JP3574686B2 - マメ科植物用微生物製剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、マメ科植物用微生物製剤に関し、詳しくは、ダイズ等のマメ科植物の成長を促進させ、収量を増加させるための微生物製剤、及び生育促進・収量増加方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
マメ科植物は、リゾビウム(Rhizobium)属細菌、ブラジリゾビウム(Bradyrhizobium)属細菌、アゾリゾビウム(Azorhizobium)属細菌などの根粒菌類の感染により共生的に根粒を形成する。根粒中に形成されたバクテロイドが空中窒素固定を行うことにより、マメ科植物は他の作物の収穫が期待できないような土地においても生産を行うことができる。現在、根粒菌の純粋培養物をマメ科植物に人工接種することにより、収量増加が図られている(Moawad, H. et al., Biol. Fertil. Soils, 6, 174−177 (1988))。
【0003】
一方、アゾスピリラム(Azospirillum)属細菌(以下、「アゾスピリラム菌」という)は、植物に緩やかに共生し植物の生育促進を行うことが知られている植物成長促進根圏細菌の一種である。このアゾスピリラム属細菌においても、純粋培養物をコムギ、トウモロコシ、イネ等の単子葉植物に接種することにより収量を増加させようという試みが行われている(Singh, C. S. et al., Plant Soil, 53, 387 (1979))。例えば、コムギの水耕栽培に対するアゾスピリラム ブラジレンス(Azospirillum brasilense) ATCC29710等の効果については、種子に接種して葉の重量が約50%増加したという報告(Soil Biol. Biochem., 18, 297−301 (1988))。しかし、根粒菌、アゾスピリラム菌をそれぞれ単独で圃場に接種した場合には、安定した効果が得られにくいという問題があった。
【0004】
上記問題に対し、アゾスピリラム菌を根粒菌と同時にマメ科植物に接種し、更なる収量増加を求める試みがなされている(蒲生卓磨、 「農業と園芸」、第64巻、第7号、第889〜895頁、1989年;仁王以智夫、「微生物と資源」、第6巻、第35〜42頁、1981年)が、実際に圃場で効果が示されてはいない。
【0005】
また、根粒菌と光合成細菌とを混合することにより根粒菌の保存中の失活を防ぐ方法が開示されている(特公昭59−50311号公報)が、根粒菌の持つ植物成長促進作用を増強することを目的としたものではない。
【0006】
以上のことから、マメ科植物に対し、優れた成長促進効果及び収量増加効果を有する、実用的な微生物製剤が求められている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記観点からなされたものであり、マメ科植物に対し優れた成長促進効果及び収量増加効果を有する微生物製剤及び生育促進・収量増加方法を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、特定のアゾスピリラム菌と根粒菌とを併用することにより、マメ科植物に対し優れた成長促進効果及び収量増加効果が得られることを見い出し、本発明に至った。
【0009】
すなわち本発明は、アゾスピリラム ブラジレンスNI−10株と根粒菌とを含有するマメ科植物用微生物製剤である。本発明はさらに、アゾスピリラム ブラジレンスNI−10株と根粒菌とをマメ科植物に接種することを特徴とするマメ科植物の生育促進及び収量増加方法を提供する。
【0010】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いるアゾスピリラム ブラジレンス(Azospirillum brasilense)NI−10は、本発明者により、溶液栽培トマトに対する植物成長促進効果を有する微生物として分離された菌株である。具体的には、本菌株は、土耕栽培されたキュウリ、コマツナの根から窒素固定能を指標として選択され、さらに養液栽培トマトに接種したときに高い生育促進効果を有するものとして選択されたものである。このアゾスピリラム ブラジレンスNI−10は、工業技術院生命工学工業技術研究所に、FERM P−13588として寄託されている。 本菌株の分離については文献(Soil Sci. Plant. Nutr., 37(3), 455−461, (1991))に記載されているが、根粒菌と共にマメ科植物に対して優れた生育促進作用を有することは、本発明で初めて明らかにされた。
【0011】
一方、本発明に用いる根粒菌としては、マメ科植物の根に感染して根粒を形成するグラム陰性細菌であり、マメ科植物に対して生育促進作用を有するものであれば特に制限されず、具体的にはリゾビウム(Rhizobium)属、ブラジリゾビウム(Bradyrhizobium)属、アゾリゾビウム(Azorhizobium)属に属する微生物が挙げられる。さらに具体的には、リゾビウム メリロッテイ(Rhizobium meliloti)、リゾビウム トリフォリイ(R. trifolii)、リゾビウム レグミノサルム(R. leguminosarum)、リゾビウム ファゼオリイ(R. phaseoli)、リゾビウム ルピニ(R. lupini)、リゾビウム フレデイ(R. fredii)、リゾビウムロッテイ(R. loti)、ブラジリゾビウム ジャポニクム(Bradyrhizobium japonicum)、アゾリゾビウム カウリノダンス(Azorhizobium caulinodans)が挙げられる。
【0012】
上記根粒菌及びアゾスピリラム ブラジレンスNI−10株の培養に用いる培地は、これらの微生物の増殖に適した培地であれば特に制限されないが、液体培地が好ましい。尚、アゾスピリラムブラジレンスNI−10株については、DL−リンゴ酸を培地に添加すると培地中の菌数を高めることができる。具体的には、アゾスピリラム菌の培養には、RC培地(DL−リンゴ酸:5g/L、KOH:4.8g/L、酵母エキス:0.5g/L、KHPO:0.5g/L、MgSO・7HO:0.2g/L、NaCl:0.1g/L、FeCl・6HO:0.015g/L、pH7.0)が挙げられる。また、根粒菌の培養には、以下の組成を有する培地が挙げられる。マニトール:10g/L、酵母エキス:0.4g/L、KHPO:0.5g/L、MgSO・7HO:0.2g/L、NaCl:0.1g/L。これらの培地に、上記根粒菌あるいはアゾスピリラム菌を10個細胞/Lの割合で接種後、30℃で24時間、毎分180回の振盪培養を行い、遠心分離機で集菌し、菌体を得ることができる。
【0013】
上記アゾスピリラム ブラジレンスNI−10株と根粒菌とをマメ科植物に接種すると、優れた成長促進効果及び収量増加効果が得られる。本発明が適用されるマメ科植物としては、ダイズ、エンドウ、インゲン、ソラマメ、ラッカセイ、アズキ等マメ科の植物であれば何れでもよいが、これらの中ではダイズ、エンドウ、インゲンが好適である。尚、根粒菌は通常、宿主特異性を有しているので、マメ科植物の種類に応じて菌種を選択すればよい。例えば、ダイズにはブラジリゾビウム ジャポニクムが、エンドウにはリゾビウム レグミノサルムが、インゲンにはリゾビウム ファゼオリイが各々好適である。
【0014】
アゾスピリラム ブラジレンスNI−10株と根粒菌とを、例えば栽培土壌に接種するには、これらの微生物を育苗培土へ散布する方法、あるいは播種部位へ接種する方法等が挙げられる。育苗培土は、畑土、水田土壌、人工培土などいずれでもよく、適用するマメ科植物に応じて適宜設定すればよい。例えば、エダマメには砂や人工培土が好ましい。また、植物を栽培する際に、苗床から本圃に移植する場合には、苗床及び本圃のいずれに上記微生物を接種使用してもよく、両方に接種してもよい。これらの微生物の接種量としては、土壌1g当たり10〜10個細胞づつが好ましい。また、アゾスピリラム ブラジレンスNI−10株と根粒菌との接種量の比率は、細胞数として0.1〜10の範囲が好ましい。
【0015】
アゾスピリラム ブラジレンスNI−10株と根粒菌とを製剤化しておくと、使用に際し簡便であり、保存上好適である。このような製剤としては、担体にこれらの微生物を担持させたものが挙げられる。担体としては、有機質及び無機質のいずれのものも使用でき、有機質及び無機質の両方を含むものでもよい。具体的には、例えば、赤玉土、焼成赤玉土、鹿沼土、黒ボク土、バーミキュライト、パーライト、ゼオライト等の無機質、または、ピートモス、木炭、パルプ、藁、バガス、油かす、魚かす、骨粉、血粉、貝化石、カニがら等の有機物あるいはそれらの混合物が挙げられる。微生物の保存安定性の観点からは、これらのうちでは有機質の担体が好ましい。
【0016】
担体に上記微生物を担持させるには、担体と微生物又はその懸濁液を混合すればよい。混合物の水分含量は特に制限されないが、5〜97%が好ましい。また、製剤中の微生物の保存性の点からは、水分含量は製剤全量に対して50〜90重量%が好ましい。
【0017】
微生物の配合量としては、特に制限されないが、全量に対しアゾスピリラム ブラジレンスNI−10株の湿菌体が10−5〜50重量%、根粒菌の湿菌体が10−5〜50重量%であることが好ましい。また、細胞としては、アゾスピリラムブラジレンスNI−10株及び根粒菌共に、製剤1g当たり10〜1012個が好ましい。
【0018】
また、製剤中のアゾスピリラム ブラジレンスNI−10株と根粒菌との細胞数の比率は、0.1〜10の範囲が好ましい。
【0019】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を説明する。
【0020】
【実施例1】アゾスピリラム ブラジレンスNI−10の分離
<1>アゾスピリラム属菌の検索
つくば市の農業生物資源研究所圃場で採取した土壌を用いて、同所温室内で土耕栽培したキュウリ、コマツナの根を採取し、水洗後5〜8mm程度の大きさに切り刻み、8mlの窒素を含まない半流動リンゴ酸培地(Appl. Environ. Microbiol., 33, 85−88, 1977を参照、シクロヘキシミド100ppm添加:以下、「NFb培地」という)を入れた10ml用セラムチューブに移し、32℃で培養した。
【0021】
3日間培養後、ダブルキャップで密栓し、セラムチューブに1mlのアセチレンを入れて32℃に1時間おいた後、窒素固定の指標としてニトロゲナーゼ活性を測定した。ニトロゲナーゼ活性は、アセチレンをエチレンに還元する反応を利用したアセチレン還元法により測定した。セラムチューブ中のエチレン量を、80〜100メッシュのポラパック−Q((株)ガスクロ工業)を充填した1mmφのステンレスカラムを用いたガスクロマトグラフィーにより測定した。エチレンの検出は、FIDを用いて行った。
【0022】
高いアセチレン還元能が認められたセラムチューブから、新鮮なNFb培地を入れたセラムチューブへ菌を移植し、32℃で3日間培養し、培地の表面下にペリクル(pellicle)を形成した細菌を、酵母エキスとコンゴレッドを含む固体NFb培地(コンゴレッド培地:Appl. Environ. Microbiol., 44, 990−991, 1982を参照)に塗布して7日間培養した。
【0023】
形成されたコロニーのうち、赤色のコロニーを半流動NFb培地に移植し、32℃で3日間培養後、アセチレン還元能を測定し、高いアセチレン還元能を示した菌株をBMS寒天培地に塗布して、32℃で5日間培養した。生じた黄色コロニーを単離してNFb培地に生育させて保存した。
【0024】
<2>菌株の同定
バージェイのマニュアルに記載の方法に従って、形態、各種培地における生育状況、生理学的性質等を調べた。結果を表1〜4(表1:形態、表2:各培地における生育状況、表3:生理学的性質、表4:その他の諸性質)に示す。
【0025】
【表1】
Figure 0003574686
【0026】
【表2】
Figure 0003574686
【0027】
【表3】
Figure 0003574686
【0028】
【表4】
Figure 0003574686
【0029】
表に示された通り、NI−10株は、微好気的条件下で窒素固定可能であり、桿状、湾曲桿状、コンマ状の極鞭毛を有するグラム陰性細菌であり、らせん状(Corkscrew−like)の運動性を示す。また、各種培地でピンク色の色素を生成し、グルコースを炭素源として利用する。カタラーゼ、オキシダーゼ陽性で、PHBを蓄積する。分離源は植物根園である。これらの結果より、アゾスピリラム属細菌と同定された。
【0030】
種レベルの同定は、バージェイのマニュアルに記載の方法に従って、公知菌であるアゾスピリラム ブラジレンスATCC29710、ATCC29145及びアゾスピリラム リボフィラムATCC29707を対照として実施した。結果は表5に示す通りである。
【0031】
【表5】
Figure 0003574686
【0032】
尚、表中、ATCC29707株はアゾスピリラム リポフェラム、ATCC29145及びATCC29710株はアゾスピリラム ブラジレンスである。
上記の結果から明らかなように、検討した全ての性質が対照菌のアゾスピリラム ブラジレンスと一致した。また、GC含量を熱変性温度より求めた結果、検討した全ての菌株がGC含量70%であった。しかしながら、本菌株は、トマトの養液栽培に用いたときに、公知菌株であるATCC29710及びATCC29729株と比較して高い生育促進効果が認められたこと、さらに、後述するように、ATCC29145と比較して、根粒菌と併用したときにマメ科植物に対する高い生育促進効果及び収量増加効果が認められたことから、新規菌株であると考えた。このアゾスピリラム ブラジレンスNI−10は、工業技術院生命工学工業技術研究所に、FERM P−13588として寄託されている。
【0033】
【実施例2】アゾスピリラム ブラジレンス NI−10及び根粒菌のエダマメに対する生育促進効果
<1>アゾスピリラム菌及び根粒菌の培養
アゾスピリラム ブラジレンス NI−10は、RC培地(DL−リンゴ酸:5g/L、KOH:4.8g/L、酵母エキス:0.5g/L、KHPO:0.5g/L、MgSO・7HO:0.2g/L、NaCl:0.1g/L、FeCl・6HO:0.015g/L、pH7.0)を用い、500mL坂口フラスコに100mLづつ培地を分注後、別に液体培養した種菌をフラスコ1本に10個細胞づつ接種して、これを毎分180回振盪する振盪培養機の中で32℃、24時間培養後、遠心分離により集菌した。また、コントロールとしてアゾスピリラム ブラジレンス ATCC29145を同様に培養して集菌した。
【0034】
一方、根粒菌(ブラジリゾビウム ジャポニカム ATCC10324)は、マニトール:10g/L、酵母エキス:0.4g/L、KHPO:0.5g/L、MgSO・7HO:0.2g/L、NaCl:0.1g/L を含む培地を用い、その他の条件はアゾスピリラム菌と同じ条件で培養後、遠心分離により集菌した。
【0035】
<2>エダマメに対する生育促進効果
径9cmの黒色ビニールポットに赤玉土を、ポットの上部2cmの隙間を残して加え、エダマメ(品種:サッポロミドリ)の種子を2粒づつ播種した。この様なポットを、下記に示す試験例1及び比較例1、2のそれぞれにつき20ポットづつ作成した。
【0036】
比較例1には何も接種せず、比較例2にはアゾスピリラム ブラジレンス ATCC29145株を1ポット当たり10個接種し、試験例1には根粒菌とアゾスピリラム ブラジレンス NI−10株を、それぞれ1ポット当たり10個体接種した。
【0037】
これらのポットは、種子が発芽してから1ポット当たり1本になるように間引きを行い、1日1回潅水し、1か月生育させた。生育1か月の時点で苗を全て引き抜き、根に付いた土を水洗し、地上部と根部を切り分けた後、茎長を測定した。その後、試料と地上部と根とを別々に110℃で3日間乾燥させ、各々の重量を測定した。それらの結果を表6に示す。表中の各数値は、比較例9の値を100とした相対値で示したものである。また、T/R率は、根重に対する地上重の比である。
【0038】
【表6】
Figure 0003574686
【0039】
この結果から、アゾスピリラム ブラジレンス NI−10株と根粒菌を接種することにより、エダマメに対して顕著な成長促進効果が得られることが明らかである。
【0040】
<3>エダマメに対する収量増加効果
エダマメ(品種:サッポロミドリ)を、関東ローム層の畑で栽培した。栽培期間は1994年4月25日〜7月20日であった。まず、底部が網目になっている30cm×40cmのプラスチックバットに人工培土(呉羽化学社製 クレハ園芸培土)を4L入れ、種子を1バット当たり60粒播種した。本葉2枚になるまでバットで生育させ、畑に移植した。その際、比較例3は、苗をそのまま植え付け、比較例4は苗の植え付け穴にアゾスピリラム ブラジレンス ATCC29145株と根粒菌をそれぞれ1穴当たり10個づつ接種した。試験例2は、苗の植え付け穴にアゾスピリラム ブラジレンス NI−10株と根粒菌をそれぞれ1穴当たり10個づつ接種した。比較例3、4、試験例2共に、1区40本づつ3反復とした。
【0041】
その後、通常の管理により栽培を行い7月20日に収穫した。収穫時に各区ごとに、果実を全て取り、その果実の総重量を測定後、莢中に種子が1粒入っているものと2、3粒入っているものに分け、それぞれの重さを測定した。その結果を示したのが表7である。ここで各数値は比較例3での値を100とした相対値で示してある。
【0042】
【表7】
Figure 0003574686
【0043】
この結果から明らかなように、アゾスピリラム ブラジレンス NI−10株と根粒菌とを接種することにより、エダマメに対して顕著な収量増加効果が得られる。
【0044】
【発明の効果】
本発明のマメ科植物用微生物製剤は、マメ科植物に対し優れた成長促進効果及び収量増加効果を有する。また、本発明の方法により、マメ科植物に対し、生育促進及び収量増加が図ることができる。

Claims (7)

  1. アゾスピリラム ブラジレンスNI−10株と根粒菌とを含有するマメ科植物用微生物製剤。
  2. 担体を、全量に対して0.2〜99.8重量%含有する請求項1記載のマメ科植物用微生物製剤。
  3. アゾスピリラム ブラジレンスNI−10株と根粒菌の細胞数の比が、0.1〜10である請求項1または2記載のマメ科植物用微生物製剤。
  4. アゾスピリラム ブラジレンスNI−10株と根粒菌の配合量が、製剤全量に対し、各々10−5〜50重量%である請求項1〜3のいずれか一項に記載のマメ科植物用微生物製剤。
  5. アゾスピリラム ブラジレンスNI−10株及び根粒菌共に、製剤1g当たり10〜1012個含む請求項1〜4のいずれか一項に記載のマメ科植物用微生物製剤。
  6. 全量に対し、5〜97重量%の水分を含有する請求項1〜5のいずれか一項に記載のマメ科植物用微生物製剤。
  7. アゾスピリラム ブラジレンスNI−10株と根粒菌とをマメ科植物に接種することを特徴とするマメ科植物の生育促進及び収量増加方法。
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