JP3570109B2 - 電圧設定方法、表示装置及び電子機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電圧設定方法、表示装置、これを用いた電子機器に関する。
【0002】
【背景技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、表示装置の1つである液晶表示装置は、低消費電力で軽量なディスプレイデバイスとして、テレビ、電子手帳、パーソナルコンピュータ、携帯電話等の電子機器に広く利用されている。そして、近年、MIM素子、バック・ツー・バック・ダイオード素子、ダイオードリング素子、バリスター素子等の非線形スイッチ素子を用いた液晶表示装置において、第1の選択電圧を走査線に与える第1のモードと、プリチャージ電圧を与えた後に第2の選択電圧を走査線に与える第2のモードとを混在させて表示素子を駆動する新方式の駆動法(以下、充放電駆動法と呼ぶ)が脚光を浴びつつある。この充放電駆動法については、例えば特開平2−125225等に開示されている。
【0003】
一方、充放電駆動法の以前からある駆動法であり、2値の選択電圧と2値のデータ電圧を用いる4値駆動法と呼ばれる駆動法も知られている。上記充放電駆動法は、この4値駆動法に比べて表示特性の向上を図れる点で種々の優位点を有している。しかしながら、この充放電駆動法においては、第1、第2の選択電圧の設定が難しく、第1、第2の選択電圧を適正な値に設定しないと、液晶素子に長期に亘ってDC電圧が印加され、フリッカが発生する等の問題がある。
【0004】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、充放電駆動法等において使用する第1、第2の選択電圧等を適正に設定できる電圧設定方法、表示装置、電子機器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、複数の走査線と、複数のデータ線と、該走査線及びデータ線を用いて駆動される表示素子とを含み、第1の選択電圧を走査線に与える第1のモードと、非選択電圧を基準として該第1の選択電圧と逆極性のプリチャージ電圧を走査線に与えた後に非選択電圧を基準として該プリチャージ電圧と逆極性の第2の選択電圧を走査線に与える第2のモードとが混在する第3のモードにて表示素子を駆動する表示装置に用いられる電圧設定方法であって、前記第1のモードを繰り返す第4のモードにて表示素子を駆動し、第4のモードでの第1の選択電圧−透過率特性を求め、前記第2のモードを繰り返す第5のモードにて表示素子を駆動し、第5のモードでの第2の選択電圧−透過率特性を求め、前記第4のモードでの前記第1の選択電圧−透過率特性と、前記第5のモードでの前記第2の選択電圧−透過率特性とに基づいて、前記第3のモードにおいて使用する第1、第2の選択電圧を求めることを特徴とする。
【0006】
本発明は、いわゆる充放電駆動法等により表示素子を駆動する表示装置に適用できる。そして本発明によれば、第1の選択電圧−透過率特性と、第2の選択電圧−透過率特性とに基づいて、第3のモードにて使用する第1、第2の選択電圧が求められる。このため、第1、第2のモードが混在する第3のモードにて表示素子を駆動した場合において、表示素子に印加される電圧のDC成分を最小限に抑えることができ、表示装置の表示特性の向上を図れる。
【0007】
なお本発明においては、プリチャージ電圧は正極性、負極性のいずれでもよく、また正極性のプリチャージ電圧を用いる駆動と負極性のプリチャージ電圧を用いる駆動とを混在させてもよい。
【0008】
また本発明は、前記第4のモードでの前記第1の選択電圧−透過率特性、前記第5のモードでの前記第2の選択電圧−透過率特性においてほぼ同一の透過率を与える第1、第2の選択電圧を、前記第3のモードにおいて使用する第1、第2の選択電圧とすることを特徴とする。
【0009】
このようにすることで、第3のモードにて表示素子を駆動した場合においても、第1のモード駆動時での透過率と第2のモード駆動時での透過率とをほぼ等しくすることが可能となり、表示装置の表示特性の向上を図れる。
【0010】
また本発明は、前記第4のモードにおいて透過率が所与の値になる際の第1の選択電圧と、前記第5のモードにおいて透過率が所与の値になる際の第2の選択電圧とに基づいて、前記第3のモードにおいて表示素子を駆動する際の各階調データに対応する第1、第2の選択電圧を求めることを特徴とする。
【0011】
このようにすれば、第4のモードにおいて透過率が例えば90%になる際の第1の選択電圧と、第5のモードにおいて透過率が例えば90%になる際の第2の選択電圧とを基準にして、第3のモードでの各階調データに対応する第1、第2の選択電圧を求めることができる。これにより、適正で正確な階調表示を、簡易な手法で実現できる。
【0012】
また本発明は、前記第4、第5のモードにおいて同一の透過率を得る際の第1、第2の選択電圧の中間値を平均した値に基づいて、前記第3のモードにおいて表示素子を駆動する際の各階調データに対応する第1、第2の選択電圧を求めることを特徴とする。
【0013】
このようにすれば、例えば上記中間値の平均値を基準にして、第3のモードでの各階調データに対応する第1、第2の選択電圧を求めることが可能となる。これにより、表示素子への印加電圧のDC成分をより少なくすることができ、表示装置の表示特性の向上を図れる。
【0014】
また本発明は、前記第3のモードにおいて表示素子を駆動する際の各階調データに対応する第1、第2の選択電圧を求める場合に、階調データの変化に対する第1、第2の選択電圧の変化の割合を互いに異ならせることを特徴とする。
【0015】
このようにすることで、表示特性の更なる向上を図れる。なお充放電駆動法を用いる場合には、第2の選択電圧の変化割合を、第1の選択電圧の変化割合に比べて、より大きくすることが望ましい。
【0016】
また本発明は、複数の走査線と、複数のデータ線と、該走査線及びデータ線を用いて駆動される表示素子とを含む表示装置であって、第1のモードにおいては、第1の選択電圧を走査線に与え、第2のモードにおいては、非選択電圧を基準として該第1の選択電圧と逆極性のプリチャージ電圧を走査線に与えた後に非選択電圧を基準として該プリチャージ電圧と逆極性の第2の選択電圧を走査線に与える走査信号駆動手段と、データ電圧をデータ線に与えるデータ信号駆動手段と、前記第1、第2のモードを混在させて表示素子を駆動する第3のモードと、前記第1のモードを繰り返して表示素子を駆動する第4のモードと、前記第2のモードを繰り返して表示素子を駆動する第5のモードとを切り替える手段とを含むことを特徴とする。
【0017】
本発明によれば、いわゆる充放電駆動法等を用いた表示素子の駆動が可能となる。そして、本発明の表示装置は、モード切り替え手段を有しているため、第4、第5のモードでの駆動により得られた表示特性等に基づいて、第3のモードによる駆動の際に使用する電圧の適正な設定等を、簡易に実現することが可能となる。
【0018】
また本発明に係る電子機器は、上記表示装置を含むことを特徴とする。このようにすることで、テレビ、リモートコントローラ、電卓、携帯電話、携帯型情報機器、プロジェクタ、パーソナルコンピュータ等の電子機器に使用する表示装置の、表示特性の向上、低コスト化等を図ることが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0020】
(実施例1)
まず充放電駆動法の詳細について説明する。
【0021】
図1に、従来の駆動法である4値駆動法の駆動波形例を示し、図2に、充放電駆動法の駆動波形例を示す。また図3(A)に、液晶パネルの1画素についての等価回路を示す。非線形スイッチ素子の1つあるMIM素子及び表示素子の1つである液晶素子は、各々、抵抗RM及び容量CMの並列回路、抵抗RL及び容量CLの並列回路により表すことができる。図1、図2では、直列接続されるMIM素子及び液晶素子の両端に印加される電圧VDの波形と、液晶素子の両端に印加される電圧VLCの波形が示されている。
【0022】
図1の4値駆動法では、選択期間の終了直後に液晶素子に印加される電圧VA1、VA2(時刻t1、t2でのVLC)は、
VA1=(VS1+VH/2−VON)−K・VS1 (1)
VA2=−{(VS1+VH/2−VON)−K・VS1} (2)
となる。ここでVS1は走査信号の選択電圧、±VH/2はデータ信号のオン電圧或いはオフ電圧である。またK=CM/(CM+CL)である。更にVONは、選択期間終了直前においてMIM素子に印加されるVMIMであり、その値は、図3(B)に示すMIM素子のI−V特性に依存する。このVONは、液晶素子への充電がほぼ停止した時(MIM素子に流れる電流が10ー9〜10ー8アンペア程度となった時)に、MIM素子に印加される電圧ということもできる。
【0023】
図3(B)に示すようにVONに誤差が生じ、例えばVONが△VONだけ大きくなると、上式(1)、(2)から明らかなように、VA1、VA2にも誤差が生じ、VA1、VA2の絶対値は共に△VONだけ小さくなる。一方、VONが△VONだけ小さくなると、VA1、VA2の絶対値は共に△VONだけ大きくなる。更にKに誤差△Kが生じた場合も、VA1、VA2には少なからぬ誤差が生じる。
【0024】
一方、充放電駆動法では、図2に示すように、充電モード(例えば第1のモード)においては、第1の選択電圧VS1が走査線に与えられ、放電モード(例えば第2のモード)においては、VS1と逆極性のプリチャージ電圧である−VPREが与えられた後に、−VPREと逆極性の第2の選択電圧VS2が与えられる。そして充電モードの選択期間の終了直後に液晶素子に印加される電圧VB1(時刻t1でのVLC)は、上式(1)と同様であり、
VB1=(VS1+VH/2−VON)−K・VS1 (3)
となる。一方、放電モードでは、プリチャージ電圧である−VPREによる過剰充電の後、第2の選択電圧VS2により、充電された電荷が放電され、選択期間の終了直前に液晶素子に印加される電圧はVS2+VH/2−VONとなる。従って、選択期間の終了直後に液晶素子に印加される電圧VB2(時刻t2でのVLC)は、
VB2=−{(VON−VS2−VH/2)+K・(VS2+VH)} (4)
となる。
【0025】
上式(3)、(4)から明らかなように、例えばVONが△VONだけ大きくなると、VB1の絶対値は△VONだけ小さくなるが、VB2の絶対値は逆に△VONだけ大きくなる。一方、VONが△VONだけ小さくなると、VB1の絶対値は△VONだけ大きくなるが、△VB2の絶対値は逆に△VONだけ小さくなる。更にKに誤差△Kが生じた場合、この誤差によりVB1の絶対値が大きくなるとVB2の絶対値は小さくなり、この誤差によりVB1の絶対値が小さくなるとVB2の絶対値は大きくなる。
【0026】
このように充放電駆動法によれば、MIM素子のVONが変動しても、充電モードで液晶印加電圧に発生する誤差電圧は、放電モードで液晶印加電圧に発生する誤差電圧により実効電圧的には相殺される。従って、MIM素子のVONの液晶パネル内でのバラツキを要因とする表示ムラの発生等を有効に防止できる。図4には、以上のことが模式的に示されている。VONに誤差△VONが生じ、充電モードにおいて液晶印加電圧の絶対値が図4のEからFに増加し、液晶素子に印加される実効電圧も増加する。これにより液晶素子の透過率が減少し表示が暗くなる(ノーマリーホワイトの場合)。しかしながら、この時、放電モードにおいては、液晶印加電圧の絶対値が図4のGからHに減少し、液晶素子に印加される実効電圧も減少する。これにより液晶素子の透過率が増加し表示が明るくなる。この結果、1つの画素についてのトータルの表示の明るさは、ほとんど変化しないことになる。従って、MIM素子のVONが液晶パネル内においてばらついても、表示の明るさについてはほとんどばらつかず、従って表示ムラ等が防止される。K=CM/(CM+CL)が変動した場合も、充放電駆動法によれば、同様にして、表示ムラが防止される。
【0027】
なお充放電駆動法による駆動波形は図2に示すものに限られるものではなく、少なくとも充電モードと放電モードとが混在するものであればよい。例えば図4、図5(A)に示すように正極性のプリチャージを行ったり、図5(B)に示すように正、負の両極性でプリチャージを行うことも可能である。更に第1、第2の選択電圧、プリチャージ電圧を与える期間を、水平走査期間1Hの1/2にしたり、階調表示を、パルス高さ変調やパルス幅変調等により行ってもよい。また1H反転駆動(1走査ライン毎に極性反転する駆動)による駆動のみならず、例えばnH反転駆動(n本の走査ライン毎に極性反転する駆動)とすることもできるし、1H反転駆動を行わず、フレーム反転駆動のみとすることも可能である。
【0028】
次に、実施例1の詳細について説明する。
【0029】
図6に実施例1を実現できる液晶表示装置のブロック図を示す。また図7に、この液晶表示装置の通常駆動時の駆動波形例を示す。液晶パネル10は、複数のデータ線X1〜Xn、複数の走査線Y1〜Ynを有し、データ線と走査線の間には、例えば図6に示すようにMIM素子12、液晶素子14が電気的に接続されている。なおMIM素子12、液晶素子14の接続構成は図6に示すものに限られるものではなく、例えばMIM素子12をデータ線に接続し液晶素子14を走査線に接続する構成としたり、2つのMIM素子を逆方向に直列に接続するバック−ツウ−バック(back−to−back)構造としたり、種々の変形実施が可能である。
【0030】
走査信号駆動回路20は、充電モード(第1のモード)においては、図7に示すように第1の選択電圧VS1を走査線に与える。また放電モード(第2のモード)においては、非選択電圧を基準として第1の選択電圧VS1と逆極性のプリチャージ電圧である−VPREを走査線に与えた後に、非選択電圧を基準として−VPREと逆極性の第2の選択電圧VS2を走査線に与える。またデータ信号駆動回路30は、種々のデータ電圧をデータ線に与える。このように通常駆動時においては、充電モード(第1のモード)と放電モード(第2のモード)とを混在させた充放電モード(第3のモード)により、液晶素子を駆動する。もちろん、充電モード、放電モードの混在の形態は図7に示すものに限らず、図5(A)、(B)に示すもの等、種々の変形実施が可能である。
【0031】
実施例1の特徴は、図7に示す通常駆動時の充放電モード(第3のモード)と、図8に示すように充電モードを繰り返して液晶素子を駆動する充電−充電モード(第4のモード)と、図9に示すように放電モードを繰り返して液晶素子を駆動する放電−放電モード(第5のモード)との間でのモード切り替えを可能にした点にある。このモード切り替えは、図6に示すモード切り替え手段31が行う。
【0032】
さて、上式(3)、(4)に示したように、充電モードでの選択期間の終了直後に液晶素子に印加される電圧はVB1=(VS1+VH/2−VON)−K・VS1と表せ、放電モードでの選択期間の終了直後に液晶素子に印加される電圧はVB2=−{(VON−VS2−VH/2)+K・(VS2+VH)}と表せる。そして液晶素子に長期に亘ってDC電圧が印加されないようにするためには、
VB1+VB2=0 (5)
の関係式が満たされる必要がある。上式(3)、(4)、(5)より、
VS2=−VS1−VH+2・VON/(1−K) (6)
となる。即ち、液晶素子に長期に亘ってDC電圧が印加されないようにするためには、上式(6)を満たす値に第1、第2の選択電圧VS1、VS2を設定する必要がある。しかしながら、上式(6)に含まれるVONについては、直接測定できないため、上式(6)を満たす値にVS1、VS2を設定することは容易ではない。このためVS1、VS2を適正に設定するための何らかの手法が必要となる。
【0033】
そこで本実施例では、以下に示す手法を採用してVS1、VS2の設定を行っている。即ち、まず図8に示す充電−充電モードによる駆動を行い、第1の選択電圧−透過率特性を求める。図10に、このようにして得られたVS1(第1の選択電圧)−T(透過率)特性を示す。また図9に示す放電−放電モードによる駆動を行い、第2の選択電圧−透過率特性を求める。図11に、このようにして得られたVS2(第2の選択電圧)−T(透過率)特性を示す。そして本実施例では、このようにして得られたVS1−T特性とVS2−T特性とに基づいて、図7に示す充放電モードにおいて使用する第1、第2の選択電圧VS1、VS2を求めている。
【0034】
充放電駆動法においては、充電モードと放電モードとが混在する充放電モードにて液晶素子が駆動される。従って、充電モード時における透過率と、放電モード時における透過率が等しくなるように液晶素子を駆動すれば、液晶素子に印加される電圧のDC成分をほぼ零にすることが可能となる。しかしながら、充放電モードによる駆動のみしか行えないと、充電モード、放電モードにおける透過率が互いに等しくなるように第1、第2の選択電圧VS1、VS2を設定することはほとんど不可能となる。
【0035】
一方、本実施例においては、図7に示すような充放電モードによる駆動のみならず、図8、図9に示すような充電−充電モード、放電−放電モードによる駆動が可能となっており、これらのモードによる駆動を行うことにより、充電−充電モードでのVS1−T特性と、放電−放電モードでのVS2−T特性とを得ることができる。そしてVS1−T特性において、ある透過率(第1の透過率と呼ぶ)を与えるVS1と、VS2−T特性において上記第1の透過率とほぼ同一の透過率を与えるVS2とを、充放電モードでのVS1、VS2として使用する。このようにすることで、図7に示す充放電モードで駆動を行った場合に、充電モード時における透過率と、放電モード時における透過率を、ほぼ等しくすることが可能となり、液晶素子に印加される電圧のDC成分をほぼ零にすることが可能となる。
【0036】
さて充放電駆動法を用いた階調表示を行うためには、各階調データに対応する第1、第2の選択電圧VS1、VS2を求める必要がある。このための手法としては、例えば以下に説明する第1、第2の手法が考えられる。
▲1▼第1の手法
第1の手法では、まず、充電−充電モード、放電−放電モードにて、図10、図11に示すようなVS1−T特性、VS2−T特性を求める。ここで図10、図11のT(off)は、オフ電圧である−VH/2(例えば−1.65V)をデータ線に与えた場合のVS1−T特性、VS2−T特性であり、T(on)は、オン電圧であるVH/2(例えば1.65V)をデータ線に与えた場合のVS1−T特性、VS2−T特性である。またTppは、透過率変動率特性を表すものであり、透過率のDC成分に対する30Hz成分(1フレーム60Hzの場合)の割合を表すものである。このTppが大きいほど、30Hz成分のフリッカが大きいことを表すことになる。またCRは、コントラストを表し、CR=T(off)/T(on)の計算式により求められるものである。
【0037】
次に第1の手法では、図10、図11において、T(off)が所与の透過率、例えば90%になる時のVS1、VS2を求め、これらを仮にVS1(90)、VS2(90)とする。但し所与の透過率として90%以外の値を選んでもよいし、T(on)が所与の透過率となる時のVS1、VS2を求めてもよい。そして図10ではEに示すようにVS1(90)=21.25V、図11ではFに示すようにVS2(90)=16.25Vになる。そして、これらのVS1(90)=21.25V、VS2(90)=16.25Vに基づいて、充放電モードにおいて表示素子を駆動する際の各階調データに対応する第1、第2の選択電圧VS1、VS2を求める。図12のT(p1)、Tpp(p1)は、このようにして求められたVS1、VS2を用いて充放電駆動を行った場合の階調データ−透過率特性、透過率変動率特性を表すものである。より具体的には、階調データN(階調データの最大値をNmax=250とする)に対応する第1、第2の選択電圧VS1(N)、VS2(N)は、例えば下式(7)、(8)のように求められる。
なお上式(7)、(8)では、VS1(N)の電圧減少率と、VS2(N)の電圧増加率を同一にしているが、これらを下式(9)、(10)に示すように異ならせてもよい。
この場合、係数a1、a2を、a2>a1の関係にすることが望ましい。図10、図11に示すように、VS1に対する透過率の変化率の方が、VS2に対する透過率の変化率よりも大きく、透過率が10%から90%に変化するのに(或いは90%から10%変化するのに)、VS1では1.25V程度の変化を要するのに対し、VS2では2.25V程度の変化を要するからである。
【0038】
また図12に示すT(n)、Tpp(n)は、4値駆動を行った場合の、階調データ−透過率特性、透過率変動率特性を表すものである。Tpp(p1)とTpp(n)を比較すれば理解されるように、Tpp(p1)の最大値はTpp(n)の最大値の1.5倍程度となるが、これは許容範囲内である。
▲2▼第2の手法
第2の手法でも、まず、図10、図11に示すようなVS1−T特性、VS2−T特性を求める。
【0039】
次に、図10の充電−充電モードと図11の放電−放電モードとで同一の透過率を得る際のVS1、VS2の中間値を平均した値を求める。そして、この平均値に基づいて、充放電モードで表示素子を駆動する際の各階調データに対応する第1、第2の選択電圧VS1、VS2を求める。より具体的には以下のようにする。
【0040】
例えば図13では、図10のT(off)に基づいて、各透過率に対応する第1の選択電圧VS1がプロットされると共に、図11のT(off)に基づいて、各透過率に対応する第2の選択電圧VS2がプロットされている。更にVS1、VS2の中間値がVMとしてプロットされている。第2の手法では、これらの各透過率に対応してプロットされたVMの平均値を、VMMとして求める。図13では、VMM=18.4V程度となる。なお中間値VMは、図10、図11のT(ON)に基づいて求めてもよい。
【0041】
次に、このVMMに所与の値、例えば±VH/2(±1.65V)を加えたものをVS1、VS2の初期値とする。この場合、VS1、VS2の初期値は、各々、20.05V、16.75Vとなる。そして、これらの初期値からVS1に関しては例えば電圧を徐々に低くし、VS2に関しては例えば同じ値だけ電圧を徐々に高くしながら充放電モードの駆動を行うことで、図14に示すような充放電モードでのVS1−T特性を得る。
【0042】
次に、透過率が所与の値、例えば90%となる時のVS1(90)を求める。図14では、Gに示すように、VS1(90)=20.75Vとなる。またVS2(90)=VMM−{VS1(90)−VMM}=18.4−(20.75−18.4)=16.05Vとなる。そして、これらのVS1(90)=20.75V、VS2(90)=16.05Vに基づいて、充放電モードにおいて表示素子を駆動する際の各階調データに対応する第1、第2の選択電圧VS1、VS2を求める。図12のT(p2)、Tpp(p2)は、このようにして求められたVS1、VS2を用いて充放電駆動を行った場合の階調データ−透過率特性、透過率変動率特性を表すものである。より具体的には、階調データNに対応する第1、第2の選択電圧VS1(N)、VS2(N)は、例えば下式(11)、(12)のように求められる。
なお上式(11)、(12)では、VS1(N)の電圧減少率と、VS2(N)の電圧増加率を同一にしているが、これらを下式(13)、(14)に示すように異ならせてもよい。
この場合、上記の第1の手法で説明した理由と同様の理由により、係数a1、a2を、a2>a1の関係にすることが望ましい。
【0043】
また図12において、Tpp(p2)とTpp(n)を比較すれば理解されるように、Tpp(p2)の最大値はTpp(n)の最大値の1.5倍程度となるが、これは許容範囲内である。また第2の手法に係るTpp(P2)は、上記第1の手法に係るTpp(P1)に比べ、透過率が低い領域において小さい値となっている。このため第2の手法を用いた方が、実際に液晶表示装置を見る人が感じるフリッカの度合いを低減できる。
【0044】
なお図6に示すモード切り替え手段31の一部は、走査信号駆動回路20やデータ信号駆動回路30に含ませてもよい。例えば図7、図8、図9の充放電モード、充電−充電モード、放電−放電モードの切り替えの際の電圧レベルの切り替え等に必要な回路要素(選択回路、切り替え回路等)を走査信号駆動回路20やデータ信号駆動回路30に含ませる。またモード切り替え手段31によるモード切り替えを、例えば図10〜図14で説明した各種の測定を行う測定システムにより制御させてもよい。即ち、この場合には、例えばモード切り替え手段31によるモード切り替えを、この測定システムに含まれるソフトウェア等により制御する。
【0045】
また以上では、本発明を、パルス高変調を用いた充放電駆動法に適用した場合を主に例にとり説明したが、本発明は、以下に説明するようなパルス幅変調を用いた充放電駆動法に適用することも可能である。
【0046】
例えば図15(A)に、パルス幅変調による充放電駆動法の充放電モードでの駆動波形例を示す。また図16(A)に、従来の4値駆動法でパルス幅変調を行う場合の駆動波形例を示す。液晶表示装置の駆動法においては、液晶素子に対して長期に亘ってDC成分が印加されないように、正極性、負極性の電圧を与える正極性駆動、負極性駆動をフレーム毎に交互に繰り返す。この時、従来の4値駆動法では、同一階調を与える、正極性駆動、負極性駆動での書き込みパルス40、42のパルス幅をW1、W2とした場合に、図16(A)、(B)に示すように、パルス幅W1とW2とは同一となっていた。
【0047】
これに対して図15(A)では、充電モード、放電モードの各々において、第1、第2の選択電圧VS1、VS2とデータ電圧とにより生成され、同一階調を与える第1、第2の書き込みパルス44、46のパルス幅をWC、WDとした場合に、パルス幅WC、WDは図15(B)に示す関係となっている。即ちWCが増加するにつれてWDは減少すると共に、WCが増加するにつれてWDの減少率は小さくなる。或いはWDが増加するにつれてWCは減少すると共に、WDが増加するにつれてWCの減少率は小さくなる。このようにパルス幅を設定することで、充放電駆動法においてもパルス幅変調による適正な階調表示が可能になると共に、液晶素子に長時間に亘ってDC電圧が印加されることを防止できる。従来の4値駆動法のパルス幅変調の考え方をそのまま適用するならば、WCとWDを同一にすることになるが、図15(A)、(B)では、その考え方を適用せず、WCとWDの一方が増加するにつれて他方が減少するようにパルス幅設定を行った点に特徴がある。更に、図15(A)、(B)の駆動波形は、単に他方を減少させるのみではなく、その減少率を徐々に小さくすることで、適正な階調表示が可能になるという知見に基づき想到されたものであり、その点に最も大きな特徴がある。
【0048】
パルス高さ変調を用いた充放電駆動法では、所望の階調を得るための電圧制御が難しく、また液晶表示装置の高コスト化を招くという問題があるが、パルス幅変調を用いれば、この問題を解決できる。
【0049】
図17に、充電モードでの階調データと放電モードでの階調データとの関係に関する測定結果を示す。この測定では、例えば充電モードでの階調データをまず変化させる。そして、第1、第2の選択電圧VS1、VS2による選択期間の直後での液晶印加電圧(図2のt1、t2でのVLC)が互いに等しくなるように、放電モードでの階調データを変化させる。このようにして求めたものが図17に示す充電モードと放電モードの階調データの関係である。この階調データの大きさは、書き込みパルスのパルス幅の大きさに対応する。
【0050】
そして図17から理解されるように、第1、第2の選択電圧VS1、VS2による選択期間の直後(或いは保持期間の最初)での液晶印加電圧が互いにほぼ等しくなるように、パルス幅WC、WDを設定することで、適正な階調表示を得ることができると共に、液晶素子に長期に亘ってDC電圧が印加されるのを防止できる。そして、これらのWC、WDの設定の際に、図7〜図14で説明した種々の手法を用いることで、選択期間の直後での液晶印加電圧を互いにほぼ等しくすることが可能となる。この場合、図8に示すような充電−充電モードの駆動波形は、図15(A)の充電モードの駆動波形を繰り返すことで形成でき、図9に示すような放電−放電モードの駆動波形は、図15(A)の放電モードの駆動波形を繰り返すことで形成できる。
【0051】
なお図15(A)では、第1、第2の書き込みパルス44、46を選択期間の後半に寄せているが、これらの両方或いは1つを選択期間の前半に寄せてもよい。即ち第1、第2の書き込みパルス44、46の両方或いは1つを左に寄せてもよい。なお第1、第2の書き込みパルス44、46を共に右寄せ或いは左寄せにすることで、データ電圧の変化により微分ノイズが発生した場合においても、この微分ノイズを要因とする横クロストークの発生を有効に防止できる。更に、第1、第2の選択電圧VS1、VS2、プリチャージ電圧VPREを与える期間を、水平走査期間1Hの1/2の期間としてもよい。そして、この場合には、オン電圧とオフ電圧の中間電圧を基準とした1H期間でのデータ電圧のDC成分が、階調に依存せずほぼ零になるようにすることが望ましい。
(実施例2)
実施例2は、実施例1で説明した液晶表示装置を含む電子機器に関する実施例であり、図18にその構成例を示す。図18の電子機器は、表示情報出力源1000、表示情報処理回路1002、駆動回路1004、表示パネルの1つである液晶パネル1006、クロック発生回路1008及び電源回路1010を含む。表示情報出力源1000は、ROM、RAM等のメモリ、同調回路等を含み、クロック発生回路1008からのクロックに基づいて、ビデオ信号などの表示情報を出力する。表示情報処理回路1002は、クロック発生回路1008からのクロックに基づいて表示情報を処理して出力する。この表示情報処理回路1002は、例えば増幅・極性反転回路、相展開回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路あるいはクランプ回路等を含むことができる。駆動回路1004は、走査信号駆動回路及びデータ信号駆動回路を含み、液晶パネル1006の駆動を行う。電源回路1010は、上述の各回路に電源を供給する。
【0052】
このような構成の電子機器として、図19に示す液晶プロジェクタ、図20に示すマルチメディア対応のパーソナルコンピュータ(PC)及びエンジニアリング・ワークステーション(EWS)、図21に示すページャ、この他に、携帯電話、ワードプロセッサ、テレビ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、電子手帳、電子卓上計算機、カーナビゲーション装置、POS端末、タッチパネルを備えた装置などを挙げることができる。
【0053】
図19に示すプロジェクタは、透過型液晶パネルをライトバルブとして用いた投写型プロジェクタであり、例えば3板プリズム方式の光学系を用いている。 図19において、プロジェクタ1100では、白色光源のランプユニット1102から射出された投写光がライトガイド1104の内部で、複数のミラー1106および2枚のダイクロイックミラー1108によってR、G、Bの3原色に分けられ、それぞれの色の画像を表示する3枚のアクティブマトリクス型液晶パネル1110R、1110Gおよび1110Bに導かれる。そして、それぞれの液晶パネル1110R、1110Gおよび1110Bによって変調された光は、ダイクロイックプリズム1112に3方向から入射される。ダイクロイックプリズム1112では、レッドRおよびブルーBの光が90°曲げられ、グリーンGの光が直進するので各色の画像が合成され、投写レンズ1114を通してスクリーンなどにカラー画像が投写される。
【0054】
図20に示すパーソナルコンピュータ1200は、キーボード1202を備えた本体部1204と、液晶表示画面1206とを有する。
【0055】
図21に示すページャ1300は、金属製フレーム1302内に、液晶表示基板1304、バックライト1306aを備えたライトガイド1306、回路基板1308、第1,第2のシールド板1310,1312、2つの弾性導電体1314,1316、及びフィルムキャリアテープ1318を有する。2つの弾性導電体1314,1316及びフィルムキャリアテープ1318は、液晶表示基板1304と回路基板1308とを接続するものである。
【0056】
ここで、液晶表示基板1304は、2枚の透明基板1304a,1304bの間に液晶を封入したもので、これにより少なくともドットマトリクス型の液晶パネルが構成される。一方の透明基板に、図18に示す駆動回路1004、あるいはこれに加えて表示情報処理回路1002を形成することができる。液晶表示基板1304に搭載されない回路は、液晶表示基板の外付け回路とされ、図21の場合には回路基板1308に搭載できる。
【0057】
図21はページャの構成を示すものであるから、液晶表示基板1304以外に回路基板1308が必要となるが、電子機器用の一部品として液晶表示装置が使用される場合であって、透明基板に駆動回路などが搭載される場合には、その液晶表示装置の最小単位は液晶表示基板1304である。あるいは、液晶表示基板1304を筺体としての金属フレーム1302に固定したものを、電子機器用の一部品である液晶表示装置として使用することもできる。さらに、バックライト式の場合には、金属製フレーム1302内に、液晶表示基板1304と、バックライト1306aを備えたライトガイド1306とを組み込んで、液晶表示装置を構成することができる。これらに代えて、図22に示すように、液晶表示基板1304を構成する2枚の透明基板1304a,1304bの一方に、金属の導電膜が形成されたポリイミドテープ1322にICチップ1324を実装したTCP(Tape Carrier Package)1320を接続して、電子機器用の一部品である液晶表示装置として使用することもできる。
【0058】
なお、本発明は上記実施例1、2に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
【0059】
例えば本発明が適用される、第1〜5のモードにおける駆動波形は、図2、図5(A)、(B)、図7、図8、図9、図15(A)に示すものに限らず、種々の変形実施が可能である。
【0060】
また、第4のモードでの第1の選択電圧−透過率特性と、第5のモードでの第2の選択電圧−透過率特性とに基づいて、第3のモードにおいて使用する第1、第2の選択電圧を求める手法は、上記第1、第2の手法に限られるものではなく、これ以外の種々の手法を用いることができる。
【0061】
また本発明は、MIM素子以外のスイッチング素子を用いた液晶表示装置にも適用できる。
【0062】
また本発明は、特に液晶表示装置に適用することが望ましいが、それ以外の表示パネル、例えばEL(エレクトロ・ルミネッセンス)、プラズマディスプレイ等に適用することも可能である。
【0063】
また本発明に係る電子機器は、上記実施例2で説明したものに限らず、少なくとも本発明に係る表示装置を含む種々の電子機器を含む。
【0064】
【図面の簡単な説明】
【図1】4値駆動法の駆動波形例を示す図である。
【図2】充放電駆動法の駆動波形例を示す図である。
【図3】図3(A)は液晶パネルの画素の等価回路を示す図であり、図3(B)はMIM素子のI−V特性を示す図である。
【図4】充放電駆動法による表示特性の向上について説明するための図である。
【図5】図5(A)、(B)は、充放電駆動法の他の駆動波形例を示す図である。
【図6】実施例1を実現できる液晶表示装置のブロック図の例である。
【図7】充放電モード(第3のモード)での駆動波形例である。
【図8】充電−充電モード(第4のモード)での駆動波形例である。
【図9】放電−放電モード(第5のモード)での駆動波形例である。
【図10】充電−充電モードでの第1の選択電圧VS1−透過率T特性等の一例を示す図である。
【図11】放電−放電モードでの第2の選択電圧VS2−透過率T特性等の一例を示す図である。
【図12】第1、第2の手法等により得られたVS1、VS2を用いた場合の階調データ−透過率特性等の一例を示す図である。
【図13】VS1、VS2の中間値VM及びその中間値の平均値VMMを求める手法について説明するための図である。
【図14】図13により得られたVMMに基づいて求められたVS1、VS2を用いて充放電駆動を行った場合の第1の選択電圧VS1−透過率T特性の一例を示す図である。
【図15】図15(A)、(B)は、充放電駆動法によるパルス幅変調について説明するための図である。
【図16】図16(A)、(B)は、4値駆動法によるパルス幅変調について説明するための図である。
【図17】充電モードでの階調データと放電モードでの階調データとの関係に関する測定結果を示す図である。
【図18】実施例2の電子機器の構成例を示す図である。
【図19】電子機器の1つであるプロジェクタの一例を示す図である。
【図20】電子機器の1つであるパーソナルコンピュータの一例を示す図である。
【図21】電子機器の1つであるページャの一例を示す図である。
【図22】TCPを用いた実装例を示す図である。
【符号の説明】
10 液晶パネル
12 MIM素子
14 液晶素子
20 走査信号駆動回路
30 データ信号駆動回路
31 モード切り替え手段
Claims (7)
- 複数の走査線と、複数のデータ線と、該走査線及びデータ線を用いて駆動される、MIM素子、バック・ツー・バック・ダイオード素子、ダイオードリング素子、バリスター素子のいずれか1つである非線形スイッチ素子とを含み、第1の選択電圧を前記走査線に与える第1のモードと、非選択電圧を基準として該第1の選択電圧と逆極性のプリチャージ電圧を前記走査線に与えた後に非選択電圧を基準として該プリチャージ電圧と逆極性の第2の選択電圧を前記走査線に与える第2のモードとが混在する第3のモードにて前記非線形スイッチ素子を駆動する表示装置に用いられる電圧設定方法であって、
前記第1のモードを繰り返す第4のモードにて前記非線形スイッチ素子を駆動し、第4のモードでの第1の選択電圧−透過率特性を求め、
前記第2のモードを繰り返す第5のモードにて前記非線形スイッチ素子を駆動し、第5のモードでの第2の選択電圧−透過率特性を求め、
前記第4のモードでの前記第1の選択電圧−透過率特性と、前記第5のモードでの前記第2の選択電圧−透過率特性とに基づいて、前記第3のモードにおいて使用する第1、第2の選択電圧を求めることを特徴とする電圧設定方法。 - 請求項1において、
前記第4のモードでの前記第1の選択電圧−透過率特性、前記第5のモードでの前記第2の選択電圧−透過率特性においてほぼ同一の透過率を与える第1、第2の選択電圧を、前記第3のモードにおいて使用する第1、第2の選択電圧とすることを特徴とする電圧設定方法。 - 請求項1において、
前記第4のモードにおいて透過率が所与の値になる際の第1の選択電圧と、前記第5のモードにおいて透過率が所与の値になる際の第2の選択電圧とに基づいて、前記第3のモードにおいて前記非線形スイッチ素子を駆動する際の各階調データに対応する第1、第2の選択電圧を求めることを特徴とする電圧設定方法。 - 請求項1において、
前記第4、第5のモードにおいて同一の透過率を得る際の第1、第2の選択電圧の中間値を平均した値に基づいて、前記第3のモードにおいて前記非線形スイッチ素子を駆動する際の各階調データに対応する第1、第2の選択電圧を求めることを特徴とする電圧設定方法。 - 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
前記第3のモードにおいて前記非線形スイッチ素子を駆動する際の各階調データに対応する第1、第2の選択電圧を求める場合に、階調データの変化に対する第1、第2の選択電圧の変化の割合を互いに異ならせることを特徴とする電圧設定方法。 - 複数の走査線と、複数のデータ線と、該走査線及びデータ線を用いて駆動される、MIM素子、バック・ツー・バック・ダイオード素子、ダイオードリング素子、バリスター素子のいずれか1つである非線形スイッチ素子とを含む表示装置であって、
第1のモードにおいては、第1の選択電圧を前記走査線に与え、第2のモードにおいては、非選択電圧を基準として該第1の選択電圧と逆極性のプリチャージ電圧を前記走査線に与えた後に非選択電圧を基準として該プリチャージ電圧と逆極性の第2の選択電圧を前記走査線に与える走査信号駆動手段と、
データ電圧を前記データ線に与えるデータ信号駆動手段と、
前記第1、第2のモードを混在させて前記非線形スイッチ素子を駆動する第3のモードと、前記第1のモードを繰り返して前記非線形スイッチ素子を駆動する第4のモードと、前記第2のモードを繰り返して前記非線形スイッチ素子を駆動する第5のモードとを切り替える手段とを含むことを特徴とする表示装置。 - 請求項6の表示装置を含むことを特徴とする電子機器。
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