JP3568739B2 - ウェーハ研磨装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、集積回路を形成する半導体ウェーハ等の表面を研磨するためのウェーハ研磨装置に係わり、特に、ウェーハ保持ヘッドがフローティングヘッド構造とされたウェーハ研磨装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のウェーハ研磨装置としては、表面に研磨パッドが貼付された円盤状のプラテンと、研磨すべきウェーハの一面を保持して研磨パッドにウェーハの他面を当接させる複数のウェーハ保持ヘッドとを具備し、これらウェーハ保持ヘッドと前記プラテンとを相対運動させつつ研磨パッドとウェーハの間に研磨砥粒を含むスラリーを供給することにより研磨を行うものが広く知られている。
【0003】
その一例として、研磨パッドに対するウェーハの当接圧力を均一化することができるといった利点を有するフローティングヘッド構造を採用したウェーハ保持ヘッドが開示されている(米国特許5,205,082号)。
【0004】
このウェーハ保持ヘッドは、図8に示すように、中空のヘッド本体1と、ヘッド本体1内に水平に張られたダイアフラム2と、ダイアフラム2の下面に固定されたキャリア3とを備え、ダイアフラム2によって画成された空気室4に、シャフト5を通じて加圧空気源6から加圧空気を供給することにより、キャリア3を下方へ押圧する構成とされている。
【0005】
また、キャリア3の外周には、下端がキャリア3よりも下方に突出するようにリテーナリング7が配置され、キャリア3の下面に付着したウェーハの外周を保持するとともに研磨中のウェーハがキャリア3から外れるといった不具合を防止するようなっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年のウェーハ大径化に伴う研磨面積の増大により、ウェーハ研磨時におけるウェーハと研磨パッドとの間の摩擦抵抗が増大しており、このため、ウェーハをキャリア3の下面に設けた吸水性のウェーハ付着シートによって表面張力で保持するようにした水貼り法では、研磨中のウェーハがリテーナリング7と研磨パッドとの間に入り込むようにウェーハ保持ヘッドから外れ、滑り出たウェーハが他のウェーハ保持ヘッドに衝突して割れや欠けが生じたり、その破片により研磨パッド,キャリア3およびリテーナリング7が損傷することがあるといった不都合が生じている。
【0007】
また、キャリア3の下面に吸着孔を形成し、該吸着孔に接続される吸引手段等によりウェーハを真空吸着して保持性を高める真空吸着法もあるが、この場合には、吸着孔付近で局所的な圧力差が生じて研磨量が不均一になり、平滑な仕上げ面を得ることができないという問題が生じ得る。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、ウェーハがキャリアから滑り出したことを検知可能とすることにより、ウェーハやウェーハ研磨装置の損傷を未然に防止し得るウェーハ研磨装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。
請求項1記載のウェーハ研磨装置は、表面に研磨パッドが貼付されたプラテンと、研磨すべきウェーハの一面を保持して前記研磨パッドにウェーハの他面を当接させる1または2以上のウェーハ保持ヘッドとを具備し、これらウェーハ保持ヘッドと前記プラテンとの相対運動により前記研磨パッドでウェーハ他面を研磨するウェーハ研磨装置であって、
前記ウェーハ保持ヘッドは、研磨すべきウェーハの前記一面を保持するための円盤状のキャリアと、該キャリアの外周に同心状に配置されかつヘッド軸線方向に変位可能なリテーナリングと、円筒状に形成され前記リテーナリングを同心状かつ内部に配し内周面で該リテーナリングを支持するヘッド本体とを備えるとともに、該ヘッド本体に、研磨中のウェーハが前記キャリアから滑り出したことを検知する検知手段が設けられ、前記検知手段は、前記リテーナリングに作用する半径外方向の圧力を検出する圧力センサと、該圧力センサからの出力信号によりウェーハが前記キャリアから滑り出したか否かを判断する滑り判断手段とを備えた構成であることを特徴とするものである。
【0010】
このウェーハ研磨装置 では、研磨中のウェーハがキャリアから滑り出すと、ウェーハがリテーナリングと研磨パッドとの間に入り込んでウェーハがリテーナリングの内面を押圧しなくなるので、リテーナリングに作用する半径外方向の圧力の減少を圧力センサによって検出することができる。
【0011】
したがって、圧力センサからの出力信号を受けた滑り判断手段は、検出された圧力の減少量と、あらかじめ設定した基準値とを比較する等してウェーハが滑り出したか否かの状態を判断することができる。
【0012】
また、このウェーハ研磨装置では、検知手段により研磨中のウェーハがキャリアから滑り出したことを検知することができるので、例えば、検知手段からの出力信号により警報を発することができる警報装置を設け、該装置から警報が発せられた場合に手動でウェーハ研磨装置 を停止するようにしたり、ウェーハ研摩装置を前記出力信号に応じて制御することができるように構成して自動的に緊急停止させる等の対策を講じることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るウェーハ研磨装置の第一の実施形態を図1から図4を参照しながら説明する。
【0018】
始めに、図3および図4を参照して全体の構成を簡単に説明する。
これらの図中、符号11は基台であり、この基台11の中央には円盤状のプラテン12が水平に設置されている。
このプラテン12は基台11内に設けられたプラテン駆動機構(図示略)により軸線回りに回転されるようになっており、その上面には全面に亙って研磨パッド13が貼付されている。
【0019】
プラテン12の上方には、複数の支柱14を介して上側取付板15が水平に設置されている。
この上側取付板15の下面には円盤状のカルーセル16が設置されている。
このカルーセル16は、上側取付板15上に設けられたカルーセル駆動機構(図示略)により軸線回りに回転されるようになっており、その下面にはプラテン12と対向する計6基のウェーハ保持ヘッド17が設けられている。
【0020】
これらウェーハ保持ヘッド17は、図4に示すように、カルーセル16の中心から同一距離においてカルーセル16の中心軸回りに60゜毎に配置されており、それぞれ、ヘッド駆動機構(図示略)により周方向に回転させられるとともに、カルーセル駆動機構により遊星回転させられるようになっている。
なお、ウェーハ保持ヘッド17の個数は6基に限定されず、1〜5基または7基以上でもよい。
【0021】
次に、図1を参照して、本実施形態に係るウェーハ保持ヘッド17について説明する。
ウェーハ保持ヘッド17は、軸線が垂直に配置されるとともに下端が開口する中空のヘッド本体18と、このヘッド本体18の内部に張られた第1のダイアフラム19Aおよび第2のダイアフラム19Bと、この第1のダイアフラム19Aの下面に固定された円盤状のキャリア20と、該キャリア20の外周に同心に配置されたリテーナリング21とを具備するものである。
【0022】
前記ヘッド本体18は、円板状の天板部18aと、この天板部18aの外周に固定される円筒状の周壁部18bとから構成され、天板部18aはカルーセル16のシャフト22に同軸に固定されている。
この周壁部18bの内周面には、全周に亙って半径内方向に突出する円環状段部の取付部23が形成されている。
【0023】
前記キャリア20は、セラミック等の高い剛性を有する材料で成形された一定厚さのものであり、弾性変形はしない。
前記リテーナリング21は、下端面が平坦な円環状をなし、キャリア20の外周面との間に僅かなクリアランスをもって同心状に配置され、キャリア20とは独立して上下変位可能とされている。
【0024】
また、リテーナリング21の上端外周縁には、半径外方向に突出する保持部21Aが形成されており、ウェーハ保持ヘッド17をカルーセル16と共にプラテン22から引き上げた場合に、この保持部21Aが周壁部18bの下端の円環状のストッパ部24により保持されるようになっている。
【0025】
該ストッパ部24は、周壁部18bの下端周縁から半径内方向に突出し、リテーナリング21の外周に当接状態若しくは僅かなクリアランスをもってリテーナリング21を取り囲んで形成されている。
【0026】
前記キャリア20の上面には、第1のダイアフラム19Aの内縁部が軸線を同じくして配されるとともに、リテーナリング21の上面には、第1のダイアフラム19Aの外縁部が配されている。
【0027】
第1のダイアフラム19Aの内縁部の上面には、軸線を同じくして第1の固定リング25が配され、該第1の固定リング25は、第1の固定リング25および第1のダイアフラム19Aを貫通する複数のボルト26によって第1のダイアフラム19Aを挟持した状態でキャリア20に固定されている。
【0028】
また、第1のダイアフラム19Aの外縁部の上面には、軸線を同じくして連結用リング27が配され、該連結用リング27の上面には第2のダイアフラム19Bの内縁部が配されている。
【0029】
そして、第2のダイアフラム19Bの内縁部上面には、軸線を同じくして第2の固定リング28が配され、該第2の固定リング28は、第1のダイアフラム19A、連結用リング27、第2のダイアフラム19Bおよび第2の固定リング28を貫通する複数のボルト29によって第1のダイアフラム19Aおよび第2のダイアフラム19Bをそれぞれ挟持した状態でリテーナリング21に固定されている。
【0030】
さらに、第2のダイアフラム19Bの外縁部は取付部23に載せられ、前記外縁部上面には、軸線を同じくして第3の固定リング30が配されている。
該第3の固定リング30は、第2のダイアフラム19Bおよび第3の固定リング30を貫通する複数のボルト31によって、第2のダイアフラム19Bを挟持した状態で取付部23に固定されている。
【0031】
そして、第1のダイアフラム19Aと第2のダイアフラム19Bは、各種ゴム等の弾性材料で形成され、これによりリテーナリング21はヘッド本体18の周壁部18bとは独立に上下変位可能になっている。
【0032】
前記ヘッド本体18の天板部18aには、当該天板部18aをヘッド本体18の軸線と平行に貫通するとともに先端が所定の間隔をおいて前記固定リング28に対向するように配される位置センサ32が3箇所以上設けられている。
【0033】
位置センサ32には、例えば、静電容量式のセンサが用いられ、この場合には、当該位置センサ32の先端に設けられた電極と、前記固定リング28の頭部基準面28aに設けられた電極との間における電気容量の変化を、これら電極間の離間距離の変化、すなわちリテーナリング21の変位として検出することができる。
【0034】
ウェーハ保持ヘッド17の外部に設けられた研磨機制御系33には、位置センサ32からの出力信号を受けるとともにその出力信号から研磨パッド13に対するリテーナリング21の上下方向の相対変位と、あらかじめ設定した基準値とを比較してウェーハWが滑り出したか否かの判断を行う滑り判断手段が設けられ、該滑り判断手段からの出力信号に応じて、前記ヘッド駆動機構,カルーセル駆動機構及びプラテン駆動機構を緊急停止できるように構成されている。
【0035】
一方、シャフト22には流路が形成され、ヘッド本体18、キャリア20、第1のダイアフラム19Aおよび第2のダイアフラム19Bにより画成された流体室34は、流路を通じて圧力調整機構である加圧手段35に接続されている。
【0036】
そして、加圧手段35で流体室34内の流体圧力を調整することにより、第1のダイアフラム19Aおよび第2のダイアフラム19Bが上下に変位して研磨パッド13へのキャリア20の押圧力が変化するようになっている。
なお、流体としては、一般に空気を使用すれば十分であるが、必要に応じて他種のガスや液体を使用してもよい。
【0037】
上記構成からなるウェーハ研磨装置では、研磨工程中、ウェーハWは研磨パッド13との摩擦力によってリテーナリング21の内周に押圧されており、ウェーハWに過度の摩擦力が作用した場合、図2に示すように、研磨中のウェーハWがリテーナリング21と研磨パッド13との間に入り込むように滑り始める場合がある。
【0038】
この場合、位置センサ32の先端に設けられた電極と、リテーナリング21に一体に固定された固定リング28の頭部基準面28Aに設けられた電極との間の電気容量の変化が、これら電極間の離間距離の変化、すなわち研磨パッド13に対するリテーナリング21の上方向への相対変位として検出される。
【0039】
そして、滑り判断手段は、位置センサ32により検出された上方向の相対変位が、あらかじめ設定した基準値を越えるものであると、ウェーハWがキャリア20から滑り出した状態であるものと判断し、その出力信号を受けた研磨機制御系33によって、前記ヘッド駆動機構,カルーセル駆動機構及びプラテン駆動機構は緊急停止させられる。
【0040】
このように、本実施形態に係るウェーハ研磨装置によれば、研磨中のウェーハWがキャリア20から滑り出すと、研磨パッド13に対するリテーナリング21の相対変位が位置センサ32により検出されるとともに、滑り判断手段により位置センサ32の出力信号からウェーハWが滑り出したか否かが判断されて、前記ヘッド駆動機構,カルーセル駆動機構及びプラテン駆動機構を緊急停止させることができるので、ウェーハWがウェーハ保持ヘッド17から外れ、この滑り出したウェーハWが他のウェーハ保持ヘッド17に衝突して割れや欠けが生じたり、その破片により研磨パッド13,キャリア20およびリテーナリング21が損傷するといったことを未然に防ぐことができる。
【0041】
次に、図5および図6を参照して、本発明の第二の実施形態に係るウェーハ保持ヘッド41について説明する。
各図において、前記第一の実施形態に係るウェーハ保持ヘッド17と同一構成の部分については、同一の符号を付すとともに、その説明を省略する。
【0042】
本実施形態のウェーハ保持ヘッド41は、図5に示すように、ヘッド本体42の平板部42aに前記位置センサ32は設けられておらず、代わりに周壁部42bの下端に設けられた円環状のストッパ部43に圧力センサ44が設けられている点で前記第一の実施形態に係るウェーハ保持ヘッド17と異なる構成になっている。
【0043】
圧力センサ44は、その先端の受感面を前記ストッパ部43の内周面に僅かに突出するように半径内方向に向けて設けられており、前記受感面にはピエゾ抵抗効果を測定するシリコンチップ等の半導体素子が配されて、外部に設けられた研磨機制御系45に無線により、または、スリップリング(図示略)を介して接続されている。
【0044】
研磨機制御系45は、前記半導体素子で検出された圧力信号から圧力の減少量とあらかじめ設定した基準値とを比較してウェーハWがキャリア20から滑り出したか否かを判断する滑り判断手段とを備え、該滑り判断手段からの出力信号に応じて前記ヘッド駆動機構,カルーセル駆動機構及びプラテン駆動機構を緊急停止できるように構成されている。
【0045】
上記構成のウェーハ研磨装置では、研磨工程中、キャリア20に保持されたウェーハWは研磨パッド13から受ける摩擦力によってリテーナリング21の内周面に押圧されており、その押圧力は、リテーナリング21を介してその外周面に受感面が当接させられた圧力センサ44によって半径外方向に加わる圧力として検出される。
【0046】
そして、ウェーハWに過度の摩擦力が作用すると、図6に示すように、研磨中のウェーハWがリテーナリング21と研磨パッド13との間に入り込むように滑り出す場合がある。
この場合、ウェーハWはリテーナリング21の内周面を押圧しなくなるので、リテーナリング21に作用する半径外方向の圧力の減少を圧力センサ44によって検出することができる。
【0047】
そして、滑り判断手段は、圧力センサ44により検出された圧力の減少量が、あらかじめ設定した基準値よりも大きいと、ウェーハWがキャリア20から滑り出した状態であると判断し、その出力信号を受けた研磨機制御系45によって、前記ヘッド駆動機構,カルーセル駆動機構及びプラテン駆動機構は緊急停止させられる。
【0048】
このように、本実施形態に係るウェーハ研磨装置によれば、研磨中のウェーハWがキャリア20から滑り出すと、リテーナリング21に作用する半径外方向の圧力の減少が圧力センサ44によって検出されるとともに、滑り判断手段により圧力センサ44の出力信号からウェーハWが滑り出したか否かが判断されて、ヘッド駆動機構,カルーセル駆動機構及びプラテン駆動機構を緊急停止させることができるので、ウェーハWがウェーハ保持ヘッド17から外れ、この滑り出したウェーハWが他のウェーハ保持ヘッド17に衝突して割れや欠けが生じたり、その破片により研磨パッド13,キャリア20およびリテーナリング21が損傷するといったことを未然に防ぐことができる。
【0049】
なお、本実施形態では、圧力センサ44を1箇所にのみ設けた構成を図示したが、複数箇所に設けることによって、より正確かつ迅速なウェーハWの滑り出しの検出を可能にすることができる。
すなわち、研磨加工中、リテーナリング21はウェーハ保持ヘッド41内で偏芯運動をしているためストッパ部43に対して接触・離間を周期的に繰り返しており、圧力センサ44が1箇所にのみ設けられた構成であると、検知が遅れたり誤検知する場合がある。
【0050】
したがって、かかる場合にも正確かつ迅速にウェーハWの滑り出しを検出することができるように、圧力センサ44は、図7(a)および同図(b)に示すように、3箇所以上設けておくことが望ましい。
【0051】
また、本実施形態に係るウェーハ研磨装置では、ウェーハ研磨の終点も検知することが可能である。
すなわち、ウェーハWの被研磨面は、研磨が進むに従い平滑になるため、該被研磨面と研磨パッド13との接触面積が増加してウェーハWに作用する摩擦抵抗が次第に大きくなり、これに伴いキャリア20からリテーナリング21に作用する半径外方向の圧力も次第に大きくなるため、ウェーハWの研磨量に応じて変化する圧力から研磨の終点を検出することができる。
【0052】
さらに、上記各実施形態では、研磨パッドに対するウェーハWの当接圧力を均一化することを目的として、第1のダイアフラム19Aおよび第2のダイアフラム19Bをそれぞれ別体としたものを図示したが、これらダイアフラム19A,19Bは、図8に示すような円形状に一体成形されたものであっても構わない。
【0053】
また、上記各実施形態では、ウェーハ保持ヘッド17を遊星回転させるカルーセル16が設けられたものについて説明したが、該カルーセル16が設けられておらず、前記ヘッド駆動機構によりウェーハ保持ヘッド17を周方向に回転させつつ前記プラテン駆動機構によりプラテン12を回転させてウェーハWの研摩を行うように構成されたものであっても構わない。
この場合には、前記滑り判断手段からの出力信号に応じてヘッド駆動機構及びプラテン駆動機構が緊急停止させられる。
【0054】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係るウェーハ研磨装置によれば、次のような効果を奏することができる。
(1)請求項1記載のウェーハ研磨装置 によれば、研磨中のウェーハがキャリアから滑り出すと、リテーナリングに作用する半径外方向の圧力の減少が圧力センサによって検出されるとともに、滑り判断手段によりウェーハが滑り出したか否かが判断されるので、滑り出したウェーハが他のウェーハ保持ヘッドに衝突して割れや欠けが生じたり、その破片により研磨パッド,キャリアおよびリテーナリングが損傷するといったことを未然に防ぐことができる。
【0055】
また、検知手段からの出力信号により警報を発することができる警報装置を設け、該装置から警報が発せられた場合に手動でウェーハ研磨装置 を停止するようにしたり、ウェーハ研摩装置を前記出力信号に応じて制御することができるように構成して自動的に緊急停止させるようにする等の対策を講じることができ、ウェーハの割れや欠け、研磨パッド,キャリアおよびリテーナリングの損傷を未然に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るウェーハ研磨装置の第一の実施形態におけるウェーハ保持ヘッドを示す断面図である。
【図2】同装置によるウェーハの研磨工程中、ウェーハがキャリアから滑り出した状態を示す断面図である。
【図3】同装置の全体の構成を示す正面図である。
【図4】同装置のウェーハ保持ヘッドとプラテンの配置状態を示す平面図である。
【図5】本発明に係るウェーハ研磨装置の第二の実施形態におけるウェーハ保持ヘッドを示す断面図である。
【図6】同装置によるウェーハの研磨工程中、ウェーハがキャリアから滑り出した状態を示す断面図である。
【図7】(a)は本発明に係るウェーハ研磨装置の他の実施形態におけるウェーハ保持ヘッドを示す平面図、
(b)は(a)のA−A線断面図である。
【図8】従来のウェーハ研磨装置におけるウェーハ保持ヘッドの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
12 プラテン
13 研磨パッド
16 カルーセル
17、41 ウェーハ保持ヘッド
18、42 ヘッド本体
20 キャリア
21 リテーナリング
32 位置センサ
44 圧力センサ
W ウェーハ

Claims (1)

  1. 表面に研磨パッドが貼付されたプラテンと、研磨すべきウェーハの一面を保持して前記研磨パッドにウェーハの他面を当接させる1または2以上のウェーハ保持ヘッドとを具備し、これらウェーハ保持ヘッドと前記プラテンとの相対運動により前記研磨パッドでウェーハ他面を研磨するウェーハ研磨装置であって、
    前記ウェーハ保持ヘッドは、研磨すべきウェーハの前記一面を保持するための円盤状のキャリアと、
    該キャリアの外周に同心状に配置されかつヘッド軸線方向に変位可能なリテーナリングと、
    円筒状に形成され前記リテーナリングを同心状かつ内部に配し内周面で該リテーナリングを支持するヘッド本体とを備えるとともに、
    該ヘッド本体に、研磨中のウェーハが前記キャリアから滑り出したことを検知する検知手段が設けられ、
    前記検知手段は、前記リテーナリングに作用する半径外方向の圧力を検出する圧力センサと、
    該圧力センサからの出力信号によりウェーハが前記キャリアから滑り出したか否かを判断する滑り判断手段とを備えた構成であることを特徴とするウェーハ研磨装置。
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