【0005】
この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、高域部が急峻に減衰している信号であっても正確に復元できるように信号の帯域幅を圧縮する周波数間引き装置及び周波数間引き方法を提供することを目的とする。
また、この発明は、オーディオ信号を高音質を保ちながら圧縮するための周波数間引き装置及び周波数間引き方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するべく、この発明の第1の観点に係る周波数間引き装置は、間引き処理される対象である被処理信号のスペクトルを表すスペクトル信号を生成するスペクトル分布生成手段と、
前記スペクトル信号に基づき、前記スペクトルを含む帯域のうちから、削除用帯域及び補間用帯域を互いに対応付けて特定する削除帯域決定手段と、
前記帯域の下限より連続した連続部分のスペクトルの分布を、当該帯域のうち前記削除帯域決定手段が特定した削除用帯域を除いたいずれの部分のスペクトルの分布も前記連続部分の少なくとも一部のスペクトルの分布と実質的に一致するよう変更し、前記連続部分より高周波側の部分内のスペクトルを実質的に除去する間引き圧縮手段と、を備え、
前記削除帯域決定手段は、スペクトルの成分の分布の相関関係が強い順に前記帯域内の区間の組を所定数特定し、特定した各々の組をなす2個の区間を、互いに対応付けられた前記削除用帯域及び前記補間用帯域として特定する、
ことを特徴とする。
【0007】
このような周波数間引き装置によれば、相関関係が強い帯域の組の一方が削除用帯域になり、削除用帯域内のスペクトルが除去されて他の帯域内のスペクトルが低周波数側に詰められるので、信号の帯域幅が圧縮される。
このような周波数間引き装置により圧縮される信号は、高域部が急峻に減衰していても、削除用帯域のスペクトル分布を補間用帯域のスペクトル分布に実質的に一致させることにより、正確に復元される。従って、圧縮される信号がオーディオ信号であれば、このオーディオ信号は高音質を保ちながら圧縮される。
【0008】
前記周波数間引き装置は、前記削除帯域決定手段が特定した前記削除用帯域及び前記補間用帯域を示す情報を出力する手段を更に備えれば、信号を復元する外部の装置等が削除用帯域及び補間用帯域を特定することが容易になる。
【0009】
前記削除帯域決定手段は、前記補間用帯域が前記削除用帯域を兼ねることがないように、前記削除用帯域及び前記補間用帯域を特定すれば、補間用帯域内のスペクトルが除去されることが防止されるので、圧縮された信号の復元がより正確に行えるようになる。
【0010】
前記削除帯域決定手段は、前記削除用帯域に隣接し、当該削除用帯域と実質的に同一の帯域幅を占める帯域が当該削除用帯域に対応付けられた補間用帯域となるように、前記削除用帯域及び前記補間用帯域を特定してもよい。
この場合、削除用帯域のスペクトルは、たとえば削除用帯域に隣接し削除用帯域と実質的に同一の帯域幅を占める帯域に含まれる成分の分布に基づいて補間され得るので、補間用帯域を特定する情報を別途提供することなく削除用帯域内のスペクトルを補間することが可能となる。
【0011】
前記被処理信号は、例えば、オーディオ信号によりPCM(Pulse Code Modulation)変調を行って得られるPCM信号より構成されていてもよい。
【0012】
また、この発明の第2の観点にかかる周波数間引き方法は、
間引き処理される対象である被処理信号のスペクトルを表すスペクトル信号を生成し、
前記スペクトル信号に基づき、前記スペクトルを含む帯域のうちから、前記スペクトルの成分の分布の相関関係が強い順に前記帯域内の区間の組を所定数特定し、特定した各々の組をなす2個の区間を、互いに対応付けられた削除用帯域及び補間用帯域として特定し、
前記帯域の下限より連続した連続部分のスペクトルの分布を、当該帯域のうち前記削除用帯域を除いたいずれの部分のスペクトルの分布も前記連続部分の少なくとも一部のスペクトルの分布と実質的に一致するよう変更し、前記連続部分より高周波側の部分内のスペクトルを実質的に除去する、
ことを特徴とする。
【0013】
このような周波数間引き方法によれば、相関関係が強い帯域の組の一方が削除用帯域になり、削除用帯域内のスペクトルが除去されて他の帯域内のスペクトルが低周波数側に詰められるので、信号の帯域幅が圧縮される。
このような周波数間引き方法により圧縮される信号は、高域部が急峻に減衰していても、削除用帯域のスペクトル分布を補間用帯域のスペクトル分布に実質的に一致させることにより、正確に復元される。従って、圧縮される信号がオーディオ信号であれば、このオーディオ信号は高音質を保ちながら圧縮される。
【0014】
また、この発明の第3の観点にかかるコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
コンピュータを、
間引き処理される対象である被処理信号のスペクトルを表すスペクトル信号を生成するスペクトル分布生成手段と、
前記スペクトル信号に基づき、前記スペクトルを含む帯域のうちから、前記スペクトルの成分の分布の相関関係が強い順に前記帯域内の区間の組を所定数特定し、特定した各々の組をなす2個の区間を、互いに対応付けられた削除用帯域及び補間用帯域として特定する削除帯域決定手段と、
前記帯域の下限より連続した連続部分のスペクトルの分布を、当該帯域のうち前記削除帯域決定手段が特定した削除用帯域を除いたいずれの部分のスペクトルの分布も前記連続部分の少なくとも一部のスペクトルの分布と実質的に一致するよう変更し、前記連続部分より高周波側の部分内のスペクトルを実質的に除去する間引き圧縮手段と、
して機能させるためのプログラムを記録したことを特徴とする。
【0015】
このような記録媒体に記録されたプログラムを実行するコンピュータは、相関関係が強い帯域の組の一方を削除用帯域とし、削除用帯域内のスペクトルを除去して他の帯域内のスペクトルを低周波数側に詰めるので、信号の帯域幅が圧縮される。
このような記録媒体に記録されたプログラムを実行するコンピュータにより圧縮される信号は、高域部が急峻に減衰していても、削除用帯域のスペクトル分布を補間用帯域のスペクトル分布に実質的に一致させることにより、正確に復元される。従って、圧縮される信号がオーディオ信号であれば、このオーディオ信号は高音質を保ちながら圧縮される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、この発明の実施の形態に係る周波数間引き装置を、音声信号処理装置を例として説明する。
図1は、この発明の実施の形態に係る音声信号処理装置の構成を示す図である。
図示するように、この音声信号処理装置は、周波数間引き部1と、周波数補間部2とより構成されている。
【0017】
周波数間引き部1は、図2に示すように、アナライザ11と、スペクトル解析部12と、周波数シフト部13と、シンセサイザ14とより構成されている。
【0018】
アナライザ11は、図3に示すように、n個の遅延部111−0〜111−(n−1)と、(n+1)個のサンプラー112−0〜112−nと、フィルタバンク113とより構成されている。(ただし、nは1以上の任意の整数とする。)
【0019】
遅延部111−0〜111−(n−1)は、各自に供給された信号を、この信号の周期1周期分遅らせて出力する。
遅延部111−k(kは0以上(n−1)以下の任意の整数)が出力する信号はサンプラー112−kに供給される。また、遅延部111−j(jは0以上(n−2)以下の任意の整数)は、遅延部111−(j+1)が出力する信号を供給される。遅延部111−(n−1)には、周波数間引き部1により周波数の間引きを受ける対象のPCM(Pulse Code Mudulation)信号が供給される。
【0020】
従って、遅延部111−kは、遅延部111−(n−1)に供給されたPCM信号を、このPCM信号の(n−k)周期分遅らせた信号を出力する。なお、上述のPCM信号は、音声等を電圧あるいは電流の変化として表すオーディオ信号を用い、PCM変調を行うことにより得られる信号である。
【0021】
サンプラー112−0〜112−nは、各自に供給された信号を、周波数の間引きを受ける対象のPCM信号の周波数の(n+1)分の1の周波数でサンプリングし、サンプリング結果を表す信号を、フィルタバンク113へと供給する。
【0022】
サンプラー112−kには、上述の通り、遅延部111−kが出力する信号が供給される。サンプラー112−nには、周波数間引き部1により周波数の補間を受ける対象のPCM信号が、遅延部111−(n−1)に供給されるのと実質的に同時に供給される。
【0023】
フィルタバンク113は、DSP(Digital Signal Processor)やCPU(Central Processing Unit)等より構成されている。
フィルタバンク113は、上述の通りサンプラー112−1〜112−nが出力する信号の供給を受ける。
【0024】
そして、フィルタバンク113は、ポリフェーズフィルタ、DCT(Discrete Cosine Transform)、LOT(Lapped Orthogonal Transform)、MLT(Modulated Lapped Transform)あるいはELT(Extended Lapped Transform)等の手法を用い、自己に供給されたこの信号のスペクトル分布を表す1番目〜(n+1)番目までの(n+1)個の信号を生成する。そして、生成したこれら(n+1)個の信号を、スペクトル解析部12及び周波数シフト部13へと供給する。
【0025】
フィルタバンク113が生成するp番目(pは1から(n+1)までの整数)の信号は、サンプラー112−0〜112−nが出力する信号のスペクトル分布を(n+1)等分して得られる互いに帯域幅が等しい帯域のうち、周波数がp番目に低い帯域内のスペクトル分布を表す信号であるものとする。
【0026】
スペクトル解析部12は、DSPやCPU等より構成されている。周波数シフト部13は、上述の(n+1)個の各帯域内のスペクトル分布を表す(n+1)個の信号をアナライザ11(より具体的には、フィルタバンク113)より供給されると、例えば、以下(1)〜(5)として述べる処理を行う。
【0027】
(1) スペクトル解析部12はまず、フィルタバンク113から供給された信号が表す各帯域のうちの2つを特定し、各々の帯域内のスペクトル成分の二乗平均値を求める。
【0028】
(2) (1)の処理で求めた2個の帯域(以下、「第1の帯域」及び「第2の帯域」と呼ぶ)内の各スペクトル成分の二乗平均値を用いて、これらの帯域のうち一方の帯域内のスペクトル成分の値の規格化を行う。具体的には、例えば、第1の帯域内のスペクトルの二乗平均値に対する第2の帯域内のスペクトル成分の二乗平均値の比の値を求め、第2の帯域内の各スペクトル成分の値にこの比の値を各々乗じて得られる積を求める。得られた積の集合が、規格化された後の第2の帯域内のスペクトル分布を表す。
【0029】
(3) 規格化を行った後の第1及び第2の帯域内のスペクトル分布との相関係数を、最小二乗法等の手法を用いて求める。
ただし、スペクトル解析部12は、第1及び第2の両帯域のうち周波数が低い方の帯域内の各スペクトルの周波数を、その元来の値に、両帯域の最低周波数の差の絶対値を加算した周波数であるものとして扱い、相関係数を求めるものとする。
【0030】
(4) スペクトル解析部12は、第1及び第2の帯域としてとり得るすべての組み合わせについて上述(1)〜(3)の処理を行うことにより相関係数を求める。そして、求めた各相関係数に基づいて、フィルタバンク113から供給された信号が表す各帯域のうちから、スペクトルを削除する対象である帯域、すなわち、削除バンドを決定する。
具体的には、スペクトル解析部12は、相関係数を求めた各組み合わせのうち、相関係数が最も高かったものから所定個数の組み合わせを特定する。(以下、この所定個数をX個とする。ただし、Xは(n+1)以下の自然数であり、フィルタバンク113から供給された信号が表す各帯域のうちの任意の1個の帯域幅に(n+1−X)を乗じた値が、周波数間引き部1が出力する後述の出力信号の帯域幅となる。)そして、特定した各組み合わせから1個ずつ計X個、重複がないようにして帯域を特定する。そして、特定されたX個の帯域を削除バンドと決定する。
【0031】
(5) そして、スペクトル解析部12は、削除バンド、及び、当該削除バンドを後述の処理により補間するための補間用バンドを、周波数シフト部13に通知する。具体的には、スペクトル解析部12は、削除バンド及び補間用バンドを示すデータ(バンド割り当て情報)として、以下(5A)及び(5B)として示すデータの組、すなわち、
(5A)削除バンドを示すデータ、及び、
(5B)(5A)のデータにより示される削除バンドとの間で上述の(4)で特定した組み合わせをなしている帯域を補間用バンドとして識別するデータ、
からなる組を、計X組、周波数シフト部13に供給し、また、シンセサイザ14が生成する後述のPCM信号に同期した形で外部に出力する。
【0032】
周波数シフト部13は、DSPやCPU等より構成されている。周波数シフト部13は、フィルタバンク113より上述の(n+1)個の信号を供給され、スペクトル解析部12より削除バンド及び補間用バンドを通知されると、以下(6)及び(7)として示す処理を行う。
【0033】
(6) まず、周波数シフト部13は、フィルタバンク113より供給された上述の(n+1)個の信号が表すスペクトルのうち、削除バンド内のスペクトルを除去する(すなわち、スペクトル分布の間引きを施す)。
【0034】
(7) 次に、周波数シフト部13は、スペクトル分布の間引きにより得られるスペクトルにスペクトル分布の圧縮を施す。
具体的には、削除バンド以外の帯域内のスペクトル分布を、低周波側に詰める。すなわち、周波数シフト部13は、以下(7A)及び(7B)として示す処理を行った結果得られる信号を生成する。(ただし、この信号は、必ずしも(7A)及び(7B)の処理を行うことにより生成されるものである必要はなく、結果として(7A)及び(7B)の処理により得られる信号と実質的に同一の信号が得られるような任意の処理を行えばよい。)
【0035】
(7A) 削除バンド以外の帯域(非削除バンド)であって、最低周波数が最も低い削除バンドより高周波側にあるもののうち、最低周波数が最も低い非削除バンドのスペクトル分布を、最低周波数が最も低い削除バンド内のスペクトル分布を表すものとして扱う(削除バンドに非削除バンドのスペクトルをシフトさせる)ことと決定する。ただし、非削除バンドのスペクトルを削除バンドにシフトさせる場合、埋め込むスペクトルの周波数を、その元来の値から、シフトさせるスペクトルを有する非削除バンド及びシフトさせる先の削除バンドの最低周波数同士の差の絶対値を差し引いた値であるものとして扱うものとする。
【0036】
(7B) スペクトルがシフトされて来た削除バンドを非削除バンドとみなし、削除バンドへとシフトさせたスペクトルを有する非削除バンドを削除バンドとみなして、削除バンドより高周波側の非削除バンドが存在しなくなるまで、(7A)の処理を繰り返し行う。
【0037】
そして、周波数シフト部13は、上述の(7B)までの処理を完了することにより生成されたスペクトル分布を表す信号を生成し、生成した信号をシンセサイザ14へと供給する。
従って、周波数シフト部13からシンセサイザ14へは、削除バンド以外の帯域内のスペクトル分布が低周波側に詰められた状態のスペクトル分布(間引き・圧縮後のスペクトル分布)を表す信号が供給される。
【0038】
図4(a)は、アナライザ11に供給されたPCM信号のスペクトル分布(間引き前のスペクトル分布)の例を示す図であり、(b)は、(a)に示すスペクトル分布を有するPCM信号のスペクトルに周波数の間引きを施した結果得られる、間引き後のスペクトル分布の例を示す図であり、(c)は、(b)に示すスペクトルにスペクトル分布の圧縮を施した結果得られる、間引き・圧縮後のスペクトル分布の例を示す図である。
【0039】
図4(b)は、アナライザ11に供給されたPCM信号の60個の帯域のうち、最低周波数が低い方から(2・Y)番目(Yは11以上30以下の任意の整数)の帯域が削除バンドであると特定された場合の、間引き後のスペクトル分布を示す図である。
図4(c)は、図4(b)に示すスペクトル分布を有するスペクトルにスペクトル分布の圧縮を施して得られる間引き・圧縮後のスペクトル分布を示す図である。図4(c)に示すスペクトル分布においては、Z番目(Zは22以上40以下の整数)の帯域には、{(2・Z)−21}番目の帯域のスペクトルがシフトされている。
【0040】
シンセサイザ14は、図5に示すように、フィルタバンク141と、(n+1)個のサンプラー142−0〜142−nと、n個の遅延部143−0〜143−(n−1)と、加算器144−0〜144−(n−1)とより構成されている。
【0041】
フィルタバンク141は、DSPやCPU等より構成されており、上述の通り、周波数シフト部13が出力する、間引き・圧縮後のスペクトル分布を表す信号を供給される。
そして、フィルタバンク141は、ポリフェーズフィルタ、DCT、LOT、MLTあるいはELT等の手法を用い、自己に供給された信号が表すスペクトル分布を有する信号を(n+1)点で等間隔にサンプリングした値を表す(n+1)個の信号を生成する。そして、生成したこれら(n+1)個の信号のうちp番目(pは1から(n+1)までの整数)の信号を、サンプラー142−(p−1)へと供給する。
【0042】
なお、フィルタバンク141が生成するこの信号が表す値のサンプリング間隔は、アナライザ11のサンプラー112−1〜112−nのサンプリング間隔に実質的に等しいものとする。
また、フィルタバンク141が生成するp番目の信号は、フィルタバンク141に供給された信号が表すスペクトル分布を有する信号を(n+1)点で等間隔にサンプリングした値のうち、サンプリングの時刻がp番目に早い値を表すものとする。
【0043】
サンプラー142−1〜142−nは、各自に供給された信号を、当該信号の(n+1)倍の周波数の信号へと変換し、変換結果を表すPCM信号を出力するものである。
サンプラー142−(p−1)には、上述の通り、フィルタバンク141が出力するp番目の信号が供給される。そして、サンプラー142−(s−1)は、自己が出力する信号を、加算器144−(p−1)へと供給する(sは1からnまでの整数)。サンプラー142−nは、自己が出力する信号を遅延部143−(n−1)へと供給する。
【0044】
遅延部143−0〜143−(n−1)は、各自に供給された信号を、この信号の周期1周期分遅らせて出力する。
遅延部143−k(kは0以上(n−1)以下の任意の整数)が出力する信号は加算器144−kに供給される。また、遅延部143−j(jは0以上(n−2)以下の任意の整数)は、加算器144−(j+1)が出力する信号を供給される。遅延部143−(n−1)には、上述の通りサンプラー142−nが出力する信号が供給される。
【0045】
加算器144−0〜144−(n−1)は、各自に供給された2個の信号の和を表す信号を出力する。
加算器144−kには、サンプラー142−kと、遅延部143−kとから信号が供給される。そして、加算器144−m(mは1以上(n−1)以下の整数)が出力する信号は遅延部143−(m−1)に供給される。加算器144−0が出力する信号は、周波数間引き部1の出力信号を構成するものである。
【0046】
加算器144−0が出力するこの出力信号は、サンプラー142−0、142−1、・・・、142−(n−1)及び142−nが出力した信号を、アナライザ11に供給されたPCM信号の周期と実質的に同一の周期で順次出力したものに相当し、そのスペクトル分布が間引き・圧縮後のスペクトル分布に相当するPCM信号である。
出力信号の帯域幅は、フィルタバンク113が周波数シフト部13に供給した信号が表す各帯域のうちの任意の1個の帯域幅に(n+1−X)を乗じた値に実質的に等しい。このため、出力信号の帯域幅は、アナライザ11に供給されたPCM信号の帯域幅の{(n+1−X)/(n−1)}の値に抑えられる。
【0047】
周波数補間部2は、図6に示すように、アナライザ21と、周波数補間処理部22と、シンセサイザ23とより構成されている。
このうち、アナライザ21は、周波数間引き部1のアナライザ11と実質的に同一の構成を有しており、シンセサイザ23は、周波数間引き部1のシンセサイザ14と実質的に同一の構成を有している。
【0048】
アナライザ21は、周波数の補間を受ける対象として外部から供給されたPCM信号のスペクトル分布を表す1番目〜(n+1)番目までの(n+1)個の信号を生成し、生成したこれら(n+1)個の信号を周波数補間処理部22へと供給する。
【0049】
なお、アナライザ21が生成するp番目(pは1から(n+1)までの整数)の信号は、データ伸長部から供給されたPCM信号(つまり、周波数の補間を受ける対象のPCM信号)のスペクトル分布を(n+1)等分して得られる互いに帯域幅が等しい帯域のうち、周波数がp番目に低い帯域内のスペクトル分布を表す信号であるものとする。
【0050】
周波数補間処理部22は、DSPやCPU等より構成されている。周波数補間処理部22は、上述の(n+1)個の各帯域内のスペクトル分布を表す(n+1)個の信号をアナライザ21より供給され、外部より削除バンド及び補間用バンドを通知されると、以下(8A)及び(8B)として説明する処理を行うことにより、間引き・圧縮後のスペクトルを伸長し、伸長後のスペクトルを得る。
【0051】
すなわち、
(8A) アナライザ21より供給された信号が表す帯域のうち、最低周波数が最も低い削除バンド及びこの削除バンドより高周波側にある各々の帯域について、当該帯域内のスペクトルを、帯域1個分、高周波数側にシフトする。つまり、当該帯域内のスペクトル分布を、当該帯域に高周波側で隣接する帯域内のスペクトル分布を表すものとして扱うことと決定する。ただし、当該帯域内のスペクトルの周波数を、その元来の値に、当該帯域の帯域幅を加算した値であるものとして扱うものとする。この処理の結果、最低周波数が最も低い削除バンド内からはスペクトルが除去されることとなる。
(8B) (8A)の処理でスペクトルが除去された削除バンドを非削除バンドとみなして、削除バンドが存在しなくなるまで、(8A)の処理を繰り返し行う。
【0052】
次に、周波数補間処理部22は、(8B)までの処理により得られた伸長後のスペクトル分布の包絡線をなす関数を特定する。そして、特定した関数に基づき回帰計算を行う等することにより、スペクトルが除去された削除バンドに本来含まれているべきスペクトル成分の二乗平均値の推定値を求める。
【0053】
そして、周波数補間処理部22は、外部より通知された上述の補間用バンドをスケーリングすることにより、この補間用バンドと組をなす削除バンドに補間すべきスペクトルの分布を求める。
すなわち、周波数補間処理部22は、まず、補間用バンド内のスペクトル成分の二乗平均値を求める。そして、求めた補間用バンド内のスペクトル成分の二乗平均値に対する、削除バンド内のスペクトル成分の二乗平均値の推定値の比の値を求め、補間用バンド内の各スペクトル成分の値にこの比の値を各々乗じて得られる積を求める。得られた積の集合が、この補間用バンドと組をなす削除バンドに補間すべきスペクトルの分布を表す。
【0054】
従って、周波数補間処理部22からシンセサイザ23へは、外部から周波数補間部2へ供給されたPCM信号のスペクトルに補間後の削除バンドのスペクトル成分が加算されて得られるスペクトルの分布(補間後のスペクトル分布)を表す信号が供給される。
【0055】
ただし、周波数補間処理部22は、削除バンドに補間すべきスペクトル分布を、補間後の削除バンド内のスペクトル分布として扱う場合、スケーリングされた補間用バンド内の各スペクトルの周波数が、その元来の値に、削除バンド及び補間用バンドの最低周波数同士の差の絶対値を加算した値であるものとして扱うものとする。
【0056】
シンセサイザ23は、周波数補間処理部22が出力する、補間後のスペクトル分布を表す信号を供給されると、スペクトル分布が補間後のスペクトル分布に相当するPCM信号を出力する。シンセサイザ23が出力するPCM信号は、換言すれば、補間後のスペクトル分布を有する信号を(n+1)点で等間隔にサンプリングしてアナライザ21に供給されたPCM信号の周期と実質的に同一の周期で順次出力したものに相当するPCM信号である。
【0057】
なお、図7(a)は、アナライザ21に供給されたPCM信号のスペクトル分布(伸長・補間前のスペクトル分布)の例を示す図である。(b)は、(a)に示すスペクトル分布を有するスペクトルを伸長した結果得られる、伸長後のスペクトル分布の例を示す図である。(c)は、(b)に示す伸長後のスペクトルに周波数の補間を施した結果得られる、補間後のスペクトル分布の例を示す図である。
【0058】
ただし、図7(a)にスペクトル分布を示すPCM信号は、信号の間引き・圧縮を受けていない元の音声信号に、この音声信号処理装置の周波数間引き部1が行う処理と実質的に同一の処理を施すことにより得られた信号であるものとする。そして、元の音声信号のスペクトルを等分する60個の帯域のうち、最低周波数が低い方から(2・Y)番目(Yは11以上30以下の任意の整数)の帯域が削除バンドであり、当該削除バンドと組をなす補間用バンドは、最低周波数が低い方から{(2・Y)−1}番目の帯域であるものとする。
【0059】
この場合、図7(b)に示すように、伸長後のスペクトルは、図7(a)に示すスペクトルのうち、低周波数側からZ番目(Zは22以上40以下の整数)の帯域のスペクトルを、(2・Z−21)番目の帯域へとシフトして得られるスペクトルに相当する。
【0060】
また、補間後のスペクトル分布は、図7(c)に示すように、削除バンド(低周波数側から(2・Y)番目の帯域)に、この削除バンドと組をなす補間用バンド帯域(低周波数側から{(2・Y)−1}番目の帯域)のスペクトル分布と実質的に同一の分布を有するスペクトルが加えられたものとなる。
【0061】
図7(b)に示すような伸長、及び図7(c)に示すような補間を行うことにより、周波数の間引き・圧縮を受ける前のPCM信号のスペクトルに近いスペクトルが得られる。従って、シンセサイザ23が出力するPCM信号を用いてオーディオ信号を復元することにより、オーディオ信号が高音質で復元される。
【0062】
なお、この音声信号処理装置の構成は上述のものに限られない。
例えば、周波数間引き部1は更に、データ圧縮部を備えてもよい。データ圧縮部は、DSPやCPU等を備え、また、記録媒体(例えば、CD−R等)へのデータの記録及び記録媒体からのデータの読み出しを行う記録媒体ドライバを備えるものとする。データ圧縮部は、周波数間引き部1が出力する出力信号を取得し、この出力信号が表すデータを、MP3やAAC(Advanced Audio Coding)その他任意の手法により圧縮して出力し、あるいは、圧縮により得られたデータを、記録媒体ドライバにセットされた外部の記録媒体に記録するものとする。
データ圧縮部は、記録媒体ドライバに代えて、あるいは記録媒体ドライバと共に、外部の通信回線に接続されたモデムやターミナルアダプタ等より構成される通信制御装置を備えていてもよい。この場合、データ圧縮部は、周波数間引き部1の出力信号が表すデータを圧縮して得られたデータを、通信回線を介して外部へと伝送してもよい。
【0063】
また、この音声信号処理装置は更に、データ伸長部を備えてもよい。データ伸長部は、DSPやCPU等を備え、また、記録媒体ドライバを備えているものとする。データ伸長部は、PCM信号をMP3やAAC等の手法により圧縮したものを表す信号を、記録媒体ドライバにセットされた外部の記録媒体より取得し、あるいはその他任意の手法により外部より取得する。そして、取得したデータをMP3やAAC等の手法により伸長し、伸長により得られたデータを表すPCM信号を生成して、周波数補間部2へと供給するものとする。
データ伸長部は、記録媒体ドライバに代えて、あるいは記録媒体ドライバと共に、通信制御装置を備えていてもよい。この場合、データ伸長部は、PCM信号をMP3やAAC等の手法により圧縮したものを表す信号が通信回線を介して外部より自己へと供給されたとき、供給されたデータを受信して伸長し、伸長により得られたデータを表すPCM信号を周波数補間部2へと供給するようにしてもよい。
【0064】
また、周波数間引き部1が周波数の間引きを行う対象の信号や、周波数補間部2が周波数の補間を行う対象の信号は、PCM信号である必要はなく、オーディオ信号を変調して得られる変調波である必要もない。
【0065】
また、遅延部111−0〜111−(n−1)及び143−0〜143−(n−1)や、サンプラー112−0〜112−n及び142−0〜142−nや、加算器144−0〜144−(n−1)の機能を、DSPやCPUが行ってもよい。
また、スペクトル解析部12は、相関係数に代えて、2個の帯域のスペクトルの相関を表す任意の数値を、両帯域スペクトル分布に基づいて求め、削除バンド(及び補間用バンド)の決定に用いてもよい。
【0066】
また、スペクトル解析部12は、上述の(4)の処理の内容として、第1及び第2の帯域としてとり得るすべての組み合わせについて上述(1)〜(3)の処理を行う代わりに、互いに隣接する帯域の組み合わせについてのみ、上述(1)〜(3)の処理を行うようにしてもよい。そして、スペクトル解析部12は、相関係数を求めた各組み合わせのうち、相関係数が最も高かったものから所定個数の組み合わせを特定し、特定した各組み合わせのうち高周波数側(又は低周波数側)の帯域を削除バンドと決定し、低周波数側(又は高周波数側)の帯域を補間用バンドと決定するようにしてもよい。
【0067】
また、周波数補間部2に供給されるPCM信号の補間用バンド(又は削除バンド)が、この補間用バンド(又は削除バンド)に低周波数側(又は高周波数側)で隣接しているものである場合、周波数補間部2は、このPCM信号を伸長及び補間するために補間用バンド(又は削除バンド)の通知を受ける必要はない。
【0068】
また、周波数間引き部1は、上述の処理では、非削除バンド内の各スペクトルが、周波数の高低の関係を保ったまま低周波数側に詰められていた。しかし、各スペクトル相互の周波数の高低の関係は必ずしも圧縮後も保たれている必要はなく、非削除バンド内のいずれの部分のスペクトルの分布も圧縮後のスペクトルの分布の少なくとも一部と実質的に一致する、という関係が保たれるようにして非削除バンド内の各スペクトルが詰められればよい。
【0069】
以上、この発明の実施の形態を説明したが、この発明にかかる周波数間引き装置は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。
例えば、パーソナルコンピュータやマイクロコンピュータに上述のアナライザ11、スペクトル解析部12、周波数シフト部13及びシンセサイザ14の動作を実行するためのプログラムを格納した媒体(CD−ROM、MO、フロッピーディスク等)から該プログラムをインストールすることにより、上述の処理を実行する周波数間引き部1を構成することができる。
また、パーソナルコンピュータやマイクロコンピュータに上述のアナライザ21、周波数補間処理部22及びシンセサイザ23の動作を実行するためのプログラムを格納した媒体から該プログラムをインストールすることにより、上述の処理を実行する周波数補間部2を構成することができる。
【0070】
また、例えば、通信回線の掲示板(BBS)に該プログラムを掲示し、これを通信回線を介して配信してもよく、また、該プログラムを表す信号により搬送波を変調し、得られた変調波を伝送し、この変調波を受信した装置が変調波を復調して該プログラムを復元するようにしてもよい。
そして、このプログラムを起動し、OSの制御下に、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上述の処理を実行することができる。
【0071】
なお、OSが処理の一部を分担する場合、あるいは、OSが本願発明の1つの構成要素の一部を構成するような場合には、記録媒体には、その部分をのぞいたプログラムを格納してもよい。この場合も、この発明では、その記録媒体には、コンピュータが実行する各機能又はステップを実行するためのプログラムが格納されているものとする。
【0072】
【発明の効果】
以上の説明のように、この発明によれば、高域部が急峻に減衰している信号であっても正確に復元できるように信号の帯域幅を圧縮する周波数間引き装置及び周波数間引き方法が実現される。
また、この発明によれば、オーディオ信号を高音質を保ちながら圧縮するための周波数間引き装置及び周波数間引き方法が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係る音声信号処理装置の構成を示す図である。
【図2】周波数間引き部の構成を示す図である。
【図3】アナライザの構成を示す図である。
【図4】(a)は、間引き前のスペクトル分布の例を示す図であり、(b)は、間引き後のスペクトル分布の例を示す図であり、(c)は、間引き・圧縮後のスペクトル分布の例を示す図である。
【図5】シンセサイザの構成を示す図である。
【図6】周波数補間部の構成を示す図である。
【図7】(a)は、伸長・補間前のスペクトル分布の例を示す図であり、(b)は、伸長後のスペクトル分布の例を示す図であり、(c)は、補間後のスペクトル分布の例を示す図である。
【図8】イコライザの構成を示す回路図である。
【符号の説明】
1 周波数間引き部
11、21 アナライザ
111−0〜111−(n−1)、143−0〜143−(n−1) 遅延部
112−0〜112−n、142−0〜142−n サンプラー
113、141 フィルタバンク
12 スペクトル解析部
13 周波数シフト部
14、23 シンセサイザ
144−0〜144−(n−1) 加算器
2 周波数補間部
22 周波数補間処理部
Claims (7)
- 間引き処理される対象である被処理信号のスペクトルを表すスペクトル信号を生成するスペクトル分布生成手段と、
前記スペクトル信号に基づき、前記スペクトルを含む帯域のうちから、削除用帯域及び補間用帯域を互いに対応付けて特定する削除帯域決定手段と、
前記帯域の下限より連続した連続部分のスペクトルの分布を、当該帯域のうち前記削除帯域決定手段が特定した削除用帯域を除いたいずれの部分のスペクトルの分布も前記連続部分の少なくとも一部のスペクトルの分布と実質的に一致するよう変更し、前記連続部分より高周波側の部分内のスペクトルを実質的に除去する間引き圧縮手段と、を備え、
前記削除帯域決定手段は、スペクトルの成分の分布の相関関係が強い順に前記帯域内の区間の組を所定数特定し、特定した各々の組をなす2個の区間を、互いに対応付けられた前記削除用帯域及び前記補間用帯域として特定する、
ことを特徴とする周波数間引き装置。 - 前記削除帯域決定手段が特定した前記削除用帯域及び前記補間用帯域を示す情報を出力する手段を更に備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の周波数間引き装置。 - 前記削除帯域決定手段は、前記補間用帯域が前記削除用帯域を兼ねることがないように、前記削除用帯域及び前記補間用帯域を特定する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の周波数間引き装置。 - 前記削除帯域決定手段は、前記削除用帯域に隣接し、当該削除用帯域と実質的に同一の帯域幅を占める帯域が当該削除用帯域に対応付けられた補間用帯域となるように、前記削除用帯域及び前記補間用帯域を特定する、
ことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の周波数間引き装置。 - 前記被処理信号は、オーディオ信号によりPCM(Pulse Code Modulation)変調を行って得られるPCM信号より構成されている、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の周波数間引き装置。 - 間引き処理される対象である被処理信号のスペクトルを表すスペクトル信号を生成し、
前記スペクトル信号に基づき、前記スペクトルを含む帯域のうちから、前記スペクトルの成分の分布の相関関係が強い順に前記帯域内の区間の組を所定数特定し、特定した各々の組をなす2個の区間を、互いに対応付けられた削除用帯域及び補間用帯域として特定し、
前記帯域の下限より連続した連続部分のスペクトルの分布を、当該帯域のうち前記削除用帯域を除いたいずれの部分のスペクトルの分布も前記連続部分の少なくとも一部のスペクトルの分布と実質的に一致するよう変更し、前記連続部分より高周波側の部分内のスペクトルを実質的に除去する、
ことを特徴とする周波数間引き方法。 - コンピュータを、
間引き処理される対象である被処理信号のスペクトルを表すスペクトル信号を生成するスペクトル分布生成手段と、
前記スペクトル信号に基づき、前記スペクトルを含む帯域のうちから、前記スペクトルの成分の分布の相関関係が強い順に前記帯域内の区間の組を所定数特定し、特定した各々の組をなす2個の区間を、互いに対応付けられた削除用帯域及び補間用帯域として特定する削除帯域決定手段と、
前記帯域の下限より連続した連続部分のスペクトルの分布を、当該帯域のうち前記削除帯域決定手段が特定した削除用帯域を除いたいずれの部分のスペクトルの分布も前記連続部分の少なくとも一部のスペクトルの分布と実質的に一致するよう変更し、前記連続部分より高周波側の部分内のスペクトルを実質的に除去する間引き圧縮手段と、
して機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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