JP3560505B2 - ゴルフクラブのヘッド - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はゴルフクラブのヘッドにおけるバンスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば寄せ専用クラブとしてジガー(ランニングアプローチ用)又はチッパー(ピッチエンドラン用)と称されるクラブがあるが、これらのクラブはボールをグリーン上に乗せる場合(通常ピンホールを狙う)、芝草7’の抵抗(特に草が逆目の場合)によりクラブの抜きが悪く、その押打する強弱の手加減が大変難しく押圧したボールがグリーンを越えたり、ボールが飛ばず(通称チョロ)グリーンに届かないという問題があった。又ゴルフコースには競技を難しく設定するために、ガードバンカーとしてグリーン付近又はコース途上に諸々のバンカーを設置している。バンカー専用クラブとして、サンドウッジと称するクラブが存在するが、特にこのクラブはクラブヘッドの振り抜きの如何によって、その成否に影響を与える場合が多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は特にグリーン付近にボールが落ちた場合、これを円滑にグリーン上に乗せ易い寄せ専用クラブは勿論、その他ゴルフクラブの性能をアップすることができる。
(1)インパクトエリアを拡げる
(2)クラブヘッドの振抜きを容易にする
(3)インパクトの際、クラブのヘッドが「シャットフェース」になりにくいようにする
上記(1)(2)(3)を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明は、
クラブヘッドの底面(2)の中央部に隆起部(3)を設け、該底面(2)の前縁(2’)から後方側に上記隆起部(3)の頂面(3”)を設け、上記前縁(2’)から上記隆起頂面(3”)に向かって上記前縁(2’)に沿って縦断面孤形凹部(3a)を形成し、上記隆起部(3)の頂面(3”)から上記底面(2)のトウ側に向けて傾斜するトウ側傾斜面(5)を形成し、該隆起部(3)の頂面(3”)から上記底面(2)のヒール側に向けて傾斜する上記トウ側傾斜面(5)より緩なヒール側傾斜面(5’)を形成し、アドレス姿勢において上記前縁(2’)が地面に接することなく上記頂面(3”)が地面に接するゴルフクラブのヘッド
によって構成される。
【0005】
【発明の実施の形態】
シャフト6の先端にクラブヘッド1の一端側(ヒール側)を接続し、シャフト6を垂下した状態で打球面(フェース)4を上から下に向って前方に傾斜させてクラブヘッド1が形成される。
【0006】
上記ヘッド1の底面2(ソール)にはその中央部に隆起部3を設け、該隆起3の前端部3’を打球面4(フェース)側に向け、かつ打球面4の下縁即ち底面2の前縁2’と間隔Hを介して後方に隆起3の頂面3”を配置する。そして前縁2’から間隔Hを介し又は間隔Hから直接頂面3”に向って前縁2’に沿って縦断面円弧形凹部3aを形成する。
【0007】
又上記隆起3の頂面3”から上記ヘッド1の背部に亘って傾斜面5’、5’を扇状に形成する。即ち底面2の前縁2’から間隔Hを介して頂面3”に向う傾斜面5、5’を図4に示すように扇形に形成する。
【0008】
上記頂面3”の他端側(トウ側)の傾斜面5を急に形成し、一端側(ヒール側)の傾斜面5’を緩に形成する。
【0009】
従ってボール8に向うアドレスの姿勢では上記隆起3の頂面3”が地面7に接し、その位置からテークバックに移行し、矢印cの方向にスルーダウンが行われる際、ヒッティングエリアaが形成され、ピンポイントpにフェース4を衝接する範囲が拡大する。
【0010】
さらに矢印c方向のスルーダウンに際し、トウ側傾斜面5が急で地面7への抵抗が大であり、ヒール側傾斜面5’が緩で地面7への抵抗が小であるためインパクトの際、ヘッド1が図5矢印b方向に向うシャットフェースの状態が修正され矢印s方向(正常状態)となる。即ち常にヒール側からクラブフェース4が進入し、インパクト時にフェース4が正常状態に保たれる。
【0011】
さらに詳細に説明すると
(1)クラブのフェース4面と接するソール部分2との間隔Hを開けることに依りインパクトエリアaを拡げる。
インパクトエリアaを拡げることに依り、インパクト時のミスショットの結果(ザックリ、チョロ)を従来のクラブに比較して、より緩和することができる。
【0012】
(2)クラブのフェース4面に最も近いソール部分2の先端より舳先、形状、又は扇状に傾斜面5、5’を入れ、クラブヘッド1の振抜きを容易にすることができる。上記(1)との相乗作用を発揮する。
クラブヘッド1の振抜きが良ければ必然的に、ボール8の方向性及び飛距離が安定する。かつ個々(13本)のクラブの特性が生かせる。
【0013】
(3)クラブフェース4がインパクト時にシャット(図6矢印方向に回動する)の状態にならないよう(2)の削込の際、クラブのトウ部分と、ヒール部分の削込比率を7:3〜6:4の比率で削込むことにより(2)との相乗作用を発揮する。
【0014】
トウ部分とヒール部分の傾斜面5、5’の削込比率を変えることに依り芝の抵抗に依り常にヒール側からクラブフェース4が先に進入する状態となりインパクト時のフェース4の面が正常位置に保たれる。その結果正常な方向sへのショットが可能となる(図6)。
【0015】
即ち個々のクラブのフェース4のロフト角通り打球することができる。
(4)インパクトエリアを拡げる利点
基本的にインパクトエリアaが広ければ広い程、打球することが容易くなる。換言すれば、インパクトエリアaが狭いほど、打球することが難しい。
【0016】
通常、ロフト角が大きい程(例えばサンドウエッジ、ロブウエッジ等、ロフト角50度〜60度)そのインパクトエリアaは狭く、非常に難しいクラブである。
【0017】
(5)クラブヘッドの振抜きの効果
上級者と下級者の差はクラブヘッド1がスムースに振抜けるか否かによって決まる{スコアメークの原点である。各々クラブの使い分けに依り(目的グリーン)距離の測定をする}クラブヘッド1が振抜ければクラブ個々の特性(飛距離、角度)及び方向性が安定する。
【0018】
(6)インパクト時におけるクラブフェース4の進入位置に依る影響
最悪の状態はインパクト時にクラブのフェース4がシャット(図6b方にヘッドが向う)な状態で進入して来る場合(初心者に特に多い)である。即ち引掛けボール又は超フックボール或は低空飛行の状態(ボールを漬す)となる。当然個々のクラブの特性は生まれない。即ち飛距離が合わない状態及び飛距離が計算出来ない状態となる。
【0019】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成したのでインパクトに際し、フェースがボールの正常位置にヒットし易く、かつフェースがシャットフェースになり難く正常方向にヒットさせ得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のゴルフクラブのヘッドを示す側面図である。
【図2】前縁から隆起頂面に向う縦断面弧形凹部を形成したゴルフクラブのヘッドの側面図である。
【図3】アイアンヘッドのヒッティングエリアを示す側面図である。
【図4】ウッドヘッドのヒッティングエリアを示す側面図である。
【図5】(イ)図は図2A−A線による底面図である。
(ロ)図は図3B−B線による底面図である。
【図6】ヒット時のフェースの方向の平面図である。
【図7】従来のクラブヘッドで本発明(図1、図2)の前縁2’の位置と比較した側面図である。
【符号の説明】
1 クラブヘッド
2’ 前縁
H 間隔
3 隆起
3” 頂面
5 トウ側傾斜面
5’ ヒール側傾斜面

Claims (1)

  1. クラブヘッドの底面(2)の中央部に隆起部(3)を設け、該底面(2)の前縁(2’)から後方側に上記隆起部(3)の頂面(3”)を設け、
    上記前縁(2’)から上記隆起頂面(3”)に向かって上記前縁(2’)に沿って縦断面孤形凹部(3a)を形成し、
    上記隆起部(3)の頂面(3”)から上記底面(2)のトウ側に向けて傾斜するトウ側傾斜面(5)を形成し、該隆起部(3)の頂面(3”)から上記底面(2)のヒール側に向けて傾斜する上記トウ側傾斜面(5)より緩なヒール側傾斜面(5’)を形成し、
    アドレス姿勢において上記前縁(2’)が地面に接することなく上記頂面(3”)が地面に接するゴルフクラブのヘッド。
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