JP3567823B2 - 車両用空気調和装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両特に直結式冷房装置を備えたバスに採用されて好適な空気調和装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、製造コスト上の利点から広く路線バスに採用され、また前後輪間における車体側方下部に十分大きな容積のトランクルームを設けることができるという利点があるため、一部の観光バスにも所謂直結式冷房装置が採用されている。直結式冷房装置又はシステムを備えたバス(以下直結式冷房バスという)では、冷房装置と暖房装置とが別個の独立したシステムを構成し、かつ冷房装置の要部を形成するエバポレータ及び冷風送風機を含むクーラユニットが車体の天井部分に配置されている。いま、直結式冷房バスの概略構造を、便宜的に本発明の好ましい実施形態を示した図1の斜視図を採用して説明する。
【0003】
図1に総括的に符号10で示されたバス車体の前端付近の天井部分に、少くともエバポレータ及び冷風送風機を含むクーラユニット12が配置され、同クーラユニット12の前方に協働するコンデンサユニット14が配置されている。また、車室16の天井部分の左右両側部に沿い車両前後方方向に延在する一対のクーラダクト18が設けられ、各クーラダクト18には、車室16の中央通路上方部分に向って横方向に冷風を吹出す多数の吹出口20及び乗客の座席に向って下向きに冷風を吹出す多数の吹出口22とが設けられている。さらに、車室16のフロアの左右両側部に沿い車両前後方向に延在する一対のヒータダクト24が設けられ、各ヒータダクト24には、座席に着席した乗客の足元部分に温風を吹き出す多数の吹出口26が設けられている。
【0004】
上記ヒータダクト24の前後端付近に、エンジン28の冷却水を熱源として空気を加熱するヒータと、同ヒータにより加熱された温風を上記ヒータダクト24内に給送する温風送風機とを収蔵したヒータユニット30が配設されている。各ヒータユニット30には、エンジン28の冷却水系に連通する給水管32及び戻り管が接続されているが、図1では、図面の過度の混雑を避けるため給水管32の一部のみが示され、戻り管は省略されている。また、エンジン28によってベルト駆動される冷媒コンプレッサ34が設けられ、同コンプレッサ34で圧縮された高温高圧の冷媒は、冷媒供給管36からコンデンサユニット14内のコンデンサに送られ、冷却されて高温高圧の液相冷媒となる。液相冷媒は、図示を省略されているレシーバから膨張弁を経てクーラユニット12内に収容されたエバポレータに供給され、ここで周囲の空気から熱を奪って気化し、戻り管38から再びコンプレッサ34に戻る。エバポレータにより冷却された空気は、上記クーラダクト18の吹出口20,22から車室16内に供給され、車室内気の冷房が行なわれる。なお、図1において、符号40で示した調温ダクトは、後に詳細に説明するように、本発明の特徴的な構成部材であり、従来の直結式冷房バスには設けられていない。
【0005】
上記直結式冷房バスでは、夏季高温時に、冷媒コンプレッサ34、クーラユニット12、コンデンサユニット14及びクーラダクト18を含む冷房システムが作動して車室16の冷房が行なわれ、また冬季寒冷時には、ヒータユニット30及びヒータダクト24を含む暖房システムが作動し、車室16の暖房が行なわれる。しかしながら、季節の変り目、例えば早春や晩秋等においては、屡々通常の暖房では車室の温度が高すぎるが、暖房なしでは寒いため、微弱な暖房を行なうことが好ましい場合がある。この場合、従来は冷房システムと暖房システムとを同時に作動させて、車室16の天井部分のクーラダクト18から冷風を吹出すと共に、床付近のヒータダクト24から暖風を吹出す手法が採用されているが、乗員に冷風と温風とが同時に作用するため決して快適とは謂えない不具合がある。又上記とは反対に、冷房を行っている場合に、通常の冷房では車室内の温度が低すぎるが、冷房なしでは暑いため、微弱な冷房が望ましい場合があるが、この場合にも上記従来の暖房システムと冷房システムとを同時に作動させる方法では全く同様の問題が発生し、居住性が損なわれる不具合がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、基本的には独立に作動する冷房システム及び暖房システムを備えた直結式冷房バス等の車両において、快適な微弱暖房を容易に達成することができ、また所望により微弱冷房を行なうこともでき、この結果居住性の向上を達成することができる車両用空気調和装置を提供することを、主たる目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、空気を冷却するエバポレータと車室内に配設され多数の吹出口を備えたクーラダクトに上記エバポレータにより冷却された冷風を給送する冷風送風機とを含むクーラユニットと、エンジンの冷却水を熱源として空気を加熱するヒータと車室内に配設され多数の吹出口を備えたヒータダクトに上記ヒータにより加熱された温風を給送する温風送風機とを含むヒータユニットと、一端が上記クーラユニットの冷風送風機の吐出通路に連通し他端がヒータユニットのヒータと温風送風機との間の温風通路に連通した調温ダクトと、同調温ダクト内に配設され上記冷風送風機の吐出通路と上記ヒータユニットの温風通路との連通及び遮断を制御する弁装置とを具備したことを特徴とする車両用空気調和装置を提案するものである。
【0008】
本発明において、上記弁装置が、上記クーラユニットの吐出通路とヒータユニットの温風通路とを連通させる第1位置と、上記ヒータユニットの温風通路と車室内気とを連通させる第2位置の何れかに制御される三方弁であることが好ましい。また、本発明において、上記温調ダクトの上記弁装置よりクーラダクト側の温調ダクト部分と上記クーラユニットのエバポレータと冷風送風機との間の冷風通路とを連通する第1のバイパス通路を設けると共に、上記上記温調ダクトの上記弁装置よりヒータダクト側の温調ダクト部分と上記ヒータユニットのヒータと温風送風機との間の温風通路とを連通する第2のバイパス通路を設け、上記第1のバイパス通路及び第2のバイパス通路内に夫々開閉弁を設けると共に、上記クーラダクト側の温調ダクト部分及び上記ヒータダクト側の温調ダクト部分と上記冷風送風機吐出通路及び温風送風機吐出通路との連通、遮断を制御する開閉弁を設けたことが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下本発明の好ましい実施形態を、添付図面を参照して説明する。なお、従来の直結式冷房バスの構成と実質的に同一又は対応する部材及び部分には同一の符号を用い、重複説明は省略する。
先ず、図2は車体10の天井部分における左右各側に車両前後方方向中心線に対し略対称的に配置される前記クーラユニット12を含む冷房システム及びヒータユニット30を含む暖房システムの概念的平面図である。(図では、便宜的に車両前方に向い左側の部分のみが示されているが右側も同様である。)
左右のクーラユニット12は、車室16の天井部分の左右各側に配置されて夫々天井の一部を形成する底板42と、図1に2点鎖線で示されているクーラを具備しない部分の車体16の通常のルーフパネル44より上方に突出した頂板46とで形成されたケーシング内に収容されたエバポレータ48と複数(図示の場合は4個)の冷風送風機50とを備えている。エバポレータ48はコンデンサユニット14から供給された冷媒を流通させる多数の銅管と、同銅管に密着連結された銅板又はアルミニウム板からなる多数のフィンとを有するプレートフィン型の熱交換器であり、また冷風送風機50は電動機により回転されるファンを有するシロッコファン等の回転型送風機である。各冷風送風機50の吐出通路又はダクト52は、夫々上記クーラダクト18に開口している。
【0010】
エバポレータ48は、車室16内の空気(以下内気という)を冷却することによって生成する凝結水を受ける受皿54上に装架され、受皿54に隣接して底板42に内気取入口56が設けられると共に、上記エバポレータ48と冷風送風機50との間に冷風通路58が形成されている。図1及び図2に良く示されているように、前記調温ダクト40は、車体10の左側では乗降用ドア開口のやや後方における車体側壁に沿いまた車体10の右側では 運転席に隣接する部分の車体側壁に沿い夫々立上って配置され、その一端上端部分は車体の天井付近で上記左右のクーラダクト18のクーラユニット12最寄りの部分に接続され、接続部分には、クーラダクト18と調温ダクト40との連通及び遮断を制御する第1の開閉弁60が設けられている。また、上記調温ダクト40の他端部は、車室16内の前方部分に設けられたヒータユニット30の吐出通路62に接続され、同吐出通路62とヒータダクト24との間には、両者の連通、遮断を制御する第2の開閉弁64が設けられている。上記ヒータユニット30は、上記冷風送風機50と同様のシロッコファン等の回転型送風機からなる温風送風機66とヒータ68とを備えている。
【0011】
上記第1及び第2開閉弁60及び64間の調温ダクト40の適所に、三方弁70からなる弁装置が設けられ、同三方弁70は、図示の場合、T字形通路を備えた回転弁として示されているが、三つの通路切換えが可能なスプール弁、ポペット弁等任意構造の弁装置を用いることができる。同弁装置70とクーラダクト18との間の調温ダクト部分40aと上記冷風通路58との間に第1のバイパス通路72が設けられ、同第1バイパス通路72は、その一端を複数の分岐通路(図示の場合、一例として各側夫々2個)を介して上記冷風通路58に開口し、他端は第3の開閉弁74を介して上記調温ダクト部分40aに連結されている。また、上記弁装置70のヒータダクト24との間の調温ダクト部分40bと、上記前部のヒータユニット30の温風送風機66の吐出ダクト76とヒータ68との間の空間即ち温風通路78との間に第2のバイパス通路80が設けられ、同第2バイパス通路80の適所、図示の場合は、調温ダクト部分40bとの接続部に第4の開閉弁82が設けられている。上記第1ないし第4開閉弁60,64,74及び82は、図示の場合、何れもバターフライ弁として示されているが、スライド弁等任意の弁装置を用いることができる。
【0012】
上記弁装置70は弁アクチュエータ84により通路の切換えが制御され、また第1ないし第4開閉弁60,64,74及び82は、夫々弁アクチュエータ86,88,90及び92によって夫々開閉される。上記弁アクチュエータ84〜92は、夫々コントロールユニット94によって制御され、同コントロールユニットは、車室16内の適所に設けられた内気温度センサ96、外気温度センサ98、日照センサ100、その他冷暖房条件に関連する湿度等を検知する任意数の補助的センサ102の信号を受容して上記弁アクチュエータ84〜92に夫々駆動出力を供給する。なお、図1の全体斜視図は直結式冷房バスに本発明を適用した場合の概念的構成を示したものであるが、図面の過度の混雑を避けるため、車室左側の調温ダクト40及びこれに付帯する構造については、或る程度 詳細に示されているが車室右側の対応する諸部材については、その一部のみしか記載されていない。
【0013】
上記空気調和装置の作動を図3ないし図7の概略説明図について説明する。なお、図3ないし図7においては、ヒータユニット30の温風送風機66が吸引型送風機として示されヒータ68の下流側に配置され、一方図2では、温風送風機66が押込み型送風機として示されヒータ68の上流側に配置されているが、実質的に両者は同等であり、何れか一方を適宜選択することができる。先ず、図3は冬季寒冷時等において、暖房のみが行なわれている状態、及び夏季高温時等において冷房のみが行なわれている状態を便宜的に同一の図面で示している。このとき、第1ないし第4の開閉弁60,64,74及び82、並びに三方弁としての弁装置70は、コントロールユニット94の駆動出力を受けた弁アクチュエータ86,88,90及び92、並びに84によって、夫々図示位置に制御されている。即ち、クーラダクト18と調温ダクト40との直接的連通は第1開閉弁60により遮断されて冷風送風機50の吐出通路52はクーラダクト18に連通し、またヒータダクト24と調温ダクト40との直接的連通は第2開閉弁64により遮断されて温風の吐出通路62はヒータダクト24に連通している。同時に、クーラユニット12側の第1バイパス通路72は第3開閉弁74により閉鎖され、ヒータユニット30側の第2バイパス通路80は第4開閉弁82によって閉鎖されている。
【0014】
従って、寒冷時暖房が行なわれているときは、勿論クーラユニット12は休止しており、ヒータユニット30が作動しているので、図3に実線の矢印で示されているように、ヒータ68を通過した内気Aiもしくは外気Ao又は内気と外気との混合空気Ai+Aoが温風となって温風通路78を経て温風送風機66によりヒータダクト24に供給され、多数の吹出口26から車室16内に吹出され、通常の暖房が行なわれる。
次に、図4は、早春や晩秋等において、微弱暖房が行なわれている状態を示す。このときコントロールユニット94の駆動出力に基づき、第1開閉弁60によってクーラユニット12の冷風送風機50の吐出通路52とクーラダクト18との連通が遮断されると共に、同吐出通路52が調温ダクト40に連通される。また、第3開閉弁74により第1バイパス通路72が閉鎖される。一方、ヒータユニット30側では、第2開閉弁64によって温風送出機66の吐出通路62と調温ダクト40との直接的連通が遮断されると共に、同温風吐出通路62とヒータダクト24とが連通され、また第4開閉弁82によって第2バイパス通路80が開放されている。さらに、調温ダクト40内の弁装置70は、クーラユニット12の吐出通路52とヒータユニット30の温風通路78とを連通させる第1位置にある。勿論、ヒータユニット30及びクーラユニット12が共に作動している。この結果、クーラユニット12からの冷風が調温ダクト40及び弁装置70を通って第2バイパス通路80に流れ、温風通路78内で温風と混合して調温され、調温された低温の温風がヒータダクト24に供給され多数の吹出口26から車室16内に吹出されるので、快適な微弱暖房が行なわれる。
【0015】
また、図5は、通常の暖房と上記微弱暖房との中間の暖房、謂わば弱暖房が行なわれている状態を示す。このときクーラユニット12は休止しており、コントロールユニット94の駆動出力により、第1開閉弁60がクーラダクト18と調温ダクト部分40aとの連通を遮断する位置にあり、第3開閉弁74は第1バイパス通路72を閉鎖している。また、弁装置70は、それよりヒータダクト24側の調温ダクト部分40bを車室16の内気に連通させる第2位置にあり、さらに、第2開閉弁64は上記調温ダクト部分40bとヒータダクト24の連通を遮断する位置にあり、第4開閉弁82は第2バイパス通路80を調温ダクト部分40bに連通させる開放位置にある。
この結果、車室16の内気Aiが弁装置70を通って調温ダクト部分40bに入り、第2バイパス通路80を経て温風通路78に流入し、ヒータ64で加熱された内気Aiもしくは外気Ao又は両者の混合空気Ai+Aoと混合して調温された中間温度の温風となってヒータダクト24に供給され、多数の吹出口26から車室16内に吹出されるので、所望の弱暖房が行なわれる。
【0016】
再び図3に戻り、ヒータユニット30を休止すると共に、クーラユニット12を作動させると、図中に点線の矢印で示したように、内気Aiもしくは外気Ao又は両者の混合空気Ai+Aoが、エバポレータ54を通り冷風となってクーラダクト18に供給され、多数の吹出口20及び22から車室16内に吹出され、通常の冷房が行なわれる。
【0017】
次に、図6は春、秋等において微弱冷房が行なわれている状態を示す。このとき、コントロールユニット94の指令により第1開閉弁60は冷風送風機50の吐出通路52とクーラダクト18とを連通すると共に、同吐出通路52と調温ダクト40との連通を遮断する位置に駆動され、また第3開閉弁74により第1バイパス通路72は調温ダクト部分40aに連通している。弁装置70は調温ダクト部分40aと調温ダクト部分40bとを連通させる位置にあり、第2開閉弁64はヒータダクト24と温風送風機66の吐出通路62との連通を遮断すると共に、第4開閉弁82によって第2バイパス通路80が閉鎖されている。
この状態でクーラユニット12及びヒータユニット30を作動させると、内気Aiもしくは外気Ao又はこれらの混合空気Ai+Aoが、ヒータ64により加熱され温風となって調温ダクト40に流れ、弁装置70を経て第1バイパス通路72からクーラユニット12の冷風通路58内に流入する。冷風通路58がミキサー室として作用し、エバポレータ54を通った冷風と混合して実質的に均等な温度の調温された冷風となりクーラダクト18の多数の吹出口20,22から車室16内に吹出されるので、乗客及び乗員にとって快適な微弱冷房が行なわれる。勿論、このとき、調温ダクト40に隣接する前部ヒータユニット30以外の後部のヒータユニットは休止しており、座席の足元から不快な温風が吹出されることはない。
【0018】
さらに、図7は図3に示した通常冷房及び図6に示した微弱冷房の中間程度の冷房、謂わば弱冷房が行なわれている状態を示す。このとき、すべてのヒータユニット30が休止している。一方、コントロールユニット78の指令により、第1及び第2開閉弁60及び64は、調温ダクト40とクーラダクト18及びヒータダクト24との連通を夫々遮断する位置にあり、第3開閉弁74は第1バイパス通路72を開放し、第4開閉弁82は第2バイパス通路80を閉鎖している。さらに、弁装置70は車室16の内気を調温ダクト部分40a内に流入させる位置に設定されている。従って、車室内気Aiが弁装置70を通り調温ダクト部分40aから第1バイパス通路72を経てクーラユニット12の冷風通路58に流入し、エバポレータ54を通った冷風と混合して実質的に均等な温度の調温冷風となり、クーラダクト18から車室内に供給され、通常冷房より冷風温度が若干高い弱冷房が行なわれる。このとき、すべてのヒータユニット30は勿論休止しているので、座席の足元から不快な温風が吹出されることはない。
【0019】
上記構成によれば、本質的に製造コストが安い直結式冷房システムの利点を確保しながら、調温ダクト40、三方弁からなる弁装置70、第1ないし第4開閉弁60,64,74及び82、第1及び第2バイパス通路72及び80を追加するだけで、通常暖房、微弱暖房、これらの中間の弱暖房からなる三種の暖房態様を実現することができるので、バス等車室の居住性を向上することができる利点がある。また、所望により、冷房に関しても、通常冷房、微弱冷房、これらの中間の弱冷房の三種の冷房態様を実現することができるので、上記暖房の多様性と併せ一層居住性の向上を達成することができる利点がある。
【0020】
【発明の効果】
叙上のように、本発明に係る車両用空気調和装置は、空気を冷却するエバポレータと車室内に配設され多数の吹出口を備えたクーラダクトに上記エバポレータにより冷却された冷風を給送する冷風送風機とを含むクーラユニットと、エンジンの冷却水を熱源として空気を加熱するヒータと車室内に配設され多数の吹出口を備えたヒータダクトに上記ヒータにより加熱された温風を給送する温風送風機とを含むヒータユニットと、一端が上記クーラユニットの冷風送風機の吐出通路に連通し他端がヒータユニットのヒータと温風送風機との間の温風通路に連通した調温ダクトと、同調温ダクト内に配設され上記冷風送風機の吐出通路と上記ヒータユニットの温風通路との連通及び遮断を制御する弁装置とを具備したことを特徴とし、製造コストが安い直結式冷房システムの利点を温存しながら、同冷房システムと一般にバス等に設けられている暖房システムとを上記のように、組み合せることによって、少なくとも通常暖房及び微弱暖房の2段階の夫々予め調温された均等温度の温風を車室内に供給することができるので、車室の居住性を向上し得る効果がある。
また、本発明において、上記弁装置が、上記クーラユニットの吐出通路とヒータユニットの温風通路とを選択的に連通させる第1位置と、上記ヒータユニットの温風通路と車室内気とを連通させる第2位置の何れかに制御される三方弁とすること、及び上記調温ダクトの上記弁装置よりクーラダクト側の調温ダクト部分と、上記クーラユニットのエバポレータと冷風送風機との間の冷風通路とを連通する第1のバイパス通路を設けると共に、上記調温ダクトの上記弁装置よりヒータダクト側の調温ダクト部分と上記温風送風機の温風通路 とを連通する第2のバイパス通路を設け、上記第1バイパス通路及び第2バイパス通路内に夫々開閉弁を設けると共に、上記クーラダクト側の調温ダクト部分及び上記ヒータダクト側の調温ダクト部分と、上記冷風送風機吐出通路及び温風送風機吐出通路との連通、遮断を制御する開閉弁を設けたことによって、暖房時における温風温度を通常暖房、微弱暖房及びこれらの中間の弱暖房の三段階に調温することができ、さらに、所望により冷房時における冷風温度を、通常冷房、微弱冷房及びこれらの中間の弱冷房の三段階に調温することができるので、一層居住性を改善し得る利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施形態を示す車両全体の概略斜視図である。
【図2】図1におけるクーラユニット12及びヒータユニット30を含む暖房及び冷房システム全体の概略構成図である。
【図3】通常の暖房又は冷房が行なわれている場合における暖房及び冷房装置の各構成部材の作動態様を示した概略説明図である。
【図4】微弱暖房が行なわれている場合における暖房及び冷房装置の各構成部材の作動態様を示した概略説明図である。
【図5】通常暖房と微弱暖房の中間程度の弱暖房が行なわれている場合における暖房及び冷房装置の各構成部材の作動態様を示した概略説明図である。
【図6】微弱冷房が行なわれている場合における暖房及び冷房装置の各構成部材の作動態様を示した概略説明図である。
【図7】通常冷房と微弱冷房の中間程度の弱冷房が行なわれている場合における暖房及び冷房装置の各構成部材の作動態様を示した概略説明図である。
【符号の説明】
10…バス車体、12…クーラユニット、14…コンデンサユニット、16…車室、18…クーラダクト、24…ヒータダクト、28…エンジン、30…ヒータユニット、34…冷媒コンプレッサ、40…調温ダクト、48…エバポレータ、50…冷風送風機、52…吐出通路、56…内気取入口、58…冷風通路、60…第1開閉弁、62…吐出通路、64…第2開閉弁、66…温風送風機、68…ヒータ、70…弁装置(三方弁)、72…第1バイパス通路、74…第3開閉弁、78…温風通路、80…第2バイパス通路、82…第4開閉弁、84〜92…弁アクチュエータ、94…コントロールユニット。

Claims (3)

  1. 空気を冷却するエバポレータと車室内に配設され多数の吹出口を備えたクーラダクトに上記エバポレータにより冷却された冷風を給送する冷風送風機とを含むクーラユニットと、エンジンの冷却水を熱源として空気を加熱するヒータと車室内に配設され多数の吹出口を備えたヒータダクトに上記ヒータにより加熱された温風を給送する温風送風機とを含むヒータユニットと、一端が上記クーラユニットの冷風送風機の吐出通路に連通し他端がヒータユニットのヒータと温風送風機との間の温風通路に連通した調温ダクトと、同調温ダクト内に配設され上記冷風送風機の吐出通路と上記ヒータユニットの温風通路との連通及び遮断を制御する弁装置とを具備したことを特徴とする車両用空気調和装置。
  2. 上記弁装置が、上記クーラユニットの吐出通路とヒータユニットの温風通路とを連通させる第1位置と、上記ヒータユニットの温風通路と車室内気とを連通させる第2位置の何れかに制御される三方弁であることを特徴とする請求項1記載の車両用空気調和装置。
  3. 上記温調ダクトの上記弁装置よりクーラダクト側の温調ダクト部分と上記クーラユニットのエバポレータと冷風送風機との間の冷風通路とを連通する第1のバイパス通路を設けると共に、
    上記上記温調ダクトの上記弁装置よりヒータダクト側の温調ダクト部分と上記ヒータユニットのヒータと温風送風機との間の温風通路とを連通する第2のバイパス通路を設け、
    記第1のバイパス通路及び第2のバイパス通路内に夫々開閉弁を設けると共に、上記クーラダクト側の温調ダクト部分及び上記ヒータダクト側の温調ダクト部分と上記冷風送風機吐出通路及び温風送風機吐出通路との連通、遮断を制御する開閉弁を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両用空気調和装置。
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