JP3555370B2 - メタノール燃料電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、メタノール酸化活性を向上させた触媒をメタノール極に使用したメタノール燃料電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液体燃料であるメタノールを直接使用するメタノール燃料電池は、燃料の取り扱い易さに加え、安価な燃料ということで家庭用や産業用の比較的小出力規模の電源として期待されている。
【0003】
メタノール−酸素燃料電池の理論出力電圧は、水素燃料のものとほぼ同じ1.2V(25℃)であり、原理的には同様の特性が期待できる。このため、メタノールの陽極酸化反応については数多くの研究がなされているが、充分な活性を有するメタノールの酸化触媒は未だ見いだされていないのが現状である。例えば、白金触媒の場合には、メタノール燃料電池のメタノール極における陽極酸化反応の過電圧は、かなり大きくなる。そのため、メタノール燃料電池の端子電圧は、空気極または酸素極における酸素還元反応の過電圧とあいまって軽負荷状態でも既に低く、さらに出力電流の増加とともに低下し、その値は熱力学的データから期待できる値よりも大幅に小さくなる。
【0004】
また、従来は導電性のカーボン担体に白金単独の他に、白金−ルテニウム合金(例えば、特開平2−111440号公報参照)あるいは白金−スズ合金(例えば、特開平2−114452号公報参照)を担持してメタノール酸化活性の向上を図る試みがなされていた。しかし、このような白金系の触媒を大量に使用してもメタノールの酸化反応は遅く、大電流を取り出すことが不可能であり、さらにメタノール酸化活性の優れた触媒の開発が望まれている。
【0005】
さらにまた、従来のメタノール燃料電池においては、供給したメタノールがメタノール極で反応せず、電解質を通ってそのまま空気極または酸素極に達する、いわゆるクロスリーク現象により、電極上で酸素と直接反応して電池性能の低下を引き起こすということが問題となっていた。このようなメタノールのクロスリーク量を低減させるためにも、メタノール酸化活性に優れた触媒の開発が必要とされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、従来のメタノール燃料電池用の電極触媒においては、白金を主体とする貴金属元素またはこれらの合金系の触媒を比較的比表面積の高い(数十〜数千m2/g)導電性のカーボン担体に高分散に担持させることにより、メタノール酸化を向上させようとする研究努力が長くなされてきている。しかし、白金はメタノール酸化に対する活性は比較的高いものの、メタノール酸化過程におけるCO型の吸着種が触媒表面を被毒し、活性低下を引き起こすことが知られている。従って、この白金表面の被毒を緩和するために、白金−ルテニウム合金や白金−スズ合金または白金と他の貴金属元素との合金化によりメタノール酸化活性の向上が図られているが、必ずしも満足のいくものではなかった。
【0007】
そこで、本発明の目的は、従来の電極触媒に比しさらに一層のメタノール高酸化活性を有し、吸着種による被毒を受けにくい、すなわち長期的に触媒の活性が持続し得るメタノール極用触媒を使用したメタノール燃料電池を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明のメタノール燃料電池は、白金または白金合金と、ランタノイド元素、スカンジウムおよびイットリウムからなる群から選ばれる少なくとも一種類以上の希土類元素に、CF 3 −(CF 2 ) n −SO 3 H(式中、n=0〜12の整数を示す)で表される化合物が配位して構成されるルイス酸とを含有する触媒がメタノール極に用いられていることを特徴とするものである。
【0009】
本発明における希土類元素を含有するルイス酸の作用は必ずしも明確ではないが、希土類元素のルイス酸においては配位数が大きく、メタノールとの相互作用が強くなり、そのため多電子移動が必要なメタノール酸化を促進するものと推定される。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明において、電極触媒を構成する合金の粒子径は、高活性を得るために、1〜20nmであるのが好ましく、特に、2〜5nmであるのが好ましい。
また、固体高分子型燃料電池では、高電流密度での運転、高いガス拡散性が求められるため、電極層の厚さを薄くし、電極層内に触媒粒子を分散性よく存在させるとともに触媒量を確保することが必要である。白金黒等を用いる微粉末触媒は、電極層を薄くし触媒を高密度に使用するのに好適である。また担体に触媒粒子を担持した担持触媒は、好ましい粒径の触媒粒子を分散性よく得るのに好適である。担持触媒では触媒量を確保するために、触媒は担体に対して10〜60重量%で担持されていることが好ましい。
【0011】
担持触媒に使用する担体としては、電極触媒の担体として集電体の機能を果たす導電性と、触媒使用条件下での耐食性とを有する炭素材料が好ましい。その中でも特に、導電性カーボンブラック、アセチレンブラック、グラファイトなどが好適であり、担体の比表面積としては、60〜1500m2/gを有するものが好ましい。
【0012】
白金合金触媒として使用される白金との合金化元素としては、金、銀、白金以外の白金族金属、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、モリブデン、タングステン、レニウム、亜鉛およびスズからなる群から選ばれる少なくとも一種類以上の金属から構成されていることが好ましい。上記白金合金触媒の組成は、好ましくは白金が30〜90原子%、合金化元素が10〜70原子%である。また、担体上の金属粒子の粒径と分散状態に依存するが、ヘリウム、窒素などの不活性ガス雰囲気下において600〜900℃の温度で熱処理を行って合金化を図ることが好ましい。
【0013】
次に、本発明におけるルイス酸について詳細に説明する。本発明におけるルイス酸は、上記希土類元素に対して、分子内に−CF2SO3 -基を有する化合物を配位させたものである。かかる分子内に−CF2SO3 -基を有する化合物としては、好ましくは、CF3−(CF2)n−SO3H(式中、n=0〜12の整数を示す)で表される化合物、もしくはオレフィン(炭化水素系又はフッ素化炭化水素系)とCF2=CF−(OCF2CFX)m−Oq−(CF2)n−SO3H(式中、m=0〜3の整数、n=1〜12の整数、q=0または1、X=FまたはCF3を示す)で表される化合物との共重合体からなるイオン交換樹脂などが挙げられるが、本発明ではCF 3 −(CF 2 ) n −SO 3 Hで表される化合物を採用している。なかでも、トリフルオロメタンスルホン酸などを配位させたルイス酸は水中でも分解せず、本用途においても安定な特性を得ることができ、特に好ましい。
【0014】
分子内に−CF 2 SO 3 - 基を有する化合物を配位させたルイス酸を含有する触媒の製造法としては、希土類元素と上記配位子からルイス酸を形成させ、これを白金または白金合金触媒に含有させる方法と、希土類元素を白金または白金合金触媒に含有させた後、上記配位子を該希土類元素に配位させる方法とがある。上記白金または白金合金触媒は担体に担持されている担持触媒であってもよい。
【0015】
前者の方法としては、例えば、パーフルオロスルホン酸型のイオン交換樹脂をランタノイド元素でイオン交換し、ルイス酸を形成した後、白金粒子または白金合金粒子に被覆する方法が挙げられる。あるいは、ランタノイド元素の酸化物とトリフルオロメタンスルホン酸の水溶液を撹拌還流することによりルイス酸を調製し、しかる後、白金又は白金合金触媒に含有させる方法が挙げられる。後者の方法としては、例えば、白金又は白金合金触媒にランタノイド元素の硝酸塩を含有し、水素還元処理を施した後、パーフルオロスルホン酸型イオン交換樹脂溶液を含浸させてルイス酸を形成させる方法が挙げられる。このようなルイス酸は、白金または白金合金触媒に対し、ランタノイド元素、スカンジウム、イットリウムからなる群から選ばれる少なくとも一種類以上の希土類元素が1〜70重量%、好ましくは10〜50重量%程度で含まれていることが好ましい。上記含有量が1重量%未満では、充分にメタノール酸化反応を促進させることができず、一方、70重量%を超えると、ルイス酸は電子伝導性を有していないために電極の抵抗が増大して、電極特性を逆に低下させてしまう。
【0016】
本発明におけるルイス酸を含有する触媒を使用するガス拡散電極は、通常の既知の手法にしたがって製造することができる。すなわち、メタノール極は、上記触媒をポリテトラフルオロエチレンなどの疎水性樹脂結着材で保持し、多孔質体のシート状のガス拡散電極とする。一方、空気極または酸素極はカーボン担持白金などの触媒をポリテトラフルオロエチレンなどの疎水性樹脂結着材で保持し、同様のガス拡散電極とする。陽イオン交換膜を電解質とするメタノール燃料電池においては、上記のそれぞれのガス拡散電極とパーフルオロスルホン酸型のイオン交換膜とはホットプレス法などにより密着させる。必要ならば、上記ガス拡散電極は、固体高分子電解質を含んでいてもよい。集電体としては、燃料ガスまたは酸化剤ガスの通路となる溝が形成された導電性のカーボン板などを使用することができる。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の具体的な態様を実施例および比較例により説明するが、本発明は必ずしもこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
比表面積250m2/gの導電性カーボンブラック担体(Cabot社製、バルカンXC−72)をイオン交換水に分散し、これに塩化白金酸水溶液と35%ホルマリンを添加し、−10℃に冷却し攪拌を行った。更に、これに40%水酸化ナトリウム水溶液を滴下し、1時間還流を行った後、ろ過洗浄し、1 0重量%の白金触媒を調製した。このようにして調製した白金触媒の粉末X線回折を測定したところ、白金粒子径は約1.5nmであった。
【0018】
トリフルオロメタンスルホン酸14gを含む水溶液20mlと酸化ランタン(La2O3)8gを還流冷却管付き100ml三角フラスコに入れ、攪拌還流を1時間行った。これを室温まで放冷し、ろ過洗浄した後減圧下100℃で5時間乾燥させて、ランタントリフルオロメタンスルホナートLa(OSO2CF3)3を白色粉末として調製した。
【0019】
上記の担持白金触媒1gとLa(OSO2CF3)30.2gとを100mlのイオン交換水に分散し、攪拌還流を2時間行い、担持白金触媒にLa(OSO2CF3)3を担持させた。これを室温まで放冷し、ろ過洗浄した後120℃で5時間乾燥を行った。これを粉末X線回折により測定し、ランタンの存在を確認した。
【0020】
(比較例1)
実施例1で調製したLa(OSO2CF3)3を担持する前の担持白金触媒を用いた。
【0021】
(実施例2)
イオン交換水に白金量として1gを含む塩化白金酸水溶液と35%ホルマリン水溶液を加え、−10℃に冷却し攪拌を行った。これに40%水酸化ナトリウム水溶液を滴下し、1時間還流を行った。これを、ろ過洗浄した後、140℃で5時間乾燥し、白金粒子を得た。これの粉末X線回折を測定したところ、白金粒子径は約2.5nmであった。この触媒0.1gに溶質として1重量%のフレミオン(商品名、旭硝子株式会社製パーフルオロスルホン酸型イオン交換樹脂)を溶解したエタノール溶液5mlと塩化メチレン5mlとイッテルビウム量として0.1gを含む硝酸イッテルビウムを加え、ロータリーエバポレーターを使って溶媒を留去し、イッテルビウムを含むルイス酸で被覆された白金触媒を得た。
【0022】
(比較例2)
実施例2で調製したルイス酸を被覆する前の白金触媒を用いた。
【0023】
(実施例3)
実施例1で調製した白金触媒3gを200mlのイオン交換水に分散し、ルテニウム量として0.2gを含む塩化ルテニウムを添加し、攪拌還流を3時間行い、完全に塩化ルテニウムを含浸させた後、過剰の水素化ホウ素ナトリウム水溶液50mlを徐々に添加し還元を行った。30分後に6N塩酸を10ml加えて、未反応の水素化ホウ素ナトリウムを分解させた。これをろ過洗浄した後、120℃で5時間乾燥し、粉末触媒を得た。次に、電気炉内部をヘリウム雰囲気下に保ち、600℃で3時間合金化処理を行った。粉末X線回折からこの白金−ルテニウム合金の粒子径は約3.5nmであった。
上記の担持白金−ルテニウム合金触媒に実施例1と同様にLa(OSO2CF3)3 を担持させた。
【0024】
(比較例3)
実施例3で調製したLa(OSO2CF3)3を担持する前の白金−ルテニウム触媒を用いた。
【0025】
(実施例4)
イオン交換水に白金量として1gを含む塩化白金酸水溶液と、ルテニウム量として0.5gを含む塩化ルテニウムと、35%ホルマリン水溶液とを加え、−10℃に冷却し攪拌を行った。これに40%水酸化ナトリウム水溶液を滴下し、1時間還流を行った。これを、ろ過洗浄した後、140℃で5時間乾燥し、白金−ルテニウム合金粒子を得た。次に、電気炉内部をヘリウム雰囲気下に保ち、600℃で3時間熱処理を行った。粉末X線回折を測定したところ、白金−ルテニウム合金粒子径は約3.0nmであった。次に、実施例2と同様にしてイッテルビウムを含むルイス酸で被覆された白金−ルテニウム合金触媒を得た。
【0026】
(実施例5)
実施例1で調製した白金触媒1gを100mlのイオン交換水に分散し、ユーロピウム量として0.4gを含む硝酸ユーロピウムを添加し、攪拌還流を2時間行い、完全に硝酸ユーロピウムを含浸させた。これをろ過洗浄後乾燥させた後に、電気炉内部を水素気流下とし500℃で3時間還元を行った。この触媒に、溶質として1重量%のフレミオン(商品名、旭硝子株式会社製パーフルオロスルホン酸型イオン交換樹脂)を溶解したエタノール溶液5mlと塩化メチレン5mlを加え、ロータリーエバポレーターを使って溶媒を留去し、ユーロピウムを含むルイス酸で被覆された白金触媒を得た。
【0027】
(実施例6)
実施例5において、硝酸ユーロピウムの代わりにスカンジウム量として0.03gを含む硝酸スカンジウムを用いたこと以外は、同様にしてスカンジウムを含むルイス酸で被覆された白金触媒を得た。
【0028】
(実施例7)
実施例5において、硝酸ユーロピウムの代わりにイットリウム量として0.06gを含む硝酸イットリウムを用いたこと以外は、同様にしてイットリウムを含むルイス酸で被覆された白金触媒を得た。
【0029】
(実施例8)
実施例5において、硝酸ユーロピウムの代わりにイッテルビウム量として0.12gを含む硝酸イッテルビウムを用いたこと以外は、同様にしてイッテルビウムを含むルイス酸で被覆された白金触媒を得た。
【0030】
(実施例9)
実施例1で調製した白金触媒2gをイオン交換水に分散し、攪拌しながら希NH4OH水でpHを8に調製した。ここに0.2gの硝酸クロムを添加し、約2時間攪拌した後、ろ過を行い、減圧下140℃で6時間乾燥させた。次いで、電気炉内部を3%の水素を含有したヘリウム雰囲気下に保ち、700℃で2時間熱処理を行い、白金−クロム合金触媒を得た。粉末X線回折により測定を行ったところ、合金粒子径は約35nmであった。次に、実施例8において白金触媒の代わりに白金−クロム合金触媒を用いたこと以外は、同様にしてイッテルビウムを含むルイス酸で被覆された白金−クロム合金触媒を得た。
【0031】
(比較例4)
実施例9で調製したルイス酸で被覆する前の白金−クロム合金を触媒に用いた。
【0032】
(参考例1)
カーボンブラック担体バルカンXC−72をイオン交換水に分散し、これに白金量として0.1gを含む塩化白金酸水溶液とレニウム量として0.1gを含む過レニウム酸アンモニウムを加え、攪拌下、蒸発乾固させた。電気炉でか焼した後、3%の水素を含有したヘリウム雰囲気に保ち、650℃で3時間熱処理を行った。粉末X線回折により測定したところ、合金粒子径は約35nmであった。この触媒に溶質として1重量%のフレミオン(旭硝子株式会社製)を溶解したエタノール溶液5mlと塩化メチレン5mlとイッテルビウム量として0.1gを含む硝酸イッテルビウムを加え、ロータリーエバポレーターを使って溶媒を留去し、イッテルビウムを含むルイス酸で被覆された白金−レニウム合金触媒を得た。
【0033】
(比較例5)
実施例10で調製したルイス酸で被覆する前の白金−レニウム合金を触媒に用いた。
【0034】
これらの各実施例1〜9、参考例1および比較例1〜5で製造した担持触媒80重量部と粉末状ポリテトラフルオロエチレン20重量部から、白金量として0.5mg/cm2になるように電極を作製し、メタノール燃料電池用半電池に組み込んで、1気圧、80℃でメタノール酸化反応の電極電位を測定した。表1には、メタノール極の0.4Vでの比活性度と、電流密度50mA/cm2でのメタノール極電位(オーム損を控除したIRフリー電位)を示す。(対水素電極基準)
【0035】
【表1】
【0036】
(実施例11)
イオン交換膜として厚さ200μmのフレミオン膜(旭硝子株式会社製)を使用し、白金量として0.7mg/cm2を含むガス拡散電極(E−TEK社製)を空気極とし、上記の実施例1で製造した触媒粉末と粉末状ポリテトラフルオロエチレンからなるガス拡散電極をメタノール極とし、温度150℃、圧力10kg/cm2で10秒間の条件でホットプレス法により、接合体を作製した。さらに、上記接合体をメタノール燃料電池測定セルに組み込んで、発電試験を実施した。表2には、出力電流密度50mA/cm2での端子電圧を示す。
【0037】
(比較例6)
実施例11において、実施例1で製造した担持触媒の代わりに、比較例1で製造した担持触媒を用いたこと以外は同様にして発電試験を実施した。
【0038】
(実施例12)
実施例11において、実施例1で製造した担持触媒の代わりに、実施例2で製造した触媒を用いたこと以外は同様にして発電試験を実施した。
【0039】
(比較例7)
実施例11において、実施例1で製造した担持触媒の代わりに、比較例2で製造した触媒を用いたこと以外は同様にして発電試験を実施した。
【0040】
(実施例13)
実施例11において、実施例1で製造した担持触媒の代わりに、実施例3で製造した担持触媒を用いたこと以外は同様にして発電試験を実施した。
【0041】
(比較例8)
実施例11において、実施例1で製造した担持触媒の代わりに、比較例3で製造した担持触媒を用いたこと以外は同様にして発電試験を実施した。
【0042】
(参考例2)
実施例11において、実施例1で製造した担持触媒の代わりに、実施例10で製造した担持触媒を用いたこと以外は同様にして発電試験を実施した。
【0043】
(比較例9)
実施例11において、実施例1で製造した担持触媒の代わりに、比較例5で製造した担持触媒を用いたこと以外は同様にして発電試験を実施した。
【0044】
【表2】
【0045】
表1および表2から明らかなように、本発明に係るルイス酸触媒の使用によりメタノール燃料電池の高出力化が達成できた。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、従来の白金または白金合金触媒とともに、希土類元素に配位させたルイス酸を併用することにより、メタノール燃料電池のメタノール極における過電圧の低減が達成される。また、出力電圧の向上により大電流を流すことが可能になる。
Claims (3)
- 白金または白金合金と、ランタノイド元素、スカンジウムおよびイットリウムからなる群から選ばれる少なくとも一種類以上の希土類元素に、CF 3 −(CF 2 ) n −SO 3 H(式中、n=0〜12の整数を示す)で表される化合物が配位して構成されるルイス酸とを含有する触媒が、メタノール極に用いられていることを特徴とするメタノール燃料電池。
- 白金または白金合金と、上記ルイス酸とを担体に担持してなる触媒がメタノール極に用いられている請求項1記載のメタノール燃料電池。
- 上記白金合金が、白金と、金、銀、白金以外の白金族元素、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、モリブデン、タングステン、レニウム、亜鉛およびスズからなる群から選ばれる少なくとも一種類以上の金属との合金である請求項1または2記載のメタノール燃料電池。
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