JP3556564B2 - 光記録媒体の製造方法及び光記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は有機色素膜を有する光記録媒体の製造方法及び光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、いわゆる書き込み可能な追記型の光記録媒体の記録膜には、CD−R及びDVD−Rに代表される様に、例えばシアニン系、フタロシアニン系、アゾ系等の有機色素が用いられていることはよく知られている。
【0003】
有機色素を主体とする記録膜の形成において一般に、この様な有機色素は、例えばシクロヘキサン、シクロヘキサノン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ジアセトンアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、酢酸ブチル、フッ素化アルコール等の有機溶剤を単独又は混合して用いて、スピンコート法により基板上に塗布される。形成された記録膜上に、反射膜が形成される。
【0004】
ところで、光記録媒体は、様々な使用環境を考慮して耐環境性に優れていることが要求され、この耐環境性向上のため記録膜中に含有される溶剤量は少ない方が好ましいとされている。そのため、有機色素を適当な溶剤に溶解し、スピンコート法によって有機色素膜を形成した後に、高温乾燥、真空乾燥、送風乾燥等の適当な乾燥工程によりその有機色素膜中の残留溶剤を除去した後、その上に反射層を形成するという方法が通例用いられている。
【0005】
例えば、特公平7−96333号公報には、フッ素化アルコールを含む溶剤に色素を溶解して塗布液を調製し、その後、塗布液を基板上に塗布し乾燥することにより、記録層を形成することが開示されている。
【0006】
例えば、特開平4−369577号公報には、塗布された記録膜中に含有される溶剤量が記録膜に対して10重量%以下の時に反射膜を作製すべく、記録膜形成後に意図的に乾燥を行うことによって記録膜中の溶剤量を少なくすることが開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、記録膜形成後の乾燥工程は、溶剤の十分な除去のため長時間を必要とする欠点があり、製造上好ましくない。長時間の乾燥を避けるために乾燥温度を高くすることは、塗布された有機色素への影響、または基板に用いられる樹脂への影響、もしくは基板の機械精度への影響等を考慮すると難しい。
また、特開平4−369577号公報では、反射膜形成時の記録膜中の溶剤量は考慮されているが、得られた光記録媒体における記録膜中の溶剤量は何ら考慮されていない。
【0008】
本発明の目的は、耐環境性に優れる光記録媒体を提供することにある。また、本発明の目的は、前記耐環境性に優れる光記録媒体を効率良く製造する方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者らは上記問題点を改善すべく研究を重ねた結果、スピンコート法によって有機色素膜を形成した後の乾燥を行わない場合でも、耐環境性に優れた光記録媒体を作製できることを見出した。またこうして得られた光記録媒体の有機色素膜中には、ある特定の溶剤が色素膜中に包含される状態で残留していることを突き止めた。
【0010】
さらに研究を重ね、優れた耐環境性を得るためには、この溶剤の種類と、色素膜中の色素重量に対する溶剤の相対重量を規定することが重要であることが判明した。すなわち、沸点60℃以上のフッ素化アルコール(例えば、2,2,3,3−テトラフルオロ−1− プロパノール)、又はジアセトンアルコール、又は2−エトキシエタノール等の色素塗布時に用いた有機溶剤を含有し、その割合が有機色素重量に対して2〜15重量%、好ましくは2.2〜14.5重量%である有機色素膜を有する光記録媒体の耐環境性が優れている。
【0011】
本発明は、光透過性基板上に、有機溶剤に有機色素を溶解した溶液をスピンコート法により最終回転数3500rpm以上で塗布して有機色素膜を形成し、続いて該有機色素膜中に残留する有機溶剤の乾燥処理を行うことなく該有機色素膜上に光反射膜を形成し、さらに該光反射膜上に保護膜を形成して、該有機色素膜中に有機色素に対し2.3〜5重量%の有機溶剤を含有し、前記有機溶剤が、 2,2,3,3− テトラフルオロ −1− プロパノール、2−エトキシエタノール及びジアセトンアルコールから選ばれる少なくとも1種である光記録媒体を製造する方法である。
【0012】
本発明において、前記有機溶剤が、主として2,2,3,3-テトラフルオロ-1- プロパノールであることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の光記録媒体の構成は、従来の追記型の光記録媒体と基本的に同様であり、プリグルーブが形成された光透過性基板上に、レーザー光によって記録再生を行う有機色素記録膜が設けられ、前記有機色素記録膜上に光反射率を得るための反射膜が設けられ、さらに前記反射膜上に有機色素記録膜及び反射膜を保護するための保護膜が設けられているものである。
【0014】
このような層構成の光記録媒体を少なくとも一方に用いて、接着層を介して貼り合わせることによって得られる光記録媒体も、本発明に含まれる。あるいは、接着層が反射膜上の保護膜を兼ねている光記録媒体も、本発明に含まれる。また、光透過性基板の耐傷性を高めるために、前記基板の有機色素膜とは反対側の面に有機保護層を設けてもよい。
【0015】
上記光透過性基板の材料としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂、オレフィン樹脂に代表される高分子材料やガラスなどの無機材料等を利用することができる。樹脂材料を用いた場合は主として射出成形により、ガラスを用いた場合は主として2P法により、母型のプリグルーブを転写することにより基板が得られる。
【0016】
基板上に有機色素を主成分とする有機色素膜を形成する。
有機色素記録膜は、記録レーザー光を吸収して物理的及び/又は化学的変化によって形成された形状の変化及び記録膜の光学特性の変化を、再生レーザー光によって読みとることが可能なものであればよい。局所的変性部分を形成するには、半導体レーザー波長域に吸収域を有するフタロシアニン色素、シアニン色素、アゾ色素などがよく用いられている。またこれらの色素は単独で用いても2種類以上を混合して用いてもよく、必要に応じて、一重項酸素クエンチャー、紫外線吸収剤等を加えることもできる。色素カチオンと一重項酸素クエンチャーアニオンとのイオン結合体を有機色素として用いることも好ましい。
【0017】
本発明においては、有機溶剤に有機色素を溶解した塗布溶液を調製し、スピンコート法により塗布溶液を基板上に塗布して有機色素膜を形成する。塗布溶液における有機色素成分の濃度や、形成すべき有機色素膜の厚さなどを調節して、反射膜形成後に十分な反射率が得られるようにすることが望ましい。
【0018】
塗布溶液調製に用いる有機溶剤としては、用いる色素や光透過性基板の材料などによっても異なるが、沸点60℃以上のフッ素化アルコール、特に2,2,3,3−テトラフルオロ−1− プロパノール、2−エトキシエタノール、ジアセトンアルコールが好ましい。これらの溶剤をそれぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。沸点60℃未満のフッ素化アルコールは、従来の有機色素塗布工程の一般的な高温高湿条件下で十分に乾燥するが、乾燥速度が速いため有機色素を均一に塗布することができない。
【0019】
また、上記以外の他の溶剤を必要に応じて混合して用いることもできる。ただし、混合する他の溶剤を選択する場合、有機色素を溶解するだけでなく、用いる光透過性基板に対してダメージを与えないものを選択する必要がある。
【0020】
スピンコートの回転数は、3500rpm以上、例えば3500rpm〜5000rpmとすることが好ましく、4000rpm〜5000rpm、例えば4500rpm〜5000rpmとすることがより好ましい。このような高速回転とすることによって、溶剤を効率よく除去することができる。この回転数は、スピンコートの最終的な回転数である。例えば、スピンコートにおいて、塗布溶液を基板上に滴下する際の初期回転数は、300rpm〜500rpm程度としておき、徐々に回転数を上げて最終的に回転数を3500rpm以上とすればよい。
【0021】
スピンコート後、形成された有機色素膜中には有機溶剤が残留しているが、乾燥処理を行うことなく、有機色素膜上に光反射膜をスパッタ法により形成する。光反射膜は有機色素膜上に直接形成し、反射膜の厚さは例えば10〜500nm程度である。この反射膜は単一金属又は他の金属を含む金属成分からなり、Au、Ag、Al、Cu、Cr、Ni、Si、Ge等の元素成分を、単独又は他の元素を含んだ状態で用い、スパッタ法により形成する。スパッタリング工程において、有機色素膜中の残留有機溶剤がかなり除去される。従来は、有機色素膜塗布後に、高温乾燥、真空乾燥、送風乾燥等を行っていたが、本発明ではその必要はない。乾燥工程を省くことによって製造時間を大幅に短縮することができる。
【0022】
反射膜上に、例えば厚さ1〜50μm程度の保護膜を設ける。保護膜は有機色素記録膜及び反射膜を保護することができればよく、保護膜の構成材料は特に限定されない。保護膜の材料としては、保護膜を容易に形成できること等の理由から、通常紫外線硬化型アクリル樹脂が一般に用いられている。また、保護膜の材料としては、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂等の有機材料や、SiO、AlNなどの無機材料でもよい。これら各材料を単独で用いてもよく、混合して用いてもよい。また、保護膜を多層膜として、異なる材料を重ねて用いてもかまわない。
【0023】
保護膜の上に、さらにレーベル印刷層を設けてもよい。
あるいは、このような光記録媒体を、光入射面とは反対側に接着層を設けて貼り合わす場合は、接着層が保護膜を兼ねていても良い。
保護膜の形成は、反射膜の損傷を避けるためにスピンコート法により行うことが好ましいが、スクリーン印刷法、ディッピング法又はスプレーコート法等により行ってもよい。
【0024】
本発明の光記録媒体は、有機色素膜中の有機色素に対し2〜15重量%の有機溶剤を含有する有機色素膜を有する。この範囲の有機溶剤含有量であれば、光記録媒体の耐環境性は実用上十分である。有機溶剤含有量が増加すると耐環境性が悪くなる傾向があり、有機溶剤含有量が15重量%を超えると、光記録媒体の耐環境性に問題が生じる。一方、有機溶剤含有量が2重量%未満の媒体を製造するには、長時間の高温乾燥が必要となり製造工程上不利である。あるいは、短時間の過酷な乾燥を行うと、有機色素や基板に弊害が生じてしまう。有機色素膜中の有機溶剤含有量が、有機色素に対し2.2〜14.5重量%である有機色素膜を有する光記録媒体の耐環境性がより優れている。製造の効率化も考慮して、より好ましい有機溶剤含有量は、例えば2.3〜10重量%であり、さらに好ましい有機溶剤含有量は、例えば2.5〜5重量%である。
【0025】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明の実施の態様はこれにより限定されるものではない。
【0026】
[実施例1]
有機色素として、シアニン色素NK3721(林原生物化学研究所製)と、シアニン色素OM−57(富士写真フイルム(株)製)の6:4(重量)混合色素を用いた。
上記シアニン混合色素2gを、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール(TFP)100gに溶解し塗布溶液を調製した。塗布溶液を、プリグルーブを有した直径120mm、厚さ1.2mmのポリカーボネート製射出成形基板上にスピンコート法により塗布した。スピンコートにおいて、塗布溶液を基板上に滴下する際には回転数300rpmとし、徐々に回転数を上げて最終的に回転数5000rpmとした。塗布後、乾燥することなく直ちに、色素膜上にスパッタ法によって厚さ100nmのAg膜を形成した。さらにAg膜上に紫外線硬化性アクリル樹脂ダイキュアクリアSD318(大日本インキ化学工業製)をスピンコート法により塗布し、厚さ5μmの保護膜を形成して、本発明の光記録媒体100枚を作製した。有機色素膜の厚さは、グルーブ部で約250nm、ランド部では約150nmであった。有機色素膜と反射膜の密着性も良好であった。
【0027】
得られた100枚の内の10枚の光記録媒体に市販のCD−Rドライブを用いて記録を行い、温度80℃、湿度80%の恒温恒湿槽で200時間耐候試験を行った。耐候試験の前後での特性(ジッター値)を、オーディオディベロップメント社製CD−CATS−SA3を用いて測定評価したところ、いずれの媒体も従来のCD−Rと同等の初期(耐候試験前)特性が得られ、耐候試験後でもこの特性は悪化しなかった。表1に、耐候試験前と耐候試験後のジッター値を示す。表1において、ジッター値は、測定枚数10枚の平均値であり、測定位置は媒体中心からの半径位置である。
【0028】
得られた100枚の内の90枚の光記録媒体について、媒体中の有機色素膜をエタノールで洗い流し、得られた液体を室温にて乾燥させた。得られた色素中の残留溶剤量をガスクロマトグラフィーにて測定したところ、光記録媒体中の色素重量に対して4.69重量%の残留溶剤が検出され、これらはフッ素化アルコールであり、主として2,2,3,3−テトラフルオロ−1− プロパノールであった。エタノールは検出限界以下であった。
【0029】
[実施例2]
実施例1と同じシアニン色素2gを、ジアセトンアルコール100gに溶解し調製した塗布溶液を用いた以外は実施例1と同様にして、光記録媒体100枚を作製した。
実施例1と同様に光記録媒体の特性を測定評価したところ、いずれの媒体も従来のCD−Rと同等の初期特性が得られ、耐候試験後でもこの特性は悪化しなかった。
実施例1と同様に光記録媒体中の色素重量に対する残留溶剤量を測定したところ、2.9重量%のジアセトンアルコールが検出された。エタノールは検出限界以下であった。
【0030】
[実施例3]
実施例1と同じシアニン色素2gを、2−エトキシエタノール100gに溶解し調製した塗布溶液を用いた以外は実施例1と同様にして、光記録媒体100枚を作製した。
実施例1と同様に光記録媒体の特性を測定評価したところ、いずれの媒体も従来のCD−Rと同等の初期特性が得られ、耐候試験後でもこの特性は悪化しなかった。
実施例1と同様に光記録媒体中の色素重量に対する残留溶剤量を測定したところ、2.3重量%の2−エトキシエタノールが検出された。エタノールは検出限界以下であった。
【0031】
[比較例1]
実施例1と同じ塗布溶液を用いて、塗布溶液を基板上に滴下する際には回転数300rpmとし、徐々に回転数を上げて最終的に回転数3000rpmとして、スピンコートを行った。それ以外は実施例1と同様にして、光記録媒体100枚を作製した。
実施例1と同様に光記録媒体の特性を測定評価したところ、従来のCD−Rと比較して初期特性が悪く、耐候試験後にこの特性はさらに悪化した。
実施例1と同様に光記録媒体中の色素重量に対する残留溶剤量を測定したところ、16重量%の残留溶剤が検出され、これらはフッ素化アルコールであり、主として2,2,3,3−テトラフルオロ−1− プロパノールであった。エタノールは検出限界以下であった。
【0032】
[比較例2]
実施例2と同じ塗布溶液を用いて、塗布溶液を基板上に滴下する際には回転数300rpmとし、徐々に回転数を上げて最終的に回転数3000rpmとして、スピンコートを行った。それ以外は実施例2と同様にして、光記録媒体100枚を作製した。
実施例1と同様に光記録媒体の特性を測定評価したところ、従来のCD−Rと比較して初期特性が悪く、耐候試験後にこの特性はさらに悪化した。
実施例1と同様に光記録媒体中の色素重量に対する残留溶剤量を測定したところ、17重量%のジアセトンアルコールが検出された。エタノールは検出限界以下であった。
【0033】
[比較例3]
実施例3と同じ塗布溶液を用いて、塗布溶液を基板上に滴下する際には回転数300rpmとし、徐々に回転数を上げて最終的に回転数3000rpmとして、スピンコートを行った。それ以外は実施例3と同様にして、光記録媒体100枚を作製した。
実施例1と同様に光記録媒体の特性を測定評価したところ、従来のCD−Rと比較して初期特性が悪く、耐候試験後にこの特性はさらに悪化した。
実施例1と同様に光記録媒体中の色素重量に対する残留溶剤量を測定したところ、16重量%の2−エトキシエタノールが検出された。エタノールは検出限界以下であった。
【0034】
[比較例4]
実施例1と同じ塗布溶液を、プリグルーブを有した直径120mm、厚さ1.2mmのポリカーボネート製射出成形基板上にスピンコート法により塗布した。スピンコートにおいて、塗布溶液を基板上に滴下する際には回転数300rpmとし、徐々に回転数を上げて最終的に回転数1200rpmとした。塗布後、60℃恒温槽にて12時間の乾燥を行った。乾燥後、色素膜上にスパッタ法によって厚さ100nmのAg膜を形成した。さらにAg膜上にダイキュアクリアSD318をスピンコート法により塗布し、厚さ5μmの保護膜を形成して、光記録媒体100枚を作製した。有機色素膜の厚さは、グルーブ部で約250nm、ランド部では約150nmであった。
【0035】
実施例1と同様に光記録媒体の特性を測定評価したところ、いずれの媒体も従来のCD−Rと同等の初期特性が得られ、耐候試験後でもこの特性は悪化しなかった。
実施例1と同様に光記録媒体中の色素重量に対する残留溶剤量を測定したところ、2重量%未満であった。エタノールは検出限界以下であった。
しかしながら、この媒体の作製に当たっては、前述のように12時間もの乾燥時間を要することから、本発明と比較した場合の時間的負荷はかなり大きい。
【0036】
【表1】
Figure 0003556564
【0037】
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形態で実施することができる。そのため、前述の実施例はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変更は、すべて本発明の範囲内のものである。
【0038】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、有機色素膜中に有機色素に対し2〜15重量%の有機溶剤を含有することによって、電気特性や信頼性に優れた光記録媒体を得ることができる。また、本発明の製造方法によれば、この様な光記録媒体を得ることができると共に、有機色素膜塗布後の乾燥工程を行う必要がなく、製造工程が簡略化され大幅な製造時間削減の効果も得られる。

Claims (1)

  1. 光透過性基板上に、有機溶剤に有機色素を溶解した溶液をスピンコート法により最終回転数3500rpm以上で塗布して有機色素膜を形成し、続いて該有機色素膜中に残留する有機溶剤の乾燥処理を行うことなく該有機色素膜上に光反射膜を形成し、さらに該光反射膜上に保護膜を形成して、該有機色素膜中に有機色素に対し2.3〜5重量%の有機溶剤を含有し、該有機溶剤が、2,2,3,3-テトラフルオロ-1- プロパノール、2−エトキシエタノール及びジアセトンアルコールから選ばれる少なくとも1種である光記録媒体を製造する方法。
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