JP3563215B2 - 左側および右側自己回帰パラメータを使用しての信号の回復 - Google Patents

左側および右側自己回帰パラメータを使用しての信号の回復 Download PDF

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    • G11B20/1876Interpolating methods

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、一般的には、信号処理技術、より詳細には、信号の失われたあるいは退廃したセグメントの回復に関する。
【0002】
【従来の技術】
補間(内挿)技法が、サンプリング速度変換機、音声信号のデータ速度低減、および音声伝送における失われたパケットの復元などの用途において採用されている。補間の他の用途として、コンパクトディスクに記録された情報の失われたサンプルの復元、デジタル音響テープのドロップアウトの補償、旧式の78rpmレコードの回復などが含まれる。
【0003】
補間(内挿)と補外(外挿)は、相補的な技法である。補間は、一つあるいは複数の失われたサンプルの推定の問題を扱うが、ここでは、失われたサンプルの直前のサンプル、並びに失われたサンプルの直後のサンプルが既知である。これに対して、補外は、ある与えられた期間のある既知のサンプルの外側のサンプルを見つけることに関する。例えば、補外技法は、スペクトル解像度を増加させるために利用される。幾つかの信号回復技法は、補間並びに補外を実現する能力を持つ。
【0004】
自己回帰パラメータが、補間および/あるいは補外との関連で採用される。自己回帰パラメータは、時間従属関数をモデル化する目的に採用される任意のセットの数学的変数および/あるいは定数を含むものとして定義される。この時間従属関数には、例えば、デジタル化された波形が含まれる。時間従属関数は、そのモデルの入力にある励振(excitation)が加えられた場合、そのモデルの出力が元の時間従属関数の復元されたバージョンを提供するように、モデル化される。復元された信号の誤差を決定する目的に対しては、元の時間従属関数が基準として取られ、モデルの出力がこの基準に対して比較される。従来の誤差測定技法、例えば、最小二乗誤差を、採用することができる。時間従属関数がこのモデルの逆(モデル)に適用された場合は、この逆モデルは、この関数に係わる全ての情報を除去することに注意する。
【0005】
自己回帰パラメータは、元の時間従属関数の、例えば、この関数の周波数スペクトルを含む様々な特性を計算するための情報を含む。これら自己回帰パラメータは、線形予測係数として、これら係数を実現するためにプログラムされた従来の有限インパルス応答(FIR)フィルタがこの関数のある数の既知の過去の値に基づいて時間従属関数の次の値を予測するために、概念化することができる。
【0006】
現存の補間技法は、一つあるいは複数の失われたサンプルを推定する問題に向けられている。例えば、A.J.E.M.Janssen、R.N.J.Veldhuis、およびL.B.Viresらは、以降Janssenの文献と呼ばれる“Adaptive Interpolation of Discrete−Time Sigals That Can Be Modeled as Autoregressive Processes”,IEEE Transactions on Acoustics,Speech,and Signal Processing,Vol.ASSP−34,No.2,April 1986、において、補間技法について開示する。Janssenの文献において開示される技法は、2−ステップ反復スキームに帰結する。第一のステップにおいて、信号の自己回帰パラメータが失われたサンプルに対する初期推定値に基づいて推定される。第二のステップにおいて、失われたサンプルに対する新たな推定値が、従来の自己回帰モデルを適用することによって得られる。これらステップが収束に到達するまで反復的に適用される。
【0007】
信号が信号の失われた部分の近傍においてどの程度定常にとどまるかが、しばしば、定常性(stationarity)として言及される。より具体的には、定常性は、左側自己回帰パラメータベクトルと右側自己回帰パラメータベクトルとの間の類似性の量として定義することができる。Janssenの技法は、回復されるべき信号が、信号の失われたセグメントのいずれかの側で短期定常性(short−term stationarity)を示すという想定に依存する。
【0008】
Janssenの計算の上で複雑な方法とは対比的に、他の現存のアルゴリズムは、リアルタイム用途によく適し、これらの多くは、音響波形の幾分周期的な特性に依存する。換言すれば、音響波形、例えば、音声および音楽の周波数スペクトルは、しばしば、短期間には大きく変化することがない。周期性を保存するための最も率直なアプローチは、直前の期間からのサンプルを反復する方法である。もう一つのパターンマッチングに依存する置換技法が、以降Goodmanと呼ばれるD.J.Goodman,G.B.Lockhart,O.J.Waem,およびW.C.Wongによる論文“Waveform Substitution Techniques for Recovering Missing Speech Segments in Packet VoiceCommunications”,IEEE Transactions on Acoustics,Speech,and Signal Processing,Vol.ASSP−34,No.6,Dec.1986、において開示されている。Goodmanは、波形パターンの反復を利用し、このために、この波形は、失われたセグメントの直前のデータと一致する。
【0009】
R.N.J.Veldhuisは、以降、Veldhuisと呼ばれる論文“A Mehtod for the Restoration of Burst Errors in Speech Signals”,Signal Processing 3: Theoriesand Applications,North−Holland,pp.403−406,1986、において開示されるアルゴリズムを誘導している。Veldhuisは、音声信号からのピッチ情報を使用し、信号を最大の周期性が得られるような方法にて回復する。補間の背景においては、音声が、自己回帰プロセス、あるいは周期プロセスとしてモデル化されるばかりでなく、シヌソイドの組合せ(つまり、フーリエ変換に続く低域フィルタリング)によってもモデル化される。他の現存の方法においては、補外および補間が、非二次マトリックスの逆転(inversion)を伴う単一のプロセスに整理され、疑似逆転(インバース)変換として知られる数学的演算が誘導されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
様々な従来の技法と比較して補間誤差が低減される改良された補間技法が必要とされている。反復的な方法は、通常、反復的でない方法よりもより低い補間誤差に到達する。ただし、従来の技術による反復的な方法、例えば、Janssenの方法は、全て、信号が失われた部分の近傍において定常性であるという想定に基づく。改良された反復補間技法は、この定常性想定を負わせられるべきではない。改良された反復的方法は、計算上の便宜さを得るために、比較的少ない反復回数の後に収束すべきである。加えて、改良された方法は、全ての失われたサンプルをゼロにセットする初期推定値から開始し、次に、信号の復元のために単一の自己回帰モデルを適用するようなものであってはならない。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明による改良された信号復元法は、信号の失われた部分を、失われた部分に先行する信号の第一の既知の部部、および失われた部分に後続する信号の第二の既知の部分に基づいて復元する。信号の第一の既知の部分は、第一のセットの既知のサンプルを含み、信号の第二の既知の部分は、第二の既知のサンプルを含み、信号の失われた部分が、セットの失われた信号に対する値を予測することによって復元される。第一のセットの既知のサンプルが第一の自己回帰モデルを使用して表現され、第二のセットの既知のサンプルが第二の自己回帰モデルを使用して表現される。自己回帰モデルは、一つあるいはそれ以上の信号特性をモデル化するセットの数学的パラメータを採用する。これらパラメータは、現存の数学的技法、例えば、Levinson−Durbinアルゴリズムを使用して、セットの既知の信号サンプルから生成される。
【0012】
ここに開示される信号復元法は、反復信号復元プロセスを利用するが、このプロセスは、左側自己回帰モデルと呼ばれる第一の自己回帰モデルと、右側自己回帰モデルと呼ばれる第二の自己回帰モデルの初期推定から開始される。その後の反復が、必須ではないが、信号の失われた部分との関連でより小さな平均二乗誤差を持つ復元信号を得るために遂行される。第一および第二の自己回帰モデルは、失われたサンプルに対する値を、前向き方向に、つまり、最初に発生した既知のサンプルから最後に発生する既知のサンプルに向って、および/あるいは、後向き方向に、つまり、最後に発生した既知のサンプルから最初に発生したサンプルに向って、予測する。第一のセットの既知のサンプル内の各サンプルに第一の自己回帰モデルから選択された対応する自己回帰パラメータを掛けることによって第一のセットの乗法積が生成される。第二のセットの既知のサンプル内の各サンプルに第二の自己回帰モデルから選択された対応する自己回帰パラメータを掛けることによって第二のセットの乗法積が生成される。第一のセットの乗法積内の複数の各々の乗法積と、第二のセットの乗法積内の対応する乗法積との総和によってセットの失われたサンプル内の各サンプルに対する値が得られる。これによって、信号の失われた部分に対するサンプル値を、信号が、実質的に、失われた部分の付近において変動する場合であっても、正確に復元することが可能となる。
【0013】
【外11】
Figure 0003563215
【0014】
【外12】
Figure 0003563215
【0015】
ステップ6)において、システムマトリックスが、およびに関して、 なるマトリックス演算を遂行することによって形成される。システムマトリックス内の各エントリは、左側および右側自己回帰パラメータの特定の結合を表す。
【0016】
【外13】
Figure 0003563215
【0017】
【外14】
Figure 0003563215
【0018】
【実施例】
ここに開示される第一の実施例は、第一と第二の自己回帰モデルに基づいて補間を遂行する新規の反復信号回復技法を提供する。第一の自己回帰モデルは、失われたセットのサンプルに先行する第一の既知のセットのサンプルを表し、従って、左側自己回帰モデル(left−sided autoregressive model)として概念化することができる。第二の自己回帰モデルは、失われたセットのサンプルの後に続く第二の既知のセットのサンプルを表し、従って、右側自己回帰モデル(right−sided autoregressive model)として概念化することができる。第二の実施例は、第一の補間ステップが第一と第二の自己回帰モデルを使用するのに対して、第二の補間ステップが、第一と第二の自己回帰モデルから誘導された単一の自己回帰モデルを使用する点において第一の実施例と異なる。
【0019】
自己回帰モデルは、長所として、信号回復の背景内において、従来の技術による技法を使用して達成されるより小さな補間誤差を持つ回復信号を得るために採用することができる。一般的に、自己回帰モデルは、複数の自己回帰パラメータを使用する。これらパラメータは、時間従属関数をモデル化する目的で採用される任意のセットの数学的変数および/あるいは定数を含むものとして定義される。この時間従属関数には、例えば、デジタル化された信号波形が含まれる。時間従属関数は、モデルの入力に白色ノイズが加えられた場合、モデルの出力が元の時間従属関数の復元バージョンを提供するようにモデル化される。この誤差を決定する目的に対しては、元の時間従属関数が基準として取られ、モデルの出力がこの基準に対して比較される。従来の誤差測定技法、例えば、最小二乗誤差を採用することができる。
【0020】
自己回帰パラメータは、元の時間従属関数(つまり、元の信号)の様々な特性を計算するための情報、例えば、この関数の周波数スペクトルを含む。これら自己回帰パラメータは、線形予測係数としても、これら係数を実現するためにプログラムされた従来の有限インパルス応答(FIR)フィルタがこの関数に対する複数の既知の過去の値に基づいて時間従属関数の次の値を予測するために、概念化することができる。
【0021】
前に触れたJanssenらの論文は、反復アルゴリズムを、自己回帰モデルに基づいて誘導するが、この自己回帰モデルは、信号の復元を前向き方向にのみ遂行する。このアプローチとの関連で、二つの基本的な問題が発生する。第一は、Janssenらの論文において説明される技法は、“大域最小(global minimum)”と呼ばれるある数値的な限界を達成することを要求するが、これにもかかわらず、この大域最小を達成するためのメカニズムが提供されていないことである。第二に、失われた部分の近傍では信号が比較的定常性(stationary)であるという想定は、しばしば、正当ではなく、特に、失われたセグメントの長さが、10ミリ秒あるいはそれ以上のオーダである場合にはそうである。
【0022】
Janssenのアプローチのこれら欠点が、ここに開示される技法によって排除される。ここに開示される技法は、長所として、失われた信号に対する第一の推定を得るために失われたセグメントの自己回帰パラメータを推定する必要がないという事実を活用する。代わりに、信号の失われたセグメントの直前の第一の既知の部分の自己回帰パラメータ(つまり、左側自己回帰パラメータ)、並びに、信号の失われたセグメントの直後の第二の既知の部分の自己回帰パラメータ(つまり、右側自己回帰パラメータ)を決定することのみが要求される。こうして、失われたセグメントの直接の推定値が、左側および右側自己回帰パラメータから得られるが、この推定値は、様々な従来の技術による技法によって得られる推定値よりもより正確である。さらに、この直接の推定値は、この直接の推定値が初期推定値として使用される反復手続きを利用することによってさらに向上させることができる。
【0023】
ここに開示される実施例は、劣化した信号を回復する動作を遂行するが、この一例が図1に示される。信号x(i)を考えるが、ここで、x(i)の一部分が失われているあるいは退廃されているものとする。失われたセグメント109として示されるこの失われたあるいは退廃した部分は、M個のサンプルを含む。失われたセグメント109は、数学的に、失われた信号のベクトルを使用して以下のように表すことができる:
【数1】
Figure 0003563215
【0024】
ここで、スーパースクリプトTは、数学上の移項演算を表す。ここに開示される方法は、失われたセグメント109を、失われたセグメントの前に発生する信号x(i)の第一の既知の部分と、失われたセグメントの後に発生する信号x(i)の第二の既知の部分に基づいて回復する。第一の既知の部分は、信号x(i)の“第一の側(first−sided)”あるいは“左側(left−sided)”部分107として、これが、y軸上に振幅をx軸上の時間の関数として示すこの信号のグラフ上の失われたセグメント109の左側に出現するために呼ばれる。全部でNLのサンプルを含む左側部分109は、数学的に以下の表現によって特性化することができる:
【数2】
Figure 0003563215
【0025】
同様に、信号x(i)の第二の既知の部分は、信号x(i)の第二の側あるいは右側部分と呼ばれる。全部でNR個のサンプルを含むこの右側部分111は、数学的に以下の表現によって特性化することができる:
【数3】
Figure 0003563215
【0026】
信号x(i)は、周期的な時間間隔にて取られた複数の信号サンプルを記述するデジタル化された信号である。図1の例においては、これらサンプルは、サンプル(l−N)101、サンプル(l)103、およびサンプル(l+H)105を含む。ここで、Hは正の整数である。
【0027】
【外15】
Figure 0003563215
【0028】
【外16】
Figure 0003563215
【0029】
【外17】
Figure 0003563215
【0030】
【外18】
Figure 0003563215
【0031】
【外19】
Figure 0003563215
【0032】
値pが反復インデックスkにセットされた場合は、サンプルベクトルを拡張するこの方法は、図1との関連で与えられた説明と等価である。拡張の数Hは、失われたサンプルの数に基づいて決められ、例えば、H=M/3とされる。
この直前補間法が図2に要約されるが、図2は、劣化した信号をここに開示される第一の実施例に従って回復するための動作シーケンスを説明するソフトウエアフローチャートである。次に、図2の説明に入るが、反復インデックスkが最初にゼロにセットされる(ブロック401)。次に、マトリックスLおよびRが左側および右側サンプルベクトルから決定される(ブロック403)。マトリックスLは、サンプルl−Kからl−1までのサンプルを含み、マトリックスRは、サンプルl+Mからサンプルl+M+K−1までのサンプルを含むが、これは、付録Aの定義に従う。
【0033】
【外20】
Figure 0003563215
【0034】
否定である場合は、ブロック419において、反復インデックスが1だけ増分され、反復が継続される。サンプルベクトルを拡張する代替の方法においては、pが1にセットされる。このケースにおいては、拡張サンプルベクトルの長さは、全ての反復k>0に対して一定であり、それぞれ、NL+MあるいはNR+Mに等しい。H>Mである場合は、反対側からの既知のサンプルもまた自己回帰パラメータベクトルを決定するために使用される。左(第一の)側のサンプルの数が右(第二の)側のサンプルの数と等しい、つまり、N=NL=NRであるケースについて考える。さらに、Hが、H=M+Nとなるように選択された場合は、左側自己回帰パラメータベクトルを推定するために使用されるサンプル部分(つまり、サンプルの数)と、右側自己回帰パラメータベクトルを推定するために使用されるサンプルの数が同一となる。このケースにおいては、左側自己回帰パラメータベクトルと右側自己回帰パラメータベクトルも同一になる。
【0035】
【外21】
Figure 0003563215
【0036】
【外22】
Figure 0003563215
【0037】
図4は、開示される補間法を遂行するために装備される信号補間器(interpolator)の一つの好ましい実施例を示すハードウエアブロック図である。A/D変換器201がアナログ入力信号をデジタルソース信号に変換する。このデジタル化されたソース信号が損失サンプル検出器203の入力と、遅延ライン205の入力に結合される。損失サンプル検出器203は、デジタル化されたソース信号から、退廃したアナログ入力信号の場合に発生するように、サンプルが失われていないかどうか決定する。デジタルソース信号からサンプルが失われていない場合は、損失サンプル検出器203は、遅延ライン205をデジタルソース信号の信号路内にスイッチし、遅延ライン205の出力がD/A変換器207によってアナログ形式に戻される。
【0038】
一つあるいはそれ以上のサンプルがデジタル化されたソース信号から失われている場合は、損失サンプル検出器203は、このデジタル化されたソースサンプルを補間器215に向ける。このようにして、損失サンプル検出器は、定期的あるいは連続的に、デジタル化されたソース信号が補間器によって回復されるべきであるか、あるいは、デジタル化されたソース信号が処理されないまま単に遅延ライン205にパスされるべきであるかを決定する。
【0039】
遅延ライン205は、双方向補間を遂行するために装備された実際の補間器215デバイスの生来的な遅延に対する補償のために採用される。補間器215によって復元された回復信号および/あるいは遅延ライン205によって遅延された無処理の信号は、それぞれ、D/A変換器207によってアナログ形式に変換される。ただし、入力信号がデジタル形式にて供給されるような用途に対しては、A/D変換器201およびD/A変換器207は、不要であることに注意する。デジタル入力信号は、デジタル形式を採用するデータメモリデバイス、例えば、DAT形式にて記録されたデジタルカセットテープ、従来のコンパクトディスク(CD)、あるいはパーソナルコンピュータとの関連で使用される従来のハードディスクから供給される。補間器215によって回復された信号が、デジタル形式にて記録される場合、あるいは、さらにデジタル信号処理される場合には、D/A変換器207は必要でないことに注意する。D/A変換器207が使用されない場合は、デジタル化された信号出力が、補間器125の出力238から、あるいは遅延ライン205の出力から取られる。
【0040】
損失サンプル検出器203の所で一つあるいはそれ以上のサンプルの損失が検出されると、A/D変換器の出力が補間器215によって処理され、補間器125の補間された出力が、D/A変換器207にスイッチされる。A/D変換器201の出力は、セグメント化デバイス209と、セグメントパラメータ推定器211に結合される。
【0041】
【外23】
Figure 0003563215
【0042】
【外24】
Figure 0003563215
【0043】
【外25】
Figure 0003563215
【0044】
【外26】
Figure 0003563215
【0045】
【外27】
Figure 0003563215
【0046】
ここに開示される補間技法が従来の技術による技法と、制御された実験の背景において比較された。20秒の音声信号(男性話者)が、従来のコンパクトディスクからサンプリングされ、20秒の音楽信号(ギター)がまたコンパクトディスクからサンプリングされた。サンプリングは、コンパクトディスクを従来の消費者等級コンパクトディスクプレーヤ上で再生し、8kHzのサンプリング速度を使用して結果としてのアナログ音響出力をサンプリングすることによって遂行された。図6Aに、サンプリングされた音声信号の一例が示される。
【0047】
この音声信号は、/n/音から/a/音への音素の遷移を表す。サンプリングされた信号の20ms部分が、サンプリングされたデータをゼロにて置換することによって意図的に退廃された。図6Bは、図6Aの波形から準備された退廃した波形を示す。
【0048】
図6Cは、図6Bの波形から、最小二乗残留予測器を使用して回復された信号を表す波形である。この技法では、7.9dBのS/N比を持つ復元信号(図6C)が得られた。この回復された信号部分は、反復最小二乗予測器に対して使用される初期信号推定値と同一である。
図6Dは、図6Bの波形から、反復最小二乗予測器の特別な実現であるここに開示される技法を使用して回復された信号を表す波形である。これは、図3のソフトウエアフローチャートに従うアルゴリズムに従って、あるいは図5のハードウエア実現から得られる出力を表す。この技法では、9.4dBのS/N比を持つ復元信号(図6D)が得られた。このS/N比は、図6Cおよび6F−6Kとの関連で説明される全ての従来の技法で達成される値よりも高いことに注意する。
【0049】
図6Eは、図6Bの波形から、反復最小二乗残留予測器と呼ばれるここに開示される技法を使用して回復された信号を表す波形である。ただし、これは、図3のブロック513−521が、収束に達するまで反復されたときに得られる信号である。この特定の信号に対しては、収束までに3回の反復が必要であった。この技法では、9.7dBのS/N比を持つ復元信号(図6E)が得られた。これは、最高のS/N比であることに注意する。
図6Fは、図6Bの波形から、加重前向き後向き予測器(付録B)と呼ばれるここに開示される技法を使用して回復された信号を表す波形である。この技法では、4.8dBのS/N比を持つ復元信号が得られた。
【0050】
図6Gは、図6Bの波形から、反復前向き予測器として知られる従来の技術による技法にて、反復回数5を使用して回復された信号を表す波形である。この技法では、3.6dBのS/N比を持つ復元信号(図6G)が得られた。
図6Hは、図6Bの波形から、周期性最適化予測器として知られている従来の技術による技法を使用して回復された信号を表す波形である。この技法では、3.5dBのS/N比を持つ復元信号(図6H)が得られた。
図6Iは、図6Bの波形から、反復疑似インバース予測器として知られている従来の技術による技法を使用して、3回の反復を遂行して、回復された信号を表す波形である。この技法では、8.7dBのS/N比を持つ復元信号が得られた(図6I)。
図6Kは、図6Bの波形から、加重反復置換予測器と呼ばれる従来の技術による技法を使用して回復された信号の波形を表す。この技法では、6.2dBのS/N比を持つ復元信号(図6K)が得られた。
【0051】
図7Aおよび7Bは、それぞれ、音声および音楽信号に対する、S/N比と回復されたセグメントの期間との関係を示すグラフである。各タイプの信号(音声と音楽)に対して、これらグラフは、ここに開示される技法によって得られた平均S/N比と、様々な従来の技術による方法によって得られた平均S/N比とを比較する。これら平均は、200以上の回復セグメントを通じて計算された。図7Aおよび7Bは、ここに開示される信号回復の性能の実験的な検証を提供するものである。
【0052】
図6Cおよび6F−6K、並びに図7Aおよび7Bの一部分に示される従来の技術による信号回復方法は、以下によって特性化される:つまり、加重前向き後向き予測器に関しては、付録Bにおいて説明されており;反復前向き予測器に関しては、付録Cにおいて説明されており、周期性最適化予測器に関しては、付録Dにおいて説明されており、(反復的に適用された)疑似インバース予測器に関しては、付録Eにおいて説明されている。そして、反復置換予測器に関して、付録Fにおいて説明されている。
【0053】
補間器は、しばしば、比較によって評価される。つまり、評価されるべき技法の相対二次補間誤差(relative quadratic interpolation error)を決定することによって行なわれる。この相対二次補間誤差は、以下によって与えられる。
【数4】
Figure 0003563215
絶対補間誤差をノイズと考えると、S/N比は、以下のように定義される:
【数5】
Figure 0003563215
反復的な方法に対しては、反復kおよびk−1における信号推定値に基づいて収束基準が定義される。各反復に対して、以下の収束尺度が計算される:
【数6】
Figure 0003563215
反復は、p<0.1%となったときに終わる。
【0054】
図6A−6K、7A、および7Bは、様々な信号回復技法を評価することによって得られた実験結果を要約することに注意する。実際の比較評価手続きでは、20秒期間の音声信号が使用され、長さΓRの200のセグメントがゼロにセットされた。つまり、信号が100ms毎に退廃された。この劣化手続きが、損失データの長さΓRを1.25msから最大20msまでの範囲で変動させるために、5回遂行された。性能尺度を得るために、各回復方法および各回復長に対して、全ての復元されたセグメントを通じての平均S/N比が計算された。
【0055】
様々な補間技法を比較する前に、Kの適当な値が、相関ベースおよび自己回帰パラメータベースの技法に対して使用されることを確保することが重要である。この背景において、Kは、採用されるべき自己回帰モデルのオーダを表す。ここに開示される技法に対して、Kを推定するための従来の方法を適用することは必ずしも適当ではない。実験によると、大きなモデルオーダ、例えば、K>>M、が選択された場合は、この補間は、しばしば、失われたサンプルと相関しないサンプルに基づいて行なわれることとなる。一方、小さなモデルオーダ、例えば、K<<Mが選択された場合は、推定された信号は失われたセグメントの中央に向ってフェードアウトすることとなる。これは、加重前向き後向き予測器に対して、自己回帰モデルの励振がゼロにセットされたときに最も顕著となり;この場合は、二つの線形予測器のおのおのがK個の入力サンプルに応答し、Kおよび、予測器のゼロがz−領域内の単位円にどれだけ接近しているかに応じて、多少の差はあるが、すぐにダイアウトしてしまう。
【0056】
幾つかの従来の技術によるアプローチにおいては、モデルオーダは、失われたサンプルの数に比例するように、例えば、K=min{3M+2.50}に選択される。ここに開示される技法の背景においては、モデルオーダが、様々な予測器に対して、実験的に、異なる回復長ΓRに対する平均S/N比への、オーダKの影響に基づいて決定された。これら実験的決定から、モデルオーダKを失われたサンプルの数Mに比例するように選択するよりも、それが実施上可能である場合は、通常、小さなオーダよりも、大きなオーダを選択する方が好ましいことが示された。幾つかのよく遭遇する信号回復問題に対しては、最大の平均S/N比が、オーダが40<K<<160の範囲にあるときに得られる。このために、図7Aおよび7Bに示される技法を比較する目的で、Kに対して80の値が選択され、この値が全ての回復長に対して適用された。反復アルゴリズムの一つの重要な特性は、その収束挙動である。リアルタイム用途に対しては、反復アルゴリズムが、計算の複雑さを低く保つために、少しの反復の後に、収束することが重要である。図3に示される反復最小二乗残留予測器においては、たった一回の反復が遂行された。たった一回の反復を遂行することによって、一回の反復の後に、収束された信号推定値に近い信号推定値が得られるものと想定された。この想定をチェックするために、一回の反復の後に得られた結果が、収束された信号に対して得られた結果と比較された。収束された信号を得るためには、ブロック513−521を、収束に達するまで反復することが要求される。テーブル1には、一回の反復の後に得られた平均S/N比と、収束した信号推定値に対するS/N比が示される。加えて、最小二乗残留予測器から得られた初期推定値、つまり、ブロック511の信号の平均S/N比が示される。収束した信号と、一回の反復の後に得られた信号は、類似する平均S/N比に達した。音声信号に対しては、最初の反復の後に停止する方が良い結果を与え、その後の反復は、平均S/N比を若干劣化させる。音楽信号の場合は、収束した信号の方が若干良好な平均S/N比を示す。明らかに、一回の追加の反復以上の反復は、これが、平均S/N比をまったくとはいわないまでも、著しく向上させることはないために、必要ではない。
【0057】
これら実験は、たった一回の反復の後でも補間誤差が最小限になり、この反復方法は、リアルタイム用途によく適することを示すものである。さらに、図3のブロック513−521によって遂行される1度の追加の反復では、ブロック511から得られた初期信号推定値と比較して補間誤差が著しく低減させた。
【0058】
図7Aおよび7Bに示される結果は以下の通りである。音声信号の場合は、二回の反復最小二乗残留予測器が最も良好な結果を達成する。性能は、加重前向き後向き予測器と、反復前向き予測器では落ちる。反復疑似インバース予測器は、回復されるべき失われたセグメントの長さが比較的短い場合は良好な結果を達成するが、ただし、失われたセグメントの長さが比較的長い場合は、より貧弱な結果となる。この性能の低下は、センシティブなマトリックスの逆転計算に起因するものではない。全ての長さに対して、逆転されるべきマトリックスのサイズは、2K×2Kであることに注意する。むしろ、これは、一つの自己相関ベクトルによって左側と右側部分をモデル化することに起因するものである。
【0059】
ピッチ情報をベースとする二つの推定器、つまり、反復置換予測器および周期性最適化予測器は、図7Aおよび7Bに示される残りの技法よりも、より貧弱な性能を示す。殆どの信号に対して、反復最小二乗残留予測器および反復疑似インバース予測器が、最も良好な性能を達成する。図7Aおよび7Bに示される全ての技法は、音楽信号に対して、音声信号よりも高いS/N比を達成する。音声信号の背景においては、周期性ベースの技法が、他の技法よりも、より低いS/N比を与える。これは、図7Aおよび7Bに示される従来の技術による技法の幾つかは、音楽信号が本質的に比較的周期性であると、不当に想定するが、実際の音楽信号は、典型的には、よく定義された周期性構造は持たないためである。
【0060】
図7Aおよび7Bからのもう一つの結論は、最小二乗残留技法に関するものである。追加の反復の性能は、単一の自己回帰モデルに基づくものであっても、平均S/N比をさらに向上させる。この向上の理由には、二つが考えられる:第一は、音声および音楽の両方とも、しばしば、単一の自己回帰モデルによって適切に表現することができる定常シーケンスを含むためであり、第二は、前に述べたように、自己回帰パラメータ推定値が、その推定値の基となるサンプルの数の増加とともに信頼性が向上するためである。ただし、しばしば、初期ステップにおいて、二つの自己回帰モデルを使用することが有利である。一つのみの自己回帰モデルを使用しての実験は、平均SNRの劣化を示した。
【0061】
人によって知覚される全体としての音響品質の決定における平均S/N比の妥当性を決定するために、回復された信号が人(リスナー)によって評価された。S/N比は、事実、知覚された音響品質と非常に強い相関を持つことが示された。幾つかの特別な状況においては、80以上の高いオーダを持つKの使用が得策である。一つのこのような状況は、20msギャップの背景において発生する。自己回帰パラメータをベースとする方法に対しては、モデルオーダK=160(K/M=1)が、K=80(K/M=50)よりも良好な結果を与えた。K=80の場合は、自己回帰モデルをベースとする推定器は、補間ギャップの中央に向って信号レベルの低下を示し、これは、妨害の速度、つまり、100msごとに発生する周期性を導入する。この節において既に述べたように、この影響は、オーダKが、失われたサンプルの数Mに対して小さくなるとこれにともなって悪化する。
【0062】
平均S/N比では十分に表現することができない第二の信号特性は、回復された信号の一方の(あるいは両方の)端の所に、回復されたセグメントと信号の残りの部分との間の不整合に起因して発生する遷移によって導入されるアーティファクトに関する。この遷移は、可聴クリックあるいはポップスの原因となる。図6B、7Aおよび7Bとの関連で議論された例においては、これらクリックは、反復置換予測器、並びに、周期性最適化予測器の場合に最も頻繁に発生する。これらクリックは、反復前向き予測器が使用された場合も、希にではあるが発生する。この推定器は、自己回帰パラメータを先行および後続サンプルの両方から決定するが、補間には、純粋に前向き予測器のみが関与し、結果として、回復されたセグメントの右側に、潜在的に、貧弱な整合が発生する可能性を含む。最小二乗残留予測器、加重前向き後向き予測器および反復疑似予測器では、音響クリックは発生せず、このために、これら予測器がより魅力的になる。
【0063】
平均S/N比と、知覚される音響品質との間の不一致が、(例えば、20msギャップに対する反復置換予測器で得られる)0dB以下の平均S/N比を示す回復信号の環境下において現われる。つまり、この反復置換予測器は、ゼロによる置換(ゼロ置換)によって、0dBのS/N比を達成するが、それにもかかわらず、前者の回復された信号は、明らかに、ゼロ置換の場合よりも良好な音響を与える。ゼロ置換は、置換された間隔の一端あるいは両端において、鋭い遷移を与えることに注意する。これら遷移が、信号を、ゼロ置換間隔の前でフェーディングアウトし、後に、これをフェーディングインすることによって、最小にされた場合でも、人(リスナー)は、負の平均S/N比を持つ回復された信号の方を好ましいと評価した。
【0064】
ここに開示される補間技法のパラメータを細かく調節するためには、平均S/N比が、比較評価のための有効な手段を提供する。ただし、アルゴリズムの完全な評価のためには、リスニングテストも必要である。開示される技法の動作性能のクリアな像を得るために、20秒内の200のギャップを、5ms、10ms、および20msの継続期間の失われたセグメントで満たす回復信号を使用してのリスニング試験が遂行された。5msギャップに対しては、反復最小二乗残留予測器、非反復最小二乗残留予測器、加重前向き後向き予測器、および反復疑似インバース予測器は、おのおの、元の音声信号と区別できない回復信号を生成した。10msギャップに対しては、これら全ての予測器が同程度の性能を示し;回復された信号の品質は良好であったが、ただし、元の信号に対して若干の劣化が観察された。20msギャップに対しては音響品質における知覚された劣化は、より厳しくなったが、ただし、まだ、許容できる程度であった。残りの従来の技術による予測技法については、これらの全てが、ギャップの境界の所の悪い整合に起因する音響クリックを導入した。
【0065】
補間誤差およびリスニングテストに基づき、反復最小二乗残留予測器が、ここに開示される全ての回復技法の中で最良の選択であるといえる。このアルゴリズムは、その主要な競合者である反復的に適用される疑似インバース予測器よりも優れた性能を持つばかりでなく、これは、より良い収束特性を持つ。つまり、これは、たった一回の反復を要求し、このために、この方法は、リアルタイム用途によく適する。
【0066】
要約すると、左側および右側自己回帰パラメータベクトルに基づく様々な補間技法が開示された。この方法ゆえに、信号は、従来の技術によって想定されるように、失われたセグメント全体を通じて定常性であることは、要求されない。この想定の緩和は、失われたセグメントの長さが、信号の定常性継続期間のオーダになったときに重要な意味を持つようになる。ここに導入(開示)される補間技法は、両側の自己回帰パラメータベクトルが与えられたときに、推定信号の二乗残留誤差を最小にする。7つの回復アルゴリズム間の比較から、反復的アルゴリズムに対しては、反復最小二乗残留予測器によって最良の結果が達成され、非反復アルゴリズムに対しては、最小二乗残留予測器が最良であることが示された。補間誤差および結果としての音響品質の面でのこれら新たな補間技法の優位性が、音声および音楽信号に対して検証された。
【0067】
補間誤差およびリスニングテストから、ここに開示される反復最小二乗残留予測器が、従来の技術による技法よりも、良好な信号回復性能を示すことがわかる。このアルゴリズムは、その主要な競合者である反復的に適用される疑似インバース予測器よりも良好な性能を示すのみでなく、これはまた、より良好な収束特性を持つ。つまり、これは、たった一回の反復のみを要求し、このために、この方法は、リアルタイム用途に対して特に適する。
【0068】
要約すると、左側および右側自己回帰パラメータベクトルに基づく補間技法が開示された。信号は、従来の技術による技法とは異なり、失われたセグメント全体を通じて実質的に定常性であることは要求されない。対照的に、従来の技術による技法は、復元されるべき信号に定常性が存在するという想定に基づく。この定常性想定の緩和によって、信号の失われた部分を、失われたセグメントの長さが、その信号が実質的に定常にとどまる期間に相当するオーダであっても、正確に回復することが可能になる。ここに開示される補間技法は、信号の失われた部分の両側の既知の信号部分を表現するために、二つのセットの自己回帰パラメータを採用することによって、推定信号の二乗残留誤差を最小にする。7つの信号回復方法の比較の結果として、反復的方法に対しては、反復最小二乗残留予測器によって最良の性能が達成され、非反復的方法に対しては、最小二乗残留予測器が最良の結果を与えることが示された。ここに開示される信号回復技法の、補間誤差と、結果としての知覚音響品質の観点から評価された、優位性が、音声および音響信号に対して検証された。
Figure 0003563215
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【図面の簡単な説明】
【図1】ここに開示される様々な実施例を使用して回復されるべき信号を表すグラフである。
【図2】ここに開示される一つの実施例に従って劣化した信号を回復するための第一の動作シーケンスを説明するソフトウエアフローチャートである。
【図3】ここに開示される一つの実施例に従って劣化した信号を回復するための第二の動作シーケンスを説明するソフトウエアフローチャートである。
【図4】図2の動作シーケンスを遂行するように装備された信号補間器の第一の実施例を示すハードウエアブロック図である。
【図5】リアルタイム用途において有効であり、図3の動作シーケンスを遂行するために装備された、信号補間器の第二の実施例を説明するハードウエアブロック図である。
【図6】元のテスト信号、退廃されたテスト信号、様々な従来の技術による方法を使用して回復された退廃されたテスト信号、およびここに開示されるさまざまな好ましい実施例に従って回復された退廃されたテスト信号を図解する波形図である。
【図7A】音声信号に対する、平均S/N比と回復されたセグメントの継続期間との関係を示すグラフである。
【図7B】音楽信号に対する、平均S/N比と回復されたセグメントの継続期間との関係を示すグラフである。
【図8】様々な信号回復技法によって得られた平均S/N比を示すテーブルである。

Claims (10)

  1. 信号の失われた部分を、失われた部分に先行する信号の第一の既知の部分、および失われた部分に後続する信号の第二の既知の部分から復元する信号復元法であって、特徴として、前記の信号の第一の既知の部分が第一のセットの既知のサンプルを含み、前記の信号の第二の既知の部分が第二のセットの既知のサンプルを含み、前記の信号の失われた部分がセットの失われたサンプルに対する値を予測することによって復元され、この値の予測が:
    Figure 0003563215
  2. 前記のステップ(d)が、信号の失われた部分に関して指定された値以下の平均二乗誤差を持つ失われたサンプルに対する最終推定値が得られるまで反復的に繰り返すステップが含まれることを特徴とする請求項1の方法。
  3. 前記の第一および第二の自己回帰モデルが、失われたサンプルに対する値を、前向き方向に、つまり、より早く発生した既知のサンプルから後に発生した既知のサンプルに向って、予測することを特徴とする請求項1の方法。
  4. 前記の第一および第二の自己回帰モデルが、失われたサンプルに対する値を、後向き方向に、つまり、後に発生した既知のサンプルから前に発生した既知のサンプルに向って、予測することを特徴とする請求項1の方法。
  5. 第一および第二の自己回帰モデルが両者とも、失われたサンプルに対する値を、後向き方向に、つまり、後に発生した既知のサンプルから前に発生した既知のサンプルに向って、予測し、かつ、前向き方向に、つまり、より早く発生した既知のサンプルから後に発生した既知のサンプルに向って、予測することを特徴とする請求項1の方法。
  6. Figure 0003563215
  7. 第二の推定が単一の自己回帰パラメータベクトルに基づいて、信号の第一と第二の既知の部分の間に少なくとも最小量の定常性が存在する場合にのみ遂行され、ここで、この定常性が、第一と第二の自己回帰パラメータベクトルの間の少なくとも最小量の類似性の存在を表し、この第二の推定値が最終推定値とされ、類似性が存在しない場合は、第一の推定値が最終推定値として採用されることを特徴とする請求項6の信号復元法。
  8. Figure 0003563215
  9. 信号の失われた部分を、失われた部分に先行する信号の第一の既知の部分、および失われた部分に後続する信号の第二の既知の部分から復元する信号復元法であって、特徴として、前記の信号の第一の既知の部分が第一のセットの既知のサンプルを含み、前記の信号の第二の既知の部分が第二のセットの既知のサンプルを含み、前記の信号の失われた部分がセットの失われたサンプルに対する値を予測することによって復元され、この値の予測が:
    (a)前記の第一のセットの既知のサンプルを第一の自己回帰モデルを使用して表現し、前記の第二のセットの既知のサンプルを第二の自己回帰モデルを使用して表現するステップ;および
    (b)前記の失われたサンプルに対する初期推定値を前記の第一の自己回帰モデルおよび第二の自己回帰モデルに基づいて生成するステップを含み、
    Figure 0003563215
    Figure 0003563215
  10. デジタル信号の失われた部分をデジタル信号の第一の既知の部分およびデジタル信号の第二の既知の部分に基づいて回復するための信号復元システムであって、このデジタル信号が複数のサンプルを含み、このシステムが:
    (a)デジタル信号から任意のサンプルが失われていないか決定するための損失サンプル検出器;
    (b)デジタル信号に所定の量の時間遅延を加えるための遅延ライン;
    (c)信号の失われた部分をデジタル信号の第一の既知の部分および第二の既知の部分から推定するための補間器;および
    (d)損失サンプル検出器に結合された、デジタル信号を、デジタルソース信号からサンプルが失われていない場合は遅延ラインに向わせ、失われている場合は、デジタル信号を補間器に向わせるためのスイッチを含み;
    この補間器が
    (i)デジタル信号の第一の既知の部分およびデジタル信号の第二の既知の部分を決定するためのセグメント化デバイス;および
    (ii)セグメント化デバイスに結合された、パラメータNL 、NR 、およびMを推定するためのセグメントパラメータ推定器を含み、ここで、NL が、第一の既知の部分内のサンプルの数を表し、NR が、第二の既知の部分内のサンプルの数を表し、そして、Mが、失われたセグメント内のサンプルの数を表し;セグメントパラメータ推定器が、第一の既知の部分に応答して左側サンプルベクトルを生成し、第二の既知の部分に応答して右側サンプルベクトルを生成し;この補間器がさらに
    (iii)セグメントパラメータ推定器に結合された、K個の正の整数の拡張左側サンプルベクトルおよびK個の正の整数の拡張右側サンプルベクトルを生成するためのベクトル拡張デバイス;および
    Figure 0003563215
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