JP3574147B2 - ブランクの罫線押圧装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ミルクカートン等の液体用容器に用いるブランクの罫線押圧装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ミルクカートン等の液体用容器は、印刷済シートからブランクを打ち抜くとともに罫線(折曲線)を押圧形成し、その後ブランクを罫線に沿って折り曲げ箱状にして形成される。そして、食品工場において箱状の容器内にミルク等の内容物が収納される。
【0003】
ところで、罫線を有するブランクは、胴貼りした状態で食品工場に納入されるが、この胴貼りをするために180°折り畳まれる際、罫線形成時の押圧力が弱いと罫線に割れ(罫割れ)が生じ、押圧が強過ぎるとピンホールが発生してしまうことがある。
【0004】
罫線は、通常ブランクに形成された溝からなっており、このように罫線に割れやピンホールが生じると罫線から内容物が漏洩することも考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、食品工場へ納入するためブランクを折り畳む時や食品工場でのカートンの組立時に、罫割れが生じる場合がある。従来、このような罫割れを未然にチェックするために、ブランクを打ち抜いて罫線を形成した後、作業者が手で罫線に沿ってブランクを折り畳み目視により罫割れを確認するとともに、罫線形成時の押圧力をチェックしている。
【0006】
しかしながら、作業者がブランクを折り畳む作業は煩雑であり、また作業者の力の加減によっては罫割れ確認が不正確となる場合がある。
【0007】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、容易かつ正確に罫割れを確認することができるブランクの罫線押圧装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、駆動ローラと、前記駆動ローラとの間に所定間隔をおいて配置された従動ローラとを備え、罫線に沿って折り畳まれた液体用容器に用いるブランクを前記間隙内に通して前記駆動ローラと前記従動ローラとの間で押圧するとともに、前記従動ローラを前記折り畳まれたブランクの厚みに対応して前記従動ローラに対して離接自在とし、これにより従動ローラと駆動ローラとの間の間隙を調整し、罫線に沿って折り畳まれたブランクを駆動ローラと従動ローラとの間で押圧し、罫線の割れを外方へ表わすことを特徴とするブランクの罫線押圧装置である。
【0009】
【作用】
折り畳まれたブランクの厚みに対応して駆動ローラと従動ローラとの間の間隙を調整し、駆動ローラと従動ローラとの間に罫線に沿って折り畳まれたブランクを挿入してブランクを罫線に沿って押圧する。
【0010】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する。
【0011】
図1乃至図3は、本発明によるブランクの罫線押圧装置の一実施例を示す図である。図1および図2に示すように、ブランクの罫割れ確認装置10は、一対の支持台17,17に回転自在に取付けられた駆動ローラ11と、一対の支持台17,17に可動軸受13,13を介して回転自在に取付けられた従動ローラ12とを備えている。
【0012】
駆動ローラ11はチェン24を介してモータ23に接続されており、また駆動ローラ11と従動ローラ12との間には、所定の間隙19が形成されている。このため駆動ローラ11と従動ローラ12との間の間隙19内にブランク30を通すことにより、従動ローラ12を回転させ、駆動ローラ11と従動ローラ12との間でブランク30を押圧するようになっている。
【0013】
また、一対の支持台17には、駆動ローラ11を上端部を残して覆う下部ケース21が取付けられており、さらに従動ローラ12の周囲には従動ローラ12を下端部を残して覆う上部ケース22が一対の支持台17,17に取付けられている。さらに、一対の支持台17,17の入口側には、ブランク30を間隙19内に導入するための導入テーブル25が取付けられており、また一対の支持台17,17の出口側には間隙19からブランク30を排出するための排出テーブル26が取付けられている。
【0014】
次に従動ローラ12の取付構造について説明する。図1および図2に示すように、一対の支持台17,17の上部外側には、各々固定台18,18が固着されており、一対の固定台18,18の図示しない雌ねじ穴には外方に雄ねじ(図示せず)が形成された垂直シャフト14,14が螺着されている。また垂直シャフト14,14の上端には、ハンドル15,15が固着され、垂直シャフト14,14の下端には従動ローラ12を支持する可動軸受13,13が固着されている。このため一対のハンドル15,15を回転させることにより、一対の垂直シャフト14,14を上下方向に移動させて駆動ローラ11と従動ローラ12との間の間隙19の大きさを調整するようになっている。
【0015】
次にこのような構成からなる本実施例の作用について説明する。
【0016】
まず、図3(a)に示すようなミルクカートン用のブランク30を準備する。このブランク30は印刷済の紙製シートを打抜き、罫線(折曲線)31a,31b,31c,31d,…を形成して作成される。罫線31a,31b,31c,31d,…はブランク30上に形成された溝からなり、この罫線31a,31b,31c,31d,…に沿ってブランク30を折畳むことにより箱状のミルクカートンが得られる。また図3(a)に示すように、ブランク30の左方端部には、貼しろ32が設けられている。この貼しろ32は、罫割れ確認後にブランク30の両端部を貼付けするものである。
【0017】
次に図3(b)に示すようにブランク30が、罫線31a,31bに沿って印刷面が表側にくるようにして折畳まれる。
【0018】
続いて、このように折畳まれたブランク30が、導入テーブル25から駆動ローラ11と従動ローラ12との間の間隙19内に導入される。この間、駆動ローラ11はモータ23により回転駆動しており、折畳まれたブランク30が駆動ローラ11と従動ローラ12とによって押圧され排出テーブル26から外部へ排出される。
【0019】
なお、駆動ローラ11と従動ローラ12との間の間隙19は、折畳まれたブランク30の厚みに応じてハンドル15,15により予め調整され、ブランクに所定の押圧力がかかるようになっている。
【0020】
次に排出テーブル26から排出されたブランク30の罫線31a,31bが、目視により観察され、罫割れの有無が確認される。この場合、罫割れの有無は、内面側と外側面について確認される。内側面については液洩れ防止のためであり、外側面については商品価値を向上させるためである。
【0021】
本実施例によれば、折り畳まれたブランク30の厚みに応じて駆動ローラ11と従動ローラ12との間の間隙19を調整したので、駆動ローラ11と従動ローラ12との間で均一な圧力でブランク30を押圧することができる。このため、正確かつ確実にブランク30の罫割れ31a,31bを検査することができる。このため、罫線の状態により、罫線成形時の押圧力を調整することもできる。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、折り畳まれたブランクの厚みに対応して駆動ローラと従動ローラとの間の間隙を調整し、この間隙内にブランクを挿入して押入したので、駆動ローラと従動ローラとの間でブランクを均一な圧力によって押圧することができる。このように罫線に沿って折り畳まれたブランクを駆動ローラと従動ローラとの間で均一な圧力によって押圧するので、罫線に割れが生じた場合、この割れを外方へ表わすことができ、罫線の割れを正確に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるブランクの罫線押圧装置の一実施例を示す側面図。
【図2】ブランクの罫線押圧装置を示す斜視図。
【図3】ブランクを示す平面図。
【符号の説明】
10 罫線押圧装置
11 駆動ローラ
12 従動ローラ
13 可動軸受
14 垂直シャフト
15 ハンドル
17 支持台
19 間隙
30 ブランク
31a 罫線
31b 罫線

Claims (1)

  1. 駆動ローラと、前記駆動ローラとの間に所定間隔をおいて配置された従動ローラとを備え、罫線に沿って折り畳まれた液体用容器に用いるブランクを前記間隙内に通して前記駆動ローラと前記従動ローラとの間で押圧するとともに、前記従動ローラを前記折り畳まれたブランクの厚みに対応して前記従動ローラに対して離接自在とし、これにより従動ローラと駆動ローラとの間の間隙を調整し、罫線に沿って折り畳まれたブランクを駆動ローラと従動ローラとの間で押圧し、罫線の割れを外方へ表わすことを特徴とするブランクの罫線押圧装置。
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