JP3565126B2 - キャッシュレジスタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、買い上げ商品の登録を行うキャッシュレジスタに関し、特に商品の売価がいくらに設定されているかを登録モードで確認する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近では、お店の固定客確保のために各顧客を会員として登録し、顧客管理を行って会員に対しては一般売価より安い価格を設定している場合がある。そして会員が前記商品を買い上げると、キャッシュレジスタでは会員用の売価を採用して買い上げ商品の登録を行うようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが上述の方法では、お客は陳列されている商品の売価がわからず、キャッシュレジスタを扱う店員にその商品の売価を聞く、という場合がしばしばある。
同じ商品であっても売価が複数設定されている場合では、店員が全ての売価を正確に把握できるとは限らない。また、キャッシュレジスタを操作すれば他のお客の買い上げ商品登録中であっても確認用に売価を表示できるものはあるが、一般売価についてしか確認できないため、会員用の売価については対応できないという課題があった。
【0004】
本発明はこのような背景の下になされたもので、商品毎に複数の売価を設定でき、会員ランク毎の売価を表示することができるキャッシュレジスタを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、商品毎に一般売価と会員売価とを設定できる商品ファイルを設け、登録モードでお客に応じた売価で商品登録を行うキャッシュレジスタにおいて、売価等を表示する表示器と、売価確認を宣言する確認宣言キーと、前記登録モードで前記売価確認宣言後に商品登録操作を行うと前記商品ファイルから商品情報を呼び出し、売価が1つだけ設定されている場合は前記表示器の第1の表示フォーマットで売価を表示し、複数の売価が設定されている場合は前記表示器に売価を表示する為の欄が複数設けられた第2の表示フォーマットで複数の売価と各売価の種類情報とを表示する確認表示手段とを備えたことを特徴とするキャッシュレジスタを提供する。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のキャッシュレジスタにおいて、
前記第2の表示フォーマットで表示する売価と売価の種類情報とは第1のフォーマットで表示する場合よりも表示文字の大きさを小さくしたことを特徴とする。
【0007】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のキャッシュレジスタにおいて、
会員の購入実績に応じて会員をランク付けし、このランクに応じて会員売価を複数設けたことを特徴とする。
【0008】
また請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のキャッシュレジスタにおいて、
キー操作に応じて多数の売価を切り替えて表示することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施形態について図を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施の形態によるキャッシュレジスタの外観図である。
この図において、レシート発行口1はキャッシュレジスタの正面右側に設けられたもので、奥にレシート・ジャーナル印字部(図示せず)が設けられている。キー操作部2は、テンキー、金額キー2a、入金、支払、釣準備、売上回収等の各種締めキー、商品登録に関する各キー、クリアキー等が設けられている。
【0010】
液晶タッチパネル3は、キー操作部2の上側に設けられたもので、各種表示が行え、液晶表示を見ながら店員がタッチすることによって、登録モードや設定モード等のモード切り換えやプリセットキーによる商品登録や、各種ファイル設定等を行うことができる。客側表示部4は、顧客に対して買い上げ金額、釣り銭の金額等を表示する。
また、符号7は自動釣銭機であるが説明を省略する。
【0011】
図2は、上述のキャッシュレジスタの制御回路ブロック図である。この図においてCPU21は、ROM22、RAM23とともにコンピュータを形成している。ROM22には予め制御プログラムが書き込まれており、このプログラムに従ってCPU21が各部を制御する。
RAM23は一時記憶エリアで、制御用の入力データの記憶や、各種設定ファイルの記憶場所として使用される。レシート・ジャーナル印字部1aはレシート発行口1の奥に配設され、顧客に渡すレシートや店舗側で売上管理や消費税の納税額管理等に用いるジャーナルの印字を行う。キー操作部2、液晶タッチパネル3は上述の図1で説明した機能を持っている。
【0012】
シリアル通信部25は、自動釣銭機7とキャッシュレジスタとの通信を確保する。報知手段28は、正常な入金操作が行われない場合にその旨を店員に通知する。CPU21は、ROM22に記録された制御プログラムであるキー制御機能と記録機能を有している。
ここで、キー制御機能は、置数操作後に金額キー2aが操作された場合に、置数値と合計金額から入金額を求めて、この際釣銭が必要な時は自動釣銭機7へ出金指示を出す等である。
記録機能は、レシート・ジャーナル印字部を用いて理論在高金額と精算操作終了後に入力した収納金額情報に基づいた、正常な入金操作が行われたか否かがわかる情報を記録するものである。
【0013】
図3はRAM23のメモリマップの一例を示す説明図である。この図のメモリマップには、ワークエリア31、キーファイル32、会員ファイル33、PLUファイル34等が含まれる。
ワークエリア31は、フラグ、レジスタ等を有するもので、計算等を行うためのエリアである。キーファイル32は、各キーに機能を割り付けるファイルで、プリセットキーのデータ設定も行う。
【0014】
会員ファイル33は、会員毎の会員情報を設定する。会員は買い上げ実績が一番多いS会員から買い上げ実績の減少に従ってA、B、C、D、単なる会員の6段階にランク付けしてある。
PLUファイル34の内容は、図4に示すように品名に対応するPLU番号と一般客および上述の会員のランク毎の売価が記憶されている。
S会員が買い上げ実績額が一番多く、A、B、C、D、単なる会員の順になっており、買い上げ実績額が一番多いS会員への売価が一番安く、買い上げ実績が少なくなるにつれて売価が上昇するように設定されている。
【0015】
図5は液晶タッチパネル3の表示画面であり、商品登録を行うときの画面を表している。ただし、登録データの点数は登録した数の値となる。この画面の最上段は、登録した商品の品名、買い上げ値段(品名値段欄)と点数、扱者を表示し、その下に縦5段、横6段の品名のプリセットキーが配置され、画面の右端には5頁分の頁切替キーが配置されている。
【0016】
このような画面構成の液晶タッチパネル3をもつキャッシュレジスタの動作の概略を図6のフローチャートおよび図5、図7、図8の表示画面を参照して説明する。
図6のステップS1(以下、単にS1等とする)において、登録モードか否かを判断し、登録モードでなかったときはS5に移行して他の処理を行う。例えば、設定モードであれば、PLUファイルのデータ設定等を行ってS1に戻る。
【0017】
登録モードのときは処理をS2に移し、置数なしで金額キーが操作されたか否かを判断する。この判断は、売価確認宣言が行われたか否かを判断するものである。置数後の金額キー操作であれば、商品登録の際の金額データ入力となる。
すなわち、S2における判断がYESだと図5の表示画面の品名値段欄は反転表示して売価確認のモードとなる。
S2における判断がNOであれば、S3において商品登録操作が行われたものであるか否かを判断し、YESであればS4において登録処理を行ってS1に戻る。
S3における判断がNOであれば、S5で登録モードにおける他の処理を行ってS1に戻る。
【0018】
S6は、S2における判断がYESだったときに行う処理でプリセットキーを操作するか、あるいはキャッシュレジスタに接続した不図示のバーコードスキャナによって商品のバーコードをスキャンした等により商品の登録操作(商品指定操作、実際にはPLU番号を入力するものであればよい。)が行われたか否かを判断し、NOであればYESになるまで操作を繰り返し、YESになるとS7において入力されたPLU番号に基づいてPLUファイルから該当するPLUデータ(商品データ)を読み出す。
【0019】
次にS8において、PLUデータの一般売価以外の売価(会員、S、A、B、C、Dの欄)にゼロ以外の有効データが設定されているか否かを判断することによって複数売価が設定されているか否かを判断し、NOであればS9で図5の表示画面のように第1の表示フォーマットで品名値段欄に読み出したPLUデータのうちの品名と値段(一般売価)を1つずつ反転して表示する。点数はゼロのままである。
【0020】
S10において、店員が商品の売価の確認が終わって操作する金額キー、またはクリアキーが押されたか否かを判断し、NOであれば他の商品の売価確認を行うためにS6に戻り、YESならS15の処理に移行する。S8での判断がYESだったときは、S11において図7に示した表示画面のように、第2のフォーマットで読み出したPLUデータの内の品名を品名欄にPLUデータの売価として設定されている一般売価、会員売価、S会員売価、A会員売価の4つの売価をそれぞれの欄に各売価の種類情報とともに反転表示する。
【0021】
S12では、金額キーが再び操作されたか否かを判断し、YESだとS13において第2の表示フォーマットでPLUデータのうちの残りの売価としてB、C、D各会員の売価を図8に示した表示画面のように反転表示してS10に処理を移す。S12がNOならば、S14でクリアキーが操作されたか否かを判断し、結果がNOのときはS12に戻り、YESのときはS15に移る。
S15では、売価確認モードを終了させて品名値段欄をクリアし、S1に戻る。
【0022】
以上、本発明の一実施形態の動作を図面を参照して詳述してきたが、本発明はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、以下のような場合も本発明に含まれる。
【0023】
a.売価確認表示で品名値段欄は、単一売価と複数売価とで大きさを異ならせてもよい。
あるいは、表示面積と文字の大きさは同じであっても、キー操作によって売価を1つずつ種類情報とともに切り替えて表示するようにしてもよい。つまり、売価の設定数が1つのときと複数のときとで、少なくとも売価の種類情報の有無というフォーマットの違いがあればよい。
【0024】
b.売価確認表示を客側表示部に行うようにしてもよい。ただし、売価の種類情報を表示できる表示器とする必要がある。
【0025】
c.複数売価設定は、会員の場合に限らず、まとめ買いや特売等のような場合にも適用できる。
【0026】
d.重量あたりの単価を表示する料金秤のような登録装置にも適用できる。
【0027】
【発明の効果】
これまでに説明したように、請求項1の発明によれば、
複数の売価が設定された商品であっても容易に全ての売価を確認できる。しかも、設定されている売価の数によって売価を確認表示する表示フォーマットを変更するため見やすくなり、確認作業をさらに容易にできる。
【0028】
請求項2の発明によれば、
複数の売価を表示しても比較的狭い表示面積で済ますことができる。
【0029】
請求項3の発明によれば、
会員のランクに応じた会員売価では多くの売価を表示する必要があるが、表示フォーマットを異ならせることにより、容易に対応できる。
【0030】
また、請求項4の発明によれば、
キー操作に応じて多数の売価を切り替えて表示するため、表示面積を比較的小さくでき、しかも充分に売価の確認ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるキャッシュレジスタの外観図。
【図2】図1のキャッシュレジスタの制御回路ブロック図。
【図3】RAMのメモリマップの一例を示す説明図。
【図4】PLUファイルの内容を説明するための図。
【図5】商品登録を行うときの液晶タッチパネル表示画面を示す図。
【図6】本発明の一実施形態によるキャッシュレジスタの動作を説明するフローチャート。
【図7】商品登録を行うときの液晶タッチパネル表示画面を示す図。
【図8】商品登録を行うときの液晶タッチパネル表示画面を示す図。
【符号の説明】
1…レシート発行口
1a…レシート・ジャーナル印字部
2…キー操作部
2a…金額キー
3…液晶タッチパネル
4…客側表示部
7…自動釣銭機
8…紙幣払出部
9…コイン払出口
10…紙幣入口
11…コイン投入口
21…CPU
22…ROM
23…RAM
25…シリアル通信部
28…報知手段

Claims (4)

  1. 商品毎に一般売価と会員売価とを設定できる商品ファイルを設け、登録モードでお客に応じた売価で商品登録を行うキャッシュレジスタにおいて、
    売価等を表示する表示器と、
    売価確認を宣言する確認宣言キーと、
    前記登録モードで前記売価確認宣言後に商品登録操作を行うと前記商品ファイルから商品情報を呼び出し、売価が1つだけ設定されている場合は前記表示器の第1の表示フォーマットで売価を表示し、複数の売価が設定されている場合は前記表示器に売価を表示する為の欄が複数設けられた第2の表示フォーマットで複数の売価と各売価の種類情報とを表示する確認表示手段とを備えたことを特徴とするキャッシュレジスタ。
  2. 前記第2の表示フォーマットで表示する売価と売価の種類情報とは第1のフォーマットで表示する場合よりも表示文字の大きさを小さくしたことを特徴とする請求項1に記載のキャッシュレジスタ。
  3. 会員の購入実績に応じて会員をランク付けし、このランクに応じて会員売価を複数設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のキャッシュレジスタ。
  4. キー操作に応じて多数の売価を切り替えて表示することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のキャッシュレジスタ。
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