JP3563258B2 - 電機子及び電機子の製造方法 - Google Patents

電機子及び電機子の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータ等の電機子に係り、詳しくはコア形状に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、図13に示すようにモータの電機子10の中心部には同一形状に形成された複数の薄鋼板を形状を合わせてそれぞれ結合させたコア11が設けられている。図14に示すように、コア11を構成するこれらのコア・シート12はT字状の複数のティース片13が放射状に形成されていると共に、中心部にはモータ回転軸14を軸通するために1個の孔15が設けられている。通常、コア・シート12は一体成形される。コア11はコア・シート12の各ティース片13間に存在する空間によって形成される複数のスロット16をモータ回転軸方向に対して平行に備えている。コア11の外周面にはスリット幅dを有するスリット17がモータ回転軸方向に対して平行に形成されている。
【0003】
図15に示すように、各スロット16内には電機子巻線18が各スロット16を通して巻装される。各スロット16内には電機子巻線18がコア11の中心に近い場所から順にほぼ幅dでコア11の周辺付近まで巻装される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、スリット幅dは狭いため、図15に示すようにコア11の各スロット16内にはスリット幅dで示す領域外に、まだ電機子巻線18によって使用されてない領域が存在してしまい、各スロット16内の領域は電機子巻線18のために有効に使用されていない。
【0005】
そこで、スリット幅dを広げて、スロット16内に電機子巻線18をより多く巻くことが考えられるが、コギング・トルク及び電機子巻線18のスロット16外への飛び出しが発生し易くなる。従って、スリット幅dをあまり広くすることができない。
【0006】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであって、その目的は、各スロット内の領域において、電機子巻線の占有体積、即ち占積率を向上させること、スリット幅を狭くしてコギング・トルクを抑制すること及び電機子巻線のスロット外への飛び出しを阻止することのできるモータの電機子及び電機子の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、コアに形成されたスロット内に電機子巻線が巻装される電機子において、前記コアは複数のティース片を等角度間隔に放射状に延出したコア・シートを複数枚重合して、スロットを形成したティース部と、前記ティース部を内嵌する筒部とから構成され、前記筒部の外周面には他より磁気抵抗が大きい領域であるスリットが形成され、そのスリットの内側面は絶縁材を用いてコーティングされたことを要旨とする。
【0008】
求項に記載の発明は、前記スリットを前記ティース部のスロットの中間位置に配置するように、前記筒部に前記ティース部をはめ込むことを要旨とする。
【0009】
請求項に記載の発明は、前記筒部の内周面に前記ティース部のティースの先端部と係合する欠切部を形成したことを要旨とする。
請求項に記載の発明は、複数のティース片を等角度間隔に放射状に延出したコア・シートを複数枚重合して、スロットを形成したティース部を回転軸に固着し、その外形部を開放したスロットに巻線を巻装し、その巻線の巻装後に、その外周面にスリットを形成した筒部に前記ティース部をはめ込むようにした電機子の製造方法であって、前記スリットの内側面は絶縁材を用いてコーティングされていることを要旨とする。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、巻線を巻装する場合、ティース部がコアを構成する筒部にはめ込まれていない状態であることと、各スロットの外形部は開放された空間であることから、広い範囲でスロット内に巻線を装入することができる。
【0011】
また、筒部の外周面において、磁気抵抗が大きい領域であるスリットはコア及びステータ間の磁気抵抗が大きい。磁力線はこの領域において規制されて、筒部のこの領域以外の部分とステータ間に流れるようになる。即ち、磁力線は電機子を回転させるために、コア及びステータの間を有効に流れるようになる。
【0012】
請求項に記載の発明によれば、各スリットを各スロットの中間位置に配置することは、コアとステータ間の磁気分布を緩和する。
請求項に記載の発明によれば、筒部の内周面に欠切部が形成されているので、筒部の体積を削減することができる。
【0013】
請求項に記載の発明によれば、巻線の巻装完了後にティース部をその外周面に磁気抵抗の大きい領域(スリット)を備える筒部にはめ込むため、筒部の外周面には任意に狭い幅を有する磁気抵抗の大きい領域(スリット)を形成することが可能になる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図1〜図6に従って説明する。
図6は、直流モータの電機子Aの正面図の概略を示す。電機子Aの回転軸Sにはコア1が固着されている。コア1には巻線Cが巻装され、その巻端は整流子片SGに接続されている。
【0015】
図1は、コア1の構造を示す。コア1はティース部2とそのティース部(2)を内嵌する筒部3から構成されている。図1に示すように、ティース部2は同一形状のコア・シート4を重合させた積層鋼板から構成されている。ティース部2に12個のティース5が等角度間隔に放射状に並び、そのティース5間に中心から遠ざかるほど拡開する12個のスロット6が形成されている。また、ティース部2の中心部には回転軸Sを軸通するための1つの貫通孔7が形成されている。
【0016】
図2は、前記コア・シート4の正面図を示す。コア・シート4の中央部には前記ティース部2の貫通孔7を構成する孔4aが形成されている。また、コア・シート4には前記ティース部2のティース5を構成するティース片4bがコア・シート4の中央部から放射状に延出形成されている。各ティース片4bは等角度間隔に延出形成されている。従って、2つのティース片4bによって形成される12個の空間は、コア・シート4の中央部から遠ざかるほど拡開し、前記スロット6を構成する。各ティース片4bの先端外周面4cはそれぞれコア・シート4の中心点を中心とする半径Rの円弧面となっている。このように構成されたコア・シート4を複数枚重ね合わせると、図1に示すティース部2が形成される。
【0017】
前記筒部3は図4及び図5に示すような円筒体であって、その内径は前記コア・シート4の半径Rの2倍(=2R)である。従って、コア・シート4を複数枚重ね合わせてなるティース部2は、筒部3にはめ込むことができる。筒部3の外周面にはスリット幅dを有する3個のスリット9が中心軸線と平行に形成されている。そして、その軸線方向に形成された3個のスリット9を1つのスリット列として、12個のスリット列が等角度の間隔で形成されている。そして、筒部3にティース部2をはめ込むとき、ティース部2は前記12個のスリット列がそれぞれティース部2のスロット6の中間位置に配置するようにはめ込まれる。各スリット列を構成するスリット9は長方形であって、その長辺を短辺に比べて非常に長くし、一つの列における隣り合うスリット9同士の間隔を狭くしている。そして、このスリット列によりティース5の先端部間の磁気抵抗を非常に大きくしている。
【0018】
次に、上記のように構成されたコア1に巻線Cを巻装する方法について説明する。今、コア・シート4を複数枚重ね合わせてなるティース部2が回転軸Sに整流子片SGとともに固着されている状態において、ティース部2のスロット6間に巻線Cを巻装する。このとき、ティース部2がコア1を構成する筒部3にはめ込まれていない状態であることと、各スロット6がコア・シート4の中央部から遠ざかるほど拡開た空間であることから、広い範囲でスロット6内に巻線Cを装入するすることができる。その結果、図2に示すように、スロット6内に無駄なく緻密に巻線Cを巻装することができる。即ち、巻装し易く、しかも巻線占積率を向上させることができる。
【0019】
巻線Cの巻装が完了すると、筒部3に該巻線Cが巻装されたティース部2をはめ込む。このとき、図3に示すように筒部3に形成された各スリット列がそれぞれスロット6の中間位置に配置されるように、ティース部2が筒部3にはめ込まれる。そして、コア1のティース5の先端部間はその中間位置に1つのスリット列(3個のスリット)が形成された筒部3を介してつながる。しかも、ティース5の先端部間の磁気抵抗はこのスリット列により非常に大きくなっている。
【0020】
次に、上記のように構成された本実施形態の特徴について説明する。
本実施形態の電機子によれば、以下のような特徴を得ることができる。
(1)隣接する2つのティース片4b間に形成される各スロット6は、コア・シート4の中心から遠ざかるほど拡開するように形成れている場合には、コア・シート4の先端において、隣接する2つのティース5間の間隔は最大となる。巻線Cは各スロット6内にこの間隔を有する領域内を通して案内される。巻線Cはスロット6内の最もコア・シート4の中心に近い領域から順に先端に向かって巻装されるので、コア・シート4の先端において隣接する2つのティース5間の間隔が最大であることは、各スロット6内の全ての領域に巻線Cを巻装することを可能にする。従って、巻線Cのスロット6内における体積占有率、即ち巻線占積率を向上させることができる。
【0021】
(2)筒部3の外周面において、各スリット9が形成された領域はコア1及びステータ間の磁気抵抗が大きい。磁力線はこの領域において規制されて、筒部3のこの領域以外の部分とステータ間に流れるようになる。即ち、磁力線は電機子Aを回転させるために、コア1及びステータの間を有効に流れるようになる。従って、コア1及びステータ間の磁気効率が向上する。
【0022】
(3)巻線Cの巻装完了後に、ティース部2が筒部3にはめ込まれるので、該筒部3の外周面に形成される各スリット9のスリット形状は巻線作業に影響を及ぼさない。これにより、スリット幅dを任意に狭く設定することができる。従って、これはコギング・トルクを抑制し、モータ磁気音を低減するこを可能にする。
【0023】
(4)巻線Cが電機子Aの回転中に遠心力によってスロット6外に飛び出し易くなる。このとき、スリット幅dを狭くすることによって、巻線Cは筒部3の内周面に当接する可能性が高くなる。従って、巻線Cがスロット6外に飛び出すことを防止することができる。
【0024】
なお、実施形態は上記に限定されることなく以下のように変更してもよい。
・ スリット9付きの筒部3を設けたが、スリット9を有しない筒部3を用いてもよい。
【0025】
この場合、筒部3は薄板を用いて構成される。従って、ティース5の先端部間の磁気抵抗は非常に大きくなる。
このようにした場合にも、前記第1の各実施形態に記載の特徴(1)(2),(3)に加えて以下の特徴を得ることができる。
【0026】
筒部3にはスリット9が形成されていないため、巻線Cがスロット6外に飛び出すことは生じない。
・ 図4及び図5に示す筒部3に代えて、図7及び図8に示す筒部20を用いてもよい。図7及び図8に示す筒部20は、図4及び図5に示した筒部3と比べて、その内周面に12個の欠切部21を備える点においてのみ異なる。
【0027】
図7に示すように、筒部20は筒部3と同様に円筒体であって、その内径はコア・シート4の半径Rの2倍(=2R)より小さく、且つその外径はコア・シート4の半径Rの2倍より大きい。そして、筒部20の内周面にはコア・シート4を複数枚重ね合わせてなるティース部2をはめ込むために、12個の欠切部21が形成されている。該欠切部21は筒部20の周方向にティース5の先端部の周方向の幅を有して等角度間隔に、且つ筒部20の中心点から径方向にコア・シート4の半径Rだけ削成されている。また、それぞれの欠切部21は筒部20の外周面に形成された2個のスリット列間の中央付近に配置されている。図8に示すように、欠切部21は筒部20の内周面にティース部2の軸方向の長さを有して一端から中心軸線に対して平行に形成されている。このため、筒部20の内周面に形成された各欠切部21にティース部2の各ティース5の先端部を係合させることが可能となる。従って、筒部20にティース部2をはめ込むことが可能になる。
【0028】
このようにした場合には、前記実施形態に記載の特徴に加えて、以下のような特徴を得ることができる。
筒部20の内周面に欠切部21が形成されているので、筒部20の体積は筒部3よりも少ない。筒部に発生する渦電流は筒部の体積と相関関係を有する。従って、筒部3と比べて、筒部20に発生する渦電流を減少させることができる。
【0029】
・ 図4及び図5に示す筒部3に代えて、図9に示す筒部22を用いてもよい。図9に示す筒部22は、図7及び図8に示した筒部20と比べて、その外周面に12個のスリット23を備える点においてのみ異なる。
【0030】
図9に示すように、筒部22の外周面に同一形状の長方形をした12個のスリット23が中心軸線に対して平行に、且つ等角度間隔に形成されている。また、それぞれ1つのスリット23が筒部22の内周面に形成された2つの欠切部21間の中央付近に形成されている。スリット23の長辺は筒部22の中心軸方向の長さに近くなるように形成されており、短辺はそれに対して非常に短くなっている。
【0031】
このようにした場合には、前記各実施形態に記載の特徴に加えて、以下のような特徴を得ることができる。
筒部22の各スリット23の全体積を筒部20の各スリット9の全体積より大きくすることができるので、筒部22の体積を筒部20の体積より削減することが可能である。従って、筒部20と比べて、筒部22に発生する渦電流を減少させることができる。
【0032】
・ 図4及び図5に示す筒部3に代えて、図10に示す筒部24を用いてもよい。図10に示すように、筒部24の外周面に同一形状の四辺形をした12個のスリット25が筒部24の中心軸線に対してそれぞれ同一の傾斜を有し、且つ等角度間隔に形成されている。また、それぞれのスリット25を構成する四辺形の中心が、筒部24の内周面に形成された2つの欠切部21間の中央付近に位置し、且つ筒部24の軸線方向においても中央付近に位置している。各スリット25の長辺は筒部24の一端付近から他端付近まで非常に長く形成されおり、短辺はそれに対して短い。
【0033】
このようにした場合には、前記各実施形態に記載の特徴に加えて、以下のような特徴を得ることができる。
筒部24の各スリット25の全体積は筒部22の各スリット23の全体積より大きくすることができる。このため、筒部24の体積を筒部22の体積より削減することが可能になる。従って、筒部22と比べて、筒部24に発生する渦電流を減少させることができる。また、各スリット25を筒部24の中心軸線に対してそれぞれ同一に傾斜させることによって、コア1及びステータ間の磁気分布を緩和させることができる。従って、コギング・トルクを抑制することが可能である。
【0034】
・ 図4及び図5に示す筒部3に代えて、図11に示す筒部26を用いてもよい。
筒部26の外周面にはその中心軸線に対して同一の傾斜を有して5個のスリット27がそれぞれ等間隔に形成されている。そして、筒部26の軸線方向に形成された5個のスリット27を1つのスリット列として12個のスリット列が等角度間隔で形成されている。各スリット列は筒部26の内周面に形成された隣接する2つの欠切部21間内に形成されている。更に、それぞれのスリット27を構成する四辺形の中心が2つの欠切部21間の中央付近に位置している。各スリット27は筒部26の中心軸線に対して傾斜しているため、スリット27を構成する四辺形の長辺はその短辺に対して長く形成することができる。
【0035】
このようにした場合には、前記各実施形態に記載の特徴に加えて、以下のような特徴を得ることができる。
筒部26の各スリット27の全体積は、筒部24の各スリット25の全体積より大きくすることができる。即ち、筒部26の体積は筒部24の体積より削減することができる。従って、筒部24に比べて、筒部26に発生する渦電流を減少させることができる。
【0036】
・ 図2に示すティース部2に代えて、図12に示すティース部28を用いてもよい。
ティース部28の中心部から遠ざかるほど拡開する12個のティース29が、ティース部28の中心部から放射状に延出形成されている。このため、各ティース29間に形成される空間、即ち各スロット30はティース部28の中心部から先端部まで周方向にほぼ同一の幅を有している。
【0037】
ティース部28の先端において、隣接する2つのティース29間に形成される各スロット30は、ティース部28の中心部付近のスロット幅にほぼ同一のスリット幅dを有する。巻線Cはティース部28の先端のこのスロット幅dを有する領域を通してスロット30内に案内されるため、各スロット30内の全ての領域に巻装することができる。従って、巻線Cのスロット30内における体積占有率、即ち巻線占積率を向上させることができる。
【0038】
・ 筒部3,20,22,24,26は小さい磁気抵抗及び大きい電気抵抗を備える材料、例えばステンレス・スチールを使用して成形可能である。また、鉄粉末を成形して筒部3,20,22,24,26を製造することも可能である。更に、鉄の線材を筒状に巻き付け、樹脂を用いて線材を接着した後、スリットを設けることによって筒部3を製作することもできる。
【0039】
このようにした場合には、前記各実施形態に記載の特徴に加えて、以下のような特徴を得ることができる。
筒部3,20,22,24,26の磁気抵抗を小さくし、電気抵抗を大きくできるので、筒部3,20,22,24,26に発生する渦電流を更に減少させることができる。
【0040】
・ 磁気抵抗の大きい領域としてのスリットを設けるのではなく、筒部のスリット9,23,25,27に対応する位置において、筒部材を部分的に変質させて磁気抵抗を大きくする。
【0041】
このようにした場合にも、筒部に磁気抵抗を大きくした部分を形成することができるため、コアとステータ間の磁気効率を向上させることができる。
・ 図9〜図11において、筒部20,22,24,26の内周面に欠切部21を設けることなくその内径をティース部2の半径Rの2倍に等しくする場合、前記筒部20,22,24,26の内周面は第1の実施の形態における筒部3の内周面と同一になる。
【0042】
・ 各スリット9の内側面は電機子巻線Cと接触する可能性があるので、電気的な絶縁を確保するために、絶縁材を用いてコーティングされている。
・ 筒部3,20,22,24,26は円筒体であるため、鋼板を打ち抜き、その後丸め加工することによって形成することができる。
【0043】
このようにした場合には、以下のような特徴を得ることができる。
筒部20,22,24,26の内周面に欠切部21を形成する必要がないので、その内周面を容易に形成することができる。
【0044】
次に、前記各実施形態及び別例から把握できる請求項に記載した発明以外の技術的思想について、それらの効果と共に以下に記載する。
(1)前記他より磁気抵抗が大きい領域(9)を前記筒部(3;20)の中心軸線に対して同一に傾斜させて形成した電機子。このように構成すれば、各スリット9を筒部3,20の中心軸線に対してそれぞれ同一に傾斜させることによって、コア1及びステータ間の磁気分布を緩和させることができる。従って、コギング・トルクを抑制することが可能である。
【0046】
2)鋼板を打ち抜き、丸め加工によって製作された筒部(3;20)を備えた電機子。このような構成にすれば、筒部3,20は円筒体であるので、鋼板を打ち抜き、その後丸め加工することによって、製作可能である。これは筒部3,20を容易に製作すること及びスリット9を容易に形成することを可能にする。即ち、筒部3,20の製作において自由度が大きくなる。
【0047】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、電機子巻線Cのスロット6内における体積占有率、即ち巻線占積率を向上させることができる。また、コア1とステータ間の磁気効率を向上させることができる。さらに、各スロット6内において、各スリット9の内側面付近まで巻線Cを備える場合、巻線Cの被覆が破損したとき、巻線Cとスリット9の内側面の間に電気的短絡が発生し得るという問題点がある。従って、各スリット9の内側面を絶縁材を用いてコーティングすることによって、この問題点を解消することがでる。
【0048】
請求項に記載の発明によれば、コギング・トルクを抑制することができる。
請求項に記載の発明によれば、筒部3に発生する渦電流を減少させることができる。
【0049】
請求項に記載の発明によれば、コギング・トルクを抑制させることができる。更に、電機子巻線Cがスロット6の外に飛び出すことも防止する。また、各スロット6内において、各スリット9の内側面付近まで巻線Cを備える場合、巻線Cの被覆が破損したとき、巻線Cとスリット9の内側面の間に電気的短絡が発生し得るという問題点がある。従って、各スリット9の内側面を絶縁材を用いてコーティングすることによって、この問題点を解消することがでる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の筒部の斜視図及び実施形態のティース部の斜視図。
【図2】実施形態のコア・シートの正面図。
【図3】実施形態のコアの正面図。
【図4】実施形態の筒部の正面図。
【図5】実施形態の筒部の側面図。
【図6】実施形態における電機子の正面図。
【図7】別例のコアの正面図。
【図8】別例の筒部の側面図。
【図9】別例の筒部の側面図。
【図10】別例の筒部の側面図。
【図11】別例の筒部の側面図。
【図12】別例のティース部の正面図。
【図13】従来の電機子の正面図。
【図14】従来のコアの斜視図。
【図15】従来のコア・シートの正面図。
【符号の説明】
1…コア、2…ティース部、3,20…筒部、4b…ティース片、6…スロット、9…磁気抵抗の大きい領域としてのスリット、21…欠切部、C…電機子巻線、S…回転軸。

Claims (4)

  1. コア(1)に形成されたスロット(6)内に電機子巻線(C)が巻装される電機子において、
    前記コア(1)は、
    複数のティース片(4b)を等角度間隔に放射状に延出したコア・シート(4)を複数枚重合して、スロット(6)を形成したティース部(2)と、
    前記ティース部(2)を内嵌する筒部(3;20)とから構成され
    前記筒部(3;20)の外周面には他より磁気抵抗が大きい領域であるスリット(9)が形成され、そのスリット(9)の内側面は絶縁材を用いてコーティングされたことを特徴とする電機子。
  2. 請求項1に記載の電機子において、
    前記スリット(9)を前記ティース部(2)のスロット(6)の中間位置に配置するように、前記筒部(3;20)に前記ティース部(2)をはめ込むことを特徴とする電機子。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電機子において、
    前記筒部(3;20)の内周面に前記ティース部(2)のティース(5)の先端部と係合する欠切部(21)を形成したことを特徴とする電機子。
  4. 複数のティース片(4b)を等角度間隔に放射状に延出したコア・シート(4)を複数枚重合して、スロット(6)を形成したティース部(2)を回転軸(S)に固着し、そのスロット(6)に巻線(C)を巻装し、その巻線(C)の巻装後に、その外周面にスリット(9)を形成した筒部(3;20)に前記ティース部(2)をはめ込むようにした電機子の製造方法であって、前記スリット(9)の内側面は絶縁材を用いてコーティングされていることを特徴とする電機子の製造方法
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