JP3570769B2 - 床保温フロアー材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、床保温フロアー材に関し、さらに詳しくは室内の床の保温効果に優れ、温水または電熱ヒーターなどで床暖房してその熱源を断った後も床の保温持続性を有するような床保温フロアー材に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
冬期の床板(フロアー、フローリング)での生活は肌寒く快適でないため、絨毯などが床に敷かれたり、ストーブなどの暖房装置が用いられる。また、近年床保温フロアー材が用いられるようになってきている。
【0003】
従来の床保温フロアー材としては、フロアーの基材中に温水チューブを導入し、この温水チューブに温水を循環させることによりフロアー材の温度を上げて所定温度に維持することができる床保温フロアー材、あるいはフロアーの基材中に電熱ヒーターを導入し、この電熱ヒーターに電気を流すことによりフロアー材の温度を上げて所定温度に維持することができる床保温フロアー材、さらには、コルクフロアー材など基材の保温効果を利用した床保温フロアー材がある。
【0004】
ところで、フロアー材は一般にその表面に塗膜が形成されているが、塗膜自体に保温効果があるフロアー材は従来なかった。
したがって、本発明者らは、塗膜自体に保温効果がある床保温フロアー材を得るべく鋭意研究し、木質材料からなる基材層と、合成樹脂塗料からなる下塗り塗料層と、粒子径5〜40μmの蓄熱鉱石粉末を特定量配合した合成樹脂塗料からなる中塗り塗料層と、粒子径5〜40μmの蓄熱鉱石粉末を特定量配合した合成樹脂塗料からなる上塗り塗料層とを順次積層すると、塗膜自体に保温効果がある床保温フロアー材が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、塗膜自体に保温効果がある床保温フロアー材を提供することを目的としている。
【0006】
【発明の概要】
本発明に係る床保温フロアー材は、
木質材料からなる基材層(a)と、
合成樹脂塗料からなる下塗り塗料層(b)と、
合成樹脂塗料の樹脂固形分に対して粒子径5〜40μmの蓄熱鉱石粉末を5〜40重量%含有する合成樹脂塗料からなる中塗り塗料層(c)と、
合成樹脂塗料の樹脂固形分に対して粒子径5〜40μmの蓄熱鉱石粉末を5〜40重量%含有する合成樹脂塗料からなる上塗り塗料層(d)と
が順次積層形成されてなることを特徴としている。
【0007】
前記下塗り塗料層(b)、中塗り塗料層(c)または上塗り塗料層(d)を形成する合成樹脂塗料としては、アミノアルキド樹脂塗料、ウレタン樹脂塗料、不飽和ポリエステル樹脂系紫外線硬化型塗料、エポキシアクリレート樹脂系紫外線硬化型塗料またはウレタンアクリレート樹脂系紫外線硬化型塗料が好ましい。
【0008】
また、前記蓄熱鉱石粉末としては、フェルグソン鉱石粉末が好ましい。
【0009】
【発明の具体的説明】
以下、本発明に係る床保温フロアー材について具体的に説明する。
基材層(a)
本発明で用いられる基材層(a)は木質材料で構成されており、このような木質材料としては、銘木の一枚板、突板貼り合板、突板貼りパーティクルボード、突板貼りハードボードなど表面が木質材料である従来公知のフロアー基材が挙げられる。
【0010】
下塗り塗料層(b)
本発明で用いられる下塗り塗料層(b)形成用塗料は、合成樹脂塗料であり、従来公知のアミノアルキド樹脂塗料、ウレタン樹脂塗料、不飽和ポリエステル樹脂系紫外線硬化型塗料、エポキシアクリレート樹脂系紫外線硬化型塗料、ウレタンアクリレート樹脂系紫外線硬化型塗料などが好ましく用いられる。
【0011】
下塗り塗料の塗装法は、スプレー、ロールコーターなどの塗装機による塗装が好ましい。下塗り塗料の塗布量は下塗り塗料の固形分量により異なるが、通常5〜10g/m が好ましい。
【0012】
中塗り塗料層(c)
本発明で用いられる中塗り塗料層(c)形成用塗料は、蓄熱鉱石粉末、いわゆるイオン鉱石粉末含有の合成樹脂塗料である。また、このイオン鉱石粉末の一部をイオン鉱石粉末よりも安価な遠赤外線熱放射セラミックス粉末と代替することができる。
【0013】
中塗り用に用いられる合成樹脂塗料としては、上述した下塗り用に用いられる合成樹脂と同様、従来公知のアミノアルキド樹脂塗料、ウレタン樹脂塗料、不飽和ポリエステル樹脂系紫外線硬化型塗料、エポキシアクリレート樹脂系紫外線硬化型塗料、ウレタンアクリレート樹脂系紫外線硬化型塗料が好ましく用いられる。
【0014】
上記蓄熱鉱石粉末(イオン鉱石粉末)としては、フェルグソン鉱石粉末が好ましく用いられる。このフェルグソン鉱石は、自然、天然に産し、ラジウム温泉下の地下層に分布する稀有元素鉱物である。蓄熱鉱石粉末の粒子径は5〜40μm、好ましくは10〜30μmである。蓄熱鉱石粉末は、合成樹脂塗料の樹脂固形分に対して、5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%、さらに好ましくは13〜25重量%の量で用いられる。
【0015】
上記遠赤外線熱放射セラミックス粉末としては、アルミナ系またはジルコニア系の遠赤外線熱放射セラミックス粉末が好ましく用いられる。
アルミナ系の遠赤外線熱放射セラミックス粉末としては、具体的には
コージェライト[2MgO・2Al・5SiO]、
β− スポジュメン[LiO・Al・4SiO]、
シリマナイト[Al・SiO]、
バーミキュライト[(Mg、Fe)(Si、Al、Fe)10・(OH)・4HO]、
雲母[SiO/Al/KO]
などが挙げられる。
【0016】
また、ジルコニア系の遠赤外線熱放射セラミックス粉末としては、具体的にはジルコニア[ZrO・SiO]、
アルミナ・ジルコン[Al/ZrO・SiO]、
脱ケイジルコン[ZrO/SiO]、
安定化ジルコニア[ZrO/CaO]、
湿式法ジルコニア[ZrO
などが挙げられる。
【0017】
遠赤外線熱放射セラミックス粉末の粒子径は5〜40μm、好ましくは10〜30μmである。蓄熱鉱石粉末と遠赤外線熱放射セラミックス粉末とを併用する場合、遠赤外線熱放射セラミックス粉末は、合成樹脂塗料の樹脂固形分に対して、5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%、さらに好ましくは13〜25重量%の量で用いられ、蓄熱鉱石粉末は、合成樹脂塗料の樹脂固形分に対して、5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%、さらに好ましくは13〜25重量%の量で用いられる。
【0018】
蓄熱鉱石粉末および遠赤外線熱放射セラミックス粉末は、塗装する際に上記のような合成樹脂塗料に配合することができるし、また合成樹脂塗料に予め配合することができる。
【0019】
本発明においては、上述した下塗り塗料層(b)の上に、上記のような中塗り塗料層形成用合成樹脂塗料で中塗りを少なくとも2回行なうことが好ましい。
中塗り塗料の塗装法は、フローコーター、スプレー、ロールコーターなどの塗装機による塗装が好ましい。中塗り塗料の塗布量は中塗り塗料の固形分量により異なるが、中塗りを2回行なう場合、中塗り1回当たりの塗布量は通常15〜25g/m が好ましい。
【0020】
上塗り塗料層(d)
本発明で用いられる上塗り塗料層(d)形成用合成樹脂塗料は、上述した中塗り塗料層形成用合成樹脂塗料と同様、蓄熱鉱石粉末含有の合成樹脂塗料である。この蓄熱鉱石粉末の一部を蓄熱鉱石粉末よりも安価な遠赤外線熱放射セラミックス粉末と代替することができる。
【0021】
上塗り用合成樹脂塗料としては、従来公知のアミノアルキド樹脂塗料、ウレタン樹脂塗料、不飽和ポリエステル樹脂系紫外線硬化型塗料、エポキシアクリレート樹脂系紫外線硬化型塗料、ウレタンアクリレート樹脂系紫外線硬化型塗料が好ましく用いられる。
【0022】
上記蓄熱鉱石粉末(イオン鉱石粉末)としては、フェルグソン鉱石粉末が好ましく用いられる。蓄熱鉱石粉末の粒子径は5〜40μm、好ましくは10〜30μmである。蓄熱鉱石粉末は、合成樹脂塗料の樹脂固形分に対して、5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%、さらに好ましくは13〜25重量%の量で用いられる。
【0023】
上記遠赤外線熱放射セラミックス粉末としては、中塗り用合成樹脂塗料の場合と同様、上述したようなアルミナ系またはジルコニア系の遠赤外線熱放射セラミックス粉末が好ましく用いられる。
【0024】
遠赤外線熱放射セラミックス粉末の粒子径は5〜40μm、好ましくは10〜30μmである。蓄熱鉱石粉末と遠赤外線熱放射セラミックス粉末とを併用する場合、遠赤外線熱放射セラミックス粉末は、合成樹脂塗料の樹脂固形分に対して、5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%、さらに好ましくは13〜25重量%の量で用いられ、蓄熱鉱石粉末は、合成樹脂塗料の樹脂固形分に対して、5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%、さらに好ましくは13〜25重量%の量で用いられる。
【0025】
蓄熱鉱石粉末および遠赤外線熱放射セラミックス粉末は、塗装する際に上記のような合成樹脂塗料に配合することができるし、また合成樹脂塗料に予め配合することができる。
【0026】
上塗り塗料の塗装法は、フローコーター、スプレー、ロールコーターなどの塗装機による塗装が好ましい。上塗り塗料の塗布量は上塗り塗料の固形分量により異なるが、通常15〜70g/m が好ましい。
【0027】
本発明に係る床保温フロアー材における代表的な塗装工程としては、たとえば次のような塗装工程が挙げられる。
(1)フロアー材用基材、たとえばナラ突板合板の表面をワイドベルトサンダーで素地研磨する工程。
(2)素地研磨したナラ突板合板の表面に着色顔料型ステインをロールコーターで塗布してステイン層を形成する工程。
(3)ステイン層の上に、アミノアルキド塗料、ウレタン塗料または紫外線硬化型塗料などをロールコーター、フローコーター、スプレーなどで塗布した後、乾燥または紫外線硬化させて下塗り塗料層を形成する工程。
(4)下塗り塗料層の上に、蓄熱鉱石粉末、さらには遠赤外線熱放射セラミックス粉末を含有するアミノアルキド塗料、ウレタン塗料または紫外線硬化型塗料などをロールコーター、フローコーター、スプレーなどで塗布した後、乾燥または紫外線硬化させて中塗り塗料層を形成する工程。
(5)中塗り塗料層の表面をワイドベルトサンダーで研磨する工程。
(6)研磨された中塗り塗料層の上に、蓄熱鉱石、さらには遠赤外線熱放射セラミックス粉末を含有するアミノアルキド塗料、ウレタン塗料または紫外線硬化型塗料などをロールコーター、フローコーターなどで塗布した後、乾燥または紫外線硬化させて上塗り塗料層を形成する工程。
【0028】
【発明の効果】
本発明に係る床保温フロアー材は、木質材料からなる基材層(a)と、合成樹脂塗料からなる下塗り塗料層(b)と、合成樹脂塗料の樹脂固形分に対して粒子径5〜40μmの蓄熱鉱石粉末を5〜40重量%含有する合成樹脂塗料からなる中塗り塗料層(c)と、粒子径5〜40μmの蓄熱鉱石粉末を5〜40重量%含有する合成樹脂塗料からなる上塗り塗料層(d)とが順次積層形成されてなるので、従来の通常のフロアー材と比較して、フロアー材の温度が2〜5℃高く、かつ、ストーブ等の熱源を除去した後も約10分程度の保温持続性がある。このように、本発明に係る床保温フロアー材は、塗膜自体に保温効果がある。
【0029】
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
なお、実施例および比較例において、下塗り塗料層形成に用いたビニルウレタン系シーラー用塗料(1)、第1の中塗り塗料層形成に用いたウレタンアクリレート系紫外線硬化型塗料、第2の中塗り塗料層形成に用いたウレタンアクリレート系紫外線硬化型塗料(2)、および上塗り塗料層形成に用いた不飽和ポリエステル系紫外線硬化型塗料の組成は、次の通りである。
[ビニルウレタン系シーラー用塗料の組成]
ポリウラックNo.640シーラー (*1) 80重量部
硬化剤51−D (*2) 10重量部
中国ビニルシンナー (*3) 60重量部
塗料粘度:10〜12秒[岩田塗装機工業(株)製、フォードカップ#4]*1〜3:製品名、中国塗料(株)製
[ウレタンアクリレート系紫外線硬化型塗料(1)の組成]
オーレックスNo.650下塗りW (*4) 80重量部
オーレックス添加剤71 (*5) 20重量部
オーレックス希釈剤N (*6) 10重量部
塗料粘度:20〜30秒[太佑機材(株)製、ザンカップ#5]
*4:製品名、中国塗料(株)製、樹脂固形分:100重量%
*5、6:製品名、中国塗料(株)製
[ウレタンアクリレート系紫外線硬化型塗料(2)の組成]
オーレックスNo.650下塗りW (*4) 80重量部
オーレックス添加剤71 (*5) 20重量部
オーレックス希釈剤N (*6) 10重量部
WA−500(減摩剤) (*7) 10重量部
GC−500(減摩剤) (*8) 10重量部
塗料粘度:20〜30秒[太佑機材(株)製、ザンカップ#5]
*4:製品名、中国塗料(株)製、樹脂固形分:100重量%
*5、6:製品名、中国塗料(株)製
*7、8:製品名、昭和電工(株)製
[不飽和ポリエステル系紫外線硬化型塗料の組成]
オーレックスNo.635G−40 (*9)
塗料粘度:10〜13秒[太佑機材(株)製、ザンカップ#5]
*9:製品名、中国塗料(株)製、樹脂固形分:70重量%
【0030】
【実施例1】
WPC[大建工業(株)製]で割れ防止処理したナラ突板合板(横303mm、縦1818mm、厚み15mm)の表面を番手240のサンドペーパーで素地研磨した後、研磨した突板合板表面に上述した組成のビニルウレタン系シーラー用塗料をナチュラルロールコーター2本にて5〜10g/m 塗布し、ジェットドライヤーで乾燥し(乾燥条件:ジェット温度60〜65℃、ジェット風速10m/秒、35秒)、下塗り塗料層を形成した。
【0031】
次いで、この下塗り塗料層の上に、上述した組成のウレタンアクリレート系紫外線硬化型塗料(1)100重量部に対して、粒子径10〜20μmのイオン鉱石粉末[(株)バイオテクニカ、製品名 マイナスイオン鉱石No.1、以下、イオン鉱石粉末Aと称する場合がある]を20重量部混合分散して得た塗料組成物を、ナチュラルロールコーター2本にて15〜20g/m 塗布した。
【0032】
次いで、上記のようにして得られた未硬化の第1の中塗り塗料層の上に、上述した組成のウレタンアクリレート系紫外線硬化型塗料(2)100重量部に対して、粒子径10〜20μmのイオン鉱石粉末[(株)バイオテクニカ、製品名 マイナスイオン鉱石No.1]20重量部およびアルミナ粉20重量部混合分散して得た塗料組成物を、ナチュラルロールコーター2本にて15〜20g/m 塗布し、得られた未硬化の塗膜表面に紫外線ランプ(コンベア速度15m/分、ランプ出力80W/cm、2灯)で紫外線を照射して第1および第2の塗膜を硬化させて、第1の中塗り塗料層と第2の中塗り塗料層を形成した。
【0033】
次いで、上記のようにして得られた第2の中塗り塗料層表面をワイドベルトサンダー(サンドペーパー#400)で軽く研磨した後、研磨した塗膜表面に、不飽和ポリエステル系紫外線硬化型塗料100重量部に対して、粒子径5〜10μmのイオン鉱石粉末[(株)バイオテクニカ、製品名 マイナスイオン鉱石No.1]20重量部混合分散して得た塗料組成物を、ナチュラルロールコーター2本にて13〜17g/m 塗布し、得られた未硬化の塗膜表面に紫外線ランプ(コンベア速度15m/分、ランプ出力80W/cm、4灯)で紫外線を照射して塗膜を硬化させて、上塗り塗料層を形成した。
【0034】
上記のようにして得られた塗装品について、保温試験を下記の試験方法に従って行なった。
(a)屋外暴露による保温試験
上記塗装品から縦300mm、横150mmの試験片を調製した。次いで、外気温度18℃の晴れた日に、芝草上にこの試験片を水平に設置し、午後1時より2時までの1時間暴露し、その試験片の板面温度を板面温度計[ニッシン産業(株)製、製品名 TASCO−THI−300]で測定した。
(b)手接触による保温試験
上記塗装品から縦300mm、横150mmの試験片を調製し、試験片表面に気温17℃の室内で手のひらを1分間接触させた後、その試験片の表面温度を板面温度計[ニッシン産業(株)製、製品名 TASCO−THI−300]で測定した。
(c)保温持続試験
上記塗装品から縦300mm、横150mmの試験片を調製し、試験片を80℃の熱風乾燥機中に30分間入れた後、取り出して10分間放置してその間の試験片表面の温度を、板面温度計[ニッシン産業(株)製、製品名 TASCO−THI−300]で測定した。すなわち、熱風乾燥機から試験片を取り出してから、室内放置時間が0分、0.5分、1分、2分、3分、4分、5分、10分になったときに、上記温度の測定を行なった。
【0035】
上記(a)、(b)および(c)の保温試験の総合評価を下記の4段階で評価した。
4段階評価
4 ・・・・ 保温性が優れている
3 ・・・・ 保温性が良好である
2 ・・・・ 保温性がやや劣る
1 ・・・・ 保温性が劣っている
結果を第1表に示す。
【0036】
また、上記塗装品について、特殊合板のJAS規格等による試験を下記の方法に従って行なった。
(1)塗膜の付着試験(碁盤目試験)
JIS K−5400に記載されている碁盤目試験の方法に準じて、碁盤目を付けた試験片を作製し、セロハン粘着テープを試験片に貼り付けた後このセロハン粘着テープを速やかに45度の方向に引張って剥離させ、残った碁盤目の塗膜数を数え、この数を付着性の指標とした。
(2)衝撃試験
デュポン式衝撃試験器[安田精器製作所(株)、商品名 YSS Tester]において、試験片表面に荷重300gの重錘(撃心1/2インチ)を50cmの高さから落下させて、その試験片表面の傷跡を観察した。
(3)耐水試験
特殊合板のJAS規格のB試験に準拠(60℃温水×1時間→60℃×2時間を2サイクル)
(4)湿熱試験
特殊合板のJAS規格のA試験に準拠(沸騰水入りアルミ容器×20分)
(5)寒熱繰返し試験
特殊合板のJAS規格のA試験に準拠(80℃×2時間→−20℃×2時間を2サイクル)
(6)耐シンナー試験
特殊合板のJAS規格のA試験に準拠(ラッカーシンナー×6時間)
(7)耐酸試験
特殊合板のJAS規格のA試験に準拠(5%酢酸水×6時間)
(8)耐アルカリ試験
特殊合板のJAS規格のA試験に準拠(1%炭酸ソーダ水×6時間)
(9)汚染試験
特殊合板のJAS規格のA試験に準拠(青インキ、黒マジック、赤クレヨン×4時間)
(10)退色試験
特殊合板のJAS規格のA試験に準拠(水銀灯×48時間→水銀灯消灯×72時間)
(11)摩耗試験
床板のJAS規格のA試験に準拠(着色部分が1/2になるまで摩耗試験を行なう)
結果を第2表に示す。
【0037】
【実施例2】
実施例1において、第1の中塗り塗料層形成にウレタンアクリレート系紫外線硬化型塗料(1)のみを用い、イオン鉱石粉末を用いなかった以外は、実施例1と同様にして塗装品を得た。
【0038】
得られた塗装品について、上記の保温試験を行なった。
結果を第1表に示す。
【0039】
【実施例3】
実施例1において、第1の中塗り塗料層形成にウレタンアクリレート系紫外線硬化型塗料(1)のみを用い、イオン鉱石粉末を用いなかったこと、第2の中塗り塗料層および上塗り塗料層形成に実施例1のイオン鉱石粉末の代わりに粒子径10〜20μmのイオン鉱石粉末[(株)バイオテクニカ、製品名 マイナスイオン鉱石No.2、以下、イオン鉱石粉末Bと称する場合がある]を用いた以外は、実施例1と同様にして塗装品を得た。
【0040】
得られた塗装品について、上記の保温試験、および特殊合板のJAS規格等による試験を行なった。
結果を第1表、第2表に示す。
【0041】
【比較例1】
実施例1において、第1、第2の中塗り塗料層および上塗り塗料層形成にイオン鉱石を用いなかったこと、および第2の中塗り塗料層形成に減摩剤を用いなかった以外は、実施例1と同様にして塗装品を得た。
【0042】
得られた塗装品について、上記の保温試験を行なった。
結果を第1表に示す。
【0043】
【比較例2】
実施例1において、第1、第2の中塗り塗料層および上塗り塗料層形成にイオン鉱石を用いなかった以外は、実施例1と同様にして塗装品を得た。
【0044】
得られた塗装品について、上記の保温試験、および特殊合板のJAS規格等による試験を行なった。
結果を第1表、第2表に示す。
【0045】
【比較例3】
実施例1において、第1の中塗り塗料層および上塗り塗料層形成にイオン鉱石を用いなかったこと、および第2の中塗り塗料層形成に実施例1のイオン鉱石粉末の代わりに粒子径10〜20μmのイオン鉱石粉末[(株)バイオテクニカ、製品名 マイナスイオン鉱石No.2]を用いた以外は、実施例1と同様にして塗装品を得た。
【0046】
得られた塗装品について、上記の保温試験を行なった。
結果を第1表に示す。
【0047】
【表1】
Figure 0003570769
【0048】
【表2】
Figure 0003570769

Claims (5)

  1. 木質材料からなる基材層(a)と、
    合成樹脂塗料からなる下塗り塗料層(b)と、
    合成樹脂塗料の樹脂固形分に対して粒子径5〜40μmの蓄熱鉱石粉末を5〜40重量%含有する合成樹脂塗料からなる中塗り塗料層(c)と、
    粒子径5〜40μmの蓄熱鉱石粉末を5〜40重量%含有する合成樹脂塗料からなる上塗り塗料層(d)と
    が順次積層形成されてなることを特徴とする床保温フロアー材。
  2. 前記下塗り塗料層(b)、中塗り塗料層(c)または上塗り塗料層(d)を形成する合成樹脂塗料が、アミノアルキド樹脂塗料、ウレタン樹脂塗料、不飽和ポリエステル樹脂系紫外線硬化型塗料、エポキシアクリレート樹脂系紫外線硬化型塗料またはウレタンアクリレート樹脂系紫外線硬化型塗料であることを特徴とする請求項1に記載の床保温フロアー材。
  3. 前記蓄熱鉱石粉末がフェルグソン鉱石粉末であることを特徴とする請求項1または2に記載の床保温フロアー材。
  4. 中塗り塗料層(c)を形成する合成樹脂塗料が、合成樹脂塗料の樹脂固形分に対して、粒子径5〜40μmの蓄熱鉱石粉末5〜40重量%と、粒子径5〜40μmの遠赤外線熱放射セラミックス粉末5〜40重量%とを含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の床保温フロアー材。
  5. 上塗り塗料層(d)を形成する合成樹脂塗料が、合成樹脂塗料の樹脂固形分に対して、粒子径5〜40μmの蓄熱鉱石粉末5〜40重量%と、粒子径5〜40μmの遠赤外線熱放射セラミックス粉末5〜40重量%とを含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の床保温フロアー材。
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