JP3568799B2 - 識別装置及び識別方法 - Google Patents
識別装置及び識別方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3568799B2 JP3568799B2 JP28844098A JP28844098A JP3568799B2 JP 3568799 B2 JP3568799 B2 JP 3568799B2 JP 28844098 A JP28844098 A JP 28844098A JP 28844098 A JP28844098 A JP 28844098A JP 3568799 B2 JP3568799 B2 JP 3568799B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electric wire
- unit
- wire
- defective
- terminal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は識別装置及び識別方法に関し、更に詳しくは、例えば、電線の端末部に端子金具を圧着した際の良品・不良品を識別を行なう識別装置及び識別方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電線の端末部分に端子金具を圧着する電線加工装置(切断圧着装置)としては、図9に示すようなものがある。この電線加工装置では、同図に示すように、スイングアーム1と第1端子圧着部2と、切断・皮剥ぎ部3と、不良電線Wの端末部を切断する切断部4と、巻き取り側から切り離された電線Wの手前の端末部を第2端子圧着部6へ移動させるスイングアーム5とからなり、第1端子圧着部2で発生した不良品接続端子部を切断部4で切断して除去することで不良電線を識別するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した電線加工装着では、他の搬送機構をもつ電線加工装着には適用できないものであった。例えば、把持クランプで保持された電線Wは電線Wの端末部分の絶縁被覆を剥離する圧着加工された電線を往復回動する把持クランプで電線トレーへ搬送させるものがある。このような、電線加工装置では、圧着された端子金具と電線の芯線との電気的な導通がとれない場合や、端子金具が電線の端末部分の位置に対してずれている場合などの不良が発生した場合、良品及び不良品は同一の電線トレーに搬送されていた。このような、搬送機構を有する電線加工装着では、不良電線が生じた場合に装着を停止して電線トレーから不良電線を取り出する作業を行なっているが、電線トレー内で良品電線と不良電線とが混在するため、識別作業が繁雑であり、ともすると不良電線を選別を確実に行なうことができないものであった。
【0004】
そこで、本発明は、不良電線を確実に識別できると共に、電線の加工作業を停止することなく自動的に不良電線の識別を行なうことができる識別装置及び識別方法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで、請求項1記載の発明は、加工された電線の良品と不良品とを識別する識別装置であって、加工された電線が取り出される取出部と、加工された電線を前記取出部に搬送する搬送手段と、加工された電線が良品であるか不良品であるかを検出する検出手段と、前記搬送手段によって取出部へ搬送される加工された電線の搬送経路内に進退自在に設けられて前記検出手段の検出により加工された電線が不良品であるとき加工された電線の搬送経路内に進出して不良電線の端末を切断する端末切断手段と、前記検出手段の結果に基づいて前記端末切断手段を、加工された電線の搬送経路に対して進退させる制御手段とを備え、前記端末切断手段が、切断ユニットと、この切断ユニットを、前記加工された電線の搬送経路内に、進退駆動手段により進退させる、位置固定されたスライドユニットとからなり、前記切断ユニットが、前記スライドユニットにスライド自在に支持された可動ベースと、この可動ベースの一側に固定された固定刃と、この固定刃に対して接離して不良電線の端末を切断する前記可動ベースにスライド可能に設けられた可動刃と、前記可動ベース上に固定されて前記可動刃を前記固定刃に対して接離させる可動刃駆動手段とからなり、前記切断ユニットが、加工された電線の搬送経路内に進出した状態で前記搬送経路の外側に位置して不良電線の電線取出部への搬送を規制する案内カバーを有することを特徴とする。
【0006】
従って、請求項1記載の発明では、検出手段で良品と識別された電線は搬送手段で取出部へ搬送され、検出手段で不良品と識別された場合は、端末切断手段が、電線の搬送経路内に進出して不良電線の端末部分を切断する。このため、良品電線と不良電線とを明瞭に判別及び仕分けすることが可能となる。
【0008】
また、請求項1記載の発明では、電線が検出手段で不良電線と識別された場合には、切断ユニットが進退駆動手段によりスライドユニットをスライドして電線搬送経路内に進出する。このとき、可動ベースがスライドユニットをスライドして切断ユニット全体を進出させる。そして、不良電線と識別された電線が搬送経路内の所定位置にある状態で可動刃駆動手段により、可動刃が可動ベースをスライドして固定刃に接近させることで電線の端末を切断することが可能となる。
【0010】
また、請求項1記載の発明では、切断ユニットが電線の搬送経路に進出した状態、すなわち、電線が不良と識別された状態で、案内カバーが電線の搬送経路の外側への搬送を規制するため、不良電線が取出部へ取り出されるのを防止することができる。このため、不良電線と良品電線とが取出部で混在することがなく、良品と不良品との選別を確実に行なうことが可能となる。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の識別装置を用いた識別方法であって、取出部へ向けて搬送される、加工された電線が検出手段によって良品と検出されたときは、取出部に搬送されて取り出され、不良品であると検出されたときは、加工された電線の搬送経路内に端末切断手段を進出させて不良電線の端末部分を切断することを特徴とする。
【0012】
従って、請求項2記載の発明では、検出手段により良品と加工された電線は、取出部へ搬送されると共に、不良品と識別された場合は端末切断手段で端末部分を切断される。このため、良品と不良品を確実に選別することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係る識別装置及び識別方法を適用した自動切断圧着装置を図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0014】
図1に示すように、本実施形態の自動切断圧着装置20は、基台Bの上に複数の構成ユニットが配置・固定されてなる。これらの複数のユニットは、電線矯正ユニット21と、検尺送り出しユニット23と、第1端子圧着ユニット24と、切断皮剥ぎユニット25と、旋回ユニット26と、搬送ユニット27と、第2端子圧着ユニット28と、電線送り出しユニット29と、本発明に係る識別装置としての識別ユニット60と、電線への端子金具の圧着が不適当に行なわれたか否かを検出して識別ユニット60へ制御信号を出力する、図示しない検出・制御部と、でなる。
【0015】
まず、電線矯正ユニット21は、図1に示すように、例えば巻取りリールから供給される長尺の電線Wを直線状になるように矯正する複数対の矯正ローラ22が対向配置されて構成されている。また、検尺送り出しユニット23は、供給される電線Wの長さを計測しつつ送り出す機能を有している。
【0016】
第1端子圧着ユニット24は、電線Wの一端部に端部金具を圧着させると共に、圧着不良の検出を同時に行なって不良が発生している場合に検出・制御部へ不良検出信号を出力するようになっている。機能を有している。切断川皮剥ぎユニット25は、検尺送り出し部23から送り出された電線Wの切断と絶縁被覆の剥離を行う。旋回ユニット26は、絶縁被覆が剥がされた電線端部を第1端子圧着ユニット24へ移動させる機能を有する。
【0017】
搬送ユニット27は、切断皮剥ぎユニット25で切断されて送り出された所定長さの電線Wにおける他方の端部を把持しつつ電線Wの搬送を行う機能を有する。第2端子圧着ユニット28は、搬送部27で運ばれた電線Wの端部に端子金具を圧着するち共に、端子圧着不良の検出に基づいて検出・制御部へ不良検出信号を出力する機能を有する。
【0018】
そして、電線送り出しユニット29は、第2端子圧着ユニット28で端子が装着された電線Wを送り出す機能を有する。この電線送り出しユニット29の側方には、識別ユニット60が配置されている。この識別ユニット60は、検出・制御部からの駆動信号に基づいて不良電線が電線送り出しユニット29で送り出されるタイミングで駆動される。
【0019】
次に、識別ユニット60を含む各ユニットの構成の説明に先駆けて、自動切断圧着装置20の全体の概略動作について説明する。
【0020】
本実施形態においては、図示しない巻取りリールから供給される電線Wは、図1中矢印で示すy方向に沿って、電線矯正ユニット21の矯正ローラ22〜22の間を通過することにより、これら矯正ローラ22の接触圧により直線状に矯正されるようになっている。この電線矯正ユニット21を経た電線Wは、検尺送り出しユニット23で設定された送りだし長さだけ送り出されるように設定されている。ここで、電線Wを最初にセットした初期の段階では、送り出された電線Wの先端は切断皮剥ぎユニット25で絶縁被覆が所定の長さ範囲で剥離されるようになっている。旋回ユニット26では、旋回軸26aを支点として、図示しない旋回駆動部により旋回され、電線Wの端部を第1端子圧着ユニット24側へ移動させるようになっている。第1端子圧着ユニット24は、旋回部26により移動された電線Wの端部に端子金具を装着するようになっている。上記したように、ここで、端子の圧着不良の検出を行なう。なお、不良検出の方法としては、周知の検出方法以外に、導線と端子金具との導通抵抗値を測定するなどの方法を挙げることができる。
【0021】
また、図1に示すように、第1端子圧着ユニット24で端子金具が装着された電線Wは、旋回ユニット26で元の位置に戻されてy方向に沿って配置される。その後、電線Wは、検尺送り出しユニット23で所定長さだけ送り出され、切断皮剥ぎユニット25で電線Wの切断と被覆の剥離が行われる。次に、切断により切り離された電線Wは、上記した搬送ユニット27で第2端子圧着ユニット28へ向けて図示に矢印で示すx方向に沿って搬送され、第2端子圧着ユニット28で端子圧着が行なわれる。このときも、第2端子圧着ユニット28での圧着不良が生じた場合は検出・制御部へ不良検出信号を出力する。その後、電線送り出しユニット29で電線Wを電線トレー80へ電線Wを搬送・落下させる。ここで、第1端子圧着ユニット24と第2端子圧着ユニット28の少なくとも一方から不良検出信号が検出・制御部に入力されている場合には、その電線Wが電線送り出しユニット29で電線トレー80へ落下させる際に、識別ユニット60を駆動するように検出・制御部からは制御信号が識別ユニット60へ出力されるようになっている。
【0022】
次に、搬送ユニット27、電線送り出しユニット29、及び識別ユニット60の構成を順次説明する。
【0023】
まず、搬送ユニット27について図1乃至図3を用いて説明する。搬送ユニット27は、図1示すように、上記した電線矯正ユニット21、検尺送り出しユニット23、及び旋回ユニット26における電線Wの送り出し方向に対して略直角をなすx方向に沿って配置されている。この装置における搬送ユニット27は、x方向に沿って等間隔に配置・固定された固定型電線3つの把持クランプ10A1、10A2、10A3を有する。これら固定型電線把持クランプ10A1〜10A3のそれぞれは、、一対の把持ブロック14、14を備えた支持ブロック11が、この自動切断圧着装置20の図示しない装置本体側に固定されている。
【0024】
このように配置された固定型電線把持クランプ10A〜10Aの列の側方には、搬送方向に沿って搬送フレーム30が配置されている。この搬送フレーム30の一面側には、搬送方向に沿っていガイドレール30Bが敷設されている。そして、このガイドレール30Bは、基台Bから立設された支持壁51に搬送方向へ往復動作可能に摺接した状態で支持されている。また、搬送フレーム30は、支持壁51に固定された往復駆動シリンダ31で往復駆動されるピストンロッド32に連結部材33を介して固定されている。なお、図中34は、ピストンロッド32の所定長さ以上の突出を規制するストッパである。
【0025】
さらに、搬送フレーム30における、固定型電線把持クランプ10A1〜103と対向する面には、4つの搬送用電線把持クランプ10B1〜10B4が順次、搬送方向に沿って固定されている。なお、搬送用電線把持クランプ10B1〜10B4は、固定型電線把持クランプ10A1〜10A3の間隔と同一の間隔をなすように設定されている。また、搬送用電線把持クランプ10Bの高さは、固定型電線把持クランプ10Aと同一の高さに設定されている。
【0026】
そして、これらの搬送用電線把持クランプ10B1〜10B4のうち、上記した切断皮剥ぎユニット25に最も近い搬送用電線把持クランプ10B1は、ピストンロッド32が往復駆動シリンダ31から最大に突出した状態で、図2及び図3に示すように、切断皮剥ぎユニット25における電線Wの通過経路で電線Wを挟み得る第1位置にあるように設定されている。すなわち、切断皮剥ぎユニット25で切断され且つ第1端子圧着ユニット24で端子金具が装着された電線Wは、所定長さ送り出された状態で切断及び被覆剥離が施されるが、この切断により切り離された電線Wの手前の端部(この部分は端子金具が未装着)を第1位置にある搬送用電線把持クランプ10B1が把持し得るように配置されている。ここで、往復駆動シリンダ31のピストンロッド32のストロークは、上記した搬送用電線クランプ10B1〜10B4どうしの間隔に相当するように設定されている。
【0027】
第1位置にある搬送用電線クランプ10B1が、固定型電線把持クランプ10A1の第2位置まで移動し、また第1位置に戻るという往復動作を繰り返す。同様に他の搬送用電線把持クランプ10B2〜10B4も固定型電線把持クランプ10A1〜10A3側の間隔分(搬送用電線把持クランプ10B1〜10B4側の間隔も同一)の往復動作を行う。このようにして、電線Wは、順次搬送方法xへ向けて第3位置、第4位置を経て受け渡し位置へ搬送される。なお、第2端子圧着ユニット28は、第4位置にある固定型電線把持クランプ10A3の側方に配置されており、この固定型電線把持クランプ10A3で把持された電線Wにおける、端子金具が未装着の端部に端子金具を装着するようになっている。なお、この第4位置にある固定型電線把持クランプ10A3は基台B上に固定された固定板(図示領略する)に、搬送方向xに対して直交する方向に往復動作可能に設けられている。そして、側方に配置された第2端子圧着ユニット28の圧着部28Aへ、把持した電線Wの端部を近接させる方向へ移動させ得るようになっている。
【0028】
また、受け渡し位置には、電線Wの受け取りを行う取出し用電線把持クランプ10Cが位置し得るようになっている。この取出し用電線把持クランプ10Cは、上記した電線送り出しユニット29に設けられている。
【0029】
次に、取出し用電線把持クランプ10C及びこれを含む電線送り出しユニット29の構成について図1乃至図3を用いて説明する。
【0030】
図に示すように、この取出し用電線把持クランプ10Cは、支持ブロック11の下端部に一体的に設けられた枢支軸41が基台Bに立設された支持壁52に軸支され、枢支軸41を回転軸として回動し得るようになっている。また、枢支軸41には一体的に反転歯車42が設けられている。そして、反転歯車42には、支持壁52に軸支された駆動歯車43が噛合するよう組み合わされている。この駆動歯車44は、一体的に回動軸44Aが設けられており、この回動軸44Aが支持壁52に軸支されている。この駆動歯車43の回動軸44Aには、一体的にカムアーム45の一端が固定されている。カムアーム45の他端寄りの中間部には、長手方向に沿ってガイド用長孔45Aが形成されている。このガイド用長孔45Aには、搬送フレーム30の端部の所定位置に突設されたガイド用突起30Aが摺動可能に嵌め込まれている。このため、搬送フレーム30の往復動作に伴って、ガイド用突起30Aがカムアーム45のガイド用長孔45Aを滑りつつカムアーム45を時計回り方向と反時計回り方向へ回動させることができるようになっている。この回動に伴って、駆動歯車43も双方向に所定角度回転して、この駆動歯車43に噛合する反転歯車42をこの駆動歯車43と反対の方向へ回転させる。この反転歯車42の回転に伴って、支持ブロック11は、一点鎖線で示す位置と、受け渡し位置との間を移動するようになっている。
【0031】
図4乃至図8を用いて識別ユニット60について詳細に説明する。
【0032】
本実施形態における識別ユニット60は、図1に示すように電線送り出しユニット29の側方に配置されている。この識別ユニット60は、図4乃至図6に示すように、装置基台Bの上に固定されたスライドユニット61と、このスライドユニット61に対して、電線Wの搬送方向xに沿ってスライド可能に支持された可動ベース62と、この可動ベース62の搬送方向xの先端側に固定された固定刃63と、可能ベース62にスライド可能に支持された可動刃64と、から大略構成されている。
【0033】
なお、スライドユニット61には、対向配置された2対のガイド61A、61Aが一体的に形成されており、このガイド61Aに可動ベース62に一体的に設けられたスライドレール62Aがスライド可能に支持されている。また、スライドユニット61には、図4(b)に示すように、進退駆動手段としての進退駆動シリンダ65が固定されている。この進退駆動シリンダ65の搬送方向xの後方へ向けてピストンロッド66が出没するようになっている。このピストンロッド66の自由端は、可動ベース62における搬送方向xの後方側の壁部62Bに連結されている。このため、ピストンロッド66が進退駆動シリンダ65に引き込まれると可動ベース62全体は搬送方向xへ向けて進出スライドするようになっている。また、逆にピストンロッド66が突出すると可動ベース62全体は搬送方向x後方へ向けて後退するようになっている。
【0034】
また、可動ベース62における固定刃63が固定された位置には、不良電線を案内・収容する案内凹部62Cが形成されている。なお、図5に示すように、可動ベース62の先端部62Dには、斜め上後方に湾曲する電線案内カバー67が設けられている。
【0035】
可動刃64は、可動ベース62の上面に搬送方向xに沿って形成されたガイドレール62Eを搬送方向x沿って走行する可動板68に立設された支持壁69に固定されている。そして、この支持壁69の他面には、可動刃駆動手段としての可動刃駆動シリンダ70が固定され、そのピストンロッド71が可動ベース62の後端側に立設された補強壁72に連結されている。このピストンロッド71の出没により、可動板68が可動ベース62に対してスライドするようになっている。
【0036】
このような構成の識別ユニット60は、図2に示すように、基台Bに対して、電線送り出し部29の取出し用電線把持クランプ10Cが電線トレー80側に水平状態に倒れ、且つ把持ブロック14、14どうしが離れた状態のときに、電線Wが落下する軌跡(搬送経路に含まれるものとする)に、可動ベース62が搬送方法xに最大に移動した状態で案内凹部62Cが、位置するように設定・配置されている。
【0037】
なお、図示しないが、電線取出ユニット29で電線トレー80へ搬送・落下される電線は、電線を電線トレー80に案内する良品電線案内カバーにより覆われており、識別ユニット60の可動ベース62が搬送方向xへ進出する部分の良品電線案内カバーには可動ベース62が突出できるように開口部が形成されて解放されている。このため、不良電線を可動ベース62側で捕捉する際に支障とならないようになっている。
【0038】
次に、識別ユニット60の動作について図7及び図8を用いて説明する。なお、上記した実施形態では、各端子圧着ユニット24、28で圧着不良の検出を行なうように設定したが、搬送過程で一括して不良検出を行なう構成としてもよい。そこで、この動作の説明においては、搬送過程で圧着不良の検出を行なうものとして説明する。
【0039】
図7のフローチャートに示すように、電線Wの加工を開始し、圧着工程が終了したか否かの判定を行なう(ステップS1)。この結果、圧着が終了していれば、搬送を開始する(ステップS2)。次に、電線に不良があるか否かの検出を行なう(ステップS3)。不良がない場合は、次の電線の搬送があるか否か判定を行なう(ステップS7)。不良がある場合は、不良電線が受け渡し位置に搬送されて到達するタイミングで進退駆動シリンダ65のピストンロッド66を引き込む駆動を行なう(ステップS4)。続いて、不良電線が電線取出ユニット29の電線送り出し把持クランプ10Cから解放された後の所定時間内に可動刃駆動シリンダ70のピストンロッド71を引き込む駆動を行なって固定刃63に向けて可動刃64を合わせるように移動させ不良電線を切断する(ステップS5)。次に、進退・可動刃駆動シリンダ65、70に逆の動作を行なわせて可動刃64を後退させると共に可動ベース62を後退させる(ステップS6)。次に、次の電線の搬送あるか否かの検出を行ない、搬送がある場合は不良があるか否かの検出を行ない(ステップS3)、搬送がない場合は終了する。図8に示すように、一つの圧着工程が終了した時点で搬送を行ないつつ不良検出を行なっている。検出工程で不良が検出されると、検出タイミングから遅延したタイミングで進退駆動進出65の作動が開始され、進出駆動シリンダの作動タイミングに遅延して可動刃駆動シリンダ70の作動を開始する。なお、この可動刃駆動シリンダ70の作動タイミングは、電線送り出し用把持クランプ10Cで電線が解放されたタイミングで行なう。
【0040】
このように、本実施形態では、良品電線と不良電線との識別を行ない、加えて不良電線の端末部分を切断することにより、良品電線と不良電線とが識別し易いようにすることができる。また、検出・制御部にて搬送を停止させることなく電線の切断タイミングをとることができるため、作業効率を低下させることがない。このような構成の識別ユニットとしたため、把持クランプで電線をつかみかえる方式の電線加工装置に適用できるという利点がある。
【0041】
以上、実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、構成の要旨に付随する各種の設計変更が可能である。
【0042】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1記載の発明によれば良品電線と不良電線とを明瞭に判別及び仕分けすることができる。
【0043】
また、請求項1記載の発明によれば、電線が検出手段で不良電線と識別された場合には可動ベースのスライド電線の端末を切断することが可能となり、円滑且つ迅速な識別処理が行なえる。
【0044】
また、請求項1記載の発明によれば、不良電線と良品電線とが取出部で混在することがなく、良品と不良品との選別を確実に行なうことができる。
【0045】
請求項2記載の発明によれば、良品と不良品を確実に選別することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る識別装置を適用した自動切断圧着装置の実施形態を示す平面図である。
【図2】本実施形態の自動切断圧着装置の搬送ユニット及び識別ユニットを示す側面図である。
【図3】本実施形態の自動切断圧着装置の搬送ユニット及び識別ユニットを示す平面図である。
【図4】(a)及び(b)は、本実施形態の識別ユニットの斜視図である。
【図5】本実施形態の識別ユニットの側面図である。
【図6】本実施形態の識別ユニットの平面図である。
【図7】本実施形態の自動切断圧着装置のフローチャートである。
【図8】本実施形態の自動切断圧着装置のタイミングチャートである。
【図9】従来の電線加工装置を示す平面図である。
【符号の説明】
W 電線
24 第1端子圧着ユニット
28 第2端子圧着ユニット
29 電線取出ユニット
61 スライドユニット
62 可動ベース
63 固定刃
64 可動刃
65 進退駆動シリンダ
66 ピストンロッド
68 可動板
70 可動刃駆動シリンダ
80 電線トレー
Claims (2)
- 加工された電線の端末部に端子金具を圧着した際の良品・不良品とを識別する識別装置であって、加工された電線が取り出される取出部と、加工された電線を前記取出部に搬送する搬送手段と、加工された電線が良品であるか不良品であるかを検出する検出手段と、前記搬送手段によって取出部へ搬送される加工された電線の搬送経路内に進退自在に設けられて前記検出手段の検出により加工された電線が不良品であるとき、加工された電線の搬送経路内に進出して不良電線の端末を切断する端末切断手段と、前記検出手段の結果に基づいて前記端末切断手段を、加工された電線の搬送経路に対して進退させる制御手段とを備え、前記端末切断手段が、切断ユニットと、当該切断ユニットを、前記加工された電線の搬送経路内に、進退駆動手段により進退させる、位置固定されたスライドユニットと、からなり、前記切断ユニットが、前記スライドユニットにスライド自在に支持された可動ベースと、当該可動ベースの一側に固定された固定刃と、該固定刃に対して接離して不良電線の端末を切断する前記可動ベースにスライド可能に設けられた可動刃と、前記可動ベース上に固定されて前記可動刃を前記固定刃に対して接離させる可動刃駆動手段とからなり、前記切断ユニットが、加工された電線の搬送経路内に進出した状態で前記搬送経路の外側に位置して不良電線の電線取出部への搬送を規制する案内カバーを有することを特徴とする識別装置。
- 請求項1に記載の識別装置を用いた識別方法であって、加工された、取出部へ向けて搬送される電線が検出手段によって良品と検出されたときは取出部に搬送されて取り出され、不良品であると検出されたときは電線の搬送経路内に端末切断手段を進出させて不良電線の端末部分を切断することを特徴とする識別方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28844098A JP3568799B2 (ja) | 1998-10-09 | 1998-10-09 | 識別装置及び識別方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28844098A JP3568799B2 (ja) | 1998-10-09 | 1998-10-09 | 識別装置及び識別方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000123654A JP2000123654A (ja) | 2000-04-28 |
JP3568799B2 true JP3568799B2 (ja) | 2004-09-22 |
Family
ID=17730249
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28844098A Expired - Fee Related JP3568799B2 (ja) | 1998-10-09 | 1998-10-09 | 識別装置及び識別方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3568799B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5172072B2 (ja) * | 2003-10-28 | 2013-03-27 | コマツクス・ホールデイング・アー・ゲー | ワイヤ処理装置 |
JP2009175062A (ja) * | 2008-01-28 | 2009-08-06 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 端子圧着部の接触抵抗測定方法及び測定装置 |
JP5525302B2 (ja) * | 2010-03-29 | 2014-06-18 | 新明和工業株式会社 | 端子打機 |
JP5888739B2 (ja) * | 2012-06-08 | 2016-03-22 | 矢崎総業株式会社 | 不良電線取出装置及び不良電線取出方法 |
-
1998
- 1998-10-09 JP JP28844098A patent/JP3568799B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000123654A (ja) | 2000-04-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4175316A (en) | Wire lead clamping mechanism for wire lead production apparatus | |
US4581796A (en) | Apparatus for automatically producing cable with crimped terminals | |
US4055889A (en) | Connector harness assembly machine | |
US4164808A (en) | Apparatus for producing sets of accurately and identically sized wire leads | |
US6135164A (en) | Apparatus and method for preparing wires in a harness making machine | |
US6230386B1 (en) | Automatic cutting and press-fitting apparatus for electric wire | |
WO2011158527A1 (ja) | 多線式圧着電線製造装置、多二線式圧着電線製造方法、多線式電線送給装置、端子圧着方法、及び、端子圧着装置 | |
US4165768A (en) | Wire straightening mechanism for wire lead production apparatus | |
US4470181A (en) | Apparatus for loading color-coded wires into a connector half | |
EP0050910B1 (en) | Wire end processing apparatus | |
US7281320B2 (en) | Waterproof-seal inserting apparatus | |
US6279215B1 (en) | Automatic wire cutting and terminating apparatus | |
JP3568799B2 (ja) | 識別装置及び識別方法 | |
US5740608A (en) | Method of making and stacking electrical leads | |
US5842266A (en) | Apparatus for producing wire harnesses | |
JP3703503B2 (ja) | ケーブル処理機械のためのケーブルを束ねる装置 | |
JPH103979A (ja) | 定尺電線の製造方法および装置 | |
EP0817329A1 (en) | Apparatus for making wire harnesses | |
JP7089118B2 (ja) | 電線処理装置 | |
JP3677634B2 (ja) | 電気ハーネス製造装置 | |
US5168611A (en) | Automated lead making machine having defective lead removal | |
JP3200146B2 (ja) | ハーネス製造装置 | |
JPH1012350A (ja) | 電線の皮剥き装置 | |
JP3019706B2 (ja) | 自動閉端子加工機 | |
CN117878696A (zh) | 打端机 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040323 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040513 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040608 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040616 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080625 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090625 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090625 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100625 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110625 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120625 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130625 Year of fee payment: 9 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |