JP3556493B2 - 洗浄剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は食器等の手洗い洗浄に用いる洗浄剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
特開平4−283509号公報には乳酸と陰イオン性及び両性界面活性剤とを含有する洗浄後の皮膚への湿潤感付与に優れた洗浄剤が、また特開平6−116596号公報には乳酸を含むヒドロキシ酸、アミノ酸型両性界面活性剤および陰イオン性界面活性剤からなる、皮膚に対して刺激をあたえず、かつ髪に対する風合いに優れた洗浄剤が記載されている。
【0003】
しかしながら、これら洗浄剤は中性領域においては使用後の手指へのヌル付き等による残留感は軽減されておらず、手を使って直接洗うような食器等の洗浄剤に関して、残留感の少ない洗浄剤が望まれている。
【0004】
本発明の目的は、使用後の手指へのヌル付き等の残留感を低減し、かつ泡立ちが良好な食器等の手洗い用に使用するに好適な洗浄剤を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記(a)、(b)及び(c)成分を含有する残部が水の洗浄剤であって、
(a)アルキルグリコシド 1〜50重量%
(b)α−ヒドロキシ酸 0.5〜10重量%
(c)両性界面活性剤 0.5〜10重量%
(b)成分に対する(a)成分の重量比が(a)/(b)=1〜50、および(c)成分に対する(a)成分の重量比が(a)/(c)=1〜50であって、20℃におけるpHが3〜7である洗浄剤を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】
(a)成分のアルキルグリコシドは、特開平2−247299号公報第3頁左下欄4行〜第4頁右上欄6行記載のものを使用することができ、下記一般式(I)で示されるものが好ましい。
R1(OR2)xGy (I)
(式中、R1は炭素数8〜18の直鎖または分岐鎖のアルキル、アルケニルまたはアルキルフェニル基を示し、R2は炭素数2〜4のアルキレン基を、Gは炭素数5または6の還元糖に由来する残基を示し、xはその平均値が0〜5.0となる数を示し、yはその平均値が1.0〜4.0となる数を示す)
【0007】
上記一般式(I)中、R1は溶解性、起泡性および洗浄性の点から、直鎖が好ましく、炭素数は10〜14が好ましい。また、R2は溶解性の点から炭素数は2〜3が好ましい。さらに、xの平均値は0〜2.0が好ましい。yの値は平均値で1.0〜1.4が好ましい。Gはグルコース由来の残基が好ましい。
【0008】
(a)成分は、洗浄剤中に1〜50重量%、好ましくは10〜40重量%配合される。
【0009】
(b)成分のα−ヒドロキシ酸は、皮膚への保湿性の付与および使用後の手指のヌル付き等の残留感の低減のために、乳酸、グリコール酸、リンゴ酸、酒石酸およびクエン酸が好ましく、その中で乳酸が最も好ましい。
【0010】
(b)成分は洗浄剤中に0.5〜10重量%配合され、好ましくは1〜8重量%配合される。
【0011】
使用後の残留感をより少なくするために(b)成分に対する(a)成分の重量比が(a)/(b)=1〜50であり、特に2〜30となるように配合することが好ましい。
【0012】
(b)成分はL−体、D−体およびD、L−体のうち、入手の容易性からL−体が好ましい。
【0013】
(c)成分の両性界面活性剤は特開平5−148494号公報第5頁22行〜第6頁21行に記載のものを使用することができるが、低pHにおいても良好な起泡性を維持するために下記一般式(II)または(III)で示されるスルホベタインまたはカルボベタインが好ましい。
【0014】
【化1】
【0015】
(c)成分は洗浄剤中に0.5〜10重量%、好ましくは1〜8重量%配合される。また、低pHにおいて良好な起泡性を維持するため(c)成分に対する(a)成分の重量比は(a)/(c)=1〜50、特に(a)/(c)= 2〜30が好ましい。
【0016】
本発明の洗浄剤は液状ないしゲル状が好ましく、pHは(b)成分による手指の残留感を軽減させるために洗浄剤の20℃のpHが3〜7であり、特に3〜5が好ましい。pHの調整は塩酸水溶液または水酸化ナトリウム水溶液等により調整される。
【0017】
本発明にはその他界面活性剤を配合することができる。陰イオン性界面活性剤としては、ポリポキシエチレンアルキルエーテル硫酸、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸もしくは脂肪酸またはそれらの塩を配合することができるが、使用後のヌル付き等の残留感を少なくするために、脂肪酸以外の陰イオン性界面活性剤の配合量は好ましくは0.1〜7重量%、より好ましくは0.1〜5重量%であり、脂肪酸塩は好ましくは0.1〜5重量%、より好ましくは0.5〜3重量%である。またアルキルグリコシド以外の非イオン性界面活性剤を配合する場合は、ヤシ油またはパーム核油由来の脂肪酸アルカノールアミド、アルキルベタイン、アルキルアミンオキサイドまたはポリオキシエチレンアルキルエーテルが好ましく、0〜5重量%の配合量が好ましい。
【0018】
本発明の洗浄剤には、低級アルコール類(エタノール、イソプロパノールが好ましい)、グリコール類(プロピレングリコール、分子量が2000までのポリプロピレングリコールが好ましい)、芳香族スルホン酸塩(p−トルエンスルホン酸塩、m−キシレンスルホン酸塩が好ましい)、防腐・防かび剤(プロキセルBDN[ゼネカ株式会社製]、ケーソンCG[ロームアンドハースジャパン株式会社製]等)、香料、色素等を含有することができる。
【0019】
本発明の洗浄剤の残部は水であり、食器等の手洗い洗浄に関する液体洗浄剤として適する。
【実施例】
表1に示された洗浄剤を用いて、起泡力、洗浄力および使用後の残留感(ヌル付き)を下記評価方法に従って調べた。結果を表1に併せて示す。
【0020】
1.起泡力の評価方法
各洗浄剤の0.25重量%水溶液中に市販バターを0.1重量%添加した溶液の起泡力測定する。測定方法は、直径5cm、高さ12cmの円筒ガラス容器に洗浄剤の0.25重量%水溶液40ml(硬度3.5DH、Mgイオン/Caイオン=1/3の調製水を使用)および直径10mmのテフロン球20個を入れ、20℃の恒温水槽中で充分に温調した後、バター0.04gを添加し15分間容器を回転(42rpm)させ、停止直後、液面からの泡高さを測定した。
【0021】
2.洗浄力の評価方法
牛脂に指示薬としてスダンレッド(赤色色素、和光純薬工業(株)製)を0.1重量%添加したモデル汚れ2.5gを白色陶磁皿(直径25cm)に塗布したものを洗浄剤3g、水(硬度3.5DH、Mgイオン/Caイオン=1/3の調製水を使用)27gに染み込ませたスポンジ(10.5×7.5×4.0cm、材質;ポリウレタンフォーム)を用いて手洗い洗浄を行った。皿上の色素が除去できたかどうかを目視判断しながら、すすぎ操作を加えず皿上の色素が除去できなくなるまで連続的に洗浄作業を行い、最終的に洗浄できた皿の枚数(有効洗浄枚数)により評価した。
【0022】
3.使用後の残留感の評価方法
残留感の評価として、使用後のヌル付きを調べた。まず、被験者として20〜30歳の女性5名を抽出し、5重量%に調製した洗浄剤水溶液(硬度3.5DH、Mgイオン/Caイオン=1/3の調製水を使用)および同濃度の手洗い用固形石けん(商品名:ホワイト、花王(株))水溶液中へおのおの片手を手首まで浸漬させ3分間スポンジ(10.5×7.5×4.0cm、材質;ポリウレタンフォーム)を揉んだ後、水道水(25℃)にて片手ずつ十分流水濯ぎをおこない、タオル等で完全に水気を拭き取った。被検者5人の手の感触を手洗い用固形石けんと比較した上で、次の基準により自己評価してもらい5人の平均点で示した。試験毎に固形石けんで手洗いを行い、最低1時間以上の試験間隔をおいた。また、その間は保護クリームなどの使用を避けるようにした。この時の評価基準は以下の通りである。
【0023】
この試験において平均点は4点以上であることが好ましい。
5点:ヌル付きがない(固形石けんと同等)
4点:ヌル付きを指の間のみに僅かに感じる
3点:ヌル付きを指の間のみに感じる
2点:ヌル付きを指の間および掌部全体に感じるが、更に水洗いしとは感じない
1点:明らかにヌル付きを指の間および掌部全体に感じ、更に水洗いをしたいと感じる
【0024】
【表1】
Claims (1)
- 下記(a)、(b)及び(c)成分を含有する残部が水の食器用洗浄剤であって、
(a)アルキルグリコシド 10〜50重量%
(b)乳酸 0.5〜10重量%
(c)両性界面活性剤 0.5〜10重量%
(b)成分に対する(a)成分の重量比が(a)/(b)=1〜50、および(c)成分に対する(a)成分の重量比が(a)/(c)=1〜50であって、20℃におけるpHが3〜7である食器用洗浄剤。
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JP35062298A JP3556493B2 (ja) | 1998-12-10 | 1998-12-10 | 洗浄剤 |
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1998
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