JP3561207B2 - 推進用可撓性コンクリート管及びその製造方法 - Google Patents

推進用可撓性コンクリート管及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、推進工法によって上下水道等を施工する際に用いられる推進用コンクリート管に関し、特に、少なくとも二つの管路部材本体が可撓部を介して管路軸方向に連結されて相対変位可能に構成された推進用可撓性コンクリート管及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
遠心力成形法や振動成形法等によって製造される遠心力鉄筋コンクリート管を用いて上下水道等の管路を施工する方法として、先端の掘削機を後方から次々コンクリート管を押しつけて掘削しつつ繋いでいく推進工法が知られている。
【0003】
このような推進工法によって施工するコンクリート管に、地盤の不等沈下等による屈曲や変位を許容し得る可撓部を有する推進用可撓性コンクリート管がある。
【0004】
推進用可撓性コンクリート管の可撓部の構成としては、実公平4−12150号公報開示のようなものがある。これは、図7に一部断面外形図を示すように、二つの管路部材本体81,81′が可撓性を有するゴム可撓体82によって相対変位可能に接合されると共に、両管路部材本体81,81′の端面間に硬質の樹脂やベニヤ板等から成る目地緩衝材83が介装され、更に、ゴム可撓体82の外周側にこれを保護する第二保護管84と外径が管路部材本体81,81′と等しい金属製保護管85が配置されて構成されている。
【0005】
第二保護管84及び金属製保護管85と管路部材本体81,81′との間には弾性材86が介装されており、第二保護管84の両管路部材本体81,81′の端面対向部位と対応する部位には多数の角孔から成る弱体部84Aが形成され、また、金属製保護管85には切断された弱体部85Aが略等間隔で形成されている。
【0006】
このような構成により、推進施工時には、管路部材本体81に作用した押圧力(推力)は、目地緩衝材83により、残りが弾性材86を介して金属製保護管85により、他の管路部材本体81′に伝達される。そして、施工完了後に管路部材本体81,81′に曲げ応力が作用すると、ゴム可撓体82で変位を許容する。この時、金属製保護管85はその弱体部85Aで割れ、第二保護管84は弱体部84Aで変形してゴム可撓体82の保護と過剰な変形を防ぐように作用する。
【0007】
また、図8(A)に断面図を示すように、管路部材本体91,91′の対向する端部にそれぞれ固定される周方向に連続する主桁92,92′の間が、短筒状にゴム・合成樹脂等の弾性体によって形成された二重の可撓止水部材(一次止水部材93,二次止水部材94)によって連結され、施工時の止水を一次止水部材93で行い、二次止水部材94によって施工後の止水を行いつつ管路部材本体91,91′の相対変位を許容するように構成されたものがある。
【0008】
このような構成では、推進施工時には図8(B)に断面図を示すように、管路部材本体91,91′の対向する端部間(左右の主桁92,92′の間)に推力受材95が固定され(管路部材本体91,91′が連結され)、施工完了後に推力受材95が取り外されて二次止水部材94に置換される。つまり、外周側に配設された変形量の小さい一次止水部材93で推進施工時の止水を行うと共に、施工完了後に変形量の大きい二次止水部材94を推力受材95と置換して主桁92,92′の間に配設する。これは、推進時の推力を伝達する推力受材95はその強度上所定の厚さが必要であり、その結果、推力受材95の外周側に位置する止水部材(一次止水部材93)は大きさが規制されて変形性能が小さい(変形許容量が少ない)ものとなってしまうため、管路部材本体91,91′の大きな変位を許容するために推力部材95を撤去した部位に変形性能の大きい二次止水部材94を配設をするものである。換言すれば、推進施工時には止水部材(二次止水部材94)の配設スペースに推力受材95を配設し、その推進施工時における止水のために推力受材95より外周側に推進施工時用の止水部材(一次止水部材93)を配設した構造となっているものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図7に示す構成では、推進施工時の推力伝達を可能とするために管路部材本体81,81′の間に目地緩衝材83及び金属製保護管85が介装されているため、両管路部材本体81,81′が接近する方向の変位は許容できないという問題があった。
【0010】
また、図8に示す構成では、管路部材本体91,91′の接近する方向の変位や大きな変位を許容し得るが、構成が複雑であって製造コストが高く、また、施工工程が多く作業が面倒で施工コストも高いという問題がある。
【0011】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、簡単な構成で容易に施工でき、低コストに製造・施工できる、管路部材本体の接近する側への変位を許容する推進用可撓性コンクリート管を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の推進用可撓性コンクリート管は、少なくとも二つの管路部材本体が可撓部を介して管路軸方向に連結されて成る可撓性ヒューム管であって、推進工法によって施工されるものにおいて、前記可撓部は、可撓性素材によって円筒状に形成されてその両端が前記管路部材本体の対向部外周に配設された可撓止水部材と、前記可撓止水部材より内周側に前記管路部材本体の端部と一体的に設けられ互いに所定間隔を有して配設された目地枠板部材と、前記両目地枠板部材の間に介設され周方向に所定間隔で複数配設された幅決め介在部材と、前記幅決め介在部材を除く前記両目地枠板部材の間に充填打設形成された推力伝達コンクリート部材と、を備えており、推進完了後に少なくとも前記推力伝達コンクリート部材が除去されて前記管路部材本体が相対変位可能に設置されることを特徴とする。
【0013】
また、上記可撓止水部材の前記管路部材本体への両装着部位の外周にそれぞれ配設されて前記可撓止水部材を固定すると共に対向端面間が所定間隔に設定された固定環部材を備えていることを特徴とする。
【0014】
また、上記管路部材本体の対向する端面は、その間隔が内周側に向かって広くなる方向に所定角度で傾めに形成されていることを特徴とする。
【0015】
更に、上記推進用可撓性コンクリート管の製造方法として、コンクリート管を製造する型枠内の所定位置に、上記可撓部を構成する上記可撓止水部材,上記目地枠板部材及び上記幅決め介在部材を配置し、前記型枠内にコンクリートを注入して上記管路部材本体と上記推力伝達コンクリート部材を同時に形成することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0017】
図1は本発明に係る推進用可撓性コンクリート管の一構成例である遠心成形法によって製造された推進用可撓性ヒューム管の可撓部を一部断面とした外形図,図2はその可撓部10の拡大図であって図1中X部で示す部位を拡大したものである。
【0018】
図示推進用可撓性コンクリート管としての推進用可撓性ヒューム管1は、二つの管路部材本体2,2′が可撓部10によって連結されて構成されている。
【0019】
可撓部10は、弾性素材によって形成されて可撓性を有する可撓止水部材としての止水ゴム11の両端がそれぞれ管路部材本体2,2′の外周部に嵌合装着されて当該管路部材本体2,2′を連結し、この止水ゴム11の装着部の外周に固定環部材としての固定環12,12′が、更にその外周に保護カバー13が配設されている。また、止水ゴム11より内周側の管路部材本体2,2′の対向する端面2A,2A′の間に、幅決め介在部材30が周方向に等角度間隔で複数(例えば周方向に45゜間隔で8個)介装されて当該端面2A,2A′間を所定の間隔に規定すると共に、この幅決め介在部材30の配設されていない周方向の部位に推力伝達コンクリート部材としての推力伝達コンクリート3が充填されている。つまり、この状態では、対向端面2A,2A′間に介装された幅決め介在部材30及び推力伝達コンクリート3によって管路部材本体2,2′の接近する方向の相対変位は不能となっている。
【0020】
止水ゴム11,固定環12,12′及び保護カバー13は、両管路部材本体2,2′の対向する端部の外周に嵌り込んだ状態で装着され、最も外周側に位置する保護カバー13の外面が管路部材本体2,2′の外面と一致している。
【0021】
両管路部材本体2,2′の対向する端面2A,2A′は、対向間隔幅が内周側に行くに従って広がる方向に所定角度の抜き勾配が付されて形成されており、また、その端面2A,2A′には所定厚さの鋼板によって当該端面2A,2A′と対応する円盤状の目地枠板部材としての端面板21,21′が装着されている。この端面板21,21′は、管路部材本体2,2′と推力伝達コンクリート3の境界に位置し、推力伝達コンクリート3の型枠として機能するものである。また、端面板21,21′の外縁部には、それぞれ周方向に連続する断面円形の鋼棒が溶接固定されて支持部22,22′が形成されており、この支持部22,22′が止水ゴム11の内周面を傷つけることなく支え得るようになっている。
【0022】
止水ゴム11は、外径が管路部材本体2,2′より小径で所定肉厚の円筒状であって、端面板21,21′の対向間隔部と対応する管路軸方向中央部に内周側へ膨出した可撓部11Aが形成されると共に、両端近傍の内周には断面形状が「あり」状で周方向に連続する係合突起11Bがそれぞれ二条づつ突出形成されており、この係合突起11Bが両管路部材本体2,2′の対向端部の外周に没入することで管路部材本体2,2′に係合して装着されている。
【0023】
固定環12,12′は、鋼板によって円筒状に形成され、止水ゴム11の管路部材本体2,2′への装着部位の外周にそれぞれ配設されて止水ゴム11の拡径による管路部材本体2,2′からの乖離を防ぐように機能する。両管路部材本体2,2′に設けられた各固定環12,12′の対向する端面の間は所定の間隔に設定され、後述する施工後に両管路部材本体2,2′の近接変位を妨げることのないようになっている。
【0024】
保護カバー13は、肉薄の鋼板製で両固定環12,12′の外周を覆って配設され、周方向には複数に分割されている。その管路軸方向の両端部は固定環12,12′の端部と一致しており、一方の端縁は固定環12の端縁に全周にわたって溶接(C)され、他方の端縁は固定環12′の端縁に所々スポット溶接(S)されている。これにより、スポット溶接(S)による接合側は比較的弱い力で破断し得るようになっている。この保護カバー13は、推進施工時に可撓部10内への土水の侵入を防ぐように機能する。
【0025】
幅決め介在部材30は、図3(A)に正面図,(B)に平面図,(C)に側面図を示すように、所定厚さの鋼板によって底部が開放して天面が閉塞された箱状に形成されており、管路部材本体2,2′の端面2A,2A′と対向する(端面板21,21′と対向する)二側面30Aには、その抜き勾配と等しい傾斜が付され、また、他の二面30Bにも所定の抜き勾配が付されて正面及び側面側から見ると台形状を呈している。
【0026】
幅決め介在部材30の管路軸方向の側面には、端面板21,21′が当該幅決め介在部材30の内側から挿通されて外側に位置するナットアンカー52に螺合したボルト51によって締結され、ナットアンカー52は管路部材本体2,2′の内部に没入して鉄筋2B,2B′と接合されている。また、周方向の側面には、当該幅決め介在部材30の内側から挿通されたボルト53が外側に位置するナットアンカー54に螺合しており、ナットアンカー54は推力伝達コンクリート3の内部に没入している。つまり、ナットアンカー52は管路部材本体2,2′に、ナットアンカー54は推力伝達コンクリート3にそれぞれ埋め込まれており、これらに幅決め介在部材30がその内側からボルト51,53によって締着されているものである。従って、幅決め介在部材30はボルト51,53を外すことで内周側に取り外すことができるようになっている。尚、幅決め介在部材30の内周側の開口部は、ゴム製の蓋板31によって閉塞され、この蓋板31の外面(内周側の面)は端面板21,21′の内周縁(即ち管路部材本体2,2′の内周面)と一致するようになっている。
【0027】
ここで、上記のごとき可撓部10を備える推進用可撓性ヒューム管1は、下記のごとくして製造する。
【0028】
まず、図4に示すように、両管路部材本体2,2′の端面に配設される一対の端面板21,21′を複数(例えば8個)の幅決め介在部材30によって結合一体化して端面板アッセンブリー4を形成する。即ち、幅決め介在部材30の側面に、図4(A)に示すように平らな端面板21,21′を外側に位置するナットアンカー52に当該幅決め介在部材30の内側から挿通螺合したボルト51によって締着することで側面30Aの傾斜に馴染むように屈曲させて装着し、一対の端面板21,21′が幅決め介在部材30の両側に結合一体化された状態とすると共に、支持部22,22′を形成する鋼棒を端面板21,21′の外周縁に溶接して図4(B)に示す端面板アッセンブリー4を形成する。更に、図示しないが周方向の側面にもボルト53によってナットアンカー54を装着し、幅決め介在部材30の内周側の開口部を蓋板31で閉塞する。
【0029】
次いで、この端面板アッセンブリー4の外周側に図5に示すように止水ゴム11,固定環12,12′及び保護カバー13を組み立て、ナットアンカー52を管路部材本体2,2′の鉄筋に溶接によって接合し、遠心力成形法によって(型枠内に入れてその型枠を回転させつつ生コンクリートを投入して遠心力によって)管路部材本体2,2′を成形する。この時、管路部材本体2,2′の対向する端面2A,2A′間の、幅決め介在部材30の配設されていない部位にもコンクリートが充填されて推力伝達コンクリート3が形成され、これによって図1及び図2に示す推進用可撓性ヒューム管1が製造される。つまり、管路部材本体2,2′と推力伝達コンクリート3とが同時に容易に形成されるものである。尚、幅決め介在部材30は蓋板31によって閉塞されているためにその内部にコンクリートが充填されることはない。また、端面板21,21′の外面(対向する側の面)には、後工程における推力伝達コンクリート3の除去を容易とするために離型材を塗布しておく。
【0030】
このように製造された推進用可撓性ヒューム管1は、施工現場に搬送されて推進工法によって施工される。この施工時、可撓部10に作用する推力は、両管路部材本体2,2′の対向端面2A,2A′間に充填された推力伝達コンクリート3が受けて伝達する。このため、止水ゴム11が変形することはない。
【0031】
推進が完了して推力が作用しなくなった後、管路1の内側からボルト51,53を外して幅決め介在部材30を取り外すと共に推力伝達コンクリート3を除去する。この時、両管路部材本体2,2′の対向端面2A,2A(端面板21,21′)には前述のごとく抜き勾配が付してあるため、幅決め介在部材30の取り外し及び推力伝達コンクリート3の除去は容易に行えるものである。
【0032】
このように幅決め介在部材30及び推力伝達コンクリート3を除去することにより、可撓部10は、両管路部材本体2,2′の対向端面2A,2A間が所定間隔の空間となり、管路部材本体2,2′の接近する方向の相対変位が可能な状態となる。
【0033】
その後、図6に示すように両管路部材本体2,2′の対向する端面2A,2A′の間に発泡ゴム等の弾性素材によって形成された目地材14を充填して施工完了となるものである。
【0034】
而して、上記のごとき推進用可撓性ヒューム管1は、推進施工時には両管路部材本体2,2′の対向端面2A,2A′の間に介在する推力伝達コンクリート3によって推力が伝達され、推進終了後に推力伝達コンクリート3を除去することで対向端面2A,2A′の間に空間が形成されて管路部材本体2,2′の接近する方向の相対変位を許容し得る状態と成し得るものである。
【0035】
施工後の推進用可撓性ヒューム管1は、地盤の不等沈下等によって管路部材本体に応力が作用すると、止水ゴム11と目地材14の弾性変形によって管路部材本体2,2′の屈曲・偏心・離接等の相対変位を許容する。この時、保護カバー13は接合強度の弱いスポット溶接(S)の側が破断し、また、固定環12は対向端面間が所定間隔を有しているためにこれを妨げることはないものである。
【0036】
尚、上記構成例では、両管路部材本体2,2′の対向端面2A,2A′の間に幅決め介在部材として鋼板によって形成された幅決め介在部材30が介設されて、これが対向端面2A,2A′間(即ち端面板21,21′間)の間隔を規定すると共にこれを取り外すことで推力伝達コンクリート3を除去し得る(除去を可能とする)ようになっているが、推力伝達コンクリート3の除去を可能とするという機能の点では、幅決め介在部材は必ずしも剛性を有するものでなくても良く、当該部位へのコンクリートの充填を防ぐと共に推進施工後に容易に取り外すことができれば発泡スチロールやゴム等によって形成しても良いものである。例えば、目地材14と同様の素材によって端面板21,21′の間に固定配設すれば、これを取り除くこと無く推力伝達コンクリート3を除去することが可能となり、その後推力伝達コンクリート3を除去した部位のみに目地材を充填すればよいこととなる。
【0037】
また、上記構成例は遠心力成形法によって管路部材本体2,2′と推力伝達コンクリート3を同時に形成したものであるが、推力伝達コンクリート3を別途打設して形成しても良いものである。
【0038】
更に、本発明は遠心力成形法によって製造されるヒューム管に限るものではなく、振動成形法等によって製造される推進用コンクリート管に適用しても良いものである。
【0039】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明による推進用可撓性コンクリート管によれば、可撓部は、可撓性素材によって円筒状に形成されてその両端が管路部材本体の対向部外周に配設された可撓止水部材と、可撓止水部材より内周側に管路部材本体の端部と一体的に設けられ互いに所定間隔を有して配設された目地枠板部材と、両目地枠板部材の間に介設され周方向に所定間隔で複数配設された幅決め介在部材と、幅決め介在部材を除く両目地枠板部材の間に充填打設形成された推力伝達コンクリート部材と、を備えて構成され、推進完了後に少なくとも推力伝達コンクリート部材が除去されて管路部材本体が相対変位可能に設置されるように構成されていることにより、推進施工時には両管路部材本体の対向端面間に介在する推力伝達コンクリート部材によって推力が伝達され、推進終了後に推力伝達コンクリート部材を除去することで管路部材本体の接近する側への変位を許容する間隔を容易に形成することができるため、簡単で低コストに製造・施工できるものである。
【0040】
また、上記可撓止水部材の管路部材本体への両装着部位の外周にそれぞれ配設されて可撓止水部材を固定すると共に対向端面間が所定間隔に設定された固定環部材を備えて構成されていることにより、固定環部材が管路部材本体の相対変位に起因して可撓止水部材が拡径することによる管路部材本体からの乖離を防ぐものである。
【0041】
また、上記管路部材本体の対向する端面は、その間隔が内周側に向かって広くなる方向に所定角度で傾めに形成されていることにより、推進完了後の幅決め介在部材や推力伝達コンクリートの除去が容易となり、施工がより簡単となって低コスト化できるものである。
【0042】
更に、上記推進用可撓性コンクリート管の製造方法として、コンクリート管を製造する型枠内の所定位置に、上記可撓部を構成する上記可撓止水部材,上記目地枠板部材及び上記幅決め介在部材を配置し、前記型枠内にコンクリートを注入して上記管路部材本体と上記推力伝達コンクリート部材を同時に形成することにより、管路部材本体と推力伝達コンクリート部材とを同時に容易に形成でき、簡単で低コストに製造できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る推進用可撓性コンクリート管の一構成例である遠心成形法によって製造された推進用可撓性ヒューム管の可撓部を一部断面とした外形図である。
【図2】図1中X部で示す可撓部の拡大図である。
【図3】幅決め介在部材を示す図である。
【図4】端面板アッセンブリーの構成工程の説明図である。
【図5】可撓部のコンクリートの打設前の状態を示す断面図である。
【図6】施工完了状態を示す断面図である。
【図7】従来例としての推進用可撓性コンクリート管の一部断面外形図である。
【図8】他の従来例の可撓部の断面を示し、(A)は供用時,(B)は推進施工時である。
【符号の説明】
1 推進用可撓性ヒューム管(推進用可撓性コンクリート管)
2,2′ 管路部材本体
2A,2A′ 端面(管路部材本体の対向端面)
3 推力伝達コンクリート(推力伝達コンクリート部材)
11 止水ゴム(可撓止水部材)
12,12′ 固定環(固定環部材)
14 目地材(目地部材)
21,21′ 端面板(目地枠板部材)
30 幅決め介在部材

Claims (4)

  1. 少なくとも二つの管路部材本体が可撓部を介して管路軸方向に連結されて成る可撓性コンクリート管であって、推進工法によって施工されるものにおいて、
    前記可撓部は、
    可撓性素材によって円筒状に形成されてその両端が前記管路部材本体の対向部外周に配設された可撓止水部材と、
    前記可撓止水部材より内周側に前記管路部材本体の端部と一体的に設けられ、互いに所定間隔を有して配設された目地枠板部材と、
    前記両目地枠板部材の間に介設され、周方向に所定間隔で複数配設された幅決め介在部材と、
    前記幅決め介在部材を除く前記両目地枠板部材の間に充填打設形成された推力伝達コンクリート部材と、を備えており、
    推進完了後に少なくとも前記推力伝達コンクリート部材が除去されて前記管路部材本体が相対変位可能に設置されることを特徴とする推進用可撓性コンクリート管。
  2. 上記可撓止水部材の前記管路部材本体への両装着部位の外周にそれぞれ配設されて前記可撓止水部材を固定すると共に対向端面間が所定間隔に設定された固定環部材を備えていることを特徴とする請求項1に記載の推進用可撓性コンクリート管。
  3. 上記管路部材本体の対向する端面は、その間隔が内周側に向かって広くなる方向に所定角度で傾めに形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の推進用可撓性コンクリート管。
  4. コンクリート管を製造する型枠内の所定位置に、上記可撓部を構成する上記可撓止水部材,上記目地枠板部材及び上記幅決め介在部材を配置し、前記型枠内にコンクリートを注入して上記管路部材本体と上記推力伝達コンクリート部材を同時に形成することを特徴とする請求項1,2又は3に記載の推進用可撓性コンクリート管の製造方法。
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