JP3569732B2 - 円偏波アンテナ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、円偏波アンテナに関し、特にTEMモードの給電導波路で構成される進行波形スロットアレーアンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】
任意のアンテナパターンを成形する(ビーム成形する)方法として、複数の素子アンテナを配列し、各素子アンテナに給電する電磁波の振幅と位相を制御するアレーアンテナの技術がある。
【0003】
一つの基地局アンテナで広い部屋を万遍無く照らすことができるようにしたり、移動局アンテナでビーム追尾を必要としないでも通信を確保するためには、水平面内で無指向性であるアンテナが望まれる。
【0004】
そこで、本発明者らは、水平面内無指向性を実現する同軸円筒スロットアレーアンテナを提案している。同軸円筒スロットアレーアンテナは、オーバサイズ同軸導波路の外導体に複数のスロットを設けたアンテナである。この同軸円筒スロットアレーアンテナは、マイクロストリップ線路に比べて導波路の誘電体を厚くできるため低損失である。また、給電波が同軸モードであるので、アンテナ軸を垂直に設置することにより、水平面内無指向性を実現することができる。さらに、スロットの大きさおよび位置を軸方向に制御することにより、垂直面内にビーム成形可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の同軸円筒スロットアレーアンテナのアンテナ軸を垂直に設置した場合、スロットを水平に設けることにより垂直偏波は容易に得られる。しかし、給電波がTEMモードであるため、垂直スロットは励振されない。
【0006】
そこで、本発明者らは、垂直スロットの両端部の同じ側に水平スロットを接続した大括弧形スロットを提案している。この大括弧形スロットを用いることにより水平偏波同軸円筒スロットアレーアンテナが実現される。このような水平偏波同軸円筒スロットアレーアンテナによれば、水平偏波の送受信を効率的に行うことができる。一方、円偏波の送受信を効率的に行うことができる円偏波アンテナも望まれている。
【0007】
本発明の目的は、円偏波の送受信を効率的に行うことが可能なTEMモードの給電導波路で構成される進行波形スロットアレーアンテナを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
本発明に係る円偏波アンテナは、端部および外周面を有する内部導体と、内部導体の端部上および外周面上に形成された誘電体と、誘電体を介して内部導体の端部上に形成された端部領域および誘電体を介して内部導体の外周面上に形成された円筒部を有する外部導体と、外部導体の端部領域および内部導体の端部の各中心から外部導体と内部導体との間の誘電体に給電する給電部とを備え、内部導体の端部と外部導体の端部領域との間の誘電体が所定の管内波長の電磁波を伝搬する半径方向導波路を形成し、内部導体の外周面と外部導体の円筒部との間の誘電体が管内波長の電磁波を伝搬する同軸導波路を形成し、外部導体の円筒部に複数のスロットが設けられ、複数のスロットの各々は、同軸導波路の軸方向に平行に延びる第1のスロット部と、互いに間隔を隔てて配置されかつ第1のスロット部から同じ側にその第1のスロット部に対して直角に延びる1対の第2のスロット部とを有し、第1のスロット部の励振により同軸導波路の軸方向と垂直な第1の偏波が発生しかつ1対の第2のスロット部の励振により同軸導波路の軸方向と平行な第2の偏波が発生するように1対の第2のスロット部の間隔が管内波長の2分の1よりも小さく設定され、1対の第2のスロット部の各々の長さが1対の第2のスロット部の間隔の半分以上に設定されたものである。
【0009】
本発明に係る円偏波アンテナにおいては、第1のスロット部の励振により同軸導波路の軸方向に垂直な第1の偏波が発生する。また、1対の第2のスロット部の間隔が管内波長の2分の1よりも小さいことにより、1対の第2のスロット部の励振により同軸導波路の軸方向に平行な第2の偏波が容易に発生する。さらに、1対の第2のスロット部の各々の長さが1対の第2のスロット部の間隔の半分以上に設定されることにより、円偏波を容易かつ効率的に発生することができる。このようにして、同軸円筒スロットアレーアンテナが構成されるので、水平面内無指向性の円偏波アンテナが実現する。
【0010】
1対の第2のスロット部は、第1のスロット部の両端からそれぞれ延びてもよい。この場合、大括弧形スロットが形成される。
【0011】
1対の第2のスロット部は、第1のスロット部の両端からそれぞれ所定距離内側の位置から延びてもよい。この場合、Π形スロットが形成される。
【0012】
本発明に係る円偏波アンテナは、端部および外周面を有する内部導体と、内部導体の端部上および外周面上に形成された誘電体と、誘電体を介して内部導体の端部上に形成された端部領域および誘電体を介して内部導体の外周面上に形成された円筒部を有する外部導体と、外部導体の端部領域および内部導体の端部の各中心から外部導体と内部導体との間の誘電体に給電する給電部とを備え、内部導体の端部と外部導体の端部領域との間の誘電体が所定の管内波長の電磁波を伝搬する半径方向導波路を形成し、内部導体の外周面と外部導体の円筒部との間の誘電体が管内波長の電磁波を伝搬する同軸導波路を形成し、外部導体の円筒部に複数のスロットが設けられ、複数のスロットの各々は、同軸導波路の軸方向に平行に延びる第1のスロット部と、互いに間隔を隔てて配置されかつ第1のスロット部から同じ側にその第1のスロット部に対して直角に延びる1対の第2のスロット部とを有し、第1のスロット部の励振により同軸導波路の軸方向と垂直な第1の偏波が発生しかつ1対の第2のスロット部の励振により同軸導波路の軸方向と平行な第2の偏波が発生するように1対の第2のスロット部の間隔が管内波長の2分の1よりも小さく設定され、1対の第2のスロット部は、第1のスロット部の両端からそれぞれ所定距離内側の位置から延びるものである。
【0013】
本発明に係る円偏波アンテナにおいては、第1のスロット部の励振により同軸導波路の軸方向に垂直な第1の偏波が発生する。また、1対の第2のスロット部の間隔が管内波長の2分の1よりも小さいことにより、1対の第2のスロット部の励振により同軸導波路の軸方向に平行な第2の偏波が容易に発生する。さらに、1対の第2のスロット部が第1のスロット部の両端からそれぞれ所定距離内側の位置から延びることにより、円偏波を容易に発生することができる。このようにして、同軸円筒スロットアレーアンテナが構成されるので、水平面内無指向性の円偏波アンテナが実現する。
【0014】
1対の第2のスロット部は同じ長さを有することが好ましいそれにより、円偏波をより容易に発生することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1(a),(b)は本発明の一実施の形態における円偏波アンテナのそれぞれ縦断面図および外観図である。図1の円偏波アンテナは円偏波同軸円筒スロットアレーアンテナである。
【0016】
図1において、内部導体1は、円柱状の銅等により形成され、1対の円形状端面および外周面を有する。内部導体1の1対の円形状端面および外周面はフッ素樹脂等の誘電体2により被覆されている。この誘電体2は、内部導体1の円形状端面に接する円盤部と、内部導体1の外周面に接する円筒部とを有する。
【0017】
誘電体2の外面は外部導体3により被覆されている。この外部導体3は、誘電体2を介して内部導体1の1対の円形状端面に対向する円盤部と、誘電体2を介して内部導体1の外周面に対向する円筒部とを有する。
【0018】
外部導体3の外周面には、後述する複数のスロット6が形成されている。内部導体1の円形状端面および外部導体3の円盤部の各中心には同軸線路7,8がそれぞれ接続されている。矢印10で示すように一方の同軸線路7から給電が行われる。他方の同軸線路8の端部には終端素子9が取り付けられている。
【0019】
内部導体1および外部導体3の中心軸がアンテナ軸となる。以下の説明では、円偏波アンテナのアンテナ軸を垂直方向(z軸方向)に配置するものとする。
【0020】
図1の円偏波アンテナにおいては、誘電体2の円盤部の中心から給電された電磁波が誘電体2の円盤部を半径方向の外側に向かって進行することによりラジアル導波路5が形成される。また、電磁波がこのラジアル導波路5を経由して円筒部に到達すると、円筒部を他方の円盤部に向かって進行することによりオーバサイズ同軸導波路4が形成される。
【0021】
電磁波がオーバサイズ同軸導波路4を伝搬する過程で外部導体3に形成された複数のスロット6から外部へ電磁波が放射される。複数のスロット6は周方向に所定間隔で配置されている。そのため、各スロット6からの放射電波による電界および磁界の強度分布は周方向にほぼ均一となる。
【0022】
なお、円偏波アンテナの送受信の可逆性により、外部導体3のスロット6が電磁波を受けた場合には、逆のプロセスで受信が行われる。
【0023】
図1(a)において、オーバサイズ同軸導波路4の長さをL0で表し、外径をR1で表し、内径をR2で表す。また、図1(b)において、垂直方向(z軸方向)からの仰角をθで表し、方位角をφで表す。
【0024】
図2は図1の円偏波アンテナに形成される第1の例のスロットの配列パターンを示す展開図である。また、図3は図1の円偏波アンテナに形成される第2の例のスロットの配列パターンを示す展開図である。
【0025】
図2のスロット6を大括弧形スロットと呼び、図3のスロット6をΠ形スロットと呼ぶ。図2の例では、複数の大括弧形スロット6が図1の外部導体3の円筒部に一定間隔で周期的に配列される。また、図3の例では、複数のΠ形スロット6が図1の外部導体3の円筒部に一定間隔で周期的に配列される。
【0026】
図4は本発明の原理を説明するための図であり、(a)は水平偏波用の大括弧形スロットを示し、(b)は円偏波用の大括弧形スロットを示し、(c)は円偏波用のΠ形スロットを示す。
【0027】
図4(a)の大括弧形スロット600は、本発明者が提案した水平偏波同軸円筒スロットアレーアンテナに用いられる。この大括弧形スロット600は、垂直スロット610および1対の短い水平スロット620,630により構成される。垂直スロット610は、垂直方向(図1のz軸方向)に配置される。垂直スロット610の両端部の同じ側に水平スロット620,630が直角に接続されている。水平スロット620,630の間隔Dは、管内波長λgの1/2に設定される。
【0028】
図1のオーバサイズ同軸導波路4の伝搬波はTEMモードであるため、オーバサイズ同軸導波路4の外部導体3に設けられた水平スロットは励振されるが、垂直スロットは励振されない。
【0029】
図4(a)の大括弧形スロット600においては、水平スロット620,630の間隔Dがλg/2に設定されているので、水平スロット620,630には逆向き(逆相)の磁流M+1,M-1が励振される。これらの磁流M+1,M-1は、垂直スロット610に同じ向きの磁流を励振しようとする。また、垂直スロット610の長さDがλg/2であるため、共振が起こりやすくなる。それにより、垂直スロット610に磁流M0 が励振される。このような垂直方向の磁流M0 により効率的に水平偏波が送受信される。一方、2つの水平スロット620,630に励振される磁流M+1,M-1は逆相であるため、互いに打ち消し合う。したがって、垂直偏波の送受信は抑制される。
【0030】
このようにして、図4(a)の大括弧形スロット600を用いると、水平偏波同軸円筒スロットアレーアンテナを構成することができる。
【0031】
このように、水平スロットの励振により垂直スロットが励振されるようになるが、水平スロット自体の励振による垂直偏波の放射も有効に利用できると考えられる。
【0032】
図4(b)において、大括弧形スロット6は、垂直スロット61および1対の水平スロット62,63により構成される。垂直スロット61は、垂直方向(図1のz軸方向)に平行に配置される。垂直スロット61の両端部の同じ側に水平スロット62,63が直角に接続されている。水平スロット62,63の間隔Dは、管内波長λgの1/2よりも小さく設定される。
【0033】
図4(c)において、Π形スロット6は、垂直スロット61および1対の水平スロット62,63により構成される。水平スロット62,63は、垂直スロット61の両端部61a,62bから所定長さだけ中央部に近い同じ側に直角に接続されている。それにより、垂直スロット61の両端部61a,61bは水平スロット62,63に対して垂直方向に突出している。すなわち、垂直スロット61の長さLは水平スロット62,63の間隔Dよりも大きい。水平スロット62,63の間隔Dは、管内波長λgの1/2よりも小さく設定される。
【0034】
図4(b),(c)のスロット6において、水平スロット62,63には逆向き(逆相)の磁流M+1,M-1が励振される。これらの磁流M+1,M-1は垂直スロット61に同じ向きの磁流M0 を励振する。それにより、水平偏波が送受信される。水平スロット62,63の間隔Dが管内波長λgの1/2よりも小さく設定されているので、水平スロット62,63の励振による垂直偏波も送受信される。
【0035】
ここで、図4(b)の大括弧形スロット6における水平スロット62,63の間隔Dが管内波長λgの1/2以外の場合に水平偏波および垂直偏波を一般化して定式化を行う。
【0036】
水平偏波EH を送受信する垂直磁流は、水平スロット62,63に励振される磁流M+1,M-1の逆相成分により励振されると考えられる。また、垂直偏波EV は水平スロットに生じる励振の同相成分により送受信される。水平偏波EH および垂直偏波EV は次式(1),(2)によりそれぞれ表される。
【0037】
H ∝M-1exp(−jk(z−D/2))−M+1exp(−jk(z+D/2)) …(1)
V ∝M-1exp(−jk(z−D/2))exp(−jk0 D/2cosθ)+M+1exp(−jk(z+D/2))exp(jk0 D/2cosθ) …(2)
ここで、M+1およびM-1は水平スロット62,63に励振される磁流の大きさを表す。大括弧形スロット6では、水平スロット62,63の長さが等しくかつ位置もほぼ近いことから、M-1=M+1と考えられる。したがって、上式(1),(2)は次式(3),(4)のように変形することができる。
【0038】
H =jAexp(−jkz)sin(πD/λg) …(3)
V =Bexp(−jkz)cos{πD/(χλg)} …(4)
χ=1/(1−cosθ/√εr ) …(5)
ここで、jは虚数単位を表す。AおよびBは水平スロット62,63にそれぞれ励振される磁流が基となって送受信される水平偏波および垂直偏波の振幅を表す正数パラメータである。
【0039】
上式(3),(4)から水平スロット62,63の間隔Dおよび仰角θによらず、水平偏波EH は垂直偏波EV よりも位相が90[度]進んでいることがわかる。したがって、水平偏波および垂直偏波の振幅を等しくすることにより円偏波が得られる。
【0040】
図5は給電方向に対する大括弧形スロットの向きによる右旋偏波および左旋偏波の発生を示す図である。
【0041】
ここで、給電方向を下方から上方へ向かう方向とする。図5(a)に示すように、大括弧形スロット6の開口部が右を向いている場合、右旋偏波が得られる。また、図5(b)に示すように、大括弧形スロット6の開口部が左側を向いている場合、左旋偏波が得られる。このように、給電方向に対する大括弧形スロット6の向きにより右旋偏波と左旋偏波とが切り替えられることとなる。
【0042】
また、上式(4),(5)から垂直偏波の成分は仰角θに依存することがわかる。これは、垂直偏波の発生源である水平スロット62,63が間隔Dを隔てて存在するために仰角θにより光路差が変化するからである。仰角θの方向で水平偏波が得られるためには、その方向で垂直偏波が0となる必要がある。したがって、仰角θの方向で水平偏波となる条件は次式のようになる。
【0043】
D=χλg/2 …(6)
ブロードサイド方向で水平偏波となる条件は、θ=90[度]として次式のようになる。
【0044】
D=λg/2 …(7)
上式(7)の条件は図4(a)の大括弧形スロット600に相当する。
【0045】
このように、大括弧形スロットは本来楕円偏波を送受信するが、図4(a)の大括弧形スロット600は垂直偏波の成分が0となる特別な場合であることがわかる。
【0046】
図4(b)の大括弧形スロット6においては、後述するように、垂直偏波のレベルを水平スロット62,63の長さにより制御することができる。しかしながら、水平スロット62,63の間隔Dと独立に垂直スロット61の長さを制御することにより水平偏波のレベルを制御することができない。
【0047】
そこで、水平スロット62,63の間隔Dとは独立に垂直スロット61の長さを制御できるように、図4(c)に示すΠ形スロット6を提案する。図4(c)のΠ形スロット6においては、水平スロット62,63の間隔Dとは独立に垂直スロット61の長さLを制御することができる。
【0048】
なお、上式(3),(4)のパラメータAおよびBは未知数であるので、以下に示す実施例において上式(3),(4)の確認を行うとともに、図4(b)の大括弧形スロット6および図4(c)のΠ形スロット6の諸特性について調べる。
【0049】
【実施例】
[実施例1]
図1の円偏波同軸円筒スロットアレーアンテナを試作し、設計周波数15GHzで実験を行った。図1の円偏波アンテナにおいて、オーバサイズ同軸導波路4の外径R1は24mmであり、内径R2は20mmであり、長さL0は約280mmである。外部導体3に複数の大括弧形スロット6を均一に配列した。誘電体2の比誘電率εr は約2.2である。周方向のスロット数nφ は40または20とし、軸方向のスロット数nz は20とした。
【0050】
ここで、大括弧形スロット6の各部の寸法を図6に示す。スロット6の中心線で測定される水平スロット62,63の間隔(垂直スロット61の長さ)をDとし、垂直スロット61の幅をWとし、水平スロット62,63の長さをsとし、水平スロット62,63の幅をW'と定義する。
【0051】
実施例1では、同軸円筒スロットアレーアンテナに図7(a)〜(f)に示す6つのタイプの大括弧形スロットを設けた。図7(a)〜(f)の6つのタイプをそれぞれタイプA、タイプB、タイプC、タイプD、タイプEおよびタイプFと呼ぶ。
【0052】
図7(a)のタイプAのスロットは、図4(a)に示した水平偏波用のスロットである。寸法の比較のために、図7(b)〜(f)においては、図7(a)のタイプAのスロットを破線でタイプB〜タイプFのスロットに重ねて表している。
【0053】
図7(a)に示すタイプAのスロットの垂直スロットの長さDは管内波長λgの1/2である。図7(b)に示すタイプBのスロットでは、タイプAのスロットに比べて垂直スロットの長さDのみが短い。図7(c)に示すタイプCのスロットでは、タイプBのスロットに比べて水平スロットの長さsが長い。
【0054】
図7(d)に示すタイプDのスロットでは、タイプCのスロットに比べて垂直スロットの幅Wのみが太い。図7(e)に示すタイプEのスロットでは、タイプCのスロットよりもさらに水平スロットの長さsが長い。図7(f)に示すタイプFのスロットでは、タイプCのスロットに比べてさらに垂直スロットの長さDが短い。
【0055】
タイプA〜Fの大括弧形スロットの寸法およびアンテナ特性を表1に示す。
【0056】
【表1】
Figure 0003569732
【0057】
なお、タイプAおよびタイプBの大括弧形スロットを用いたアンテナでは、周方向の素子数nφを40とした。タイプC〜Fのスロットを用いたアンテナでは、水平スロットsの長さが長いため、隣接するスロットと重ならないように周方向の素子数nφを20とした。
【0058】
図8〜図13はそれぞれタイプA〜Fの大括弧形スロットを用いたアンテナの垂直面内指向性を示す図である。図8〜図13において、横軸は仰角θを表し、縦軸は利得を表す。また、実線は垂直偏波を表し、破線は水平偏波を表す。
【0059】
タイプA、タイプBおよびタイプEを比較すると、垂直スロットの長さDを短くして水平スロットの長さsを長くすることにより、水平偏波に対する垂直偏波の成分の割合が増加し、タイプEでは水平偏波および垂直偏波の大きさがほぼ等しくなっていることがわかる。
【0060】
図14〜図19はそれぞれタイプA〜Fの大括弧形スロットを用いたアンテナの等価磁流開口面分布を示す図である。図14〜図19の等価磁流開口面分布は、図8〜図13の垂直面内指向性のデータから円筒面走査近傍界測定理論にしたがって計算した。図14〜図19において、給電部は横軸の負の側に位置する。横軸はz軸方向の位置を表し、縦軸は振幅および位相を表す。実線は水平磁流を表し、破線は垂直磁流を表す。また、太線は振幅を表し、細線は位相を表す。
【0061】
上式(3),(4)により表される垂直スロットおよび水平スロットに励磁される磁流を調べるためには、図14〜図19の垂直磁流と水平磁流とを比較するべきであるが、z軸の位置によって値が異なるので、指向性パターンの主ビーム方向の値を読んで比較した。
【0062】
図20〜図25はそれぞれタイプA〜Fの大括弧形スロットを用いたアンテナにおけるブロードサイド近傍の垂直面内位相パターンを示す図である。ブロードサイド近傍は主ビーム方向である。図20〜図25の横軸は仰角θを表し、縦軸は位相を表す。実線は垂直偏波を表し、破線は水平偏波を表し、矢印は主ビーム方向を表す。
【0063】
図25に示すように、タイプFの大括弧形スロットを用いたアンテナのブロードサイド近傍の垂直面内位相パターンにおいては、主ビーム方向の水平偏波と垂直偏波との位相差が約105度であることがわかる。このような位相差の絶対値をδφとし、また、主ビーム方向の垂直偏波に対する水平偏波の大きさをX(=20log10|EH |−20log10|EV |)として上記の表1にまとめる。すなわち、Xは水平偏波と垂直偏波のレベル差である。
【0064】
なお、位相差δφに関しては測定する垂直偏波の上下方向および水平偏波の左右方向の定義が統一されていなかった可能性があるため、180度の補正をして0度以上90度以下となるようにした。例えば、タイプFでは、δφ=180−105=75[度]とした。
【0065】
また、図13〜図19の磁流の振幅と位相の分布の傾きから、1管内波長当たりのスロットの電磁放射の割合を表す結合率γと、スロットの摂動効果を含んだ等価的な管内波長λ'gを計算し、その結果も上記の表1に示す。
【0066】
まず、水平偏波と垂直偏波とのレベル差Xに関して考察する。タイプBとタイプCおよびタイプEとの比較より、水平スロットの長さsを長くすることにより、垂直偏波の成分の割合が増加することがわかる。これは、水平スロットからの放射が増加するためであると考えられる。
【0067】
また、タイプAとタイプBとの比較およびタイプCとタイプFとの比較から、水平スロットの間隔Dを短くすることにより、水平偏波の割合が小さくなることがわかる。これは、垂直スロットの長さが短くなり、共振長からずれるとともに放射開口が狭くなるためであると考えられる。また、上式(3),(4)のように、水平偏波を発生する逆相成分が弱まり、逆に垂直偏波を発生する同相成分が強まるためであると考えられる。
【0068】
タイプCとタイプDとの比較により、垂直スロットの幅Wを大きくすることにより、水平偏波の割合が増加することがわかる。これは、垂直スロットの開口が広くなったためと、垂直スロットの幅Wが広くなることにより水平スロットの長さsが等価的に短くなったためであると考えられる。
【0069】
タイプAおよびタイプBでは、水平偏波の成分が垂直偏波の成分に比べて17dB以上大きくなっており、ほとんど水平偏波といえる。
【0070】
次に、水平偏波と垂直偏波との位相差δφに関して考察する。水平偏波と垂直偏波との成分のレベル差Xが6dB以下であるタイプC、タイプD、タイプEおよびタイプFでは、水平偏波と垂直偏波との位相差δφは平均して約73度であり、楕円偏波であることがわかる。これは、上式(3),(4)の推測値90度からずれているが、垂直偏波と水平偏波とが同相励振でないことは明らかであり、定性的には推測どおりであるといえる。
【0071】
一方、水平偏波と垂直偏波とのレベル差Xが17dB以上のタイプAとタイプBとの位相差δφは29度であり、ほとんど同相なので直線偏波状態といえる。
【0072】
さらに、結合率γに関して考察する。結合率γに関しては、周方向の素子数が多いほど大きくなるため、タイプAおよびタイプBとそれ以外とを別に比較する必要がある。タイプCとタイプEとの比較より、水平スロットの長さsを長くすることにより、結合率γが増えることがわかる。これは、水平スロットからの放射が増加するためであると考えられる。
【0073】
また、タイプAとタイプBとの比較およびタイプCとタイプFとの比較より、水平スロットの間隔Dを短くすると、スロットの開口面積は減少するが、結合率γは増加することがわかる。これは、水平スロットの同相励振の割合が増え、垂直偏波の放射が増加するためであると考えられる。
【0074】
さらに、タイプCとタイプDとの比較より、水平スロットの幅Wを太くすると、結合率γが増加することがわかる。これは、水平偏波の放射が増えるためであると考えられる。
【0075】
[実施例2]
次に、実施例2では、同軸円筒スロットアレーアンテナに図27(a)〜(d)に示す4つのタイプのΠ形スロットを設けた。図27(a)〜(d)の4つのタイプをそれぞれタイプG、タイプH、タイプIおよびタイプJと呼ぶ。
【0076】
同軸円筒スロットアレーアンテナの寸法は実施例1と同様である。ただし、周方向のスロット数nφは全て20とした。
【0077】
ここで、Π形スロット6の各部の寸法を図26に示す。スロット6の中心線で測定される水平スロット62,63の間隔をDとし、垂直スロット61の長さをLとし、垂直スロット61の幅をWとし、水平スロット62,63の長さをsとし、水平スロット62,63の幅をW'と定義する。
【0078】
試作した全てのΠ形スロット6の垂直スロット61の長さLは管内波長の約半分の6.788mmとした。
【0079】
図27(a)に示すタイプGのスロットでは、垂直スロットの長さL以外の寸法は図7(c)に示したタイプCの大括弧形スロットと同じである。図27(b)に示すタイプHのスロットでは、タイプGのスロットに比べて水平スロットの長さsが長い。図27(c)に示すタイプIのスロットでは、タイプHのスロットに比べて垂直スロットおよび水平スロットの幅W,W'が太い。図27(d)に示すタイプJのスロットでは、タイプHのスロットに比べて水平スロットの間隔Dが短い。
【0080】
図28〜図31はそれぞれタイプG〜JのΠ形スロットを用いたアンテナの垂直面内指向性を示す図である。図28〜図31において、横軸は仰角θを表し、縦軸は利得を表す。また、実線は垂直偏波を表し、破線は水平偏波を表す。
【0081】
図32〜図35はそれぞれタイプG〜JのΠ形スロットを用いたアンテナの等価磁流開口面分布を示す図である。図32〜図35において、横軸はz軸方向の位置を表し、縦軸は振幅を表す。実線は水平磁流を表し、破線は垂直磁流を表す。また、太線は振幅を表し、細線は位相を表す。
【0082】
図36〜図39はそれぞれタイプG〜JのΠ形スロットを用いたアンテナにおけるブロードサイド近傍の垂直面内位相パターンを示す図である。ブロードサイド近傍は主ビーム方向である。図36〜図39の横軸は仰角θを表し、縦軸は位相を表す。実線は垂直偏波を表し、破線は水平偏波を表し、矢印は主ビーム方向を表す。
【0083】
また、主ビーム方向における水平偏波と垂直偏波とのレベル差Xおよび位相差δφ、ならびに磁流分布の傾きから計算した結合率γおよび等価的管内波長λ'gをタイプG〜タイプJのΠ形スロットの各寸法とともに表2に示す。
【0084】
【表2】
Figure 0003569732
【0085】
タイプCの大括弧形スロットとタイプGのΠ形スロットとの比較により、垂直スロットの長さLを長くしてΠ形スロットとすることにより、水平偏波の割合が増加し、結合率γも増加することがわかる。このことから、垂直スロットの延長により、水平偏波の放射が増大することがわかる。
【0086】
タイプGとタイプHとの比較より、水平スロットの長さsを長くすることにより、垂直偏波の割合と結合率γとが増加することがわかる。
【0087】
また、タイプHとタイプIとの比較より、水平スロットおよび垂直スロットの幅を全体に太くすると、垂直偏波の割合が増加することがわかる。これは、スロットの幅が太くなった分だけ、垂直スロットの長さLが等価的に短くなったためであると考えられる。また、結合率γも増加しており、開口面積が広がったためであると考えられる。
【0088】
タイプG、タイプHおよびタイプIのΠ形スロットでは、水平偏波と垂直偏波との位相差が約75度と大括弧形スロットとほぼ同様の結果となっている。基本的には、水平偏波と垂直偏波とは90度に近い位相差を持ち、楕円偏波を送受信することがわかる。
【0089】
なお、タイプH、タイプIおよびタイプJのΠ形スロットでは、水平偏波より垂直偏波のレベルが大きくなっている。
【0090】
タイプJのΠ形スロットは、タイプFの大括弧形スロットと同じ水平スロットの間隔Dを有するが、垂直偏波の割合が著しく大きくなっている。
【0091】
また、タイプJとタイプHとを比較すると、タイプJでは、水平スロットの間隔Dが短いだけであるが、垂直偏波の割合が著しく大きい。水平偏波と垂直偏波との位相差も約14度と0度に近い。また、結合率γが他のΠ形スロットに比べて著しく大きい。
【0092】
なお、タイプJのΠ形スロットの垂直スロットがないような間隔約3.4mmの水平スロットのペアーのアレーアンテナを試作し、測定した結果、結合率γは0.018であり、0.29に比べて著しく小さいことがわかった。このことから、結合率γの増加は、水平スロットが比較的長くて接近していることが直接の原因であるとは考えられない。
【0093】
以上のことから、このΠ形スロットでは、上式(3),(4)の基とした動作原理とは異なったモードの磁流が励振されていると推測されている。この励振は、タイプFとタイプHで生じないことから、水平スロットより上下に突出している垂直スロットが関係していると考えられる。
【0094】
図40はタイプHのΠ形スロットを用いた同軸円筒スロットアレーアンテナをスピンリニア測定して得られた垂直面内指向性を示す図である。縦方向のラインの幅が軸比を表す。
【0095】
表2に示されているように、水平偏波と垂直偏波とのレベル差Xおよび位相差δφが完全な円偏波条件を満たしていないが、主ビーム方向で約5dBの軸比が得られていることがわかる。
【0096】
90度からのずれのみを見るため、位相差δφと同様に0度以上90度以下の値に補正してまとめた。しかし、z軸に関する分布を見ると、分散が大きく正確な判断は難しい。ただし、この読みの値の平均は72.6度で90度から17.4度ずれており、主ビーム方向のパターンからの読みの値δφの平均に近い。このことから、反射波以外にも位相差δφが90度からずれる原因があると考察される。
【0097】
位相差δφが90度からずれる原因として、両偏波の主軸の測定系の設定が水平方向および垂直方向から傾いているため、レベルの大きなデータの成分がレベルの小さい測定データに含まれている可能性がある。
【0098】
上記の原因でXdBの交差偏波識別度(レベル差)の円偏波がδφ度の位相傾きの誤差を生じるのに要する偏波の測定傾き角β[度]は、近似的に次式(8)で与えられる。
【0099】
β=tan-1(10-X/20×cosδφ) …(8)
上式(8)にしたがって計算した各タイプのアンテナの測定系の傾き角βを表3にまとめる。
【0100】
【表3】
Figure 0003569732
【0101】
平均して10度の傾きがあったことになるが、これだけの傾きは目視で確認できるので、測定系の傾きが主因とは考えられない。測定系の傾き誤差は大きくともβ=2[度]と考えられる。
【0102】
逆に、2度の傾きから逆算すると、この測定系の傾き誤差が位相差δφ=74[度]という平均位相差を生じるのは、X=18[dB]以上の交差偏波識別度がある場合に限られる。
【0103】
また、水平偏波のタイプAは交差偏波識別度(レベル差)Xが25.6dBと高いため、位相差δφ=33[度]の原因としてβ=2.5[度]の測定系の傾きが原因している可能性があるが、タイプBに関してはβ=7.1[度]となり、この測定系の傾きだけでは説明できない。
【0104】
タイプJの偏波のレベル差Xは7.2dBと比較的大きいが、上式(8)によると、β=23[度]の測定系の傾きがあったことになり、これはありえない。したがって、タイプJでほぼ偏波面が垂直方向から約66度の傾きを有する水平偏波に近い直線偏波であると考えられる。
【0105】
以上のことから、水平偏波と垂直偏波との位相差には本質的に90度からずれる効果がある可能性がある。すなわち、水平偏波と垂直偏波とで放射に時間遅れの違いがあることを意味する。しかし、実験結果から、振幅に関しては水平偏波と垂直偏波とを等しくすることは可能である。両偏波の振幅が等しく位相差がδφ度あるとした場合に得られる軸比r[dB]は次式(9)で算出される。
【0106】
r=20rog10{sin(δφ/2)/cos(δφ/2)} …(9)
δφ=74[度]とすると、r=2.46[dB]の軸比の円偏波が実現できることがわかる。
【0107】
以上の動作原理の考察より、大括弧形スロットの垂直スロットの長さを管内波長の半分よりも短くすると、楕円偏波が得られると考えられる。
【0108】
上記の実験結果では、水平偏波と垂直偏波との位相差は約73度であったが、約2.46dBの軸比の円偏波が得られることがわかった。
【0109】
水平スロットの長さsを長くすると、垂直偏波が増加する。また、水平スロットの間隔Dを短くすると、垂直偏波が増加し、さらにスロット全体としての送受信も強くなる。垂直スロットの幅Wを太くすると、送受信が強くなるが、中心線で見た水平スロットの長さsを一定とした場合には等価的に水平スロットの長さsが短くなるので、垂直偏波の放射の割合が減少することがわかった。
【0110】
垂直スロットの長さによる水平偏波の制御の自由度を増やすため、垂直スロットの長さLを水平スロットの間隔Dよりも長くしたΠ形スロットを提案した。
【0111】
Π形スロットでも、水平偏波と垂直偏波との位相差が平均で約75度の楕円偏波が得られることが上記の実験で確認された。この垂直スロットの長さの延長により、水平偏波が増大し、送受信も強くなることがわかった。
【0112】
なお、本発明に係る円偏波アンテナの形状は図1に示した形状に限定されない。図41は本発明の他の実施の形態における円偏波アンテナの縦断面図である。図41の円偏波アンテナは円偏波同軸円筒スロットアレーアンテナである。
【0113】
図41の例では、内部導体1は、1対の円錐状端部および外周面を有する。内部導体1の1対の円錐状端部および外周面は誘電体2により被覆されている。この誘電体2は、内部導体1の円錐状端部に接する円錐状端部と、内部導体1の外周面に接する円筒部とを有する。
【0114】
誘電体2の外面は外部導体3により被覆されている。この外部導体3は、誘電体2を介して内部導体1の1対の円錐状端部上に位置する円錐状端部と、誘電体2を介して内部導体1の外周面上に位置する円筒部とを有する。
【0115】
外部導体3の外周面には、第1の実施の形態と同様の複数のスロット6が形成されている。内部導体1の円錐状端部および外部導体3の円錐状端部の各中心には同軸線路7,8がそれぞれ接続されている。
【0116】
図41の円偏波アンテナにおいても、図1の円偏波アンテナと同様に、円偏波を効率的に発生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における円偏波アンテナの縦断面図および外観図である。
【図2】図1の円偏波アンテナに形成される第1の例のスロットの配列パターンを示す展開図である。
【図3】図1の円偏波アンテナに形成される第2の例のスロットの配列パターンを示す展開図である。
【図4】水平偏波用の大括弧形スロット、円偏波用の大括弧形スロットおよび円偏波用のΠ形スロットを示す図である。
【図5】給電方向に対する大括弧形スロットの向きによる右旋偏波および左旋偏波の発生を示す図である。
【図6】大括弧形スロットの各部の寸法を示す図である。
【図7】タイプA〜Fの大括弧形スロットを示す図である。
【図8】タイプAの大括弧形スロットを用いたアンテナの垂直面内指向性を示す図である。
【図9】タイプBの大括弧形スロットを用いたアンテナの垂直面内指向性を示す図である。
【図10】タイプCの大括弧形スロットを用いたアンテナの垂直面内指向性を示す図である。
【図11】タイプDの大括弧形スロットを用いたアンテナの垂直面内指向性を示す図である。
【図12】タイプEの大括弧形スロットを用いたアンテナの垂直面内指向性を示す図である。
【図13】タイプFの大括弧形スロットを用いたアンテナの垂直面内指向性を示す図である。
【図14】タイプAの大括弧形スロットを用いたアンテナの等価磁流開口面分布を示す図である。
【図15】タイプBの大括弧形スロットを用いたアンテナの等価磁流開口面分布を示す図である。
【図16】タイプCの大括弧形スロットを用いたアンテナの等価磁流開口面分布を示す図である。
【図17】タイプDの大括弧形スロットを用いたアンテナの等価磁流開口面分布を示す図である。
【図18】タイプEの大括弧形スロットを用いたアンテナの等価磁流開口面分布を示す図である。
【図19】タイプFの大括弧形スロットを用いたアンテナの等価磁流開口面分布を示す図である。
【図20】タイプAの大括弧形スロットを用いたアンテナにおけるブロードサイド近傍の垂直面内位相パターンを示す図である。
【図21】タイプBの大括弧形スロットを用いたアンテナにおけるブロードサイド近傍の垂直面内位相パターンを示す図である。
【図22】タイプCの大括弧形スロットを用いたアンテナにおけるブロードサイド近傍の垂直面内位相パターンを示す図である。
【図23】タイプDの大括弧形スロットを用いたアンテナにおけるブロードサイド近傍の垂直面内位相パターンを示す図である。
【図24】タイプEの大括弧形スロットを用いたアンテナにおけるブロードサイド近傍の垂直面内位相パターンを示す図である。
【図25】タイプFの大括弧形スロットを用いたアンテナにおけるブロードサイド近傍の垂直面内位相パターンを示す図である。
【図26】Π形スロットの各部の寸法を示す図である。
【図27】タイプG〜JのΠ形スロットを示す図である。
【図28】タイプGのΠ形スロットを用いたアンテナの垂直面内指向性を示す図である。
【図29】タイプHのΠ形スロットを用いたアンテナの垂直面内指向性を示す図である。
【図30】タイプIのΠ形スロットを用いたアンテナの垂直面内指向性を示す図である。
【図31】タイプJのΠ形スロットを用いたアンテナの垂直面内指向性を示す図である。
【図32】タイプGのΠ形スロットを用いたアンテナの透過磁流開口面分布を示す図である。
【図33】タイプHのΠ形スロットを用いたアンテナの等価磁流開口面分布を示す図である。
【図34】タイプIのΠ形スロットを用いたアンテナの等価磁流開口面分布を示す図である。
【図35】タイプJのΠ形スロットを用いたアンテナの等価磁流開口面分布を示す図である。
【図36】タイプGのΠ形スロットを用いたアンテナにおけるブロードサイド近傍の垂直面内位相パターンを示す図である。
【図37】タイプHのΠ形スロットを用いたアンテナにおけるブロードサイド近傍の垂直面内位相パターンを示す図である。
【図38】タイプIのΠ形スロットを用いたアンテナにおけるブロードサイド近傍の垂直面内位相パターンを示す図である。
【図39】タイプJのΠ形スロットを用いたアンテナにおけるブロードサイド近傍の垂直面内位相パターンを示す図である。
【図40】タイプHのΠ形スロットを用いたアンテナにおけるスピンリニア測定パターンを示す図である。
【図41】本発明の他の実施の形態における円偏波アンテナの縦断面図である。
【符号の説明】
1 内部導体
2 誘電体
3 外部導体
4 オーバサイズ同軸導波路
5 ラジアル導波路
6 スロット
7,8 同軸線路
9 終端素子
61 垂直スロット
62,63 水平スロット

Claims (5)

  1. 端部および外周面を有する内部導体と、
    前記内部導体の前記端部上および前記外周面上に形成された誘電体と、
    前記誘電体を介して前記内部導体の前記端部上に形成された端部領域および前記誘電体を介して前記内部導体の前記外周面上に形成された円筒部を有する外部導体と、
    前記外部導体の前記端部領域および前記内部導体の前記端部の各中心から前記外部導体と前記内部導体との間の前記誘電体に給電する給電部とを備え、
    前記内部導体の端部と前記外部導体の前記端部領域との間の前記誘電体が所定の管内波長の電磁波を伝搬する半径方向導波路を形成し、前記内部導体の前記外周面と前記外部導体の前記円筒部との間の前記誘電体が前記管内波長の電磁波を伝搬する同軸導波路を形成し、
    前記外部導体の前記円筒部に複数のスロットが設けられ、
    前記複数のスロットの各々は、
    前記同軸導波路の軸方向に平行に延びる第1のスロット部と、
    互いに間隔を隔てて配置されかつ前記第1のスロット部から同じ側にその第1のスロット部に対して直角に延びる1対の第2のスロット部とを有し、
    前記第1のスロット部の励振により前記同軸導波路の軸方向と垂直な第1の偏波が発生しかつ前記1対の第2のスロット部の励振により前記同軸導波路の軸方向と平行な第2の偏波が発生するように前記1対の第2のスロット部の間隔が前記管内波長の2分の1よりも小さく設定され
    前記1対の第2のスロット部の各々の長さが前記1対の第2のスロット部の間隔の半分以上に設定されたことを特徴とする円偏波アンテナ。
  2. 前記1対の第2のスロット部は、前記第1のスロット部の両端からそれぞれ延びることを特徴とする請求項1記載の円偏波アンテナ。
  3. 前記1対の第2のスロット部は、前記第1のスロット部の両端からそれぞれ所定距離内側の位置から延びることを特徴とする請求項1記載の円偏波アンテナ。
  4. 端部および外周面を有する内部導体と、
    前記内部導体の前記端部上および前記外周面上に形成された誘電体と、
    前記誘電体を介して前記内部導体の前記端部上に形成された端部領域および前記誘電体を介して前記内部導体の前記外周面上に形成された円筒部を有する外部導体と、
    前記外部導体の前記端部領域および前記内部導体の前記端部の各中心から前記外部導体と前記内部導体との間の前記誘電体に給電する給電部とを備え、
    前記内部導体の端部と前記外部導体の前記端部領域との間の前記誘電体が所定の管内波長の電磁波を伝搬する半径方向導波路を形成し、前記内部導体の前記外周面と前記外部導体の前記円筒部との間の前記誘電体が前記管内波長の電磁波を伝搬する同軸導波路を形成し、
    前記外部導体の前記円筒部に複数のスロットが設けられ、
    前記複数のスロットの各々は、
    前記同軸導波路の軸方向に平行に延びる第1のスロット部と、
    互いに間隔を隔てて配置されかつ前記第1のスロット部から同じ側にその第1のスロット部に対して直角に延びる1対の第2のスロット部とを有し、
    前記第1のスロット部の励振により前記同軸導波路の軸方向と垂直な第1の偏波が発生しかつ前記1対の第2のスロット部の励振により前記同軸導波路の軸方向と平行な第2の偏波が発生するように前記1対の第2のスロット部の間隔が前記管内波長の2分の1よりも小さく設定され、
    前記1対の第2のスロット部は、前記第1のスロット部の両端からそれぞれ所定距離内側の位置から延びることを特徴とする円偏波アンテナ。
  5. 前記1対の第2のスロット部は同じ長さを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の円偏波アンテナ。
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