JP3574281B2 - 積層型エバポレータおよび車両用空気調和装置の配管構造 - Google Patents

積層型エバポレータおよび車両用空気調和装置の配管構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、膨張弁付きブロック(以下、ブロック膨張弁という)をタンク下面に直付けすることにより積層型エバポレータの入口管と出口管を短くした積層型エバポレータ、およびこの積層型エバポレータを適用して車両用空気調和装置の配管構造の改良を図ったものに関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用空気調和装置の冷房サイクルを構成する積層型エバポレータは、車室内のクーラユニットに設けられており、膨張弁にて低圧の霧状とされた冷媒は、入口管からエバポレータの内部へ導かれ、取り入れ空気との熱交換が行われたのち出口管からコンプレッサへ戻される。
【0003】
従来この種のエバポレータにおいて、冷媒の入口管と出口管は離れた位置に取り付けられ、しかも入口管に取り付けられた膨張弁に出口管内の冷媒の温度及び圧力を感知する感温筒及び外部均圧管を設ける関係上、入口管を出口管に近づけるように取り廻す必要があり、入口管がエバポレータの空気流通方向前面を通る構造にせざるを得なかった。そのため、入口管及び出口管のパイプ長が長くなるだけでなく、入口管に取り付けられた膨張弁がエバポレータの前面を覆うためにユニット内の通気抵抗が増加するという問題があった。
【0004】
そこで、熱交換エレメントの端板に冷媒入口と冷媒出口とを近接して設け、この端板にブロック膨張弁を取り付けることにより冷媒入口と冷媒出口とを接続した積層型エバポレータが提案されている(例えば、実開昭60−82,170号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、車両用空気調和装置においては、デュアルエアコンのリヤクーラユニットのようにエバポレータを縦置きにして、水平の床パネルの貫通孔に入口管と出口管とを貫通させたい場合がある。
【0006】
また、幅方向のスペースに制約がある車室に対して、エバポレータとヒータコアとを横置きにしてこれらを縦に配置することにより幅寸法を小さくするユニットも開発されつつある。
【0007】
しかしながら、かかるクーラユニットに上述した実開昭60−82,170号公報に開示されたエバポレータを用いる場合、すなわちエバポレータを縦置きにして床パネルの貫通孔に入口管と出口管とを貫通させようとすると、ブロック膨張弁がエバポレータの下タンクの側面に取り付けられているため、ブロック膨張弁と端板との間に別のアルミパイプを設ける必要が生じ、コストアップに繋がるだけでなく、その分だけエバポレータが大きくなってしまうという問題があった。この問題は、エバポレータを横置きにしてダッシュパネルの貫通孔に入口管と出口管とを水平方向に貫通させようとするときも同様であり、しかもサービスメンテナンス時等において、エンジンルーム側からの冷媒配管の接続作業や膨張弁およびエバポレータの脱着作業が困難であるいう問題があった。
【0008】
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、エバポレータのタンクと膨張弁との間に接続用冷媒配管を設けることなく、貫通面に対してエバポレータの冷媒配管を略垂直に貫通させるようにしたエバポレータおよび車両用空気調和装置の配管構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明は、請求項毎に次のように構成される。
請求項1に記載の発明の構成は、樋状の天板及び底板を接合してなるタンクの前記天板に形成された接続孔に、それぞれの断面が扁平なエレメントの下端部を挿入し、前記エレメントの下端部と前記接続孔とを液密に接合した積層型エバポレータであって、前記底板の下面に当該タンクへの冷媒入口孔と当該タンクからの冷媒出口孔とを隣接して形成し、これら冷媒入口孔と冷媒出口孔に膨張弁が内蔵されたブロック膨張弁を設けてなる積層型エバポレータを、そのブロック膨張弁がダッシュパネル側に位置するように配置し、前記ブロック膨張弁には保護用のカバーが設置され、当該カバーは、前記ダッシュパネルに形成される冷媒通路用のパネル開口部にシール部材 を介して装着され、エンジンルーム側の冷媒配管の端部が前記カバーを貫通して前記ブロック膨張弁に直接接続されており、前記エンジンルーム側の冷媒配管には、当該冷媒配管の軸に直交する取付面を有する取付部が形成され、ねじ部材により当該取付部、前記カバーおよび前記ブロック膨張弁を共締めすることを特徴とする車両用空気調和装置の配管構造である
【0010】
請求項2に記載の発明の構成は、上記請求項1に記載の積層型エバポレータにおいて、前記冷媒入口孔と冷媒出口孔にフランジがろう付けされ、このフランジに前記ブロック膨張弁が取り付けられていることを特徴とする。
【0014】
請求項に記載の発明の構成は、上記請求項に記載の車両用空気調和装置の配管構造において、前記シール部材は、前記カバーの外縁部が嵌合される内縁シール部と、エバポレータが内蔵される空調ユニットのケースに形成される冷媒通路用のケース開口部の内縁近傍と係合するケース側シール部と、前記空調ユニット側から押圧されることにより前記パネル開口部の内縁近傍に当接されるパネル側シール部とを有することを特徴とする。
【0016】
【作用】
このように構成した本発明にあっては、請求項毎に次のように作用する。
請求項1に記載の発明にあっては、積層型エバポレータは、タンクが樋状の天板及び底板を接合することにより形成されているので、底板の下面に冷媒入口孔と冷媒出口孔とを形成する場合には、平板に絞り加工及び孔明け加工を施して底板を形成したのち天板との接合を行えばよく、このような加工はきわめて簡単に行うことができる。
【0017】
また、本発明の積層型エバポレータは、タンクの下面に形成された冷媒入口孔と冷媒出口孔に膨張弁が内蔵されたブロック膨張弁を設けているので、タンクと膨張弁との間に接続用冷媒配管を設けることなく、自動車のダッシュパネルや床パネルなどの貫通面に対して、エバポレータの冷媒配管を略垂直に貫通させることができる。したがって、エバポレータの全長を短くすることができ、またエバポレータの前面等に膨張弁が位置しないので、幅方向の長さも短くなる。しかも、エバポレータの前面等に膨張弁が位置しないので、ユニット内の通気抵抗が増加することもない。
また、積層型エバポレータは、車両用空気調和装置に横に配置することもできるので、自動車のダッシュパネルのように略鉛直なパネルを貫通する必要がある場合でも、エバポレータの全長及び全幅を短くすることができ、狭小なスペースに搭載する空気調和装置に用いて好ましい。
また、ブロック膨張弁が熱及び水等から保護されると共にダッシュパネルのパネル開口部がシールされる。また、空調ユニット内における冷媒配管がなくなりコストも低減される。
また、サービスメンテナンス時等において、エンジンルーム側からねじ部材を締め付けたり外したりすることにより、簡単に冷媒配管の接続および取外しができると共に、ブロック膨張弁を取り付けたエバポレータを車室内側から容易に脱着することが可能となり、作業性がきわめて向上する。
【0018】
請求項2に記載の発明にあっては、冷媒入口孔と冷媒出口孔にブロック膨張弁を設けるには、隣接して設けられた冷媒入口孔と冷媒出口孔にフランジをろう付けし、このフランジにブロック膨張弁をねじ締め等により取り付ければよいので、きわめて簡単な構造で足りる。又、垂直取付けのための角度調整はフランジにて行うことができる。
【0022】
請求項に記載の発明にあっては、シール部材をケース開口部の内縁近傍に係合させた状態で、空調ユニットケース側から押圧してパネル開口部の内縁近傍に当接することにより、パネル開口部、カバー回りおよびケース開口部の三者が同時にシールされる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る積層型エバポレータの要部を示す断面図、図2は本発明の実施の形態に係る積層型エバポレータの要部を示す側面図、図3は本発明の実施の形態に係る積層型エバポレータを示す断面図、図4は本発明に係るブロック膨張弁の実施の形態を示す断面図、図5は本発明の実施の形態に係る積層型エバポレータにおける冷媒の流れを示す斜視図である。
【0025】
まず、図1及び図3に示すように、本実施の形態の積層型エバポレータ100は、それぞれが2枚の金属板2′,2′を凹面を互いに向き合わせて最中状に組み合わせてなるエレメント2を複数個、互いに積層することで構成されている。各エレメント2の内部にはU字状の冷媒流路22が形成されており、一方の下端部21から流入した冷媒はU字状の冷媒流路22を通って他方の下端部21から流出するようになっている。このようなエレメント2を互いに積層すると共に、図2に示すように各エレメント2間にコルゲートフィン3を挟持することにより、ここを流れる空気と各エレメント2内を流れる冷媒との間で熱交換が行われるようになっている。
【0026】
エバポレータ100の下部に設けられた2本のタンク1は、それぞれが樋状の天板11及び底板12を合わせることにより構成されており、このタンク1は、天板11に形成された複数のスリット状接続孔13に各エレメント2の下端部21をそれぞれ挿入して液密にろう付けすることによりエレメント2に接合されている。
【0027】
また、図2に示すように一方のタンク1の底板12の下面には、冷房サイクルを構成し、コンプレッサ54で圧縮された冷媒を凝縮させるコンデンサ52及び気体状冷媒と液体状冷媒を分離し液状冷媒を送り出すためのリキッドタンク53(図4参照)からの冷媒が流入するための冷媒入口孔14と、熱交換後の冷媒がコンプレッサ54(図4参照)へ帰還するための冷媒出口孔15とが開設されており、これら冷媒入口孔14と冷媒出口孔15との間には仕切り板6が設けられて冷媒が行き交わないようになっている。これにより、リキッドタンク53から冷媒入口孔14へ流入した冷媒は、図5に示すように、冷媒入口孔14が設けられたタンク1の第1の領域31から各エレメント2の下端部21を通ってU字状の冷媒流路22を流れ、他方の下端部21から他方のタンク1の第2の領域32へ流れる。この他方のタンク1には、仕切り板6が設けられていないので、当該タンク1へ流入した冷媒は、当該タンク1の第3の領域33へ流れ、ここに接続された各エレメント2の下端部21から、U字状の冷媒流路22を通って他方の下端部21から冷媒出口孔15が形成されたタンク1の第4の領域34へ流れたのち、冷媒出口孔15からコンプレッサ54へ帰還する。
【0028】
なお、本実施の形態のタンク1は、樋状の天板11と底板12とを接合した構造であるため、底板12の下面に冷媒入口孔14と冷媒出口孔15を開設する場合は、まず平板を絞り加工して樋状に成形し、この成型品に孔明け加工を施して冷媒入口孔14と冷媒出口孔15とを同時に形成すればよい。したがって、冷媒入口孔14と冷媒出口孔15をきわめて簡単に開設することができる。また、樋状に成形する際に同時に孔明け加工をすることも可能である。
【0029】
本実施の形態の積層型エバポレータ100では、図1〜図3に示すように、上述した冷媒入口孔14と冷媒出口孔15にフランジ5をろう付けし、このフランジ5に膨張弁が内蔵された、いわゆるブロック膨張弁4を取り付けている。フランジ5には、雌螺子孔51が形成されており、ブロック膨張弁4に形成された貫通孔41にボルト7を挿入して締め付けることにより、ブロック膨張弁4をフランジ5に固定することができるようになっている。
【0030】
本実施の形態のブロック膨張弁4は、図4に示すように、一端がリキッドタンク53の出口側に接続されると共に他端がエバポレータ100の入口側に接続される第1の流路87と、一端がエバポレータ100の出口側に接続されると共に他端がコンプレッサ54の入口側に接続される第2の流路88とが形成されている。第1の流路87には、コンデンサ52からの高圧の冷媒を減圧し断熱膨張させるための隘路89が形成されており、球状の弁体90により弁の開度が調節されるようになっている。弁体90は、ロッド92を介してケーシングの外部に配置される感温部93のダイアフラム94と連動するが、ダイアフラム94の上面にはエバポレータ100で空気と熱交換して来た第2の流路88を通過する冷媒の温度によって膨張又は収縮する封入気体が接しており、下面には第2の流路88と連通して冷媒の圧力がダイアフラム94の下面にかかっている。したがって、エバポレータの熱負荷が多く第2の流路88内の冷媒温度が高くなると封入気体が膨張し、ダイアフラム94が上面から押圧され、バネ95に抗してこれにより弁体90が開く。逆に、エバポレータの熱負荷が少なく第2の流路88内の温度が低くなると弁体90が閉じる。また、弁体90は、バネ95によって開度を小さくする方向に付勢されており、開度特性は調節ネジ97によって調節されるバネ95の弾性力によって調節されている。このようにして膨張弁の開度を調節し、エバポレータ100に供給される冷媒量を調節して、エバポレータ100の出口における冷媒の状態が一定になるようにしている。なお、図4において符号「96」は弁体90を支持するためのバルブホルダである。
【0031】
このようなブロック膨張弁4をフランジ5を介してエバポレータ100のタンク1の下面に直付けする構造を採用すると、冷媒入口孔14及び冷媒出口孔15とブロック膨張弁4との間にアルミパイプなどの接続用冷媒配管を設ける必要がないので、コストダウンに繋がるだけでなく、エバポレータ100の全長が短くなり、小型化を図ることができる。
【0032】
次に、上述した本発明の積層型エバポレータ100を用いた車両用空気調和装置の具体例について説明する。
【0033】
図6は本発明の積層型エバポレータ100を組み込んだ車両用空気調和装置の実施の形態を示す断面図である。
例えばデュアルエアコンのリヤクーラユニット200においては、略水平な車体の床パネルFを貫通して、エバポレータ100と冷房サイクルとの接続が行われるため、図6に示すようにエバポレータ100は縦に配置される。この場合、本実施の形態では、エバポレータ100のタンク1の下面に取り付けたブロック膨張弁4を床パネルFのパネル開口部203に位置せしめている。また、クーラユニット200のケース開口部202との気密性を確保するために、このケース開口部202にシール部材205が設けられている。本実施の形態の車両用空気調和装置によれば、ブロック膨張弁4を用いて、このブロック膨張弁4をタンク1の下面に直付けしているので、エバポレータ100の前面等に冷媒配管を取り廻す必要がなく、したがって通気抵抗を増加させることもない。また、エバポレータ100の全長が短くなるのでクーラユニット200を低コスト化及び小型化することができ、しかもブロック膨張弁4はフランジ5を介してタンク1に強固に固定されるので、冷房サイクルの冷媒配管との接続作業において冷媒配管が折曲することもない。
【0034】
図7は本発明の積層型エバポレータ100を組み込んだ車両用空気調和装置の他の実施の形態を示す断面図、図8は図7に示される車両用空気調和装置の配管構造を示す要部拡大図である。
【0035】
図7に示す車両用空気調和装置のユニット300は、図示しないインテークユニットからダクト322を介してユニット300内に流入した全ての空気が本発明のエバポレータ100及びヒータコア301を通過するようにエバポレータ100及びヒータコア301を横置きに並列せしめ、これらを通過して混合室323に流下した調和空気を各吹出口324,325から車室内へ吹き出すように構成している。この場合、エバポレータ100のタンク1の下面に直付けされたブロック膨張弁4はダッシュパネルP側に位置される。
【0036】
この車両用空気調和装置は、ユニット300の全幅を小さくすべくヒータコア301とエバポレータ100をともに横に配置し、これらを上下に位置せしめたものであるが、通常はヒータコアの前面に設けられるミックスドアを省略する構成を採ることにより、ミックスドアの動作及び迂回路に必要なスペースの分だけユニットを小さくして、車両用空気調和装置のさらなる小型化が図られている。なお、この種の車両用空気調和装置においては、エバポレータ100の冷却能力の調節は、エバポレータ100を流れる冷媒量の制御あるいはエアコンのON/OFFデューティ比の制御で行うことができ、一方ヒータコア301の加熱能力の調節は、温水コックの開閉量制御あるいは温水コックの開閉デューティ比の制御でヒータコア301を流れるエンジン冷却水の流量制御を行うことによりできる。
【0037】
このような車両用空気調和装置は、特に小型車のようにユニットの設置スペース及びコストに著しい制約があり、インテークユニット、クーラユニット及びヒータユニットを横一列に配列した一般的な空気調和装置では対処できない場合に適用して好ましい。特に本実施の形態では、本発明の積層型エバポレータ100を用いているので、エバポレータ100の前面等に冷媒配管を取り廻す必要がなく、したがって通気抵抗を増加させることもない。また、エバポレータ100の全長が短くなるのでユニット300を低コスト化及び小型化することができ、しかもブロック膨張弁4はタンク1に強固に固定されるので、冷房サイクルの冷媒配管との接続作業において冷媒配管が折曲することもない。
【0038】
図8に拡大して示すように、ブロック膨張弁4には保護用のカバー304が設置され、当該カバー304は、ダッシュパネルPに形成される冷媒通路用のパネル開口部303にシール部材305を介して装着される。カバー304は樹脂製又は金属製例えばアルミニウムであり、これによりブロック膨張弁4は熱及び水等から保護される。シール部材305には、カバー304の外縁部が嵌合される内縁シール部305aと、エバポレータ100が内蔵される空調ユニットケースに形成される冷媒通路用のケース開口部302の内縁近傍と係合するケース側シール部305bと、前記空調ユニットケース側から押圧されることにより前記パネル開口部303の内縁近傍に当接されるパネル側シール部305cとが形成されている。このシール部材305をケース開口部302の内縁近傍に係合させた状態で、空調ユニットケース側から押圧してパネル開口部303の内縁近傍に当接することにより、パネル開口部303、カバー304回りおよびケース開口部302の三者を確実にシールできる構造となっている。
【0039】
エンジンルーム側の冷媒配管310の端部311は、カバー304を貫通してブロック膨張弁4に直接接続され、ユニット300内の配管部材が省略されている。また、冷媒配管310には、当該冷媒配管の軸に直交する取付面を有するフランジ又はブロックからなる取付部312が形成されており、ねじ部材313を取付部312およびカバー304に形成された図示しない貫通孔に挿入してブロック膨張弁4に形成された図示しない雌螺子孔にねじ締めすることにより、冷媒配管310をブロック膨張弁4に接続固定することができる。したがって、サービスメンテナンス時等において、エンジンルーム側からねじ部材313を外したり締め付けたりすることにより、簡単に冷媒配管310の接続および取外しができると共に、ブロック膨張弁4を取り付けたエバポレータ100を車室内側から容易に脱着することが可能となっている。また、再組立時において、従来難作業であったエンジンルーム側からの膨張弁の再取付を行わずに済むのでエンジンルーム側の作業が容易となる。
【0040】
なお、図7に示した車両用空気調和装置のユニット300では、エバポレータ100の下側のタンク1にブロック膨張弁4を取り付ける構成としたが、図9(A)に示すように、エバポレータ100の上下を逆に配置して上側のタンク1にブロック膨張弁4を取り付けるようにしてもよい。また、エバポレータ100は、必ずしも図7に示したように水平に配置する必要はなく、図9(B)(C)に示すように、例えば水平から5〜20゜に傾斜して配置することも可能である。この場合、図10に示すように、断面が台形形状であって平行でない2面の角度がエバポレータ100の傾斜角度に等しいフランジ5を用意し、ボルト314にてねじ締めするように構成すれば、エバポレータ100およびブロック膨張弁4を変更することなく、ブロック膨張弁4を水平に保ちつつ任意の角度に傾斜したエバポレータ100のタンク1に取り付けることが可能となる。一方、図11に示すように、平板315に開設した孔にパイプ316を挿通させてろう付けしたフランジを使用すれば、タンク1の所定位置に貫通孔を開設するだけで、ブロック膨張弁4を水平に保ちつつ傾斜したエバポレータ100のタンク1に取り付けることができる。
【0041】
図12は本発明の積層型エバポレータ100を組み込んだ車両用空気調和装置のさらに他の実施の形態を示す断面図である。
この車両用空気調和装置のユニット400もミックスドアを省略してユニットの小型化を図ったものであり、エバポレータ100とヒータコア401とを縦置きで並列せしめ、図示しないインテークユニットからダクト402を介してユニット400内に流入した全ての空気がこれらエバポレータ100及びヒータコア401を通過し、混合室403に流下した調和空気を各吹出口404,405から車室内へ吹き出すように構成している。本実施の形態の車両用空気調和装置に用いられている積層型エバポレータ100は、タンク1にブロック膨張弁4を直付けせず、タンク1とブロック膨張弁4との間にアルミパイプ406を介在させている。また、ブロック膨張弁4はダッシュパネルPの貫通孔に貫通して設けられている。この種の車両用空気調和装置は、奥行きよりもむしろ高さ方向のスペース制約がある自動車に搭載して好ましいといえる。
【0042】
なお、以上説明した実施の形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施の形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。例えば、上記実施の形態の車両用空気調和装置では、ミックスドアを省略して小型化したいわゆるフルリヒート型のものを使用して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ミックスドアを設置してその開度を調整することにより、ミックス室にて冷風と温風とを一定比率で混合して温調を行う車両用空気調和装置に適用できることは勿論である。
【0043】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、請求項毎に次のような効果を奏する。
請求項1に記載の発明によれば、底板の下面に冷媒入口孔と冷媒出口孔とを形成するには、平板に絞り加工及び孔明け加工を施して底板を形成したのち天板との接合を行えばよいので、きわめて簡単な加工で製造することができる。また、本発明の積層型エバポレータは、タンクの下面に形成された冷媒入口孔と冷媒出口孔に膨張弁が内蔵されたブロック膨張弁を設けているので、タンクと膨張弁との間に接続用冷媒配管を設けることなく、自動車のダッシュパネルや床パネルなどの貫通面に対して、エバポレータの冷媒配管を略垂直に貫通させることができる。したがって、エバポレータの全長を短くすることができ、またエバポレータの前面等に膨張弁が位置しないので、幅方向の長さも短くなる。しかも、エバポレータの前面等に膨張弁が位置しないので、通気抵抗が増加することもない。
また、自動車のダッシュパネルのように略鉛直なパネルを貫通する必要がある場合であっても、エバポレータの全長及び全幅を短くすることができ、狭小なスペースに搭載する空気調和装置に用いて好ましい。
また、ブロック膨張弁を熱及び水等から保護することができると共にダッシュパネルに形成される冷媒通路用のパネル開口部をシールすることができる。また、空調ユニット内における冷媒配管を完全になくすことが可能となりコストも低減できる。
また、サービスメンテナンス時等において、エンジンルーム側からねじ部材を外したり締め付けたりすることにより、簡単に冷媒配管の接続および取外しができると共に、ブロック膨張弁を取り付けたエバポレータを車室内側から容易に脱着することが可能となり、作業性をきわめて向上させることができる。また、再組立時において、従来難作業であったエンジンルーム側からの膨張弁の再取付を行わずに済むのでエンジンルーム側の作業が容易となる。
【0044】
請求項2に記載の発明によれば、ブロック膨張弁をフランジにねじ締め等するだけで簡単かつ脱着可能にエバポレータのタンクに取り付けることができる。また、フランジを介してブロック膨張弁を水平に保ちつつエバポレータの配置の傾斜角度に応じて取り付けることが可能となる。
【0048】
請求項に記載の発明によれば、シール部材をケース開口部の内縁近傍に係合させた状態で、空調ユニットケース側から押圧してパネル開口部の内縁近傍に当接することにより、パネル開口部、カバー回りおよびケース開口部の三者を確実にシールすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る積層型エバポレータの要部を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る積層型エバポレータの要部を示す側面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る積層型エバポレータを示す断面図である。
【図4】本発明に係るブロック膨張弁の実施の形態を示す断面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る積層型エバポレータにおける冷媒の流れを示す斜視図である。
【図6】本発明の積層型エバポレータを組み込んだ車両用空気調和装置の実施の形態を示す断面図である。
【図7】本発明の積層型エバポレータを組み込んだ車両用空気調和装置の他の実施の形態を示す断面図である。
【図8】図7に示される車両用空気調和装置の配管構造を示す要部拡大図である。
【図9】(A)(B)(C)は、図7に示される車両用空気調和装置におけるエバポレータの配置を変更した例を示す図である。
【図10】本発明の積層型エバポレータを傾斜して配置した場合の車両用空気調和装置の配管構造を示す要部拡大図である。
【図11】本発明の積層型エバポレータを傾斜して配置した場合の車両用空気調和装置の配管構造の他の実施の形態を示す要部拡大図である。
【図12】本発明の積層型エバポレータを組み込んだ車両用空気調和装置のさらに他の実施の形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1…タンク、 2…エレメント、
4…ブロック膨張弁、 5…フランジ、
11…天板、 12…底板、
13…接続孔、 14…冷媒入口孔、
15…冷媒出口孔、 21…下端部、
100…積層型エバポレータ、
200,300,400…空調ユニット、
202,302…ケース開口部、
203,303…パネル開口部、
205,305…シール部材、
305a…内縁シール部、
305b…ケース側シール部、
305c…パネル側シール部、
302…ケース開口部、 304…カバー、
310…冷媒配管、 311…端部、
312…取付部、 313…ねじ部材、
F…床パネル、 P…ダッシュパネル。

Claims (3)

  1. 樋状の天板(11)及び底板(12)を接合してなるタンク(1) の前記天板(11)に形成された接続孔(13)に、それぞれの断面が扁平なエレメント(2)の下端部(21)を挿入し、前記エレメント(2) の下端部(21)と前記接続孔(13)とを液密に接合した積層型エバポレータであって、前記底板(12)の下面に当該タンク(1) への冷媒入口孔(14)と当該タンク(1) からの冷媒出口孔(15)とを隣接して形成し、これら冷媒入口孔(14)と冷媒出口孔(15)に膨張弁が内蔵されたブロック膨張弁(4) を設けてなる積層型エバポレータを、そのブロック膨張弁 (4) がダッシュパネル (P) 側に位置するように配置し、
    前記ブロック膨張弁 (4) には保護用のカバー (304) が設置され、当該カバー (304) は、前記ダッシュパネル (P) に形成される冷媒通路用のパネル開口部 (303) にシール部材 (305) を介して装着され、エンジンルーム側の冷媒配管 (310) の端部 (311) が前記カバー (304) を貫通して前記ブロック膨張弁 (4) に直接接続されており、
    前記エンジンルーム側の冷媒配管 (310) には、当該冷媒配管 (310) の軸に直交する取付面を有する取付部 (312) が形成され、ねじ部材 (313) により当該取付部 (312) 、前記カバー (304) および前記ブロック膨張弁 (4) を共締めすることを特徴とする車両用空気調和装置の配管構造
  2. 前記冷媒入口孔(14)と冷媒出口孔(15)にフランジ(5) がろう付けされ、このフランジ(5) に前記ブロック膨張弁(4) が取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空気調和装置の配管構造
  3. 前記シール部材(305) は、前記カバー(304) の外縁部が嵌合される内縁シール部(305a)と、エバポレータが内蔵される空調ユニット(300) のケースに形成される冷媒通路用のケース開口部(302) の内縁近傍と係合するケース側シール部(305b)と、前記空調ユニット(300) 側から押圧されることにより前記パネル開口部(303) の内縁近傍に当接されるパネル側シール部(305c)とを有することを特徴とする請求項に記載の車両用空気調和装置の配管構造。
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