JP3571639B2 - さつまいも由来の新規ぺルオキシダーゼ遺伝子及びそのプロモーター - Google Patents
さつまいも由来の新規ぺルオキシダーゼ遺伝子及びそのプロモーター Download PDFInfo
- Publication number
- JP3571639B2 JP3571639B2 JP2000329184A JP2000329184A JP3571639B2 JP 3571639 B2 JP3571639 B2 JP 3571639B2 JP 2000329184 A JP2000329184 A JP 2000329184A JP 2000329184 A JP2000329184 A JP 2000329184A JP 3571639 B2 JP3571639 B2 JP 3571639B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- promoter
- swpa2
- dna sequence
- present
- stress
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N9/00—Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
- C12N9/0004—Oxidoreductases (1.)
- C12N9/0065—Oxidoreductases (1.) acting on hydrogen peroxide as acceptor (1.11)
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N15/00—Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
- C12N15/09—Recombinant DNA-technology
- C12N15/63—Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
- C12N15/79—Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts
- C12N15/80—Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts for fungi
- C12N15/81—Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts for fungi for yeasts
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N15/00—Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
- C12N15/09—Recombinant DNA-technology
- C12N15/63—Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
- C12N15/79—Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts
- C12N15/82—Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts for plant cells, e.g. plant artificial chromosomes (PACs)
- C12N15/8216—Methods for controlling, regulating or enhancing expression of transgenes in plant cells
- C12N15/8222—Developmentally regulated expression systems, tissue, organ specific, temporal or spatial regulation
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N15/00—Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
- C12N15/09—Recombinant DNA-technology
- C12N15/63—Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
- C12N15/79—Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts
- C12N15/82—Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts for plant cells, e.g. plant artificial chromosomes (PACs)
- C12N15/8216—Methods for controlling, regulating or enhancing expression of transgenes in plant cells
- C12N15/8237—Externally regulated expression systems
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N15/00—Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
- C12N15/09—Recombinant DNA-technology
- C12N15/63—Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
- C12N15/79—Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts
- C12N15/82—Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts for plant cells, e.g. plant artificial chromosomes (PACs)
- C12N15/8216—Methods for controlling, regulating or enhancing expression of transgenes in plant cells
- C12N15/8237—Externally regulated expression systems
- C12N15/8238—Externally regulated expression systems chemically inducible, e.g. tetracycline
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は新規なプロモーター及びぺルオキシダーゼ遺伝子に関する。
【0002】
植物を含めて大部分の生物は、病原菌、害虫、ビールスなどの生物学的ストレスだけでなく、地球環境悪化によって起こる各種の環境ストレスを受ける。これらのストレスにより、生命の維持に必要な必修要素であるが、反応性の高い酸素は、深刻な生理的障害などを誘発するスーパーオキシドアニオンラジカル(02 −)、過酸化水素(H2 O2 )、ヒドロキシラジカルなどの活性酸素種(ROS)に変わる。従って、生体内では、このような活性酸素を除去するシステムとして、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD:EC1.15.11)、ぺルオキシダーゼ(以下「POD」とする)、カタラーゼ(CAT)などの高分子抗酸化酵素及びビタミンC、ビタミンE、グルタチオンなどの抗酸化物などが多く存在する。
【0003】
ぺルオキシダーゼは、電子供与体の存在下で、過酸化水素を還元する酵素として植物細胞に広く分布するものとして知られている。ぺルオキシダーゼは酵素反応に敏感なために各種臨床試験用試薬として用いられるなど、商業的に重要な酵素としてだけでなく、植物体が各種の外部からのストレスに対応する場合の大切な役割を果たすので、高い関心がもたれている。一般に植物培養細胞は高い酸化的ストレス下で培養されるので、ペルオキシダーゼ活性が極めて高い。そのなかでも、さつまいも培養細胞はいままで報告されたどの植物体の培養細胞よりもぺルオキシダーゼを大量に生産することが報告されている。(Phytochemistry, 39, 981−984(1995) )
【0004】
【従来技術】
今までに西洋芥子大根、麦、小麦、油菜、煙草、菠薐草、稲など約20種の植物に由来する一部の植物のぺルオキシダーゼ同位酵素をコードする遺伝子が知られていた。さつまいものぺルオキシダーゼ遺伝子については、本発明者によってはじめて分離され、報告された。さつまいも培養細胞から分離された酸性ぺルオキシダーゼswpal及び中性ぺルオキシダーゼswpnl遺伝子はさつまいもの培養細胞と植物体の幹で特異的に発現し、ゲノム内に複数で存在する特徴があり、この全体または一部を細胞植物体に形質転換させることによって、ぺルオキシダーゼを安定的に大量生産することができることを報告した。(Mol Gen Genet, 225, 382−391(1997) )
【0005】
また、本発明者はさつまいもから酸性ぺルオキシダーゼ遺伝子swpa2(GeneBank Accession No. AF109124 )及びswpa3 cDNA(GeneBank Accession No. AF109123 )を分離し、その塩基配列を明らかにした。これらの塩基配列によると、swpa2は71個のシグナルペプチドを含み、そしてswpa3は、66個のシグナルペプチドを含み、swpa2及びswpa3は各々358個及び349個のアミノ酸をコードする1246bp及び1310bpの大きさの塩基配列をもつ。swpa2及びswpa3によって発現される成熟蛋白質の等電点は各々4.1及び4.3であり、このことは上記の遺伝子の全てが酸性ぺルオキシダーゼをコードすることを示す。この3’−末端非飜訳領域には、典型的なポリアデニル化シグナルのAAUAAA及びポリ(A)テールが存在し、特に、swpa2遺伝子のN−末端配列は、さつまいも培養細胞の主成分同位酵素(A−2)と完全に一致した。また、本発明者はswpa2遺伝子は、さつまいも植物体の葉に傷を負わせるかまたは低温処理またはオゾン処理を施した場合には強く発現が誘発されたこと、一方ではswpa3遺伝子は植物体の葉に傷を負わせた場合には弱く発現されたが、低温処理またはオゾン処理を施した場合には強く発現が誘発されたことを明らかにした。(Mol. Gen. Genet., 261, 941−947, 1999)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的はさつまいも由来のぺルオキシダーゼのゲノムDNA及びその塩基配列を提供することである。
【0007】
本発明のさらなる目的は多様な環境ストレスによって遺伝子の発現が強く誘発されるプロモータを提供することである。
【0008】
本発明のさらなる目的は多様な環境ストレスに対して耐性を有する形質転換体及びその製造方法を提供することである。
【0009】
本発明のさらなる目的は有用成分を大量に生産することができる形質転換体及びその製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本明細書に記載された用語、技術などは、特別な限定がない限り、本発明が属する技術分野で一般的に使用されている意味で使用する。また、本明細書に記載されている文献はすべて本発明を説明するためのものとして記載する。
【0011】
本発明で用いる用語「塩基配列の変異体」は、生物学的活性を維持しながらswpa2、SWPA2、またはSWPA2プロモーターの塩基配列で一つ以上の塩基が置換、欠失または付加されて変更された塩基配列を意味する。
【0012】
用語「塩基配列の変異体」はswpa2によってコードされるぺルオキシダーゼ活性を有し、swpa2によってコードされるアミノ酸配列の中で一つ以上のアミノ酸が置換、欠失、付加されたアミノ酸配列を意味する。
【0013】
用語「SWPA2プロモーター」は配列番号1の1〜1314の塩基配列を含み、作動可能に連結された遺伝子に適切な条件下で転写活性を付与する塩基配列を意味する。
【0014】
用語「SWPA2プロモーターの活性断片」は、配列番号1の1〜1828番の位置の又はその一部を含み、作動可能に連結された遺伝子にSWPA2プロモーター活性を付与する塩基配列を意味する。
【0015】
用語「形質転換体」は、SWPA2プロモーターと、これと作動可能に連結され、有用物質をコードするDNA配列からなるDNA構造体によって形質転換された細胞または植物体を意味する。本発明において形質転換体としては、形質転換された微生物、動物細胞、植物細胞、形質転換された動物または植物体及びこれらに由来した培養細胞などを含む。
【0016】
用語「環境ストレス」は、対象生物にストレスとして作用する生物的または微生物的ストレスを意味し、例えば損傷又は創傷(怪我)、活性酸素種、熱、水分、温度、塩、大気汚染、紫外線、重金属などによるストレスを意味する。
【0017】
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明はさつまいも由来のペルオキシダーゼ遺伝子をコードするゲノム遺伝子SWPA2及びその塩基配列を提供する。
【0018】
本発明のSWPA2は、配列番号1で示される塩基配列全体またはその一部からなる、さつまいもぺルオキシダーゼswpa2をコードするエキソンを含むDNA配列である。
【0019】
上記SWPA2は、さつまいもゲノムDNAライブラリから3次スクリーニングによってswpa2と読み取り枠(ORF)が同一なゲノムクローンとして選別され、これを天然SWPA2と名付けた。 (図2参照)
【0020】
天然SWPAは3個のエキソンと2個のイントロン及びプロモータ領域からなり、上記エキソンの塩基配列はswpa2 cDNA(GeneBank Accession No. AF109124)の塩基配列と完全に一致した。さつまいもぺルオキシダーゼゲノムクローンは2個のイントロンの中で特に一番目のイントロンが737bpであり、ほかの植物種が100〜300であると比べて極めて長いイントロンを含んでおり、各々のイントロンは5’側がGTで始まり3’側がAGで終るGT−AGの法則にしたがっている。
【0021】
また、本発明は多様な環境ストレスによって遺伝子の発現が誘発されるプロモーターを提供する。
【0022】
本発明において特に限定しない限りSWPA2プロモータはSWPA2プロモーター及びその活性断片を含む意味で用いられる。
【0023】
本発明において、SWPA2プロモーターは配列番号2で示される塩基配列全体またはその一部からなり、プロモーター活性を示すDNA配列からなる。例えば、本発明では、SWPA2プロモーターは望ましくは配列番号2の塩基配列の中で1〜1314の塩基配列またはその一部からなり、プロモーター活性を示すDNA配列からなる。
【0024】
本発明によるプロモーターは、環境ストレスによって強く発現し、さつまいも由来のぺルオキシダーゼゲノム遺伝子の天然SWPA2に由来する。
【0025】
天然SWPA2は、翻訳開始点の上流にプロモーター領域を有しているが、これをSWPA2プロモーターと名付けた。SWPA2プロモーター領域はコンピューターバイオロジカル エンド インホーマティックス ラボラトリー(Computational Biology & Informatics Laboratory )のトランスクリプション エレメント サーチ ソフトウエアー(Transcription Element Search Software)を用いて塩基配列上の特性を分析した結果、上記の配列番号2で示された塩基配列からなっており、転写開始のためのTATAボックスと−895部位にCAATボックスを有する。(図3参照)
【0026】
転写調節蛋白質の付着部位として、ABA(abscisic acid: アブシジン酸)、メチルジャスモネート(methyl jasmonate)、紫外線、損傷又は創傷、低酸素症などによって調節されることが知られてる(Williams, M., et al. 1992)Gボックスは、NNNSACGTGNCMと記載されたアミノ酸配列を有するが、SWPA2プロモーター領域の−445及び−455部位にこれと類似な領域(モティーフ)が存在する(図3参照)天然SWPA2プロモーター領域内のGボックスと転写開始点との間には、組織特異的に発現されストレスによって発現が誘発される転写因子であることが明らかにされた(Gidoni, D. et al., 1994)SP−1が存在していて、それ以外にもAAAATAAの反復配列が6個存在する。
【0027】
また、天然SWPA2のプロモーター領域は、配列番号2の塩基配列内−1170と−1188との間にAGAANの共通配列を有する熱衝撃に反応する転写因子のHSE(heat shock element)を有している。(図3参照) GCN−4及びAP−1は活性酸素種などに反応するものと知られ、特にAP−1は麦C−ホルデニンプロモーターで窒素に反応する重要要素として知られている。(Muller, M . et al., 1993 )さらに、天然SWPA2のプロモーター領域にはGN−4が3部位にそしてAP−1が2部位に存在する。特に、−11750と−1163との間にはGCN−4及びAP−1が逆方向反復塩基配列で存在する。(図3参照)
【0028】
本発明のSWPA2プロモーターは酸化的ストレスを含む多様な外部的要因によって発現が強く誘発され、特に培養細胞において強く発現されるので、環境ストレス抵抗性植物体の開発に及び形質転換植物細胞を用いる有用物質の生産に有用に利用することができる。
【0029】
本発明のSWPA2プロモーターはストレスによって遺伝子の発現を効果的に誘発することができる。このために、本発明のプロモーターはABA、メチルジャスモネート、損傷又は創傷、低酸素症、活性酸素症、熱又は窒素によるストレスを認識する因子を含む。SWPA2プロモーターは、このような特性を用いて配列番号2で示される塩基配列中の1〜1828又はこの一部からなり、プロモーター活性を示すDNA配列及びこれと作動可能に連結された構造遺伝子からなる融合遺伝子構造体の製造に利用することができる。上記融合遺伝子構造体は、SWPA2プロモーター遺伝子に有用物質の生産に係る構造遺伝子を連結し、多様な環境ストレス下でSWPA2プロモーターの調節によって有用物質を発現するので有用物質を生産するための形質転換体の製造に有用に利用することができる。また、上記融合遺伝子構造体に多様な環境ストレスに対して耐性を示す遺伝子を構造遺伝子として使用することにより、外部的なストレスが加わった場合に、これに対して耐性を有する形質転換体の製造にも利用することができる。
【0030】
本発明のプロモータは、植物体だけでなく、微生物でも作用可能であり、従って形質転換植物細胞、形質転換植物体及びこれらかに由来した形質転換カルス、形質転換微生物、形質転換動物細胞を生産することに利用できる。
【0031】
さらに、本発明は上記SWPA2プロモーターを用いて多様な環境ストレスによって有用物質の生産を誘発することができる形質転換体の製造方法を提供する。
【0032】
上記形質転換体の製造方法は、
1)配列番号2で示される塩基配列の1〜1828の塩基又はこの一部からなるプロモーター活性を示すDNA配列及びこれと作動可能に連結され得る有用物質をコードするDNA配列を挿入した発現ベクターを構築する工程;
2)宿主細胞を該発現ベクターで形質転換する工程;及び
3)該発現ベクターを挿入した該形質転換体を選別する工程からなる。
【0033】
本発明の方法において有用物質としては薬理効果を奏する多様な蛋白質またはペプチド、形質転換体にストレスに対する耐性を付与する物質などを含む。従って、本発明の方法によって有用物質を生産することができる形質転換体及び多様な環境ストレスに耐性を有する形質転換体を作ることができる。
【0034】
【実施例】
以下、本発明を下記の実施例によってより詳細に説明する。ただし、下記の実施例は本発明を例示するものであり、本発明の範囲を制限するものではない。
【0035】
〈実施例1〉ぺルオキシダーゼゲノムDNAの分離
ぺルオキシダーゼ遺伝子swpa2のゲノム遺伝子を探すために、まずswpa2(GeneBank Accession No. AF109124 )がさつまいものゲノム内に存在する遺伝子であることを確認するために、サザンブロット分析を実施した。
【0036】
さつまいも培養細胞からゲノムDNAをデラポルタ(Dellaporta, Newsletter, 57, 26−29(1983) )によって抽出したゲノムDNA15μgを制限酵素EcoR I、Hind II及びHind IIIで切断し、アガロースゲル電気泳動を行った。上記ゲル上のゲノムDNAをナイロン膜に転写した後、swpa2遺伝子各々の特異的な3’−末端非飜訳領域を32Pで標識した遺伝子断片を探針として用いて混成化反応を行った。その結果を図1に示す。
【0037】
図1に示したように、swpa2遺伝子は、2個以上のバンドを示し、お互いに違うゲノム内に複数存在する遺伝子であることがわかる。
【0038】
〈実施例2〉ぺルオキシダーゼゲノムDNA SWPA2の分離及び塩基配列の分析
本発明のぺルオキシダーゼ遺伝子swpa2をゲノム内に含むゲノムDNAを分離するために下記の実験を行った。
【0039】
さつまいもゲノムDNAライブラリーは、λ Blue STARTM BamhI Arms ベクターキット(Novagen 社製)を用いて製造した。swpa2の塩基配列を特異的に認識するプライマーを用いてPCRを行った。これから合成された0.5kbの大きさのDNA産物を32Pで標識してさつまいもPODゲノムDNAライブラリーのスクリーニングに用いた。ライブラリスクリーニングは、サムブルーク(Sambrook)他の方法(Molecular cloning: a laboratory manual 2nd 1989 )によって実施し。3次スクリーニングによってswpa2とORFとが同一なゲノムクローンを得て、これを天然SWPA2と名付けた。
【0040】
天然SWPA2は、全体長さが約4kbの配列番号1で示される塩基配列をもち、3個のエキソンと2個のイントロンとプロモーター領域で構成されていた。(図2)上記エキソンの塩基配列は、swpa2cDNAの塩基配列と完全に一致するゲノムクローンであることを確認した。さつまいもPODゲノムクローンは2個のイントロン中、特に一番目のイントロンが737bpであり、ほかの植物種が100〜300bpであることに比べると、極めて長いイントロンを含んでいる。各々のイントロンは5’の側がGTで始まり、3’の側がAGで終るGT−AG法則にしたがっている。
【0041】
〈実施例3〉ペルオキシダーゼゲノムDNASWPA2のプロモーターの分離
天然SWPA2のプロモーターは、翻訳開始点の上流から−1828bpまでの領域に該当する配列番号2として記載される塩基配列を構成する。(図3)上記SWPA2のプロモーターの塩基配列上の特性をコンピューターバイオロジカル エンド インホーマティックス ラボラトリーのトランスクリプションエレメント リサーチ ソフトウエアー(TESS)を用いて分析した。
【0042】
塩基配列分析結果:SWPA2プロモーターは真核生物プロモーターの調節要素部位を有していることが確認されたが、転写開始のためのTATAボックスが存在し、−895部位にCAATボックスが存在した。転写調節蛋白質の付着部位はABA、メチル ジャスモネート、紫外線、損傷又は創傷、低酸素症などによって調節されることが知られている(Williams, M, et al. 1992)。GボックスはNNNSACGTGNCMと記載されたアミノ酸配列を有するが、SWPA2プロモーター領域の−445と−455部位にこれと類似な領域(モティーフ)が存在する。(図3)SWPA2プロモーター内のGボックスと転写開始点との間には組織特異的に発現し、ストレスによって発現が誘導される転写因子であることが明らかにされた(Gidoni, D. et al., 1984 )SP−1が存在していて、ほかにもAAAATAの反復配列が6個存在した。
【0043】
また、SWPA2プロモーターは−1170と−1188との間にAGAANの共通配列を有する熱衝撃に反応する転写因子のHSE(熱ショックエレメント)を有している。(図3)GCN−4及びAP−1は活性酸素種などに反応するものとして知られており、特にAP−1は麦C−ホルデニンプロモータで窒素に反応する重要要素として知られている。(Muller, M. et al., 1993 )同時に、天然SWPA2のプロモーター領域には、GCN−4が3部位に、AP−1が2部位に存在する。特に、−1175と−1163との間にはGCN−4及びAP−1が逆方向反復塩基配列で存在する。(図3)
【0044】
上記のように、本発明のSAP2プロモーターは、ROSをはじめ多様なストレスを認識する因子を多く含んでいて環境ストレスに対して耐性を有する耐性植物体開発にとても有用に使用できる。
【0045】
〈実施例4〉SWPA2プロモーターの欠失突然変異体の製造
本発明のSWPA2プロモーターの欠失突然変異体を製造するために、SWPAのプロモーター領域をEx Taqポリメラーゼ(タカラ社製)と配列特異的プライマーを用いてPCRで増幅した。この時、プライマーは配列番号3〜7として示される上流側のプライマーと配列番号8として示される下流側のプライマーを用いて、上記上流側プライマーはすべてSalI制限酵素部位を含み、下流側プライマーはBamHI制限酵素部位を含むように製造した。上記のプライマーのPCR反応による欠失大きさは、各々354、602、968、1314、1824bpで増幅された。(図4)
【0046】
これから得たPCR産物を制限酵素SalI/BamHIで切断した後、バイナリベクターとしてGUSコード部分とNOSターミネーターを含むpBI101プラスミドベクター(Clontech社製) に上記DNA断片をサブクローニングした。これから−1824、−1314、−968、−602、−354欠失構造を含むSWPA2プロモーターの欠失突然変異プラスミドベクターpBS1814、pBS1314、pBS968、pBS602、pBS354を製造し、これを用いてトランシット アッセイ(Transit assay )を実施した。
【0047】
〈実施例5〉煙草原形質体を用いたSWPA2プロモーターのトランシットアッセイ
SWPA2プロモーターの欠失突然変異体を用いたトランシット アッセイを下記のように行った。まず、煙草懸濁培養細胞BY−2(Nicotiana tabacum L. cv. Bright yellow 2 )を用いて継代培養し、3日経過後に細胞を2%セルラーゼR−10と0.5%マセロザイム(mycerozyme)を含有する酵素液で3時間処理し、原形質体を分離した。これに上記の実施例4で製造した欠失突然変異体プラスミドベクターを加えて、ポリエチレングリコール方法を用いてプラスミドベクターを細胞内に導入させた後、25℃で暗状態下で16時間培養した。欠失突然変異体プラスミドベクターを含む原形質体の蛍光をジェファソン他の方法(Plant Mol. Biol. Ref., 5, 387−405, 1987 )で測定することによって、プロモーターの活性をGUS蛋白質が生産された量として計算した。
【0048】
トランシット アッセイの結果、SWPA2プロモータ中に、特に−1314の欠失構造が導入された場合CaMV 35Sプロモーターを用いた場合より、約30倍以上の高いGUS活性を示した。(図5)
【0049】
〈実施例6〉SWPA2プロモーターの酵母での発現
SWPA2プロモーターが酵母(Saccharomyces cerevisiae)でも発現されるかどうかを試験するために、酵母/大腸菌シャトルベクターのYEp352(Hil l 他 1986 )及びS.cervisiae L3262を宿主として用いた。実施例4で製造されたGUS遺伝子及びターミネーター(NOS terminator)に結合された形態でSWPA2プロモーターの欠失突然変異を含んでいるプラスミドベクターの各々をYEp352ベクターに導入した後、PEG及酢酸リチュームを用いた酵母形質転換方法を用いて酵母を形質転換させた。形質転換された酵母をSD base−Ura DO (drop out) supplement(Clontech社製)で培養し、実施例5と同一方法で形質転換された酵母から発生される蛍光を測定してプロモーターの活性を検定した。
【0050】
その結果、−1314の欠失構造、−1620の欠失構造及び−1824の欠失構造が導入された形質転換酵母ではCaMV 35Vプロモーターよりも各々1.6倍、1.4倍及び8.4倍高いGUS活性を示した。(図6)
【0051】
〈実施例7〉形質転換植物体及び培養細胞でSWPA2プロモーターを用いるGUS発現
【0052】
〈7−1〉植物材料及び形質転換植物体の製造
形質転換植物体の材料は、煙草(Nicotiana tabacum cv. Xanthi)を用い、上記実施例4で製造されたSWPA2プロモーターの欠失突然変異を含むプラスミドベクターのpBS1824(−1824欠失構造)及びpBS1314(−1314欠失構造)及びCaMVプロモーターにGUS遺伝子が結合されたpB1121を導入した癌腫菌(Agrobacterium tumefaciens )LBA4404を各々上記煙草に感染させた。感染された煙草を200mg/Lカナマイシン及び300ml/Lクラホラン(claforan)を含有したMS培地(Murashige T. 他、Physiol Plant, 15, 473−497, 1962 )で培養して形質転換植物体を選別し、ルーティグ(rooting)及びシューティング(shooting)過程を経た後、純化させ、小さい花盆へ移して栽培しながら実験材料として用いた。
【0053】
上記形質転換植物体内にSWPA2プロモーターの欠失突然変異が導入されたかどうかを確認するために、配列番号9及び10で示されるNPTIIプライマーと配列番号11及び12で示されるプロモータープライマーを用いてPCRを行った。PCR反応は、NPTIIプライマーを用いた場合には、95℃で1分、65℃で1分、72℃で1分によって30回、プロモータープライマーを用いる場合には、95℃で1分、62℃で1分、72℃で1分によって30回行った。この結果、形質転換植物体ではNPTIIプライマーによる0.7kbのDNA切片とプロモータープライマーによる1.0kbのDNA切片が検出され、これによって上記形質転換植物体内に外来遺伝子が挿入されたことを確認した。
【0054】
本発明で選別された、pBS1314(−1314欠失構造)で形質転換カルスを生命工学研究所附設遺伝子銀行(Korean Collection for Type Cultures )に2000年10月16日付けで寄託した。 (受託番号: KCTC 0875BP)
【0055】
〈7−2〉形質転換培養細胞の製造
形質転換培養細胞を製造するために、実施例〈7−1〉で遺伝子導入が確認された形質転換煙草植物体の葉をMS基本培地に0.1mg/L BAP、2mg/L NAA、30g/Lスクロースを含むカルス誘導培地で培養してカルスを誘導し、これから誘導された形質転換煙草細胞主から懸濁培養を確立した。
【0056】
〈7−3〉ストレスによる形質転換植物体でのGUS発現の測定
外部的環境ストレスによる形質転換植物体内でSWPA2プロモータの発現様相を検査するために、上記形質転換植物体に損傷を負わせ、又はH2 O2 で処理してこれらから誘導されるGUS活性を測定した。
【0057】
まず、損傷によるSWPA2プロモーターの発現様相を探るために形質転換植物体に損傷を負わせてGUS活性を測定した。その結果、CaMV 35Sプロモーター遺伝子を含むpBI121ベクターが導入された形質転換植物体では、損傷によるGUS発現量の変化は現れなかったが、一方pBS1824ベクター及びpBS1314ベクターが各々導入された形質転換植物体では、損傷処理3日経過後にGUSの発現量が増加した。(図7)pBS1314が導入された形質転換植物体の場合には、損傷処理によりDUSの発現量が無処理群よりも約3.6倍増加した。pBS1824が導入された形質転換植物の場合には、損傷処理によるGUS発現量の増加はpBS1314よりも低かったが、損傷によりGUSの発現が誘発されたものはpBS1314と類似な傾向を示した。
【0058】
また、本発明者はH2O2によるSWPA2プロモーターの発現様相を確認するために、成熟した葉から直径7mmの葉切れ(leaf disk)を取って1mMH2O2溶液に浮かべて連続光の状態下で培養した。培養後GUS活性を測定してH2O2によるSWPA2プロモーターの発現様相を検査した。その結果、培養48時間経過後pBS1314が導入された形質転換植物体の場合には、非処理群に比べて約58倍GUSの発現量が増加し、CaMV 35S プロモーターより約1.7倍高いGUS活性が測定された。〈図8〉pBS1824が導入された形質転換植物体の場合には、H2O2によってGUSの発現量が3.2倍増加し、CaMV 35S プロモーターより1.2倍高くGUSの活性が測定された。
【0059】
さらに、ぺルオキシダーゼゲノム遺伝子SWPA2のプロモータ欠失突然変異体が導入された煙草の形質転換植物体に紫外線を照射した後、誘発されたGUS活性を測定した結果、培養24時間経過後pBS1314が導入された形質転換植物体の場合には、非処理群に比べて約5.6倍GUSの発現量が増加し、CaMV 35S プロモーターより約1.2倍高いGUS活性が測定された。
【0060】
〈7−4〉ケルロース及び懸濁培養におけるGUSの発現
本発明のペルオキシダーゼ遺伝子SWPA2プロモーターが培養細胞の生長と関連して、その発現が調節されるかどうか検査するために、pBS1314、pBS1824、及びpBSI121を各々導入した形質転換植物体から誘導された形質転換カルスからGUS活性を測定した。その結果、pBS1314が導入された形質転換カルスは、pbI121が導入された形質転換カルスより約4倍高いGUS活性を示した(図10a及び図10b)。
【0061】
また、形質転換カルスから誘導された懸濁細胞でGUSの活性変化を検査した結果、pBS1314、pBS1824、及びpBI121を導入した形質転換細胞は、同一の生長を見せ、培養15日経過後に停滞期に到達した(図11a及び図11b)
【0062】
pBI121が導入された形質転換細胞のGUS活性は、細胞の生長時期に関係なく比較的低い水準に維持された。pBS1824が導入された形質転換細胞においても、細胞生長に関係なく一定水準のGUSを発現しているが、pBI121より高い発現量を維持した。一方、pBS1314が導入された形質転換細胞においては、細胞培養5日〜7日の間には低い水準でGUSを発現したが7日経過後からGUS発現量が急激に増加した。培養15日経過後には、最高の発現量を示し、培養後期まで維持した。
【0063】
【発明の効果】
本発明は、さつまいもの培養細胞から環境ストレス条件で強く発現する新規なペルオキシダーゼ遺伝子SWPA2及び上記遺伝子のプロモーターを提供する。本発明のペルオキシダーゼゲノム遺伝子SWPA2プロモーターは、各種環境ストレスを認識する領域を複数部位に含んでおり、形質転換植物体から目的とする遺伝子を発現させるために一般的に多く使われているCaMV 35S プロモーターに比べて、トランシット アッセイで約30高い活性を示すことが明らかにされた。従って、上記のプロモーターの全体又はその一部を使って、細胞、植物体、微生物及びバクテリアなどの形質転換体の開発に利用すれば、環境ストレスに対して耐性を持った耐性植物体の開発と有用な成分を大量生産できる形質転換生物体の開発とに有用に利用できる。
【0064】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のさつまいもぺルオキシダーゼ遺伝子swpa2を含むゲノムDNAを分離するために、サザンブロット法で分析した結果を示す図である。
【図2a】本発明のさつまいものペルオキシダーゼをコードするゲノム遺伝子SWPA2の塩基配列及びこれを翻訳したアミノ酸配列を示す図である。
【図2b】図2aに示したぺルオキシダーゼをコードするゲノム遺伝子SWPA2の塩基配列及びこれを翻訳したアミノ酸配列に連続する塩基配列及びアミノ酸配列を示す図である。
【図3】さつまいもぺルオキシダーゼをコードするゲノム遺伝子SWPA2のプロモーター領域の塩基配列を示す図である。
【図4】本発明のぺルオキシダーゼをコードするゲノム遺伝SWPA2のプロモーター領域の欠失突然変異体を作成する過程を示す図である。
【図5】本発明のプロモータ領域の欠失突然変異体を用いるトランシット アッセイの結果を示す図である。
【図6】本発明のプロモーター欠失突然変異体を挿入した形質転換酵母でのGUS活性を測定した結果を示す図である。
【図7a】本発明のプロモーター欠失突然変異体を挿入した煙草の形質転換植物体での損傷処理なしに誘発されたGUS活性を測定した結果を示す図である。
【図7b】本発明のプロモーター欠失突然変異体を挿入した煙草の形質転換植物体での損傷処理後に誘発されたGUS活性を測定した結果を示す図である。
【図8a】本発明のプロモーター欠失突然変異体を挿入した煙草の形質転換植物体でのH2 O2 処理なしに誘発されたGUS活性を測定した結果を示す図である。
【図8b】本発明のプロモーター欠失突然変異体を挿入した煙草の形質転換植物体でのH2 O2 処理後に誘発されたGUS活性を測定した結果を示す図である。
【図9a】本発明のプロモーター欠失突然変異体を挿入した煙草の形質転換植物体での紫外線照射なしに誘発されたGUS活性を測定した結果を示す図である。
【図9b】本発明のプロモーター欠失突然変異体を挿入した煙草の形質転換植物体での紫外線照射後に誘発されたGUS活性を測定した結果を示す図である。
【図10a】本発明のプロモーター欠失突然変異体を挿入した煙草の形質転換植物体の葉から誘導したカルスをGUSで染色した結果を示す図である。
A:pBS1314 B:pBS1824
C:対照群 D:pBI121
【図10b】本発明のプロモーター欠失突然変異体を挿入した煙草の形質転換植物体の葉から誘導したカルスのGUS活性を測定した結果を示す図である。
A:pBS1314 B:pBS1824
C:対照群 D:pBI121
【図11a】本発明のプロモーター欠失突然変異体を挿入した煙草の形質転換植物体の葉から誘発したカルスを懸濁培養して、その細胞の細胞成長曲線を示す図である。
【図11b】本発明のプロモーター欠失突然変異体を挿入した煙草の形質転換植物体の葉から誘発したカルスを懸濁培養して、その細胞のGUS活性を測定した結果を示す図である。
Claims (10)
- 配列番号2で示される塩基配列の515〜1828の塩基からなるプロモーター活性を示すDNA配列。
- 該プロモーター活性が環境ストレスによって誘発される請求項1記載のDNA配列。
- 該環境ストレスが損傷又は創傷、活性酸素種、熱、水分、温度、塩、大気汚染、紫外線、又は重金属によるストレスである請求項2記載のDNA配列。
- 配列番号2で示される塩基配列の515〜1828の塩基からなるプロモーター活性を示すDNA配列及びこれと作動可能に連結され得る有用物質をコードするDNA配列からなるDNA構造体。
- 該プロモーター活性を示すDNA配列が、ABA(アブシジン酸)、メチルジャスモネート、損傷又は創傷、低酸素症、活性酸素症、熱、又は窒素に対するストレスを認識する因子を含む請求項4記載のDNA構造体。
- 1)配列番号2で示される塩基配列の515〜1828の塩基からなるプロモーター活性を示すDNA配列及びこれと作動可能に連結され得る有用物質をコードするDNA配列を挿入した発現ベクターを構築する工程;
2)宿主細胞を該発現ベクターで形質転換する工程;及び
3)該発現ベクターを挿入した該形質転換体を選別する工程で起きるストレスによって有用物質の生産が誘発される形質転換体を製造する方法。 - 該有用物質が薬理効果を奏する蛋白質又はペプチド、又はストレスに対する耐性を形質転換体に付与する物質である請求項6記載の方法。
- 該工程2)の宿主細胞が、植物細胞、動物細胞及び微生物からなる群から選ばれる請求項6記載の方法。
- 該形質転換体が、微生物、植物細胞、植物体及びこれらに由来したカルスからなる群から選ばれる請求項6記載の方法。
- 請求項6記載の方法によって生産された形質転換煙草カルス(受託番号:KCTC 0875BP)。
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
KR19990047361 | 1999-10-29 | ||
KR2000-61231 | 2000-10-18 | ||
KR1999-47361 | 2000-10-18 | ||
KR10-2000-0061231A KR100437266B1 (ko) | 1999-10-29 | 2000-10-18 | 고구마 유래 퍼옥시다제 게놈 유전자 및 그의 프로모터 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001169790A JP2001169790A (ja) | 2001-06-26 |
JP3571639B2 true JP3571639B2 (ja) | 2004-09-29 |
Family
ID=26636251
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000329184A Expired - Fee Related JP3571639B2 (ja) | 1999-10-29 | 2000-10-27 | さつまいも由来の新規ぺルオキシダーゼ遺伝子及びそのプロモーター |
Country Status (8)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6649748B1 (ja) |
EP (1) | EP1224289B1 (ja) |
JP (1) | JP3571639B2 (ja) |
CN (1) | CN100354420C (ja) |
AU (1) | AU1419801A (ja) |
CA (1) | CA2389328C (ja) |
DE (1) | DE60035426D1 (ja) |
WO (1) | WO2001031018A1 (ja) |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7118914B2 (en) * | 2002-04-23 | 2006-10-10 | Korea Research Institute Of Bioscience And Biotechnology | Method for producing human lactoferrin in plant cell culture |
WO2006054815A1 (en) * | 2004-11-17 | 2006-05-26 | Korea Research Institute Of Bioscience And Biotechnology | Recombinant expression vector for production of plants having multiple stress tolerances, and method for preparing multiple stress-tolerant plants using the same |
US7388127B2 (en) | 2004-02-24 | 2008-06-17 | Korea Research Institute Of Bioscience And Biotechnology | Multiple stress-inducible peroxidase promoter derived from Ipomoea batatas |
KR100604191B1 (ko) * | 2004-09-06 | 2006-07-25 | 고려대학교 산학협력단 | 고구마 유래 식물체 당 유도성 프로모터 염기서열 및 이를포함하는 식물체 당 유도성 발현 벡터 |
KR100977398B1 (ko) * | 2008-03-13 | 2010-08-24 | 한국생명공학연구원 | 복합스트레스 내성 형질전환 식물체 및 이의 제조 방법 |
JP5158639B2 (ja) | 2008-04-11 | 2013-03-06 | 独立行政法人農業生物資源研究所 | 植物の内胚乳に特異的に発現する遺伝子および該遺伝子のプロモーター、並びにそれらの利用 |
CN102146360B (zh) * | 2010-12-31 | 2012-12-19 | 杭州师范大学 | 一种分离提取番薯皮中过氧化物酶的方法 |
CN103333869A (zh) * | 2013-06-28 | 2013-10-02 | 华南师范大学 | 从甘薯的茎和叶中提取和制备过氧化物酶的方法 |
CN106397557B (zh) * | 2016-08-30 | 2019-10-18 | 江苏徐淮地区徐州农业科学研究所 | 甘薯耐逆相关蛋白IbFBA2、编码基因、重组载体与应用 |
CN106577253B (zh) * | 2016-11-15 | 2018-06-22 | 文山州金农薯类作物研究所有限公司 | 一种高淀粉、高产量红薯的培育方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5670349A (en) * | 1993-08-02 | 1997-09-23 | Virginia Tech Intellectual Properties, Inc. | HMG2 promoter expression system and post-harvest production of gene products in plants and plant cell cultures |
US5866695A (en) * | 1995-10-27 | 1999-02-02 | Indiana Crop Improvement Association | Soybean peroxydase gene family and an assay for detecting soybean peroxidase activity |
CA2186833A1 (en) * | 1996-09-30 | 1998-03-31 | Mark Gijzen | Seed coat dna regulatory region and peroxidase |
-
2000
- 2000-10-27 JP JP2000329184A patent/JP3571639B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2000-10-28 EP EP00976415A patent/EP1224289B1/en not_active Expired - Lifetime
- 2000-10-28 DE DE60035426T patent/DE60035426D1/de not_active Expired - Lifetime
- 2000-10-28 CN CNB008149631A patent/CN100354420C/zh not_active Expired - Fee Related
- 2000-10-28 US US09/744,900 patent/US6649748B1/en not_active Expired - Fee Related
- 2000-10-28 WO PCT/KR2000/001231 patent/WO2001031018A1/en active IP Right Grant
- 2000-10-28 CA CA002389328A patent/CA2389328C/en not_active Expired - Fee Related
- 2000-10-28 AU AU14198/01A patent/AU1419801A/en not_active Abandoned
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US6649748B1 (en) | 2003-11-18 |
EP1224289A1 (en) | 2002-07-24 |
DE60035426D1 (de) | 2007-08-16 |
CN100354420C (zh) | 2007-12-12 |
EP1224289A4 (en) | 2004-06-23 |
EP1224289B1 (en) | 2007-07-04 |
AU1419801A (en) | 2001-05-08 |
CN1384879A (zh) | 2002-12-11 |
WO2001031018A1 (en) | 2001-05-03 |
JP2001169790A (ja) | 2001-06-26 |
CA2389328A1 (en) | 2001-05-03 |
CA2389328C (en) | 2009-04-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR20150085846A (ko) | Tal-매개 전이 DNA 삽입방법 | |
JP3571639B2 (ja) | さつまいも由来の新規ぺルオキシダーゼ遺伝子及びそのプロモーター | |
US20040244072A1 (en) | Leaf specific gene promoter of coffee | |
CN111574606B (zh) | 小麦抗病与抽穗调控基因TaCOK及其相关生物材料与应用 | |
US20050262596A1 (en) | Embryo preferred promoter and method of using same | |
JP3141084B2 (ja) | 単子葉植物の超迅速形質転換法 | |
KR100437266B1 (ko) | 고구마 유래 퍼옥시다제 게놈 유전자 및 그의 프로모터 | |
US7112723B2 (en) | Globulin 2 regulatory region and method of using same | |
KR100862599B1 (ko) | 고구마 유래 식물 조직배양세포 고발현 프로모터 및 이를포함하는 식물 조직배양세포 고발현 벡터 | |
JP2004528854A (ja) | 新規構成的植物プロモーター | |
US7388127B2 (en) | Multiple stress-inducible peroxidase promoter derived from Ipomoea batatas | |
JP4439844B2 (ja) | 植物の鉄欠乏応答性及び/又は根特異的発現を付与するシスエレメント | |
CN110819606B (zh) | 水稻受体胞质激酶OsRLCK22及其编码基因和应用 | |
US8642749B2 (en) | Regulatory region preferentially expressing to seed embryo and method of using same | |
KR101825960B1 (ko) | 벼 유래 뿌리 특이적 프로모터 및 이의 용도 | |
AU780525B2 (en) | Novel miniature inverted-repeat transposable elements (MITEs)-like element and transcriptional activation element | |
CN107663230A (zh) | 耐冷相关蛋白在调控植物耐冷性中的应用 | |
US6759529B1 (en) | Plant-gene promoter and methods of using the same | |
JPH09201190A (ja) | 分子育種法による高鉄含量植物およびその作出方法 | |
CN105669849B (zh) | 小麦抗病相关蛋白TaCAD12及其相关生物材料与应用 | |
JP2775405B2 (ja) | 新規チオニン | |
CN116836249A (zh) | 与小麦产量相关的三个同源基因及相关蛋白质 | |
CN105524155B (zh) | 小麦蛋白TaMYB7A及其编码基因与应用 | |
JP4495981B2 (ja) | 外来遺伝子の導入方法 | |
CN107513532A (zh) | 一个梨组成型表达启动子PbTMT4P及其应用 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20031112 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20040204 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20040204 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040209 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20040204 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20040427 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040602 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040624 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080702 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090702 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090702 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100702 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100702 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110702 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120702 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130702 Year of fee payment: 9 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |