JP3559826B2 - 段差乗り越え可能な全方向移動車 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、段差乗り越え可能な全方向移動車に関し、さらに詳細には、自らの姿勢と位置とを全方向に自在に制御できる全方向に移動可能なロボット、AGV(自動搬送車)あるいは自動車などの段差乗り越え可能な全方向移動車に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、化学プラントや原子力プラントなどのような大規模施設や工場など、あるいは各種の屋外作業現場や屋内作業現場においては、移動ロボットによる作業の自動化が望まれている。
【0003】
即ち、上記したような各種の現場においては、人間が簡単に入り込めないような狭い場所や複雑な環境が存在するために、人間にかわって作業を行うことができるような移動ロボットが望まれており、こうした移動ロボットとしては、自らの姿勢と位置とを全方向に自在に制御できる全方向に移動可能なロボット、即ち、全方向移動ロボットが極めて有効であって、これまでにも各種の提案が数多く行われてきた。
【0004】
しかしながら、これまでに提案されている各種の全方向移動ロボットは、凹凸のない平面上での走行を想定したものであり、当該全方向移動ロボットの接地面たる床面に凹凸や段差が存在する場合には、当該凹凸や段差を乗り越えることができないので、当該凹凸や段差が存在する床面上において自由に走行することができないという問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記したような従来の技術の有する種々の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、床面などの接地面における凹凸や段差を乗り越えることを可能とし、当該凹凸や段差が存在する床面上においても自由に走行することができるようにした段差乗り越え可能な全方向移動車を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による請求項1に記載の発明は、所定の長さを備えて所定の方向に延長した第1アームと、上記第1アームに当該長さ方向に沿って所定の間隙を開けてそれぞれ配設された全方向移動車用車輪前方ユニットと全方向移動車用車輪中央ユニットとを有する第1リンクと、所定の長さを備えて上記第1アームの長さ方向に沿って延長するとともに上記第1アームに一方の端部を回転自在に連結された第2アームと、上記第2アームの他端に配設された全方向移動車用車輪後方ユニットとを有する第2リンクとを有し、上記第1リンクと上記第2リンクとは、上記全方向移動車用車輪ユニットの高さ方向の位置に応じて屈曲自在とされ、上記全方向移動車用車輪前方ユニット、上記全方向移動車用車輪中央ユニットならびに上記全方向移動車用車輪後方ユニットはそれぞれ、3個の全方向移動車用車輪より構成されてなり、上記3個の全方向移動車用車輪は、上記第1アームの当該長さ方向に沿う方向に駆動力が働くように配設された2個の全方向移動車用車輪の間に、上記第1アームの当該長さ方向に沿う方向と直交する方向に駆動力が働くように1個の全方向移動車用車輪が配設されたものである。
【0007】
また、本発明による請求項2に記載の発明は、所定の長さを備えて所定の方向に延長した第1アームと、上記第1アームに当該長さ方向に沿って所定の間隙を開けてそれぞれ配設された全方向移動車用車輪前方ユニットと全方向移動車用車輪中央ユニットとを有する第1リンクと、所定の長さを備えて上記第1アームの長さ方向に沿って延長するとともに上記第1アームに一方の端部を回転自在に連結された第2アームと、上記第2アームの他端に配設された全方向移動車用車輪後方ユニットとを有する第2リンクとを有し、上記第1リンクと上記第2リンクとは、上記全方向移動車用車輪ユニットの高さ方向の位置に応じて屈曲自在とされ、上記全方向移動車用車輪前方ユニットならびに上記全方向移動車用車輪後方ユニットはそれぞれ、3個の全方向移動車用車輪より構成されてなり、上記3個の全方向移動車用車輪は、上記第1アームの当該長さ方向に沿う方向に駆動力が働くように配設された2個の全方向移動車用車輪の間に、上記第1アームの当該長さ方向に沿う方向と直交する方向に駆動力が働くように1個の全方向移動車用車輪が配設され、上記全方向移動車用車輪中央ユニットは、2個の全方向移動車用車輪より構成されてなり、上記2個の全方向移動車用車輪は、上記第1アームの当該長さ方向に沿う方向に駆動力が働くように配設されたものである。
【0008】
また、本発明による請求項3に記載の発明は、所定の長さを備えて所定の方向に延長した第1アームと、上記第1アームに当該長さ方向に沿って所定の間隙を開けてそれぞれ配設された全方向移動車用車輪前方ユニットと全方向移動車用車輪中央ユニットとを有する第1リンクと、所定の長さを備えて上記第1アームの長さ方向に沿って延長するとともに上記第1アームに一方の端部を回転自在に連結された第2アームと、上記第2アームの他端に配設された全方向移動車用車輪後方ユニットとを有する第2リンクとを有し、上記第1リンクと上記第2リンクとは、上記全方向移動車用車輪ユニットの高さ方向の位置に応じて屈曲自在とされ、上記全方向移動車用車輪前方ユニットならびに上記全方向移動車用車輪後方ユニットはそれぞれ、3個の全方向移動車用車輪より構成されてなり、上記3個の全方向移動車用車輪は、上記第1アームの当該長さ方向に沿う方向に駆動力が働くように配設された2個の全方向移動車用車輪の間に、上記第1アームの当該長さ方向に沿う方向と直交する方向に駆動力が働くように1個の全方向移動車用車輪が配設され、上記全方向移動車用車輪中央ユニットは、1個の全方向移動車用車輪より構成されてなり、上記1個の全方向移動車用車輪は、上記第1アームの当該長さ方向に沿う方向と直交する方向に駆動力が働くように配設されたものである。
【0009】
従って、本発明のうちの請求項1に記載の発明、または請求項2に記載の発明、または請求項3に記載の発明によれば、床面などの接地面に凹凸や段差などがあった場合には、上記第1リンクと上記第2リンクとが屈曲して、上記全方向移動車用車輪前方ユニット、上記全方向移動車用車輪中央ユニットならびに上記全方向移動車用車輪後方ユニットは凹凸や段差を乗り越えることができ、凹凸や段差が存在する床面上においても自由に走行することができる。
【0010】
また、段差乗り越え可能な全方向移動車が凹凸や段差を乗り越える際に、当当該段差乗り越え可能な全方向移動車の重心は床面に接地している全方向移動車用車輪を結んだ多角形の内部に位置するようになるので、段差乗り越え可能な全方向移動車はバランスを崩すことなく安定している。
【0011】
また、段差に向かって前進したときに第1アームの当該長さ方向に沿う方向に駆動力が働くように配設された2個の全方向移動車用車輪が段差の壁面に当接してから段差乗り越え可能な全方向移動車は、凹凸や段差を乗り越える際に自由に安定して走行することができるとともに、凹凸や段差を乗り越えながら当当該段差乗り越え可能な全方向移動車の進行方向の左側や右側あるいは斜め方向に移動することもできる。
【0012】
ここで、上記全方向移動車用車輪は、本発明のうちの請求項4に記載の発明のように、複数のフリーローラーを外周部に有し、駆動軸の軸周り方向にのみ駆動力が働き、当該駆動軸の軸方向には駆動力は働かずにフリー状態となるものとすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明による段差乗り越え可能な全方向移動車の実施の形態の一例を詳細に説明する。
【0018】
図1(a)には、本発明による段差乗り越え可能な全方向移動車の実施の形態の一例の正面図が示されており、図1(b)には、図1(a)に示す段差乗り越え可能な全方向移動車の右側面図が示されており、図1(c)には、図1(a)に示す段差乗り越え可能な全方向移動車の平面図が示されている。
【0019】
ここで、本発明による全方向移動車10は、全方向移動車用車輪前方ユニット40を構成する3つの全方向移動車用車輪31,32,33と、全方向移動車用車輪中央ユニット50を構成する3つの全方向移動車用車輪34,35,36と、全方向移動車用車輪後方ユニット60を構成する3つの全方向移動車用車輪37,38,39と、全方向移動車用車輪前方ユニット40と全方向移動車用車輪中央ユニット50とを連結する所定の長さを備えて所定の方向に延長する第1アーム70L,70Rと、第1アーム70L,70Rのフリーリンクポイント71L,71Rを回転中心として全方向移動車用車輪後方ユニット60を回転自在に連結する所定の長さを備えて所定の方向に延長する第2アーム72L,72Rとを有して構成されている。
【0020】
なお、こうした全方向移動車10の全方向移動車用車輪31,32,33,34,35,36,37,38,39には、モーター(図示せず)がそれぞれ連結されていて、これらのモーターの駆動はコンピューター(図示せず)により制御されている。即ち、全方向移動車用車輪31,32,33,34,35,36,37,38,39は、コンピューターによるモーターの駆動制御によって、それぞれ独立に任意に駆動可能となされているものである。
【0021】
また、以下の説明においては、適宜に全方向移動車用車輪前方ユニット40側を全方向移動車10の前方側とし、全方向移動車用車輪後方ユニット60側を全方向移動車10の後方側とし、第1アーム70Lならびに第2アーム72L側を全方向移動車10の左側とし、第1アーム70Rならびに第2アーム72R側を全方向移動車10の右側とする(図1(a)(b)(c)参照)。
【0022】
以下、本発明による全方向移動車10の構成部材について、それぞれ詳細に説明することとする。
【0023】
まず、全方向移動車10に配設されている9つの全方向移動車用車輪31,32,33,34,35,36,37,38,39はそれぞれ同一なものであり、図2(a)には、本発明による全方向移動車10に配設されている全方向移動車用車輪31,32,33,34,35,36,37,38,39の正面図が示されており、図2(b)には、図2(a)に示す全方向移動車用車輪31,32,33,34,35,36,37,38,39の側面図が示されている。
【0024】
この全方向移動車用車輪31,32,33,34,35,36,37,38,39は、中心部位に駆動軸12が直交するように貫入されて固定的に配置された円形の板状部材14と、板状部材14から放射状に延設された支持腕部15により板状部材14の外周側に支持された多角形状の環状部材17と、多角形状の環状部材17の長辺部位17aに回転自在に支持された第1樽型フリーローラー16と、多角形状の環状部材17の短辺部位17bに回転自在に支持された第2樽型フリーローラー18とを有して構成されている。
【0025】
ここで、第1樽型フリーローラー16と第2樽型フリーローラー18とは、外形が円の曲率と一致させた曲率を備えて軸方向中央部位が膨出した樽型状に形成されていて、円周を形成するようにして軸方向を駆動軸12に対して直交させて互いに交互に多角形状の環状部材17の長辺部位17aならびに短辺部位17bに配設されるものである。
【0026】
また、第1樽型フリーローラー16と第2樽型フリーローラー18とは、径方向の大きさが等しい一方、第1樽型フリーローラー16の方が第2樽型フリーローラー18よりも軸方向に長くなるように形成されている。
【0027】
そして、上記したような構成の全方向移動車用車輪31,32,33,34,35,36,37,38,39においては、当該全方向移動車用車輪31,32,33,34,35,36,37,38,39のそれぞれに配設されたモーター(図示せず)の駆動力によって、駆動軸12の軸周り方向にのみ駆動力が働くものであり(図2(a)参照)、駆動軸12の軸方向には駆動力は完全に働かずフリー状態となっているものである(図2(b)参照)。
【0028】
なお、本明細書においては、当該「全方向移動車用車輪31,32,33,34,35,36,37,38,39の駆動軸12の軸周り方向で駆動力が働く方向」を、「全方向移動車用車輪31,32,33,34,35,36,37,38,39の駆動方向」(図2(a)破線矢印参照)と適宜称することとし、当該「全方向移動車用車輪31,32,33,34,35,36,37,38,39の駆動軸12の軸方向で駆動力が完全に働かない方向」を、「全方向移動車用車輪31,32,33,34,35,36,37,38,39のフリー方向」(図2(b)実線矢印参照)と適宜称することとする。
【0029】
このような構成の全方向移動車用車輪31,32,33,34,35,36,37,38,39は、それぞれ保持部材41,42,43,44,45,46,47,48,49のコ字型状の腕部41a,42a,43a,44a,45a,46a,47a,48a,49a間に駆動軸12が位置するようにして、保持部材41,42,43,44,45,46,47,48,49に保持されている(図1(a)(b)(c)参照)。
【0030】
さらに、全方向移動車用車輪31,32,33を保持している保持部材41,42,43は、連結部材80によって連結されて全方向移動車用車輪前方ユニット40を形成し、全方向移動車用車輪34,35,36を保持している保持部材44,45,46は、連結部材82によって連結されて全方向移動車用車輪中央ユニット50を形成し、全方向移動車用車輪37,38,39を保持している保持部材47,48,49は、連結部材84によって連結されて全方向移動車用車輪後方ユニット60を形成しているものである。
【0031】
この際、全方向移動車用車輪前方ユニット40、全方向移動車用車輪中央ユニット50ならびに全方向移動車用車輪後方ユニット60のそれぞれにおいては、保持部材42,45,48に保持されている全方向移動車用車輪32,35,38の駆動方向(図2(a)破線矢印参照)と、保持部材41,44,47に保持されている全方向移動車用車輪31,34,37ならびに保持部材43,46,49に保持されている全方向移動車用車輪33,36,39の駆動方向(図2(a)破線矢印参照)とが、互いに直交するように配置されている。
【0032】
そして、第1アーム70L,70Rならびに第2アーム72L,72Rは、上記したような共通の構造を備える全方向移動車用車輪前方ユニット40と全方向移動車用車輪中央ユニット50と全方向移動車用車輪後方ユニット60との3つのユニットを、ロッカーボギー機構を構成するようにして連結するものである。
【0033】
即ち、第1アーム70Lに所定の間隙を開けて保持部材41と保持部材44とが固定されるとともに、第1アーム70Rに所定の間隙を開けて保持部材43と保持部材46とが固定されて、全方向移動車用車輪前方ユニット40と全方向移動車用車輪中央ユニット50とが連結されている。
【0034】
さらに、第2アーム72L,72Rの一方の端部が、第1アーム70L,70Rのフリーリンクポイント71L、71Rを回転中心としてそれぞれ回転自在となるように、第1アーム70L,70Rのフリーリンクポイント71L,71Rに配設され、フリーリンクポイント71L、71Rから所定の間隙を開けるようにして第2アーム72L,72Rの他端に保持部材47,49が固定されて、第1アーム70L,70Rによって連結されている全方向移動車用車輪前方ユニット40ならびに全方向移動車用車輪中央ユニット50と全方向移動車用車輪後方ユニット60とが連結されることになる。
【0035】
つまり、全方向移動車用車輪前方ユニット40と全方向移動車用車輪中央ユニット50とを第1アーム70L,70Rによって連結して形成される第1リンクと、当該第1リンクに全方向移動車用車輪後方ユニット60を第2アーム72L,72Rによって連結して形成される第2リンクとが、フリーリンクポイント71L,71Rを中心として互いに屈曲するようになり、ロッカーボギー機構が構成されるものである。
【0036】
こうしたロッカーボギー機構を有する全方向移動車10においては、中央に位置する全方向移動車用車輪32,35,38の駆動方向(図2(a)破線矢印参照)が、右側に位置する全方向移動車用車輪33,36,39ならびに左側に位置する全方向移動車用車輪31,34,37と直交するようにして配設された9つの全方向移動車用車輪からなる全方向移動車用車輪前方ユニット40、全方向移動車用車輪中央ユニット50ならびに全方向移動車用車輪後方ユニット60の3つのユニットは、当該全方向移動車用車輪前方ユニット40、全方向移動車用車輪中央ユニット50ならびに全方向移動車用車輪後方ユニット60の連結部材80,82,84の延長方向が全方向移動車10の前後方向と直交するようになり第1アーム70L,70Rならびに第2アーム72L,72Rの延長方向が全方向移動車10の前後方向となる。
【0037】
即ち、この全方向移動車10においては、全方向移動車用車輪31,33,34,36,37,39の駆動方向(図2(a)破線矢印参照)が全方向移動車10の前後方向と一致するとともに、全方向移動車用車輪31,33,34,36,37,39のフリー方向(図2(b)破線矢印参照)が全方向移動車10の前後方向と直交するようになり、また、全方向移動車用車輪32,35,38の駆動方向(図2(c)破線矢印参照)が全方向移動車10の前後方向と直交するとともに、全方向移動車用車輪32,35,38のフリー方向が(図2(b)破線矢印参照)全方向移動車10の前後方向と一致するものである。
【0038】
以上の構成において、図3乃至図5を参照しながら、この全方向移動車10の接地面たる床面に凹凸や段差が存在する場合に、当該凹凸や段差を全方向移動車10が乗り越える際の動作について説明する。
【0039】
図3(a)(b)(c)には、本発明による全方向移動車10が段差を乗り越える際の動作の概略を示す説明図が示されており、図4(a)(b)(c)(d)には、本発明による全方向移動車10が段差を乗り越える際の動作状態を時系列的に示す説明図が示されており、図5には、本発明による全方向移動車10が段差を乗り越える際の重心を示す説明図が示されている。
【0040】
ここで、本発明による全方向移動車10が段差を乗り越える際の動作の概略について説明すると、まず、段差を乗り越える前に全方向移動車10はその場でZ軸回りの回転を行って旋回し(図3(a)参照)、全方向移動車10の前後方向が段差に対して直交するようにして位置し(図3(b)参照)、それから全方向移動車10は前方側に移動して、ロッカーボギー機構を形成する第1リンクと第2リンクとによって全方向移動車10が段差の乗り越えを行うものである(図3(c)参照)。
【0041】
なお、本発明による全方向移動車10は、接地面たる床面が平面である場合には、全方向移動車用車輪31,32,33,34,35,36,37,38,39のそれぞれに配設されたモーター(図示せず)の駆動によって、全方向移動車用車輪31,32,33,34,35,36,37,38,39のそれぞれの回転方向や回転速度が制御されて、平面上を全方向に移動することができるのは勿論である。
【0042】
より詳細に本発明による全方向移動車10が段差を乗り越える際の動作について説明すると、平面上を全方向に移動する全方向移動車10が、当該全方向移動車10の移動方向における床面に小さな凹凸や段差の存在を検知した場合には、全方向移動車用車輪31,32,33,34,35,36,37,38,39のそれぞれに配設されたモーター(図示せず)の駆動力を制御して、その場でZ軸回りの回転を行って旋回し、全方向移動車10の前後方向、即ち、全方向移動車用車輪31,33,34,36,37,39の駆動方向(図4(a)破線矢印参照)を段差の壁面と直交するようにする。
【0043】
こうして、全方向移動車10の前後方向、即ち、全方向移動車用車輪31,33,34,36,37,39の駆動方向(図4(a)破線矢印参照)が段差の壁面と直交するようになると、モーター(図示せず)の駆動により全方向移動車用車輪31,33,34,36,37,39が駆動方向(図4(a)破線矢印参照)に駆動して、全方向移動車10が前方側へ移動し段差に向かって前進する。
【0044】
全方向移動車10が段差に向かって前進していくと、全方向移動車用車輪前方ユニット40の全方向移動車用車輪31,33が段差の壁面に当接することとなる(図4(a)の状態参照)。
【0045】
この際に、駆動方向(図4(a)破線矢印参照)に駆動する前方ユニット40の全方向移動車用車輪31,33、全方向移動車用車輪中央ユニット50の全方向移動車用車輪34,36ならびに全方向移動車用車輪後方ユニット60の全方向移動車用車輪37,39の駆動力によって、全方向移動車用車輪前方ユニット40の全方向移動車用車輪31,33は段差の壁面に押し付けられた状態となる。
【0046】
当該段差の壁面に押し付けられた状態においては、駆動方向(図4(a)破線矢印参照)に駆動する全方向移動車用車輪前方ユニット40の全方向移動車用車輪31,33の駆動力は、全方向移動車10を前方側へ前進させる前進力から、当該全方向移動車用車輪31,33を段差の壁面に沿って上昇させる上昇力に変換されることになる。
【0047】
その結果、フリーリンクポイント71L,71Rを中心として第1リンクと第2リンクとが屈曲し、全方向移動車用車輪前方ユニット40の全方向移動車用車輪31,33は段差の壁面に沿って上昇し、全方向移動車用車輪前方ユニット40は段差を乗り越え始めることになる(図4(b)の状態参照)。
【0048】
ここで、全方向移動車用車輪前方ユニット40の全方向移動車用車輪31,32,33が床面から浮いた状態となるので接地加重が減少するが、床面に接地している全方向移動車用車輪中央ユニット50の全方向移動車用車輪34,36ならびに全方向移動車用車輪後方ユニット60の全方向移動車用車輪37,39の駆動力によって、全方向移動車10が前方側へ移動するための駆動力は確保されており、全方向移動車10の前方側への移動が停止することはない。
【0049】
また、全方向移動車用車輪前方ユニット40の全方向移動車用車輪31,32,33が床面から浮いた状態においても、全方向移動車10の重心は床面に接地している全方向移動車用車輪34,35,36,37,38,39を結んだ多角形の内部に位置しているので、全方向移動車10はバランスを崩すことなく安定している(図5参照)。
【0050】
そして、全方向移動車用車輪前方ユニット40が段差を乗り越え始め(図4(b)の状態参照)、床面に接地している全方向移動車用車輪中央ユニット50の全方向移動車用車輪34,36ならびに全方向移動車用車輪後方ユニット60の全方向移動車用車輪37,39の駆動力によって全方向移動車10の前方側への移動が継続すると、全方向移動車用車輪前方ユニット40の全方向移動車用車輪31,33は段差の壁面を上昇しきり、全方向移動車用車輪前方ユニット40が段差の上面に位置するようになる。
【0051】
さらに全方向移動車10の前方側への移動が継続すると、当該全方向移動車用車輪前方ユニット40と第1アーム70L,70Rによって連結されている全方向移動車用車輪中央ユニット50の全方向移動車用車輪34,36が段差の壁面に当接することとなる。
【0052】
ここでも上記した全方向移動車用車輪前方ユニット40と同様にして、全方向移動車用車輪中央ユニット50の全方向移動車用車輪34,36の駆動方向(図4(a)破線矢印参照)に駆動する駆動力は、全方向移動車10を前方側へ前進させる前進力から段差の壁面に沿って上昇させる上昇力に変換され、フリーリンクポイント71L,71Rを中心として第1リンクと第2リンクとが屈曲し、当該全方向移動車用車輪34,36は段差の壁面に沿って上昇し、全方向移動車用車輪中央ユニット50が段差を乗り越え始める。
【0053】
なお、こうした全方向移動車用車輪中央ユニット50の段差の乗り越えに際しても、全方向移動車10が前方側へ移動するための駆動力は、段差の上面に接地している全方向移動車用車輪前方ユニット40の全方向移動車用車輪31,33ならびに床面に接地している全方向移動車用車輪後方ユニット60の全方向移動車用車輪37,39の駆動力によって確保されており、また、全方向移動車10の重心は床面に接地している全方向移動車用車輪31,32,33,37,38,39を結んだ多角形の内部に位置しているので、全方向移動車10はバランスを崩すことなく安定している(図5参照)。
【0054】
そして、全方向移動車10の前方側への移動とともに、全方向移動車用車輪中央ユニット50の全方向移動車用車輪34,36は段差の壁面を上昇しきり、全方向移動車用車輪中央ユニット50が段差の上面に位置するようになる(図4(c)の状態参照)。
【0055】
こうして全方向移動車用車輪前方ユニット40と全方向移動車用車輪中央ユニット50とが段差の上面に位置するようになり(図4(c)の状態参照)、全方向移動車用車輪前方ユニット40の全方向移動車用車輪31,33ならびに全方向移動車用車輪中央ユニット50の全方向移動車用車輪34,36の駆動力によって全方向移動車10の前方側への移動が継続されると、全方向移動車用車輪後方ユニット60の全方向移動車用車輪37,39が段差の壁面に当接することとなる。
【0056】
ここでも上記した全方向移動車用車輪前方ユニット40や全方向移動車用車輪中央ユニット50と同様にして、全方向移動車用車輪後方ユニット60の全方向移動車用車輪37,39の駆動方向(図4(a)破線矢印参照)に駆動する駆動力は、全方向移動車10を前方側へ前進させる前進力から段差の壁面に沿って上昇させる上昇力に変換され、フリーリンクポイント71L,71Rを中心として第1リンクと第2リンクとが屈曲し、当該全方向移動車用車輪37,39は段差の壁面に沿って上昇し、全方向移動車用車輪後方ユニット60が段差を乗り越え始める。
【0057】
なお、こうした全方向移動車用車輪後方ユニット60の段差の乗り越えに際しても、全方向移動車10が前方側へ移動するための駆動力は、段差の上面に接地している全方向移動車用車輪前方ユニット40の全方向移動車用車輪31,33ならびに全方向移動車用車輪中央ユニット50の全方向移動車用車輪34,36の駆動力によって確保されており、また、全方向移動車10の重心は床面に接地している全方向移動車用車輪31,32,33,34,35,36を結んだ多角形の内部に位置しているので、全方向移動車10はバランスを崩すことなく安定している(図5参照)。
【0058】
そして、全方向移動車10の前方側への移動とともに、既に段差の上面に位置する全方向移動車用車輪前方ユニット40と全方向移動車用車輪中央ユニット50とからなる第1リンクとフリーリンクポイント71L,71Rを介して連結している全方向移動車用車輪後方ユニット60の全方向移動車用車輪37,39は段差の壁面を上昇しきり、全方向移動車用車輪後方ユニット60が段差の上面に位置するようになる(図5(d)の状態参照)。
【0059】
このようにして第1リンクと第2リンクとがともに段差を乗り越え、全方向移動車用車輪前方ユニット40、全方向移動車用車輪中央ユニット50ならびに全方向移動車用車輪後方ユニット60が全て段差の上面に位置するようになって、全方向移動車10の段差の乗り越えが終了する。
【0060】
上記したようにして、本発明による全方向移動車10によれば、9つの全方向移動車用車輪31,32,33,34,35,36,37,38,39により、全方向移動車用車輪前方ユニット40、全方向移動車用車輪中央ユニット50ならびに全方向移動車用車輪後方ユニット60の3つのユニットが構成され、さらに、全方向移動車用車輪前方ユニット40と全方向移動車用車輪中央ユニット50とを第1アーム70L,70Rによって連結して形成される第1リンクと、当該第1リンクに全方向移動車用車輪後方ユニット60を第2アーム72L、72Rによって連結して形成される第2リンクとが、フリーリンクポイント71L,71Rを中心として屈曲自在とされたロッカーボギー機構を形成するようになされているため、全方向移動車10の接地面たる床面が平面であるときに限られず、当該床面に凹凸や段差が存在するような場合においても、当該凹凸や段差を乗り越えて走行することができる。
【0061】
また、本発明による全方向移動車10によれば、3自由度の運動性能が可能となされているので、上記したようにして段差を乗り越える際に、全方向移動車用車輪31,32,33,34,35,36,37,38,39のそれぞれに配設されたモーター(図示せず)の駆動力を制御して、当該段差を全方向移動車10の前方側に移動して乗り越えながら、当該全方向移動車10の左側や右側あるいは斜め方向に移動することもできる。
【0062】
さらに、本発明による全方向移動車10によれば、当該全方向移動車10が段差を乗り越えるために必要な車輪のトルクは、9つの全方向移動車用車輪31,32,33,34,35,36,37,38,39によって均等に分配されているので、全方向移動車用車輪31,32,33,34,35,36,37,38,39の1つ当たりのトルクは小さくなり、段差を効率よく乗り越えることができる。
【0063】
また、具体的には、上記したような全方向移動車10において、図1(a)(b)に示すような寸法設定の場合には、当該車輪径の約3/5の高さの段差を乗り越えられることができるものであり、一般には、車輪径の約1/3の高さの段差の乗り越えが可能なのに比べ、段差乗り越え能力が約1.8倍向上したことになる。
【0064】
なお、上記した実施の形態は、以下の(1)乃至(9)に示すように適宜に変形してもよい。
【0065】
(1)上記した実施の形態においては、全方向移動車10が前方側へ移動して段差を乗り越える場合について説明したが(図5参照)、これに限られるものではなく、全方向移動車10が前方側へ移動して段差を乗り越えるのと同様な原理により、図6(a)(b)(c)(d)に示すように全方向移動車10は後方側へ移動して段差を乗り越えることができるものであり、要するに、全方向移動車10はその前後方向から段差を乗り越えることができるものである。
【0066】
即ち、全方向移動車10が後方側へ移動して段差を乗り越える場合には、全方向移動車10が前方側へ移動して段差を乗り越える場合と同様にして、全方向移動車用車輪31,33,34,36,37,39の駆動力が上昇力に変更されて、フリーリンクポイント71L,71Rを中心として第1リンクと第2リンクとが屈曲し、第2リンクの全方向移動車用車輪後方ユニット60(図6(b)参照)、第1リンクの全方向移動車用車輪中央ユニット50(図6(c)参照)、全方向移動車用車輪前方ユニット40(図6(d)参照)の順で段差を乗り越えるものである。
【0067】
(2)上記した実施の形態において、全方向移動車10を構成する全方向移動車用車輪31,32,33,34,35,36,37,38,39などの寸法設定は、図1(a)(b)に示すものに限られるものではなく、当該全方向移動車用車輪31,32,33,34,35,36,37,38,39の直径や第1アーム70L、70Rの長さや第2アーム72L,72Rの長さなどを適宜設定することにより、乗り越えられる段差の高さは広範囲に及ぶ。
【0068】
(3)上記した実施の形態においては、全方向移動車10には、全方向移動車用車輪31,32,33,34,35,36,37,38,39を9個配設するようにしたが、これに限られるものではなく、例えば、図7に示すように全方向移動車100に7個の全方向移動車用車輪31,32,33,350,37,38,39を配設するようにしてもよい。
【0069】
この全方向移動車100は、全方向移動車10から全方向移動車用車輪中央ユニット50の全方向移動車用車輪34,35,36を取り除き、全方向移動車用車輪35の位置に、全方向移動車用車輪中央ユニット50の段差乗り越え可能な全方向移動車輪として、駆動方向が全方向移動車10の前後方向と一致するような位置関係で段差乗り越え可能な全方向移動車輪350を配設したものである。このように、段差乗り越え可能な全方向移動車としては、7個の全方向移動車用車輪31,32,33,350,37,38,39を備えるようにして構成してもよい。
【0070】
また、全方向移動車10における9個の全方向移動車用車輪31,32,33,34,35,36,37,38,39のうちで、段差乗り越え可能な全方向移動車35を取り除き、8個の段差乗り越え可能な全方向移動車31,32,33,34,36,37,38,39により段差乗り越え可能な全方向移動車を構成するようにしてもよい。
【0071】
さらに、全方向移動車10において、駆動方向が全方向移動車用車輪32,35,38の駆動方向とそれぞれ同方向である全方向移動車用車輪を、全方向移動車用車輪31と全方向移動車用車輪33との間にさらに一つ配置し、全方向移動車用車輪34と全方向移動車用車輪36との間にさらに一つ配置し、全方向移動車用車輪36と全方向移動車用車輪38との間にさらに一つ配置し、全部で12個の全方向移動車用車輪を配設するようにしてもよい。
【0072】
即ち、本発明においては、段差乗り越え可能な全方向移動車に用いられる全方向移動車用車輪の個数には何らの限定はないものであり、要するに、駆動方向が全方向移動車10の前後方向と一致する全方向移動車用車輪に関しては、全方向移動車用車輪前方ユニット40、全方向移動車用車輪中央ユニット50および全方向移動車用車輪後方ユニット60にそれぞれ少なくとも1個ずつ配設されるものであり、また、駆動方向が全方向移動車10の前後方向と直交する全方向移動車用車輪に関しては、全方向移動車用車輪中央ユニット50に少なくとも1個配設するか、あるいは、全方向移動車用車輪前方ユニット40と全方向移動車用車輪後方ユニット60とにそれぞれ少なくとも1個ずつ配設すればよい。
【0073】
(4)上記した実施の形態においては、全方向移動車用車輪31,32,33,34,35,36,37,38,39のそれぞれにモーター(図示せず)を配設するようにしたが、これに限られるものではなく、全方向移動車用車輪の総数に比べて少ない数のモーターを用いるようにしてもよい。
【0074】
(5)上記した実施の形態においては、第1樽型フリーローラー16と第2樽型フリーローラー18との材質は、用途に応じてゴム、プラスチックあるいは金属などの各種の材料を適宜に選択して用いることができることは勿論である。
【0075】
(6)上記した実施の形態においては、第1樽型フリーローラー16の方が第2樽型フリーローラー18よりも軸方向に長くなるように形成したが、これに限られるものではなく、第1樽型フリーローラー16と第2樽型フリーローラー18との軸方向長さを一致させるように形成してもよいし、また、第2樽型フリーローラー18の方が第1樽型フリーローラー16よりも軸方向に長くなるように形成してもよい。
【0076】
(7)上記した実施の形態においては、第1樽型フリーローラー16と第2樽型フリーローラー18とをそれぞれ4個ずつ配置するようにしたが、これに限られるものではなく、第1樽型フリーローラー16と第2樽型フリーローラー18とはそれぞれ任意の個数(複数個)を配置するようにしてもよい。なお、全方向移動車用車輪の直径Dが大きくなるほど、全方向移動車用車輪を構成する第1樽型フリーローラー16と第2樽型フリーローラー18との個数を増加させることが好ましい。
【0077】
(8)上記した実施の形態においては、第1樽型フリーローラー16と第2樽型フリーローラー18とからなる全方向移動車用車輪31,32,33,34,35,36,37,38,39を用いるようにしたが、このような複数のフリーローラーを外周部に有する車輪に限られるものではなく、全方向移動車10の全方向の移動を可能とするような車輪、例えば、クローラにフリーローラーを取り付けた車輪などを用いるようにしてもよいし、球体状の車輪を用いるようにしてもよい。
【0078】
(9)上記した実施の形態ならびに上記した(1)乃至(8)の変形例を適宜に組み合わせてもよい。
【0079】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、床面などの接地面における凹凸や段差を乗り越えることが可能になり、当該凹凸や段差が存在する床面上においても自由に走行することができるようになるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明による段差乗り越え可能な全方向移動車の実施の形態の一例の正面図であり、(b)は(a)に示す段差乗り越え可能な全方向移動車の右側面図であり、(c)は(a)に示す段差乗り越え可能な全方向移動車の平面図である。
【図2】(a)は本発明による段差乗り越え可能な全方向移動車の全方向移動車用車輪の正面図であり、(b)は(a)に示す全方向移動車用車輪の側面図である。
【図3】本発明による段差乗り越え可能な全方向移動車が段差を乗り越える際の動作の概略を示す説明図である。
【図4】本発明による段差乗り越え可能な全方向移動車が段差を乗り越える際の動作状態を時系列的に示す説明図である。
【図5】本発明による段差乗り越え可能な全方向移動車が段差を乗り越える際の重心を示す説明図である。
【図6】本発明による段差乗り越え可能な全方向移動車が段差を乗り越える際の動作状態を時系列的に示す説明図である。
【図7】本発明による段差乗り越え可能な全方向移動車の他の実施の形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
10,100 全方向移動車
12 駆動軸
14 板状部材
15 支持腕部
16 第1樽型フリーローラー
17 環状部材
17a 長辺部位
17b 短辺部位
18 第2樽型フリーローラー
31、32、33、34、35、36、37、38、39、350 全方向移動車用車輪
40 全方向移動車用車輪前方ユニット
41、42、43、44、45、46、47、48、49 保持部材
41a、42a、43a、44a、45a、46a、47a、48a、49a 腕部
50 全方向移動車用車輪中央ユニット
60 全方向移動車用車輪後方ユニット
70L、70R 第1アーム
71L、71R フリーリンクポイント
72L、72R 第2アーム
80、82、84 連結部材

Claims (4)

  1. 所定の長さを備えて所定の方向に延長した第1アームと、前記第1アームに該長さ方向に沿って所定の間隙を開けてそれぞれ配設された全方向移動車用車輪前方ユニットと全方向移動車用車輪中央ユニットとを有する第1リンクと、
    所定の長さを備えて前記第1アームの長さ方向に沿って延長するとともに前記第1アームに一方の端部を回転自在に連結された第2アームと、前記第2アームの他端に配設された全方向移動車用車輪後方ユニットとを有する第2リンクと
    を有し、
    前記第1リンクと前記第2リンクとは、前記全方向移動車用車輪ユニットの高さ方向の位置に応じて屈曲自在とされ、
    前記全方向移動車用車輪前方ユニット、前記全方向移動車用車輪中央ユニットならびに前記全方向移動車用車輪後方ユニットはそれぞれ、3個の全方向移動車用車輪より構成されてなり、前記3個の全方向移動車用車輪は、前記第1アームの該長さ方向に沿う方向に駆動力が働くように配設された2個の全方向移動車用車輪の間に、前記第1アームの該長さ方向に沿う方向と直交する方向に駆動力が働くように1個の全方向移動車用車輪が配設された
    ものである段差乗り越え可能な全方向移動車。
  2. 所定の長さを備えて所定の方向に延長した第1アームと、前記第1アームに該長さ方向に沿って所定の間隙を開けてそれぞれ配設された全方向移動車用車輪前方ユニットと全方向移動車用車輪中央ユニットとを有する第1リンクと、
    所定の長さを備えて前記第1アームの長さ方向に沿って延長するとともに前記第1アームに一方の端部を回転自在に連結された第2アームと、前記第2アームの他端に配設された全方向移動車用車輪後方ユニットとを有する第2リンクと
    を有し、
    前記第1リンクと前記第2リンクとは、前記全方向移動車用車輪ユニットの高さ方向の位置に応じて屈曲自在とされ、
    前記全方向移動車用車輪前方ユニットならびに前記全方向移動車用車輪後方ユニットはそれぞれ、3個の全方向移動車用車輪より構成されてなり、前記3個の全方向移動車用車輪は、前記第1アームの該長さ方向に沿う方向に駆動力が働くように配設された2個の全方向移動車用車輪の間に、前記第1アームの該長さ方向に沿う方向と直交する方向に駆動力が働くように1個の全方向移動車用車輪が配設され、
    前記全方向移動車用車輪中央ユニットは、2個の全方向移動車用車輪より構成されてなり、前記2個の全方向移動車用車輪は、前記第1アームの該長さ方向に沿う方向に駆動力が働くように配設された
    ものである段差乗り越え可能な全方向移動車。
  3. 所定の長さを備えて所定の方向に延長した第1アームと、前記第1アームに該長さ方向に沿って所定の間隙を開けてそれぞれ配設された全方向移動車用車輪前方ユニットと全方向移動車用車輪中央ユニットとを有する第1リンクと、
    所定の長さを備えて前記第1アームの長さ方向に沿って延長するとともに前記第1アームに一方の端部を回転自在に連結された第2アームと、前記第2アームの他端に配設された全方向移動車用車輪後方ユニットとを有する第2リンクと
    を有し、
    前記第1リンクと前記第2リンクとは、前記全方向移動車用車輪ユニットの高さ方向の位置に応じて屈曲自在とされ、
    前記全方向移動車用車輪前方ユニットならびに前記全方向移動車用車輪後方ユニットはそれぞれ、3個の全方向移動車用車輪より構成されてなり、前記3個の全方向移動車用車輪は、前記第1アームの該長さ方向に沿う方向に駆動力が働くように配設された2個の全方向移動車用車輪の間に、前記第1アームの該長さ方向に沿う方向と直交する方向に駆動力が働くように1個の全方向移動車用車輪が配設され、
    前記全方向移動車用車輪中央ユニットは、1個の全方向移動車用車輪より構成されてなり、前記1個の全方向移動車用車輪は、前記第1アームの該長さ方向に沿う方向と直交する方向に駆動力が働くように配設された
    ものである段差乗り越え可能な全方向移動車。
  4. 請求項1、請求項2または請求項3のいずれか1項に記載の段差乗り越え可能な全方向移動車において、
    前記全方向移動車用車輪は、複数のフリーローラーを外周部に有し、駆動軸の軸周り方向にのみ駆動力が働き、該駆動軸の軸方向には駆動力は働かずにフリー状態となる
    ものである段差乗り越え可能な全方向移動車。
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