JP3575110B2 - 車両用交流発電機 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、エンジンブロックに固定される整流器付の車両用交流発電機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の車両用交流発電機は、そのハウジングから突出する取り付け用の突出部(ステー)の一部(普通は1個)をエンジンブロックに直接締結し、ステーの残りはエンジンブロックとは別体のブラケットを介してエンジンブロックに取り付けていた。この発電機装着方式は、ブラケットによる固有共振振動数の低減及びエンジンブロックから発電機への伝熱熱流量の低減の点で有利であるが、取り付け工程が煩雑となり、発電機取り付けのために大きな発電機設置スペースを必要とするという問題点があった。このため、中間取り付け部材であるブラケットを省略して発電機をエンジンブロックに直付けすることが提案されている。
【0003】
一方、車両用交流発電機に用いられる整流器は、放熱板兼ブスバーとして機能する冷却フィンを電気絶縁用の樹脂部材を介してハウジングに固定されるのが通常である。
また、特開平4ー138030号公報は、整流器の半導体整流素子としてMOSパワートランジスタを用いることを開示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
けれどもブラケットを廃した上述の発電機直付け方式は、必要スペースの節減や発電機取り付け工数の削減を実現できる利点はあるものの、以下の理由により信頼性に問題を有していた。
まず、ブラケットの廃止によりエンジンから発電機へ伝達される伝熱熱流量が増大するので、発電機特にその電機子巻線や界磁巻線や整流器が高温となってしまうという問題があった。整流器の温度低下のためにはその冷却フィンを大型化して放熱性を向上すればよいが、このような冷却フィンの大型化は発電機のハウジングに開口された冷却空気流入窓の縮小と、それによる電機子巻線及び界磁巻線の一層の温度上昇を招くという問題を派生させてしまう。
【0005】
次に、整流器の冷却フィンは上述したように冷却効果を向上するために大型大重量であり、電気絶縁用の樹脂部材を通じて発電機のハウジングに力学的に一端支持され、冷却フィンの各部は発電機のハウジングに対して相対振動可能となっている。したがって、ブラケットの廃止によりエンジンから発電機のハウジングへ伝達される振動が増大すると、発電機のハウジングに対する冷却フィンの相対振動も増大する。この相対振動は、冷却フィンが大型大重量であるほど大きくなる。一方、この冷却フィンに接合される半導体チップと、冷却フィン又はハウジングに他部材を介して支持されてこの半導体チップに接合されるブスバー(導体バー)は、それ自体弾性を有し、半導体チップに対して相対振動可能となっている。したがって、ブラケットの廃止により発電機のハウジングに対する冷却フィンの相対振動が増大すると、半導体チップに対するブスバー(配線導体)の相対振動が増大して、その接合の耐久性に問題が生じてしまう。特に、上述の如く、整流器の冷却効果向上のために冷却フィンの大型化を図ると、上記した半導体チップとそれに接続される配線導体との接合の信頼性が低下してしまう。
【0006】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、整流器の冷却フィンを大型化することなく、ブラケットの省略による発電機装着工程の簡素化及び発電機設置スペースの縮小を実現可能な車両用交流発電機を提供することを、その目的としている。
本発明者らは、上記目的を達成するために、MOSパワートランジスタを半導体整流素子とする整流器を採用することを考えた。MOSパワートランジスタを用いた整流器はダイオードを半導体整流素子とする整流器に比べて順方向接合損失による内部発熱がなく、抵抗損失だけであるので低温化できる可能性がある。しかし、本発明者らの解析によれば上記した従来のMOSパワートランジスタ式三相全波整流器には以下の問題があることが判明した。
【0007】
まず、車両用交流発電機では三相電機子巻線や界磁コイルの蓄積磁気エネルギ量が大きいために、それが瞬時に放出される事故に対する対策として、三相全波整流器の各半導体電力素子の耐圧をバッテリ電圧すなわち三相全波整流器の出力整流電圧の20倍以上例えば300V以上に設定する必要がある。更に、近時の車載電気負荷(例えばデフロスト用ヒータなど)の増大から100A以上の出力電流が要望され、このような高耐圧、大電流構造のMOSパワートランジスタの電力損失はダイオードのそれと同程度となってしまい、ダイオードの代わりにわざわざ構造複雑なMOSパワートランジスタを用いる意味がなくなってしまう。
【0008】
上記したMOSパワートランジスタ式三相全波整流器の問題点を図3、図4を参照して以下、更に詳細に解析する。ただし、図3はMOSパワートランジスタ式三相全波整流器の一相部分を示すインバータ回路であり、図4は典型的なMOSパワートランジスタの断面構造例を示す。
図3のNチャンネルMOSパワートランジスタのインバータ回路は、ハイサイドのMOSパワートランジスタ101のドレイン電極DとローサイドのMOSパワートランジスタ102のソース電極Sとが三相交流発電機(図示せず)の一相出力端に接続され、ローサイドのMOSパワートランジスタ102のドレイン電極Dがバッテリ(図示せず)の低位端に接続され、ハイサイドのMOSパワートランジスタ101のソース電極Sはバッテリの高位端に接続される。ちなみに充電時における充電電流の方向と電子の移動方向とは逆である。
【0009】
更に、上記MOSパワートランジスタ101、102ではP型ウエル領域とソース電極S又はドレイン電極Dとの間に原理的にソース接続側の寄生ダイオードDsとドレイン接続側の寄生ダイオードDdとが図示のように生じる。
表面に反転チャンネルが形成される一導電型の半導体領域であるP型ウエル領域(例えば図4の103)への電位付与の必要からP型ウエル領域と、反転チャンネルにより導通される反対導電型のソース領域S(例えば図4の106)又はドレイン領域D(例えば図4の104)のどちらかとは接続することが通常行われるが、三相全波整流器の一相回路としてこのインバータ回路を用いる場合、図3に図示するように、P型ウエル領域(例えば図4では103)とドレイン電極D(例えば図4では104)とを接続するすなわちドレイン接続側の寄生ダイオードDdを短絡する必要がある。
【0010】
すなわち、車両用交流発電機では、P型ウエル領域(例えば図4では103)とソース電極S(例えば図4では106)とを接続し、ソース接続側の寄生ダイオードDsを短絡すると、ハイサイドのMOSパワートランジスタのドレイン電極Dに接続される発電電圧がバッテリ電圧より低下すればドレイン接続側の寄生ダイオードDdを通じて逆流電流が流れてしまう。同じく、ローサイドのMOSパワートランジスタのソース電極Sに接続される発電電圧がバッテリ低位端の電位(接地電位)電圧より上昇すればドレイン接続側の寄生ダイオードDdを通じて逆流電流が流れてしまう。したがって、このような寄生ダイオードDdを通じた電流逆流を防止するためには、P型ウエル領域103をドレイン電極に接続して、ソース接続側の寄生ダイオードDsにより上記逆流を阻止する必要が生じる。結局、車両用交流発電機に用いるMOSパワートランジスタのP型ウエル領域(例えば図4では103)はドレイン電極Dに接続する必要がある。
【0011】
ところが、図4に示す従来の縦型チャンネルMOSパワートランジスタ構造では、P型ウエル領域103とその表面部のN+ 型領域104とを短絡し、P型ウエル領域103とN型エピタキシャル耐圧層105との間のPN接合の空乏層107をN型エピタキシャル耐圧層側に張り出して耐圧を稼がざるを得ない。
すなわち、上記した図4に示すMOSパワートランジスタ構造で上記車両用交流発電機を構成する場合、N+ 型基板106をソース領域、N+ 型領域104をドレイン領域とせざるを得ない。しかしこのようにすると、N型耐圧層105の大きなソース寄生抵抗Rsが実質的なソース端S’とソース電極との間に直列接続されることになる。
【0012】
MOSトランジスタのドレイン飽和電流Idsatは、しきい値電圧Vtを簡単化のために無視し、Kを比例定数、ΔVgsをゲート・ソース間電圧(Vg−Vs)、Vgをゲート電圧、Vs’=Vs+Idsat・Rsを実質的なソース端S’の電位とすれば、
【0013】
【数1】
となる。すなわち、ドレイン飽和電流(所定ゲート電圧印加時の最大電流)Idsatは、Idsat・Rsの分だけゲート電圧Vgが低くなったことに等しいことになる。なお、基板効果によるしきい値電圧Vtの変化も無視する。
【0014】
例えばゲート電圧が+20V、ソース(バッテリ)電位が+12V、電流が100A、ソース寄生抵抗Rsが0.05オームとすれば、実際のソース電位Vs’は17Vとなり、チャンネル電流はRsが0の場合に比べて9/64まで低下することになる。すなわち、わずかのソース寄生抵抗Rsの増加により、チャンネル電流が極端に減少することがわかる。以下、この電流減少作用言い換えればチャンネル抵抗増加作用をソース抵抗帰還効果という。
【0015】
上記式はドレイン電流飽和領域のものであるが、同様に非飽和領域においてもRsの増加により同様にドレイン非飽和電流は減少する。このようなドレイン電流の減少はチャンネル抵抗の増大を意味しており、上記ソース寄生抵抗Rsの増加はそれ自身による電力損失の他、チャンネル抵抗の増加による電力損失を招くので、全体として大幅な電力損失、発熱を招くことがわかる。
【0016】
もちろん、図4のMOSパワートランジスタ構造においてソース寄生抵抗Rsの低減のためにN型耐圧層105を薄くすることは可能であるが、上記したように車両用交流発電機では300Vといった高耐圧を必要とするので、N型耐圧層105を薄くすることは困難である。
すなわち、通常のシリコンMOSパワートランジスタにおいて、シリコンの降伏電界強度は約30V/μmであり、上記300Vの耐圧をN型耐圧層105だけで稼ぐとすれば、N型耐圧層105中の電界強度が一定と仮定しても10μmの厚さが必要となる。N型耐圧層105中の電界強度を約30V/μmとし、N型耐圧層105が300Vを負担するには、実際にはその厚さを約20μm以上必要とし、その不純物濃度を約1×1015原子/cm3 以下とせねばならない。
【0017】
耐圧確保のためにこのような厚さ及び不純物濃度をもつN型耐圧層105を形成することは、上記したソース寄生抵抗Rsの増加及びそれによる抵抗損失とともに上記したドレイン電流の減少(チャンネル抵抗の大幅な増大)を招き、その結果として、上記公報のMOSパワートランジスタ式三相全波整流器は車両用交流発電機用途(すなわちリアクタンス負荷分野)において、PN接合ダイオード式三相全波整流器を凌駕することは理論的に無理であり、構造及び制御が複雑という欠点だけが残るため実用化のメリットがなかった。
【0018】
一方、上記した図4のMOSパワートランジスタ構造において、N+ 型領域104をソース電極、N+ 型基板106をドレイン電極とし、図3のようにP型ウエル領域103とN+ 型ドレイン領域106とを短絡することも考えられる。しかしながら、この方式ではN+ 型領域(ソース電極)104とP型ウエル領域103との間に上記した300Vもの耐圧を確保し、ゲート電極とP型ウエル領域103及びN+ 型領域104との間の耐圧も確保することは極めて困難なことである。
【0019】
本発明は、上記説明した理由により車両用交流発電機に用いるMOSパワートランジスタは現状のシリコンMOSパワートランジスタでは実施困難であること、MOSパワートランジスタ式三相全波整流器の実現には耐圧層抵抗の格段の低減が必須であること、そのためには耐圧層の厚さの格段の低減及び不純物濃度の格段の増大が必須であること、更には、このような耐圧層の厚さの格段の低減及び不純物濃度の増大は耐圧層の降伏電界強度の格段の向上を実現して始めて可能であるということの解析結果に基づいて、耐圧層の降伏電界強度の向上が実現できれば、車両用交流発電機の損失及び発熱を著しく低減できるという知見にもとづいてなされた。
【0020】
したがって、本発明の他の目的は、従来に比べて格段に損失を低減できかつ冷却も簡単で耐熱性も良好な整流器を発電機のハウジングに取り付けることにより、整流器の冷却フィンを大型化することなく、発電機をエンジンブロックに直付け可能とすることにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の構成は、エンジンブロックに直接締結されるハウジングと、前記ハウジングに固定される冷却フィンに固定される半導体整流素子で構成されるとともに三相電機子巻線から出力される三相交流電圧を整流する整流器とを有し、前記半導体整流素子は、高濃度のn + 基板と、前記n + 基板上に形成されたN型耐圧層と、前記N型耐圧層の表面部に形成されたP型ウエル領域と、前記P型ウエル領域の表面部に形成されたn + 領域とを有して単結晶SiCを素材として形成されるMOSトランジスタからなり、前記整流器のハイサイドスイッチをなす前記MOSトランジスタの前記n + 領域と前記P型ウエル領域とは短絡されてバッテリの高位端に接続され、前記整流器のハイサイドスイッチをなす前記MOSトランジスタの前記n + 基板は前記三相電機子巻線に接続され、前記整流器のローサイドスイッチをなす前記MOSトランジスタの前記n + 領域と前記P型ウエル領域とは短絡されて前記三相電機子巻線に接続され、前記整流器のローサイドスイッチをなす前記MOSトランジスタの前記n + 基板は前記バッテリの低位端に接続されることを特徴とする車両用交流発電機である。
【0022】
本発明の第2の構成は、上記第1の構成において更に、この車両用交流発電機が前記クランク軸によりギヤ駆動されることを特徴としている。
本発明の第3の構成は、上記第1又は第2の構成において更に、前記整流器が、前記MOSトランジスタが搭載される冷却フィン兼用の基板と、前記基板に固着されるとともに前記整流器の内部配線及び前記MOSトランジスタを囲包する樹脂モールド部とを有することを特徴としている。
【0023】
本発明の第4の構成は、エンジンブロックに直接締結されるハウジングと、前記ハウジングに固定される冷却フィンに固定される半導体整流素子で構成されるとともに三相電機子巻線から出力される三相交流電圧を整流する整流器とを有し、
前記半導体整流素子は、高濃度のn + 基板と、前記n + 基板上に形成されたN型耐圧層と、前記N型耐圧層の表面部に形成されたP型ウエル領域と、前記P型ウエル領域の表面部に形成されたn + 表面領域とを有して単結晶SiCを素材として形成されるMOSトランジスタからなり、前記MOSトランジスタが、前記発電機の電機子巻線の各出力端とバッテリの高位端とを個別に接続するハイサイドスイッチと、前記発電機の電機子巻線の各出力端とバッテリの低位端とを個別に接続するローサイドスイッチとを構成し、
前記ハイサイドスイッチが、前記Pウエル領域が電機子巻線側の主電極をなす前記n+表面領域に接続されるとともに前記n+ 基板が前記バッテリの高位端に接続されるB端子側冷却フィンに接合される縦型MOSパワートランジスタからなり、
前記ローサイドスイッチが、前記Pウエル領域が高抵抗を通じて電機子巻線側の主電極をなす前記n+表面領域に接続されるとともに前記n+ 基板が前記バッテリの低位端に接続される接地側冷却フィンに接合される縦型MOSパワートランジスタからなることを特徴としている。
【0024】
本発明の第5の構成は、上記第4の構成において更に、前記各ハイサイドスイッチが第1の半導体チップに集積され、前記各ローサイドスイッチが第2の半導体チップに集積されることを特徴としている。
本発明の第6の構成は、上記第4又は第5の構成において更に、前記接地側冷却フィンが前記車両用交流発電機のハウジングに密着され、前記B端子側冷却フィンが前記接地側冷却フィンと樹脂絶縁層を挟んで一体化されていることを特徴としている。
【0025】
本発明の第7の構成は、電機子巻線の各出力端とバッテリの高位端とを個別に接続するハイサイドスイッチと、前記発電機の電機子巻線の各出力端とバッテリの低位端とを個別に接続するローサイドスイッチとで構成される整流器を有する車両用交流発電機において、
前記ハイサイドスイッチは、Pウエル領域及びn+ 表面領域がブスバーにより前記電機子巻線の出力端に接続されるとともにn+ 基板がB端子側冷却フィンに接合される縦型MOSパワートランジスタからなり、
前記ローサイドスイッチは、Pウエル領域がn+ 表面領域とともに接地配線により前記バッテリの低位端に接続されるとともにn+ 基板が前記ブスバーに接合される縦型MOSパワートランジスタからなることを特徴とする車両用交流発電機である。
【0026】
【作用及び発明の効果】
本発明の第1の構成では、整流器をSiCを素材とするMOSパワートランジスタで構成して発電機のハウジングに固定する。発電機は、ブラケットなどの中間支持部材を用いることなくエンジンブロックに直接固定される。
このようにすれば、以下の作用効果を奏することができる。
【0027】
上記したように、車両用交流発電機では三相電機子巻線の蓄積磁気エネルギ量が大きいために、それが瞬時に放出されることに対する対策として、三相全波整流器の各半導体電力素子の耐圧をバッテリ電圧すなわち三相全波整流器の出力整流電圧の20倍以上例えば300V程度に設定する必要があり、また、その最大出力電流としては近時の車載電気負荷の増大から100A以上といった大電流が必要となっている。
【0028】
ここでSiCの降伏電界強度は約400V/μmであり、Siの約13倍となっている。このようにSiCの降伏電界強度がSiCのそれに比べて格段に高いということは、それを車両用交流発電機の構成素子とした場合にMOSパワートランジスタの電力損失を格段に低減できるという効果を奏する。以下、上記降伏電界強度の差に基づく電力損失低減効果を更に詳しく説明する。
【0029】
いま例として上記した図3の車両用交流発電機にSiCのMOSパワートランジスタを用いて耐圧300Vを確保する場合を一例として考える。簡単のためにN型耐圧層105(例えば図4参照)が300Vを全て負担すると考える。簡単にこの耐圧300VをN型耐圧層107で負担すると考えると、SiCの降伏電界強度を400V/μmとすると、N型耐圧層105の必要厚さは約4μm、その不純物濃度は2×1016原子/cm3 、抵抗率は約1.25Ω・cmとなる。一方、上記説明したSiのMOSパワートランジスタの300V耐圧層の必要厚さは約20μm、その不純物濃度は1×1015原子/cm3 、抵抗率は約5Ω・cmとなる。したがって、SiCのMOSパワートランジスタのN型耐圧層105の抵抗はSiのMOSパワートランジスタのN型耐圧層105の抵抗に比べて1/20にまで低減できることになる。ただし、N型耐圧層105の不純物濃度はP型ウエル領域103の不純物濃度との関係で上記値よりもっと低濃度とすることもできるのは当然である。
【0030】
その結果、本発明のSiCのMOSパワートランジスタを用いた車両用交流発電機は、耐圧層すなわちソース寄生抵抗Rsの抵抗電力損失自体を大幅に低減できる他、上記ソース抵抗帰還効果の低減によるチャンネル抵抗の大幅な低減も実現でき、それらの相乗効果によりSiのMOSパワートランジスタを用いた車両用交流発電機及びそれと同程度の電力損失を有するダイオード式三相全波整流器に比較して格段に低損失となり、その冷却も極めて簡単となるという優れた効果を奏する。
【0031】
このようにSiCーMOSトランジスタを半導体整流素子として用いた三相全波整流器(整流器)は、既存の車両用三相全波整流器に比較して格段に低損失かつ高耐熱性であるので、その分、従来、大型であった整流器の冷却フィンを小型化することができ、ハウジングの表面占有率を低下することができるので、その分、ハウジング内部に冷却空気流を導入する冷却空気流入窓を大型化することができ、電機子巻線や界磁巻線の冷却効果を向上することができる。この結果、発電機のハウジングとエンジンブロックとの直結により発電機へ流入する伝熱熱流量が増大しても、電機子巻線や界磁巻線が許容温度以上に過熱されることが防止される。
【0032】
更に、上記したように整流器の発熱低減及び耐熱性の向上により冷却フィンを従来より格段に小型軽量化することができるので、冷却フィン自体の振動を低減することができ、この冷却フィンの振動に起因して半導体チップと配線導体との間の接合部に生じる応力(起振力)を減少することができ、これにより、整流器内の電気的接続の信頼性を向上することができる。
【0033】
結局、本構成によれば、SiCーMOSトランジスタの採用により整流器の冷却フィンを大型化することなくエンジンブロックへの発電機の直付けが可能となり、その結果、整流器の信頼性及び電機子巻線や界磁巻線の温度上昇を回避しつつ発電機装着工程の簡素化及び発電機設置スペースの縮小が実現する。
本発明の第2の構成では、上記第1の構成において更に、発電機がエンジンのクランク軸によりギヤ駆動されるために、発電機のハウジングの振動ひいては冷却フィンの振動が増大する。したがって、上記第1の構成の作用効果が一層顕著となる。
【0034】
本発明の第3の構成では、上記第1又は第2の構成において更に、整流器を、発電機のハウジングに固定されるとともに半導体チップ(MOSトランジスタ)が搭載される冷却フィン兼用の基板(以下、単に冷却フィンともいう)を有し、この冷却フィンに接合してMOSトランジスタ及び内部配線を樹脂モールド部で包みこむので、MOSトランジスタ(半導体チップ)とそれに接続される内部配線との接合部にかかる応力を低減することができる。
【0035】
本発明の第4の構成では、整流器のハイサイドスイッチ及びローサイドスイッチが上述の構成を有するので、ハイサイドスイッチをなす半導体チップの基板をB端子側冷却フィンに接合し、ローサイドスイッチをなす半導体チップの基板を接地側冷却フィンに接合でき、冷却性能を向上でき、配線及び構造を簡素化することができる。
なお、ローサイドスイッチにおける電流制限用の高抵抗は、ローサイドスイッチをなすMOSパワートランジスタのPウエル領域の電位設定のためのものである。ちなみに、縦型MOSパワートランジスタにおいてPウエル領域は表面のn+領域から電位設定する必要がある。これは、n+ 基板とPウエル領域との間に設けたn- 耐圧層により耐圧を確保する必要があるからである。
【0036】
本発明の第5の構成では、上記第4の構成において更に、前記各ハイサイドスイッチが第1の半導体チップに集積され、前記各ローサイドスイッチが第2の半導体チップに集積されることを特徴としている。このようにすれば、配線及び構造を簡素化することができる。
本発明の第6の構成では、上記第4又は第5の構成において更に、前記接地側冷却フィンが前記車両用交流発電機のハウジングに密着され、前記B端子側冷却フィンが前記接地側冷却フィンと樹脂絶縁層を挟んで一体化されていることを特徴としている。このようにすれば、冷却性能を一層向上でき、配線及び構造を一層簡素化することができる。
【0037】
本発明の第7の構成では、整流器のハイサイドスイッチ及びローサイドスイッチが縦型MOSパワートランジスタで構成し、ハイサイドスイッチをなす半導体チップのn+ 基板をB端子側冷却フィンに接合し、そのn+ 表面領域をブスバー(配線導体)により電機子巻線の出力端に接続する。更にこのブスバーにローサイドスイッチをなす半導体チップのn+ 基板を接合し、そのn+ 表面領域を接地側冷却フィンに接続される配線導体に接続する。好適な例において、B端子側冷却フィンは樹脂フィルム又は電気絶縁性(高誘電性)セラミック板を挟んで接地側冷却フィン又はハウジングに固定される。
【0038】
この構成によれば、冷却性を確保しつつ、構成及び配線を簡素とすることができる。
【0039】
【実施例】
(実施例1)
この実施例の車両用交流発電機の全体構造及び配置を図1を参照して説明する。
100はエンジンブロックであり、200は車両用交流発電機であって、その回転軸9に固定されたプーリ201はエンジンにより駆動されている。
【0040】
発電機100のハウジングは、アルミダイキャストで形成されたドライブフレーム1とリアフレーム2とで構成されており、両者は複数のボルト15により締結されている。ドライブフレーム1及びリアフレーム2の周壁外周には各一対のステー111、211が突出されており、ステー111、211にはそれぞれスタッドボルト300が遊嵌される貫通孔(図示せず)が水平方向へ形成されている。エンジンブロック100の外側面から発電機200を取り付けるための一対の螺子穴付突起101が水平方向に突出しており、スタッドボルト300が上記ステー111、211の貫通孔を貫通して螺子穴付突起101の螺子穴に螺入されて発電機200がエンジンブロック100にブラケットなどの中間部材を介することなく締結、固定されている。
【0041】
リアフレーム2の後端壁2aにはアルミニウム板を成形してなるエンドカバー23が固定されており、後端壁2aの外表面には、エンドカバー23に囲覆されて電圧調整器18が固定されている。
ドライブフレーム1の内周にはステータコア3が固定され、ステータコア3には三相の電機子巻線5が巻装されている。フレーム1及び2に固定されたベアリング13及び14はシャフト9を回転自在に支持しており、シャフト9にはステータコア3の内周に位置してロータコア6が固定されている。ロータコア6には界磁コイル10が巻装されており、ロータコア6の両端面には冷却ファン11、12が配設されている。Wはドライブフレーム1及びリアフレーム2の端壁に開口された冷却空気流入窓であり、W’はドライブフレーム1及びリアフレーム2の周壁に開口された冷却空気流出窓である。
【0042】
次に、本実施例の車両用交流発電機の回路構成について図2を用いて説明する。電圧調整器18は、三相全波整流器(整流器)19と、整流器19のMOSパワートランジスタ19a〜19fの断続制御のためのゲート制御電圧を発生するとともにと界磁電流を断続制御するコントローラ(ゲートコントローラ兼レギュレータ)20とからなる。
【0043】
整流器19は、単結晶SiCを素材とするNチャンネルエンハンスメント形式のMOSパワートランジスタ19a〜19fからなる三相全波整流器であって、ハイサイドのトランジスタ19a〜19cは三相電機子巻線5の各相出力端とバッテリ21の高位端とを接続しており、ローサイドのトランジスタ19d〜19fは三相電機子巻線5の各相出力端とバッテリ21の低位端とを接続している。
【0044】
電圧調整器18は、ブラシ16、スリップリング17を介して界磁巻線10と接続されている。電圧調整器18には三相電機子巻線5の各相出力端から各相発電電圧が入力されており、これらの入力信号に基づいてMOSパワートランジスタ19a〜19fの各ゲート電極に印加するゲート電圧を制御している。
その電圧制御動作を簡単に説明すると、エンジン(図示せず)によりロータコア6が回転し、電圧調整器18がバッテリ21の電圧を読み取り、それが一定となるように界磁巻線10を断続制御すると、三相電機子巻線5に三相交流電圧が誘起され、それにより三相全波整流器19により全波整流された直流電流がバッテリ21を充電し、また、車両電子負荷等で消費される。冷却ファン11、12が回転し、界磁巻線10、三相電機子巻線5及び電圧調整器18などを冷却する。
【0045】
次に、コントローラ20による三相全波整流器19の各MOSパワートランジスタ19a〜19fの開閉制御について説明する。
コントローラ20は、各相の三相電機子巻線5の出力端の電位である各相発電電圧Vu,Vv,Vwを読み込み、その線間発電電圧Vu−Vv,Vv−Vw,Vw−Vuの中から、バッテリ21の端子電圧より大きい線間発電電圧を選択し、この選択した線間発電電圧がバッテリ21に印加されるように、ハイサイドのMOSパワートランジスタ19a〜19cの中の一つのMOSパワートランジスタと、ローサイドのMOSパワートランジスタ19d〜19fの中の一つのMOSパワートランジスタとをオンさせる。これにより、選択された三相電機子巻線からバッテリ21へ充電電流が給電される。
【0046】
また、コントローラ20は通常のレギュレータと同様に、バッテリ21の端子電圧を検出し、検出電圧と予め設定してある基準電圧とを比較し、その大小に基づいて励磁電流を断続制御してバッテリ21の端子電圧を目標レベルに維持することは従来通りである。
上記したSiCを用いたMOSパワートランジスタ(単にMOSトランジスタともいう)式三相全波整流器の詳細を図3乃至図5を参照して以下、更に説明する。ただし、図3はこの実施例のMOSパワートランジスタ式三相全波整流器の一相部分を示すインバータ回路であり、図4はMOSパワートランジスタ19a〜19cの断面構造の一例を示し、図5にMOSパワートランジスタ19d〜19fの断面構造の一例を示す。
【0047】
図3に示すNチャンネルMOSパワートランジスタのインバータ回路では、ハイサイドのMOSパワートランジスタ101のドレイン電極DとローサイドのMOSパワートランジスタ102のソース電極Sとが三相電機子巻線5の一相出力端に接続され、ローサイドのMOSパワートランジスタ102のドレイン電極Dがバッテリ21の低位端に接続され、ハイサイドのMOSパワートランジスタ101のソース電極Sはバッテリ21の高位端に接続される。なお、バッテリ充電時における充電電流の方向と電子の移動方向とは逆であり、ソース電極Sはこの充電時におけるキャリヤ電荷をチャンネルへ注入する側の電極をいう。
【0048】
MOSパワートランジスタ101、102では後述のP型ウエル領域103(すなわちゲート電極101直下の領域)とソース電極S又はドレイン電極Dとの間にソース接続側の寄生ダイオードDsとドレイン接続側の寄生ダイオードDdとが図示のように生じるが、MOSパワートランジスタ101ではP型ウエル領域103への電位付与の必要からP型ウエル領域103とドレイン電極Dとが短絡される。これにより、ソース接続側の寄生ダイオードDsがバッテリ21からの上記逆流を阻止する。
【0049】
一方、MOSパワートランジスタ102ではP型ウエル領域103への電位付与の必要からP型ウエル領域103とソース電極Sとが電流制限用の高抵抗rを通じて接続される。
次に、この実施例のハイサイドスイッチ19a、19b、19cをなすMOSパワートランジスタ101の断面構造の一例を図4を参照して説明する。
【0050】
SiCのN+ 型基板106上にN型耐圧層105がエピタキシャル成長により形成され、N型耐圧層105の表面部にP型ウエル領域103がエピタキシャル成長により形成され、更にP型ウエル領域103の表面部にN+ 型領域104が窒素のイオン注入により形成される。そして、ウエハ表面のトレンチ形成予定領域だけを開口してレジストや絶縁膜でマスクしつつ周知のR.I.Eドライエッチングによりトレンチ108が凹設され、その後、トレンチ108の表面に熱酸化法によりシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜109を形成し、その後、トレンチ108にドープドポリシリコンからなるゲート電極110を形成する。その後、金属電極111をN+ 型領域(ドレイン電極)及びP型ウエル領域の表面104にコンタクトし、金属電極112をN+ 型基板(ソース電極)106の表面にコンタクトして素子を完成する。
【0051】
一方、この実施例のローサイドスイッチ19d、19e、19fをなすMOSパワートランジスタ102の断面構造の一例を図5を参照して説明する。図5は図4において、ドレインDとPウエル領域103との短絡を止め、Pウエル領域103を高抵抗rを通じてソースSに接続したものである。したがって、ハイサイドスイッチ19a、19b、19cではソースSは図4に示す基板106で構成され、ローサイドスイッチ19d、19e、19fでは図5に示すn+ 表面領域104がソースSを構成することになる。
【0052】
したがってこの実施例では、MOSパワートランジスタ101がオフしている場合に高電圧(例えば+300V)がソース電極106とドレイン電極111との間に印加されると、主にN型耐圧層105に空乏層を張り出してこの高電圧に耐えることになる。その結果、このN型耐圧層105はソース帰還抵抗Rsとなり、上述したようにそれ自身の抵抗とチャンネル抵抗増加効果との両方の原因により電力損失を発生する。しかし、この実施例では単結晶SiCを素材とするので、N型耐圧層105の厚さ及び不純物濃度を従来のSiに比較して大幅に向上することができる。
【0053】
以下、N型耐圧層105の耐圧を300Vとする場合のN型耐圧層105の設計条件を考える。
Siの場合、その降伏電界強度は約30V/μmであり、簡単にこの耐圧300VをN型耐圧層105で負担すると考えると、耐圧層の必要厚さは約20μm、その不純物濃度は1×1015原子/cm3 、抵抗率は約5Ω・cmとなる。
【0054】
一方、SiCの降伏電界強度を400V/μmとすると、N型耐圧層105の必要厚さは約4μm、その不純物濃度は2×1016原子/cm3 、抵抗率は約1.25Ω・cmとなる。したがって、SiCのMOSパワートランジスタのN型耐圧層105の抵抗はSiのMOSパワートランジスタのN型耐圧層105の抵抗に比べて1/20にまで低減できることになる。
【0055】
結局、本実施例のSiCのMOSパワートランジスタにおける上記ソース寄生抵抗RsはSiのそれに比較して1/20に低減することができ、またそれに応じて上記説明したようにチャンネル抵抗も大幅に減少することができ、それらの相乗効果により極めて低損失の車両用交流発電機用の三相全波整流器を実現することができる。
【0056】
すなわち、SiCを採用したことによるN型耐圧層105の降伏電界強度の改善することにより、従来のものからは予測し得ない優れた効率をもつ三相全波整流器19を実現できることがわかった。当然、上記した関係はN型耐圧層105に300V以外の他の高電圧を印加した場合も同じである。
次に、同一チップサイズ及び設計ルールで製造したSiダイオードとSiのMOSパワートランジスタとSiCのMOSパワートランジスタの電圧・電流特性を図6〜図8に示す。ただしそれらの耐圧は250Vとしている。図6はSiダイオードの特性を示し、図7はSiのMOSパワートランジスタの特性を示し、図8はSiCのMOSパワートランジスタの実験結果を示す。図6〜図8からわかるように、出力電流75Aの条件において本実施例の三相全波整流器19は従来の三相全波整流器に比較して電力損失を90%以上削減することが可能となった。
【0057】
図9に、MOSパワートランジスタの要求耐圧を変えた場合のオン抵抗率についての計算結果の一例を示す。なお、このオン抵抗率はチャンネル抵抗とN型耐圧層105の抵抗との和であるが、特にチャンネル抵抗は各種ファクタにより変動するものの、図9からわかるように高耐圧領域ではN型耐圧層105の上記抵抗が支配的となる。
【0058】
すなわち、耐圧が増加してもチャンネル抵抗自体はほとんど変化しないが(ソース寄生抵抗Rsの増加による上記帰還効果によるチャンネル抵抗の増加を無視した場合)、N型耐圧層105の抵抗は耐圧に正の相関関係を保ちつつ増加する。したがって、Siでは耐圧25V近傍から耐圧増加とともにオン抵抗率が比例的に増加するものの、SiCでは耐圧250VまではN型耐圧層105の抵抗増加はほとんど無視でき、耐圧250Vを超えてはじめてオン抵抗率がゆっくりと増加することがわかる。
【0059】
次に、同一チップサイズのSiCのMOSパワートランジスタ及びSiのMOSパワートランジスタ(比較例)を組込んだ三相全波整流器19を採用した車両用交流発電機の特性を本実施例の参考のために図10に示す。ただし、三相全波整流器19は従来との比較条件を同一とするためにリアフレーム2の外面に固定した。出力電流は約10%(12極、5000rpm時)向上し、また、整流損失がほとんど無視できるので整流効率も約3〜5%向上できた。
【0060】
以下、Si−MOSパワートランジスタとSiC−MOSパワートランジスタとの耐圧と抵抗値との関係について、以下に説明する。
なお、上記した各実施例のMOSパワートランジスタ19a〜19fは6H−SiCを素材として耐圧250Vに設計しているが、この6H−SiCのMOSパワートランジスタ19a〜19fを用いた車両用交流発電機用の三相全波整流器19と、SiのMOSパワートランジスタを用いた車両用交流発電機19との抵抗値の解析結果(図9参照)を以下に理論的に説明する。ただし、ここではソース寄生抵抗Rsの帰還効果によるチャンネル抵抗増加効果は無視するものとする。また、回路構造は、図4、図5の縦型構造とし、チップ面積は等しくする。
【0061】
トランジスタの抵抗Rは、チャンネル抵抗rcとN+ 型耐圧層105の抵抗rbとの和であり、
【0062】
【数2】
rc=L/W・(1/μs・εs・εo)−1・(Tox/(Vg−Vt))
【0063】
【数3】
rb=4Vb2 ・(1/μ・εs・εo・Ec・A)
とすると、SiのMOSパワートランジスタに比較してSiCのMOSパワートランジスタは約1/15の抵抗値となった。ただし、降伏電界強度EcはSiが3×105 ,SiCは3×106 V/cm、比誘電率εsはSiが11.8,SiCが10.0、面積Aは両者とも1mm2 、Vbはブレークダウン電圧(耐圧)である。更に、μは電子のバルク移動度であって、Siが1100、SiCは370cm2 /(V・S)、チャンネル長Lは両者とも1μm、チャンネル幅Wは両者とも222μm、μsは電子のチャンネル移動度であって、Siが500、SiCは100cm2 /(V・S)とした。
【0064】
上記式から、耐圧50V以上ではSiCの方が抵抗値が小さくなることがわかった。なお、上記計算では基板をドレインとしているので、基板をソースとする場合には上記説明したソース寄生抵抗Rsの帰還効果によるチャンネル抵抗増加によりSiの抵抗は格段に増大する筈である。したがって、設計ルールが多少変化しても耐圧100V以上では確実にSiCのMOSパワートランジスタが低抵抗となると推定することができる。
【0065】
次に、図11を参照して、本実施例の電圧調整器18の構造及び配置方法について更に詳しく説明する。なお、図11は電圧調整器18の特に整流器19の部位における断面図を示す。
電圧調整器18はアルミニウムからなる浅底箱形のローサイド基板(接地側冷却フィン)190及びその周縁にて溶接されたアルミニウム板からなる蓋(接地側冷却フィン)191を有している。ローサイド基板190に開口された穴(図示せず)に挿通されたボルト(図示せず)はリアフレーム2の後端壁2aに開口された螺子穴(図示せず)に螺入され、これによりローサイド基板190はリアフレーム2の後端壁2aに固定されている。したがって、後述するMOSパワートランジスタ(半導体チップ)から蓋191に伝えられた熱は、ローサイド基板190を通じて後端壁2aに良好に伝達されることができる。
【0066】
蓋191の内部表面には、ローサイドスイッチをなすMOSパワートランジスタ19d〜19f(図5参照)のn+ 基板106が接合されており、また、蓋191に凹設された溝191aには電気絶縁性の樹脂フィルム194が接着され、その上にアルミニウムからなるB端子側冷却フィン195が接着されている。なお、B端子側冷却フィン195の上面195aは蓋191の上面191bと一致する高さ(図11では左右方向)となっている。B端子側冷却フィン195の上面195aにはハイサイドスイッチをなすMOSパワートランジスタ19a〜19c(図4参照)のn+ 基板106が接着されている。また、蓋191の上面191bには図示省略するがアルミナ配線基板及びコントローラ20をなす半導体チップが接着乃至接合されており、必要な配線がパターニングされている。なお、図11では、MOSパワートランジスタ19e、19fとMOSパワートランジスタ19b、19cは見えない位置に存在している。
【0067】
MOSパワートランジスタ19a、19dの上面(後端壁2a側)には不図示のゲート電極110接続用コンタクト電極とn+ 表面領域104接続用コンタクト電極が露出しており、両コンタクト電極上にはそれぞれはんだバンプ196が形成され、n+ 表面領域104接続用コンタクト電極はこのはんだバンプ196により銅板からなるブスバー197の下面に接合されている。ブスバー197の一端ははんだバンプ196によりピン198に接合され、ピン198は電機子巻線10のU相出力端に接続されている。199はハーメチックシールである。他のMOSパワートランジスタ19b、19c、19e、19fの配置、接続も同じである。
【0068】
また、MOSパワートランジスタ19a〜19fの上面に形成されたゲート電極110接続用コンタクト電極上はボンディングワイヤ(図示せず)とアルミナ配線基板上の配線を通じてコントローラ20をなす半導体チップ(図示せず)の上面に形成された所定のコンタクト電極に接続されている。
更に、ローサイド基板190と蓋191とで形成された密閉空間内には所定の硬度の樹脂1900が封入されてブスバー197とはんだバンプ196との接続を強化するとともに伝熱抵抗を改善し、耐湿性を改善している。
【0069】
更に、B端子側冷却フィン195の下面からボルト状のB端子(図示せず)が蓋191を貫通して外部に突出しており、このB端子と蓋191とはハーメチックシールで封止、電気絶縁されている。
以上説明したように本実施例によれば、三相全波整流器19の発熱が大きく下がったこと及びSiCが耐熱性に優れるために、B端子側冷却フィン195、接地側冷却フィン190、191を従来より小型化することができ、後端壁2aからの突出高さも減らすことができ、これによりB端子側冷却フィン195、接地側冷却フィン190、191の振動を低減することができ、耐久性が向上する。(実施例2)
他の実施例を図12を参照して説明する。ただし、実施例1(図1参照)と共通機能を有する構成要素には同一符号を付すものとする。
【0070】
この実施例では、発電機200はエンジンブロック100の後端壁から後方へ突出する螺子穴付突起101に実施例1と同様にスタッドボルト300で締結、固定されている。
この実施例の特徴は、この発電機200の出力軸9の一端にはギヤ205が嵌着され、このギヤ205はエンジンのクランク軸500に嵌着されたフライホイルを兼ねるリングギヤ400と噛合している点にある。
【0071】
このようにすれば、発電機200に伝達される振動は一層増大するが、発電機200に固定された電圧調整器18内の整流器19は冷却フィン195、190、191が小型軽量で発電機200のリアフレーム2の後端壁2aからのリヤ方向への飛び出しも少ないために振動は小さく、整流器19内の接合部分への応力集中を軽減してその信頼性を向上することができる。
【0072】
なお、この実施例によれば、発電機200を高速回転でき、またトルクアシストも可能となる。
(実施例3)
実施例1におけるMOSパワートランジスタ19a〜19cを1チップに集積したチップ断面図を図13に示し、実施例1におけるMOSパワートランジスタ19d〜19fを1チップに集積したチップ断面図を図14に示す。
【0073】
T1は基板106に達する深いトレンチであり、T2はn型耐圧層105に達する浅いトレンチであり、トレンチT2の表面にゲート絶縁膜(図示せず)が形成され、その上にゲート電極110が形成される。
このようにすれば、一層の小型化を実現することができる。
(実施例4)
他の実施例を図15、図16を参照して説明する。ただし、実施例1(図11参照)と共通の基本機能を有する構成要素には同一符号を付すものとする。
【0074】
この実施例は、図11の電圧調整器18において、MOSパワートランジスタが形成された半導体チップであるローサイドスイッチ19dをブスバー197の上に接合し、ローサイドスイッチ(半導体チップ)19dの上面のゲート電極コンタクト用のはんだバンプ196aをゲート電極線をなすブスバー188に接続し、ローサイドスイッチ(半導体チップ)19dの上面のn+ 表面領域コンタクト用のはんだバンプ196を接地側冷却フィン191に一端が接続されるブスバー189に接続し、ハイサイドスイッチ(半導体チップ)19aの上面のゲート電極コンタクト用のはんだバンプ196aをゲート電極線をなすブスバー187に接続し、ローサイドスイッチ(半導体チップ)19dの上面のn+ 表面領域コンタクト用のはんだバンプ196をブスバー197の下面に接続したものである。このようにすれば一層の小型化を実現することができる。
【0075】
更に、この実施例の優れた効果は図16に示すように、ローサイドスイッチ19d、19e、19fのPウエル領域を高抵抗r(図2参照)を介することなく、直接、接地することができ、直流電流損失も生じないことである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の車両用交流発電機の配置図である。
【図2】図1の車両用交流発電機の回路図である。
【図3】図1の三相全波整流器の一相分を示すインバータ回路の等価回路図である。
【図4】図1の三相全波整流器のハイサイドスイッチ19a、19b、19cを構成するMOSパワートランジスタの一例を示す一部拡大断面図である。
【図5】図1の三相全波整流器のローサイドスイッチ19d、19e、19fを構成するMOSパワートランジスタの一例を示す一部拡大断面図である。
【図6】従来のSiを素材とするPNダイオードの電圧−電流特性図である。
【図7】従来のSiを素材とするMOSパワートランジスタの電圧−電流特性図である。
【図8】本実施例のSiCを素材とするMOSパワートランジスタの電圧−電流特性図である。
【図9】図6及び図7のMOSパワートランジスタの耐圧とチャンネル抵抗との関係を示す図である。
【図10】Si−MOSパワートランジスタ式三相全波整流器とSiC−MOSパワートランジスタ式三相全波整流器を用いた場合の車両用交流発電機の出力電流及び効率と回転数との関係を示す図である。
【図11】電圧調整器18の断面図である。
【図12】実施例2の車両用交流発電機の配置図である。
【図13】実施例3のハイサイドスイッチ19a、19b、19cを1チップに集積した状態を示すチップ断面図である。
【図14】実施例3のローサイドスイッチ19d、19e、19fを1チップに集積した状態を示すチップ断面図である。
【図15】実施例4の電圧調整器18の部分断面図である。
【図16】実施例4に車両用交流発電機の回路図である。
【符号の説明】
5は三相電機子巻線、21がバッテリ、19a〜19cはハイサイドのMOSパワートランジスタ、19d〜19fはローサイドのMOSパワートランジスタ、18は電圧調整器、19は三相全波整流器。
Claims (6)
- エンジンブロックに直接締結されるハウジングと、前記ハウジングに固定される冷却フィンに固定される半導体整流素子で構成されるとともに三相電機子巻線から出力される三相交流電圧を整流する整流器とを有し、
前記半導体整流素子は、高濃度のn + 基板と、前記n + 基板上に形成されたN型耐圧層と、前記N型耐圧層の表面部に形成されたP型ウエル領域と、前記P型ウエル領域の表面部に形成されたn + 領域とを有して単結晶SiCを素材として形成されるMOSトランジスタからなり、
前記整流器のハイサイドスイッチをなす前記MOSトランジスタの前記n + 領域と前記P型ウエル領域とは短絡されてバッテリの高位端に接続され、
前記整流器のハイサイドスイッチをなす前記MOSトランジスタの前記n + 基板は前記三相電機子巻線に接続され、
前記整流器のローサイドスイッチをなす前記MOSトランジスタの前記n + 領域と前記P型ウエル領域とは短絡されて前記三相電機子巻線に接続され、
前記整流器のローサイドスイッチをなす前記MOSトランジスタの前記n + 基板は前記バッテリの低位端に接続されることを特徴とする車両用交流発電機。 - 前記クランク軸によりギヤ駆動される請求項1記載の車両用交流発電機。
- 前記整流器は、前記MOSトランジスタが搭載される冷却フィン兼用の基板と、前記基板に固着されるとともに前記整流器の内部配線及び前記MOSトランジスタを囲包する樹脂モールド部とを有する請求項1又は2記載の車両用交流発電機。
- エンジンブロックに直接締結されるハウジングと、前記ハウジングに固定される冷却フィンに固定される半導体整流素子で構成されるとともに三相電機子巻線から出力される三相交流電圧を整流する整流器とを有し、
前記半導体整流素子は、高濃度のn + 基板と、前記n + 基板上に形成されたN型耐圧層と、前記N型耐圧層の表面部に形成されたP型ウエル領域と、前記P型ウエル領域の表面部に形成されたn + 表面領域とを有して単結晶SiCを素材として形成されるMOSトランジスタからなり、
前記MOSトランジスタは、前記発電機の電機子巻線の各出力端とバッテリの高位端とを個別に接続するハイサイドスイッチと、前記発電機の電機子巻線の各出力端とバッテリの低位端とを個別に接続するローサイドスイッチとを構成し、
前記ハイサイドスイッチは、前記Pウエル領域が電機子巻線側の主電極をなす前記n+表面領域に接続されるとともに前記n+ 基板が前記バッテリの高位端に接続されるB端子側冷却フィンに接合される縦型MOSパワートランジスタからなり、
前記ローサイドスイッチは、前記Pウエル領域が高抵抗を通じて電機子巻線側の主電極をなす前記n+表面領域に接続されるとともに前記n+ 基板が前記バッテリの低位端に接続される接地側冷却フィンに接合される縦型MOSパワートランジスタからなることを特徴とする車両用交流発電機。 - 前記各ハイサイドスイッチは第1の半導体チップに集積され、前記各ローサイドスイッチは第2の半導体チップに集積される請求項4記載の車両用交流発電機。
- 前記接地側冷却フィンは前記車両用交流発電機のハウジングに密着され、前記B端子側冷却フィンは前記接地側冷却フィンと樹脂絶縁層を挟んで一体化されている請求項4又は5記載の車両用交流発電機。
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