JP3567862B2 - 浴室乾燥装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に浴室の換気、暖房、乾燥等を行う浴室乾燥装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の浴室空調装置として、例えば、特開平11−14110号公報に開示されたものが知られている。
【0003】
このものは、浴室内の空気を排気ダクトを通じて屋外に排出する換気用ファンと、浴室内の空気を循環させる循環用ファンと、この循環空気を加熱するヒータとを備えて、各機器を選択的に駆動して換気、乾燥等の各種空調モードでの運転を行うとともに、各種空調モードの換気モードとは別個に、断続的または連続的に換気運転を行う第2換気モードを備えて、第2換気モード時に各種空調モードになるときは、第2換気モードを中断し、各種空調モードが終了した後に、再度第2換気モードを開始するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成では、浴室内に干した衣類の乾燥を行う乾燥モードが終了した後に第2換気モードを再開すると、折角温かく乾燥された衣類が換気運転を行うことにより熱を奪われて冷たくなり、特に冬場などに乾燥された衣類をすぐに着る場合に、使用者にとって不快な思いをするという問題がある。
【0005】
また、浴室内の暖房を行う暖房モードが終了した後に第2換気モードを再開すると、まだ入浴中の使用者がいる場合に換気運転が行われることで寒く感じて、上記と同様に、使用者にとって不快な思いをするという問題がある。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、本発明の目的は、常時換気モードによる運転を開始する際に、使用者に不快感を与えることのない浴室乾燥装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段及びその作用・効果】
本発明は、上記目的を達成するために、浴室内の空気を排気ダクトを介して屋外に排気する浴室換気用送風機と、前記浴室内の空気を循環させる循環用送風機と、前記循環空気を加熱する加熱手段と、これら各機器を選択的に駆動して換気、乾燥等の運転を行う各種空調モードと、該各種空調モードの換気モードとは別個に断続的又は連続的に換気運転を行う常時換気モードと、前記各種空調モード及び前記常時換気モードによる運転を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記各種空調モードの乾燥モードが終了してから所定時間経過後に、前記常時換気モードを開始すべく制御してなることを特徴としている。
【0008】
従って、この構成によれば、衣類等の洗濯物を乾燥させる乾燥モードが終了してから所定時間は衣類が温かな状態を保っているので、この間に衣類を着れば、従来のように冷たくなった衣類を着て不快な思いをすることがなく、使用者は心地よく衣類を着用することができる。
【0009】
また、本発明の好ましい実施形態として、前記制御部は、前記常時換気モード時に前記乾燥モードになるときは、前記常時換気モードを中断し、前記乾燥モードが終了してから所定時間経過後に再度前記常時換気モードを開始すべく制御すれば、上記した効果に加えて、衣類の乾燥運転が行われているときは換気運転を行わないので、乾燥効率を損なうことがなく、使用勝手が向上する。
【0010】
また、本発明の第2の側面に従う実施形態として、浴室内の空気を排気ダクトを介して屋外に排気する浴室換気用送風機と、前記浴室内の空気を循環させる循環用送風機と、前記循環空気を加熱する加熱手段と、これら各機器を選択的に駆動して換気、暖房等の運転を行う各種空調モードと、該各種空調モードの換気モードとは別個に断続的又は連続的に換気運転を行う常時換気モードと、前記各種空調モード及び前記常時換気モードによる運転を制御する制御部とを備え、前記制御手段は、前記各種空調モードの暖房モードが終了してから所定時間経過後に、前記常時換気モードを開始すべく制御している。
【0011】
この構成によれば、浴室の暖房運転を行う暖房モードが終了してから所定時間は浴室内が暖かい状態を保っているので、例えば、設定された暖房運転時間が短くて浴室に入浴者がいる場合に、従来のように換気運転が行われて使用者が寒い思いをすることがなく、使用勝手が向上する。
【0012】
また、本発明の第2の側面に従う好適な実施形態として、前記制御手段は、前記常時換気モード時に前記暖房モードになるときは、前記常時換気モードを中断し、前記暖房モードが終了してから所定時間経過後に再度前記常時換気モードを開始すべく制御すれば、上記した効果に加えて、浴室の暖房運転が行われているときは換気運転を行わないので、暖房効率を損なうことがなく、使用勝手が更に向上する。
【0013】
また、前記所定時間の設定を変更する設定変更手段を備えるようにすれば、使用者の要望に応じて常時換気運転を行うまでの時間の設定をすることができ、更に使用勝手性を向上させることができる。
【0014】
更に、前記制御部に指令信号を送信する操作装置を備え、前記設定変更手段を、前記操作装置に設ければ、別途に所定時間の設定を変更するための端末装置等を用意する必要がなく、容易に所定時間の設定を変更することができる。
【0015】
更にまた、前記設定変更手段は、前記操作装置に設けられた少なくとも2つのスイッチを同時に押すことにより前記所定時間を変更可能な状態にしたり、少なくとも2つのスイッチを同時に所定時間継続して押すことにより前記所定時間を変更可能な状態にするようにすれば、簡単な操作で容易に所定時間の設定を変更することが可能になる。
【0016】
また、浴室内の空気を排気ダクトを介して屋外に排気する浴室換気用送風機と、前記浴室内の空気を循環させる循環用送風機と、前記循環空気を加熱する加熱手段と、これら各機器を選択的に駆動して換気、乾燥、暖房等の運転を行う各種空調モードと、該各種空調モードの換気モードとは別個に断続的又は連続的に換気運転を行う常時換気モードと、前記各種空調モードの乾燥モード又は暖房モードの終了後の前記浴室内の温度変化を検出する温度変化検出手段と、前記各種空調モード及び前記常時換気モードによる運転を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記乾燥モード又は暖房モードが終了してから前記温度変化検出手段による温度変化が所定温度になったときに、前記常時換気モードを開始すべく制御すれば、衣類の乾燥運転が終了した場合は、衣類が温かな状態を確実に保っている間は換気運転を行わないので、この間に衣類を着れば、従来のように冷たくなった衣類を着て不快な思いをすることがなく、使用者は心地よく衣類を着用することができ、また、浴室の暖房運転が終了した場合は、浴室内が寒くならないうちに入浴者が浴室から出ることが可能になり、使用勝手が向上する。
【0017】
更に、前記制御部は、前記常時換気モード時に前記乾燥モード又は暖房モードになるときは、前記常時換気モードを中断し、前記乾燥モード又は暖房モードが終了してから前記温度変化検出手段による温度変化が所定温度になったときに、再度前記常時換気モードを開始すべく制御すれば、上記した効果に加えて、衣類の乾燥運転又は浴室の暖房運転が行われているときは換気運転を行わないので、乾燥効率又は暖房効率を損なうことがなく、使用勝手が向上する。
【0018】
また、前記常時換気モードが開始されたことを報知する報知手段を備えれば、使用者は換気運転が開始されたことを容易に認識することができるので、衣類の乾燥運転が終了した場合は、衣類が冷たくならないうちに浴室から取り除くことができ、また、浴室の暖房運転が終了した場合は、浴室内が冷えないうちに入浴者が浴室から出ることができ、更に使用勝手が向上する。
【0019】
更に、前記報知手段を、ブザーや音声等の音により報知するようにすれば、使用者は換気運転が開始されたことを確実にに把握することができ、更に使用勝手が向上する。
【0020】
また、浴室内の空気を排気ダクトを介して屋外に排気する浴室換気用送風機と、前記浴室内の空気を循環させる循環用送風機と、前記循環空気を加熱する加熱手段と、これら各機器を選択的に駆動して換気、暖房等の運転を行う各種空調モードと、該各種空調モードの換気モードとは別個に断続的又は連続的に換気運転を行う常時換気モードと、浴室内の人体を検出する人体検出手段と、前記各種空調モード及び前記常時換気モードによる運転を制御する制御部とを備え、前記制御手段は、前記各種空調モードの暖房モードが終了してから前記人体検出手段による人体を検出しなくなると、前記常時換気モードを開始すべく制御すれば、浴室から入浴者がいなくなってから換気運転が行われるので、従来のように換気運転が行われて使用者が寒い思いをすることが全くなく、更に使用勝手が向上する。
【0021】
更に、前記制御手段は、前記常時換気モード時に前記暖房モードになるときは、前記常時換気モードを中断し、前記暖房モードが終了してから前記人体検出手段による人体を検出しなくなると、再度前記常時換気モードを開始すべく制御すれば、上記した効果に加えて、浴室の暖房運転が行われているときは換気運転を行わないので、暖房効率を損なうことがなく、使用勝手が更に向上する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を添付図面により詳細に説明する。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態に係る換気装置の設置例を示す平面図であり、図2は、本発明の換気装置の一実施形態を示す断面図である。
【0024】
図1に示すように、浴室乾燥装置は、浴室Aの天井10裏に設置されており、装置本体1の側面に設けた第1吸気口8が、トイレCの天井にトイレC内を臨むように開口して設けられたトイレ用吸込口17と吸気ダクト24を介して接続されている。同様に、本体1の側面に設けた第3吸気口23が、洗面所Bの天井に洗面所B内を臨むように開口して設けられた洗面所用吸込口15と吸気ダクト25を介して接続されている。
【0025】
また、本体1の他側面に設けた第1排気口31が、屋外に連通する排気ダクト40に接続されおり、更に、洗面所B内及びトイレC外の適所には、浴室A、洗面所B、トイレCの換気運転のオン・オフ等を制御する遠隔操作部(以下リモコンという)41、43が備えられ、信号線45、47により本体1の後述する制御部70に接続されている。
【0026】
図2に示すように、本体1は天井10の開口20を介して設けられており、その下部には浴室A内に臨んで化粧パネル11が設けられている。また、本体1内部には、その上部に、第1吸気口8から第1排気口31に至る第1の排気風路18が形成されており、第1送風ファン12と第1モータ2とからなるトイレ換気用送風機3が備えられている。また、第1の排気風路18の第1排気口31近傍には、第1の排気風路18を開閉する開閉手段であるシャッター60が設けられている。
【0027】
更に、本体1内部には、その下部に、第3吸気口23及び化粧パネル11に開口した第2吸気口9から第1排気口31に至る第2の排気風路19が形成されており、第2の排気風路19には、第2送風ファン13と第2モータ4とからなる浴室換気用送風機5が備えられている。
【0028】
また、第2の排気風路19とは別に、化粧パネル11に開口した第4吸気口21から化粧パネル11に開口した吹出し口51に至る循環風路22を形成しており、循環風路22には、第3送風ファン14と第3モータ6とからなる循環用送風機7及び吹出し口51近傍に加熱手段であるヒーター50を配設している。
【0029】
尚、図3に示すように、第1排気口31とは別の本体1側面に、第2排気口32を設けて、第1、第2排気口31、32のいずれかを選択して排気ダクト40と接続するようにしてもよく(使用しない排気口は塞ぎ部材等により蓋をする)、このように構成すれば、設置現場のレイアウトに応じた配管工事が可能になり、配管施工を簡単に行うことができる。また、第1吸気口8の他に、本体1側面に第1の排気風路18に連通する第7吸気口28を設けたり、第3吸気口23の他に、本体1側面に第2の排気風路19に連通する第5吸気口26、第6吸気口27を設けて、設置現場のレイアウトに応じて、例えば、第7吸気口28には吸気ダクト24を、第5吸気口26には吸気ダクト25を接続するようにしてもよく(使用しない吸気口は塞ぎ部材等により蓋をする)、このようにすれば、配管施工を簡単に行うことができる。または、第1吸気口8に吸気ダクト24を接続するとともに第7吸気口28にトイレC以外の部屋に連通した吸気ダクトに接続したり、第3吸気口23に吸気ダクト25を接続するとともに第5吸気口26、第6吸気口27に洗面所B以外の部屋に連通した吸気ダクトに接続して、居室全体を換気するようにしてもよい。
【0030】
図4は、洗面所B内の適所に設けられたリモコン41を示す正面図、図5は、駆動回路を示すブロック図である。
【0031】
図4に示すように、リモコン41は、停止スイッチ33、換気運転スイッチ34、暖房運転スイッチ35、乾燥運転スイッチ36、涼風運転スイッチ37、タイマ設定スイッチ38、常時換気運転スイッチ39、報知手段としての音声発生部52を有している。タイマ設定スイッチ38は運転時間(h)や運転開始時間(h)を設定するもので、「0.5」「1」「2」…「9」と順次設定できるようになっている。また、常時換気運転スイッチ39はトイレ換気用送風機3と浴室換気用送風機5の駆動を操作するものである。
【0032】
また、図5に示すように、リモコン41の各スイッチ33、34、35、36、37、38、39や適宜個所に設けられて浴室A内の温度変化を検出する温度変化検出手段53、浴室A内の人体を検出する人体検出手段54から入力される信号に基づいて、制御部70のCPU71は浴室換気用送風機駆動回路72、循環用送風機駆動回路73、ヒーター駆動回路74、トイレ換気用送風機駆動回路75、音声発生回路76を通じて、浴室換気用送風機5、循環用送風機7、ヒーター50、トイレ換気用送風機3、音声発生部52に出力される。
【0033】
以上の構成において、浴室乾燥装置の動作を以下に詳述する。
【0034】
リモコン41の常時換気運転スイッチ39をオン操作すると、トイレ換気用送風機3と浴室換気用送風機5が駆動してその第1、第2送風ファン12、13により、トイレC内の空気がトイレ用吸込口17から吸気ダクト24を介して第1吸気口8より吸い込まれ、第1の排気風路18を通って第1排気口31から排気ダクト40を介して屋外に排気されるとともに、浴室A及び洗面所B内の空気が、化粧パネル11に開口した第2吸気口9及び洗面所用吸込口15から吸気ダクト25を介して第3吸気口23より吸い込まれ、第2の排気風路19を通って第1排気口31から排気ダクト40を介して屋外に排気されて、トイレC、浴室A、洗面所Bが連続的に換気される(常時換気モード)。この時、シャッター60は、第1送風ファン12から吹き出される空気の風圧により開くが、屋外からの外圧に対しては閉じるように構成されており、トイレC内への逆流を防止するようになっている。また、何らかの要因で浴室A側よりトイレC側が負圧になっても、浴室A内の湿気を含んだ空気がトイレC内へ逆流するのを防止することができる。
【0035】
尚、常時換気モードによる連続的換気運転に限らず、断続的に換気を行うようにしてもよい。即ち、リモコン41のタイマ設定スイッチ38により、例えば、表示部38dに「2:0」を設定すると、オン時間20分・オフ時間20分を1サイクルとして、また、「3:0」を設定すると、オン時間20分・オフ時間30分を1サイクルとして断続的に換気運転が行われる。
【0036】
また、リモコン41の換気運転スイッチ34をオン操作すると、浴室換気用送風機5が駆動してその第2送風ファン13により、浴室A及び洗面所B内の空気が、化粧パネル11に開口した第2吸気口9及び洗面所用吸込口15から吸気ダクト25を介して第3吸気口23より吸い込まれ、第2の排気風路19を通って第1排気口31から排気ダクト40を介して屋外に排気される(換気モード)。
【0037】
尚、第2吸気口9を開閉する開閉手段としてのモータ等により駆動するダンパー等(図示せず)を設け、且つ、リモコン41に浴室換気スイッチ(図示せず)、洗面所換気スイッチ(図示せず)を設けて、浴室換気スイッチをオン操作すると、ダンパーが開いて、上述したと同様に浴室A及び洗面所Bの換気がなされるが、洗面所換気スイッチをオン操作すると、ダンパーが閉じて、洗面所Bのみの単独換気を行うことができる。また、第2吸気口9を開閉するダンパーを設けずに、第3吸気口23を開閉する開閉手段としてのモータ等により駆動するダンパー等(図示せず)を設けるようにしてもよく、このようにすれば、洗面所換気スイッチをオン操作すると、ダンパーが開いて、浴室A及び洗面所Bの換気がなされるが、浴室換気スイッチをオン操作すると、ダンパーが閉じて、浴室Aのみの単独換気を行うことができる。更に、第2吸気口9と第3吸気口23とにそれぞれダンパー等を設けるようにしてもよく、このようにすれば、洗面所換気スイッチをオン操作すると、第2吸気口9に設けたダンパーが閉じるとともに第3吸気口23に設けたダンパーが開いて、洗面所Bのみの単独換気が行え、浴室換気スイッチをオン操作すると、第3吸気口23に設けたダンパーが閉じるとともに第2吸気口9に設けたダンパーが開いて、浴室Aのみの単独換気を行うことができる。更にまた、換気運転スイッチ34をオン操作すると、第2吸気口9及び第3吸気口23に設けたダンパーが共に開き、浴室A及び洗面所Bの同時換気を行うようにすることもできる。
【0038】
また、リモコン41の涼風運転スイッチ37をオン操作すると、循環用送風機7が駆動してその第3送風ファン14により、浴室A内の空気が化粧パネル11に開口した第4吸気口21から吸い込まれて、化粧パネル11に開口した吹出し口51から浴室A内に吹き出される(涼風モード)。この時、ヒーター50には通電されていないので、涼風が浴室A内に吹き出されることになる。
【0039】
更に、リモコン41の暖房運転スイッチ35をオン操作すると、循環用送風機7が駆動してその第3送風ファン14により、浴室A内の空気が化粧パネル11に開口した第4吸気口21から吸い込まれて、化粧パネル11に開口した吹出し口51から浴室A内に吹き出される(暖房モード)。この時、ヒーター50は通電されているので、ヒーター50により熱交換された空気が温風となって浴室A内に吹き出され、浴室Aが暖房されることになる。
【0040】
また、リモコン41の乾燥運転スイッチ36をオン操作すると、浴室換気用送風機5、循環用送風機7が駆動してその第2、3送風ファン13、14により、浴室A内の空気の一部が第2吸気口9から吸い込まれ、第2の排気風路19を通って第1排気口31から排気ダクト40を介して屋外に排気されるとともに、浴室A内の空気の一部が第4吸気口21から吸い込まれて、ヒーター50により温風となって浴室A内に吹き出され、浴室A内に干された衣類等の乾燥が行われることになる(乾燥モード)。
【0041】
図6は、常時換気モードと乾燥モード又は暖房モードの動作タイミングを示すタイミングチャートである。
【0042】
図6に示すように、常時換気運転スイッチ39がオン操作されて(t1)常時換気モードによる運転が行われているときに、乾燥運転スイッチ36又は暖房運転スイッチ35がオン操作されるか、またはタイマ設定スイッチ38の操作により乾燥モード又は暖房モードによる運転が開始されると、常時換気モードによる運転を中断し(t2)、停止スイッチ33が操作されるか又は設定されたタイマーが終了して乾燥運転又は暖房運転が停止すると(t3)、その停止から所定時間(t4ーt3)経過後(例えば、20分後)に常時換気モードによる運転を開始するように制御している。
【0043】
従って、乾燥モードが終了してから所定時間経過後に常時換気モードによる運転を行う場合であれば、その所定時間は衣類が温かな状態を保っているので、この間に衣類を着れば、従来のように冷たくなった衣類を着て不快な思いをすることがなく、使用者は心地よく衣類を着用することができる。また、暖房モードが終了してから所定時間経過後に常時換気モードによる運転を行う場合であれば、その所定時間は浴室A内が暖かい状態を保っているので、例えば、設定された暖房運転時間が短くて浴室Aに入浴者がいる場合に、従来のように換気運転が行われて使用者が寒い思いをすることがなく、使用勝手が向上する。
【0044】
尚、所定時間の設定は任意の時間に設定変更できるようになっており、その変更手順を以下に説明する。
【0045】
まず、リモコン41のタイマ設定スイッチ38のマイナススイッチ38aを押してから、予約/確定スイッチ38cを連続して所定時間(例えば3秒間)同時押しして設定値変更モードにする。次に、乾燥運転スイッチ36を押すと、表示部38dに「1:20」が表示される。「1」は乾燥モード又は暖房モードの運転が終了してから常時換気モードによる運転が開始するまでの所定時間の変更を表わす数字であり、「20」は予め設定されている所定時間の設定値を表わす数字である。即ち、所定時間の設定値は20分であることを示している。そして、所定時間を多くしたいときは、プラススイッチ38bを1回押す毎に「25」→「30」→「35」と切り替わり、逆に所定時間を少なくしたいときは、マイナススイッチ38aを1回押す毎に「15」→「10」→「5」と切り替わるので、使用者の要望に応じて適宜所定時間の変更を行うことができる。尚、設定値変更モードへの移行は、上記に限らず、プラススイッチ38bを押してから、予約/確定スイッチ38cを連続して所定時間同時押ししたり、または乾燥運転スイッチ36とマイナススイッチ38aを同時押しするようにしてもよく、任意である。
【0046】
また、乾燥運転又は暖房運転が停止してから所定時間経過後に常時換気モードによる運転を開始するようにしたが、これに限らず、適宜個所に設けられた温度変化検出手段53により乾燥運転又は暖房運転が停止したときの浴室A内の温度から例えば2°C温度が下がったときに常時換気モードによる運転を開始するようにしてもよい。このように制御すれば、衣類が温かな状態を確実に保っている間は換気運転を行わないので、この間に衣類を着れば、従来のように冷たくなった衣類を着て不快な思いをすることがなく、使用者は心地よく衣類を着用することができ、また、浴室Aの暖房運転が終了した場合は、浴室A内が寒くならないうちに入浴者が浴室から出ることが可能になり、使用勝手が向上する。
【0047】
更に、上述したように、乾燥運転又は暖房運転が停止してから所定時間経過後又は温度変化検出手段53による温度変化が所定温度になったときに常時換気モードによる運転を開始する場合に、その常時換気モードによる運転が開始されたことを音声発生部52により報知するようにしてもよい。
【0048】
また、暖房運転が停止してから人体検出手段54により浴室A内の人体を検出しなくなると常時換気モードによる運転を開始するようにしてもよく、このように制御すれば、浴室Aから入浴者がいなくなってから換気運転が行われるので、従来のように換気運転が行われて使用者が寒い思いをすることが全くなく、更に使用勝手が向上する。
【0049】
上述した内容はあくまで本発明の一実施形態に関するものであって、本発明が上記内容のみに限定されることを意味されるものではない。例えば、常時換気モードによる運転が開始されたことを音声により報知するようにしたが、これに限らず、ブザー音やランプの点滅等で報知するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る浴室乾燥装置の設置例を示す平面図である。
【図2】本発明の浴室乾燥装置の一実施形態を示す断面図である。
【図3】本発明の浴室乾燥装置の一実施形態を示す平面図である。
【図4】本発明の浴室乾燥装置のリモコンを示す正面図である。
【図5】本発明の浴室乾燥装置の駆動回路を示すブロック図である。
【図6】本発明の浴室乾燥装置の運転動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
A…浴室
B…洗面所
C…トイレ
3…トイレ換気用送風機
5…浴室換気用送風機
7…循環用送風機
33…停止スイッチ
34…換気運転スイッチ
35…暖房運転スイッチ
36…乾燥運転スイッチ
37…涼風運転スイッチ
38…タイマ設定スイッチ
39…常時換気運転スイッチ
40…排気ダクト
41、43…リモコン
50…ヒーター(加熱手段)
52…音声発生部(報知手段)
53…温度変化検出手段
54…人体検出手段
70…制御部
Claims (14)
- 浴室内の空気を排気ダクトを介して屋外に排気する浴室換気用送風機と、前記浴室内の空気を循環させる循環用送風機と、前記循環空気を加熱する加熱手段と、これら各機器を選択的に駆動して換気、乾燥等の運転を行う各種空調モードと、該各種空調モードの換気モードとは別個に断続的又は連続的に換気運転を行う常時換気モードと、前記各種空調モード及び前記常時換気モードによる運転を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記各種空調モードの乾燥モードが終了してから所定時間経過後に、前記常時換気モードを開始すべく制御してなることを特徴とする浴室乾燥装置。
- 前記制御部は、前記常時換気モード時に前記乾燥モードになるときは、前記常時換気モードを中断し、前記乾燥モードが終了してから所定時間経過後に再度前記常時換気モードを開始すべく制御してなることを特徴とする請求項1記載の浴室乾燥装置。
- 浴室内の空気を排気ダクトを介して屋外に排気する浴室換気用送風機と、前記浴室内の空気を循環させる循環用送風機と、前記循環空気を加熱する加熱手段と、これら各機器を選択的に駆動して換気、暖房等の運転を行う各種空調モードと、該各種空調モードの換気モードとは別個に断続的又は連続的に換気運転を行う常時換気モードと、前記各種空調モード及び前記常時換気モードによる運転を制御する制御部とを備え、前記制御手段は、前記各種空調モードの暖房モードが終了してから所定時間経過後に、前記常時換気モードを開始すべく制御してなることを特徴とする浴室乾燥装置。
- 前記制御手段は、前記常時換気モード時に前記暖房モードになるときは、前記常時換気モードを中断し、前記暖房モードが終了してから所定時間経過後に再度前記常時換気モードを開始すべく制御してなることを特徴とする請求項3記載の浴室乾燥装置。
- 前記所定時間の設定を変更する設定変更手段を備えてなることを特徴とする請求項1乃至4記載の浴室乾燥装置。
- 前記制御部に指令信号を送信する操作装置を備え、前記設定変更手段は、前記操作装置に設けてなることを特徴とする請求項5記載の浴室乾燥装置。
- 前記設定変更手段は、前記操作装置に設けられた少なくとも2つのスイッチを同時に押すことにより前記所定時間を変更可能な状態にしてなることを特徴とする請求項6記載の浴室乾燥装置。
- 前記設定変更手段は、前記操作装置に設けられた少なくとも2つのスイッチを同時に所定時間継続して押すことにより前記所定時間を変更可能な状態にしてなることを特徴とする請求項6記載の浴室乾燥装置。
- 浴室内の空気を排気ダクトを介して屋外に排気する浴室換気用送風機と、前記浴室内の空気を循環させる循環用送風機と、前記循環空気を加熱する加熱手段と、これら各機器を選択的に駆動して換気、乾燥、暖房等の運転を行う各種空調モードと、該各種空調モードの換気モードとは別個に断続的又は連続的に換気運転を行う常時換気モードと、前記各種空調モードの乾燥モード又は暖房モードの終了後の前記浴室内の温度変化を検出する温度変化検出手段と、前記各種空調モード及び前記常時換気モードによる運転を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記乾燥モード又は暖房モードが終了してから前記温度変化検出手段による温度変化が所定温度になったときに、前記常時換気モードを開始すべく制御してなることを特徴とする浴室乾燥装置。
- 前記制御部は、前記常時換気モード時に前記乾燥モード又は暖房モードになるときは、前記常時換気モードを中断し、前記乾燥モード又は暖房モードが終了してから前記温度変化検出手段による温度変化が所定温度になったときに、再度前記常時換気モードを開始すべく制御してなることを特徴とする請求項9記載の浴室乾燥装置。
- 前記常時換気モードが開始されたことを報知する報知手段を備えてなることを特徴とする請求項1乃至10記載の浴室乾燥装置。
- 前記報知手段は、音により報知してなることを特徴とする請求項11記載の浴室乾燥装置。
- 浴室内の空気を排気ダクトを介して屋外に排気する浴室換気用送風機と、前記浴室内の空気を循環させる循環用送風機と、前記循環空気を加熱する加熱手段と、これら各機器を選択的に駆動して換気、暖房等の運転を行う各種空調モードと、該各種空調モードの換気モードとは別個に断続的又は連続的に換気運転を行う常時換気モードと、浴室内の人体を検出する人体検出手段と、前記各種空調モード及び前記常時換気モードによる運転を制御する制御部とを備え、前記制御手段は、前記各種空調モードの暖房モードが終了してから前記人体検出手段による人体を検出しなくなると、前記常時換気モードを開始すべく制御してなることを特徴とする浴室乾燥装置。
- 前記制御手段は、前記常時換気モード時に前記暖房モードになるときは、前記常時換気モードを中断し、前記暖房モードが終了してから前記人体検出手段による人体を検出しなくなると、再度前記常時換気モードを開始すべく制御してなることを特徴とする請求項13記載の浴室乾燥装置。
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