JP3572098B2 - 送信局 - Google Patents
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は各々の送信チャンネルを経て複数のテレビジョン番組を送信するための送信局に関するものであって、送信局により使用される送信チャンネルを表す同調データを１つの前記テレビジョン番組のテレビジョン信号中の送信するように構成したデータ発生器を具える。本発明はそのような送信局からの信号を受信するためのテレビジョン受像機にも関する。
【０００２】
【従来の技術】
上述した形式の送信局は欧州特許第０２６３５５５号明細書に記載されている。この既知の送信局はケーブルネットワークマネージャがテレビジョン番組の分配を管理するケーブルテレビジョンシステムに特に好適である。この既知の特許明細書に記述されているようにケーブルテレビジョン送信局はテレビジョン番組の少なくとも１個と同時に、利用できる番組同調データと対応するプリセット番号とが示されているテレテキストページを送信する。同調データは送信されている複数のテレビジョン番組の送信周波数又はチャンネル番号を表す。
【０００３】
テレビジョン受像機によって行うことができる自動設定操作において、受信した同調データを受像機の同調メモリ中のプリセット番号に対応するメモリ位置に格納する。そのような設定操作を行うことにより、テレビジョン受像機をプログラムする、即ちプリセット番号は各受信することができるテレビジョン番組にあらかじめ割り当てられている。受像機をそれからプリセットキーによって同調することができる。このような設定操作は使用者に対して親切なものであり、完全に自動的に行われると共にプリセット番号を受信することができるテレビジョン番組にローカルケーブルネットワークマネージャにより割り当てるので、概して使用者の希望を満足させる。
【０００４】
実際には、同調データはケーブルネットワークマネージャによって製作されるローカルテレビジョン番組のテレビジョン信号と一緒に送信されている。実際には全てのケーブルネットワークはケーブル新聞、モザイクイメージ又は同様な形態のそのようなローカル番組を送信している。前記特許明細書に記載されているように同調データの送信をこの目的に対して予定したテレテキストページを経て行うことができる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は設定操作を改善し、テレビジョン受像機の操作をより使用者に親切にする機能を与えることである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
この目的のために本発明によるテレビジョン送信システムにおいて、前記データ発生器をさらに送信されているテレビジョン番組を表示する信号処理データも送信するように構成したことを特徴とする。それによってこれらの信号処理データを、使用者が少しの技術的な知識を有することもなしに、そして手動のプログラミングもなしに、自動的にそして同調データと同時にテレビジョン受像機中に格納することが達成される。
【０００７】
信号処理データを例えば各々のテレビジョン番組の名前（番組提供事業者名）を表す文字列により構成することができる。このことは受像機をこの番組に同調した場合この名前を予定した時間表示することができる。受信可能なテレビ番組の名前の一覧を関連した操作信号に応答してディスプレイスクリーン上に表示することもできる。各受信可能なテレビジョン番組を提供する放送局名を格納できるようにしたテレビジョン受像機それ自体は既知である。しかしながら、局名は手動によりプログラムする必要があり、それは非常にやっかいな手続きである。表示可能な文字列、例えば局名を具えたデータパケットをテレテキスト周期中に入れることはワールドシステムテレテキスト規格によっても知られている。しかしながらこの場合には、データパケット中に局名を有するテレテキストを送信するテレビジョン番組のみが局名を得ることになる。すなわち受像機が当該テレビジョン番組に同調し、関連するデータパケットを受信した後に放送局名を表示するにはある程度の待ち時間がある。さらに、局名は関連するテレビジョン局により決定されるので例えば外国の局である場合、局名がその国で使用されているより良い表示から逸脱するかもしれない。
【０００８】
信号処理データをさらに各々のテレビジョン番組を送信するときにおけるテレビジョン規格を示すコードによって構成してもよい。そのようなコードの送信は次のような状況を考えるとき非常に好適である。従来の設定操作はビデオ信号を認識するとすぐ番組を見つける自動サーチユニットによるテレビジョン番組のサーチを含んでいる。しかしながら、使用者はその後音声も適切に復調されるように受像機をＰＡＬからＮＴＳＣへ切り換えるために手動操作を行わなければならない。次にこのようにして選択した設定を同調メモリ中に格納する。また、自動サーチユニットは、サーチしている番組がどのようなテレビジョン規格で送信されているのかを予め知らなければならない。例えば、自動サーチユニットがＰＡＬ又はＮＴＳＣ信号をサーチするように構成されている場合、このユニットはＳＥＣＡＭ規格により与えられるテレビジョン信号を見つけられない。多規格受像機はしたがって利用できる周波数帯域の全体を毎回テレビジョン規格を変えながら数回にわたって走査する必要がある。前記コードをローカルテレビジョン番組により送信すれば、これらの障害は完全に無くなり、多規格受像機をより迅速に設定することができる。
【０００９】
信号処理データをさらに各々のテレビジョン番組と一緒に送信する予定したテレテキストページのページ番号により構成することができる。そのようなテレテキストページの例はＰＤＣ「番組配給制御（Ｐｒｏｇｒａｍ ＤｅｌｉｖｅｒｙＣｏｎｔｒｏｌ）」ページであり、テレビジョン受像機を所定の放送を自動的に表示、又は記録するようにプログラムすることができる。
【００１０】
送信局のさらなる実施例において、データ発生器をさらに言語コードを送信するように構成する。このコードによって、様々な言語で記載されたメニュー操作システムを与えられたテレビジョン受像機を送信局の受信範囲で使用されている言語に自動的に切り換えることができる。
【００１１】
【実施例】
図１は本発明による送信局を示す。本送信局はテレビジョン番組を受信するためのアンテナ１を有する。これらの番組を複数の並列に配置された周波数変換ステージ２により、局マネージャにより決定される送信チャンネルを経て再送信する。前記転換ステージにより供給された信号を出力に中央アンテナ信号ＣＡＳが生成されるように加算回路３中で加算し、その信号を複数のテレビジョン受像機に送信する。再送信されたテレビジョン番組はテレテキストサービスを具えても又は具えなくてもよい。
【００１２】
再送信されたテレビジョン番組に加えて、信号ＣＡＳはローカルに制作したテレビジョン番組も具え、そのテレビジョン信号ＬＯＣは加算回路３へ変調器４を経て供給される。このローカルＴＶ番組を信号源５によって供給する。この信号源はベースバンドビデオ信号を供給するビデオ信号源５１及び、１つ又はそれ以上のテレテキストページを供給するテレテキスト発生器５２を具える。このテレテキスト発生器はテレテキストを制作するためのキーボード５３を具える。送信するページをテレテキスト挿入器５４によってビデオ信号ＬＯＣのフライバック期間中の画像ライン上に挿入する。以下にテレテキストページをワールドシステムテレテキスト規格（Ｗｏｒｌｄ Ｓｙｓｔｅｍ Ｔｅｌｅｔｅｘｔ ｓｔａｎｄａｒｔ）によって送信すると仮定する。この規格においてテレテキストデータを有する各画像ラインはディスプレイ画面上の４０文字位置の行に対応する。１サイクル１２０ページのデータをローカルテレビジョン番組を経てテレビジョン信号の２本の画像線を単位として送信すると仮定する。サイクルの持続時間は３０秒である。ページの１つを同調データ及び信号処理データを有するページにする。
【００１３】
図２は送信されるテレテキストのいくつかの行の分割方法を示す。さらに詳細に、図２Ａはテレテキストページのページヘッダを示す。このようなページヘッダの先頭には８文字位置より成るページ識別情報がある。残りの部分は２４文字位置分のページヘッダテキストと、現在時間を表示するための８文字位置とを具える。原則的として全てのページのヘッダテキストは全てのテレテキストページに関して等しい。しかしながら、表示可能の文字の形のページ番号をヘッダテキストにもう一度入れることができる（そして一般的に行われている）。そのような状況ではページヘッダ毎にページ番号が異なっている。図２Ａに例として示すように、ローカルテレビジョン番組と一緒に送信される全てのテキストページのページヘッダは、文字列「ｎｎｎ〜Ｃａｂｌｅｔｅｘｔ．．」を具えることになる。ここで、ｎｎｎはページ番号を表し、〜は同調データを有するページを具えるテレビジョン番組であることを示すコードを表す。この実施例において、コード〜はテレテキスト規格によって与えられる「定常（ｓｔｅａｄｙ）」制御コードによって構成するように考慮してある。
【００１４】
図２Ｂ及び２Ｃは同調データを有するページによって構成するテキスト行のフォーマットを示す。さらに詳細に、図２Ｂは第１テキスト行のフォーマットを示し、図２Ｃはその他のテキスト行のフォーマットを示す。第１テキスト行（図２Ｂ参照）の最初の２０文字はシステム情報を具え、とりわけ同調データを有するページであることを示すような２文字＆＆と、言語コードＬと、他の同調データを有する次のページのページ番号ＮＸＴと、バージョン番号Ｖと、各テレビジョン番組に関しさらなるデータが続くことを示す文字％とを具える。特に記述しなかった文字位置は将来の使用のために取っておく。第１テキスト行（図２Ｂ参照）の第２部分と、その他のテキスト行（図２Ｃ参照）の第１及び第２部分は送信局により送信する各テレビジョン番組のためのさらなるデータを具える。これらのデータは同調データ、即ち２桁のプリセット番号Ｐ及び５桁の同調周波数Ｆと、さらなる信号処理データ、即ち７文字の番組名ＮＡＭ、送信する番組が従っているテレビジョン規格を示すシステムコードＳ（０＝ＰＡＬ Ｂ／Ｇ，１＝ＳＥＣＡＭ Ｌ，２＝ＰＡＬ Ｍ，３＝ＮＴＳＣ，その他）及びビデオレコーダをプログラムできるテレテキストページのページ番号ＰＤＣ（番組配給制御のためのＰＤＣ規格）とを具える。これら同調データ及び信号処理データを一緒にして番組データと称することもある。各テレビジョン番組の終わりには継続コードｃを付与するが、さらに同調データが続く場合には文字％をあて、当該ページでの番組データが終わる場合には文字！をあてる。
【００１５】
同調データを有するページが特別な意味を持つ各種の文字を具え、使用者による選択を予定しないことから、慣習的な範囲の１００〜８９９以外の数、例えば１６進数の１ＢＥをページ番号として選ぶ。同調データを有するページの例を図３に示す。この図中で試みたように、ページは４４個の受信可能なテレビジョン番組の同調データを具える。テキスト行１の右半分はプリセット番号０１と結びついたテレビジョン番組の同調データを具える。この番組を１７５．２５ＭＨｚで送信し、ＮＬＤ１と名づけ、ＰＡＬ Ｂ／Ｇ規格にしたがって送信し、ＰＤＣデータをテレテキストページ２１０上に具える。プリセット番号０２と結びついたテレビジョン番組を５１１．２５ＭＨｚで送信し、ＮＬＤ２と名づけ、これもＰＡＬ Ｂ／Ｇ規格にしたがって送信し、ＰＤＣデータをテレテキストページ２２０上に具える。
【００１６】
図３に示すテレテキストページの幾つかの変形が可能である。例えば、プリセット番号は必ずしもページ中に入れる必要はない。なぜならそれらはもし必要なら行番号から引き出すこともできるからである。ページ中に入れる場合プリセット番号を必ずしも番号順に入れる必要はない。図３に示す分配方法は、しかしながら送信エラーのための不一致を検出できるという利点を有する。そのような状況が生じても、ページ情報が次に送信されるのを待てばよい。さらにチャンネル番号を同調周波数の代わりに使用することができる。
【００１７】
図４は本発明によるカラーテレビジョン受像機（又はビデオレコーダの受像機部分）の一般的な構造を模式的に示す。受像機は図１に示す送信局からの中央アンテナ信号ＣＡＳを受けるアンテナ入力６を有する。受けた信号をチューナ７に供給する。このチューナはインターフェイス回路８から同調電圧Ｖｔ を受ける。ＣＩＴＡＣ「同調及びアナログ制御のためのコンピュータインターフェース（Ｃｏｍｐｕｔｅｒ Ｉｎｔｅｒｆａｃｅ ｆｏｒ Ｔｕｎｉｎｇ ａｎｄ Ａｎａｌｏｇ Ｃｏｎｔｒｏｌ）」の名前で知られるフィリップスＩＣ ＳＡＢ３０３５をインターフェイス回路として選ぶことができる。チューナ７は周波数ｆの発振器信号を供給し、周波数分周器９において２５６で割った後に、この信号をＣＩＴＡＣ８に供給する。このようにチューナ７と分周器９とＣＩＴＡＣ８とで周波数合成回路を構成する。同調周波数又はチャンネル番号を表す数がＣＩＴＡＣに供給されると、チューナはこの周波数又はチャンネル番号に自律的に同調する。チューナは変調テレビジョン信号が正であるか負であるかを示す信号Ｍも受ける。チューナ７は中間周波数信号ＩＦを供給する。この信号を中間信号増幅器と、ベースバンドビデオ信号ＣＶＢＳ及び音声キャリアＳＣを供給する復調回路１０とに供給する。フィリップスＩＣ ＴＤＡ２５４０をこの回路１０に選ぶことができる。
【００１８】
ビデオ信号ＣＶＢＳを３原色信号Ｒ、Ｇ、Ｂを供給するカラーデコード回路１１に供給し、３原色信号を次に受信した番組を表示するために増幅回路１１ａを経てディスプレイスクリーン１３ａに供給する。カラーデコード回路１１ａにおいて、色の彩度、コントラスト及び輝度はＣＩＴＡＣにより供給される適当な制御信号ＣＴＲＬによって調整される。さらに回路１１ａは、追加の３原色信号Ｒ´、Ｇ´及びＢ´と、３原色信号Ｒ、Ｇ及びＢが完全に、又は部分的に抑制する帰線消去信号ＢＬＫとを受ける。ＴＤＡ３５６ＸファミリのフィリップスＩＣをこの回路１１ａに選ぶことができる。
【００１９】
音声キャリアＣＳを音声復調器１１ｂに供給する。この復調器は制御信号ＣＴＲＬも受け、とりわけ異なったテレビジョン規格において使用される異なった音声キャリアの周波数を識別する信号と、音声ボリューム及びその様な制御のための信号を受ける。復調器１１ｂは音声信号ＡＳを増幅器１２ｂを経て音声再生装置１３ｂに供給する。
【００２０】
ビデオ信号ＣＶＢＳをテレテキストデコーダ１４にも供給する。このデコーダはビデオ信号ＣＶＢＳを受けるビデオ入力処理装置１４１を具える、この処理装置はビデオ信号からテレテキストデータパケットを分離し、そしてこれらのパケットをデータラインＴＴＤを通してコンピュータ制御テレテキストデコーダ（ＣＣＴデコーダと略す）である回路１４２に供給する。このＣＣＴデコーダはビデオ入力処理装置１４１からクロック信号もクロックラインＴＴＣを経て受ける。ＣＣＴデコーダを、１つ又は更なるテレテキストページを格納でき、したがってページメモリと称されるメモリ１４３をさらに結合する。ＣＣＴデコーダは上述した３原色信号Ｒ´、Ｇ´及びＢ´と帰線消去信号ＢＬＫとを供給する。ＣＣＴデコーダはローカルに制作したオンスクリーンディスプレイ情報の表示にも適合する。ビデオ入力処理装置１４１をフィリップスＩＣ ＳＡＡ５２３０によって構成することができ、ＣＣＴデコーダ１４２をフィリップスＩＣ ＳＡＡ５２４０によって構成することができ、ページメモリ１４３を８キロバイトＲＡＭで構成することができる。テレテキストデコーダ１４の詳細な構成及び操作については、１９８４年に刊行された電子構成部分及び応用（Ｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃ Ｃｏｍｐｏｎｅｎｔｓ ａｎｄ Ａｐｐｌｉｃａｔｉｏｎｓ）のｖｏｌ．６，ｎｏ．１の１５〜２９ページの「コンピュータ制御テレテキスト（ＣｏｍｐｕｔｅｒＣｏｎｔｒｏｌｌｅｄ Ｔｅｌｅｔｅｘｔ）」を参照されたい。
【００２１】
本受像機はさらに、マイクロコンピュータの形式の制御回路１５を具える。フィリップスのＭＡＢ８４ｘｘファミリのマイクロコンピュータをこの目的に使用することができる。マイクロコンピュータをバスシステム１６を経てテレテキストデコーダ１４とＣＩＴＡＣ８と不揮発性メモリ１７とローカル操作パネル１８とに結合する。さらに同調メモリＴＭとも称する不揮発性メモリ１７を用いて、とりわけ受信可能なテレビジョン番組の同調データを格納する。使用者はローカル操作パネルによって同調メモリをプログラムできる。即ちテレビジョン番組の同調データをプリセット番号のもとで任意に格納することができる。このさらに知られた同調メモリをプログラムする方法を「手動プログラミング」とする。ローカル操作パネルはさらに自動プログラミングのための設定キー１８１を具える。
【００２２】
手持ち型リモート制御ユニット１９を受像機の日常の操作に使用する。このユニットは赤外線の操作信号をマイクロコンピュータ１５の入力に接続した受像機２０に送信する。リモート制御ユニット１９は０〜９のキーとＯＳＤキー１９１とＰＤＣキー１９２とを具える。本ユニットはさらに画像及び音声の制御やテレテキストモードの切り換えや他のことをするカスタムキー（図には示していない）を具える。
【００２３】
テレビジョン受像機の操作はマイクロコンピュータ１５のメモリに格納されている制御プログラムによっても決定される。設定キー１８１を押すと、マイクロコンピュータ１５は図５に示す設定プログラムＩＮＳＴを実行する。このプログラムのステップ６０において最低同調周波数ｆｍｉｎ をＣＩＴＡＣに供給する。その次にステップ６１においてサーチ手段を開始し、受信したテレビジョン信号に達するまで同調周波数を段階的に上げていく。最大周波数ｆｍａｘ を越えると（ステップ６２）、設定プログラムは終了する。
【００２４】
受像機があるテレビジョン番組に同調している間、マイクロコンピュータはステップ６３においてページ番号１ＢＥをテレテキストデコーダに供給する。テレテキストデコーダはそこでこのページの獲得を始める。選択されたテレテキストページが受信されている間、テレテキストデコーダは前記した方法でページメモリ１４３中に全ての受信したページのページヘッダを書き込む（図４参照）。受像機がローカルテレビジョン番組（テレテキストを有する２本の画像ライン）に同調すると、この動作は４ヘッダ毎秒の周波数で行われる。ヘッダテキスト「ｎｎｎ〜Ｃａｂｌｅｔｅｘｔ．．」（図２Ａ参照）はメモリ中に毎秒４回書き込まれる。ページ番号のみが毎回変化する。ヘッダテキストの残りは継続して同一の文字によって上書きされるので変化しない。明白に、したがってデータを獲得してから「定常（ｓｔｅａｄｙ）」コード〜を２秒毎に４回受け、ページメモリに書き込む。
【００２５】
ステップ６４において、マイクロコンピュータはページメモリ中のヘッダテキストを読み取り、そのなかに「定常」コード〜を見いだせるかどうかを確かめる。このコードが無い場合、マイクロコンピュータは予定した時間Ｔ、例えば１／２秒の間ヘッダテキストを再度読み取る（ステップ６５）。受像機がテレテキストを送信しているテレビジョン番組に同調すると、１／２秒後に同調データを有するページを示すローカルテレビジョン番組であるかどうかを知ることができる。これが違う場合、設定プログラムは更に他のテレビジョン番組を探すようにステップ６１に戻る。このプログラムループは探しているテレビジョン番組が見つかった場合を除いて最高同調周波数ｆｍａｘ に達したのを確かめると直ぐに終わる。そのような状況において、例えば、使用者は「手動プログラミング」に頼るべきであるということを知ることができる。
【００２６】
「定常」コード〜がステップ６４において発見されると、テレテキストデコーダはステップ６６において番組データを有するテレテキストページ１ＢＥを受け取るまで待機する。このときまでには全てのページはページメモリ中に格納されている。マイクロコンピュータはその後ページメモリ中のプリセット番号Ｐを読み取り（ステップ６７）、同調メモリの対応する位置ＴＭ（Ｐ）をアドレスする。ステップ６８において、マイクロコンピュータはその後同調周波数Ｆと結合したＰと、番組名ＮＡＭと、システムコードＳと、ページ番号ＰＤＣとを読み取り、それらを前記メモリ位置ＴＭ（Ｐ）に格納する。最後に、ステップ６９において継続コードｃを読み取る。このコードが文字％により構成されている場合、マイクロプロセッサは次のプリセット番号を処理するためにステップ６７に戻る。継続コードが文字！で構成されている場合、全てのプリセット番号に及んでしまっているので、設定プログラムは終了する。全てのプリセット番号がページ１ＢＥ中で送信されていない場合、マイクロコンピュータは第１ページヘッダ中の次のページのページ番号ＮＸＴ（図２Ｂ参照）を読み取ることができる。このページが選択された後、このページに対してステップ６７〜６９を繰り返す（図５には示していない）。
【００２７】
設定操作の終了後、同調メモリは図６に示すような内容を有する。このメモリは、各々が同調周波数Ｆと、番組名ＮＡＭと、システムコードＳと、ＰＤＣページ番号とを格納した複数のメモリ位置を具える。このことは設定操作の終わりに少なくともプリセット番号と関連する番組名とをディスプレイスクリーン上に表示して「オンスクリーンディスプレイ（Ｏｎ−Ｓｃｒｅｅｎ−Ｄｉｓｐｌａｙ）」検索を行うのに有用である。
【００２８】
次に、マイクロコンピュータはＴＶ操作モードになる。図７はこのモードにおいてマイクロコンピュータによって実行される制御プログラムを示すものである。ステップ７０においてプリセット番号がリモート制御ユニット上でプリセットキー０．．．９によって押されたかどうかを確かめる。押された場合、マイクロンピュータは同調メモリ１７の対応するメモリ位置をアドレスする。マイクロコンピュータはここでこのメモリ位置中に格納されている同調周波数Ｆを読み取り（ステップ７１）、ＣＩＴＡＣ８に供給する。その結果、関連した周波数に対応する同調電圧（図４中のＶＴ ）をチューナに印加する。マイクロコンピュータは受信している番組のテレビジョン規格を決定するためにシステムコードＳも読み取る（ステップ７２）。それと関連して、各々の信号を変調信号の形式（図４中のＭ）と音声キャリア周波数とその他の規格依存信号（図４中のＣＴＲＬ）とを音声復調器１１ｂとカラーデコード回路１１ａとに供給するためにＣＩＴＡＣに供給する。最後に、マイクロコンピュータは対応する番組名ＮＡＭを読み取り（ステップ７３）、それをＣＣＴデコーダ１４２に供給し、数秒間画面上に表示する。番組名はローカルな習慣にしたがって送信局のマネージャによって決定されていることから、番組名の厄介な手動プログラミングをしなくてすむ。しかしながら、個人的な意図による番組名の手動プログラミングは可能性を残しておく。
【００２９】
ＴＶ操作モードプログラムのステップ７４において、使用者がＯＳＤキー（図４中の１９１）を押したかどうか確かめる。押されている場合、ステップ７５は全てのプリセット番号と関連した局名とを画面上に表示し、画面上で検索を行う。
【００３０】
ＴＶ操作モードプログラムのステップ７６において、使用者がＰＤＣキー（図４中の１９２）を押したかどうか確かめる。ステップ７７においてマイクロコンピュータは次に現在のプリセット番号と対応するメモリ位置に格納されているテレテキストページ番号ＰＤＣを読み出し、テレテキストデコーダ１４に供給する。受像機を、プログラミングデータをこのテレテキストページ中に入れてあるＰＤＣ「番組配給制御（Ｐｒｏｇｒａｍ Ｄｅｌｉｖｅｒｙ Ｃｏｎｔｒｏｌ）」によってあらかじめプログラムされた番組を自動的に表示、又は収録するように構成している場合、このＰＤＣページを使用者がページ番号を知ることなしに直接にアクセスできる。
【００３１】
ＴＶ操作モードプログラムのステップ７８において、使用者が設定キー（図４中の１８１）を押したかどうか確かめる。押されている場合、マイクロコンピュータは上述した設定プログラムＩＮＳＴ（図５参照）を再び実行する。実際問題として、送信局から新しい番組がもたらされた後に設定プログラムを再実行するのが望ましい。特にこの新しい番組がより下位のプリセット番号（地方の希望による）を有する新しい全国的な番組である場合には、プログラムデータを再びダウンロードする機能は、既にプログラムされている上位のプリセット番号及び番組名を手動でシフトするよりも遙に魅力的なものである。
【００３２】
最後に、今日では多くのテレビジョン受像機が様々な言語における広範囲な操作システムメニューを与えられていることはもちろんである。使用者は上述した受像機において彼自身で言語を選択する必要はない。送信局がローカルに使用されている言語の言語コード（図２Ｂ中のＬ）を送信することによって、受像機は自動的にこの言語に適合することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による複数のテレビジョン番組を送信するための送信局を示す線図である。
【図２】図１に示すテレテキスト発生器によって発生させたテレテキストデータパケットの幾つかのフォーマットを示す線図である。
【図３】同調データ及び信号処理データを有するテレテキストページの実施例を示す線図である。
【図４】本発明によるテレビジョン受像機の一般的な構成を模式的に示す線図である。
【図５】図４に示すマイクロコンピュータによって実行される設定プログラムのフローチャートである。
【図６】図５に示す設定プログラムを実行した後の図４に示す同調メモリの内容を示す。
【図７】図４に示すマイクロコンピュータによって実行されるＴＶ操作モードプログラムのフローチャートである。
【符号の説明】
１ アンテナ
２ 周波数変換ステージ
３ 加算回路
４ 変調器
５ 信号源
６ アンテナ入力
７ チューナ
８ ＣＩＴＡＣ
９ 周波数分周器
１０ 復調回路
１１ａ カラーデコード回路
１１ｂ 音声復調器
１２ａ 増幅回路
１２ｂ 増幅器
１３ａ ディスプレイ画面
１３ｂ 音声再生装置
１４ テレテキストデコーダ
１５ 制御回路
１６ バスシステム
１７ 不揮発性メモリ
１８ 制御パネル
１９ 手持ち型リモート制御ユニット
２０ 受像機
５１ ビデオ信号源
５２ テレテキスト発生器
５３ キーボード
５４ テレテキスト挿入器
１４１ ビデオ入力処理装置
１４２ ＣＣＴデコーダ
１４３ ページメモリ
１８１ 設定キー
１９１ ＯＳＤキー
１９２ ＰＤＣキー
【産業上の利用分野】
本発明は各々の送信チャンネルを経て複数のテレビジョン番組を送信するための送信局に関するものであって、送信局により使用される送信チャンネルを表す同調データを１つの前記テレビジョン番組のテレビジョン信号中の送信するように構成したデータ発生器を具える。本発明はそのような送信局からの信号を受信するためのテレビジョン受像機にも関する。
【０００２】
【従来の技術】
上述した形式の送信局は欧州特許第０２６３５５５号明細書に記載されている。この既知の送信局はケーブルネットワークマネージャがテレビジョン番組の分配を管理するケーブルテレビジョンシステムに特に好適である。この既知の特許明細書に記述されているようにケーブルテレビジョン送信局はテレビジョン番組の少なくとも１個と同時に、利用できる番組同調データと対応するプリセット番号とが示されているテレテキストページを送信する。同調データは送信されている複数のテレビジョン番組の送信周波数又はチャンネル番号を表す。
【０００３】
テレビジョン受像機によって行うことができる自動設定操作において、受信した同調データを受像機の同調メモリ中のプリセット番号に対応するメモリ位置に格納する。そのような設定操作を行うことにより、テレビジョン受像機をプログラムする、即ちプリセット番号は各受信することができるテレビジョン番組にあらかじめ割り当てられている。受像機をそれからプリセットキーによって同調することができる。このような設定操作は使用者に対して親切なものであり、完全に自動的に行われると共にプリセット番号を受信することができるテレビジョン番組にローカルケーブルネットワークマネージャにより割り当てるので、概して使用者の希望を満足させる。
【０００４】
実際には、同調データはケーブルネットワークマネージャによって製作されるローカルテレビジョン番組のテレビジョン信号と一緒に送信されている。実際には全てのケーブルネットワークはケーブル新聞、モザイクイメージ又は同様な形態のそのようなローカル番組を送信している。前記特許明細書に記載されているように同調データの送信をこの目的に対して予定したテレテキストページを経て行うことができる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は設定操作を改善し、テレビジョン受像機の操作をより使用者に親切にする機能を与えることである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
この目的のために本発明によるテレビジョン送信システムにおいて、前記データ発生器をさらに送信されているテレビジョン番組を表示する信号処理データも送信するように構成したことを特徴とする。それによってこれらの信号処理データを、使用者が少しの技術的な知識を有することもなしに、そして手動のプログラミングもなしに、自動的にそして同調データと同時にテレビジョン受像機中に格納することが達成される。
【０００７】
信号処理データを例えば各々のテレビジョン番組の名前（番組提供事業者名）を表す文字列により構成することができる。このことは受像機をこの番組に同調した場合この名前を予定した時間表示することができる。受信可能なテレビ番組の名前の一覧を関連した操作信号に応答してディスプレイスクリーン上に表示することもできる。各受信可能なテレビジョン番組を提供する放送局名を格納できるようにしたテレビジョン受像機それ自体は既知である。しかしながら、局名は手動によりプログラムする必要があり、それは非常にやっかいな手続きである。表示可能な文字列、例えば局名を具えたデータパケットをテレテキスト周期中に入れることはワールドシステムテレテキスト規格によっても知られている。しかしながらこの場合には、データパケット中に局名を有するテレテキストを送信するテレビジョン番組のみが局名を得ることになる。すなわち受像機が当該テレビジョン番組に同調し、関連するデータパケットを受信した後に放送局名を表示するにはある程度の待ち時間がある。さらに、局名は関連するテレビジョン局により決定されるので例えば外国の局である場合、局名がその国で使用されているより良い表示から逸脱するかもしれない。
【０００８】
信号処理データをさらに各々のテレビジョン番組を送信するときにおけるテレビジョン規格を示すコードによって構成してもよい。そのようなコードの送信は次のような状況を考えるとき非常に好適である。従来の設定操作はビデオ信号を認識するとすぐ番組を見つける自動サーチユニットによるテレビジョン番組のサーチを含んでいる。しかしながら、使用者はその後音声も適切に復調されるように受像機をＰＡＬからＮＴＳＣへ切り換えるために手動操作を行わなければならない。次にこのようにして選択した設定を同調メモリ中に格納する。また、自動サーチユニットは、サーチしている番組がどのようなテレビジョン規格で送信されているのかを予め知らなければならない。例えば、自動サーチユニットがＰＡＬ又はＮＴＳＣ信号をサーチするように構成されている場合、このユニットはＳＥＣＡＭ規格により与えられるテレビジョン信号を見つけられない。多規格受像機はしたがって利用できる周波数帯域の全体を毎回テレビジョン規格を変えながら数回にわたって走査する必要がある。前記コードをローカルテレビジョン番組により送信すれば、これらの障害は完全に無くなり、多規格受像機をより迅速に設定することができる。
【０００９】
信号処理データをさらに各々のテレビジョン番組と一緒に送信する予定したテレテキストページのページ番号により構成することができる。そのようなテレテキストページの例はＰＤＣ「番組配給制御（Ｐｒｏｇｒａｍ ＤｅｌｉｖｅｒｙＣｏｎｔｒｏｌ）」ページであり、テレビジョン受像機を所定の放送を自動的に表示、又は記録するようにプログラムすることができる。
【００１０】
送信局のさらなる実施例において、データ発生器をさらに言語コードを送信するように構成する。このコードによって、様々な言語で記載されたメニュー操作システムを与えられたテレビジョン受像機を送信局の受信範囲で使用されている言語に自動的に切り換えることができる。
【００１１】
【実施例】
図１は本発明による送信局を示す。本送信局はテレビジョン番組を受信するためのアンテナ１を有する。これらの番組を複数の並列に配置された周波数変換ステージ２により、局マネージャにより決定される送信チャンネルを経て再送信する。前記転換ステージにより供給された信号を出力に中央アンテナ信号ＣＡＳが生成されるように加算回路３中で加算し、その信号を複数のテレビジョン受像機に送信する。再送信されたテレビジョン番組はテレテキストサービスを具えても又は具えなくてもよい。
【００１２】
再送信されたテレビジョン番組に加えて、信号ＣＡＳはローカルに制作したテレビジョン番組も具え、そのテレビジョン信号ＬＯＣは加算回路３へ変調器４を経て供給される。このローカルＴＶ番組を信号源５によって供給する。この信号源はベースバンドビデオ信号を供給するビデオ信号源５１及び、１つ又はそれ以上のテレテキストページを供給するテレテキスト発生器５２を具える。このテレテキスト発生器はテレテキストを制作するためのキーボード５３を具える。送信するページをテレテキスト挿入器５４によってビデオ信号ＬＯＣのフライバック期間中の画像ライン上に挿入する。以下にテレテキストページをワールドシステムテレテキスト規格（Ｗｏｒｌｄ Ｓｙｓｔｅｍ Ｔｅｌｅｔｅｘｔ ｓｔａｎｄａｒｔ）によって送信すると仮定する。この規格においてテレテキストデータを有する各画像ラインはディスプレイ画面上の４０文字位置の行に対応する。１サイクル１２０ページのデータをローカルテレビジョン番組を経てテレビジョン信号の２本の画像線を単位として送信すると仮定する。サイクルの持続時間は３０秒である。ページの１つを同調データ及び信号処理データを有するページにする。
【００１３】
図２は送信されるテレテキストのいくつかの行の分割方法を示す。さらに詳細に、図２Ａはテレテキストページのページヘッダを示す。このようなページヘッダの先頭には８文字位置より成るページ識別情報がある。残りの部分は２４文字位置分のページヘッダテキストと、現在時間を表示するための８文字位置とを具える。原則的として全てのページのヘッダテキストは全てのテレテキストページに関して等しい。しかしながら、表示可能の文字の形のページ番号をヘッダテキストにもう一度入れることができる（そして一般的に行われている）。そのような状況ではページヘッダ毎にページ番号が異なっている。図２Ａに例として示すように、ローカルテレビジョン番組と一緒に送信される全てのテキストページのページヘッダは、文字列「ｎｎｎ〜Ｃａｂｌｅｔｅｘｔ．．」を具えることになる。ここで、ｎｎｎはページ番号を表し、〜は同調データを有するページを具えるテレビジョン番組であることを示すコードを表す。この実施例において、コード〜はテレテキスト規格によって与えられる「定常（ｓｔｅａｄｙ）」制御コードによって構成するように考慮してある。
【００１４】
図２Ｂ及び２Ｃは同調データを有するページによって構成するテキスト行のフォーマットを示す。さらに詳細に、図２Ｂは第１テキスト行のフォーマットを示し、図２Ｃはその他のテキスト行のフォーマットを示す。第１テキスト行（図２Ｂ参照）の最初の２０文字はシステム情報を具え、とりわけ同調データを有するページであることを示すような２文字＆＆と、言語コードＬと、他の同調データを有する次のページのページ番号ＮＸＴと、バージョン番号Ｖと、各テレビジョン番組に関しさらなるデータが続くことを示す文字％とを具える。特に記述しなかった文字位置は将来の使用のために取っておく。第１テキスト行（図２Ｂ参照）の第２部分と、その他のテキスト行（図２Ｃ参照）の第１及び第２部分は送信局により送信する各テレビジョン番組のためのさらなるデータを具える。これらのデータは同調データ、即ち２桁のプリセット番号Ｐ及び５桁の同調周波数Ｆと、さらなる信号処理データ、即ち７文字の番組名ＮＡＭ、送信する番組が従っているテレビジョン規格を示すシステムコードＳ（０＝ＰＡＬ Ｂ／Ｇ，１＝ＳＥＣＡＭ Ｌ，２＝ＰＡＬ Ｍ，３＝ＮＴＳＣ，その他）及びビデオレコーダをプログラムできるテレテキストページのページ番号ＰＤＣ（番組配給制御のためのＰＤＣ規格）とを具える。これら同調データ及び信号処理データを一緒にして番組データと称することもある。各テレビジョン番組の終わりには継続コードｃを付与するが、さらに同調データが続く場合には文字％をあて、当該ページでの番組データが終わる場合には文字！をあてる。
【００１５】
同調データを有するページが特別な意味を持つ各種の文字を具え、使用者による選択を予定しないことから、慣習的な範囲の１００〜８９９以外の数、例えば１６進数の１ＢＥをページ番号として選ぶ。同調データを有するページの例を図３に示す。この図中で試みたように、ページは４４個の受信可能なテレビジョン番組の同調データを具える。テキスト行１の右半分はプリセット番号０１と結びついたテレビジョン番組の同調データを具える。この番組を１７５．２５ＭＨｚで送信し、ＮＬＤ１と名づけ、ＰＡＬ Ｂ／Ｇ規格にしたがって送信し、ＰＤＣデータをテレテキストページ２１０上に具える。プリセット番号０２と結びついたテレビジョン番組を５１１．２５ＭＨｚで送信し、ＮＬＤ２と名づけ、これもＰＡＬ Ｂ／Ｇ規格にしたがって送信し、ＰＤＣデータをテレテキストページ２２０上に具える。
【００１６】
図３に示すテレテキストページの幾つかの変形が可能である。例えば、プリセット番号は必ずしもページ中に入れる必要はない。なぜならそれらはもし必要なら行番号から引き出すこともできるからである。ページ中に入れる場合プリセット番号を必ずしも番号順に入れる必要はない。図３に示す分配方法は、しかしながら送信エラーのための不一致を検出できるという利点を有する。そのような状況が生じても、ページ情報が次に送信されるのを待てばよい。さらにチャンネル番号を同調周波数の代わりに使用することができる。
【００１７】
図４は本発明によるカラーテレビジョン受像機（又はビデオレコーダの受像機部分）の一般的な構造を模式的に示す。受像機は図１に示す送信局からの中央アンテナ信号ＣＡＳを受けるアンテナ入力６を有する。受けた信号をチューナ７に供給する。このチューナはインターフェイス回路８から同調電圧Ｖｔ を受ける。ＣＩＴＡＣ「同調及びアナログ制御のためのコンピュータインターフェース（Ｃｏｍｐｕｔｅｒ Ｉｎｔｅｒｆａｃｅ ｆｏｒ Ｔｕｎｉｎｇ ａｎｄ Ａｎａｌｏｇ Ｃｏｎｔｒｏｌ）」の名前で知られるフィリップスＩＣ ＳＡＢ３０３５をインターフェイス回路として選ぶことができる。チューナ７は周波数ｆの発振器信号を供給し、周波数分周器９において２５６で割った後に、この信号をＣＩＴＡＣ８に供給する。このようにチューナ７と分周器９とＣＩＴＡＣ８とで周波数合成回路を構成する。同調周波数又はチャンネル番号を表す数がＣＩＴＡＣに供給されると、チューナはこの周波数又はチャンネル番号に自律的に同調する。チューナは変調テレビジョン信号が正であるか負であるかを示す信号Ｍも受ける。チューナ７は中間周波数信号ＩＦを供給する。この信号を中間信号増幅器と、ベースバンドビデオ信号ＣＶＢＳ及び音声キャリアＳＣを供給する復調回路１０とに供給する。フィリップスＩＣ ＴＤＡ２５４０をこの回路１０に選ぶことができる。
【００１８】
ビデオ信号ＣＶＢＳを３原色信号Ｒ、Ｇ、Ｂを供給するカラーデコード回路１１に供給し、３原色信号を次に受信した番組を表示するために増幅回路１１ａを経てディスプレイスクリーン１３ａに供給する。カラーデコード回路１１ａにおいて、色の彩度、コントラスト及び輝度はＣＩＴＡＣにより供給される適当な制御信号ＣＴＲＬによって調整される。さらに回路１１ａは、追加の３原色信号Ｒ´、Ｇ´及びＢ´と、３原色信号Ｒ、Ｇ及びＢが完全に、又は部分的に抑制する帰線消去信号ＢＬＫとを受ける。ＴＤＡ３５６ＸファミリのフィリップスＩＣをこの回路１１ａに選ぶことができる。
【００１９】
音声キャリアＣＳを音声復調器１１ｂに供給する。この復調器は制御信号ＣＴＲＬも受け、とりわけ異なったテレビジョン規格において使用される異なった音声キャリアの周波数を識別する信号と、音声ボリューム及びその様な制御のための信号を受ける。復調器１１ｂは音声信号ＡＳを増幅器１２ｂを経て音声再生装置１３ｂに供給する。
【００２０】
ビデオ信号ＣＶＢＳをテレテキストデコーダ１４にも供給する。このデコーダはビデオ信号ＣＶＢＳを受けるビデオ入力処理装置１４１を具える、この処理装置はビデオ信号からテレテキストデータパケットを分離し、そしてこれらのパケットをデータラインＴＴＤを通してコンピュータ制御テレテキストデコーダ（ＣＣＴデコーダと略す）である回路１４２に供給する。このＣＣＴデコーダはビデオ入力処理装置１４１からクロック信号もクロックラインＴＴＣを経て受ける。ＣＣＴデコーダを、１つ又は更なるテレテキストページを格納でき、したがってページメモリと称されるメモリ１４３をさらに結合する。ＣＣＴデコーダは上述した３原色信号Ｒ´、Ｇ´及びＢ´と帰線消去信号ＢＬＫとを供給する。ＣＣＴデコーダはローカルに制作したオンスクリーンディスプレイ情報の表示にも適合する。ビデオ入力処理装置１４１をフィリップスＩＣ ＳＡＡ５２３０によって構成することができ、ＣＣＴデコーダ１４２をフィリップスＩＣ ＳＡＡ５２４０によって構成することができ、ページメモリ１４３を８キロバイトＲＡＭで構成することができる。テレテキストデコーダ１４の詳細な構成及び操作については、１９８４年に刊行された電子構成部分及び応用（Ｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃ Ｃｏｍｐｏｎｅｎｔｓ ａｎｄ Ａｐｐｌｉｃａｔｉｏｎｓ）のｖｏｌ．６，ｎｏ．１の１５〜２９ページの「コンピュータ制御テレテキスト（ＣｏｍｐｕｔｅｒＣｏｎｔｒｏｌｌｅｄ Ｔｅｌｅｔｅｘｔ）」を参照されたい。
【００２１】
本受像機はさらに、マイクロコンピュータの形式の制御回路１５を具える。フィリップスのＭＡＢ８４ｘｘファミリのマイクロコンピュータをこの目的に使用することができる。マイクロコンピュータをバスシステム１６を経てテレテキストデコーダ１４とＣＩＴＡＣ８と不揮発性メモリ１７とローカル操作パネル１８とに結合する。さらに同調メモリＴＭとも称する不揮発性メモリ１７を用いて、とりわけ受信可能なテレビジョン番組の同調データを格納する。使用者はローカル操作パネルによって同調メモリをプログラムできる。即ちテレビジョン番組の同調データをプリセット番号のもとで任意に格納することができる。このさらに知られた同調メモリをプログラムする方法を「手動プログラミング」とする。ローカル操作パネルはさらに自動プログラミングのための設定キー１８１を具える。
【００２２】
手持ち型リモート制御ユニット１９を受像機の日常の操作に使用する。このユニットは赤外線の操作信号をマイクロコンピュータ１５の入力に接続した受像機２０に送信する。リモート制御ユニット１９は０〜９のキーとＯＳＤキー１９１とＰＤＣキー１９２とを具える。本ユニットはさらに画像及び音声の制御やテレテキストモードの切り換えや他のことをするカスタムキー（図には示していない）を具える。
【００２３】
テレビジョン受像機の操作はマイクロコンピュータ１５のメモリに格納されている制御プログラムによっても決定される。設定キー１８１を押すと、マイクロコンピュータ１５は図５に示す設定プログラムＩＮＳＴを実行する。このプログラムのステップ６０において最低同調周波数ｆｍｉｎ をＣＩＴＡＣに供給する。その次にステップ６１においてサーチ手段を開始し、受信したテレビジョン信号に達するまで同調周波数を段階的に上げていく。最大周波数ｆｍａｘ を越えると（ステップ６２）、設定プログラムは終了する。
【００２４】
受像機があるテレビジョン番組に同調している間、マイクロコンピュータはステップ６３においてページ番号１ＢＥをテレテキストデコーダに供給する。テレテキストデコーダはそこでこのページの獲得を始める。選択されたテレテキストページが受信されている間、テレテキストデコーダは前記した方法でページメモリ１４３中に全ての受信したページのページヘッダを書き込む（図４参照）。受像機がローカルテレビジョン番組（テレテキストを有する２本の画像ライン）に同調すると、この動作は４ヘッダ毎秒の周波数で行われる。ヘッダテキスト「ｎｎｎ〜Ｃａｂｌｅｔｅｘｔ．．」（図２Ａ参照）はメモリ中に毎秒４回書き込まれる。ページ番号のみが毎回変化する。ヘッダテキストの残りは継続して同一の文字によって上書きされるので変化しない。明白に、したがってデータを獲得してから「定常（ｓｔｅａｄｙ）」コード〜を２秒毎に４回受け、ページメモリに書き込む。
【００２５】
ステップ６４において、マイクロコンピュータはページメモリ中のヘッダテキストを読み取り、そのなかに「定常」コード〜を見いだせるかどうかを確かめる。このコードが無い場合、マイクロコンピュータは予定した時間Ｔ、例えば１／２秒の間ヘッダテキストを再度読み取る（ステップ６５）。受像機がテレテキストを送信しているテレビジョン番組に同調すると、１／２秒後に同調データを有するページを示すローカルテレビジョン番組であるかどうかを知ることができる。これが違う場合、設定プログラムは更に他のテレビジョン番組を探すようにステップ６１に戻る。このプログラムループは探しているテレビジョン番組が見つかった場合を除いて最高同調周波数ｆｍａｘ に達したのを確かめると直ぐに終わる。そのような状況において、例えば、使用者は「手動プログラミング」に頼るべきであるということを知ることができる。
【００２６】
「定常」コード〜がステップ６４において発見されると、テレテキストデコーダはステップ６６において番組データを有するテレテキストページ１ＢＥを受け取るまで待機する。このときまでには全てのページはページメモリ中に格納されている。マイクロコンピュータはその後ページメモリ中のプリセット番号Ｐを読み取り（ステップ６７）、同調メモリの対応する位置ＴＭ（Ｐ）をアドレスする。ステップ６８において、マイクロコンピュータはその後同調周波数Ｆと結合したＰと、番組名ＮＡＭと、システムコードＳと、ページ番号ＰＤＣとを読み取り、それらを前記メモリ位置ＴＭ（Ｐ）に格納する。最後に、ステップ６９において継続コードｃを読み取る。このコードが文字％により構成されている場合、マイクロプロセッサは次のプリセット番号を処理するためにステップ６７に戻る。継続コードが文字！で構成されている場合、全てのプリセット番号に及んでしまっているので、設定プログラムは終了する。全てのプリセット番号がページ１ＢＥ中で送信されていない場合、マイクロコンピュータは第１ページヘッダ中の次のページのページ番号ＮＸＴ（図２Ｂ参照）を読み取ることができる。このページが選択された後、このページに対してステップ６７〜６９を繰り返す（図５には示していない）。
【００２７】
設定操作の終了後、同調メモリは図６に示すような内容を有する。このメモリは、各々が同調周波数Ｆと、番組名ＮＡＭと、システムコードＳと、ＰＤＣページ番号とを格納した複数のメモリ位置を具える。このことは設定操作の終わりに少なくともプリセット番号と関連する番組名とをディスプレイスクリーン上に表示して「オンスクリーンディスプレイ（Ｏｎ−Ｓｃｒｅｅｎ−Ｄｉｓｐｌａｙ）」検索を行うのに有用である。
【００２８】
次に、マイクロコンピュータはＴＶ操作モードになる。図７はこのモードにおいてマイクロコンピュータによって実行される制御プログラムを示すものである。ステップ７０においてプリセット番号がリモート制御ユニット上でプリセットキー０．．．９によって押されたかどうかを確かめる。押された場合、マイクロンピュータは同調メモリ１７の対応するメモリ位置をアドレスする。マイクロコンピュータはここでこのメモリ位置中に格納されている同調周波数Ｆを読み取り（ステップ７１）、ＣＩＴＡＣ８に供給する。その結果、関連した周波数に対応する同調電圧（図４中のＶＴ ）をチューナに印加する。マイクロコンピュータは受信している番組のテレビジョン規格を決定するためにシステムコードＳも読み取る（ステップ７２）。それと関連して、各々の信号を変調信号の形式（図４中のＭ）と音声キャリア周波数とその他の規格依存信号（図４中のＣＴＲＬ）とを音声復調器１１ｂとカラーデコード回路１１ａとに供給するためにＣＩＴＡＣに供給する。最後に、マイクロコンピュータは対応する番組名ＮＡＭを読み取り（ステップ７３）、それをＣＣＴデコーダ１４２に供給し、数秒間画面上に表示する。番組名はローカルな習慣にしたがって送信局のマネージャによって決定されていることから、番組名の厄介な手動プログラミングをしなくてすむ。しかしながら、個人的な意図による番組名の手動プログラミングは可能性を残しておく。
【００２９】
ＴＶ操作モードプログラムのステップ７４において、使用者がＯＳＤキー（図４中の１９１）を押したかどうか確かめる。押されている場合、ステップ７５は全てのプリセット番号と関連した局名とを画面上に表示し、画面上で検索を行う。
【００３０】
ＴＶ操作モードプログラムのステップ７６において、使用者がＰＤＣキー（図４中の１９２）を押したかどうか確かめる。ステップ７７においてマイクロコンピュータは次に現在のプリセット番号と対応するメモリ位置に格納されているテレテキストページ番号ＰＤＣを読み出し、テレテキストデコーダ１４に供給する。受像機を、プログラミングデータをこのテレテキストページ中に入れてあるＰＤＣ「番組配給制御（Ｐｒｏｇｒａｍ Ｄｅｌｉｖｅｒｙ Ｃｏｎｔｒｏｌ）」によってあらかじめプログラムされた番組を自動的に表示、又は収録するように構成している場合、このＰＤＣページを使用者がページ番号を知ることなしに直接にアクセスできる。
【００３１】
ＴＶ操作モードプログラムのステップ７８において、使用者が設定キー（図４中の１８１）を押したかどうか確かめる。押されている場合、マイクロコンピュータは上述した設定プログラムＩＮＳＴ（図５参照）を再び実行する。実際問題として、送信局から新しい番組がもたらされた後に設定プログラムを再実行するのが望ましい。特にこの新しい番組がより下位のプリセット番号（地方の希望による）を有する新しい全国的な番組である場合には、プログラムデータを再びダウンロードする機能は、既にプログラムされている上位のプリセット番号及び番組名を手動でシフトするよりも遙に魅力的なものである。
【００３２】
最後に、今日では多くのテレビジョン受像機が様々な言語における広範囲な操作システムメニューを与えられていることはもちろんである。使用者は上述した受像機において彼自身で言語を選択する必要はない。送信局がローカルに使用されている言語の言語コード（図２Ｂ中のＬ）を送信することによって、受像機は自動的にこの言語に適合することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による複数のテレビジョン番組を送信するための送信局を示す線図である。
【図２】図１に示すテレテキスト発生器によって発生させたテレテキストデータパケットの幾つかのフォーマットを示す線図である。
【図３】同調データ及び信号処理データを有するテレテキストページの実施例を示す線図である。
【図４】本発明によるテレビジョン受像機の一般的な構成を模式的に示す線図である。
【図５】図４に示すマイクロコンピュータによって実行される設定プログラムのフローチャートである。
【図６】図５に示す設定プログラムを実行した後の図４に示す同調メモリの内容を示す。
【図７】図４に示すマイクロコンピュータによって実行されるＴＶ操作モードプログラムのフローチャートである。
【符号の説明】
１ アンテナ
２ 周波数変換ステージ
３ 加算回路
４ 変調器
５ 信号源
６ アンテナ入力
７ チューナ
８ ＣＩＴＡＣ
９ 周波数分周器
１０ 復調回路
１１ａ カラーデコード回路
１１ｂ 音声復調器
１２ａ 増幅回路
１２ｂ 増幅器
１３ａ ディスプレイ画面
１３ｂ 音声再生装置
１４ テレテキストデコーダ
１５ 制御回路
１６ バスシステム
１７ 不揮発性メモリ
１８ 制御パネル
１９ 手持ち型リモート制御ユニット
２０ 受像機
５１ ビデオ信号源
５２ テレテキスト発生器
５３ キーボード
５４ テレテキスト挿入器
１４１ ビデオ入力処理装置
１４２ ＣＣＴデコーダ
１４３ ページメモリ
１８１ 設定キー
１９１ ＯＳＤキー
１９２ ＰＤＣキー
Claims (11)
- 複数のテレビジョン番組を各々の送信チャンネルを経て送信し、送信局が使用できる送信チャンネルを表す同調データを１つのテレビジョン番組のテレビジョン信号中に送信するように構成したデータ発生器を具える送信局において、データ発生器を送信されるテレビジョン番組を表す信号処理データも送信するように構成したことを特徴とする送信局。
- 請求項１に記載の送信局において、前記信号処理データを各々のテレビジョン番組の名前を表す文字列で構成することを特徴とする送信局。
- 請求項１に記載の送信局において、前記信号処理データを各々のテレビジョン番組を送信するときのテレビジョン規格を示すコードで構成することを特徴とする送信局。
- 請求項１に記載の送信局において、前記信号処理データを各々のテレビジョン番組と一緒に送信する予定したテレテキストページのページ番号で構成したことを特徴とする送信局。
- 請求項１から４のいずれか１項に記載の送信局において、前記発生器をさらに送信局の受信範囲における言語を表示する言語コードを送信するように構成したことを特徴とする送信局。
- テレビジョン番組に同調するためのチューナと、
テレビジョン番組と一緒に送信されるデータ、とりわけ１つのテレビジョン番組のテレビジョン信号中で送信され、受信可能なテレビジョン番組を表示する同調データを受け、格納するためのデコーダと、
各々のメモリ位置に同調データを格納するための同調メモリと、
前記チューナ、デコーダ及び同調メモリに結合され、前記同調データを受け同調メモリ中へ格納するように構成された制御回路とを具えるテレビジョン信号の受像機において、制御回路を前記テレビジョン信号中に伝送され受信可能なテレビジョン番組を表す信号処理データを受け同調メモリ中へ格納するように構成し、あるテレビジョン番組に同調したときにそれと対応する信号処理データを読み出し、それに基づいて、個々の信号処理回路を制御するように構成したことを特徴とする受像機。 - 請求項６に記載の受像機において、前記信号処理データを受信可能なテレビジョン番組の名前を表す文字列により構成し、テレビジョン受像機があるテレビジョン番組に同調されたときに、このテレビジョン番組に対して格納された文字列を予定した時間にわたって表示するように前記制御回路を構成したことを特徴とする受像機。
- 請求項６に記載の受像機において、前記信号処理データを受信可能なテレビジョン番組の名前を表す文字列により構成し、前記制御回路を関連した操作信号に応答して受信可能なテレビジョン番組の名前の一覧を表示するように構成した受像機。
- 請求項６に記載の受像機において、前記信号処理データを受信可能なテレビジョン番組を送信するテレビジョン規格を示すコードにより構成し、前記制御回路を受像機がテレビジョン番組に同調した場合に受信したテレビジョン信号を復調するようにし、前記信号を前記番組に対して格納されているコードによって示されるテレビジョン規格に従って表示するように構成した受像機。
- 請求項６に記載の受像機において、前記信号処理データを予定したテレテキストページのページ番号により構成し、前記制御回路を受像機があるテレビジョン番組に同調した場合関連した操作信号に応答して前記テレビジョン番組に対して格納されているページ番号を有するテレテキストページを選択するように構成した受像機。
- 請求項６に記載の受像機において、言語コードを１つのテレビジョン番組のテレビジョン信号中に送信し、前記制御回路を前記言語コードを受け、そして格納するようにし、格納された言語コードによって指定された言語で操作メニューを表示するように構成した受像機。
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