JP3575644B2 - シリコンウェーハの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明はシリコンウェーハの製造方法、詳しくはシリコンウェーハのバルク中および表面のCu(銅)の濃度をコントロールしたシリコンウェーハの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリコンウェーハにあって、汚染の機会が多く、かつ、濃度が高い不純物としてCuがある。Cuは結晶中の濃度が極微量であっても、その結晶の電気特性や結晶特性を左右する。このシリコンウェーハのCu汚染は、例えば研磨工程(ウェーハ内部への汚染)、洗浄工程(ウェーハ表面の汚染)、あるいは熱処理炉工程(ウェーハ全体への汚染)等で生じる。Cuは他の重金属に比較して拡散速度が速いからである。そして、バルク中に拡散したCuは洗浄では除去することができず、表面に付着したCuも除去しづらいのが現状である。そこで、このCuをウェーハ表面およびバルク中から除去することが重要であり、各種の方策(例えばBSDによるゲッタリング)が講じられている。
【0003】
ところで、このシリコンウェーハ表面のCu濃度の測定・分析としては、従来よりAAS分析またはSIMSによることが知られていた。そして、これらの方法によれば、ウェーハ表面のCu濃度は1016/cm3程度であった。すなわち、これより低濃度のCuを有するシリコンウェーハは知られていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のシリコンウェーハにあっては、Cuの汚染濃度が高いため、その電気特性・結晶特性に悪影響を与えているという課題があった。
【0005】
そこで、発明者は、Cu汚染について鋭意研究の結果、以下の知見を得た。すなわち、
(1)シリコンウェーハのバルク中のCuは500℃以下(例えば室温)であってもそのウェーハ表面に拡散し、ゲッタリングされる。そして、(2)拡散により表面に析出してきたCuはHF溶液等の洗浄液により容易に除去することができる。この2点の知見を得て、発明者は以下の発明をなしたものである。
【0006】
【発明の目的】
そこで、この発明は、シリコンウェーハ表面および/またはバルク中のCu濃度を低減したシリコンウェーハを得ることを、その目的としている。また、その電気特性(酸化膜耐圧等)・結晶特性の高められたシリコンウェーハを得ることを、その目的としている。また、Cu汚染されたシリコンウェーハからCuをゲッタリング可能なシリコンウェーハの製造方法を提供することを、その目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、シリコンウェーハの表面をHF液で洗浄する酸化膜除去工程と、洗浄後のシリコンウェーハを300〜500℃の温度で熱処理する工程と、この熱処理後、シリコンウェーハ表面をSC1液を用いて洗浄する工程とを備えたシリコンウェーハの製造方法である。
シリコンウェーハ表面からのCu回収液は、例えばHF溶液・HF/H2O2溶液・HCl溶液・HCl/H2O2溶液・HCl/HF溶液・SC1溶液・H2SO4/H2O2溶液等を用いることができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、上記熱処理する工程にあっては、シリコンウェーハをホットプレートに載せて加熱する請求項1に記載のシリコンウェーハの製造方法である。
【0010】
【作用】
この発明に係る製法によるシリコンウェーハでは、表面およびバルク中のCu濃度を低減することができる。また、このようにCu濃度を低減したシリコンウェーハにあっては、その電気特性・結晶特性を高めることができる。また、熱処理およびフッ酸溶液等の洗浄液処理により製造したシリコンウェーハでは、そのウェーハ表面のCuだけでなくバルク中のCuをも除去することができ、上記電気特性・結晶特性をさらに高めることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。図1は、この発明の一実施例に係るシリコンウェーハのCu汚染の分析方法を示す工程図である。図2は、この方法によるシリコンウェーハ表面でのCuの回収率を示している。図3は、この発明の一実施例に係るCuフリーのシリコンウェーハの製造方法を示すフローチャートである。
【0012】
図1に示すように、バルク中にCu汚染の生じたシリコンウェーハで表面に酸化膜を有する場合、まず、所定のHF溶液(20%〜50%,10分間の浸漬)で洗浄してこの表面酸化膜(SiO2)を除去する。次に、このシリコンウェーハを、その鏡面側を上にして、清浄なシリコンウェーハ上に載置する。この清浄なシリコンウェーハはホットプレート(表面はセラミックス製)上に載置されている。
【0013】
このシリコンウェーハがPタイプの場合、大気中で500℃・15分間の加熱を行う。Nタイプの場合、500℃で2時間の加熱を行う。この環境はウェーハを汚染しないクリーンルームで行う。なお、ホットプレートに代えて熱処理炉でシリコンウェーハを加熱してもよい。この場合、大気中、N2/O2、または、Ar/O2雰囲気中で加熱するものとする。
【0014】
この熱処理後、バルク中のほとんどのCuは表裏面側へそれぞれ移動する。特に、80%以上のCuがウェーハ表面側に移動する。このCuは、表面側はそのままTXRFで分析可能である。また、ウェーハ表面にHF(2%)またはHF(2%)/H2O2(2%)混合溶液を滴下(100〜200μl)して全面に沿って動かす。そして、このようにして回収液でCuをウェーハ表面から回収すれば、回収後TXRF,AASで容易に分析が可能である。また、裏面側のCuも併せて回収して分析すれば、シリコンウェーハ中のCuの総量を測定することができる。なお、ウェーハ表面の洗浄・回収では、上記HF溶液・HF/H2O2溶液に代えて、HCl溶液・HCl/H2O2溶液・HCl/HF溶液・SC1溶液・H2SO4/H2O2溶液等を用いることができる。
【0015】
図2に、ウェーハ表面に付着したCuの各種回収液による回収率を示す。この図に示すように、上記熱処理により、ウェーハ表面からのCuの回収率は飛躍的に高められる。2%HF溶液でのウェーハ表面からの回収の場合も、HF(2%)/H2O2(2%)溶液での回収の場合もいずれもCuの回収率は、未処理の場合に比較して大幅に高められる。
【0016】
図3には、Cu汚染を除去した清浄なシリコンウェーハの製造方法を示している。この図にも示すように、まず、酸化膜を除去し、低温(500℃・15分)で加熱する。そして、例えばSC1洗浄によりウェーハ表面を洗浄する。
【0017】
下表には、再結合ライフタイムを示している。これは、この発明に係るシリコンウェーハについての電気特性の改善結果を示すためのものである。この表に示すように、熱処理によりシリコンウェーハのライフタイム(τR)は改善されている。ライフタイム測定は例えば反射マイクロ波法等の公知の方法で行っている。
【0018】
【表】
【0019】
【発明の効果】
この発明では、シリコンウェーハ表面およびバルク中のCu濃度を低減することができる。また、シリコンウェーハの電気特性(酸化膜耐圧等)・結晶特性を高めることができる。また、Cu汚染されたシリコンウェーハからCuをゲッタリングすることができる。Cu汚染の少ないシリコンウェーハを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係るシリコンウェーハのCu濃度の分析方法を示す工程図である。
【図2】この発明の一実施例に係るCuの回収率の向上結果を示すグラフである。
【図3】この発明の一実施例に係るシリコンウェーハの製造方法を示すフローチャートである。
Claims (2)
- シリコンウェーハの表面をHF液で洗浄する酸化膜除去工程と、
洗浄後のシリコンウェーハを300〜500℃の温度で熱処理する工程と、
この熱処理後、シリコンウェーハ表面をSC1液を用いて洗浄する工程とを備えたシリコンウェーハの製造方法。 - 上記熱処理する工程にあっては、シリコンウェーハをホットプレートに載せて加熱する請求項1に記載のシリコンウェーハの製造方法。
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