JP3556378B2 - インタークーラー - Google Patents
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- Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、過給機から取り入れる空気を冷却して、内燃機関の給気室に供給するインタークーラーの構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、過給機を付設した内燃機関(エンジン)において、過給機から送出される空気をインタークーラーに通し、シリンダーブロック内に形成される給気室に送出する内燃機関の給気供給構造は公知となっている。
ここで、図29より従来のエンジンにおける過給機とインタークーラーの取付位置について説明する。
【0003】
エンジンE’のシリンダーブロックEa’における四方垂直面は、一側面が出力側面で、フライホイルハウジングFH’が配設され、その反対側面には、冷却水ポンプブロック7’が取り付けられている。また、正面と背面は、作業者が(遠隔操作とは別に)機側で操作を行う際の操縦側面と、通常操縦操作において、作業者が立つことのない非操縦側面とを形成する。
【0004】
従来、過給機やインタークーラーは、両側面に分けて配設していた。即ち、該エンジンE’において、過給機6’はフライホイルハウジングFH’取付面の上方に取り付けられ、その反対側の冷却水ポンプブロック7’の上方にインタークーラーIC’が取り付けられているか、もしくは、過給機6’は冷却水ポンプブロック7’の上方に取り付けられ、その反対側のフライホイルハウジングFH’取付面の上方にインタークーラーIC’が取り付けられていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図29に図示される従来のエンジンE’における過給機6’とインタークーラーIC’の配設位置によると、まず、過給機6’からインタークーラーIC’に対して、シリンダーブロックEa’の正面(操縦側面または非操縦側面)の全幅を通る入口側の給気連絡管22を配管している。
そして、図29の背面側(図では見えない側)にインタークーラーIC’からシリンダーブロックEa’内の給気室に対する出口側の給気連絡管を配管している。
【0006】
このように、エンジンの両側面に分けて過給機とインタークーラーを取り付けた場合、過給機とインタークーラーとの間、また、インタークーラーとシリンダーブロックの給気室との間の給気連絡管の配管長さが長くなり、エンジン全体としてもこの配管のため大型化し、コストもかかる。更には、連絡管の連結は、フランジ同士のボルト締めを必要とするため、分解、組立工程が煩雑であった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上のような問題を解決するために、次の如く構成したものである。
請求項1においては、内燃機関の過給機6と給気室入口SMaとの間に介設するインタークーラーICにおいて、インタークーラーICへの給気の入口側である入口側給気連絡管1aを、過給機6から延設する給気ダクト5aに連結し、該給気ダクト5aは過給機6の過給機取付台5と一体的に構成し、インタークーラーICの出口側給気連絡管1bは給気室入口SMaに連結し、該入口側給気連絡管1aと出口側給気連絡管1bを、内部コア2とインタークーラーカバー1により構成するインタークーラーICの、インタークーラーカバー1と一体的に形成したものである。
【0008】
請求項2においては、請求項1記載のインタークーラーにおいて、入口側給気連絡管1aと給気ダクト5a、又は、出口側給気連絡管1bと給気室入口SMaとの連結部において、両者の管端間に、弾性材よりなる熱変形吸収部材として、断面がV字型でリング状のV型パッキング3を介装し、該V型パッキング3の両側面に管端を押当させ、該V型パッキング3の外周にパッキング座部を外嵌した
ものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、添付の図面より説明する。なお、本実施例に係るエンジンEは、インタークーラーICの配設構成の説明上、非操縦側面を正面、操縦側面を背面としている。
図1は本発明のインタークーラーICを取り付けたエンジンEの正面(非操縦側面)図、図2は同じく背面(操縦側面)図、図3は同じく実施例の背面側(操縦側)斜視図、図4は同じく平面図、図5は同じく冷却水ポンプブロック7取付側側面図、図6は同じくフライホイルハウジング取付側側面図、図7は同じく側面断面図、図8はインタークーラーICとその入口側給気連絡管1aの給気ダクト5aへの連結構成を示す正面図、図9はインタークーラーICとその出口側給気連絡管1bの給気室入口SMaへの連結構成を示す側面図、図10は図8中X部分拡大図、図11は図9中Y部分拡大図、図12は給気連絡管1a・1bを一体成形したインタークーラーカバー1の正面図、図13は同じく正面断面図、図14は同じく平面一部断面図、図15は同じく底面図、図16は同じく入口側側面図、図17は同じく入口側から見た側面断面図、図18は内部コア2の正面図、図19は同じく背面一部断面図、図20は同じく側面一部断面図、図21は同じく平面一部断面図、図22は同じく底面図、図23は過給機取付台5を介してのシリンダーブロックEa側面における過給機6の取付構成を示す正面図、図24は同じく側面図、図25は同じく背面図、図26は図25中Z−Z線断面図、図27はエンジンEにおける吸排気系統図、図28はエンジンEにおける冷却水系統図である。
【0010】
まず、エンジンEの概略構成を図1乃至図7より説明する。
本発明の実施例に係るエンジンEは、船体等に搭載されるタイプで、複数(本実施例では6個)のシリンダーCYを列状に内設するシリンダーブロックEaの上部にシリンダーヘッドEbを取り付けて、エンジン本体EB(図27または28参照)を構成している。該シリンダーヘッドEbの正面側(非操縦側)には、図7の如く、排気マニホルドEMが配管され、排気マニホルドカバー15で覆っている。
また、シリンダーヘッドEbの頭頂部には、各シリンダーCYに対応する弁腕室を形成する弁腕室カバー16・16・・・が配設され、背面側(操縦側)には図7の如く、燃料噴射装置17が配設されて、燃料噴射カバー18にて覆っている。
【0011】
また、該シリンダーブロックEaの正面側において、インタークーラーICを取り付け、該インタークーラーICより出口側給気連絡管1bをシリンダーブロックEaの中央部に連結し、該シリンダーブロックEaおよびシリンダーヘッドEb内にて、図7のように、該出口側給気連絡管1bより各シリンダーCYの給気弁に連通する給気マニホルドSM(給気室)が形成されている。
更に同じく正面側にて、インタークーラーICの側方に、冷却水管を介して潤滑油クーラーLCを配設している。後に詳述するように、インタークーラーICを通過した冷却水は潤滑油クーラーLCに取り込まれて、潤滑油の冷却に使用されるのである。
【0012】
また、シリンダーブロックEaの一側面には、冷却水ポンプブロック7が付設されており、その上方に、過給機取付台5を介して過給機6が取り付けられている。その反対側の側面は出力側であって、フライホイルハウジングFHが付設されていて、これに図3図示の如く発電機D等を連設できる。
また、フライホイルハウジングFHの上方に操作盤19が、背面側(操縦側)を向いて配設されている。更に図3では、操縦側にて作業者が操縦しやすいように、ステップ板20を架設した実施例が図示されている。
【0013】
次に、エンジンE全体としての吸排気系統を図1乃至図7、図23乃至図27より説明する。
エンジン本体EB内においては、各シリンダーCY・CYの給気弁に連通する給気マニホルドSM(給気室)が形成され、また、各シリンダーCYの排気弁に連通する排気マニホルドEMが、図7の如くエンジン本体EBの正面(非操作側面)に配設した排気マニホルドカバー15内に配管されている。一方、前記の如く、シリンダーブロックEaの一側面には、過給機取付台5を介して過給機6を取り付けており、過給機6には、図23の如く排気マニホルドEMが連結されて、エンジンEからの排気が過給機タービン室6aに流入し(黒矢印)、過給機6内のタービン(図示せず)を回転させた後、排気ダクト6bより排出される(斜線矢印)。
一方、過給機6の吸込口(網目部分)から吸入された空気は過給機6の内でタービンにより回転されるロータにより圧縮され高温空気となって給気ダクト5aへ送出される(白矢印)。該給気ダクト5aは、前記のインタークーラーICの入口側給気連絡管1aに連結していて、ここで冷却された空気が、前記の出口側給気連絡管1bおよび図7図示の給気マニホルドSMを介して、エンジンEの各シリンダーCYに対する給気として供給される。
【0014】
過給機からエンジン本体への給気ダクトは、従来、過給機取付台とは別に過給機とエンジン(インタークーラー)との間に配管していたが、本実施例では、このように、給気ダクト5aを過給機取付台5に一体形成しており、過給機取付台5を介して過給機6をエンジンEに取り付ける過程で、図23の如く、自然に過給機6と、エンジンE付設のインタークーラーICとの間を給気ダクト5aが連通する構造とすることができる。
【0015】
そして、インタークーラーICは、図8および図9、図12乃至図17の如く、そのインタークーラーカバー1に前記の入口側給気連絡管1aと出口側給気連絡管1bを一体的に形成しており、別途配管作業を施す必要がない。
ここで、インタークーラーICの配設位置について説明する。インタークーラーICは、図1のように、シリンダーブロックEaの正面、即ち非操縦側面に取り付ける。
【0016】
その非操縦側面の中で、インタークーラーICが配設されるのは、図1の如く、過給機取付台5と、シリンダーブロックEaの中央に開口する給気マニホルドSMへの連絡孔である給気室入口SMaとの間であって、過給機取付台5に形成された給気ダクト5aと該給気室入口SMaとの間の最短経路となっている。
更には、その最短経路内にインタークーラーICを介設するので、入口側給気連絡管1aと出口側給気連絡管1bとは短縮化可能な範囲での最も短い管長とすることができるのである。
【0017】
インタークーラーICのシリンダーブロックEaへの取付は図12乃至図17等の如く、インタークーラーカバー1の上端および両側面に螺子部1c・1c・・・が形成されていて、図1のように該螺止部1cをシリンダーブロックEaの非操縦側面に螺止することによる。
【0018】
入口側給気連絡管1aの給気ダクト5aへの連結構造、および出口側給気連絡管1bの給気マニホルドSMへの連結構造について、図8乃至図11等より説明する。
入口側給気連絡管1aの管端の開口方向は、給気ダクト5aの出口側端の開口方向とともに、シリンダーブロックEaの正面(背面)に平行となる方向に向いており、対して、出口側給気連絡管1bの管端の開口方向は、該給気室入口SMaに対峙するように、シリンダーブロックEaの正面(背面)に直交する方向に向いている。従って、入口側給気連絡管1aの入口側端の開口方向と出口側給気連絡管1bの出口側端の開口方向とは、直交する方向に向いている。
【0019】
そして、いずれの連結部分においても、弾性材よりなる熱変形吸収部材を介設している。本実施例では、その一例として、図8乃至図11のように、弾性材よりなるV型パッキング3を使用している。V型パッキング3は、断面がV字型で外側に尖鋭部が突出したリング状のものであり、耐熱性を有する弾性材で、合成樹脂、或いはゴム等よりなる。図の如く、給気ダクト5aの出口側端にはパッキング座具4を螺止し、V型パッキング3を該パッキング座具4内に嵌入している。
また、給気室入口SMaにおいては、図のように、V型パッキング3嵌入用のパッキング座部SMbが形成されており、この中にV型パンキング3を嵌入する。給気が流れると、その高圧のため、V型パッキング3は前後方向(厚み方向)に膨張するので、該V型パッキング3と給気ダクト5aの出口側端および入口側給気連絡管1aの入口側端、または、給気室入口SMaの入口側端および出口側給気連絡管1bの出口側端との間に隙間が生じることはない。
インタークーラーICの取付は、あくまでインタークーラーカバー1の螺子部1cの螺止によるもので、入口側給気連絡管1aと出口側給気連絡管1bの各管端は、該パッキング座具4およびパッキング座部SMbに嵌入したV型パッキング3・3に押当するのみである。
【0020】
このように、該入口側給気連絡管1aと該出口側給気連絡管1bの各管端の連結を、フランジ連結にせず、V型パッキング3等の熱変形吸収部材を介して当接するのみの構造としたのは、単に組立分解作業を容易化するためのみでなく、両給気連絡管1a・1bが、内部を流れる空気の高熱により延伸し、特に冷却前の高温給気が流入する入口側給気連絡管1aは延伸する度合いが高いことを考慮したものである。
【0021】
低温時、即ち非運転時で高熱給気が流れていない時には、入口側給気連絡管1aとパッキング座具4との間が離間し、その隙間にV型パッキング3が介在した状態である。これが高温給気が流れることにより、入口側給気管1aは給気ダクト5a側にに延伸する。該V型パッキング3は弾性材であってこの延伸に伴って収縮し、該延伸を吸収するのである。
【0022】
両給気連絡管1a・1bの中で、特に入口側給気連絡管1aは冷却前の高温給気が流れるため、熱膨張度が高く、特に給気ダクト5a側、即ちシリンダーブロックEaの正面(背面)に平行方向に延伸するので、パッキング座具4内に嵌入したV型パッキング3が、熱変動吸収部材として有効である。対して出口側給気連絡管1b内を流れる給気は、冷却後の低温空気なので、該出口側給気連絡管1b自体はそれほどに熱変形することはない。
しかし、多少は熱変形するものであり、出口側給気連絡管1bの管端も給気室入口SMa側に延伸することが考えられる。従って、出口側給気連絡管1bと給気室入口SMaとの間にも、図9および図11のようにV型パッキング3等の熱変形吸収部材を介設することが有効である。
【0023】
インタークーラーICへの冷却水循環構造を説明する。
インタークーラーカバー1は、図15等のように、底面が開口していて、図8および図9に示すように、下方より図18乃至図22図示の内部コア2を嵌入することができる。内部コア2の上部、即ち、インタークーラーカバー1にて覆われる部分には、熱交換器2aを形成しており、この中に冷却水を循環させ、入口側給気連絡管1aよりインタークーラーカバー1内に流入した空気を冷却し、冷却後の空気が出口側給気連絡管1bに流出するのである。
この内部コア2の下端には、後記の冷却水管9および10を連結するためのフランジ2b・2cが形成されている。冷却水管9から流入した冷却水は熱交換器2a内を循環し、冷却水管10に流出し、その後潤滑油クーラーLCに供給されるようになっている。
【0024】
エンジンE全体における冷却水の循環系統を図1乃至図7、図23乃至図26および図28より説明する。
図28中、21はエンジンEを船体に搭載した場合には、海水との熱交換を行う清水クーラーに該当する。ここから供給冷却水管8を介して冷却水ポンプブロック7内の供給冷却水路7aに低温の冷却水が供給される。該冷却水ポンプブロック7内において、該供給冷却水路7aの上手側には低温水ポンプLPを、下手側には高温水ポンプHPを配設している。また、該供給冷却水路7aにおける該低温水ポンプLPの下手側で、該高温水ポンプHPの上手側の位置にて、後記冷却水戻し管14の下手水路14cを合流させている。
【0025】
まず、低温水ポンプLPにて供給される低温水系について説明する。
低温水ポンプLPには、供給冷却水管8より供給された低温水を、冷却水管9を介してインタークーラーICの熱交換器2aに供給し、更に冷却水管10を介して潤滑油クーラーLCに供給している。潤滑油クーラーLCを経た冷却水は、図28図示のエンジン本体EB内に形成される低温水路11を通って、低温冷却水管12に流入し、低温水温調弁LVを経て、再び供給冷却水管8に戻される。
なお、低温水温調弁LVにて、水温が低温水温調弁LVの設定温度より高い場合には、供給冷却水管8への水路は閉じ(或いは狭まり)、清水クーラー21へと冷却水を戻す。
【0026】
次に、高温水ポンプHPにて供給される高温水系について説明する。
シリンダーブロックEa内にはシリンダーCY冷却用のウォータージャケットが形成されており、高温水ポンプHPにて冷却水が供給される。これらに供給された冷却水は、図7等にて図示される冷却排水管13に合流して、図4等の如く、該過給機6および過給機取付台5の側方に配管された冷却水戻し管14に連結されている。
冷却水戻し管14の内部において、上部には上手水路14aを、中部には弁室14bを、下部には下手水路14cを形成しており、図25および図26の如く、該弁室14b形成部分を過給機取付台5に取り付けており、その下端は冷却水ポンプブロック7に連結して、該下手水路14cを供給冷却水路7aに連通させている。
【0027】
該過給機取付台5内には、図26の如く、冷却水路5bが形成されていて、該冷却水路5bと該弁室14bとの間には高温水温調弁HVが配設されている。水温が高温水温調弁HVの設定温度以下であれば、高温水温調弁HVは、下手水路14cへの水路を開いて、上手水路14aより流入する冷却水をそのまま冷却ポンプブロック7内の供給冷却水路7aに戻し、再び高温水ポンプHPにてエンジン本体EB内のウォータージャケットに冷却水として供給される。
そして、高温水温調弁HVで、水温が高温水温調弁HVの設定温度を超えていることが感知されれば、下手水路14cへの水路は閉じられ(または狭められ)、過給機取付台5内の冷却水路5bへと冷却水を流し、前記の低温水系におけるエンジン本体EB内の冷却水路11と合流して、低温水温調弁LVへと送られ、高温水ポンプHPから供給される冷却水の過剰高温化を回避している。
【0028】
【発明の効果】
本発明のインタークーラーは以上のように構成したので、次のような効果を奏する。
請求項1の如く構成したので、過給機とインタークーラーとの間、また、インタークーラーとシリンダーブロックにおける給気室の入口部との間に給気連絡用の配管を施す必要がなく、配管工程を必要とせず、部品点数が削減されて低コスト化し、コンパクト化を実現できる。
また、インタークーラーカバーと入口側給気連絡管と出口側給気連絡管とを一体的に形成したので、過給機とインタークーラーとの間の給気連絡管配管工程を必要とせず、部品点数が削減されて低コスト化を実現できる。
【0029】
請求項2の如く構成したので、高温給気を通すことで熱変形するインタークーラーおよびそれに一体に形成される給気連絡管の熱変形を、熱変形吸収部材にて構成したV型パッキング3により吸収でき、給気連絡管の連結部に、高温膨張に伴う圧接による破損の発生や、低温収縮による隙間の発生を生じさせない。
また、給気が流れると、その高圧のため、V型パッキング3は前後方向(厚み方向)に膨張するので、該V型パッキング3と給気ダクト5aの出口側端および入口側給気連絡管1aの入口側端、または、給気室入口SMaの入口側端および出口側給気連絡管1bの出口側端との間に隙間が生じることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインタークーラーICを取り付けたエンジンEの正面(非操縦側面)図である。
【図2】同じく背面(操縦側面)図である。
【図3】同じく実施例の背面側(操縦側)斜視図である。
【図4】同じく平面図である。
【図5】同じく冷却水ポンプブロック7取付側側面図である。
【図6】同じくフライホイルハウジング取付側側面図である。
【図7】同じく側面断面図である。
【図8】インタークーラーICとその入口側給気連絡管1aの給気ダクト5aへの連結構成を示す正面図である。
【図9】インタークーラーICとその出口側給気連絡管1bの給気室入口SMaへの連結構成を示す側面図である。
【図10】図8中X部分拡大図である。
【図11】図9中Y部分拡大図である。
【図12】給気連絡管1a・1bを一体成形したインタークーラーカバー1の正面図である。
【図13】同じく正面断面図である。
【図14】同じく平面一部断面図である。
【図15】同じく底面図である。
【図16】同じく入口側側面図である。
【図17】同じく入口側から見た側面断面図である。
【図18】内部コア2の正面図である。
【図19】同じく背面一部断面図である。
【図20】同じく側面一部断面図である。
【図21】同じく平面一部断面図である。
【図22】同じく底面図である。
【図23】過給機取付台5を介してのシリンダーブロックEa側面における過給機6の取付構成を示す正面図である。
【図24】同じく側面図である。
【図25】同じく背面図である。
【図26】図25中Z−Z線断面図である。
【図27】エンジンEにおける吸排気系統図である。
【図28】エンジンEにおける冷却水系統図である。
【図29】従来のエンジンにおける過給機とインタークーラーの取付位置を示す正面図である。
【符号の説明】
E エンジン
Ea シリンダーブロック
SM 給気マニホルド(給気室)
SMa 給気室入口SMa
SMb パッキング座部
IC インタークーラー
1 インタークーラーカバー
1a 入口側給気連絡管
1b 出口側給気連絡管
1c 螺止部
2 内部コア
2a 熱交換器
3 V型パッキング
4 パッキング座具
5 過給機取付台
5a 給気ダクト
6 過給機
7 冷却水ポンプブロック
【発明の属する技術分野】
本発明は、過給機から取り入れる空気を冷却して、内燃機関の給気室に供給するインタークーラーの構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、過給機を付設した内燃機関(エンジン)において、過給機から送出される空気をインタークーラーに通し、シリンダーブロック内に形成される給気室に送出する内燃機関の給気供給構造は公知となっている。
ここで、図29より従来のエンジンにおける過給機とインタークーラーの取付位置について説明する。
【0003】
エンジンE’のシリンダーブロックEa’における四方垂直面は、一側面が出力側面で、フライホイルハウジングFH’が配設され、その反対側面には、冷却水ポンプブロック7’が取り付けられている。また、正面と背面は、作業者が(遠隔操作とは別に)機側で操作を行う際の操縦側面と、通常操縦操作において、作業者が立つことのない非操縦側面とを形成する。
【0004】
従来、過給機やインタークーラーは、両側面に分けて配設していた。即ち、該エンジンE’において、過給機6’はフライホイルハウジングFH’取付面の上方に取り付けられ、その反対側の冷却水ポンプブロック7’の上方にインタークーラーIC’が取り付けられているか、もしくは、過給機6’は冷却水ポンプブロック7’の上方に取り付けられ、その反対側のフライホイルハウジングFH’取付面の上方にインタークーラーIC’が取り付けられていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図29に図示される従来のエンジンE’における過給機6’とインタークーラーIC’の配設位置によると、まず、過給機6’からインタークーラーIC’に対して、シリンダーブロックEa’の正面(操縦側面または非操縦側面)の全幅を通る入口側の給気連絡管22を配管している。
そして、図29の背面側(図では見えない側)にインタークーラーIC’からシリンダーブロックEa’内の給気室に対する出口側の給気連絡管を配管している。
【0006】
このように、エンジンの両側面に分けて過給機とインタークーラーを取り付けた場合、過給機とインタークーラーとの間、また、インタークーラーとシリンダーブロックの給気室との間の給気連絡管の配管長さが長くなり、エンジン全体としてもこの配管のため大型化し、コストもかかる。更には、連絡管の連結は、フランジ同士のボルト締めを必要とするため、分解、組立工程が煩雑であった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上のような問題を解決するために、次の如く構成したものである。
請求項1においては、内燃機関の過給機6と給気室入口SMaとの間に介設するインタークーラーICにおいて、インタークーラーICへの給気の入口側である入口側給気連絡管1aを、過給機6から延設する給気ダクト5aに連結し、該給気ダクト5aは過給機6の過給機取付台5と一体的に構成し、インタークーラーICの出口側給気連絡管1bは給気室入口SMaに連結し、該入口側給気連絡管1aと出口側給気連絡管1bを、内部コア2とインタークーラーカバー1により構成するインタークーラーICの、インタークーラーカバー1と一体的に形成したものである。
【0008】
請求項2においては、請求項1記載のインタークーラーにおいて、入口側給気連絡管1aと給気ダクト5a、又は、出口側給気連絡管1bと給気室入口SMaとの連結部において、両者の管端間に、弾性材よりなる熱変形吸収部材として、断面がV字型でリング状のV型パッキング3を介装し、該V型パッキング3の両側面に管端を押当させ、該V型パッキング3の外周にパッキング座部を外嵌した
ものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、添付の図面より説明する。なお、本実施例に係るエンジンEは、インタークーラーICの配設構成の説明上、非操縦側面を正面、操縦側面を背面としている。
図1は本発明のインタークーラーICを取り付けたエンジンEの正面(非操縦側面)図、図2は同じく背面(操縦側面)図、図3は同じく実施例の背面側(操縦側)斜視図、図4は同じく平面図、図5は同じく冷却水ポンプブロック7取付側側面図、図6は同じくフライホイルハウジング取付側側面図、図7は同じく側面断面図、図8はインタークーラーICとその入口側給気連絡管1aの給気ダクト5aへの連結構成を示す正面図、図9はインタークーラーICとその出口側給気連絡管1bの給気室入口SMaへの連結構成を示す側面図、図10は図8中X部分拡大図、図11は図9中Y部分拡大図、図12は給気連絡管1a・1bを一体成形したインタークーラーカバー1の正面図、図13は同じく正面断面図、図14は同じく平面一部断面図、図15は同じく底面図、図16は同じく入口側側面図、図17は同じく入口側から見た側面断面図、図18は内部コア2の正面図、図19は同じく背面一部断面図、図20は同じく側面一部断面図、図21は同じく平面一部断面図、図22は同じく底面図、図23は過給機取付台5を介してのシリンダーブロックEa側面における過給機6の取付構成を示す正面図、図24は同じく側面図、図25は同じく背面図、図26は図25中Z−Z線断面図、図27はエンジンEにおける吸排気系統図、図28はエンジンEにおける冷却水系統図である。
【0010】
まず、エンジンEの概略構成を図1乃至図7より説明する。
本発明の実施例に係るエンジンEは、船体等に搭載されるタイプで、複数(本実施例では6個)のシリンダーCYを列状に内設するシリンダーブロックEaの上部にシリンダーヘッドEbを取り付けて、エンジン本体EB(図27または28参照)を構成している。該シリンダーヘッドEbの正面側(非操縦側)には、図7の如く、排気マニホルドEMが配管され、排気マニホルドカバー15で覆っている。
また、シリンダーヘッドEbの頭頂部には、各シリンダーCYに対応する弁腕室を形成する弁腕室カバー16・16・・・が配設され、背面側(操縦側)には図7の如く、燃料噴射装置17が配設されて、燃料噴射カバー18にて覆っている。
【0011】
また、該シリンダーブロックEaの正面側において、インタークーラーICを取り付け、該インタークーラーICより出口側給気連絡管1bをシリンダーブロックEaの中央部に連結し、該シリンダーブロックEaおよびシリンダーヘッドEb内にて、図7のように、該出口側給気連絡管1bより各シリンダーCYの給気弁に連通する給気マニホルドSM(給気室)が形成されている。
更に同じく正面側にて、インタークーラーICの側方に、冷却水管を介して潤滑油クーラーLCを配設している。後に詳述するように、インタークーラーICを通過した冷却水は潤滑油クーラーLCに取り込まれて、潤滑油の冷却に使用されるのである。
【0012】
また、シリンダーブロックEaの一側面には、冷却水ポンプブロック7が付設されており、その上方に、過給機取付台5を介して過給機6が取り付けられている。その反対側の側面は出力側であって、フライホイルハウジングFHが付設されていて、これに図3図示の如く発電機D等を連設できる。
また、フライホイルハウジングFHの上方に操作盤19が、背面側(操縦側)を向いて配設されている。更に図3では、操縦側にて作業者が操縦しやすいように、ステップ板20を架設した実施例が図示されている。
【0013】
次に、エンジンE全体としての吸排気系統を図1乃至図7、図23乃至図27より説明する。
エンジン本体EB内においては、各シリンダーCY・CYの給気弁に連通する給気マニホルドSM(給気室)が形成され、また、各シリンダーCYの排気弁に連通する排気マニホルドEMが、図7の如くエンジン本体EBの正面(非操作側面)に配設した排気マニホルドカバー15内に配管されている。一方、前記の如く、シリンダーブロックEaの一側面には、過給機取付台5を介して過給機6を取り付けており、過給機6には、図23の如く排気マニホルドEMが連結されて、エンジンEからの排気が過給機タービン室6aに流入し(黒矢印)、過給機6内のタービン(図示せず)を回転させた後、排気ダクト6bより排出される(斜線矢印)。
一方、過給機6の吸込口(網目部分)から吸入された空気は過給機6の内でタービンにより回転されるロータにより圧縮され高温空気となって給気ダクト5aへ送出される(白矢印)。該給気ダクト5aは、前記のインタークーラーICの入口側給気連絡管1aに連結していて、ここで冷却された空気が、前記の出口側給気連絡管1bおよび図7図示の給気マニホルドSMを介して、エンジンEの各シリンダーCYに対する給気として供給される。
【0014】
過給機からエンジン本体への給気ダクトは、従来、過給機取付台とは別に過給機とエンジン(インタークーラー)との間に配管していたが、本実施例では、このように、給気ダクト5aを過給機取付台5に一体形成しており、過給機取付台5を介して過給機6をエンジンEに取り付ける過程で、図23の如く、自然に過給機6と、エンジンE付設のインタークーラーICとの間を給気ダクト5aが連通する構造とすることができる。
【0015】
そして、インタークーラーICは、図8および図9、図12乃至図17の如く、そのインタークーラーカバー1に前記の入口側給気連絡管1aと出口側給気連絡管1bを一体的に形成しており、別途配管作業を施す必要がない。
ここで、インタークーラーICの配設位置について説明する。インタークーラーICは、図1のように、シリンダーブロックEaの正面、即ち非操縦側面に取り付ける。
【0016】
その非操縦側面の中で、インタークーラーICが配設されるのは、図1の如く、過給機取付台5と、シリンダーブロックEaの中央に開口する給気マニホルドSMへの連絡孔である給気室入口SMaとの間であって、過給機取付台5に形成された給気ダクト5aと該給気室入口SMaとの間の最短経路となっている。
更には、その最短経路内にインタークーラーICを介設するので、入口側給気連絡管1aと出口側給気連絡管1bとは短縮化可能な範囲での最も短い管長とすることができるのである。
【0017】
インタークーラーICのシリンダーブロックEaへの取付は図12乃至図17等の如く、インタークーラーカバー1の上端および両側面に螺子部1c・1c・・・が形成されていて、図1のように該螺止部1cをシリンダーブロックEaの非操縦側面に螺止することによる。
【0018】
入口側給気連絡管1aの給気ダクト5aへの連結構造、および出口側給気連絡管1bの給気マニホルドSMへの連結構造について、図8乃至図11等より説明する。
入口側給気連絡管1aの管端の開口方向は、給気ダクト5aの出口側端の開口方向とともに、シリンダーブロックEaの正面(背面)に平行となる方向に向いており、対して、出口側給気連絡管1bの管端の開口方向は、該給気室入口SMaに対峙するように、シリンダーブロックEaの正面(背面)に直交する方向に向いている。従って、入口側給気連絡管1aの入口側端の開口方向と出口側給気連絡管1bの出口側端の開口方向とは、直交する方向に向いている。
【0019】
そして、いずれの連結部分においても、弾性材よりなる熱変形吸収部材を介設している。本実施例では、その一例として、図8乃至図11のように、弾性材よりなるV型パッキング3を使用している。V型パッキング3は、断面がV字型で外側に尖鋭部が突出したリング状のものであり、耐熱性を有する弾性材で、合成樹脂、或いはゴム等よりなる。図の如く、給気ダクト5aの出口側端にはパッキング座具4を螺止し、V型パッキング3を該パッキング座具4内に嵌入している。
また、給気室入口SMaにおいては、図のように、V型パッキング3嵌入用のパッキング座部SMbが形成されており、この中にV型パンキング3を嵌入する。給気が流れると、その高圧のため、V型パッキング3は前後方向(厚み方向)に膨張するので、該V型パッキング3と給気ダクト5aの出口側端および入口側給気連絡管1aの入口側端、または、給気室入口SMaの入口側端および出口側給気連絡管1bの出口側端との間に隙間が生じることはない。
インタークーラーICの取付は、あくまでインタークーラーカバー1の螺子部1cの螺止によるもので、入口側給気連絡管1aと出口側給気連絡管1bの各管端は、該パッキング座具4およびパッキング座部SMbに嵌入したV型パッキング3・3に押当するのみである。
【0020】
このように、該入口側給気連絡管1aと該出口側給気連絡管1bの各管端の連結を、フランジ連結にせず、V型パッキング3等の熱変形吸収部材を介して当接するのみの構造としたのは、単に組立分解作業を容易化するためのみでなく、両給気連絡管1a・1bが、内部を流れる空気の高熱により延伸し、特に冷却前の高温給気が流入する入口側給気連絡管1aは延伸する度合いが高いことを考慮したものである。
【0021】
低温時、即ち非運転時で高熱給気が流れていない時には、入口側給気連絡管1aとパッキング座具4との間が離間し、その隙間にV型パッキング3が介在した状態である。これが高温給気が流れることにより、入口側給気管1aは給気ダクト5a側にに延伸する。該V型パッキング3は弾性材であってこの延伸に伴って収縮し、該延伸を吸収するのである。
【0022】
両給気連絡管1a・1bの中で、特に入口側給気連絡管1aは冷却前の高温給気が流れるため、熱膨張度が高く、特に給気ダクト5a側、即ちシリンダーブロックEaの正面(背面)に平行方向に延伸するので、パッキング座具4内に嵌入したV型パッキング3が、熱変動吸収部材として有効である。対して出口側給気連絡管1b内を流れる給気は、冷却後の低温空気なので、該出口側給気連絡管1b自体はそれほどに熱変形することはない。
しかし、多少は熱変形するものであり、出口側給気連絡管1bの管端も給気室入口SMa側に延伸することが考えられる。従って、出口側給気連絡管1bと給気室入口SMaとの間にも、図9および図11のようにV型パッキング3等の熱変形吸収部材を介設することが有効である。
【0023】
インタークーラーICへの冷却水循環構造を説明する。
インタークーラーカバー1は、図15等のように、底面が開口していて、図8および図9に示すように、下方より図18乃至図22図示の内部コア2を嵌入することができる。内部コア2の上部、即ち、インタークーラーカバー1にて覆われる部分には、熱交換器2aを形成しており、この中に冷却水を循環させ、入口側給気連絡管1aよりインタークーラーカバー1内に流入した空気を冷却し、冷却後の空気が出口側給気連絡管1bに流出するのである。
この内部コア2の下端には、後記の冷却水管9および10を連結するためのフランジ2b・2cが形成されている。冷却水管9から流入した冷却水は熱交換器2a内を循環し、冷却水管10に流出し、その後潤滑油クーラーLCに供給されるようになっている。
【0024】
エンジンE全体における冷却水の循環系統を図1乃至図7、図23乃至図26および図28より説明する。
図28中、21はエンジンEを船体に搭載した場合には、海水との熱交換を行う清水クーラーに該当する。ここから供給冷却水管8を介して冷却水ポンプブロック7内の供給冷却水路7aに低温の冷却水が供給される。該冷却水ポンプブロック7内において、該供給冷却水路7aの上手側には低温水ポンプLPを、下手側には高温水ポンプHPを配設している。また、該供給冷却水路7aにおける該低温水ポンプLPの下手側で、該高温水ポンプHPの上手側の位置にて、後記冷却水戻し管14の下手水路14cを合流させている。
【0025】
まず、低温水ポンプLPにて供給される低温水系について説明する。
低温水ポンプLPには、供給冷却水管8より供給された低温水を、冷却水管9を介してインタークーラーICの熱交換器2aに供給し、更に冷却水管10を介して潤滑油クーラーLCに供給している。潤滑油クーラーLCを経た冷却水は、図28図示のエンジン本体EB内に形成される低温水路11を通って、低温冷却水管12に流入し、低温水温調弁LVを経て、再び供給冷却水管8に戻される。
なお、低温水温調弁LVにて、水温が低温水温調弁LVの設定温度より高い場合には、供給冷却水管8への水路は閉じ(或いは狭まり)、清水クーラー21へと冷却水を戻す。
【0026】
次に、高温水ポンプHPにて供給される高温水系について説明する。
シリンダーブロックEa内にはシリンダーCY冷却用のウォータージャケットが形成されており、高温水ポンプHPにて冷却水が供給される。これらに供給された冷却水は、図7等にて図示される冷却排水管13に合流して、図4等の如く、該過給機6および過給機取付台5の側方に配管された冷却水戻し管14に連結されている。
冷却水戻し管14の内部において、上部には上手水路14aを、中部には弁室14bを、下部には下手水路14cを形成しており、図25および図26の如く、該弁室14b形成部分を過給機取付台5に取り付けており、その下端は冷却水ポンプブロック7に連結して、該下手水路14cを供給冷却水路7aに連通させている。
【0027】
該過給機取付台5内には、図26の如く、冷却水路5bが形成されていて、該冷却水路5bと該弁室14bとの間には高温水温調弁HVが配設されている。水温が高温水温調弁HVの設定温度以下であれば、高温水温調弁HVは、下手水路14cへの水路を開いて、上手水路14aより流入する冷却水をそのまま冷却ポンプブロック7内の供給冷却水路7aに戻し、再び高温水ポンプHPにてエンジン本体EB内のウォータージャケットに冷却水として供給される。
そして、高温水温調弁HVで、水温が高温水温調弁HVの設定温度を超えていることが感知されれば、下手水路14cへの水路は閉じられ(または狭められ)、過給機取付台5内の冷却水路5bへと冷却水を流し、前記の低温水系におけるエンジン本体EB内の冷却水路11と合流して、低温水温調弁LVへと送られ、高温水ポンプHPから供給される冷却水の過剰高温化を回避している。
【0028】
【発明の効果】
本発明のインタークーラーは以上のように構成したので、次のような効果を奏する。
請求項1の如く構成したので、過給機とインタークーラーとの間、また、インタークーラーとシリンダーブロックにおける給気室の入口部との間に給気連絡用の配管を施す必要がなく、配管工程を必要とせず、部品点数が削減されて低コスト化し、コンパクト化を実現できる。
また、インタークーラーカバーと入口側給気連絡管と出口側給気連絡管とを一体的に形成したので、過給機とインタークーラーとの間の給気連絡管配管工程を必要とせず、部品点数が削減されて低コスト化を実現できる。
【0029】
請求項2の如く構成したので、高温給気を通すことで熱変形するインタークーラーおよびそれに一体に形成される給気連絡管の熱変形を、熱変形吸収部材にて構成したV型パッキング3により吸収でき、給気連絡管の連結部に、高温膨張に伴う圧接による破損の発生や、低温収縮による隙間の発生を生じさせない。
また、給気が流れると、その高圧のため、V型パッキング3は前後方向(厚み方向)に膨張するので、該V型パッキング3と給気ダクト5aの出口側端および入口側給気連絡管1aの入口側端、または、給気室入口SMaの入口側端および出口側給気連絡管1bの出口側端との間に隙間が生じることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインタークーラーICを取り付けたエンジンEの正面(非操縦側面)図である。
【図2】同じく背面(操縦側面)図である。
【図3】同じく実施例の背面側(操縦側)斜視図である。
【図4】同じく平面図である。
【図5】同じく冷却水ポンプブロック7取付側側面図である。
【図6】同じくフライホイルハウジング取付側側面図である。
【図7】同じく側面断面図である。
【図8】インタークーラーICとその入口側給気連絡管1aの給気ダクト5aへの連結構成を示す正面図である。
【図9】インタークーラーICとその出口側給気連絡管1bの給気室入口SMaへの連結構成を示す側面図である。
【図10】図8中X部分拡大図である。
【図11】図9中Y部分拡大図である。
【図12】給気連絡管1a・1bを一体成形したインタークーラーカバー1の正面図である。
【図13】同じく正面断面図である。
【図14】同じく平面一部断面図である。
【図15】同じく底面図である。
【図16】同じく入口側側面図である。
【図17】同じく入口側から見た側面断面図である。
【図18】内部コア2の正面図である。
【図19】同じく背面一部断面図である。
【図20】同じく側面一部断面図である。
【図21】同じく平面一部断面図である。
【図22】同じく底面図である。
【図23】過給機取付台5を介してのシリンダーブロックEa側面における過給機6の取付構成を示す正面図である。
【図24】同じく側面図である。
【図25】同じく背面図である。
【図26】図25中Z−Z線断面図である。
【図27】エンジンEにおける吸排気系統図である。
【図28】エンジンEにおける冷却水系統図である。
【図29】従来のエンジンにおける過給機とインタークーラーの取付位置を示す正面図である。
【符号の説明】
E エンジン
Ea シリンダーブロック
SM 給気マニホルド(給気室)
SMa 給気室入口SMa
SMb パッキング座部
IC インタークーラー
1 インタークーラーカバー
1a 入口側給気連絡管
1b 出口側給気連絡管
1c 螺止部
2 内部コア
2a 熱交換器
3 V型パッキング
4 パッキング座具
5 過給機取付台
5a 給気ダクト
6 過給機
7 冷却水ポンプブロック
Claims (2)
- 内燃機関の過給機6と給気室入口SMaとの間に介設するインタークーラーICにおいて、インタークーラーICへの給気の入口側である入口側給気連絡管1aを、過給機6から延設する給気ダクト5aに連結し、該給気ダクト5aは過給機6の過給機取付台5と一体的に構成し、インタークーラーICの出口側給気連絡管1bは給気室入口SMaに連結し、該入口側給気連絡管1aと出口側給気連絡管1bを、内部コア2とインタークーラーカバー1により構成するインタークーラーICの、インタークーラーカバー1と一体的に形成したことを特徴とするインタークーラー。
- 請求項1記載のインタークーラーにおいて、入口側給気連絡管1aと給気ダクト5a、又は、出口側給気連絡管1bと給気室入口SMaとの連結部において、両者の管端間に、弾性材よりなる熱変形吸収部材として、断面がV字型でリング状のV型パッキング3を介装し、該V型パッキング3の両側面に管端を押当させ、該V型パッキング3の外周にパッキング座部を外嵌したことを特徴とするインタークーラー。
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