JP3559861B2 - 血管内フィルター - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、血管内における脂肪栓子、血栓等の塞栓子の堆積による血管狹窄の治療において、上記堆積塞栓子が剥離して末梢血管に梗塞等の二次障害を引き起す危険を防止するための血管内フィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、バルーンカテーテルを血管狹窄部に挿入し、該バルーンをふくらませて上記狹窄部の拡張治療を行った場合、狹窄部に堆積する脂肪栓子、血栓等の塞栓子が血流中に剥離し、これを放置すると、上記塞栓子の剥離片が血流にのって血管末梢に流れ、末梢血管の梗塞を招く重大な危険がある。
【0003】
そこで、上記危険を防止するため、従来は、血管狹窄部から血流下流がわの適宜位置に別のバルーンをふくらませて血管内をブロックし、該ブロックバルーンにより上記塞栓子剥離片の末梢血管への流通を阻止し、治療後上記塞栓子剥離片を上記カテーテルを通じて吸い取る方法が採られたが、この方法では、上記ブロックバルーンにより末梢血管が虚血状態となるため、狹窄部拡張治療を短時間で完了させなければならない欠点があった。
【0004】
また、上例のブロックバルーンに代え、数本の形状記憶合金線の束に、各合金線の交錯したバスケット形のフィルターに変態するように予め形状記憶処理を施し、この合金線束を血管内の所定位置でバスケット形フィルターに変態させ、該フィルターにより血液は通すが上記塞栓子剥離片を瀘滓としてフィルター内に回収する方法が提案されたが、合金線のフィルターでは塞栓子剥離片の小片はほとんど回収することができず、しかも数本の合金線をカテーテル内に通して所定位置に案内するには、該カテーテルを相当太いものにしなければならず、そのため細い血管内での使用に合併症を起す危険があると共に、動脈硬化等により血管のカーブがきつい部位では、カテーテルの通過が困難になる等の難点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、塞栓子剥離片を十分に回収すると共に、カテーテル内に収納して細い血管内にも導入することのできる血管内フィルターを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成する手段として、本願発明は、
血管内の血流温度より低い温度において直線状にある屈撓性の形状記憶合金線を、柔軟瀘膜からなる一端開口の濾過袋内に該開口から挿入し、
上記形状記憶合金線は、血管内血流温度を変態点として、
(イ)該合金線後部における上記濾過袋開口の半口縁部とほぼ同長とした環状開口線予定部をらせん1巻き線に、
(ロ)それと連続して合金線前端までの環状保持線に予定部を、上記らせん1巻き線と同径のらせん複数巻き線に、
それぞれ変態するように形状記憶処理してあり、
上記濾過袋は、その開口の半口縁部を上記形状記憶合金線の環状開口線予定部に接合してある、
血管内フィルターを提案する。
【0007】
本発明における上記「形状記憶合金線」には、ニッケル・チタン系合金線、ニッケル・アルミニウム系合金線、その他種々のものが使用され、その太さは、用途に応じて適宜選定されるが、一般的には直径0.025〜0.5mmである。 また、上記「瀘膜」には、極細合成フィラメントのネット、合成樹脂またはゴムの孔あきフィルム、極細合成繊維不織布、限外瀘過膜その他種々のものが使用される。
【0008】
上記瀘膜のメッシュまたは透過孔の具体的大きさに関しては、塞栓子剥離片を回収する場合、通常赤血球の大きさが7〜10ミクロン以下(白血球は変形自在であるから赤血球以下と考えてよい)であるのに対し、血管狹窄部拡張施術時に末梢に流れる塞栓子剥離片の最小のものは50〜100ミクロンと報告されているので、瀘膜のメッシュまたは透過孔は、理論上は赤血球10ミクロンより大きく、塞栓子剥離片50ミクロンより小さい範囲となる。しかし、一般に赤血球は広くない透過孔を通過するとき壊れるおそれがあるので、安全通過を考慮し、さらに危険な塞栓子剥離片を十分に捕捉するため、好ましくは、一例として約20〜40ミクロンである。
以下図面を参照して本発明の実施例について説明する。
【0009】
【実施例】
図1において、屈撓性を有する細長の鋼線からなる操作線(2)の前端に、血管内の血流温度(32℃以上)より低い温度において直線状にある屈撓性の形状記憶合金線(3)を一線上に接続し、該合金線(3)は、32℃を変態点として、同図(イ)に示すようにその後部の環状開口線予定部(P)がらせん1巻き線に、それと連続してそれから前端までの環状保持線予定部(Q)が上記らせん1巻き線と同径のらせん3巻き線にそれぞれ変態するように形状記憶処理してあり、このような合金線(3)を、メッシュ約40ミクロンの柔軟なネット瀘膜(5)からなる一端開口(6)の縦長の濾過袋(4)(同図(ロ))内に該開口(6)から挿入すると共に、該濾過袋(4)の開口(6)の口縁部の半口縁部を、同図(ハ)に示すように、上記合金線(3)の環状開口線予定部(P)に接合して、変態前の血管内フィルター(1)を形成してある。
【0010】
この場合、上記合金線(3)の環状開口線予定部(P)の長さは、上記濾過袋(4)の開口(6)の半口縁とほぼ合致するように設計される。(7)は上記合金線(3)の前端に設けた押し片である。なお、上記濾過袋(4)の長さは、上記合金線(3)が挿入されたとき、合金線(3)全体を直線状のまま内包できるように設計される。
【0011】
上記図1(ハ)のようなフィルター(1)を32℃に加温すると、上記形状記憶合金線(3)の環状開口線予定部(P)がらせん1巻きの環状開口線(P’)に変態し、それにより同図(ニ)のように濾過袋(4)の開口(6)の半口縁部をらせん状円形に拡開すると共に、残りの自由半口縁部をひだ寄せ(8)し、また環状保持線予定部(Q)が濾過袋(4)内でらせん3巻きのトンネル状に連続する三重らせん状環状保持線(Q’)に変態しつつ上記開口線(P’)がわに寄って濾過袋(4)後部を円筒状に拡開すると共に、上記ひだ寄せ(8)に対応する袋(4)半体を余剰部(9)としてだぶつかせることとなる。
【0012】
上記変態時に、上記ひだ寄せ(8)が濾過袋(4)内に形成された場合該ひだ寄せ(8)から塞栓子を通過させるおそれがある。これを防止するため、例えば、上記ひだ寄せ(8)の口縁部に別の形状記憶合金線を接合しておき、該合金線が血流温度を変態点として、上記ひだ寄せ(8)部の口縁を閉じる等適宜の手段を施すとよい。
【0013】
一例として、上記図1と実質的に同一の血管内フィルター(1a)を使用して血管狹窄部の拡張治療を行う例について説明する。図(イ)において、血管(A)内の塞栓子(B)による狹窄部(C)にガイドワイヤ(D)を挿入し、該ワイヤ(D)を案内として可撓性のフィルター供給用カテーテル(E)を狹窄部(C)の若干先まで挿入する。
【0014】
ついで、上記ワイヤ(D)を引き抜いた後、同図(ロ)のように上記カテーテル(E)内に、本例では図(ハ)と実質的に同一の変態前フィルター(1a)を挿入し、前方へ押し進めていく。その間、好ましくは、例えば変態点(32℃)以下に冷却した生理食塩水等をカテーテル(E)内に送って形状記憶合金線(3a)の変態を抑制する。
【0015】
上記フィルター(1a)をカテーテル(E)先端から血流中に押し出せば、同図(ハ)のように上記フィルター(1a)が変態し、そのらせん1巻きの環状開口線(Pa’)が濾過袋(4a)の開口(6a)の半口縁部を円形に拡開すると共に残りの半口縁部をひだ寄せして血管(A)内壁に当接し、又三重らせん状環状保持線(Qa’)が濾過袋(4a)の後部を同様に拡開して血管内壁に当接し、それにより開口線(Pa’)と保持線(Qa’)とで濾過袋(4a)を血流に抗して定位置に保持すると共に、保持線(Qa’)が血流による開口線(Pa’)の倒伏を阻止して濾過袋の開口(6a)を正姿勢に支える。
【0016】
その状態で、上記カテーテル(E)を引き抜き、代ってフィルター(1a)の操作線(2a)を案内として同図(ニ)のようにバルーンカテーテル(F)を挿入し、その先端の収縮したバルーン(G)を狹窄部(C)に進出させ、ついで同図(ホ)のようにバルーン(G)をふくらませて狹窄部拡張を行う。
【0017】
拡張後同図(ヘ)のようにバルーン(G)を収縮させて引き抜くと、堆積していた塞栓子(B)の相当量が剥離して血流とともに濾過袋(4a)内に流入し、そこで血液は瀘膜(5a)を通過するが塞栓子(B)剥離片は瀘滓として濾過袋(4a)内に回収されていく。
【0018】
次に、上記フィルター(1a)の操作線(2a)を案内として、上記カテーテル(E)より若干太い屈撓性の搬送用カテーテル(H)を挿入し、ついで同図(ト)のように操作線(2a)を引っ張って剥離片の入った濾過袋(4a)を上記カテーテル(H)内に引き入れ、該カテーテル(H)とともに引き抜く。
【0019】
本発明の血管内フィルターのさらに他の実施例として、変態前において、濾過袋内に挿入された直線状形状記憶合金線の前端部分を、該濾過袋前端を摺動自在に貫通して案内線として前方へ適宜長突出させ、該案内線を上記フィルター供給用カテーテルの前端から突出させて、所定位置にフィルターを挿入する際の案内手段に使用することもできる。
【0020】
【発明の効果】
本発明の血管フィルターによれば、変態前においては、1本の直線状の屈撓性形状記憶合金線の外周に、濾過袋を包被状態に取りつけたから、全体として細く収束することができ、それにより細い血管内や動脈硬化等により曲りのきつくなった血管内にも容易に導 入することが可能となるのであり、しかも血管内で変態したときは、らせん1巻きの環状開口線で濾過袋の口を円形に開き、それに連続するらせん複数巻きの環状保持線で上記環状開口線を倒伏しないように正姿勢に支え、それにより塞栓子剥離片等の確実な取りこみ、回収を継続できるのである
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で、
(イ)本例に使用される形状記憶合金線の一部省略正面図である。
(ロ)本例に使用される濾過袋の正面図である。
(ハ)本例の血管内フィルターの一部省略正面図である。
(ニ)変態後の血管内フィルターの斜面図である。
【図2】血管狹窄部の治療に使用した例で、
(イ)フィルター供給用カテーテルを挿入した状態の略線断面図である。
(ロ)血管内フィルターの供給時の略線断面図である。
(ハ)血管内フィルターを変態させた状態の略線断面図である。
(ニ)バルーンカテーテルを挿入した状態の略線断面図である。
(ホ)バルーンをふくらませた状態の略線断面図である。
(ヘ)塞栓子剥離片の回収時の略線断面図である。
(ト)濾過袋の取り出し時の略線断面図である。
【符号の説明】
1、1a 血管内フィルター
3、3a 形状記憶合金線
4、4a 濾過袋
5、5a 瀘膜
6、6a 開口
P’、Pa’ 環状開口線
Q’、Qa’ 環状保持線
A 血管

Claims (1)

  1. 血管内の血流温度より低い温度において直線状にある屈撓性の形状記憶合金線を、柔軟瀘膜からなる一端開口の濾過袋内に該開口から挿入し、
    上記形状記憶合金線は、血管内血流温度を変態点として、
    (イ)該合金線後部における上記濾過袋開口の半口縁部とほぼ同長とした環状開口線予定部をらせん1巻き線に、
    (ロ)それと連続して合金線前端までの環状保持線予定部を、上記らせん1巻き線と同径のらせん複数巻き線に、
    それぞれ変態するように形状記憶処理してあり、
    上記濾過袋は、その開口の半口縁部を上記形状記憶合金線の環状開口線予定部に接合してある、
    血管内フィルター
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