JP3570312B2 - 植物苗貯蔵方法および装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、野菜や花卉などの植物苗を低温で保存する植物苗貯蔵方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、植物苗の保存は低温暗黒下で行なわれてきたが、徒長、黄化等、苗質が低下することが問題にされていた。貯蔵期間が長くなるほど苗質の低下は大きく、長期にわたる貯蔵は困難であった。
【0003】
近年、低温下で適当な光を照射することにより、徒長、黄化を防ぎ、苗質を低下させることなく、より長い期間貯蔵できることが明らかになってきた( 例えば特開平5−34052 号) 。
【0004】
しかしながら、光を強く当てすぎると苗は成育してしまい、逆に光が弱すぎると上記のように徒長、黄化してしまうといった問題があった。
【0005】
一方、最近の研究により、貯蔵時に照射する光の強度は、光補償点が望ましいことが明らかになってきた(参考文献「Acta Horticulturae No.393,March 1995」久保田, 古在ら) 。ここで光補償点とは、植物の光合成によるCOの吸収と、呼吸によるCOの排出が釣り合い、見かけ上CO濃度の増減が0になる光強度を指す。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、光補償点は苗の種類や周囲温度、苗の育成ステージによって変わるために、光強度を最適値に調節するのは非常に困難であった。
【0007】
また、一般的に周囲温度が低下すると光補償点は低下し、周囲温度が高くなると光補償点も高くなることが知られている。
【0008】
このため、二酸化炭素濃度のみの計測による照明装置の調光を制御する方法では、植物苗の光補償点が貯蔵時の周囲温度により変化するため、貯蔵庫内の温度を常時一定にしなければならない。しかし、実際の貯蔵庫は温度制御装置の性能に伴い庫内の温度がある範囲で上下し、温度を一定に維持するのは困難である。つまり、庫内の温度が上下することで光補償点が変動し、それに伴い二酸化炭素濃度が変動することとなる。このような要因からこの貯蔵方法では、光補償点を維持できず苗質の劣化を招くなどの問題が生じる。
【0009】
したがって、この発明の目的は、苗の種類、周囲温度、苗の育成ステージ等によらず、光補償点に相当する光強度を自動的に得られる植物苗貯蔵方法および装置を提供することである。
【0010】
植物苗の光補償点が周囲温度により変化することを考慮し、低温貯蔵庫内の二酸化炭素濃度および温度により苗の育成ステージに応じた光補償点となる調光制御を行なうことで、常に植物苗の光補償点を維持し、貯蔵中の植物苗の品質劣化を抑制することができる植物苗貯蔵方法および装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の植物苗貯蔵方法は、外光および外気を遮断した低温の空間内に植物苗を配置し、前記空間内で前記植物苗を照明装置により照射するとともに、前記空間内の二酸化炭素濃度を測定して、前記空間内が光補償点となるように前記照明装置を調光することを特徴とするものである。
【0012】
請求項1記載の植物苗貯蔵方法によれば、低温の空間内の二酸化炭素濃度を測定しこれと関連して照明装置を調光することにより、植物の種類や雰囲気温度等に係わらず、常に光補償点まで自動的に調節し、苗質を維持することができる。
【0013】
請求項2記載の植物苗貯蔵方法は、外光および外気を遮断した低温の空間内に植物苗を配置し、前記空間内で前記植物苗を照明装置により照射するとともに、前記空間内の温度および二酸化炭素濃度を測定して、前記植物内の光補償点となるように前記照明装置を調光することを特徴とするものである。
【0014】
請求項2記載の植物苗貯蔵方法によれば、請求項1と同様な効果のほか、照明装置の調光制御を貯蔵庫内温度変化をパラメータとして加えることで、請求項1の光補償点貯蔵と比較してより厳密でかつ、光補償点へのすみやかに収束する制御が可能となる。
【0015】
請求項3記載の植物苗貯蔵方法は、請求項2において、温度上昇時が光補償点となるレベルまで照度をアップし、温度下降時は光補償点となるレベルまで照度をダウンするものである。
【0016】
請求項3記載の植物苗貯蔵方法によれば、請求項2と同様な効果がある。
【0017】
請求項4記載の植物苗貯蔵装置は、外光および外気を遮断して内部に植物苗を貯蔵した低温貯蔵庫と、この低温貯蔵庫内に設けられて前記植物苗を照射する調光可能な照明装置と、前記低温貯蔵庫内の二酸化炭素濃度を測定する二酸化炭素濃度測定装置と、前記低温貯蔵庫内が光補償点となるように前記照明装置を調光制御する制御装置とを備えたものである。
【0018】
請求項4記載の植物苗貯蔵装置によれば、請求項1と同様な効果がある。
【0019】
請求項5記載の植物苗貯蔵装置は、外光および外気を遮断して内部に植物苗を貯蔵した低温貯蔵庫と、この低温貯蔵庫内に設けられて前記植物苗を照射する調光可能な照明装置と、前記低温貯蔵庫内の温度を測定する温度測定装置と、前記低温貯蔵庫内の二酸化炭素濃度を測定する二酸化炭素濃度測定装置と、前記低温貯蔵庫内が前記植物苗の光補償点となるように前記照明装置を調光制御する制御装置とを備えたものである。
【0020】
請求項5記載の植物苗貯蔵装置によれば、請求項4と同様な効果のほか、照明装置の調光制御を行なう制御装置を備えることで、貯蔵庫内の温度および二酸化炭素濃度から常時光補償点を追従した貯蔵が可能となり、省力化が図れることとなる。
【0021】
請求項6記載の植物苗貯蔵装置は、請求項5において、温度上昇時が光補償点となるレベルまで照度をアップし、温度下降時は光補償点となるレベルまで照度をダウンするものである。
【0022】
請求項6記載の植物苗貯蔵装置によれば、請求項5と同様な効果がある。
【0023】
【発明の実施の形態】
この発明の第1の実施の形態の植物苗貯蔵方法を図1および図2により説明する。すなわち、この植物苗貯蔵方法は、外光および外気を遮断した低温の空間、例えば低温貯蔵庫1内に植物苗2を配置し、低温貯蔵庫1内で植物苗2を照明装置3により照射するとともに、低温貯蔵庫1内の二酸化炭素(CO)濃度を測定して、低温貯蔵庫1内が光補償点となるように照明装置3を調光制御するものである。
【0024】
光補償点は、前記したように苗の光合成と呼吸による低温貯蔵庫1内のCO濃度の増減が0になる点であり、その計測はこの植物苗貯蔵方法により、苗貯蔵の環境調節を光強度変化で行ない、二酸化炭素濃度測定装置5と照明装置3とを連動させて、光環境設定を自動的に行なうものである。すなわち、低温貯蔵庫1内のCO濃度をCO濃度測定装置5により測定し、CO濃度の参照比較用に庫外の空気中のCO濃度も測定し、これらを比較してCO濃度を求める。CO濃度測定装置5の出力信号は制御装置4に入力され、この制御装置4からCO濃度に対応した照明調光信号を低温貯蔵庫1内の調光型照明装置3に出力して照明装置3を調光し光補償点を求める。言い換えると庫内外のCO濃度を対比して照明装置3の照度が光補償点になるように照明装置3が制御される。低温貯蔵庫1内のCO濃度が増加しているときは照明装置3の照度をアップして光合成を促進し、CO濃度を下げる。CO濃度が減少しているときは照明装置3の照度をダウンしてCO濃度を上げる。したがって調光制御により光補償点にすることができる。
【0025】
図2は制御フローチャートを示す。ステップS1でCO濃度を測定し、ステップS2で槽内のCO濃度Cinと槽外のCO濃度Cout が等しいか否かを判断し、等しいときはステップS3で濃度計測を終了するか否かを判断し、等しくないときはステップS4で槽内の濃度Cinが大きいか否かを判断し、大きいときはステップS5で照度をアップし、光合成によるCOの吸収を促進させて庫内濃度を下げ、反対に大きくないときはステップS6で照度をダウンし、いずれの場合もステップS1に戻り、ステップS2の判断を行なう。これにより、自動的に光補償点に収束することができる。
【0026】
なお、精度を向上させるために、参照用として庫外CO濃度を測定しているが、特になくてもよい。一般的な大気中のCO濃度(約350ppm)を基準として、それに合わせるように制御することができる。なお精度を向上させるために、照明装置3には均斉度の良い(被照射面の照度分布にばらつきが少ない)ことが望ましいが、特にこれに限られない。
【0027】
この実施の形態によれば、低温の空間である低温貯蔵庫1内の二酸化炭素濃度を測定しこれと関連して照明装置3を調光することにより、植物の種類や雰囲気温度等に係わらず、常に光補償点まで自動的に調節し、苗質を維持することができる。
【0028】
この発明の第2の実施の形態を図3および図4により説明する。この植物貯蔵装置は、低温貯蔵庫10と、照明装置11と、二酸化炭素(CO)濃度測定装置12と、制御装置13とを有する。
【0029】
低温貯蔵庫10は、外光および外気を遮断して内部に植物苗16を貯蔵している。実施の形態では貯蔵用のチャンバ14(三洋電機(株)製)内に密閉用透明アクリル製の容器(槽)15を収納し、容器15内に植物苗16を入れた器17を設置している。容器15は例えば、厚さ2mmのアクリル板を接着して容器を作製し、内寸は長さ37cm×幅18cm×高さ17cmであり、容量11.3リットルである。容器15内には例えば銅、コンスタンチン熱電対を用いた温度センサ18、および例えばホトダイオードを用いた照度センサ19を所定の位置に設けている。
【0030】
照明装置11は低温貯蔵庫10内に設けられて植物苗16を照射する調光可能なものであり、例えば3波長型白色蛍光灯(20W)(松下電器産業(株)製)を用い、チャンバ14内の容器15の上方に設置している。
【0031】
二酸化炭素(CO)濃度測定装置12は、低温貯蔵庫10内の二酸化炭素濃度を測定する。実施の形態では、CO測定装置12にポンプ(図示せず)により、容器15内の空気(air 1 、2)を導入するとともに、容器15外の空気(air 3)も導入して、容器15の内外のCO濃度を測定する。例えば赤外線COコントローラ(富士電機(株)製)を使用している。空気流量はフローメータで測定し、開閉は電磁弁で行なっている。
【0032】
制御装置13は、低温貯蔵庫10内が光補償点となるように照明装置11を調光制御する。実施の形態では、低温貯蔵庫10内と外気との二酸化炭素濃度を対比して低温貯蔵庫10内の照度が光補償点となるように照明装置11の調光を制御する。このため濃度測定装置12、照度センサ18および温度センサ19からの信号をデータロガー(例えば、Campbell Micrologger 21X(Campbell Scientific,Inc. 製))20に入力し、これを介して制御用パソコン21に入力し、制御用パソコン21の出力はデータロガー20を介してPCライコン22に入力(DC0〜5V)され、PCライコン22によりDUTY信号が出力されて調光用安定器23に入力され、調光用安定器23により照明装置11の出力が調整される(貯蔵用照明装置、PCライコン(PCライトコントローラ)および安定器:松下電工(株)製)。
図4は植物苗貯蔵装置のフローチャートを示す。ステップS1で運転開始条件として、苗の投入、照度設定L0 、温度設定T0、湿度設定R0の設定、照明ONおよび冷却機ONを行なう。ステップS2で温度センサ18による温度計測T1を行い、ステップS3でT1=T0 か否かを判断し、NOならステップS2に戻り、YESならつぎにステップS4に進み、照度センサ19により照度L1 を計測し、ステップS5でL1 =L0 か否かを判断し、NOならステップS4に戻り、YESならつぎにステップS6で濃度計測を開始する。このようにして冷却機、および照明装置11の調光により槽内を所定の温度および照度に調節する。
【0033】
ステップS7で槽内のCO濃度Cinが槽外のCO濃度Cout と等しいか否かを判断し、NOのときはステップS8でCin>Cout か否かを判断し、YESのときはステップS9で制御装置13により照明装置11を調光制御して照度アップし、光合成すなわちCOの吸収を促進させて濃度Cinを下げ、ステップS10で照度計測L2 を行いステップS11でL2 >L1 か否かを判断し、NOならステップS9に戻り、YESならステップS6にもどる。またステップS8がNOであればステップS12で照度ダウンを行い、ステップS13で照度計測L2 を行い、ステップS14でL2 <L1 を判断し、NOならステップS12に戻り、YESならステップS6にもどる。
【0034】
ステップS7でYESのときは、ステップS15で照度計測L3 を行い、ステップS16でL3 =L2 か否かを判断し、YESならステップS17で終了信号は入力されたか否かを判断し、NOならステップS6に戻り、またステップS16がNOのときもステップS6に戻る。
【0035】
図4中の符号Qで囲んだ部分から照度計測を除いた部分がこの発明の概念部分である。
【0036】
【実施例】
なすおよびブロッコリの種子を、セルトレイ(288穴)内の培養土に播種後、表1の条件で約3週間育苗した。
【0037】
【表1】
Figure 0003570312
【0038】
育苗後セルトレイを16×34cm(136個体分)にカットし、容器15内に入れた。容器15、照明装置11は図3に示したとおり、チャンバ14内にセットした。照明装置11は被照射面の照度分布ができるだけ均一になるように改善したものを用いた。照射エリア内での最小照度/最大照度の比は、最小照度/最大照度>0.9である。チャンバ14内の温度、湿度、空気流量、初期光強度を設定後に測定を開始した。データサンプリング間隔は庫内(IN)、庫外(OUT)側共に5秒毎である。光補償点への収束時の光強度を測定し収束時間も参考までに測定し、収束時の光強度が光補償点と一致するかどうかを確認した。その実験結果を表2に示す。
【0039】
【表2】
Figure 0003570312
【0040】
なお、光補償点の光強度の参考値は文献による。
【0041】
以上のようにして、この植物苗貯蔵装置が、植物の種類や雰囲気温度にかからわず、常に光補償点まで自動的に調節し、維持できるシステムであることが確認できた。
【0042】
この発明の第3の実施の形態を図5により説明する。この植物貯蔵方法および装置は図3の装置を用い、第1の実施の形態において、庫内の二酸化炭素濃度とともに温度に応じて光補償点を制御するものである。
【0043】
図5は図3の装置を制御する制御フローチャートである。ステップS30で周囲温度を計測し、ステップS31で測定時の槽内温度Tnと前回測定時の槽内温度Tpが等しいか否かを判断し、等しいときはステップS32へ移行し、等しくないときはステップS38に移行する。ステップS38で槽内温度Tnが槽内温度Tpより大きいか否かを判断し、大きいときはステップS39で照度をアップし、光合成によるCOの吸収を促進させて庫内濃度を下げ、反対に大きくないときはステップS40で照度をダウンし、ステップS41で照度アップまたはダウンを実行し、いずれの場合もステップS30に戻る。
【0044】
一方、Tn=Tpのとき移行するステップS32でCO濃度を計測し、ステップS33で槽内のCO濃度Cinと槽外のCO濃度Cout が等しいか否かを判断し、等しいときはステップS34で濃度計測を終了するか否かを判断し、等しくないときはステップS35で槽内の濃度Cinが大きいか否かを判断し、大きいときはステップS36で照度をアップし、光合成によるCOの吸収を促進させて庫内濃度を下げ、反対に大きくないときはステップS37で照度をダウンし、ステップS41で照度アップまたはダウンを実行し、いずれの場合もステップS30に戻る。
【0045】
このようにして、温度上昇時は光補償点となるレベルまで照度をアップし、温度下降時は光補償点となるレベルまで照度をダウンする。その結果、照明装置の調光制御を貯蔵庫内温度変化をパラメータとして加えることで、第1の実施の形態の光補償点貯蔵と比較してより厳密でかつ、光補償点へのすみやかに収束する制御が可能となり、温度および二酸化炭素濃度から常時光補償点を追従した貯蔵が可能となるので省力化が図れる。
【0046】
【実施例】
実施例に示すシステム構成により、ナスセル成型苗の貯蔵実験を行なった。表3は、植物苗としてナスセル成型苗(千両2号)を用い、周囲温度および二酸化炭素濃度の計測による照明装置の調光時における、光補償点貯蔵時および暗黒貯蔵時の光強度を示している。
【0047】
【表3】
Figure 0003570312
【0048】
表4は、貯蔵0日目、15日目、25日目および48日目の、光補償点貯蔵の場合と暗黒貯蔵の場合の乾物重を測定した結果を示す。
【0049】
【表4】
Figure 0003570312
【0050】
その結果、暗黒貯蔵に比較して、光補償点貯蔵では乾物重が維持されているため、貯蔵0日目の苗質がほぼ維持されたと考えられる。また外観上では光補償点貯蔵では葉の黄化や萎れがほとんどなかった。
【0051】
【発明の効果】
請求項1記載の植物苗貯蔵方法によれば、低温の空間内の二酸化炭素濃度を測定しこれと関連して照明装置を調光することにより、植物の種類や雰囲気温度等に係わらず、常に光補償点まで自動的に調節し、苗質を維持することができる。
【0052】
請求項2記載の植物苗貯蔵方法によれば、請求項1と同様な効果のほか、照明装置の調光制御を貯蔵庫内温度変化をパラメータとして加えることで、請求項1の光補償点貯蔵と比較してより厳密でかつ、光補償点へのすみやかに収束する制御が可能となる。
【0053】
請求項3記載の植物苗貯蔵方法によれば、請求項2と同様な効果がある。
【0054】
請求項4記載の植物苗貯蔵装置によれば、請求項1と同様な効果がある。
【0055】
請求項5記載の植物苗貯蔵装置によれば、請求項4と同様な効果のほか、照明装置の調光制御を行なう制御装置を備えることで、貯蔵庫内の温度および二酸化炭素濃度から常時光補償点を追従した貯蔵が可能となり、省力化が図れることとなる。
【0056】
請求項6記載の植物苗貯蔵装置によれば、請求項5と同様な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態の植物貯蔵方法の説明図である。
【図2】その制御フローチャートである。
【図3】第2の実施の形態の植物貯蔵装置の構成図である。
【図4】そのフローチャートである。
【図5】図3の貯蔵装置を用いた第3の実施の形態の制御フローチャートである。
【符号の説明】
1 低温貯蔵庫
2 植物苗
3 照明装置
4 制御装置
5 二酸化炭素濃度測定装置
10 低温貯蔵庫
11 照明装置
12 二酸化炭素濃度測定装置
13 制御装置
16 植物苗
18 温度センサ
19 照度センサ

Claims (6)

  1. 外光および外気を遮断した低温の空間内に植物苗を配置し、前記空間内で前記植物苗を照明装置により照射するとともに、前記空間内の二酸化炭素濃度を測定して、前記植物内の光補償点となるように前記照明装置を調光することを特徴とする植物苗貯蔵方法。
  2. 外光および外気を遮断した低温の空間内に植物苗を配置し、前記空間内で前記植物苗を照明装置により照射するとともに、前記空間内の温度および二酸化炭素濃度を測定して、前記植物内の光補償点となるように前記照明装置を調光することを特徴とする植物苗貯蔵方法。
  3. 温度上昇時は光補償点となるレベルまで照度をアップし、温度下降時は光補償点となるレベルまで照度をダウンする請求項2記載の植物苗貯蔵方法。
  4. 外光および外気を遮断して内部に植物苗を貯蔵した低温貯蔵庫と、この低温貯蔵庫内に設けられて前記植物苗を照射する調光可能な照明装置と、前記低温貯蔵庫内の二酸化炭素濃度を測定する二酸化炭素濃度測定装置と、前記低温貯蔵庫内が前記植物苗の光補償点となるように前記照明装置を調光制御する制御装置とを備えた植物苗貯蔵装置。
  5. 外光および外気を遮断して内部に植物苗を貯蔵した低温貯蔵庫と、この低温貯蔵庫内に設けられて前記植物苗を照射する調光可能な照明装置と、前記低温貯蔵庫内の温度を測定する温度測定装置と、前記低温貯蔵庫内の二酸化炭素濃度を測定する二酸化炭素濃度測定装置と、前記低温貯蔵庫内が前記植物苗の光補償点となるように前記照明装置を調光制御する制御装置とを備えた植物苗貯蔵装置。
  6. 温度上昇時は光補償点となるレベルまで照度をアップし、温度下降時は光補償点となるレベルまで照度をダウンする請求項5記載の植物苗貯蔵装置。
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JP2018027056A (ja) * 2016-08-19 2018-02-22 株式会社ニッポー 植物栽培施設用の二酸化炭素濃度センサ校正システム及びその外付ユニット

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