JP3560921B2 - 漏水処理方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地下駐車場等の構造物の天井または壁に生じた亀裂から漏出する漏水処理、または漏水によって構造物内に溜まる水を排水する漏水処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ビル、地下駐車場等であるコンクリート構築物などの構造物の天井または壁に、コンクリートの膨張収縮、振動等に起因して亀裂が生じる場合があり、その亀裂から地下水、雨水が漏出することがある。このような漏水はコンクリートの剥離および逸脱等の原因となるばかりでなく、構造物の天井または壁の美観を損なう。
【0003】
従来の漏水処理の方法の一例としては、亀裂にモルタル、コーキング材、シーリング材等の補修材を注入および塗布し、亀裂を被覆する部分補修がある。しかしながら、亀裂の生じた箇所の状態によっては前述のような部分補修が困難な場合がある。たとえば、クーリングタワー等の冷房設備、貯水槽、複雑に設置された配管等が障害となり、部分補修作業を行うことができない場合がある。
【0004】
また他の漏水処理方法として、図10に示すように、漏水箇所の下方に、滴下する漏水201を受け止めることができる金属製の漏水受け203を設置し、漏水201を導水管204を経由して排水ピット等の排水設備に誘導し、漏水201を処理することが行われる。天井には、漏水201の発生を抑制するために、雨水等を集水して排水設備に導くための樋202が設置されている。
【0005】
またビル、地下駐車場等の構造物の天井または壁に生じる漏水は、構造物の屋外側の天井または壁等のコンクリート面に亀裂が生じ、この亀裂から雨水等が進入することによって増大する。このような構造物の屋外側のコンクリート面に生じた亀裂を修復する方法の一例として、図11に示すように、亀裂200が生じた構造物の天井210の屋外側のコンクリート面210aを防水を目的として防水性塗料などの塗膜211を形成し、雨水等が構造物のコンクリート内へ浸入することを防止する方法がある。この亀裂200は、コンクリート構造物の振動および収縮に起因して生じる構造クラックと呼ばれる貫通クラックと考えられ、たとえば夏冬および昼夜の温度変化ならびにコンクリート構造物の歪みおよび振動に起因して、このクラックの巾は常に伸縮し、亀裂200の大きさが変化する。コンクリート構造物である建物が大きく、エキスパンションが少ない場合、このクラック巾の振幅、すなわち亀裂200の間隔の変化は大きい。塗膜211を用いた塗膜防水方法では、亀裂200の間隔の変化に伴って、塗膜211は矢符D1,D2によって示される方向に変位し、亀裂200付近の塗膜211aにおいて疲労破断が生じ、塗膜211が塗膜211a付近において破断し、その破断部分から浸入した雨水がコンクリート内に滲入し、その結果構造物の天井または壁に漏水201が生じるという不具合が生じる。
【0006】
さらに構造物の屋外側のコンクリート面に生じた亀裂を修復する他の方法の例として、図12に示すように、亀裂200が生じた構造物の天井210の屋外側のコンクリート面210aを防水を目的として防水シート220a,220b(総称するときは、防水シート220と示す)を貼着し、雨水等が構造物のコンクリート内へ浸入することを防止する方法がある。前述のようにこの亀裂200の大きさが変化するので、防水シート220を用いたシート防水方法では、亀裂200の間隔の変化に伴って、防水シート220は矢符D1,D2によって示される方向に変位し、亀裂200付近の接着面221付近および防水シート220a,220b間の接着面222付近において疲労破断が生じ、防水シート220の損傷または防水シート220のコンクリート面210aからの離脱が発生し、雨水等がコンクリート面210aからコンクリート内に滲入すし、その結果、漏水201が構造物の天井210または壁から漏出するという不具合が生じる。また図12において二点鎖線で囲い斜線を付して示した前記接着面221,222において接着力の低下が発生し、防水シート220がコンクリート面210a上に保持されず、防水効果を長期間維持することができない。
【0007】
さらにまた構造物の屋外側のコンクリート面に生じた亀裂を修復する他の方法の例として、図13に示すように、構造物の天井210の屋外側のコンクリート面210aに生じた亀裂200を補修することを目的として、亀裂200を加工して断面略V字状の溝230を形成し、モルタル、コーキング材、シーリング材等の補修材231を注入および塗布し、亀裂を修復することが行われている。しかしながら、前記溝230が小さく、充分な大きさではない場合および補修材231が高モジュラスの場合、前述したような亀裂200の大きさの変化に起因して、補修材231と溝230との接着面は疲労破断を生じ、補修材231が溝230から剥離し、亀裂200から浸入した雨水等が、コンクリート内に滲入し、構造物の天井210または壁から漏水201が漏出するという不具合が生じる。補修材231を用いた補修方法では、条件等によるが約6カ月〜36カ月程度で防水効果が不充分となる場合がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のような漏水受けを用いる従来の漏水処理方法および構造物の屋外側のコンクリート面における防水方法である屋上防水層補修においては、電線、雨水配管、冷暖房配管、スプリンクラー等が障害となり、漏水または防水処理を行うことができない場合がある。また構造物の天井または壁に生じる亀裂は直線状に生じるものではなく不規則な形状に形成されるものであって、かつ、天井は完全に水平ではなく傾斜しているので、漏水受けを設置する従来の漏水処理方法および屋上防水層補修では対処できない。さらに壁や梁の略鉛直な表面に生じた亀裂から漏出する漏水については、前述のような漏水受けを用いて処理することはできない。
【0009】
したがって本発明の目的は、構造物の屋外側のコンクリート面における防水処理等の屋上防水層等の部分補修が困難な漏水箇所およびコンクリートの壁および梁に生じた亀裂から漏出する漏水を確実に処理することができる漏水処理方法を提供することである。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明は、吸水材が充填される吸水管の一端部を漏水部に設け、
中空の導水管の一端部を、前記吸水管の他端部に接続し、他端部を、吸水管の一端部よりも下方の位置に配置し、
前記導水管の内径は、3〜5mmの範囲に選ばれ、
前記導水管は、管内の毛細管現象によって、管内の水を他端部から排水し、
前記吸水管は、導水管からの排水による他端部側の減圧と、吸水材の毛細管現象とによって、一端部から吸収した水を、他端部の導水管に導くことを特徴とする漏水処理方法である。
また本発明は、吸水材は、0.1〜100μmの範囲の直径を有する繊維から成る不織布またはフェルトであることを特徴とする。
また本発明は、(a)一端部が漏水部に設けられる吸水管と、
(b)吸水管に充填され、0.1〜100μmの範囲の直径を有する繊維から成る不織布またはフェルトである吸水材と、
(c)導水管であって、
導水管の一端部が吸水管の他端部に接続され、
吸水管の他端部が吸水管の前記一端部よりも下方の位置に配置され、
内径3〜5mmであり、
この導水管は、導水管内の毛細管現象によって、導水管内の水を導水管の前記他端部から排水する導水管とを含み、
(d)前記吸水管は、
導水管からの排水による吸水管の前記他端部側の減圧と、
吸水材の毛細管現象によって、吸水管の一端部から吸水した水を、吸水管の他端部から導水管の前記一端部に導くことを特徴とする漏水処理装置である。
【0025】
本発明に従えば、吸水管の一端部は、構造物の漏水部、たとえば風呂場のタイル下の溜まり水などに設けられ、他端部に導水管の一端部が接続され、吸水した水が導水管の一端部に導かれる。導水管は、管内の水の表面張力によって、一端部の水を他端部に導き、他端部から排水される。導水管の他端部から水が排水されると、導水管の一端部、つまり吸水管の他端部側の圧力が低下する。吸水管は、吸水材の毛細管現象によって一端部から漏水を吸収するが、他端部側が減圧されることで、サイホンの原理が働き、吸収力が増加する。このようにして、吸水管から順次吸水し、導水管から排水することができる。
【0026】
【0027】
また、導水管の内径が3〜5mmであるので、管内の水に確実に表面張力が発生し、管内の水を迅速に他端部側に導くことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の前提となる構成である漏水処理方法を適用して漏水処理が施されたコンクリート構造物の天井10の一部を示す断面図であり、図2は本発明の前提となる構成である漏水処理方法を適用して漏水処理が施された状態を示す図であり、図3は本発明の前提となる構成である漏水処理方法を適用して漏水処理が施された構造物の内部を示す図である。
【0029】
たとえばビル、地下駐車場等であるコンクリート構築物などの構造物の屋外側のコンクリート面には、コンクリート内への雨水等の滲入を防止することを目的として、防水層が形成されている。この防水層が損傷した場合には、充分な防水効果を発揮することができなくなり、コンクリート内に雨水等が滲入する。コンクリート内に滲入した雨水等は、天井10または壁30等のコンクリートの膨張収縮、振動等に起因して天井10または壁30に生じた亀裂12から漏水14として漏出する。雨水等には、地下水が含まれる。漏水14が天井10または壁30から滴下し、床や人間を濡らすという不具合が生じ、亀裂12の生じた天井等は見栄えが悪く、美観を損ない、構造物の経済的価値を低下させる。
【0030】
本発明の前提となる構成の漏水処理方法の概要は次のとおりである。まず、天井10に生じた亀裂12を覆うように吸水層16を形成する。吸水層16は接着性を有する粘着剤層である吸水層用粘着剤層18を介して天井10に取り付けられる。つぎに、吸水層16を撥水性を有する気密性のシート20によって被覆する。シート20は接着性を有する粘着剤層であるシート用粘着剤層22を介して天井10に取り付けられる。吸水層16は天井10とシート20とによって形成される領域24であって、天井10とシート20とに挟まれる位置に配置される。続いて、吸水層16およびシート20を、エポキシ樹脂等の合成樹脂によって固着されるガラス繊維を主成分とする被覆層26によって被覆する。被覆層26はエポキシ樹脂等の合成樹脂の接着性を利用して、天井10およびシート20に固着される。このように吸水層16、吸水層用粘着剤層18、シート20、シート用粘着剤層22および被覆層26からなる構成を、以下の説明においては便宜上、漏水処理部材28と表現する場合がある。
【0031】
吸水層16、吸水層用粘着剤層18、シート20、シート用粘着剤層22および被覆層26によって前述のように構成された漏水処理部材28に、漏水処理部材28と同一構成の漏水処理部材29を接触させて形成する。漏水処理部材29を構成する吸水層17と漏水処理部材28を構成する吸水層16とを少なくとも一部が互いに接触するように、漏水処理部材29を漏水処理部材28に連接し、亀裂12付近からコンクリート構造物の壁30付近まで天井10の表面に沿って、漏水処理部材29を取り付け、さらに壁30の表面に沿って漏水処理部材28を取り付ける。すなわち亀裂12を被覆する漏水処理部材28から漏水処理部材29を、天井10および壁30の表面に沿って延設し、漏水処理部材29の一方端部32を排水設備である排水ピット34に垂下する。梁31が漏水処理部材29の延設する経路に存在する場合には、梁31の表面に沿って、漏水処理部材29を配設する。また壁30および梁31に他の亀裂13が存在する場合には、亀裂12に対する漏水処理と同様に、漏水処理部材29を亀裂13を被覆するように亀裂13上に形成する。漏水処理部材29の構成は、漏水処理部材28の構成と略同一である。
【0032】
亀裂12から漏出した漏水14は、亀裂12付近の吸水層16に吸収される。吸水層16に吸収された漏水14は、吸水層16内部を移動して、天井10および壁30の表面に沿うように配設された漏水処理部材29の吸水層17に移動し、さらに漏水処理部材29の吸水層17内部を移動して、排水ピット34に導かれる。漏水14は、排水ピット34に垂下された漏水処理部材29の一方端部32から滴下され、漏水14の排水処理が行われる。
【0033】
吸水層16は、微細径の繊維を原料として得られる不織布またはフェルトを、細長い偏平な板状に形成して得られ、弾力性を有する。吸水層16に好適な微細径の繊維としては、たとえば0.1〜100μmの範囲から選ばれる直径を有するポリエステル繊維、ナイロン繊維等のポリアミド繊維、アクリル繊維などの合成繊維である。吸水層16は、このような微細径の繊維を原料として得られる不織布またはフェルトからなるので、毛細管現象によって、漏水14を吸収することができる。吸水層16に吸収された漏水14は、毛細管現象によって、吸水層16内部を移動するので、亀裂12付近の吸水層16は連続して漏水14を吸収することができる。吸水層17は吸水層16と同一のものである。吸水層16の幅方向の長さは3〜10cmの範囲に選ばれ、吸水層16の自然状態における厚さは3〜15mmの範囲に選ばれる。ここで吸水層16の自然状態とは、吸水層16に重力以外の荷重が作用していない状態を意味し、吸水層16の自然状態における厚さとは、たとえば吸水層16を水平面に静置した状態の吸水層16の厚さ方向の厚さである。吸水層16の自然状態における吸水層16の空隙率は、30〜95%の範囲に選ばれ、好ましくは90〜95%の範囲に選ばれる。ここで吸水層16の自然状態とは前述した自然状態と同様に、吸水層16に重力以外の荷重が作用していない状態を意味し、吸水層16の自然状態における吸水層16の空隙率とは、たとえば吸水層16を水平面に静置した状態における吸水層16内部の空隙の占める容積比率である。すなわち吸水層16内部に存在する空隙の吸水層16の容積に対する割合であって、たとえば10cmの吸水層16の空隙率が50%の場合、10cmの吸水層16の内部に存在する空隙は5cmとなる。この空隙は、吸水層16内部において、略均一に分散して形成されていることが好ましく、この空隙が漏水14の移動経路となる。
【0034】
吸水層16は、たとえば天井10に貼着する際等の使用時においては、所望の長さおよび形状に切断され、漏水処理部材28を構成するように、吸水層用粘着剤層18を介して、天井10等に貼着される。吸水層16が漏水処理部材28を構成する目的で天井10に貼着され、吸水層16がシート20および被覆層26によって被覆された状態において、吸水層16内部の空隙が充分に確保されるように漏水処理部材28が形成される。漏水処理部材28が天井10等に設置された状態であって、吸水層16に漏水14が吸収されていない状態における吸水層16の空隙率は、30〜80%の範囲に選ばれ、好ましくは50〜70%の範囲に選ばれる。漏水処理部材28が天井10等に設置された状態であって、吸水層16に漏水14が吸収されていない状態における吸水層16の空隙率が30%未満の場合、漏水14の移動経路として充分な空間が得られず、漏水14の吸水層16内部における移動が効率よく行われず、漏水処理部材28の漏水処理能力が低くなる。漏水処理部材28が天井10等に設置された状態であって、吸水層16に漏水14が吸収されていない状態における吸水層16の空隙率が80%を越える場合、吸水層16が漏水14を充分に保持することができず、また毛細管現象が起こらず、漏水14が吸水層16内部を移動させることができない。したがって、漏水処理部材28の漏水処理能力が低くなる。さらにこの場合、吸水層14に保持されない漏水14は、吸水層16を通り抜けるなどして、シート用粘着剤層22およびシート20に到達し、吸水層16とシート20との剥離を促進することとなり、漏水処理部材28の耐用期間を短縮する要因になる。
【0035】
吸水層用粘着剤層18は、接着性を有し、天井10等に吸水層16を貼着することができる。
【0036】
シート20は気密性を有する細長い薄いテープ状であって、たとえばアルミ箔、アルミ蒸着紙、ポリプロピレン製シート、ポリエチレン製シートなどによって実現される。
【0037】
シート用粘着剤層22は、接着性を有し、天井10等および吸水層16にシート20を貼着することができる。
【0038】
被覆層26は、ガラス繊維を織って得られるガラスクロスまたはガラス繊維を布状にして得られるガラス不織布等のガラス繊維製シートを積層し、エポキシ樹脂等の合成樹脂によってガラス繊維製シートを相互に貼着して得られる。被覆層26はシート20を覆うように天井10およびシート20に貼着される。
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
ここで図4および図5を参照して、本発明の漏水処理方法におけるサイホンの原理および毛細管現象の概念を説明する。
【0058】
本発明の漏水処理方法においては、サイホンの原理と毛細管現象とを組み合わせることによって、前述のようなコンクリートの部分補修が困難な漏水箇所およびコンクリートの壁および梁に生じた亀裂から漏出する漏水を確実に処理することができる。
【0059】
図4(a)は水100を満たした容器102の中に管状の導水管104を入れ、容器102の水100を吸い出す構成を示す斜視図であり、図4(b)は容器102の中に吸水層106を挿入し、容器102の水100を吸い出す構成を示す斜視図であり、図4(c)は吸水層106を容器102の中に挿入し容器102の水100を吸い出し、集水器108を介して導水管104に水100を導く構成を示す斜視図である。
【0060】
図4(a)において、容器102の水100に導水管104の一方端部104aが挿入され、かつ導水管104内部に水100が満たされた状態では、導水管104の他方端部104bが水100の表面よりも下方に位置している場合には導水管104の中間部104cが水100の表面よりも上方に位置していても、水100は吸い出され、導水管104内部を移動して、導水管104の他方端部104bから水100aとして導出される。これは導水管104内部において水100が移動することによって部分的に減圧状態となり、水100を吸い上げるサイホンの原理によるものである。この場合、一旦容器102の中の水100が無くなれば、再び容器102に水100が満たされても、導水管104内部に空気が存在するため、前述のような部分的な減圧状態が保持されていないので、導水管104内部を水100が移動することはなく、サイホンの原理は働かず、水100を吸い上げることができず、導水管104の他方端部104bから水100は流出しない。
【0061】
図4(b)においては、容器102の中の水100に吸水層106を挿入し、吸水層106の毛細管現象によって、水100を吸水層106内部を移動させることができる。この場合、容器102内の水100が一旦無くなっても、再び水100が満たされ、吸水層106の一方端部106aに水100が接触すれば、毛細管現象で水100は吸水層106内部を移動し、吸水層106の他方端部106bから水100aとして導出される。なお吸水層106は、前述の吸水層16と同一である。
【0062】
図4(c)においては、容器102内の水100に吸水層106の一方端部106aが挿入され、吸水層106の他方端部106bは集水器108に挿入されている。したがって、図4(b)の場合と同様に、吸水層106の毛細管現象によって、水100を吸水層106内部を移動させ、吸水層106の他方端部106bから水100を集水器108内に滴下させることができる。集水器108の下部には前述の集水器42と同様に導水管104の一方端部104aが連結されており、容器102内の水100は吸水層106内部を移動し、集水器108を介して導水管104に導かれ、導水管104内部を移動して導水管104の他方端部104bから水100aとして流出する。水100は、導水管104の中で、サイホンの原理が働き、吸水層106に陰圧が働き、吸水層106を部分的に減圧状態とし、毛細管現象による水100の移動に加え、サイホンの原理によって、毛細管現象によって水100が移動する図4(b)の場合に比べ、数倍の流量の水100を導出させることができる。
【0063】
図5は、図4(c)の構成を適用した漏水処理方法を説明するための概念図である。
【0064】
天井10に生じた亀裂12から漏出する漏水14を処理するために、亀裂12に吸水層16を貼り付け、吸水層16の集水器42側の端部は集水器42内に挿入されている。吸水層16はシート20によって天井10に固着される。集水器42の下部52には導水管44が取り付けられる。
【0065】
吸水層16は亀裂12から漏出する漏水14を吸収し、吸水層16に吸収された漏水14は、吸水層16の毛細管現象によって吸水層16内部を移動し集水器42内部に導かれる。集水器42内に移動した漏水14は導水管44に導かれ、導水管44内部を移動し、排水ピット34等の排水設備に導かれ。漏水14の漏水処理が達成される。
【0066】
集水器42および吸水層16は密閉されているので、前述のように漏水14の移動によって、吸水層16内部は部分的にかつ連続的に減圧状態となり、さらに亀裂12内部においても減圧状態となり、漏水14を吸い出すことができる。したがって、亀裂12から漏出する漏水14を確実にかつ大量に排水ピット34等の排水設備に導くことができる。
【0067】
次に、図6は、本発明の実施の一形態の吸水処理方法の原理を説明する図である。図6(1)に示すように、水を入れたバケツ100に吸水性の良い布または紐101の一端部を入れ、他端部をバケツの外に垂らすと、バケツ100の中の水は毛細管現象でバケツ100の外に水滴となって排出される。
【0068】
次に、図6(2)に示すように、前記紐101をホース102の中に入れ、さらに他端部に内径4mmのホース103を接続すると、バケツ100内の水は、図6(1)に比べて急速に外部に排出される。
【0069】
次に、図6(3)に示すように、図6(2)のホース102から紐を抜いた構造とした場合には、バケツ100内の水は排出されない。
【0070】
このように、ホース102の内部に紐101を入れ、さらに内径4mmのホース103を接続した場合に、急速に排水される理由は、内径4mmのホース103の内部の水の表面張力により、毛細管現象が生じるからである。紐101を入れたホース102は、紐101で吸水して内径4mmのホース103に導かれる。このホース103では、上述したように毛細管現象が生じるので、一端部103aに導かれた水は、毛細管現象によって直ぐに他端部103bに行き渡り、この他端部103bから重力によって水滴となって落下する。
【0071】
このように内径4mmのホース103で急速に排水されると、内径4mmのホース103に接続される紐を入れたホース102の他端部102bの圧力が下がる。こうして紐を入れたホース102の他端部102側の圧力が下がると、サイホンの原理でホース102はバケツ100内の水を汲み上げる。このようにして、紐を入れたホース102は、紐101の毛細管現象と、内径4mmのホース103によって引き起こされるサイホンの原理とによって、バケツ100の水を汲み上げるので、もっとも効率よく排水することができる。なお、サイホンの原理が作用するためには、少なくとも内径4mmのホース103の他端部103bが、紐を入れたホース102の一端部102aよりも低い位置に配置され、好ましくは、紐を入れたホース102の他端部102bが、一端部102aよりも低い位置に配置されるようにする。
【0072】
図7は、図6(2)の方法を用いた本発明の実施の一形態の漏水処理装置110を示す図である。漏水処理装置110は、吸水材112が充填された吸水管111と、吸水管111に接続される導水管113とからなる。吸水管111および導水管113は、可撓性を有する管であり、ゴムまたは合成樹脂製のホースから成り、ここでは塩化ビニルのホースとする。この導水管113の主な機能は、吸水材112を密閉し、外気を遮断することである。これによってサイホン効果が発生する。吸水材112は、毛細管現象によって水を吸い上げるものであればよく、たとえば紐と前述の吸水層16、または紐に吸水層16および吸水性の良い布を併用する。
【0073】
この場合使用される紐は、たとえばナイロン、ポリエステル、またはアクリルなどの極細の合成繊維を緩やかに編んで作れた紐である。このような紐の場合、全ての繊維が水の進行方向にほぼ揃っているので、通水性は優れているが、吸水性が給水層16や布に劣るので、毛細管現象で水を吸い上げる力が乏しいので、吸水管111内部で吸水性の優れた前記吸水層16や布と、紐とを併用することが肝要である。また、導水管113は、管内に毛細管現象を確実に発生させるために、内径は3〜5mmの範囲に選ばれ、好ましくは4mmに選ばれる。
【0074】
このように構成し、毛細管現象とサイホンの原理を利用することで、図7に示すように、水面から150mm程度の障害を乗り越えることが可能となる。
【0075】
図8は、上述した漏水処理装置110を風呂の洗い場の排水ドレーン125に適用した場合を示す図である。風呂の洗い場は、図8(a)に示すようにコンクリート床122が防水層121によって覆われ、この上を砂セメント124で覆われ、その上が化粧タイル121で覆われる。配水管123は、化粧タイル120上に開口しており、化粧タイル120上の水を排水する。
【0076】
このように風呂場内の水は配水管123から排水されるが、化粧タイル121の下に回り込んだ漏水は、砂セメント124に吸い込まれ、防水層121上に溜まる。このように化粧タイル121の下に溜まった水は、排水されないので、この水が腐敗して、悪臭の原因となる。このような構造は、風呂の洗い場だけでなく、洗面所や台所のタイル床、浴槽の裏側などが同じ構造である。
【0077】
このような悪臭は、清掃しただけでは取り除くことができず、悪臭を防ぐためには化粧タイル120の下に水が溜まらないような構造にする必要がある。化粧タイル120の下に水が溜まらない構造とするためには、排水ドレーン125を二重排水構造とする方法があるが、この場合にはコストが格段に高くなってしまう。
【0078】
そこで、図7で説明した漏水処理装置110を化粧タイル120の下に設置することで、低コストで排水処理を行うことができる。つまり、図8(b)に示すように、吸水管111の一端部を漏水部に漬け、導水管113の他端部を配水管123に接続する。このときコンクリート床122に孔をあけて吸水管111を通すことになるが、防水層121に孔をあけることは避けたい。そこで、図8(b)に示すように、吸水管111を入口126を介して風呂場の外の防水層121のないところまで出し、そこからコンクリート床122を介して配水管123に接続する。
【0079】
このように吸水管111を入口を介して外に出すと、その分だけ吸水管111を持ち上げる必要があるが、前述したように、漏水処理装置110では、150mm程度の障害は水を汲み上げて排水することができるので、確実に排水することが可能である。
【0080】
このような漏水処理装置110は、上述したように風呂の洗い場やトイレ、台所のタイル床、浴槽の裏側などへの適用に限らず、図9に示すように、雨水などの排水溝130に溜まる水を排水する場合にも適用することができる。排水溝130は、通常勾配がついているが、逆勾配となって人目に付かない溝の奥の方に水溜まりができる場合がある。これによって蚊やボーフラの発生源となる場合がある。このような排水溝に漏水処理装置110を適用することで、確実に排水し、悪臭の原因を抑えることが可能となる。
【0081】
【0082】
【0083】
【0084】
【0085】
【0086】
【0087】
【0088】
【0089】
【0090】
【0091】
【0092】
【0093】
【0094】
【0095】
【0096】
【0097】
【0098】
【0099】
【0100】
【0101】
【0102】
【0103】
【0104】
【0105】
【0106】
【0107】
【0108】
【0109】
【0110】
【発明の効果】
本発明によれば、吸水材を充填した吸水管に、導水管を接続することで、サイホンの原理と毛細管現象が働き、効果的に排水することができる。
【0111】
また、導水管の内径が3〜5mmであるので、管内の水で発生する表面張力によって確実に毛細管現象が発生する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の前提となる構成である漏水処理方法を適用して漏水処理が施されたコンクリート構造物の天井10の一部を示す断面図である。
【図2】本発明の前提となる構成である漏水処理方法を適用して漏水処理が施された状態を示す図である。
【図3】本発明の前提となる構成である漏水処理方法を適用して漏水処理が施された構造物の内部を示す図である。
【図4】本発明の漏水処理方法におけるサイホンの原理および毛細管現象の概念を説明するための図であり、図4(a)は水100を満たした容器102の中に管状の導水管104を入れ、容器102の水100を吸い出す構成を示す斜視図であり、図4(b)は容器102の中に吸水層106を挿入し、容器102の水100を吸い出す構成を示す斜視図であり、図4(c)は吸水層106を容器102の中に挿入し容器102の水100を吸い出し、集水器108を介して導水管104に水100を導く構成を示す斜視図である。
【図5】図4(c)の構成を適用した漏水処理方法を説明するための概念図である。
【図6】本発明の実施の一形態の吸水処理方法の原理を説明する図である。
【図7】吸水処理装置110の構造を示す図である。
【図8】吸水処理装置110の適用方法を示す図である。
【図9】吸水処理装置110を適用する排水溝130を示す図である。
【図10】従来の漏水処理方法の一例を示す図である。
【図11】従来の漏水処理方法の他の一例を示す図である。
【図12】従来の漏水処理方法の他の一例を示す図である。
【図13】従来の漏水処理方法の他の一例を示す図である。
【符号の説明】
10 天井
12 亀裂
14 漏水
16 吸水層
18 吸水層用粘着剤層
20 シート
22 シート用粘着剤層
26 被覆層
28 漏水処理部材
30 壁
42 集水器
110 漏水処理装置
111 吸水管
112 吸水材
113 導水管

Claims (3)

  1. 吸水材が充填される吸水管の一端部を漏水部に設け、
    中空の導水管の一端部を、前記吸水管の他端部に接続し、他端部を、吸水管の一端部よりも下方の位置に配置し、
    前記導水管の内径は、3〜5mmの範囲に選ばれ、
    前記導水管は、管内の毛細管現象によって、管内の水を他端部から排水し、
    前記吸水管は、導水管からの排水による他端部側の減圧と、吸水材の毛細管現象とによって、一端部から吸収した水を、他端部の導水管に導くことを特徴とする漏水処理方法。
  2. 吸水材は、0.1〜100μmの範囲の直径を有する繊維から成る不織布またはフェルトであることを特徴とする請求項1記載の漏水処理方法。
  3. (a)一端部が漏水部に設けられる吸水管と、
    (b)吸水管に充填され、0.1〜100μmの範囲の直径を有する繊維から成る不織布またはフェルトである吸水材と、
    (c)導水管であって、
    導水管の一端部が吸水管の他端部に接続され、
    吸水管の他端部が吸水管の前記一端部よりも下方の位置に配置され、
    内径3〜5mmであり、
    この導水管は、導水管内の毛細管現象によって、導水管内の水を導水管の前記他端部から排水する導水管とを含み、
    (d)前記吸水管は、
    導水管からの排水による吸水管の前記他端部側の減圧と、
    吸水材の毛細管現象によって、吸水管の一端部から吸水した水を、吸水管の他端部から導水管の前記一端部に導くことを特徴とする漏水処理装置。
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