JP3556377B2 - 配線基板 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は混成集積回路装置等に使用される配線基板に関し、より詳細には内部にW、Mo等の高融点金属から成る配線導体を、外表面にCuから成る回路導体を有する配線基板の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体素子等の能動部品や抵抗体、コンデンサ等の受動部品を多数搭載し、所定の電子回路を構成するように成した混成集積回路装置は、通常、内部にW、Mo、Mn等の高融点金属から成る配線導体を埋設した絶縁基体の外表面にCuから成る回路導体をその一部が前記配線導体と接続するようにして被着させた構造の配線基板を準備し、該配線基板の表面に半導体素子やコンデンサ、抵抗体等を搭載取着するとともに、該半導体素子等の電極を前記回路導体に接続することによって形成されている。
【0003】
かかる混成集積回路装置等に使用される配線基板は、一般にセラミックスの積層技術およびスクリーン印刷等の厚膜技術を採用することによって作製されており、具体的には以下のような手順で得られる。
【0004】
先ず、アルミナ(Al)等の電気絶縁性に優れたセラミック原料粉末に有機バインダーと溶媒を添加混合して調製した泥漿から複数枚のセラミックグリーンシートを成形し、該セラミックグリーンシートの上下面にW、Mo、Mn等の高融点金属粉末から成る導電ペーストを従来周知のスクリーン印刷等の厚膜手法により所定パターンに印刷塗布する。
【0005】
次に、前記セラミックグリーンシートを積層した後、これを約1500℃の温度で焼成し、図2に示すように内部及び表面にW、Mo、Mn等の高融点金属から成る配線導体8を有する絶縁基体9を得る。
【0006】
その後、前記絶縁基体9の外表面に、Cu粉末にガラス粉末及び有機バインダー、溶媒を添加混合して得た銅ペーストを従来周知のスクリーン印刷法によりその一部が前記配線導体8と接続するように直接塗布したり、あるいは該配線導体8の少なくとも一部にCuのメッキ層10を設けてその表面に前記銅ペーストを塗布するとともに、これを中性雰囲気(窒素雰囲気)中、約800℃の温度で焼成し、Cu粉末を絶縁基体9及び配線導体8上に焼き付け、銅(Cu)から成る回路導体11を被着させることにより製品としての配線基板12としていた(特開昭63−107087号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記配線基板の配線導体は、回路導体を形成するCuとの濡れ性(反応性)が悪いW、Mo等から成るため、該配線導体の一部に回路導体を被着形成させたとしても両者の密着性が悪く、その結果、前記配線導体と回路基板との間の電気的導通が満足すべきものでないという課題があった。
【0008】
【発明の目的】
本発明は前記課題に鑑み成されたもので、その目的は、W、Moの少なくとも一種から成る配線導体と、Cuから成る回路導体との密着性を大幅に向上させるとともに、両者間の電気的導通を良好なものとし、かつセラミックスから成る絶縁基体表面のCuから成る回路導体の接着強度を向上させた混成集積回路装置等に好適な配線基板を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の配線基板は、W、Moの少なくとも一種から成る配線導体を設けた絶縁基体の外表面に、Ni、Coの少なくとも一種と、W、Moの少なくとも一種、及びBから成る合金を主成分とする中間金属層を介して接続した回路導体が、Cu100重量部に対してガラス成分2.0〜8.0重量部を含有し、かつ前記中間金属層と接続するように形成した第一回路層と、Cu100重量部に対してCuOが0.5〜5.0重量部、Wが0.5〜2.0重量部、ガラス成分が1.0〜5.0重量部を含有し、かつ第一回路層と接続するように形成した第二回路層の二層構造となるように被着したもので、かつ回路導体を形成する第二回路層の一部は絶縁基体の外表面に直接被着されたものである。
【0010】
更に、前記中間金属層は、Ni、Coの少なくとも一種の総量を100重量部とした場合、W、Moの少なくとも一種の含有量が2.0〜50.0重量部であり、かつBの含有量が0.1〜3.0重量部であることがより望ましいものである。
【0011】
【作用】
本発明の配線基板によれば、W、Moの少なくとも一種から成る配線導体に、Ni、Coの少なくとも一種と、W、Moの少なくとも一種、及びBから成る合金を主成分とする中間金属層を介して接続した回路導体を、銅100重量部に対してガラス成分2.0〜8.0重量部を含有し、かつ前記中間金属層と接続するように形成した第一回路層と、銅100重量部に対してCuOが0.5〜5.0重量部、Wが0.5〜2.0重量部、ガラス成分が1.0〜5.0重量部を含有し、かつ第一回路層と接続するように形成した第二回路層から成る二層構造とし、回路導体を構成する第二回路層の一部を絶縁基体の外表面にも直接被着したことから、中間金属層との接着強度が維持され、かつセラミックスとの接着強度の劣化を小さくすることも可能となる。
【0012】
即ち、前記第一回路層を形成する銅導体は、ガラスによりセラミックスへのアンカー効果で接着するいわゆるガラスボンドタイプであり、銅ペースト中にはCuOやWを含有しないため、焼き付け時にガラスを還元して中間金属層表面を酸化したりせず、接着強度を損なうことがない。
【0013】
一方、前記第二回路層を形成する銅導体は、セラミックスとCu粉末との接合界面でCu−Al−O化合物(アルミン酸銅)を形成して接着するケミカルボンドタイプ、あるいは前記ガラスボンドタイプとの中間のミックスボンドタイプであり、単に機械的アンカー効果のみで接着しているのではないため、熱応力が加わっても接着強度の劣化が小さくなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の配線基板を図面に基づき詳細に説明する。
【0015】
図1は本発明の配線基板を説明するための要部拡大断面図であり、1は内部に配線導体2を有する絶縁基体3の外表面に、中間金属層4を介して形成された第一回路層5と第二回路層6から成る二層構造の回路導体7を被着し、かつ回路導体7を構成する第二回路層6の一部が絶縁基体3に直接被着された配線基板である。
【0016】
先ず、前記絶縁基体3は、例えばアルミナセラミックス等の電気絶縁材料から成り、アルミナ(Al)、シリカ(SiO)、マグネシア(MgO)、カルシア(CaO)等のセラミック原料粉末に有機バインダーと溶媒を添加混合して泥漿状となし、これをドクターブレード法等によりシート状に成形した後、該セラミックグリーンシートを複数枚積層し、還元性雰囲気中、約1500℃の温度で焼成することによって製作される。
【0017】
また、前記絶縁基体3には、その内部から表面に導出される配線導体2が設けてあり、該配線導体2はW、Moの少なくとも一種の粉末に有機バインダーと溶媒を添加混合して導体ペーストを調製し、該導体ペーストを前記セラミックグリーンシートの上下面にスクリーン印刷等により絶縁基体3の内部及び表面に所定のパターンで被着形成されている。
【0018】
更に、前記配線導体2は、その露出外表面で後述する第一回路層5が被着される部分にNi、Coの少なくとも一種と、W、Moの少なくとも一種、及びBから成る合金を主成分とする中間金属層4が被着形成されており、該中間金属層4は配線導体2の露出外表面に電解メッキ法や無電解メッキ法等により被着形成される。
【0019】
また前記中間金属層4は、これを構成する金属、即ちNi、Coの少なくとも一種と、W、Moの少なくとも一種、及びBから成る合金が配線導体2と第一回路層5の両方に濡れ性(反応性)が良く、配線導体2上に第一回路層5を被着させた場合、両者は完全に密着して両者間の電気的導通を極めて優れたものと成している。
【0020】
かかる中間金属層4を構成する金属はCuと相互拡散し難い金属であり、そのため配線導体2上に中間金属層4を間に挟んで第一回路層5を被着させたとしても、第一回路層5のCuの一部が配線導体2に直接接触することは全く無く、これには中間金属層4表面に酸化膜が形成されるのを抑制し、中間金属層4と第一回路層5との密着性を良好とする作用をなす。
【0021】
従って、中間金属層に含有されるW、Moの量は、2.0〜50.0重量部が好ましく、更にCuの拡散の抑制並びに電気的導通を良好な状態に保ち、抵抗値の上昇を防ぐという点からは、その含有量は5.0〜20.0重量部がより望ましい。
【0022】
一方、中間金属層4に含有されるBの量は、前記作用と中間金属層4の硬さや脆さに起因する温度サイクル等の熱応力によるクラックを防止して電気的導通を良い状態に保つという点からは0.1〜3.0重量部の範囲が望ましい。
【0023】
また、中間金属層4の厚さは銅の拡散を防止し、配線導体2と第一回路層5との密着性を保つこと、及び内部応力による中間金属層4のクラックを防止するという点からは、0.1〜10.0μmの範囲が望ましい。
【0024】
次に、前記配線導体2の外表面に被着された中間金属層4の表面には、Cuから成る第一回路層5が被着され、更に該第一回路層5に接続するように第二回路層6が被着され、第二回路層6には半導体素子等の能動部品や抵抗体、コンデンサ等の受動部品の各電極が接続される。
【0025】
前記第一回路層5はCuの粉末にガラスフリット及び有機バインダー、溶媒を添加混合して銅ペーストを調製し、該ペーストをその一部が配線導体2に被着させた中間金属層4と接続するようにして中間金属層4の外表面に印刷塗布した後、これを中性雰囲気中、約800〜900℃の温度で焼成することにより絶縁基体3の外表面に被着形成される。
【0026】
その際、添加するガラスフリットは、例えばホウケイ酸鉛ガラスやホウケイ酸亜鉛ガラス等が好適であり、その添加量は後述するようにCu100重量部に対して2.0〜8.0重量部となり、絶縁基体3への密着強度並びに第一回路層5の銅導体と第二回路層6との電気的導通を良好に保つという点からは3.0〜6.0重量部が最も好適である。
【0027】
尚、前記第一回路層5は中間金属層4と相互拡散により接着を強固なものとする他、含有するガラスが中間金属層4に入り込みアンカー効果として接着強度を高める効果があり、ケミカルボンドさせるため、Niとの濡れ性(反応性)の悪いWやCuOを多量に添加する必要は全く無く、ガラス成分も微量であることから、第一回路層5は配線導体2に広い密着面積で密着性良く被着させることができ、その結果、配線導体2と回路導体7との間の電気的導通を極めて良好なものとすることができる。
【0028】
前記第一回路層5に含有されるガラス成分としては、例えばPbO、B、SiO、Al、NaO、KO、CaO、ZnO等から成るガラスが好適に使用される。
【0029】
また、前記第一回路層5に含有されるガラス成分の量が2.0重量部未満であるとガラスによるアンカー効果が低下し、第一回路層5の中間金属層4への接着強度が低下することになり、該第一回路層上に後述する第二回路層6を被着した後、半導体素子や抵抗体等をはんだを介して取着する際等に、外力が加わると絶縁基体3より極めて容易に剥がれてしまう。
【0030】
一方、前記ガラス成分の含有量が8.0重量部を越えると、中間金属層4と第一回路層5との間にガラスが偏析し、両者間の電気的導通を阻害してしまう。
【0031】
従って、前記ガラス成分の含有量は、2.0〜8.0重量部に特定され、前述のように密着強度及び電気的導通の点からは3.0〜6.0重量部がより望ましい。
【0032】
次に、第二回路層6は、Cuの粉末にCuOを0.5〜5.0重量部、Wを0.5〜2.0重量部、ガラス成分を1.0〜5.0重量部添加し、それに有機バインダーと溶媒を添加混合して銅ペーストを調製し、該銅ペーストを用いてその一部が前記第一回路層5と接続するようにして絶縁基体3の外表面に印刷塗布した後、中性雰囲気中、約800〜900℃の温度で焼成することにより絶縁基体3の外表面に被着される。
【0033】
この時、第二回路層6は前述したケミカルボンド、即ちガラスを介して絶縁基体3に被着されるが添加したCuOが絶縁基体3と第二回路層6の銅導体間においてアルミン酸銅を形成し、化学的な結合により絶縁基体3に強固に接着されるものである。
【0034】
また、Wは第二回路層6の表面における過剰のCuOを還元して金属銅とし、はんだ濡れ性を向上させる作用をなす。
【0035】
その結果、第一回路層5及び第二回路層6は、ともに銅を主成分とする導体であるから両者の接続部における電気的導通には何ら支障を来さず、極めて良好なものとなる。
【0036】
尚、前記第二回路層6に含有されるガラス成分としては、例えばPbO、B、SiO、Al、NaO、KO、CaO、ZnO等から成るガラスが好適に使用される。
【0037】
また、前記第二回路層6は含有するガラス成分が1.0重量部未満では半導体素子や抵抗体をはんだを介して取着する際等に外力が印加されると絶縁基体より極めて容易に剥がれてしまい、逆に5.0重量部を越えると第二回路層のはんだ濡れ性が劣化し、回路導体7に半導体素子や抵抗体の電極端子をはんだを介して接合する際、その接合強度は極めて弱いものとなる。
【0038】
従って、第二回路層6は含有するガラス成分の量が1.0〜5.0重量部としたものに適用し得るが、はんだ付け後の強度に影響する膜緻密性並びにアルミン酸銅の形成を促すという点からは、2.0〜4.0重量部がより望ましい。
【0039】
一方、CuOの含有量が0.5重量部未満では、絶縁基体3と第二回路層6の銅導体間においてアルミン酸銅の形成が不十分となり、半導体素子や抵抗体をはんだを介して取着する際等に加わる外力により絶縁基体3より極めて容易に剥がれてしまい、5.0重量部を越えると、第二回路層6の導体表面にCuOが偏析してはんだ濡れ性が劣化することから、CuOの含有量は0.5〜5.0重量部に特定され、CuOの還元残りの防止及びアルミン酸銅の均一な形成という点からは1.0〜3.0重量部がより望ましい。
【0040】
更に、Wの含有量が0.5重量部未満の場合、第二回路層6の導体表面に偏析したCuOを還元することができず、第二回路層6のはんだ濡れ性が劣化してしまい、その含有量が2.0重量部を越えるとWそのものがはんだに濡れないため、第二回路層6に前記各電極端子をはんだを介して接合する際、その接合強度は極めて弱いものとなる。
【0041】
従って、前記含有量は0.5〜2.0重量部、特にCuOの還元残りの防止、あるいはWの析出防止という点からは1.0〜1.5重量部が良好である。
【0042】
また、前記絶縁基体3の外表面に被着させた第一回路層5及び第二回路層6は、その外表面にNi、Fe、Mnの少なくとも一種を主成分とする被覆層を0.2〜12.0μmの厚さに層着させておくと、該被覆層が第一回路層5及び第二回路層6に半導体素子やコンデンサ等の電極端子をはんだを介して接合させる際、第一回路層5及び第二回路層6とはんだとの濡れ性を改善し、第一回路層5及び第二回路層6に半導体素子やコンデンサ等の電極端子をより強固に接合させることができる。
【0043】
更に、前記被覆層の外表面に金(Au)から成る層を0.1〜5.0μmの厚さに層着させておくと、被覆層の酸化腐食を有効に防止するとともに前記各電極端子を第一回路層5及び第二回路層6により強固に接合させることができる。
【0044】
かくして得られた配線基板は、その表面に半導体素子や抵抗体、コンデンサ等が載置され、該半導体素子等を回路導体にはんだを介して接合させることにより混成集積回路装置となる。
【0045】
【実施例】
以下、本発明の配線基板を実験例に基づき説明する。
【0046】
先ず、Alを主成分とするセラミックグリーンシートの上面にW、Moの粉末から成る導体ペーストを印刷塗布し、巾1.0mm、長さ10.0mmのパターンを一対とし、その先端の間隔を5.0mmとして20対被着させた後、これを還元性雰囲気中、約1500℃の温度で焼成し、アルミナ質焼結体から成る絶縁基体に表1に示す材質から成る配線導体を形成する。
【0047】
次に、前記配線導体の表面に表1に示す組成と厚さの中間金属層を電解メッキ法もしくは無電解メッキ法により被着させた後、前記一対の配線導体間に表2に示す第一回路層に該当する成分を有するCuペーストを厚さ約30μmに印刷するとともに、これを中性雰囲気中、約800〜900℃の温度で焼成して回路導体を構成する第一回路層を形成する。
【0048】
尚、Cuペーストの配線導体への被覆は、配線導体の先端1.0mm先までCuペーストが覆うようにした。
【0049】
更に、前記第一回路層に接続するように、該第一回路層上面に表2に示す第二回路層に該当する成分を有するCuペーストを厚さ約30μmに印刷するとともに、これを中性雰囲気中、約900℃の温度で焼成して第二回路層を被着形成し、評価用の配線基板を作製した。
【0050】
また、前記配線導体の表面に中間金属層を設けずにNiもしくはCoの層を被着させたものを比較例とした。
【0051】
【表1】
Figure 0003556377
【0052】
【表2】
Figure 0003556377
【0053】
かくして得られた評価用の配線基板を用いて、前記一対の配線導体間の初期電気抵抗値を測定するとともに、−65℃〜+150℃の温度サイクルテストを100サイクル実施した後の電気抵抗値を測定し、その変化率(増加率)を求めるとともに平均値を算出し、平均増加率の大きさを配線導体と回路導体の電気的導通の評価とした。
【0054】
また、前記評価用の配線基板の断面を切り出し、第一回路層と中間金属層との接合性を顕微鏡で目視検査し、剥離の有無により密着性を評価した。
【0055】
一方、第二回路層の接着強度の評価は、先ず、回路導体パターンの寸法を巾2mm、長さ2mmにして前記評価用配線基板と同様に作製した試料を用い、該試料をフラックス中に浸漬した後、235℃に保った60Sn−2Agのはんだ槽中に5秒間浸漬して予備はんだ付けを行った後、直径が0.8mmのSnメッキ軟銅線を290℃のはんだゴテで前記巾2mm、長さ2mmのパターン(2mmSQ)にはんだ付けし、イソプロピルアルコールでフラックスを除去した後、乾燥して評価用の試料を作製した。
【0056】
かくして得られた試料を125℃の高温放置試験及び−40℃と+125℃の温度にそれぞれ30分間保持して繰り返すサイクルテストを実施し、高温放置試験では1000時間、サイクルテストでは1000サイクルでの強度変化を前記Snメッキ軟銅線を基板から引き剥がす時の全荷重で評価した。
【0057】
【表3】
Figure 0003556377
【0058】
表3の結果から明らかなように、本発明の請求範囲外の試料番号1、10、13、21、27、30、38、44は抵抗変化率が14.8%以上であり、第二回路層の接着強度も高温放置試験では0.70kgf/2mmSQ以下と低く、サイクルテストでも0.60kgf/2mmSQ以下と劣化度合いが大きい。
【0059】
また、比較例の試料番号45、46では抵抗変化率が81.0%以上と極めて大となっている。
【0060】
それらに対して、本発明のものはいずれも抵抗変化率は12.5%以下、接着強度も高温放置試験で0.85kgf/2mmSQ以上、サイクルテストで0.71kgf/2mmSQ以上と優れていることが分かる。
【0061】
【発明の効果】
以上、詳述した通り、本発明の配線基板はW、Moの少なくとも一種から成る配線導体に、Ni、Coの少なくとも一種と、W、Moの少なくとも一種、及びBから成る合金を主成分とする中間金属層を介して接続した回路導体が、銅100重量部に対してガラス成分2.0〜8.0重量部を含有し、かつ前記中間金属層と接続するように形成した第一回路層と、銅100重量部に対して酸化銅(CuO)が0.5〜5.0重量部、タングステン(W)が0.5〜2.0重量部、ガラス成分が1.0〜5.0重量部を含有し、かつ第一回路層と接続するように形成した第二回路層から成る二層構造とし、かつ第二回路層の一部を絶縁基体に直接被着したことから、W、Moの少なくとも一種から成る配線導体と、Cuから成る回路導体との密着性を大幅に向上させるとともに、両者間の電気的導通を良好なものとし、かつセラミックスから成る絶縁基体表面に対するCuから成る回路導体の接着強度を向上させた混成集積回路装置等に好適な配線基板が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配線基板を説明するための要部拡大断面図である。
【図2】従来の配線基板を説明するための要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 配線基板
2 配線導体
3 絶縁基体
4 中間金属層
5 第一回路層
6 第二回路層
7 回路導体

Claims (2)

  1. タングステン(W)、モリブデン(Mo)の少なくとも一種から成る配線導体を設けた絶縁基体の外表面に、銅(Cu)から成る回路導体の一部を、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)の少なくとも一種と、タングステン(W)、モリブデン(Mo)の少なくとも一種、及びホウ素(B)から成る合金を主成分とする中間金属層を介して前記配線導体と接続するように被着した配線基板であって、前記中間金属層を介して接続する回路導体部が銅100重量部に対してガラス成分2.0〜8.0重量部を含有し、かつ前記中間金属層と接続するように形成した第一回路層と、銅100重量部に対して酸化銅(CuO)が0.5〜5.0重量部、タングステン(W)が0.5〜2.0重量部、ガラス成分が1.0〜5.0重量部を含有し、かつ第一回路層と接続するように形成した第二回路層との二層構造から成ることを特徴とする配線基板。
  2. 前記中間金属層は、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)の少なくとも一種の総量を100重量部とした時、タングステン(W)、モリブデン(Mo)の少なくとも一種の含有量が2.0〜50.0重量部であり、かつホウ素(B)の含有量が0.1〜3.0重量部であることを特徴とする請求項1記載の配線基板。
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