JP3560818B2 - テープ巻平角導体の案内装置及び複合テープ巻装置 - Google Patents

テープ巻平角導体の案内装置及び複合テープ巻装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、テープ巻きされた平角導体を案内して進行方向を変更するテープ巻平角導体の案内装置及びこの案内装置を用いて複合テープ巻きを行う複合テープ巻装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
テープ巻平角導体を上下及び左右方向から挟むローラを円弧状に配列して、テープ巻平角導体を順次わずかずつ変形させてスパイラル状に成形する成形装置は、例えば特開昭59−92508号公報にて公知である。
【0003】
また、図5〜図9は、従来のテープ巻平角導体の案内装置を備えた複合テープ巻装置を示すもので、図5は複合テープ巻装置の正面図、図6は図5の断面VI−VIにおける側面断面図、図7は図5の断面VII−VIIにおける収束ローラ部の側面断面図、図8は図5の断面VIII−VIIIにおける複合紙巻平角銅線の断面図である。図9は図5の紙巻平角銅線の案内方向を変更する案内方向変更ローラ部の部分拡大図である。
【0004】
これらの図において、平角銅線2が巻かれた裸銅線ドラム1が、図6に詳細を示すように床面Fから所定の高さLにおいて水平な回転中心軸Aを中心に回転自在に、図示しないドラム支持装置により支持されている。平角銅線2は、図6のように幅aが高さbよりも広くその幅a方向が回転中心軸Aの方向になるように、フラットワイズに裸銅線ドラム1に巻かれている。
【0005】
裸銅線ドラム1から矢印B方向へ引き出された平角銅線2は、単線用紙巻機11によりテープ状の絶縁紙3が巻き付けられる。絶縁紙3の巻き付けは平角銅線2を送りながら平角銅線2を中心にして単線用紙巻機11を矢印E方向に回転させることにより行う。平角銅線2に絶縁紙3が巻き付けられた紙巻平角銅線4は、案内方向変更ローラ12により矢印Cのように進行方向、すなわち案内される方向が45度変更される。
【0006】
案内方向変更ローラ12は図7に詳細を示すように円周部12aの一方の端部にフランジ部12bが設けられており、鉛直に設けられた固定軸14によりベアリング13を介して水平方向に回転自在に支持されている。なお、円周部12aは例えば電力用変圧器用の紙巻平角銅線や複合紙巻平角銅線を製作するものでは、直径300mm程度のものを用いる。
【0007】
単線用紙巻機11、案内方向変更ローラ12は各4組設けられており、それぞれに裸銅線ドラム1が配置されている。なお、案内方向変更ローラ12により紙巻平角銅線4の進行方向を矢印Bから矢印Cの方向へ45度変更するのは、案内方向変更ローラ12及び複合テープ巻装置の長さ、すなわち図5の左右方向(矢印C方向)が短くてすむようにするためである。
【0008】
進行方向が変更された4本の紙巻平角銅線4は、収束ローラ16により整列され、複合線用紙巻機17,18により別の絶縁紙5,6が巻き付けられて1本の複合紙巻平角銅線7となり、送り装置19のベルトコンベアにより両側を挟むことにより引っ張られ、水平な軸Jを中心に図5の矢印K方向に回転する巻取りドラム9に巻き取られる。
【0009】
複合紙巻平角銅線7は図5の中心線M上を矢印C方向に送られてくるので、詳細は図示していないが巻取りドラム9の位置を図5の軸Jの方向に移動させて常に中心線M上において巻き取るようにしている。
なお、これら単線用紙巻機11、複合線用紙巻機17,18、送り装置19は、駆動装置20により一括して駆動される。
【0010】
次に、動作について説明する。図5において、裸銅線ドラム1から平角銅線2を引き出し、単線用紙巻機11を通し、案内方向変更ローラ12に当てて方向を45度変える。その後、収束ローラ16、複合線用紙巻機17,18、送り装置19を経て巻取りドラム9にその端部を固定する。送り装置19により最初は裸の平角銅線2を引っ張ることにより裸銅線ドラム1から平角銅線2を引き出し、単線用紙巻機11を矢印E方向に回転させて絶縁紙3を巻き付け、紙巻平角銅線4を形成する。
【0011】
各案内方向変更ローラ12により矢印C方向に進行方向が変更された4本の紙巻平角銅線4を収束ローラ16にて収束させて、複合線用紙巻機17,18により別の絶縁紙5,6を巻き付けて複合紙巻平角銅線7を形成する。この複合紙巻平角銅線7を送り装置19の図示しないベルトコンベアにより挟んで引っ張りながら巻取りドラム9に巻き取る。
【0012】
裸銅線ドラム1から引き出された平角銅線2が最終的に複合紙巻平角銅線7に加工されて巻取りドラム9に巻き取られる過程において、まず平角銅線2は図6に示すように幅寸法aが高さ寸法bより大きく裸銅線ドラム1にフラットワイズに巻かれている。
【0013】
これに絶縁紙3が巻かれて紙巻平角銅線4となって案内方向変更ローラ12にて進行方向が変更されるときには図7に示すように高さb方向が円周部12aに当接する。紙巻平角銅線4の接触力は案内方向変更ローラ12、ベアリング13を介して固定軸14に伝えられ、紙巻平角銅線4と案内方向変更ローラ12との摩擦力で案内方向変更ローラ12が回転しながら紙巻平角銅線4の進行方向を変更する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
従来の案内装置を備えた複合テープ巻装置は以上のように構成されているので、次のような問題点があった。
(1)紙巻平角銅線4が案内方向変更ローラ12にて進行方向を変更されるとき、図9のように倒れ、紙巻平角銅線4の角部4aが円周部12aに接触する。また、角部4bがフランジ部12bに接触する場合もある。このために、平角銅線2に巻き付けられた絶縁紙3に有害な圧痕が生じる。このような圧痕は、例えば油入変圧器において、後に紙破れに発展し、導体の絶縁不良を来すおそれがある。
【0015】
このような事態を未然に防止するため、作業者が紙巻平角銅線4の倒れを修正し、かつ圧痕発生の状況を点検しながら複合テープ巻装置を稼動させる必要があり、紙巻平角銅線4の案内速度を速くすることができず、作業能率の向上を阻害していた。
【0016】
なお、このような紙巻平角銅線4の倒れは、次のようなことが複合して発生していると考えられる。絶縁紙3の巻き付け力により平角銅線2にねじれ力が加わっていること。平角銅線2の高さ方向の寸法bが案内方向変更ローラ12の円周部12aに当接して平角銅線2がエッジワイズに曲げられるようにして案内される(図7参照)ので、倒れが発生しやすいこと。案内方向変更ローラ12によりかなり小さい曲率半径で紙巻平角銅線4の進行方向が変更されること。
【0017】
(2)案内方向変更ローラ12の径を例えば1000mmと極めて大きくして、紙巻平角銅線4の進行方向を緩やかに変更しようとすると、据付スペース特に図5の左右方向の長さ、すなわち紙巻平角銅線4の変更された後の進行方向の寸法が大きくなってしまい、小形化と相容れないこと。
【0018】
(3)また、例えば上記特開昭59−92508号公報に記載のもののように、小径ローラを大きい円弧上に多数配列することは、垂直ローラの間隔が広くなるとともに小径ローラの曲率が大きいため接触面圧が大きくなり、やはり圧痕が発生するおそれがある。また、コイル素材の寸法に合わせて多数の垂直ローラ、小径ローラの対向間隔を調節するのは、大変手間のかかる作業であった。
【0019】
この発明は、上記のような問題点を解決して、テープ巻平角導体に圧痕が生じることなく進行方向を変更できテープ絶縁の信頼性が高く、また装置の小形化ができるテープ巻平角導体の案内装置及び複合テープ巻装置を得ることを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のテープ巻平角導体の案内装置においては、各回転面が所定の曲線に接するようにかつ各回転中心軸が所定の平面に垂直になるようにして配設された複数の案内ローラとこの複数の案内ローラに巻きかけられた案内ベルトをそれぞれ有する第一及び第二の案内ローラ装置、及び所定の曲線を間にして所定の平面に垂直な方向に対向する各1対のローラを有し第一及び第二の案内ローラ装置を挟むようにして配設された第一ないし第三のローラ対装置を備え、各案内ベルト及び各ローラ対によりテープ巻きされたテープ巻平角導体を所定の曲線に沿って移動するように案内して進行方向を変更するものである。
案内ローラの径を小さくして大きい曲率半径の曲線に接するように配設し、かつ案内する進行方向を大きく変更することにより、案内装置を小形にできる。また、テープ巻平角導体を、案内ベルトを介して案内ローラに接触するようにし、案内ローラを小径にしても接触圧力が局部的に高くならないようにしている。さらに、テープ巻平角導体を大きい曲率半径の曲線に沿って案内し、かつ案内されるときの倒れを各ローラ対装置により防止し、テープ巻平角導体の角部が案内ベルトに当たって局部的に接触面圧が高くなってテープを損傷することがないようにしている。
【0021】
そして、第一及び第二の案内ローラ装置の少なくとも一方は、複数の案内ローラに所定の力で接するように案内ベルトに張力を与えるテンションローラを有するものであることを特徴とする。
テンションローラを設けると、案内ベルトに与える張力の調整が容易であり、一層円滑に案内することができる。
【0022】
さらに、ローラ対装置は、ローラ対の対向間隔を調整しうるようにされたものであることを特徴とする。
テープ巻平角導体の大きさに合わせて対向間隔を調整し、テープ巻平角導体が案内されるときの倒れをきめ細かく防止する。
【0023】
また、所定の曲線は、所定の半径の円弧であることを特徴とする。
案内する曲線を一般的な円弧にしたものである。
【0024】
そして、テープは、絶縁紙テープであることを特徴とする。
絶縁紙テープは機械的強度が大きくないので、この案内装置を用いると効果的である。
【0025】
さらに、この発明にかかる複合テープ巻装置は、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のテープ巻平角導体の案内装置を複数設けるとともに、この複数のテープ巻平角導体の案内装置に案内されるテープ巻平角導線を一括して外周にテープを巻回して複合テープ巻平角導体を形成する複合テープ巻機を設けたものである。
複数本のテープ巻平角導体をまとめてさらにその外周にテープを巻いて複合テープ巻平角導体として用いられる場合も多いが、このような複合テープ巻平角導体を形成する装置に用いて好適であり、テープ巻平角導体の損傷防止と、装置の小形化が可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の一形態を図1、図2により説明する。図1は複合テープ巻装置の正面図、図2は案内装置を示すもので図2(a)は正面図、図2(b)は側面図である。
【0027】
これらの図において、平角銅線2が巻かれた裸銅線ドラム1が、図6に詳細を示すように床面Fから所定の高さLにおいて水平な回転中心軸Aを中心に回転自在に図示しないドラム支持装置により支持されているのは従来のものと同様である。平角銅線2は、図6のように幅aが高さbよりも広くその幅a方向が回転中心軸Aの方向になるように、フラットワイズに裸銅線ドラム1に巻かれている。
【0028】
裸銅線ドラム1から矢印B方向へ引き出された平角銅線2は、単線用紙巻機11によりテープ状の絶縁紙3が巻き付けられる。絶縁紙3の巻き付けは平角銅線2を引き出しながら平角銅線2を中心にして単線用紙巻機11を矢印E方向に回転させることにより行う。絶縁紙3の巻き付けピッチの変更は、平角銅線2の送り速度に対する単線用紙巻機11の回転数を変化させることにより行う。平角銅線2に絶縁紙3が巻き付けられた紙巻平角銅線4は、詳細は後述するが案内装置30により矢印Cのように進行方向が45度変更される。
【0029】
単線用紙巻機11、案内装置30はおのおの4組設けられており、それぞれに裸銅線ドラム1が配設されている。なお、案内装置30により紙巻平角銅線4の進行方向を矢印BからCの方向へを45度変更するように案内するのは、案内装置30、ひいては複合テープ巻装置の長さ、すなわち図1の左右方向を短くし、レイアウトを容易にするためである。
【0030】
おのおの進行方向が変更された4本の紙巻平角銅線4は、収束ローラ16により整列され、複合線用紙巻機17,18により別の絶縁紙5,6が巻き付けられて1本の複合紙巻平角銅線7となる。この複合紙巻平角銅線7は、送り装置19のベルトコンベアにより両側を挟むことにより引っ張られ、水平な軸Jを中心に図1の矢印K方向に回転する巻取りドラム9に巻き取られる。
【0031】
複合紙巻平角銅線7は図1の中心線M上を矢印C方向に送られてくるので、詳細は図示していないが巻取りドラム9の位置を図1の上下方向に移動させて常に中心線M上において巻取りドラム9に巻き取るようにしている。
なお、これら単線用紙巻機11、複合線用紙巻機17,18、送り装置19は、駆動装置20により一括して駆動される。
【0032】
次に、案内装置30の詳細構成を説明する。案内装置30は2つの案内ローラ装置である案内方向変更装置40と第一ないし第三のローラ対装置としての一つの倒れ止め装置50とに大別される。各案内方向変更装置40は次のように構成されている。3個の垂直ローラ41がその回転軸を鉛直にしてかつその外周面が半径R(例えば1000mm)の円弧Wに接するようにして(図2)、図示しない扇形の固定板に回転自在に固定されている。
【0033】
また、この3個の垂直ローラ41の背後側(図2下方側)にテンションローラ42が1個設けられ、上記3個の垂直ローラ41とこのテンションローラ42とに巻き掛けられた所定の弾性を有するウレタンゴム製の案内ベルト43に所定の張力を与えている。
【0034】
倒れ止め装置50は次のように構成されている。ローラ対51は、図2(b)のように所定の弾性を有するウレタンゴム製の1対の水平ローラ52が鉛直方向に間隔Qを設けて、かつ図示しない床面から所定高さHの位置に対向配置されたものである。また、水平ローラ52はそれぞれ開閉フレーム53に回転自在に支持されている。そして、ローラ対51は、図2(a)のように水平ローラ52が3対、案内方向変更装置40を挟むようにして案内方向変更装置40と交互に配設されている。
【0035】
開閉フレーム53は固定フレーム56に支持されたねじ棒55に螺合されており、手回しハンドル54を回すことにより3組の水平ローラ52の対向間隔Qを一括して任意に調整できるようにし、紙巻平角銅線4の寸法変更に容易に対処できるようにしている。そして、対向間隔Qは、紙巻平角銅線4の寸法bとほぼ同じにするか、若干小さく設定し、水平ローラ52が若干弾性変形しながら接触するようにする。
【0036】
次に、動作について説明する。図1において、裸銅線ドラム1から平角銅線2を引き出し、単線用紙巻機11を通し、案内装置30の各水平ローラ52の間を通すとともに二つの案内方向変更装置40の各案内ベルト43に当接させて進行方向を45度変える。その後、収束ローラ16、複合線用紙巻機17,18、送り装置19を経て巻取りドラム9にその端部を固定する。このとき、図2(b)における水平ローラ52の対向間隔Qを紙巻平角銅線4の寸法bよりも若干小さい値に調節し、水平ローラ52の弾性力で平角銅線4を押さえるようにする。
【0037】
送り装置19により最初は裸の平角銅線2を引っ張ることにより裸銅線ドラム1から平角銅線2を引き出し、単線用紙巻機11を矢印E方向に回転させて裸の平角銅線2に絶縁紙3を巻き付け紙巻平角銅線4を形成し、各案内装置30により円弧Wに沿って矢印C方向に進行方向を変更する。
【0038】
進行方向を変更した4本の紙巻平角銅線4を収束ローラ16にて収束させて、複合線用紙巻機17,18により別の絶縁紙5,6を巻き付けて複合紙巻平角銅線7を形成する。この複合紙巻平角銅線7を送り装置19の図示しないベルトコンベアにより挟んで引っ張ることにより裸銅線ドラム1から平角銅線2を引き出し、最終的に複合紙巻平角銅線7とし、巻取りドラム9に巻き取る。
【0039】
裸銅線ドラム1から引き出された平角銅線2が複合紙巻平角銅線7にされる過程において、まず平角銅線2は図6に示すように幅寸法aが高さ寸法bより大きく裸銅線ドラム1にフラットワイズに巻かれている。これに絶縁紙3が巻かれて紙巻平角銅線4となって案内装置30にて案内方向が変更されるときには、図2(b)に示すように高さb方向が案内方向変更装置40の案内ベルト43に当接し、エッジワイズに進行方向が変更される。
【0040】
紙巻平角銅線4の接触力は案内ベルト43を介して垂直ローラ41に伝えられ、紙巻平角銅線4と案内ベルト43との摩擦力で案内ベルト43、垂直ローラ41、テンションローラ42が回転しながら紙巻平角銅線4の進行方向を変更する。このとき、対向する水平ローラ52にて紙巻平角銅線4が図2(b)の左右方向に倒れるのを規制する。
【0041】
このように、案内方向変更装置40により等価的に大きな曲げ半径で曲げるようにして進行方向を変更するとともに、倒れ止め装置50にて倒れを防止し、かつ案内ベルト43により接触面圧を低減するので、絶縁紙3に圧痕が発生するおそれがない。また、案内ベルト43、水平ローラ52を所定の弾性を有するウレタンゴム製のものとしているので、さらに接触面圧が低減される。
【0042】
また、小さい径の垂直ローラを円弧状に配設することで等価的に大きな曲げ半径で紙巻平角銅線の進行方向を変更できるので、案内装置を小形に、ひいては複合テープ巻装置を小形にできる。
さらに、従来のもののように圧痕が発生しないか監視しなくてよく、紙巻平角銅線4の案内速度を早くできるので、生産性が向上する。
【0043】
なお、平角銅線2のフラットワイズ方向に進行方向を変更する場合は、図1における裸銅線ドラム1の回転中心軸Aを鉛直にする。この場合、紙巻平角銅線4は図3(a)の案内装置の側面図に示すように大きい方の寸法aが案内ベルト43に当接することになり、4本の紙巻平角銅線4が一括されて複合線用紙巻機17,18(図1)により複合紙巻平角銅線7が形成される。このとき、図8に相当する複合紙巻平角銅線7の断面は、図3(b)の断面図に示すようになる。
【0044】
この場合も、案内方向変更装置40により等価的に大きな曲げ半径で曲げて進行方向を変更するようにし、かつ倒れ止め装置50にて倒れを防ぐので、絶縁紙3に圧痕が発生するおそれがない。
なお、このように紙巻平角銅線4の進行方向をフラットワイズ方向に変更する場合は、紙巻平角銅線4の倒れは、図5のようなエッジワイズ方向に変更する場合ほどは大きくならない。
【0045】
実施の形態2.
図4は、この発明の他の実施の形態を示す案内装置の正面図である。図において、案内装置60は、3組の案内方向変更装置40と倒れ止め装置70にて構成されている。この実施の形態においては、図3のように三つの案内方向変更装置40が各案内ローラ43が円弧Wに接するように配設され、紙巻平角銅線4が送られるときの進行方向は図3の矢印Tから矢印C方向に約74度変更される。
【0046】
倒れ止め装置70は図2の倒れ止め装置50と同様のものであるが、案内方向変更装置40が3個設けられているのに対応してローラ対51が4対設けられている。
倒れ止め装置70は次のように構成されている。ローラ対51は水平な軸を中心にして回転する水平ローラ52が鉛直方向に所定の対向間隔を設けてかつ図示しない床面から所定高さの位置に対向配置されて構成され、図3のように水平ローラ52が案内方向変更装置40を挟むようにして4対配設されている。
【0047】
水平ローラ52はそれぞれ開閉フレーム73に回転自在に支持されている。開閉フレーム73は固定フレーム56に支持されたねじ棒55に螺合されており、手回しハンドル54を回すことにより対向間隔を、水平ローラ52が紙巻平角銅線4に接触するようにする。
【0048】
この図4の実施の形態においては、案内方向変更装置40を3組、ローラ対51を4対設置して進行方向の角度を約74度変更するものを示した。これを、案内方向変更装置40を4組、ローラ対51を5対備えたものとすれば紙巻平角銅線4の進行方向を90度変更するように案内することができる。このように、進行角度を大きく変更すればそれだけ案内装置の長さを短くできる。
【0049】
また、紙巻平角銅線4の案内方向が変更される曲線は円弧に限られるものではなく、クロソイド曲線その他の曲線であっても同様の効果を奏する。
図2の実施の形態において、案内ベルト43は弾性を有するウレタンゴム製のものを示したが、ステンレス鋼などの金属製であってもよく、このとき張力を与えるのにテンションローラ42が特に有用である。また、一部の案内方向変更装置40の案内ベルト43を省くこともできる。さらに、全てのローラ対51を一括して動かして対向間隔を調整するのでなく、各ローラ対の対向間隔を個別に調整するようにしてもよい。
【0050】
また、テープ巻平角導体は紙巻平角銅線に限られるものではなく、弗素樹脂テープ等であっても同様の効果を奏する。もちろん、平角導体は銅に限らず、アルミニウムその他の導体であってもよい。
さらに、別の場所で裸の平角導体に絶縁テープを巻き付けてテープ巻平角銅線としてドラムに巻いたものを、この発明の実施の形態で示した案内装置30,60等によって進行方向を変更するものであってもよい。
【0051】
【発明の効果】
本発明は以上説明したように構成されているので、次のような効果を奏する。すなわち、本発明のテープ巻平角導体の案内装置においては、各回転面が所定の曲線に接するようにかつ各回転中心軸が所定の平面に垂直になるようにして配設された複数の案内ローラとこの複数の案内ローラに巻きかけられた案内ベルトをそれぞれ有する第一及び第二の案内ローラ装置、及び所定の曲線を間にして所定の平面に垂直な方向に対向する各1対のローラを有し第一及び第二の案内ローラ装置を挟むようにして配設された第一ないし第三のローラ対装置を備え、各案内ベルト及び各ローラ対によりテープ巻きされたテープ巻平角導体を所定の曲線に沿って移動するように案内して進行方向を変更するものであるので、案内ローラの径を小さくして大きい曲率半径の曲線に接するように配設し、かつ進行方向を大きく変更することにより、案内装置を小形にできる。また、テープ巻平角導体を、案内ベルトを介して案内ローラに接触するようにし、案内ローラを小径にしても接触圧力が局部的に高くならないようにでき、さらにテープ巻平角導体を大きい曲率半径の曲線に沿って案内し、かつ案内されるときの倒れを各ローラ対装置により防止でき、テープ巻平角導体と案内ローラとの接触圧力が高くなったり、テープ巻平角導体の角部が案内ベルトに当たって局部的に接触面圧が高くなったりしてテープを損傷するおそれがなくなるので、絶縁の信頼性が向上する。
【0052】
そして、第一及び第二の案内ローラ装置の少なくとも一方は、複数の案内ローラに所定の力で接するように案内ベルトに張力を与えるテンションローラを有するものであることを特徴とするので、案内ベルトに与える張力をテンションローラにて容易に調整でき、テープ巻平角導体をさらに円滑に案内することができる。
【0053】
さらに、ローラ対装置は、ローラ対の対向間隔を調整しうるようにされたものであることを特徴とするので、テープ巻平角導体の大きさに合わせて対向間隔を調整でき、テープ巻平角導体が案内されるときの倒れをきめ細かく防止することが可能となる。
【0054】
また、所定の曲線は、所定の半径の円弧であることを特徴とするので、案内する曲線を一般的に用いられる円弧にできる。
【0055】
そして、テープは、絶縁紙テープであることを特徴とするので、機械的強度が大きくない絶縁紙テープにも適用できる。
【0056】
さらに、この発明にかかる複合テープ巻装置は、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のテープ巻平角導体の案内装置を複数設けるとともに、この複数のテープ巻平角導体の案内装置に案内されるテープ巻平角導線を一括して外周にテープを巻回して複合テープ巻平角導体を形成する複合テープ巻機を設けたものであるので、比較的用いられる機会が多い複合テープ巻平角導体を形成するものに用いて好適であり、テープ巻平角導体の損傷防止と、装置の小形化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態を示す複合テープ巻装置の正面図である。
【図2】図1の複合テープ巻装置の案内装置を示すもので、図(a)は正面図、図(b)は側面図である。
【図3】図1の複合テープ巻装置において、紙巻平角銅線の案内方向をフラットワイズ方向に変更する場合を示すもので、図(a)は案内装置の側面図、図(b)は複合紙巻平角銅線の断面図である。
【図4】さらに、この発明の他の実施の形態を示す案内装置の正面図である。
【図5】従来の案内装置を備えた複合テープ巻装置の正面図である。
【図6】図5の断面VI−VIにおける側面断面図である。
【図7】図5の断面VII−VIIにおける側面断面図である。
【図8】図5の断面VIII−VIII部における複合紙巻平角銅線の断面図である。
【図9】図5の案内方向変更ローラ部の部分拡大図である。
【符号の説明】
1 裸銅線ドラム、2 平角銅線、3 絶縁紙、4 紙巻平角銅線、
7 複合紙巻平角銅線、9 巻取りドラム、11 単線用紙巻機、
17,18 複合線用紙巻機、30,60 案内装置、
40 案内方向変更装置、41 垂直ローラ、43 案内ベルト、
50,70 倒れ止め装置、51 ローラ対、52 水平ローラ、
53 開閉フレーム、55 ねじ棒。

Claims (6)

  1. 各回転面が所定の曲線に接するようにかつ各回転中心軸が所定の平面に垂直になるようにして配列された複数の案内ローラとこの複数の案内ローラに巻きかけられた案内ベルトをそれぞれ有する第一及び第二の案内ローラ装置、及び上記所定の曲線を間にして上記所定の平面に垂直な方向に対向する各1対のローラを有し上記第一及び第二の案内ローラ装置を挟むようにして配設された第一ないし第三のローラ対装置を備え、上記各案内ベルト及び上記各ローラ対によりテープ巻きされた平角導体を上記所定の曲線上を移動するように案内して進行方向を変更するテープ巻平角導体の案内装置。
  2. 第一及び第二の案内ローラ装置の少なくとも一方は、複数の案内ローラに所定の力で接するように案内ベルトに張力を与えるテンションローラを有するものであることを特徴とする請求項1に記載のテープ巻平角導体の案内装置。
  3. ローラ対装置は、ローラ対の対向間隔を調整しうるようにされたものであることを特徴とする請求項1に記載のテープ巻平角導体の案内装置。
  4. 所定の曲線は、所定の半径の円弧であることを特徴とする請求項1に記載のテープ巻平角導体の案内装置。
  5. テープは、絶縁紙テープであることを特徴とする請求項1に記載のテープ巻平角導体の案内装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のテープ巻平角導体の案内装置を複数設けるとともに、この複数のテープ巻平角導体の案内装置に案内されるテープ巻平角導線を一括して外周にテープを巻回する複合テープ巻機を設けた複合テープ巻装置。
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