JP3564451B2 - シリアルプリンタおよびそのキャリッジ駆動方法 - Google Patents

シリアルプリンタおよびそのキャリッジ駆動方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリアルプリンタにおいてガイドシャフト上を往復運動するキャリッジの駆動のための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シリアルプリンタとしてのドットインパクトプリンタは、ビジネスユースとしては依然として多く利用されており、作業時間のさらなる短縮のために、印刷速度のより一層の高速化が要求されている。
ここで、一般的なドットインパクトプリンタは、印刷桁数が136桁であり、その印刷範囲は約345mmである。
これに対して、プリンタ内のフレーム間距離は470mm程度であり、プリンタヘッドを支持するキャリッジの幅は約70mm程度である。
したがって、キャリッジが左右に往復運動される際に、キャリッジを加減速するための距離は20mm前後となる。
【0003】
一般に、ドットインパクトプリンタにおける印刷速度を高くするためには、キャリッジを駆動するための駆動手段としてのモータのトルク不足による脱調を回避するように、キャリッジの定速駆動までの加速距離を長くすることが必要である。
しかしながら、キャリッジの加速距離を長くするということは、上述したフレーム間距離を長くすることになり、ドットインパクトプリンタ全体が大型化してしまう。
このため、フレーム間距離を長くすることなく、モータのトルクを増大させることにより、印刷速度の向上を図ることが多い。
【0004】
この場合、キャリッジの定速駆動までの到達時間を短くする必要があることから、モータの急加速・急減速によって、キャリッジには大きな慣性力が作用することになる。したがって、例えばキャリッジの加速時には、図5に示すように、加速終了時点にて、符号Aで示すように、所謂オーバーシュートが発生することになり、キャリッジが定速駆動に切り替えられる速度変更点で、符号Bで示すように、キャリッジにダンピングが残ってしまうことになる。
このようなダンピングが発生している時に、キャリッジに支持された印刷ヘッドを駆動して印刷を行なうと、キャリッジの移動速度と印刷ヘッドの駆動速度が合わなくなり、印刷位置のずれが発生して、印刷品位が悪化することになる。
【0005】
また、キャリッジの減速時には、図6に示すように、キャリッジ停止時点にて、減速時の慣性に基づいて、符号Cで示すように、所謂アンダーシュートが発生することになり、同様にしてキャリッジが停止した後、符号Dで示すように、キャリッジにダンピングが残ってしまうことになる。
このようなアンダーシュートによるダンピングが発生すると、次のキャリッジの加速動作までの所謂整定時間を長くする必要がある。このため、キャリッジが完全に停止する時間が長くなってしまい、印刷作業におけるスループットに影響を及ぼすことになってしまう。
【0006】
さらに、キャリッジを駆動するための駆動手段としてステッピングモータを使用している場合には、速度変更点でのダンピングを低減するために、駆動プロファイル即ち駆動ステップの与え方を、キャリッジに制動力が作用するように設定することが多い。
しかしながら、このような方法では、駆動ステップ数が増加すると共に、設定値が複雑化することになり、加減速距離の増加等の問題が発生してしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述した問題は、例えば特開平06−320821号に開示された制御方法によって、印刷範囲の中央付近での印刷の際には、キャリッジの加減速距離を大きくとって、キャリッジのダンピングを十分に吸収した時点で、印刷ヘッドを駆動して印刷を開始することにより、回避され得る。
しかしながら、印刷範囲の両端付近での印刷の際には、キャリッジの加減速距離を大きくとることができないことから、上述した問題を回避することができなかった。
【0008】
これに対して、キャリッジの加減速中においても、印刷ヘッドによる印刷を開始するようにした制御方法も知られているが、加減速中のキャリッジに合わせて印刷ヘッドを駆動するためには、印刷ヘッドの駆動周期を順次に可変させることが必要であり、印刷ヘッドの機構上、印刷のタイミングが合わず、印刷乱れを発生するという問題がある。
【0009】
また、例えば実開昭60−194550号,特開昭62−292470号,特開平04−144768号および特開平11−334169号による制御方法は、何れもバネを使用してモータの加速補助を行なうように構成されており、キャリッジの速度変更点でのダンピングを抑制するものではない。
【0010】
さらに、特開平02−187378号に開示された制御機構は、キャリッジの摺動軸受部分に半円弧状の電磁石を取り付けて、磁性体から成るガイドシャフトに対して磁気吸着させることにより、キャリッジを制動して、振動を抑制するようにしている。
しかしながら、この場合、キャリッジの往復運動によって電磁石が摩耗してしまうため、電磁石のガイドシャフトに対する磁気吸着力が弱くなって、制動力が低下することになり、キャリッジの振動の抑制が十分に行なわれ得なくなってしまう。
【0011】
本発明は、上記の問題を解決すべくなされたものであり、キャリッジの速度変更点でのオーバーシュートおよびアンダーシュートによるダンピングの発生を確実に抑制して、印刷乱れを排除すると共に、整定時間を短縮することにより、安定した印刷品位を得るようにした、シリアルプリンタおよびそのキャリッジ駆動制御方法の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明の請求項1記載のシリアルプリンタは、筐体内にてフレーム間で横方向に延びるガイドシャフトに沿って摺動可能に支持され、印刷ヘッドが搭載されたキャリッジと、キャリッジをガイドシャフトに沿って往復運動させる駆動手段と、を備えたシリアルプリンタであって、上記フレームまたはキャリッジに設けられた電磁石と、上記キャリッジまたはフレームに設けられた磁性体から成るプランジャと、上記電磁石を駆動制御する制御部とを設けて、上記制御部が、上記キャリッジがガイドシャフトの両端付近に接近したとき、キャリッジの加速減速の速度変更点付近で上記電磁石を駆動する構成としてある。
【0013】
請求項2記載のシリアルプリンタは、上記電磁石が両端のフレームに設けられていて、上記プランジャがキャリッジの両側に設けられている構成としてある。請求項3記載のシリアルプリンタは、上記電磁石がキャリッジの両側に設けられていて、上記プランジャが両端のフレームに設けられている構成としてある。請求項4記載のシリアルプリンタは、上記電磁石がキャリッジの中央部に設けられていて、上記プランジャが両端のフレームに設けられている構成としてある。
【0014】
シリアルプリンタをこのような構成とすると、キャリッジが駆動手段によりガイドシャフトの端部での停止状態から加速されるとき、加速駆動から定速駆動への速度変更点において、慣性力によって発生するオーバーシュートと、それに伴うダンピングが、キャリッジに設けられたプランジャまたは電磁石と両端のフレームに設けられた電磁石またはプランジャとの磁気吸着力によって抑制されることになる。
したがって、キャリッジの移動範囲の両端付近における印刷速度とキャリッジの移動速度とのずれによる印刷乱れが発生するようなことはなく、印刷精度が向上し、印刷品位を安定的に向上させることができる。
【0015】
また、キャリッジが駆動手段によりガイドシャフトの端部付近で減速されるとき、減速駆動から停止状態への速度変更点において、慣性力によって発生するアンダーシュートと、それに伴うダンピングが、キャリッジに設けられたプランジャまたは電磁石と両端のフレームに設けられた電磁石またはプランジャとの磁気吸着力によって抑制されることになる。
したがって、キャリッジ停止時の次の加速駆動までの整定時間が短縮されるので、印刷作業におけるスループットに影響を与えることがない。
【0016】
このようにして本発明によるシリアルプリンタによれば、キャリッジを急激に加速または減速しても、キャリッジのオーバーシュートおよびアンダーシュートそしてそれらに伴うダンピングを抑制することができる。これにより、シリアルプリンタの高速化に際してキャリッジの加速または減速のためにフレーム間の距離を長くする必要がなく、従来のシリアルプリンタの筐体および機構部分をそのまま利用することができる。
【0017】
また、キャリッジの移動に際して、駆動手段の加減速駆動プロファイルをキャリッジに制動力が作用するように設定する必要がないので、加減速駆動プロファイルを簡素化することができる。
さらに、電磁石とプランジャとは直接に接触しないので、キャリッジの繰返しの往復運動に伴って、電磁石やプランジャが摩耗するようなことはない。したがって、これらの摩耗によりキャリッジに作用する制動力が変動してしまうようなことはなく、常に最適な制動力がキャリッジに作用することになる。
【0018】
請求項5記載のシリアルプリンタは、上記プランジャがキャリッジの進行方向に延びるように形成されていて、上記電磁石がキャリッジの進行方向に延びる中空部を備えており、キャリッジがガイドシャフトの両端付近に接近したとき、上記プランジャが電磁石の中空部内に進入する構成としてある。
【0019】
シリアルプリンタをこのような構成とすると、プランジャが電磁石の中空部内に進入した状態で、電磁石が駆動されることにより、電磁石によるプランジャの磁気吸着が効率的に行なわれることになる。
【0020】
また、この目的を達成するため、本発明の請求項6記載のシリアルプリンタのキャリッジ駆動制御方法は、シリアルプリンタにおけるキャリッジの駆動方法において、印刷ヘッドが搭載された上記キャリッジをガイドシャフトに沿って往復運動させ、上記キャリッジがガイドシャフトの両端付近に接近したとき、キャリッジの加速減速の速度変更点付近で、上記両端のフレームまたはキャリッジに設けた電磁石を駆動させ、上記キャリッジまたは両端のフレームに設けた磁性体から成るプランジャとの間で制動力を作用させて上記キャリッジを減速させる構成としてある。
このように、本発明の技術的思想は、方法発明としても具現化することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
まず、本発明によるシリアルプリンタの第一の実施形態について、図1を参照して説明する。
図1は、本実施形態によるシリアルプリンタとしてのドットインパクトプリンタの構成を示す概略図である。
【0022】
図1に示すように、ドットインパクトプリンタ10は、図示しない筐体内にて両端に設けられたフレーム11,12と、これらのフレーム11,12間に沿って互いに平行に延びるメインガイドシャフト13およびサブガイドシャフト14と、これらのメインガイドシャフト13およびサブガイドシャフト14に沿って摺動可能に支持されたキャリッジ15と、キャリッジ15に搭載された印刷ヘッド16と、キャリッジ15を駆動するための駆動手段としての駆動モータ17およびタイミングベルト17aと、印刷ヘッド16により印刷すべき印刷用紙を供給・支持するプラテン18と、から構成されている。
【0023】
上記キャリッジ15は、ステッピングモータ等の駆動モータ17により駆動されるタイミングベルト17aにより、メインガイドシャフト13およびサブガイドシャフト14に沿ってフレーム11,12間を往復運動するようになっている。
そして、キャリッジ15に搭載された印刷ヘッド16が、キャリッジ15の移動に伴って駆動されることにより、印刷ドットを構成するピンがインクリボンを挟んでプラテン18の表面に打ち出されることにより、プラテン18の表面に配置された印刷用紙に対して印刷が行なわれるようになっている。
【0024】
以上の構成は、従来のドットインパクトプリンタと同様の構成であるが、本発明実施形態によるドットインパクトプリンタ10においては、さらにキャリッジ15の両側にプランジャ15a,15bが備えられており、またフレーム11,12に電磁石11a,12aが備えられていると共に、これらの電磁石11a,12aを駆動制御する制御部19が備えられている。
【0025】
上記プランジャ15a,15bは、それぞれ細長い円筒状の磁性体から構成されており、それぞれキャリッジ15の移動方向に沿って延びている。
これに対して、上記電磁石11a,12aは、それぞれキャリッジ15の移動方向に沿って延びる中空円筒部を備えており、図示の場合フレーム11,12の外側に配設されている。
これにより、キャリッジ15がガイドシャフト13,14の両端付近、詳細にはキャリッジ15の加速減速範囲、すなわち両端と印刷範囲との間に位置するとき、プランジャ15aまたは15bが電磁石11aまたは12aの中空部内に進入するようになっている。
【0026】
なお、電磁石11a,12aの形状は中空円筒部のものに限られず、例えば、平板上,断面U字状,断面V字状,断面L字状あるいは棒状とすることができる。このときは、プランジャ15a,15bも電磁石11a,12aと同様の形状とすることになる。ただし、電磁石11a,12aが棒状のときは、プランジャ15a,15bを中空円筒状とすることが好ましい。
上記制御部19は、キャリッジ15がメインガイドシャフト13およびサブガイドシャフト14に沿ってフレーム11または12付近にて、加速または減速の速度変更点付近で上記電磁石11a,12aを駆動する。
尚、制御部19は、キャリッジ15の位置を、例えば駆動モータ17に与えられるステップ数に基づいて判定して、電磁石11a,12aの駆動制御を行なうようになっている。
【0027】
次に、本実施形態のシリアルプリンタ10のキャリッジ駆動制御動作について、説明する。
まず、キャリッジ15が図1にて符号Pで示す左端位置から中央に向かって加速される場合について説明する。
キャリッジ15が左端位置に在るとき、キャリッジ15の左側に延びるプランジャ15aが、フレーム11に設けられた電磁石11aの中空部内に進入している。
ここで、キャリッジ15が駆動モータ17およびタイミングベルト17aにより中央に向かって加速されると、キャリッジ15は、図2のグラフに示すように、速度が徐々に上昇する。
【0028】
そして、キャリッジ15が印刷開始位置の手前、すなわち加速終了点に達すると、制御部19が電磁石11aを駆動する。これにより、電磁石11aが励起され、プランジャ15aを磁気吸着することにより、キャリッジ15に制動力を作用させる。この際、制御部19は、キャリッジ15の駆動を妨げない程度の制動力を発生させるように、電磁石11aを駆動する。
したがって、キャリッジ15は、中央に向かって移動を継続するが、上記制動力によってオーバーシュートが抑制され、定速駆動開始時のダンピングが抑制されることになる。
【0029】
次に、キャリッジ15が図1にて符合Qで示す右端位置に向かって減速される場合について説明する。
キャリッジ15が印刷終了位置に達すると、キャリッジ15の右側に延びるプランジャ15bが、フレーム12に設けられた電磁石12aの中空部内に進入する。
ここで、キャリッジ15が駆動モータ17およびタイミングベルト17aにより右方に向かって減速されると、キャリッジ15は、図3のグラフに示すように、速度が徐々に低下する。
【0030】
そして、キャリッジ15が右端位置、すなわち減速終了点に達して停止すると、制御部19が電磁石12aを駆動する。これにより、電磁石12aが励起され、プランジャ15bを磁気吸着することにより、キャリッジ15に制動力を作用させる。
したがって、キャリッジ15は、制動力によってアンダーシュートおよびダンピングが抑制されるので、短時間で整定され、次の印刷動作に備えることになる。
【0031】
キャリッジ15が右端位置から左端位置まで移動する場合も同様にして、電磁石11a,12aとプランジャ15a,15bの磁気吸着作用に基づいて、加速時のオーバーシュート,減速時のアンダーシュートとダンピングが抑制されることになる。
【0032】
この場合、プランジャ15a,15bは、電磁石11a,12aの中空部に進入するだけで、直接に電磁石11a,12aに接触することはないので、使用に伴って電磁石11a,12aやプランジャ15a,15bが摩耗することはなく、したがって、摩耗によって制動力が変動してしまうことはない。このため、常に一定の制動力がキャリッジ15に作用することになるので、キャリッジ15のオーバーシュートおよびアンダーシュートそしてダンピングの安定した抑制が可能になり、印刷品位が向上することになる。
【0033】
上述したドットインパクトプリンタ10においては、キャリッジ15にプランジャ15a,15bが設けられ、フレーム11,12に電磁石11a,12aが設けられているが、これとは逆に、プランジャ15a,15bの位置にそれぞれ電磁石が設けられ、電磁石11a,12aの位置にそれぞれプランジャが設けられていてもよい。
【0034】
次に、本発明によるシリアルプリンタの第二の実施形態について図4を参照して説明する。
図4は、本実施形態によるシリアルプリンタとしてのドットインパクトプリンタの構成を示す概略図である。
図4において、ドットインパクトプリンタ20は、図1に示したドットインパクトプリンタ10とほぼ同様の構成であるので、同じ構成要素には同じ符号を付して、その説明を省略する。
【0035】
ドットインパクトプリンタ20は、図1に示したドットインパクトプリンタ10と以下の点で異なる構成になっている。
すなわち、ドットインパクトプリンタ20においては、キャリッジ15は、プランジャ15a,15bの代わりに、一つの電磁石15cを備えており、フレーム11,12は、電磁石11a,12aの代わりに、磁性体から成るプランジャ11b,12bを備えている。
【0036】
ここで、上記電磁石15cは、キャリッジ15の移動方向に延びる中空部を備えており、同様にキャリッジ15が両端付近に移動したとき、フレーム11,12に設けられたプランジャ11b,12bが進入するようになっている。
【0037】
このような構成のドットインパクトプリンタ20によれば、図1に示したドットインパクトプリンタ10の場合と同様にして、キャリッジ15の左端位置または右端位置からの加速時、そして右端位置または左端位置への減速時に、電磁石15cとプランジャ11b,12bとの磁気吸着による制動力によって、加速時のオーバーシュート,減速時のアンダーシュートそしてこれらに伴うダンピングが抑制されることになる。
【0038】
したがって、加速動作から定速動作への速度変更点でのオーバーシュートおよびダンピングが抑制されることにより、印刷開始直後の印刷精度が向上すると共に、減速動作から停止状態への速度変更点でのアンダーシュートおよびダンピングが抑制されることにより、停止直後の整定時間が短くなり、次の印刷動作に迅速に備えることができる。
また、この場合、電磁石15cが一つで済むことから、部品点数が少なくて済み、コストが低減され得ることになる。
【0039】
上述した実施形態においては、キャリッジ15の駆動手段としての駆動モータ17がステッピングモータにより構成されているが、これに限らず、例えばサーボモータを使用することも可能である。
【0040】
また、上述した実施形態においては、制御部19は、駆動モータ17に与えるステップ数によりキャリッジ15の位置を判断するようになっているが、これに限らず、キャリッジ15の位置を検出するための位置検出センサを設けて、制御部19が位置検出センサからの検出信号に基づいてキャリッジ15の位置を判断するようにしてもよい。
【0041】
さらに、上述した実施形態においては、シリアルプリンタとしてドットインパクトプリンタの場合について説明したが、これに限らず、他の種類のシリアルプリンタであってもよいことは明らかである。
【0042】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、キャリッジを急激に加速または減速しても、キャリッジのオーバーシュートおよびアンダーシュートそしてそれらに伴うダンピングを抑制することができる。これにより、シリアルプリンタの高速化に際してキャリッジの加速または減速のためにフレーム間の距離を長くする必要がなく、従来のシリアルプリンタの筐体および機構部分をそのまま利用することができる。
また、キャリッジの移動に際して、駆動手段の加減速駆動プロファイルをキャリッジに制動力が作用するように設定する必要がないので、加減速駆動プロファイルを簡素化することができる。
さらに、電磁石とプランジャとは直接に接触しないので、キャリッジの繰返しの往復運動に伴って、電磁石やプランジャが摩耗するようなことはない。したがって、これらの摩耗によりキャリッジに作用する制動力が変動してしまうようなことはなく、常に最適な制動力がキャリッジに作用することになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第一の実施形態のドットインパクトプリンタの構成を示す概略図である。
【図2】図1のドットインパクトプリンタにおける加速時のキャリッジの速度変化を示すグラフである。
【図3】図1のドットインパクトプリンタにおける減速時のキャリッジの速度変化を示すグラフである。
【図4】本発明による第二の実施形態のドットインパクトプリンタの構成を示す概略図である。
【図5】従来のドットインパクトプリンタにおける加速時のキャリッジの速度変化を示すグラフである。
【図6】従来のドットインパクトプリンタにおける減速時のキャリッジの速度変化を示すグラフである。
【符号の説明】
10,20 ドットインパクトプリンタ(シリアルプリンタ)
11,12 フレーム
11a,12a 電磁石
11b,12b プランジャ
13,14 ガイドシャフト
15 キャリッジ
15a,15b プランジャ
15c 電磁石
16 印刷ヘッド
17 駆動モータ
17a タイミングベルト
18 プラテン
19 制御部

Claims (6)

  1. 筐体内にてフレーム間で横方向に延びるガイドシャフトに沿って摺動可能に支持され、印刷ヘッドが搭載されたキャリッジと、キャリッジをガイドシャフトに沿って往復運動させる駆動手段と、を備えたシリアルプリンタであって、
    上記のフレームまたはキャリッジに設けられた電磁石と、
    上記キャリッジまたはフレームに設けられた磁性体から成るプランジャと、
    上記電磁石を駆動制御する制御部と、
    を設けて、
    上記制御部が、上記キャリッジがガイドシャフトの両端付近に接近したとき、キャリッジの加速減速の速度変更点付近で上記電磁石を駆動する
    ことを特徴とするシリアルプリンタ。
  2. 上記電磁石が両端のフレームに設けられていて、上記プランジャがキャリッジの両側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のシリアルプリンタ。
  3. 上記電磁石がキャリッジの両側に設けられていて、上記プランジャが両端のフレームに設けられていることを特徴とする請求項1に記載のシリアルプリンタ。
  4. 上記電磁石がキャリッジの中央部に設けられていて、上記プランジャが両端のフレームに設けられていることを特徴とする請求項1に記載のシリアルプリンタ。
  5. 上記プランジャがキャリッジの進行方向に延びるように形成されていて、上記電磁石がキャリッジの進行方向に延びる中空部を備えており、キャリッジがガイドシャフトの両端付近に接近したとき、上記プランジャが電磁石の中空部内に進入する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のシリアルプリンタ。
  6. シリアルプリンタにおけるキャリッジの駆動方法において、印刷ヘッドが搭載された上記キャリッジをガイドシャフトに沿って往復運動させ、
    上記キャリッジがガイドシャフトの両端付近に接近したとき、キャリッジの加速減速の速度変更点付近で、上記両端のフレームまたはキャリッジに設けた電磁石を駆動させ、
    上記キャリッジまたは両端のフレームに設けた磁性体から成るプランジャとの間で制動力を作用させて上記キャリッジを減速させることを特徴とするシリアルプリンタのキャリッジ駆動方法。
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