JP3560469B2 - 仕切材調整装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は仕切材調整装置に係り、更に詳しくは、箱の内部を複数区分に仕切る複数の仕切材の相互平行度を調整可能な仕切材調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
製袋機で製造された定型サイズの封筒を出荷時に収容する箱は、その内部に仕切材としての縦仕切板を複数有するタイプのものが一般的に使用され、この縦仕切板で仕切られた各収容区分に、所定枚数を一単位とする製袋後の封筒の束が横向きに起立した状態で収容されるようになっている。縦仕切板は、箱の長寸方向に沿って延出しており、これら縦仕切板の略中央部には一枚の横仕切板が交差している。ここで、縦仕切板及び横仕切板は、取扱いの便宜上から、相互に折り畳み方向に揺動可能になっている。従って、箱に封筒が収容されていない状態では、箱の搬送により、縦仕切板が相互に平行となっていないことが多く、各封筒収容区分のスペースにバラツキが生じる。このため、封筒を箱に収容する際に、所定のスペースより狭くなった収容区分を形成する縦仕切材を相互に拡開させる作業が不回避的に必要となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、製袋された封筒を箱に収容する作業は、手作業で行われるのが一般的であるため、前述の縦仕切材の拡開作業も手作業で行われるのが現状である。その一方で、製袋機は高速処理能力を有するものが普及しつつある。このため、製袋された封筒を箱に収容する作業速度が封筒の供給速度に追い付かず、高速な製袋機を導入しても、封筒の梱包処理作業の遅延が、製袋機の高速機能を著しく減殺することとなり、全体としての作業効率を向上させ得ないという不都合を招来する。また、搬送時における封筒の損傷防止の観点から、箱の収容区分は、封筒をきっちりと収容できる仕切空間を形成する大きさに設けられているため、封筒を箱に収容する際には、束ねられた封筒の端縁が前記収容区分を形成する縦仕切板の内面等にどうしても引っ掛かる。つまり、手作業で封筒を収容する作業でも、仕切材が精度良く平行な状態に保たれていないと、その平行度を直しながら封筒を収容する必要があり、非常に労力を要し、これが、作業効率の低下を招来する大きな要因となっていた。
【0004】
【発明の目的】
本発明は、このような不都合に着目して案出されたものであり、その目的は、箱の内部を仕切る複数の仕切材の相互平行度を自動的に調整することができる仕切材調整装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明は、箱の内部を複数区分に仕切る複数の仕切材を挟み込み可能な挟み部材と、当該挟み部材を前記箱の一側面と略平行な方向に沿って移動させる挟み部移動装置とを備え、前記挟み部材の移動により、前記仕切材の相互平行度を調整可能にし、
前記挟み部材は、前記仕切材を二箇所で挟み込み可能となるように一対設けられ、前記挟み部移動装置は、前記一対の挟み部材を前記仕切材の延出方向に沿って相互に離間する方向に移動可能にする、という構成を採用している。このような構成によれば、仕切材の相互平行度を手作業によらず自動的に行うことができるから、封筒等の内容物を箱に収容する労力を軽減することができ、当該収容作業の効率化を促進することが期待できる。また、仕切材の相互平行度を一層確実に調整することができる。
【0007】
【実施例】
以下、本発明に係る仕切材調整装置が封筒処理装置に適用された実施例を図面を参照しながら説明する。
なお、本実施例中『封筒の側端』とは、封筒の開封口及び底部を除く封筒の両側端について用いられる。
【0008】
図1には、封筒処理装置の概略正面図が示され、図2には、その概略平面図が示されている。これらの図において、封筒処理装置10は、封筒Eを製造する製袋機11の下流側に位置し、封筒Eを一枚ずつ連続的に供給する公知の供給装置12からの封筒Eを、その面を略鉛直方向に向けて縦方向に順次積層して保持する受け部13と、この受け部13で保持された複数枚の封筒Eを一単位として抜き取る第1のロボット14と、この第1のロボット14で抜き取られた封筒Eの端揃えを行う端揃え装置16と、この端揃え装置16からの封筒Eを空箱B1に収容する収容装置17と、この収容装置17に空箱B1を供給する空箱搬送装置18と、収容装置17で封筒Eが収容された実箱B2を搬送する実箱搬送装置19とを備えて構成されている。なお、図1において、第1のロボット14は、図面の錯綜を避けるため、一点鎖線で示すこととする。
【0009】
前記供給装置12は、封筒Eが受け部13に供給される際に、例えば、100枚程度を一単位として、その単位毎に一枚の封筒Eの面位置を図1中手前側にシフトし、封筒Eの側端を部分的に突出可能とする機能を有する。
【0010】
前記受け部13は、図3及び図4にも示されるように、供給装置12からの封筒Eをその開封口を上にして起立した状態で受け取り可能な封筒保持部28と、封筒保持部28上の封筒Eの転倒を防止する押え装置29とを備えて構成されている。封筒保持部28は、特に限定されるものではないが、100枚を一単位とした四単位すなわち400枚の封筒Eを受け取り可能に設けられている。なお、封筒保持部28は、モータ30によって連続駆動するベルトコンベヤ31を有し、このベルトコンベヤ31は、封筒Eの供給速度に追従して、図3中反時計方向に回転可能となっている。
【0011】
前記押え装置29は、封筒Eの左側面、すなわち図3中左側に配置されている。この押え装置29は、封筒Eの面を押え付け可能な押え部材32と、この押え部材32を供給装置12に対して進退可能にする追従機構33及び正逆回転可能な駆動部34とからなる。押え部材32は、図5に示されるように、略方形状の板部材36の図中上下両端に、上下ブロック部材37,37を固定して形成される。ここで、上下ブロック部材37,37の内面37Aは、封筒保持部28の封筒Eの面に当接するようになっている。また、上下ブロック部材37,37の一側端には、先端が若干屈曲した押え片38がそれぞれ固定されており、これにより、封筒保持部28で保持された封筒Eの図4中上方側への位置ずれ若しくは転倒を防止する。
【0012】
前記追従機構33は、図3及び図4に示されるように、前記板部材36に連なる連結部材39と、この連結部材39が固定されるブラケット40と、このブラケット40が固定される台部材41と、この台部材41の下面側に固定されるナット42と、一端側がナット42に係合し、他端側がフレームFに軸支されて、前記封筒保持部28の延出方向に対して略平行に延びるねじ軸43とを備えて構成されている。駆動部34の回転軸には、プーリ44が固定される一方、前記ねじ軸43の図4中左端にはプーリー46が固定され、これらプーリー44,46間にはベルト47が掛け回されている。ここでは、駆動部34が正転すると、プーリー44,46及びベルト47を介してねじ軸43が回転し、台部材41に固定された押え部材32が供給装置12に向って移動可能となっている。また、駆動部34は、供給装置12による封筒Eの供給が開始されると反転し、その供給速度に追従した速度で押え部材32を前述と逆方向に後退させるとともに、予め設定された封筒Eのストック量に達すると回転を停止するようになっている。これによって、供給装置12から順次供給される封筒Eは、常時起立した状態で受け部13に保持されることとなる。なお、押え部材32の反供給装置12側にはセンサ49が設けられ、このセンサ49は、供給装置12から順次供給される封筒Eの積層量が増えて、押え部材32に与えられた圧力が予め設定した圧力に達したことを検知し、この検知に基づいて、押え部材32側から100枚の封筒Eを一単位として掴む指令信号を出力する。
【0013】
前記第1のロボット14は、図1及び図2に示されるように、本体部50と、この本体部50に連結されたロボットアーム部51と、このロボットアーム部51の先端に取り付けられたハンド部52と、ロボットアーム部51及びハンド部52の駆動を制御する制御装置53とを備えて構成されている。ロボットアーム部51は、複数の腕部材51Aを繋ぎ合わせた多関節型に形成され、制御装置53の制御により一定の領域内で回動可能に設けられている。
【0014】
前記ハンド部52は、図6に示されるように、前記封筒保持部28に保持された一単位の封筒Eを表面及び裏面側から挟み込み可能な挟持手段56と、この挟持手段56と協働する隙間形成手段57とから構成されている。挟持手段56は、封筒Eを表面及び裏面側から挟み込む一対の挟持片59,59と、これら挟持片59,59の一端側に設けられたエアシリンダ60とを備えており、このエアシリンダ60の駆動によって、挟持片59,59が相互に離間接近可能となり、封筒Eを挟持可能とする。
【0015】
隙間形成手段57は、挟持片59,59の一方側に設けられた板ばね62と、この板ばね62を移動させるエアシリンダ63とを備えて構成されている。板ばね62は、前記一方の挟持片59の図中上下二箇所に設けられ、挟持片59の面位置より若干外側にシフトした位置に設けられている。ここで、板ばね62は、その基端側がエアシリンダ63に連結される連結部材64によって支持されており、その先端側が自由端側となる片持ち構造をなしている。また、板ばね62,62は、その先端が挟持片59,59の先端よりも延びる長さに設けられ、封筒Eを挟持する際に、板ばね62,62の自由端側が挟持片59,59の先端よりも前記受け部13側に延びるようになっている。なお、エアシリンダ63は、板ばね62,62を、その面と直交する方向に移動させる。
【0016】
第1のロボット14は、制御装置53の制御によって次のように動作する。
すなわち、前記センサ49が前述した設定圧を検知すると、これが制御装置53に出力される。そして制御装置53は、第1のロボット14を予めティーチングした軌跡に沿って動作させるべく駆動信号を出力する。すると、前記ロボットアーム部51が作動し、ハンド部52を図7に示される位置、すなわち図中左端側の一単位の封筒Eに対向させる。更に、ロボットアーム部51の作動によって、ハンド部52を受け部13に向って前進させ、板ばね62の内面62Aを突出した封筒Eの面に図中右側から当接させる。次いで、ロボットアーム部51が一旦停止し、図8に示されるように、板ばね62の基端側が挟持片59側に移動するようにエアシリンダ63が駆動して、封筒Eの突出部分を曲げ、突出した封筒Eの端部とそれに隣接する封筒Eとの間に隙間を形成する。その後、ロボットアーム部51が再び作動し、ハンド部52を受け部13に向って更に直進させ、図9に示されるように、板ばね62の自由端62Cを前記隙間に挿入する。次いで、ロボットアーム部51が再び停止するとともに、板ばね62の基端側が挟持片59から離間するようにエアシリンダ63が駆動し、図10に示されるように、前記隙間を拡開する。そして、ロボットアーム部51が再び作動し、ハンド部52を受け部13に向って更に前進させる。すると、板ばね62側の挟持片59が前記隙間に挿入され、他方の挟持片59は前記上下一対のブロック部材37,37間に干渉することなく挿入される。この状態で、エアシリンダ60の駆動により挟持片59,59が相互に接近し、一単位の封筒Eを挟み込む。その後、ロボットアーム部51によって、一単位の封筒Eを挟持片59,59間に挟んだまま前記端揃え装置16に運搬する。
【0017】
なお、差込部材としては、板ばね62に限定されるものではなく、前記隙間を拡開する際に、拡開を可能にする硬度を有し且つ破壊しない程度の材料で形成されていれば、ゴムや樹脂等を用いることも可能である。
【0018】
また、隙間形成手段57は、供給装置12による封筒Eの供給時に、所定の仕切部材を設定枚数毎に封筒E間に挿入し、その仕切部材を用いて隙間を形成するものや、板ばね62の先端を封筒Eを痛めない材料を用いて鋭利にし隙間を形成しやすくするもの等、本実施例と別途の手段であってもよい。このようにすると、供給装置が封筒Eの面位置をシフトする機能を有しないものあっても封筒E間の隙間形成が可能となる。
【0019】
前記端揃え装置16は、図11及び図12に示されるように、ロボットアーム部51からの封筒Eを受け取る台座66と、この台座66に受け取られた一単位の封筒Eを表面側及び裏面側から保持する支持部材67と、封筒Eの側端を揃える端揃え部材68と、この端揃え部材68を移動させるロータリーシリンダ69とを備えて構成されている。
【0020】
台座66は、封筒Eの一側端が下になるように、すなわち封筒Eの長寸側を横向きに立てた状態で設置可能となっている。支持部材67は、図12中左右両側に二対設けられている。端揃え部材68は、台座66に設置された封筒Eの開封口側と底部側に設けられた一対の突揃え部71,71にそれぞれ取り付けられ、ロータリーシリンダ69の駆動により、台座66の封筒Eの上側端が同一線上に揃う位置に回動可能となっている。なお、突揃え部71,71は、突揃え用シリンダ71Aの駆動により相互に離間接近可能となっており、これによって、台座66に設置された封筒Eの長寸側両端を同一線上に揃えることができる。
【0021】
端揃え装置16は、制御装置70(図1参照)の制御により次のように作用する。
すなわち、台座66における支持部材67,67間に封筒Eが設置されると、ロータリーシリンダ69が駆動し、端揃え部材68が封筒Eの上側端に当接して上側端を同一線上に揃えるとともに、突揃え用シリンダ71Aが駆動し、封筒Eの長寸側両端をも同一線上に揃える。
【0022】
なお、前記端揃え部材68は、ロータリーシリンダ69により回動する方式に限定されるものではなく、例えば、プッシュ式のシリンダを用いて上下方向に移動するようなものであってもよい。
【0023】
前記収容装置17は、図13に示されるように、端揃え装置16で上側端及び長寸側両端が揃えられた封筒Eを空箱B1に運搬する第2のロボット72と、空箱B1の内部に設けられた仕切材としての縦仕切板Sの相互平行度を調整する仕切材調整装置74とを備えて構成されている。
【0024】
前記第2のロボット72は、端揃え装置16の封筒Eを挟持する挟持装置76と、この挟持装置76を先端に設けた三軸ロボットのZ軸78と、このZ軸と交差するように設けられたY軸79と、このY軸79と交差するように設けられたX軸80とを備えて構成されている。挟持装置76は、一単位の封筒Eを挟持可能な挟持部82と、この挟持部82を作動させるシリンダ83とからなっている。ここで、Z軸78は図中上下方向に移動可能に設けられるとともに、Y軸79の作動によって図中左右方向にも移動可能に設けられている。また、Y軸79は、X軸80の作動により図中紙面直交方向に移動可能に設けられている。このため、挟持部82は三次元的に移動可能となる。
【0025】
第2のロボット72は、制御装置70の制御により次のように作用する。
すなわち、前記端揃え装置16で封筒Eの長寸側両端及び上側端が揃えられた後、Z軸78及びY軸79を移動させ、端揃え装置16に保持された封筒Eを跨ぐ位置に挟持部82を停止させる。このとき、シリンダ83が作動して挟持部82で一単位の封筒Eを挟持する。その後、Z軸78及びY軸79を再び移動させ、前記仕切材調整装置74によって縦仕切板Sの平行度が調整された空箱B1の各収容区分に挟持部82の封筒Eを収容する。なお、複数の収容区分のどの場所に、どのタイミングで封筒Eを収容するかは、予め第2のロボット72にティーチングされている。
【0026】
空箱B1の内部には、図14に示されるように、空箱B1の長寸幅方向に沿って前記縦仕切板Sが複数枚設けられている。縦仕切板Sは、取扱いの便宜上、その中央部が空箱B1の短寸幅方向に沿う一枚の横仕切板Kの面に交差し、当該横仕切板Kに対して揺動可能となっている。空箱B1の内部空間は縦仕切板S及び横仕切板Kで仕切られ、その仕切られた空間が封筒Eの各収容区分となる。ここで、封筒Eは、特に限定されるものではないが、その底部が横仕切板Kに沿うように、横向きの位置で各収容区分に収容される。
【0027】
前記仕切材調整装置74は、図12及び図13に示されるように、前記縦仕切板Sを挟み込み可能な挟み部材85と、この挟み部材85を移動させる挟み部移動装置86とを備えて構成されている。挟み部材85は、挟み部移動装置86に接続されて長さの異なる支持片88,89と、これら支持片88,89にそれぞれ垂下された複数の挟み片92,93とからなっている。ここで、挟み部材85は、前記横仕切板Kを挟んで縦仕切板Sの延出方向両側に一対設けられており、挟み片92,93の接近によって各縦仕切板Sを二箇所で挟み込み可能になっている。
【0028】
前記挟み部移動装置86は、空箱B1と前記端揃え装置16との間に設けられた本体部96と、この本体部96の上部に設けられ、前記支持片88,89を横仕切板Kの延出方向に進退させる第1の支持台97と、本体部96を縦仕切板Sの延出方向に移動させる第2の支持台98とにより構成されている。本体部96は、空箱B1の横仕切板Kの仮想延長線を挟んで、縦仕切板Sの延出方向両側に一対配置されるとともに、シリンダ99(図13参照)によって上下に昇降可能となっている。第1の支持台97は、シリンダ100を含んで構成され、このシリンダ100が駆動すると、支持片88,89を相互に反対方向に移動させる機構を有しており、これによって、挟み片92,93で縦仕切板Sを挟み込み可能となる。第2の支持台98は、正逆回転可能な駆動部102(図13参照)と、この駆動部102の回転軸に固定されたプーリ103(図13参照)と、本体部96の下面側に設けられた図示しないナットに係合するねじ軸104と、このねじ軸104の一端側に固定されたプーリ105と、プーリ103,105間を掛け回すベルト106とからなっている。ここで、ねじ軸104は、その他端側がフレームFに軸支されており、略中間を境にねじの螺旋方向が相互に逆向きに形成され、その各領域に本体部96がそれぞれ係合している。このため、駆動部102が駆動すれば、各本体部96が相互に離間接近することとなる。
【0029】
仕切材調整装置74は、制御装置70の制御により次のように作用する。
すなわち、前記空箱搬送装置18によって、空箱B1が支持片88,89の下方における所定位置(図12参照)に配置される前後において、シリンダ99が作動し、本体部96,96が下降する。これに伴って、図15の模式図に示されるように、各挟み片92,93も下降し、これら各挟み片92,93の間に各縦仕切板Sを介在させる。この際、各縦仕切板Sは相互に平行となっていない。次いで、第1の支持台97が移動し、図16の模式図に示されるように、挟み片92,93を相互に接近させ、挟み片92,93が縦仕切板Sの延出方向に沿って移動可能になる程度に、縦仕切板Sを緩く挟み込む。その後、駆動部102が正回転し、横仕切板K付近に存在する本体部96,96を相互に離間させながら、挟み片92,93を縦仕切板Sの延出方向に沿って移動し、複数の縦仕切板Sを相互に平行に位置決めする。この状態で、駆動部102の駆動を停止するとともに、第1の支持台97を停止して、前述したように、端揃え装置16から封筒Eを空箱B1に挿入する。そして、空箱B1の各収容区分に封筒Eが全て収容されると、第1の支持台97が移動して挟み片92,93を相互に離間させた上で、シリンダ99を上昇し、駆動部102を逆回転して本体部96,96を相互に接近させ、図12に示される初期状態に復帰させる。
【0030】
なお、挟み片92,93は、前述のように横仕切板Kを挟んで両側に一対設けられる構成に限定されず、横仕切板Kを挟む何れか一側にのみ設けてもよいし、更に復数箇所に亘って設けてもよい。
【0031】
前記空箱搬送装置18は、図1及び図2に示されるように、コンベア109上に、図示しない製函機で製函され、予め仕切板S,Kが投入された空箱B1が搭載され、図示しない駆動装置によってコンベア109が回転され、空箱B1を前記仕切材調整装置74の所定位置(図12参照)に移送可能となっている。
【0032】
前記実箱搬送装置19は、収容装置17で封筒Eが収容された実箱B2を閉蓋状態にする閉蓋装置111と、この閉蓋装置111からの実箱B1が搭載され、図示しない搬送口に繋がるコンベア112とを備えて構成されている。閉蓋装置111は、実箱B2の蓋Uを吸着可能な吸着部材113の回動によって、実箱B2を閉蓋する等の公知の構造となっている。ここで、封筒Eが収容された実箱B2を収容装置17から実箱搬送装置19に移動させる手段として、プッシャーシリンダ115が採用されている。
【0033】
空箱搬送装置18及び実箱搬送装置19は、制御装置70の制御により次のように作動する。
先ず、コンベア109が駆動することで、図示しない製函機からの空箱B1に仕切板S,Kが投入され、収容装置17に移送される。そして、空箱B1が仕切材調整装置74の所定位置(図12参照)に達したとき、コンベア109を停止して空箱B1の移送を停止する。次いで、収容装置17によって封筒Eが空箱B1の全ての収容区分に収容された後、プッシャーシリンダ115によって実箱B2を閉蓋装置111に押し出す。そして、コンベア109を再駆動させ、次なる空箱B1を仕切材調整装置74の所定位置に供給する。また、閉蓋装置111に実箱B2が供給されると、吸着部材113が作動し、封筒Eが収容された実箱B2を閉蓋する。この後、閉蓋された実箱B2は、コンベア112の駆動により図示しない搬送口に搬送される。
【0034】
次に、封筒処理装置10の全体的作用について説明する。
【0035】
製袋機11で製袋された封筒Eは、供給装置12によって、一枚づつ起立され受け部13に順次送り出されて積層状態で起立保持される。そして、受け部13に保持される封筒Eが設定量に達したことがセンサ49により検知されると、第1のロボット14が動作し、ハンド部52で受け部13から一単位の封筒Eを抜き取り、端揃え装置16に運搬する。次いで、端揃え装置16で封筒Eの上側端及び長手方向両端が揃えられ、その封筒Eを第2のロボット72によって、仕切材調整装置72で調整済みの空箱B1に収容する。封筒Eが空箱B1の全ての収容区分に収容された後、プッシャーシリンダ115によって実箱B2を閉蓋装置111に供給し、閉蓋した上で、その実箱B2を実箱搬送装置19で図示しない搬送口に搬送する。
【0036】
従って、このような実施例によれば、支持片88,89にそれぞれ垂下された複数の挟み片92,93は、縦仕切板Sを挟み込んだ後、挟み部移動装置86により縦仕切板Sの延出方向に移動可能になっているから、複数の縦仕切板Sの相互平行度を自動的に調整可能となり、封筒Eを空箱B1に収容する作業の一層の効率化を図ることができる。
【0037】
なお、前記実施例においては、封筒Eを対象としているが、本発明はこれに限られず、前記実施例と同様の構成で、葉書、各種のフィルム、若しくはシート等の他の紙葉類を対象とすることも可能である。
【0038】
また、本発明における装置各部の構成は図示構成例に限定されるものではなく、実質的に同様の作用を奏する限りにおいて、種々の変更が可能である。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、箱の内部を複数区分に仕切る複数の仕切材を挟み込み可能な挟み部材と、当該挟み部材を前記箱の一側面と略平行な方向に沿って移動させる挟み部移動装置とを備え、前記挟み部材の移動により、前記仕切材の相互平行度を調整可能にしたから、仕切材の相互平行度を手作業によらず自動的に行うことができ、封筒等の内容物を箱に収容する労力を軽減して当該収容作業の効率化を促進することが期待できる。
【0040】
また、前記挟み部材を、前記仕切材を二箇所で仕切材を挟み込み可能となるように一対設け、前記駆動装置を、前記一対の挟み部材を前記仕切材の延出方向に沿って相互に離間する方向に移動可能としたから、仕切材の相互平行度を一層確実に調整可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る封筒処理装置の概略正面図。
【図2】図1の概略平面図。
【図3】受け部の概略拡大正面図。
【図4】図3の概略平面図。
【図5】押え部材の概略拡大斜視図。
【図6】ハンド部の概略拡大斜視図。
【図7】板ばねが積層された封筒に挿入される前の状態を示す模式図。
【図8】板ばねが封筒の突出部分に当接して隙間を形成する動作を説明する模式図。
【図9】板ばねが突出した封筒と隣接する封筒との間に差し入れられた状態を示す模式図。
【図10】板ばねにより隙間を拡開する動作を説明する模式図。
【図11】端揃え装置の概略拡大側面図。
【図12】端揃え装置及び仕切材調整装置の概略拡大平面図。
【図13】収容装置の概略拡大正面図。
【図14】箱の概略斜視図。
【図15】挟み片が箱に挿入される動作を説明する模式図。
【図16】挟み片が仕切材を挟んで移動する動作を説明する模式図。
【符号の説明】
74 仕切材調整装置
85 挟み部材
86 挟み部移動装置
B1 空箱
S 縦仕切板
【発明の属する技術分野】
本発明は仕切材調整装置に係り、更に詳しくは、箱の内部を複数区分に仕切る複数の仕切材の相互平行度を調整可能な仕切材調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
製袋機で製造された定型サイズの封筒を出荷時に収容する箱は、その内部に仕切材としての縦仕切板を複数有するタイプのものが一般的に使用され、この縦仕切板で仕切られた各収容区分に、所定枚数を一単位とする製袋後の封筒の束が横向きに起立した状態で収容されるようになっている。縦仕切板は、箱の長寸方向に沿って延出しており、これら縦仕切板の略中央部には一枚の横仕切板が交差している。ここで、縦仕切板及び横仕切板は、取扱いの便宜上から、相互に折り畳み方向に揺動可能になっている。従って、箱に封筒が収容されていない状態では、箱の搬送により、縦仕切板が相互に平行となっていないことが多く、各封筒収容区分のスペースにバラツキが生じる。このため、封筒を箱に収容する際に、所定のスペースより狭くなった収容区分を形成する縦仕切材を相互に拡開させる作業が不回避的に必要となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、製袋された封筒を箱に収容する作業は、手作業で行われるのが一般的であるため、前述の縦仕切材の拡開作業も手作業で行われるのが現状である。その一方で、製袋機は高速処理能力を有するものが普及しつつある。このため、製袋された封筒を箱に収容する作業速度が封筒の供給速度に追い付かず、高速な製袋機を導入しても、封筒の梱包処理作業の遅延が、製袋機の高速機能を著しく減殺することとなり、全体としての作業効率を向上させ得ないという不都合を招来する。また、搬送時における封筒の損傷防止の観点から、箱の収容区分は、封筒をきっちりと収容できる仕切空間を形成する大きさに設けられているため、封筒を箱に収容する際には、束ねられた封筒の端縁が前記収容区分を形成する縦仕切板の内面等にどうしても引っ掛かる。つまり、手作業で封筒を収容する作業でも、仕切材が精度良く平行な状態に保たれていないと、その平行度を直しながら封筒を収容する必要があり、非常に労力を要し、これが、作業効率の低下を招来する大きな要因となっていた。
【0004】
【発明の目的】
本発明は、このような不都合に着目して案出されたものであり、その目的は、箱の内部を仕切る複数の仕切材の相互平行度を自動的に調整することができる仕切材調整装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明は、箱の内部を複数区分に仕切る複数の仕切材を挟み込み可能な挟み部材と、当該挟み部材を前記箱の一側面と略平行な方向に沿って移動させる挟み部移動装置とを備え、前記挟み部材の移動により、前記仕切材の相互平行度を調整可能にし、
前記挟み部材は、前記仕切材を二箇所で挟み込み可能となるように一対設けられ、前記挟み部移動装置は、前記一対の挟み部材を前記仕切材の延出方向に沿って相互に離間する方向に移動可能にする、という構成を採用している。このような構成によれば、仕切材の相互平行度を手作業によらず自動的に行うことができるから、封筒等の内容物を箱に収容する労力を軽減することができ、当該収容作業の効率化を促進することが期待できる。また、仕切材の相互平行度を一層確実に調整することができる。
【0007】
【実施例】
以下、本発明に係る仕切材調整装置が封筒処理装置に適用された実施例を図面を参照しながら説明する。
なお、本実施例中『封筒の側端』とは、封筒の開封口及び底部を除く封筒の両側端について用いられる。
【0008】
図1には、封筒処理装置の概略正面図が示され、図2には、その概略平面図が示されている。これらの図において、封筒処理装置10は、封筒Eを製造する製袋機11の下流側に位置し、封筒Eを一枚ずつ連続的に供給する公知の供給装置12からの封筒Eを、その面を略鉛直方向に向けて縦方向に順次積層して保持する受け部13と、この受け部13で保持された複数枚の封筒Eを一単位として抜き取る第1のロボット14と、この第1のロボット14で抜き取られた封筒Eの端揃えを行う端揃え装置16と、この端揃え装置16からの封筒Eを空箱B1に収容する収容装置17と、この収容装置17に空箱B1を供給する空箱搬送装置18と、収容装置17で封筒Eが収容された実箱B2を搬送する実箱搬送装置19とを備えて構成されている。なお、図1において、第1のロボット14は、図面の錯綜を避けるため、一点鎖線で示すこととする。
【0009】
前記供給装置12は、封筒Eが受け部13に供給される際に、例えば、100枚程度を一単位として、その単位毎に一枚の封筒Eの面位置を図1中手前側にシフトし、封筒Eの側端を部分的に突出可能とする機能を有する。
【0010】
前記受け部13は、図3及び図4にも示されるように、供給装置12からの封筒Eをその開封口を上にして起立した状態で受け取り可能な封筒保持部28と、封筒保持部28上の封筒Eの転倒を防止する押え装置29とを備えて構成されている。封筒保持部28は、特に限定されるものではないが、100枚を一単位とした四単位すなわち400枚の封筒Eを受け取り可能に設けられている。なお、封筒保持部28は、モータ30によって連続駆動するベルトコンベヤ31を有し、このベルトコンベヤ31は、封筒Eの供給速度に追従して、図3中反時計方向に回転可能となっている。
【0011】
前記押え装置29は、封筒Eの左側面、すなわち図3中左側に配置されている。この押え装置29は、封筒Eの面を押え付け可能な押え部材32と、この押え部材32を供給装置12に対して進退可能にする追従機構33及び正逆回転可能な駆動部34とからなる。押え部材32は、図5に示されるように、略方形状の板部材36の図中上下両端に、上下ブロック部材37,37を固定して形成される。ここで、上下ブロック部材37,37の内面37Aは、封筒保持部28の封筒Eの面に当接するようになっている。また、上下ブロック部材37,37の一側端には、先端が若干屈曲した押え片38がそれぞれ固定されており、これにより、封筒保持部28で保持された封筒Eの図4中上方側への位置ずれ若しくは転倒を防止する。
【0012】
前記追従機構33は、図3及び図4に示されるように、前記板部材36に連なる連結部材39と、この連結部材39が固定されるブラケット40と、このブラケット40が固定される台部材41と、この台部材41の下面側に固定されるナット42と、一端側がナット42に係合し、他端側がフレームFに軸支されて、前記封筒保持部28の延出方向に対して略平行に延びるねじ軸43とを備えて構成されている。駆動部34の回転軸には、プーリ44が固定される一方、前記ねじ軸43の図4中左端にはプーリー46が固定され、これらプーリー44,46間にはベルト47が掛け回されている。ここでは、駆動部34が正転すると、プーリー44,46及びベルト47を介してねじ軸43が回転し、台部材41に固定された押え部材32が供給装置12に向って移動可能となっている。また、駆動部34は、供給装置12による封筒Eの供給が開始されると反転し、その供給速度に追従した速度で押え部材32を前述と逆方向に後退させるとともに、予め設定された封筒Eのストック量に達すると回転を停止するようになっている。これによって、供給装置12から順次供給される封筒Eは、常時起立した状態で受け部13に保持されることとなる。なお、押え部材32の反供給装置12側にはセンサ49が設けられ、このセンサ49は、供給装置12から順次供給される封筒Eの積層量が増えて、押え部材32に与えられた圧力が予め設定した圧力に達したことを検知し、この検知に基づいて、押え部材32側から100枚の封筒Eを一単位として掴む指令信号を出力する。
【0013】
前記第1のロボット14は、図1及び図2に示されるように、本体部50と、この本体部50に連結されたロボットアーム部51と、このロボットアーム部51の先端に取り付けられたハンド部52と、ロボットアーム部51及びハンド部52の駆動を制御する制御装置53とを備えて構成されている。ロボットアーム部51は、複数の腕部材51Aを繋ぎ合わせた多関節型に形成され、制御装置53の制御により一定の領域内で回動可能に設けられている。
【0014】
前記ハンド部52は、図6に示されるように、前記封筒保持部28に保持された一単位の封筒Eを表面及び裏面側から挟み込み可能な挟持手段56と、この挟持手段56と協働する隙間形成手段57とから構成されている。挟持手段56は、封筒Eを表面及び裏面側から挟み込む一対の挟持片59,59と、これら挟持片59,59の一端側に設けられたエアシリンダ60とを備えており、このエアシリンダ60の駆動によって、挟持片59,59が相互に離間接近可能となり、封筒Eを挟持可能とする。
【0015】
隙間形成手段57は、挟持片59,59の一方側に設けられた板ばね62と、この板ばね62を移動させるエアシリンダ63とを備えて構成されている。板ばね62は、前記一方の挟持片59の図中上下二箇所に設けられ、挟持片59の面位置より若干外側にシフトした位置に設けられている。ここで、板ばね62は、その基端側がエアシリンダ63に連結される連結部材64によって支持されており、その先端側が自由端側となる片持ち構造をなしている。また、板ばね62,62は、その先端が挟持片59,59の先端よりも延びる長さに設けられ、封筒Eを挟持する際に、板ばね62,62の自由端側が挟持片59,59の先端よりも前記受け部13側に延びるようになっている。なお、エアシリンダ63は、板ばね62,62を、その面と直交する方向に移動させる。
【0016】
第1のロボット14は、制御装置53の制御によって次のように動作する。
すなわち、前記センサ49が前述した設定圧を検知すると、これが制御装置53に出力される。そして制御装置53は、第1のロボット14を予めティーチングした軌跡に沿って動作させるべく駆動信号を出力する。すると、前記ロボットアーム部51が作動し、ハンド部52を図7に示される位置、すなわち図中左端側の一単位の封筒Eに対向させる。更に、ロボットアーム部51の作動によって、ハンド部52を受け部13に向って前進させ、板ばね62の内面62Aを突出した封筒Eの面に図中右側から当接させる。次いで、ロボットアーム部51が一旦停止し、図8に示されるように、板ばね62の基端側が挟持片59側に移動するようにエアシリンダ63が駆動して、封筒Eの突出部分を曲げ、突出した封筒Eの端部とそれに隣接する封筒Eとの間に隙間を形成する。その後、ロボットアーム部51が再び作動し、ハンド部52を受け部13に向って更に直進させ、図9に示されるように、板ばね62の自由端62Cを前記隙間に挿入する。次いで、ロボットアーム部51が再び停止するとともに、板ばね62の基端側が挟持片59から離間するようにエアシリンダ63が駆動し、図10に示されるように、前記隙間を拡開する。そして、ロボットアーム部51が再び作動し、ハンド部52を受け部13に向って更に前進させる。すると、板ばね62側の挟持片59が前記隙間に挿入され、他方の挟持片59は前記上下一対のブロック部材37,37間に干渉することなく挿入される。この状態で、エアシリンダ60の駆動により挟持片59,59が相互に接近し、一単位の封筒Eを挟み込む。その後、ロボットアーム部51によって、一単位の封筒Eを挟持片59,59間に挟んだまま前記端揃え装置16に運搬する。
【0017】
なお、差込部材としては、板ばね62に限定されるものではなく、前記隙間を拡開する際に、拡開を可能にする硬度を有し且つ破壊しない程度の材料で形成されていれば、ゴムや樹脂等を用いることも可能である。
【0018】
また、隙間形成手段57は、供給装置12による封筒Eの供給時に、所定の仕切部材を設定枚数毎に封筒E間に挿入し、その仕切部材を用いて隙間を形成するものや、板ばね62の先端を封筒Eを痛めない材料を用いて鋭利にし隙間を形成しやすくするもの等、本実施例と別途の手段であってもよい。このようにすると、供給装置が封筒Eの面位置をシフトする機能を有しないものあっても封筒E間の隙間形成が可能となる。
【0019】
前記端揃え装置16は、図11及び図12に示されるように、ロボットアーム部51からの封筒Eを受け取る台座66と、この台座66に受け取られた一単位の封筒Eを表面側及び裏面側から保持する支持部材67と、封筒Eの側端を揃える端揃え部材68と、この端揃え部材68を移動させるロータリーシリンダ69とを備えて構成されている。
【0020】
台座66は、封筒Eの一側端が下になるように、すなわち封筒Eの長寸側を横向きに立てた状態で設置可能となっている。支持部材67は、図12中左右両側に二対設けられている。端揃え部材68は、台座66に設置された封筒Eの開封口側と底部側に設けられた一対の突揃え部71,71にそれぞれ取り付けられ、ロータリーシリンダ69の駆動により、台座66の封筒Eの上側端が同一線上に揃う位置に回動可能となっている。なお、突揃え部71,71は、突揃え用シリンダ71Aの駆動により相互に離間接近可能となっており、これによって、台座66に設置された封筒Eの長寸側両端を同一線上に揃えることができる。
【0021】
端揃え装置16は、制御装置70(図1参照)の制御により次のように作用する。
すなわち、台座66における支持部材67,67間に封筒Eが設置されると、ロータリーシリンダ69が駆動し、端揃え部材68が封筒Eの上側端に当接して上側端を同一線上に揃えるとともに、突揃え用シリンダ71Aが駆動し、封筒Eの長寸側両端をも同一線上に揃える。
【0022】
なお、前記端揃え部材68は、ロータリーシリンダ69により回動する方式に限定されるものではなく、例えば、プッシュ式のシリンダを用いて上下方向に移動するようなものであってもよい。
【0023】
前記収容装置17は、図13に示されるように、端揃え装置16で上側端及び長寸側両端が揃えられた封筒Eを空箱B1に運搬する第2のロボット72と、空箱B1の内部に設けられた仕切材としての縦仕切板Sの相互平行度を調整する仕切材調整装置74とを備えて構成されている。
【0024】
前記第2のロボット72は、端揃え装置16の封筒Eを挟持する挟持装置76と、この挟持装置76を先端に設けた三軸ロボットのZ軸78と、このZ軸と交差するように設けられたY軸79と、このY軸79と交差するように設けられたX軸80とを備えて構成されている。挟持装置76は、一単位の封筒Eを挟持可能な挟持部82と、この挟持部82を作動させるシリンダ83とからなっている。ここで、Z軸78は図中上下方向に移動可能に設けられるとともに、Y軸79の作動によって図中左右方向にも移動可能に設けられている。また、Y軸79は、X軸80の作動により図中紙面直交方向に移動可能に設けられている。このため、挟持部82は三次元的に移動可能となる。
【0025】
第2のロボット72は、制御装置70の制御により次のように作用する。
すなわち、前記端揃え装置16で封筒Eの長寸側両端及び上側端が揃えられた後、Z軸78及びY軸79を移動させ、端揃え装置16に保持された封筒Eを跨ぐ位置に挟持部82を停止させる。このとき、シリンダ83が作動して挟持部82で一単位の封筒Eを挟持する。その後、Z軸78及びY軸79を再び移動させ、前記仕切材調整装置74によって縦仕切板Sの平行度が調整された空箱B1の各収容区分に挟持部82の封筒Eを収容する。なお、複数の収容区分のどの場所に、どのタイミングで封筒Eを収容するかは、予め第2のロボット72にティーチングされている。
【0026】
空箱B1の内部には、図14に示されるように、空箱B1の長寸幅方向に沿って前記縦仕切板Sが複数枚設けられている。縦仕切板Sは、取扱いの便宜上、その中央部が空箱B1の短寸幅方向に沿う一枚の横仕切板Kの面に交差し、当該横仕切板Kに対して揺動可能となっている。空箱B1の内部空間は縦仕切板S及び横仕切板Kで仕切られ、その仕切られた空間が封筒Eの各収容区分となる。ここで、封筒Eは、特に限定されるものではないが、その底部が横仕切板Kに沿うように、横向きの位置で各収容区分に収容される。
【0027】
前記仕切材調整装置74は、図12及び図13に示されるように、前記縦仕切板Sを挟み込み可能な挟み部材85と、この挟み部材85を移動させる挟み部移動装置86とを備えて構成されている。挟み部材85は、挟み部移動装置86に接続されて長さの異なる支持片88,89と、これら支持片88,89にそれぞれ垂下された複数の挟み片92,93とからなっている。ここで、挟み部材85は、前記横仕切板Kを挟んで縦仕切板Sの延出方向両側に一対設けられており、挟み片92,93の接近によって各縦仕切板Sを二箇所で挟み込み可能になっている。
【0028】
前記挟み部移動装置86は、空箱B1と前記端揃え装置16との間に設けられた本体部96と、この本体部96の上部に設けられ、前記支持片88,89を横仕切板Kの延出方向に進退させる第1の支持台97と、本体部96を縦仕切板Sの延出方向に移動させる第2の支持台98とにより構成されている。本体部96は、空箱B1の横仕切板Kの仮想延長線を挟んで、縦仕切板Sの延出方向両側に一対配置されるとともに、シリンダ99(図13参照)によって上下に昇降可能となっている。第1の支持台97は、シリンダ100を含んで構成され、このシリンダ100が駆動すると、支持片88,89を相互に反対方向に移動させる機構を有しており、これによって、挟み片92,93で縦仕切板Sを挟み込み可能となる。第2の支持台98は、正逆回転可能な駆動部102(図13参照)と、この駆動部102の回転軸に固定されたプーリ103(図13参照)と、本体部96の下面側に設けられた図示しないナットに係合するねじ軸104と、このねじ軸104の一端側に固定されたプーリ105と、プーリ103,105間を掛け回すベルト106とからなっている。ここで、ねじ軸104は、その他端側がフレームFに軸支されており、略中間を境にねじの螺旋方向が相互に逆向きに形成され、その各領域に本体部96がそれぞれ係合している。このため、駆動部102が駆動すれば、各本体部96が相互に離間接近することとなる。
【0029】
仕切材調整装置74は、制御装置70の制御により次のように作用する。
すなわち、前記空箱搬送装置18によって、空箱B1が支持片88,89の下方における所定位置(図12参照)に配置される前後において、シリンダ99が作動し、本体部96,96が下降する。これに伴って、図15の模式図に示されるように、各挟み片92,93も下降し、これら各挟み片92,93の間に各縦仕切板Sを介在させる。この際、各縦仕切板Sは相互に平行となっていない。次いで、第1の支持台97が移動し、図16の模式図に示されるように、挟み片92,93を相互に接近させ、挟み片92,93が縦仕切板Sの延出方向に沿って移動可能になる程度に、縦仕切板Sを緩く挟み込む。その後、駆動部102が正回転し、横仕切板K付近に存在する本体部96,96を相互に離間させながら、挟み片92,93を縦仕切板Sの延出方向に沿って移動し、複数の縦仕切板Sを相互に平行に位置決めする。この状態で、駆動部102の駆動を停止するとともに、第1の支持台97を停止して、前述したように、端揃え装置16から封筒Eを空箱B1に挿入する。そして、空箱B1の各収容区分に封筒Eが全て収容されると、第1の支持台97が移動して挟み片92,93を相互に離間させた上で、シリンダ99を上昇し、駆動部102を逆回転して本体部96,96を相互に接近させ、図12に示される初期状態に復帰させる。
【0030】
なお、挟み片92,93は、前述のように横仕切板Kを挟んで両側に一対設けられる構成に限定されず、横仕切板Kを挟む何れか一側にのみ設けてもよいし、更に復数箇所に亘って設けてもよい。
【0031】
前記空箱搬送装置18は、図1及び図2に示されるように、コンベア109上に、図示しない製函機で製函され、予め仕切板S,Kが投入された空箱B1が搭載され、図示しない駆動装置によってコンベア109が回転され、空箱B1を前記仕切材調整装置74の所定位置(図12参照)に移送可能となっている。
【0032】
前記実箱搬送装置19は、収容装置17で封筒Eが収容された実箱B2を閉蓋状態にする閉蓋装置111と、この閉蓋装置111からの実箱B1が搭載され、図示しない搬送口に繋がるコンベア112とを備えて構成されている。閉蓋装置111は、実箱B2の蓋Uを吸着可能な吸着部材113の回動によって、実箱B2を閉蓋する等の公知の構造となっている。ここで、封筒Eが収容された実箱B2を収容装置17から実箱搬送装置19に移動させる手段として、プッシャーシリンダ115が採用されている。
【0033】
空箱搬送装置18及び実箱搬送装置19は、制御装置70の制御により次のように作動する。
先ず、コンベア109が駆動することで、図示しない製函機からの空箱B1に仕切板S,Kが投入され、収容装置17に移送される。そして、空箱B1が仕切材調整装置74の所定位置(図12参照)に達したとき、コンベア109を停止して空箱B1の移送を停止する。次いで、収容装置17によって封筒Eが空箱B1の全ての収容区分に収容された後、プッシャーシリンダ115によって実箱B2を閉蓋装置111に押し出す。そして、コンベア109を再駆動させ、次なる空箱B1を仕切材調整装置74の所定位置に供給する。また、閉蓋装置111に実箱B2が供給されると、吸着部材113が作動し、封筒Eが収容された実箱B2を閉蓋する。この後、閉蓋された実箱B2は、コンベア112の駆動により図示しない搬送口に搬送される。
【0034】
次に、封筒処理装置10の全体的作用について説明する。
【0035】
製袋機11で製袋された封筒Eは、供給装置12によって、一枚づつ起立され受け部13に順次送り出されて積層状態で起立保持される。そして、受け部13に保持される封筒Eが設定量に達したことがセンサ49により検知されると、第1のロボット14が動作し、ハンド部52で受け部13から一単位の封筒Eを抜き取り、端揃え装置16に運搬する。次いで、端揃え装置16で封筒Eの上側端及び長手方向両端が揃えられ、その封筒Eを第2のロボット72によって、仕切材調整装置72で調整済みの空箱B1に収容する。封筒Eが空箱B1の全ての収容区分に収容された後、プッシャーシリンダ115によって実箱B2を閉蓋装置111に供給し、閉蓋した上で、その実箱B2を実箱搬送装置19で図示しない搬送口に搬送する。
【0036】
従って、このような実施例によれば、支持片88,89にそれぞれ垂下された複数の挟み片92,93は、縦仕切板Sを挟み込んだ後、挟み部移動装置86により縦仕切板Sの延出方向に移動可能になっているから、複数の縦仕切板Sの相互平行度を自動的に調整可能となり、封筒Eを空箱B1に収容する作業の一層の効率化を図ることができる。
【0037】
なお、前記実施例においては、封筒Eを対象としているが、本発明はこれに限られず、前記実施例と同様の構成で、葉書、各種のフィルム、若しくはシート等の他の紙葉類を対象とすることも可能である。
【0038】
また、本発明における装置各部の構成は図示構成例に限定されるものではなく、実質的に同様の作用を奏する限りにおいて、種々の変更が可能である。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、箱の内部を複数区分に仕切る複数の仕切材を挟み込み可能な挟み部材と、当該挟み部材を前記箱の一側面と略平行な方向に沿って移動させる挟み部移動装置とを備え、前記挟み部材の移動により、前記仕切材の相互平行度を調整可能にしたから、仕切材の相互平行度を手作業によらず自動的に行うことができ、封筒等の内容物を箱に収容する労力を軽減して当該収容作業の効率化を促進することが期待できる。
【0040】
また、前記挟み部材を、前記仕切材を二箇所で仕切材を挟み込み可能となるように一対設け、前記駆動装置を、前記一対の挟み部材を前記仕切材の延出方向に沿って相互に離間する方向に移動可能としたから、仕切材の相互平行度を一層確実に調整可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る封筒処理装置の概略正面図。
【図2】図1の概略平面図。
【図3】受け部の概略拡大正面図。
【図4】図3の概略平面図。
【図5】押え部材の概略拡大斜視図。
【図6】ハンド部の概略拡大斜視図。
【図7】板ばねが積層された封筒に挿入される前の状態を示す模式図。
【図8】板ばねが封筒の突出部分に当接して隙間を形成する動作を説明する模式図。
【図9】板ばねが突出した封筒と隣接する封筒との間に差し入れられた状態を示す模式図。
【図10】板ばねにより隙間を拡開する動作を説明する模式図。
【図11】端揃え装置の概略拡大側面図。
【図12】端揃え装置及び仕切材調整装置の概略拡大平面図。
【図13】収容装置の概略拡大正面図。
【図14】箱の概略斜視図。
【図15】挟み片が箱に挿入される動作を説明する模式図。
【図16】挟み片が仕切材を挟んで移動する動作を説明する模式図。
【符号の説明】
74 仕切材調整装置
85 挟み部材
86 挟み部移動装置
B1 空箱
S 縦仕切板
Claims (1)
- 箱の内部を複数区分に仕切る複数の仕切材を挟み込み可能な挟み部材と、当該挟み部材を前記箱の一側面と略平行な方向に沿って移動させる挟み部移動装置とを備え、前記挟み部材の移動により、前記仕切材の相互平行度を調整可能にし、
前記挟み部材は、前記仕切材を二箇所で挟み込み可能となるように一対設けられ、前記挟み部移動装置は、前記一対の挟み部材を前記仕切材の延出方向に沿って相互に離間する方向に移動可能にすることを特徴とする仕切材調整装置。
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JP12029798A JP3560469B2 (ja) | 1998-04-30 | 1998-04-30 | 仕切材調整装置 |
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