JP3571715B2 - 硝子体の酵素的剥離 - Google Patents

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Description

【0001】
発明の背景
本発明は硝子体網膜界面の酵素による破壊に関するものであり、そして特に外科的な硝子体切除に伴う硝子体の酵素による剥離または完全な除去に関するものである。
【0002】
眼の容量の4/5を占めている結合組織部分である硝子体は眼の組織を構造的および代謝的に支持しており、そして眼内圧力の維持を助けながら同時に網膜への光の到達を可能にしている。この構造体は前部ではレンズおよび毛様体上皮によりそして後部では網膜により結合されている。硝子体は半−固体の高度に透明なゲルとして存在しており、そして約99%の水および1%のコラーゲンを含む高分子類、ヒアルロン酸、多数の同定されていない可溶性蛋白質類、糖類および種々の低分子量代謝物からなっている。硝子体内の主要な構造蛋白質であるII型コラーゲンは非常に規則的でありそしてこの高度に希釈されたゲルの機械的性質にとって必須である。寿命の最初の数年間は硝子体は高密度の皮質および半流体の中央硝子体に区別されており、青年初期には硝子体の破壊が始まって、液化された腔の生成および後半の年では硝子体ゲル内の原線維ストランドの生成をもたらす。
【0003】
硝子体と網膜との間の正常な解剖学的結合が多くの領域のおいて生じているが、正常な硝子体網膜付着に関する分子的基礎は依然としてわかっていない(図1参照)。最も強い硝子体網膜付着の区域である硝子体基部は鋸状縁にまたがっており、そして前部−後部経線中で約3.2mmの測定値を有している(図1参照)。それの前部境界には後部毛様体輪が付随しており、後部境界は鋸状縁から徐々に赤道に向かって年令に応じて拡張している。硝子体基部の領域中の網膜基底板とコラーゲン原線維との間の連結は正常人間では非常に強いため、それらを分離しようとして硝子体を引っ張った時には、硝子体皮質が硝子体の残部から破れるかまたは網膜および毛様体の細胞の一部が眼壁から破れてしまう。換言すると、結合は硝子体ゲル自身のものより機械的に強い。それより弱いが硝子体網膜結合の他の区域が「皮質性の穴」の境界に存在しており、それらは眼の円板(「乳頭周囲」)、窩の周り(「後部硝子体基部」、主要網膜器官に沿って、および発生異常の視力を含んでいる。強い硝子体網膜結合の二次的部位はしばしば変性または炎症性病変の縁に現れて、網膜の表面上に牽引尖軸点を与え、それがしばしばそれの剥離をもたらす。
【0004】
硝子体および/または付随する「膜」(網膜周囲、線維性)の一部の外科的除去である硝子体切除法が、もし治療しなかったら失明の可能性のある種々の病原性、手術性、または手術後症状の治療または予防用に指示されている。典型的には、硝子体切除法は正常な硝子体網膜界面に影響を与える合併症を伴って行われる。これらの合併症は3種の基本的範疇に分けることができる:1)硝子体と網膜との間の二次結合の成長、例えば脈絡網膜の部位におけるまたは網膜血管新生付近に成長するもの;2)部分的または完全な硝子体剥離を生じる網膜と硝子体との間の正常な付着の損失、並びに3)硝子体網膜界面に沿っておよび/または硝子体枠内での細胞状および/または線維状膜の生成。硝子体手術の指示は、増殖性網膜症、合併される破裂性の網膜剥離、網膜周囲膜生成、二次的(病理学的)硝子体剥離、硝子体斑牽引、早産網膜症を伴う網膜剥離、硝子体出血、穿孔製外傷、白内障除去、内眼球炎、持続性の増殖性一次硝子体並びに硝子体に二次的に影響を与える多数の手術性および手術後合併症も包含している。ほとんどの場合の硝子体網膜病理学の主要な関心事は網膜破壊の発生でありそして最終的には網膜剥離である。網膜剥離は、直ちに治療しないと、光受容細胞(電気刺激への光刺激の導入に寄与する細胞)の死滅をもたらしそしてその結果視力の損失をもたらす。例えば、不完全な硝子体剥離の場合には、硝子体ゲルが光円板および/または斑のところで網膜とそして硝子体基部と連結したままである。これらの付着部位に伴う二次的な線維増殖が硝子体乳頭および/または硝子体斑牽引をもたらし、それらが網膜中の破壊を生じる可能性がある。
【0005】
硝子体網膜異常の他の例である増殖性硝子体網膜症(PVR)は依然として網膜剥離をもたらす最も悲惨な型の硝子体網膜疾病である。最も一般的である型のPVRでは、網膜剥離後に網膜色素上皮細胞が硝子体骨格中に泳動しそしてその中で増殖して、細胞(および線維細胞)膜の生成をもたらし、それが網膜を収縮させて破壊および/または網膜剥離をもたらす。これらのおよび他の膜の網膜表面からの剥離および/または離層は硝子体切除法における標準的工程になっている。しかしながら、これらの工程は大きな手術上の危険性を与えるものであり、そして最も頻繁には網膜破壊および剥離を生じる。さらに、外科医が種々の道具をもって網膜表面に近づきすぎた時または丈夫な硝子体網膜付着部位において大きすぎる吸引力が硝子体にかけられた時に、網膜破壊は起きる可能性がある。
【0006】
手術技術の継続中の開発および改良にもかかわらず、網膜破壊および剥離の発生は主として硝子体網膜結合の基本的な機構および生物学にかかわる知識の欠如のためにしばしば不可避である。異常な硝子体付着および収縮の原因を理解しようとするなら、異常な硝子体網膜付着から生じる網膜剥離の予防および処置における主な進歩には硝子体網膜界面上の詳しい解剖学的、生化学的および生理学的研究が必要であろう。
【0007】
先行技術は神経網膜、毛様体上皮および後部レンズ表面から眼の硝子体、網膜周囲膜および/または線維細胞膜を硝子体切除法の補助として効果的に確実に選択的および完全に剥離する方法を開示していない。
【0008】
ムールヘッド(Moorhead)他(網膜(Retina)、5:98−100、1985;Arch.Ophthalmol.)、101:265−274、1983)は、除去前の線維膜の部分的消化による線維増殖性組織および上皮膜の除去を促進させるためのバクテリア性コラゲナーゼ(クロストリジオペプチダーゼA)を用いる酵素の助けを借りる硝子体切除法を開示している。バクテリア性コラゲナーゼは線維膜の部分的消化により作用し、それにより硝子体内線維増殖性組織の除去を促進させると言われている。
【0009】
コープ(Cope)の米国特許番号4,174,389は、コラゲナーゼの投与による哺乳動物の眼領域の硝子体中の置かれているコラーゲン原線維の選択的溶解方法を開示している。コープ特許によると、硝子体がコラゲナーゼと接触した時に相当な量の液化が起きる。
【0010】
シェハブ(Shehb)他(Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.Suppl.、27:317、1986)は、硝子体切除法全体に必要な時間を測定することにより摘出したての豚の眼の硝子体を液化するためのコラゲナーゼおよびコンドロイチナーゼABCを含む6種の酵素の有効性開示している。
【0011】
ブラウン(Brown)の米国特許番号4,696,816は、プロテオグリカン類および不規則的に分散されたコラーゲン繊維を含有している核髄質の選択的な化学的髄核分解を生じる酵素コンドロイチナーゼABCまたはACを使用する人間における椎骨間円板の処置方法を開示している。
【0012】
ヤマガタ(Yamagata)他(ケミカル・アブストラクツ(Cham.Abstracts)、68:84511g、1968)は、酵素コンドロイチナーゼABCがコンドロイチン硫酸類A、B、およびCをpH8において選択的に減成させることを開示している。
【0013】
外科的な硝子体切除法の補助として硝子体の酵素による完全な除去または剥離のための改良方法に関する要望が存在しており、該方法は硝子体網膜付着に寄与する成分(類)の同定を基にしている。
【0014】
発明の要旨
本発明の目的の中では、哺乳動物の眼の神経網膜、毛様体上皮および後部レンズ表面から眼の硝子体、網膜周囲膜および/または付随している上膜を硝子体切除法の補助として選択的および完全に剥離する方法の提供、硝子体網膜付着においてコンドロイチン硫酸−含有プロテオグリカンが包含されているという発見に基づく該方法の提供、並びに眼に悪影響を与えずに実施することができる硝子体の改良された剥離方法の提供が挙げられる。他の目的の一部は明白であろうしそして一部は以下で指摘されている。
【0015】
簡単には、本発明は哺乳動物の眼の神経網膜、毛様体上皮および後部レンズ表面から眼の硝子体、網膜周囲膜および/または線維細胞膜を硝子体切除法の補助として選択的および完全に剥離する方法に関するものであり、該方法は該眼に硝子体網膜付着部位に特異的に局在化されているコンドロイチン硫酸グリコサミノグリカン/プロテオグリカンを破壊および/または減成させるのに適している有効量の酵素を投与しそしてそれにより該硝子体および/または網膜周囲膜の完全な剥離を可能にすることからなっている。本発明を実施しそしてそのような完全な剥離を達成する際に使用するのに好適な酵素はコンドロイチナーゼABCである。
【0016】
【図面の簡単な説明】
図1は、正常な硝子体網膜連合を描写している人間の眼の経線部分の図式的表示である。硝子体と網膜との間の最も強い付着は硝子体基部(1および2と標識が付いている)で生じ、それには鋸状縁(1)および毛様体輪(2)が付随している。それより弱い付着が周囲および中央網膜と硝子体(4)との間で、並びに硝子体と後部レンズ被膜との間で生じる。さらに、強い付着部位が眼神経頭部(図6参照)および斑の周囲に存在している。図1の挿入図は、典型的な硝子体切除法の結果を描写している図式的表示である。硝子体の大きなカフが硝子体基部の領域中に残っており、硝子体のこの領域はこの領域中の硝子体と網膜との間の強い付着にために除去できないことに注意すべきである。この残存硝子体はしばしば骨格として作用し、その中に細胞が異常に泳動して、除去するために追加手術を必要とする上皮膜を生成する。
【0017】
図2−4は、抗−コンドロイチン硫酸抗体を用いて培養された猿の眼の鋸状縁および毛様体輪の蛍光顕微鏡写真である。組織を対照用の猿(図2A−B)、酵素処置なしの硝子体切除された猿(図3A−B)、並びにコンドロイチナーゼABCを用いる処置および硝子体切除法後の猿(図4A−B)から得た。対照用の猿および酵素処置なしの硝子体が切除された猿の両者では、抗−コンドロイチン硫酸の強い結合が硝子体基部中に鋸状縁および毛様体輪に沿って存在していた。対照的に、酵素処置および硝子体切除法を受けた猿では抗−コンドロイチン硫酸の結合がなかった。電子顕微鏡観察(示されていない)により、硝子体基部が酵素処置を受けた猿では除去されていたが硝子体切除されたまたは対照用の猿では除去されていなかったことを確認された。
【0018】
図5−7は、対照用の猿の中央網膜中(図5)および眼神経頭部周辺(図6)の硝子体網膜界面の蛍光顕微鏡写真である。抗−コンドロイチン硫酸の結合は弱い硝子体網膜付着の領域である中央網膜に沿っては存在していない。対照的に、コンドロイチン硫酸の結合は網膜と硝子体の間の丈夫な結合領域である眼神経頭部(乳頭領域)の周辺に存在している(矢印参照)。図7は、猿の眼からの中央網膜の一部(図5と比較)を網膜周囲膜と共に描写している。網膜と網膜周囲膜との間のコンドロイチン硫酸抗体の強い結合に注意すべきであり(矢印参照)、同様な結合は正常な眼では観察されない(図5)。
【0019】
図8および9は、対照的(図8Aおよび9A)とコンドロイチナーゼABC処置を受けた(図8Bおよび9B)猿の眼の鋸状縁および毛様体輪の光顕微鏡写真である。硝子体(V;図8Aおよび9A)は芯硝子体切除法後のコンドロイチナーゼABC処置を受けていない眼では容易に見える。対照的に、コンドロイチナーゼABC処置を受けた眼では組織学的に検出可能な硝子体(V)は網膜(R)に隣接して観察されず(図8A)、酵素工程直後に二分された摘出眼ではコンドロイチナーゼABC処置後の硝子体の不存在が見えた(図9B)。
【0020】
図10Aおよび10Bは、対照用(図10A)およびコンドロイチナーゼABC処置された(図10B)猿の眼からの硝子体基部領域中の猿の網膜(R)および硝子体(V)の部分の透過電子顕微鏡写真である。正常では硝子体が付随されているコラーゲン線維(矢印頭部、図10A)は図10A中では容易に見えたが、硝子体が剥離された眼では見えなかった(図10B)。硝子体が内部境界膜(矢印、図10Aおよび10Bの両方)から明白に適切に剥離されて内部境界膜は無傷のままであることに注意すべきである。
【0021】
図11は、抗−コンドロイチン硫酸抗体の培養後の17週目の胎児からの網膜の一部を描写している蛍光顕微鏡写真である。この人間発育の初期段階においてさえ、抗−コンドロイチン硫酸の強い結合が硝子体基部内で観察された。
【0022】
図12は、抗−コンドロイチン硫酸抗体を用いる培養後の硝子体基部領域中の成人網膜の一部の蛍光顕微鏡写真である。硝子体基部内のコンドロイチン硫酸の強い免疫限局化並びに結合強度が鋸状縁のすぐ後で減少することに注意すべきである。
【0023】
図13は、観察された全ての哺乳動物種(豚、牛、羊、鼠、兎、猿、人間)中でコンドロイチン硫酸プロテオグリカンと丈夫な硝子体網膜付着部位との連合を示している犬の網膜の毛様体輪と連合された硝子体基部に対する抗−コンドロイチン硫酸抗体の結合を描写している蛍光顕微鏡写真である。そして、
【0024】
図14は、猿のレンズ被膜の後部面と連合された硝子体に対する抗−コンドロイチン硫酸抗体の結合を描写している蛍光顕微鏡写真である。
【0025】
好適態様の記載
本発明に従うと、コンドロイチン硫酸すなわち比較的大きい分子量のプロテグリカンと結合されているグリコサミノグリカンが硝子体網膜付着に寄与する分子であること、並びに硝子体がそのような硝子体網膜付着の部位に特異的に局在化されているコンドロイチン硫酸グリコサミノグリカン/プロテグリカンを破壊および/または減成させるのに適している酵素の投与により硝子体を選択的にそして完全に剥離または除去できること、が見いだされた。コンドロイチン硫酸プロテグリカンが硝子体と網膜との間の丈夫な付着の領域に関連しているという発見が硝子体網膜付着の領域中の特異的な化学的部分の存在の最初の認識に寄与しておりそして丈夫な付着のこれらの部位からの硝子体の選択的なそして完全な酵素による剥離または除去が可能になる。
【0026】
コンドロイチン硫酸(グリコサミノグリカン/プロテグリカン)に対して向けられた単クローン性抗体を用いて、硝子体基部内および視神経頭部を循環している硝子体網膜付着の部位におけるこの分子の強い局在化を同定した(図2−7参照)。抗体結合の分布は網膜と硝子体との間の最も丈夫な付着の領域であることが知られている硝子体網膜界面の領域に直接対応しており、コンドロイチン硫酸が正常な硝子体網膜付着の維持において機能し得ることを示している。この仮定は、コンドロイチン硫酸−含有プロテグリカン類が他の細胞系中の細胞と細胞外マトリックスとの間の付着に介在する細胞表面関連受容体として機能するという事実により支持された。多くのグリカン側鎖が結合されているコア蛋白質からなるコンドロイチン硫酸プロテオグリカン類は細胞膜と、(1)疎水性断片を介するコア蛋白質の形質膜中への直接的挿入、(2)イノシトール−含有燐脂質へのコア蛋白質の共有結合、または(3)それ自体内在形質 分である受容体に対するコア蛋白質またはグリカン側鎖の非−共有結合を含む多数の方法で結びついている。3種の配置のいずれでも、硝子体切除前または切除中のコンドロイチン硫酸(硝子体中)と網膜との間の結合を破壊させる能力により、(1)手術の全体的時間を劇的に短縮でき、そして(2)硝子体の完全な除去を行うことができ、それにより硝子体切除法および硝子体の不完全な除去に伴う手術性および手術後の合併症の大きい割合を相当減少させるという点で意義ある外科的進歩が提供される。
【0027】
他の系で細胞−細胞外マトリックス付着における役割を演じることが知られている分子であるコンドロイチン硫酸が硝子体と網膜との間の最も丈夫な付着の領域と関連しているという私の発見は、硝子体網膜付着の領域中の特異的化学的部分の存在を同定しそしてこれらの丈夫な付着の部位から硝子体を選択的に除去または剥離するための知識を供するという研究に基づいている。以下に記されている研究は、硝子体基部および正常な硝子体網膜付着の他の領域並びにそれらに付随している強い抗−コンドロイチン硫酸−結合の領域は標準的な硝子体切除法中に除去されなかったことを示している。さらに本発明に従うと、下記の研究は硝子体切除法の補助として硝子体網膜付着の部位に特異的に局在化しているコンドロイチン硫酸グリコサミノグリカン/プロテオグリカンを破壊および/または減成させるのに適している有効量の酵素の投与により、眼の硝子体および/または網膜周囲膜が眼の神経網膜、毛様体上皮および後部レンズ表面から選択的にそして完全に剥離できるということを示している。以下に示されている結果は、コンドロイチン硫酸の免疫反応性が完全になくそして硝子体基部が完全に除去または剥離されることを示している(図4参照)。これらの結果は、コンドロイチン硫酸グリコサミノグリカン/プロテオグリカンが硝子体網膜付着における主要な役割を演じることも支持している。さらに、酵素投与後の光または電子顕微鏡によると網膜または毛様体毒性の兆候は見られなかった。
【0028】
本発明の実施例においては、硝子体網膜付着の部位に特異的に局在化しているコンドロイチン硫酸グリコサミノグリカン/プロテオグリカンを破壊および/または減成させるのに適しているいずれの酵素でも哺乳動物の眼の神経網膜、毛様体上皮および後部レンズ表面から硝子体および/または上皮膜を完全に剥離するために使用できる。使用される酵素はプロテアーゼを含まないグリコサミノグリカン類、例えばコンドロイチナーゼABC、コンドロイチナーゼAC、コンドロイチナーゼB、コンドロイチン4−スルファターゼ、コンドロイチン6−スルファターゼ、ヒアルロニダーゼおよびβ−グルクロニダーゼ、であることができる。
【0029】
本発明に従い硝子体および/または網膜周囲膜の完全な剥離を得るために必要な該酵素調整物の投与量は処理時間により変動するであろう。一般的には、処理期間が短ければ短いほど大量の酵素投与量が必要であろうし、そして逆もそうであり、全ての場合に適している有効投与量は網膜または毛様体毒性を避けるようなものである。最も広範には約1−10,000単位の酵素を使用することができる。より好適には約100−1000単位の酵素が使用され、ここで単位は37℃、pH8.0においてコンドロイチン硫酸からの毎分1マイクロモルの不飽和二糖類の生成に触媒作用を与える酵素の量であると定義されている。上記の投与量は完全に剥離される1ミリリットルの硝子体容量当たりの酵素の単位としても示されており、そしてこれに基づくと例えば1ml当たり0.05−0.1単位程度の低さであることができる。また、示されている如く、処置時間は使用される投与量により変動しそして例えば1分間程度の短さから数時間までの期間の範囲であることができる。
【0030】
酵素は薬学的に許容可能なまた濃縮された量の酵素調製物を緩衝溶液と混合することにより製造された適当な緩衝溶液の形状で投与することが好適である。例えば酢酸ナトリウムもしくはトリス緩衝液の如き緩衝液またはしばしば硝子体切除法中で使用されそしてテキサス州フォート・ワースのアルコンにより製造されている均衡された塩溶液などの当技術に既知の適当な緩衝溶液を使用することができる。本発明の実施において有用な酵素は約4.5−9.0のpHにおいて有効であるが、約8のpHにおいて最大の有効性を示す。本発明の方法の実施において使用される酵素調製物の緩衝された溶液に関する好適なpH範囲は従って約7−8である。
【0031】
酵素は当技術で既知の種々の投与方式により眼に投与することができる。これらには、眼に対する硝子体内、硝子体下、レンズ下および後眼房投与が包含される。
【0032】
以下に記されている研究の他に、別の研究を犬および解剖人間の眼でも行った。両種とも、猿と同様に、コンドロイチン硫酸は丈夫な硝子体網膜付着の硝子体基部内および他の部分内に特異的に局在化されているようである(図9−11参照)。別の研究が猿および人間解剖の眼でも行われ、摘出眼のくさびはコンドロイチナーゼAC、コンドロイチナーゼABC、またはコンドロイチン6−スルファターゼを含有しているリンゲル溶液中で培養された。これらの各酵素は種々の基部に対する抗−コンドロイチン硫酸抗体の結合をなくしそして完全な剥離を得た。
【0033】
別の組の実験は抗−コンドロイチン硫酸免疫反応性が網膜と種々の病理学において成長する網膜周囲膜との間に存在しているかどうかの測定に関して行われた。網膜周囲膜を有する1匹の猿(図7)および増殖性硝子体(PVR)または網膜周囲皮膜を有する多数の人間では、抗−コンドロイチン硫酸抗体の強い結合が膜と網膜との間で観察された。これらの結果は、コンドロイチン硫酸が網膜と網膜周囲膜との間の付着に介在しているかもしれないことを示唆していた。本発明の実施によりこの付着を破壊させる能力はこれらの膜の外科的除去に一般的に伴う重い合併症を軽減させることができる。
【0034】
下記の実施例は本発明の実施法を説明するものである。
【0035】
実施例1
人間、猿、および豚の眼杯を、製造したての100ミリモルのカコジル酸ナトリウム緩衝液(pH7.4)中4.0%ホルムアルデヒド中での1−4時間にわたる浸漬により、固定した。眼杯を削り、カコジル酸塩緩衝液中で最低6時間にわたりすすぎ、ジョンソンおよびブランクスの処方(カレント・アイ・リサーチ(Current♪*♪Eye♪*♪Res.)、3:969−974、1984)に従いアクリルアミド中に埋め込み、そして−21℃において低温槽上で切断した。数例では、固定しないで組織を直接アクリルアミドまたはO.C.T.埋め込み媒体中に埋め込んだ。1ミクロン厚さの切片に関しては、眼杯を4.0%のホルムアルデヒドで固定しそして2.0%のホルムアルデヒドおよび3.0%のスクロースを含有しているカコジル酸塩緩衝液中に1−4週間貯蔵した。網膜片にティッシュ・テク・O.C.T.埋め込み媒体中に設置されている23モルのスクロースを浸潤させ、液体窒素中で急速凍結し、そして超ミクロトーム上で寒冷切断装置を用いて切断した。
【0036】
切片をコンドロイチン硫酸グリコサミノグリカン類またはプロテオグリカン類に対する種々の単クローン性抗体に1−2時間にわたり室温において加湿環境中で呈し、燐酸塩で緩衝された食塩水中で充分すすぎ、そして次に、適宜、蛍光−接合山羊抗−ハツカネズミIgGまたはIgMに30−60分間にわたり同様な条件下で呈し、再びすすぎ、そしてオリンパス・ヴァノクス顕微鏡上での蛍光上顕微鏡法により試験した。写真をコダックトリ−Xフイルム上で800の露光指数を用いて製造した。
【0037】
これらの研究の結果は、試験した全種において抗−コンドロイチン硫酸抗体が硝子体基部および乳頭周囲領域と強く結合していることを示していた(図1−13参照)。コンドロイチン硫酸抗体結合の分布はこれらの2種の組織間の最も丈夫な付着領域であることが知られている硝子体網膜界面の領域に直接対応しており、そしてコンドロイチン硫酸は従って最も強い硝子体網膜付着の領域中に存在していると同定される。
【0038】
実施例2
コンドロイチン硫酸が硝子体網膜付着に含まれていることをさらに確認するために、種々の年令の3匹の猿の右眼で標準的硝子体切除法を行って、上記のコンドロイチン硫酸−結合領域が硝子体切除法中に除去されたかどうかを試験した。これらの動物の左眼は対照用として使用した。これらの研究の結果は、正常な硝子体網膜付着の硝子体基部および他の領域並びに強い抗−コンドロイチン硫酸−結合のそれらの付随領域は、硝子体基部を除去するために予定した作業を行った場合でさえも、標準的硝子体切除法中に除去されなかった(図3参照)。
【0039】
実施例3
標準的硝子体切除法により通常は除去されない強い硝子体網膜付着性領域が眼にプロテアーゼを含まないコンドロイチナーゼABCを注入することにより除去できるかどうかを測定するために実験を行った。この酵素は標準的硝子体切除法後に1匹の猿の右眼に注入された。酵素を含有している溶液は硝子体洗浄および摘出前に20分間そのままにされた。眼は抗−コンドロイチン硫酸抗体を使用する光免疫細胞化学法並びに電子顕微鏡法の準備がなされており、左眼は対照用として使用された。一般的な組織学および免疫細胞化学法を基にすると、結果はコンドロイチン硫酸免疫反応性が完全になくそして硝子体基部が完全に剥離されたかまたは除去されたことを示していた(図4参照)。さらに、光または電子顕微鏡によると硝子体または毛様体毒性の兆候は観察されなかった。
【0040】
実施例4
酵素の硝子体内注入後1時間で硝子体の硝子体基部および他の領域を毛様体上皮および神経網膜から完全に剥離するために必要なプロテアーゼを含まないコンドロイチナーゼABCの最大および最小有効投与量を制定するために研究を行った。年令が4才−8才の健康で且つ眼の合併症のない4匹のシノモロガス猿に対して工程を行った。全ての場合、猿は眼底鏡法および超音波法で酵素工程の前および後の両者で試験された。
【0041】
動物に麻酔をかけ、そして標準的硝子体切除工程を用いて600μlの硝子体芯を除去した。4匹の猿のそれぞれにおける硝子体の除去量を25U、100U、110U、150U、および240Uのプロテアーゼを含まないコンドロイチナーゼABCおよび0.03M酢酸ナトリウムを含有している殺菌性の均衡された塩溶液で交換した。全ての場合、生じた硝子体はそれぞれの猿の実験用の眼の中で操作用顕微鏡を通して観察された。動物を1時間にわたり麻酔をかけ、注入された酵素の停滞を防ぎ且つ周囲硝子体を酵素に呈するために頭を15分毎の回転させた。1時間の酵素露呈後に、実験用および対照用の眼の両者を再び超音波法により試験した。この工程の直後に、動物を殺害し、両眼を摘出しそして二分した。それぞれの眼の半分を通常の組織学/病理学用に4%パラホルムアルデヒド中で固定させそしてそれぞれの眼の他の半分を一般的な透過電子顕微鏡を用いる観察用に1/2強度カルノフスキー固定液中で固定した。4%パラホルムアルデヒド中で固定されたそれぞれの眼の一部を、眼の組織上での酵素処理の推定される悪影響の通常の組織学的観察用に使用した。全ての場合、右眼は対照眼として使用されそして実験用の眼と同じに処理された。
【0042】
全体試験、眼底鏡法、音波写真法、通常の組織学/病理学、免疫細胞化学法および一般的な透過電子顕微鏡に基き、結果を以下の如くまとめることができる:
【0043】
1.25UのコンドロイチナーゼABCを1時間の処理期間にわたり接種した猿では、硝子体は部分的に剥離された。全体的には、硝子体基部領域中の一部の硝子体は依然として鉗子により把握されていた。硝子体が残存していることがさらに通常の組織学的菌株、抗−コンドロイチン硫酸抗体、および透過電子顕微鏡により考証された。酵素処置の他の影響は眼ではみられず、網膜、網膜色素上皮、光神経頭部、毛様体上皮、レンズ、および角膜は全て上記の工程後に正常であった。
【0044】
2.100、150U、および240Uのプロテアーゼを含まないコンドロイチナーゼABCで処置された猿では、硝子体は1時間後に完全に剥離された。通常は硝子体基部に存在している硝子体の密な集積を得ることはできず、そして硝子体に付随した分子および構造体は通常の組織学的観察、抗−コンドロイチン硫酸抗体または透過電子顕微鏡によっては検出されなかった。全ての他の眼の構造体はこれらの2個の眼では正常であった。
【0045】
実施例5
5匹のシノモロガス猿を使用し、猿に10、20、50、および100Uのプロテアーゼを含まないコンドロイチナーゼABCを接種させて、実施例4を繰り返した。下記の改変以外は実施例4と同じ工程を使用した。注入用に使用された均衡された塩溶液は37℃にあらかじめ暖められておりそして0.03M酢酸ナトリウムに調節されていた。一実験では、プロテアーゼを含まないコンドロイチナーゼABCをトリス酢酸塩緩衝駅でなくむしろ均衡された塩溶液中で希釈したが、結果における差異は見られなかった。酵素による剥離の前および後に硝子体試料を集めた。これらの留分中の蛋白質は、剥離工程の前および後に蛋白質特徴を比較するために、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動により分離された。1個の眼では、酵素を気体−流体交換技術により加えて他の酵素分配方法を研究した。硝子体内容物が絶えず確実に撹拌されているようにするために、頭部を実施例4より頻繁に回転させた。コンドロイチナーゼABCの純度はSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法および蛋白質加水分解法により試験されたが、プロテアーゼ活性の証拠は使用された酵素中では見られなかった。
【0046】
全体試験、眼底鏡法、音波写真法、通常の組織学/病理学、免疫細胞化学法および一般的な透過電子顕微鏡に基き、結果を以下の如くまとめることができる:
【0047】
1.10U、20U、および50UのコンドロイチナーゼABCを接種した猿では、硝子体は部分的に剥離された。しかしながら、全ての場合、後部硝子体および前部硝子体はそれぞれ後部網膜および後部レンズ表面から剥離されていた。しかしながら、硝子体は硝子体基部の一部領域に結合されて残存していた。酵素処置の他の影響はこれらの眼ではみられず、これらの動物においては網膜、網膜色素上皮、光神経頭部、毛様体上皮、レンズ、および角膜は全て上記の工程後に正常であった。
【0048】
2.猿を100Uのプロテアーゼを含まないコンドロイチナーゼABCで処置した。これらの動物の1匹では硝子体が1時間の処置後に完全に剥離されたが、他の猿ではそうでなかった。多分、後者は酵素の眼への注入前にそれを濾過しようとする試みのためであり、そして硝子体を剥離するためのこの投与不能性によるものではなかった。他の眼では、硝子体は剥離され、硝子体に付随した分子および構造体は通常の組織学的観察、抗−コンドロイチン硫酸抗体または透過電子顕微鏡によっては検出されなかった。全ての他の眼の構造体はこれらの眼では正常であった。
【0049】
実施例6
10、15、20、30、および45分間の処置期間後に200Uのプロテアーゼを含まないコンドロイチナーゼABCを投与して実施例4および5の工程を繰り返して、下記の結果を得た。
【0050】
10分間の処置期間に関しては硝子体は剥離されず、そして15分間の処置期間に関しては硝子体は部分的にだ 離された。
【0051】
20、30、および45分間の処置期間に関しては硝子体は完全に剥離された。
【0052】
実施例7
2時間の処置期間後に75Uのプロテアーゼを含まないコンドロイチナーゼABCを投与して実施例4および5の工程を繰り返して、硝子体の完全な剥離を得た。
【0053】
穿刺後に硝子体内に注入された20Uのプロテアーゼを含まないコンドロイチナーゼABCの投与は、レンズ転位、大量の眼窩浮腫、および網膜剥離を生じた。
【0054】
実施例8
30分間の処置期間にわたり40Uのβ−グルクロニダーゼを死後くさびに投与して実施例4および5の工程を繰り返して、硝子体の部分的な剥離を得た。
【0055】
90分間の処置期間にわたるそれぞれ35UのカテプシンA、B、およびDの投与は硝子体の剥離を生じなかった。
【0056】
30分間の処置期間にわたりそれぞれ40UのヘパリチナーゼIおよびIIを死後くさび投与すると、硝子体の部分的な剥離を得た。
【0057】
上記を考慮すると、本発明のいくつかの目的が達成されそして他の有利な結果が得られた。
【0058】
本発明の範囲から逸脱しない限り上記の方法では種々の変更を行うことができるので、以上の記載中に含まれているかまたは添付図面中に示されている全ての事柄は説明用と解釈すべきでありそして限定用の意味で解釈すべきではない。

Claims (9)

  1. 硝子体切除後に、哺乳動物の眼の神経網膜、毛様体上皮および後部レンズ表面から眼の硝子体、網膜周囲膜および線維細胞膜を選択的および完全 離するための組成物であって、有効成分としてのコンドロイチン硫酸プロテオグリカンを破壊または減成させる有効量の酵素調製物および薬学的に許容可能なキヤリヤーを含有し、但し該酵素調製物がヒアルロニダーゼで はない、上記組成物。
  2. 該酵素調製物がプロテアーゼを含まないグリコサミノグリカナーゼである、請求項1に記載の組成物。
  3. 該酵素調製物がプロテアーゼを含まないコンドロイチナーゼABC、コンドロイチナーゼAC、コンドロイチナーゼB、コンドロイチン4−スルファターゼ、コンドロイチン6−スルファターゼ、およびβ−グルクロニダーゼからなる群から選択される、請求項2に記載の組成物。
  4. 該有効量が約1−10,000単位の間の該酵素調製物である、請求項1に記載の組成物。
  5. 該有効量が約50−1000単位の間の該酵素調 製物である、請求項1に記載の組成物。
  6. 該酵素調製物が硝子体内、硝子体下、レンズ下または後眼房投与により眼に投与されるものである請求項1に記載の組成物。
  7. 該酵素調製物が薬学的に許容可能な緩衝溶液の形状で投与されるものである請求項1に記載の組成物。
  8. 該溶液が酢酸ナトリウムで緩衝化されている、請求項7に記載の組成物。
  9. 該酵素調製物がコンドロイチナーゼABCである、請求項3に記載の組成物。
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