JP3555188B2 - クラウニング面成形方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、トロイダル型無段変速機におけるパワーローラ側に凸となるクラウニング面を有するパワーローラ支持部材を製造するのに利用されるクラウニング面成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トラクションドライブ式のトロイダル型無段変速機におけるクラウニング面を有するパワーローラ支持部材としては、特願平6−41139号明細書および図面において記載されたものがある。
【0003】
図6および図7は、それぞれトロイダル型無段変速装置の横断面図および縦断面図であって、図6の右側に配置される図示しないエンジンの出力は、これもまた図示しないトルクコンバータを介して入力軸14に伝達される。この入力軸14上には入力ディスク16および出力ディスク18のそれぞれが配置され、これらの両ディスク16,18の、相互に対向するトロイダル曲面16a,18aのそれぞれには、パワーローラ20が押し付け配置されている。ここで、パワーローラ20は、入力軸14に対して対称位置に配置した2個で一対をなす。
【0004】
各パワーローラ20は、入力ディスク16および出力ディスク18に接触する内輪20aと、この内輪20aに、ベアリングボール20bを介して接触する外輪20cとからなり、このようなパワーローラ20は、偏心軸22を介してパワーローラ支持部材24に、その背面から支持されている。
【0005】
また、それぞれのパワーローラ20を支持するそれぞれのパワーローラ支持部材24は、図7に示すように、パワーローラ20の回転軸線20dと直交する傾転軸線24aの回りでそれらの回動(以下「傾転」という)運動を許容すべく、図では上下の端部分をそれぞれの球面軸受26,28によって軸支されており、そして、上端球面軸受26の相互および、下端球面軸受28の相互は、主には、両パワーローラ支持部材24の間隔を所期した通りに維持すべく機能するそれぞれのリンク30,32によって連結されている。なおここで、それぞれのリンク30,32は、それらの中央部をそれぞれのリンクポスト34,36によって、ケーシング100および、後述する変速制御弁のバルブボディ38に連結されている。
【0006】
各パワーローラ支持部材24の下端部には、傾転軸線24aと同軸をなす延長軸40が設けられ、この延長軸40には、液圧アクチュエータ42のピストン42aが取付けられている。このピストン42aは、前記バルブボディ38に設けられたシリンダ内に嵌合されて、それの上下側に、それぞれの油室42b,42cを区画する。さらにまた、両パワーローラ支持部材24のいずれか一方、図では左側に位置するパワーローラ支持部材24の、延長軸40の下端には、そのパワーローラ支持部材24と一体に回動するプリセスカム44が取付けられており、このプリセスカム44のカム面にはL字状に折曲された中間部を枢支したカムリンク46の一端が当接されている。なお、そのカムリンク46の他端は、調整ねじ48を介して変速制御弁50のスプール52に当接されている。
【0007】
ここで、バルブボディ38に設けられた変速制御弁50は、スプール52に加え、変速指令手段としてのステップモータ54により、ピニオン56を介して軸線方向に移動されるラック軸58と、このラック軸58の先端部に連結されてスプール52に摺動可能に嵌まり合うスリーブ60とを備えている。
【0008】
このような変速制御弁50において、ステップモータ54を、増速比方向もしくは減速比方向へ正もしくは逆回転させると、スリーブ60とスプール52との協働下で、液圧アクチュエータ42に連通される2つのポート62,64と、ライン圧導入ポート66との連通および遮断が行なわれる。ここにおいて、ポート62は、図の右側の液圧アクチュエータ42の下側油室42cおよび、左側液圧アクチュエータ42の上側油室42bのそれぞれに連通されており、ポート64は、それぞれの液圧アクチュエータ42の、上述したとは逆の図の左側の液圧アクチュエータ42の下側油室42cおよび、右側液圧アクチュエータ42の上側油室42bにそれぞれ連通されている。
【0009】
これがため、変速比を変化させるべく、ステップモータ54を駆動して、スリーブ60をスプール52に対して相対変位させると、その変位方向に応じてライン圧がポート62,64のいずれか一方に供給され、そのライン圧は、左右のパワーローラ支持部材24を、図示の中立位置から上下逆方向へ相対変位させる。そしてこの結果として、2個一対のパワーローラ20は、傾転軸線24aの回りに傾転して、入出力ディスク間での無段変速が行なわれる。
【0010】
このような、トラクションドライブ式のトロイダル型無段変速機においては、動力伝達のために、パワーローラ20からパワーローラ支持部材24へ相当大きな押し付け力がかかり、そのため、パワーローラ支持部材24の支持面がパワーローラ20に対して凹状(弓型状)に変形する。パワーローラ支持部材24が変形すると、各パワーローラ20にかかる荷重が不均一となるため、パワーローラ20の耐久性が低下するという問題がある。
【0011】
この問題を解決するために、あらかじめパワーローラ支持部材24の支持面がパワーローラ20側に凸となるクラウニングを有する面として形成しておく。こうしておけば、パワーローラ20からの荷重が加わった際にクラウニング面が変形して平面となって、各パワーローラ20にかかる荷重が不均一となるのを防ぐことができるため、パワーローラ20の耐久性が低下するという問題が解消される。
【0012】
従来、上記のクラウニング面の成形方法としては、図8に示すように、パワーローラ支持部材101の被加工面101a(支持面)を小径のボールエンドミル102等の工具を用いて所定のクラウニング面を得る加工を行なうか、あるいは、放電加工機や電解加工機等の型加工を用いて加工を行なう方法があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図8において示した、被加工面101a(支持面)を小径のボールエンドミル102を用いて所定のクラウニング面を得る成形方法においては、クラウニング面を得るためには小径のボールエンドミル102である必要があり、そのため加工効率が非常に悪く、また、小径のボールエンドミル102によって切削する際に、工具送りにより被加工面101aに波目状のアンジュレーション(送り目)が数多く形成されてしまい、通常、パワーローラ支持部材101におけるクラウニングの高さhは数十〜数百ミクロンのオーダであるため、このような波目状のアンジュレーションが形成されると滑らかな加工面が得られず、各パワーローラにかかる荷重が不均一になるという問題がある。
【0014】
また、パワーローラ支持部材101の内周側面101bと被加工面101aとの境界部は、小径のボールエンドミル102を用いていることにより、クラウニング加工ができない非有効部102cが必ず存在するため、レイアウト上、不利となるという問題もある。
【0015】
さらに、上記した放電加工機や電解加工機等の型加工を採用した場合には、さらに加工効率が悪いという問題があり、これらの問題を解決することが課題であった。
【0016】
【発明の目的】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたもので、トロイダル型無段変速機におけるパワーローラ支持部材のクラウニング面の成形において、加工効率に優れ、滑らかなクラウニング面を得ることのできるクラウニング面成形方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るクラウニング面成形方法は、請求項1として、トロイダル型無段変速機におけるパワーローラ支持部材を形成するにあたって、パワーローラ支持部材となる被加工部材の被加工面にクラウニング面を成形加工するに際して、被加工面をエンドミルを用いて平面加工した後、被加工面を有する被加工部以外の部分を拘束型で拘束しつつ被加工部を塑性変形させて被加工面にパワーローラ側に凸となるクラウニング面を形成する構成とし、請求項2として、被加工部を塑性変形させる際、あらかじめ被加工部の弾性変形量を考慮した被加工面に所望のクラウニング面形状を生じさせる加工型を用いて塑性変形をさせる構成とし、請求項3として、被加工部が平板状である場合において、凸状の曲面および凹状の曲面が形成された相対する2つの加工型を用いて平板状の被加工部の両側から塑性変形をさせる構成とし、請求項4として、凹状の曲面が形成された加工型の周縁部および/または凸状の曲面が形成された加工型の周縁部に変曲部を形成した構成としており、上記の構成を課題を解決するための手段としている。
【0018】
【発明の作用】
本発明の請求項1に係るクラウニング面成形方法は、上記した構成としたことにより、小径ボールエンドミルを用いた切削加工によってクラウニング面を加工する必要がないため、最初の被加工面の平面加工にはエンドミルを用いれば良く、その結果、加工効率が向上することとなる。また、小径のボールエンドミルを使用しなくてすむため、被加工面に工具送りによる波目状のアンジュレーション(送り目)が数多く形成されることがなくなって滑らかな加工面となるので、従来生じていたパワーローラの耐久性が低下するといった問題が解消され、さらに、エンドミルによる平面加工であるため、パワーローラ支持部材のように被加工面と内周側面とが隣接している場合であったとしても、小径のボールエンドミルを用いてクラウニング面を加工する際に境界部に必ず生じていた非有効部が形成されることがなくなって、レイアウト上有利となり、加えて、被加工部以外の部分を拘束型で拘束するようにしているので、被加工部以外の部分の変形が抑制されると共に、被加工部以外の部分の相対位置関係が一定に保たれることとなる。
【0019】
また、本発明の請求項2に係るクラウニング面成形方法は、被加工部を塑性変形させる際、あらかじめ被加工部の弾性変形量を考慮した被加工面に所望のクラウニング面形状を生じさせる加工型を用いて塑性変形をさせる構成とすることにより、加工型形状を任意に形成すれば、自由な3次元のクラウニング面が形成されることとなり、また、切削加工のように加工に時間がかからないため加工時間が短縮され、大量に加工する際に有利である。
【0021】
さらに、本発明の請求項3に係るクラウニング面成形方法は、被加工部が平板状である場合において、凸状の曲面および凹状の曲面が形成された相対する2つの加工型を用いて平板状の被加工部の両側から塑性変形をさせる構成とすることにより、クラウニング面の形状精度がより向上することとなる。
【0022】
さらにまた、本発明の請求項4に係るクラウニング面成形方法は、凹状の曲面が形成された加工型の周縁部および/または凸状の曲面が形成された加工型の周縁部に変曲部を形成した構成とすることにより、塑性変形の際に、一方向に折れ曲った状態になると被加工部以外の部分の相対位置関係が一定に保たれないが、加工型の周縁部に形成された変曲部によって被加工部に連なる被加工部以外の部分が他方向に折れ曲がるため、被加工部以外の部分の相対位置関係が一定に保たれることとなり、この結果、上記の拘束型が必要でなくなる。
【0024】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0025】
図1は、本発明に係るクラウニング面成形方法を適用してクラウニング面を加工する被加工部材であるトロイダル型無段変速機におけるパワーローラ支持部材1の形状を示す図である。
【0027】
図1の(a)は、パワーローラ支持部材1の正面図であって、また、図1の(b)は、図1の(a)におけるA−A線断面図であり、また、図1の(c)は、図1の(a)の側面図である。
【0028】
図1の(b)において、パワーローラ支持部材1の凹状断面内部の底面はクラウニング面が形成される被加工面1aであり、また、凹状断面内部の底板部1bに形成された穴1cは、パワーローラ用の偏心軸が挿入されるためのものであり、さらに、凹状断面内部の底板部1bが塑性変形される被加工部である。
【0029】
ここで、被加工面1aにクラウニング加工を施すのであるが、被加工面1aに加工するクラウニング面の形状を等高線によって図2に示す。
【0030】
穴1cの周辺部分が凸状面の頂点、つまり、一番高くなっている部分であり、穴1cから離れるにしたがって滑らかに下っていくものとする。
【0031】
次に、パワーローラ支持部材1の被加工面1aを図2において示したクラウニング面形状に成形するための加工手順を説明する。
【0032】
まず、図3の(a)に示すように、クラウニング面となる被加工面1aを大径のエンドミルMを用いて平面加工する。従来においては、切削加工によってクラウニング面を直接加工していたため、その加工には小径のボールエンドミルが必要であったが、本発明においては、クラウニング面を切削加工によって形成するわけではないので、大径のエンドミルMを使用することができ、加工効率が向上するとともに、被加工面1aに工具送りによる波目状のアンジュレーション(送り目)が形成されることがない。また、従来の切削加工のように、クラウニング加工のできない非有効部が形成されることがないため、レイアウト上有利となる。
【0033】
次に、被加工面1aの平面加工後、図3の(b)に示すように、拘束型2および3により、パワーローラ支持部材1の側板部1dおよび把持部1e、つまり被加工部1b以外の部分を拘束する。
【0034】
そして、図4に示す所望のクラウニング面形状が得られるように被加工部の弾性変形も考慮して形成された凸状の曲面を有する加工型5を被加工面1aの裏側から矢印P2 方向に押し付ける。一方、同じく所望のクラウニング面形状が得られるように被加工部1bの弾性変形も考慮して形成された凹状の曲面を有する加工型4を矢印P1 の方向に被加工面1aに対して押しつける。
【0035】
この結果、被加工部である底板部1bは加工型4および5により塑性変形され、被加工面1aには所望のクラウニング面形状が成形される。
【0036】
また、上記したように被加工部1b以外の部分が拘束されているため、被加工部である底板部1bが塑性変形したとしても、側板部1dおよび把持部1eは変形することなく、さらに、互いに対向する側板部1d,1dの相対位置関係は保たれることとなる。
【0037】
次に、図5において、周縁部に変曲部を形成した加工型によるクラウニング面の成形方法を説明する。
【0038】
図5に示すように、被加工面1aの裏側に配置された加工型5は、凸状の曲面が形成されており、かつ、周縁部に谷状の変曲部5aが形成されている。
【0039】
被加工部である底板部1bが加工型5の凸状の曲面により弓形状に変形した場合に、被加工部1b以外の部分、つまり、側板部1dや把持部1e等の相対位置関係がその変形によって変わってしまうが、これを防止するために、加工型5の周縁部に谷状の変曲部5aを形成して加工型5の凸状の曲面による弓形状の変形の逆の方向に塑性変形させるものである。
【0040】
さらに、被加工面1a側に配置された加工型4の外周縁部に形成された溝状の変曲部4aは、加工型5の変曲部5aの位置に対応しており、加工型5の変曲部5aの機能と同様に作用し、また、このような形状とすることにより、被加工部1bが一方向に折れ曲った状態になると、被加工部1bの以外の部分の相対位置関係が一定に保たれないが、加工型4および5の周縁部に変曲部4aおよび5aを形成することにより、被加工部1bの周縁部が変曲して被加工部1bに連なる被加工部1b以外の部分が他方向に折れ曲がるため、被加工部1b以外の部分の相対位置関係を一定に保つことができ、この結果、変形防止用の拘束型が必要でなくなる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明の請求項1に係るクラウニング面成形方法によれば、上記した構成とすることにより、小径ボールエンドミルを用いた切削加工によってクラウニング面を加工する必要がないため、最初の被加工面の平面加工にはエンドミルを用いれば良く、その結果、加工効率を向上させることができ、また、小径のボールエンドミルを使用しなくてすむため、被加工面に工具送りによる波目状のアンジュレーション(送り目)が数多く形成されることがなくなるので、従来生じていたパワーローラの耐久性が低下するといった問題を解消することが可能であり、さらに、エンドミルによる平面加工であるため、パワーローラ支持部材のように被加工面と内周側面とが隣接している場合であったとしても、小径のボールエンドミルを用いた際に境界部に必ず生じていた非有効部をなくしてレイアウト上有利なものとすることができ、加えて、被加工部以外の部分を拘束型で拘束するようにしているので、被加工部以外の部分の変形を抑えることができると共に、被加工部以外の部分の相対位置関係を一定に保つことが可能であるという優れた効果が得られる。
【0042】
また、本発明の請求項2に記載のように、被加工部を塑性変形させる際、あらかじめ被加工部の弾性変形量を考慮した被加工面に所望のクラウニング面形状を生じさせる加工型を用いて塑性変形をさせる構成とすることにより、加工型形状を任意に形成すれば、自由な3次元のクラウニング面を形成することができ、また、加工時間が短縮でき、大量に加工するのに好適であるという効果が得られる。
【0044】
さらに、本発明の請求項3に記載のように、被加工部が平板状である場合において、凸状の曲面および凹状の曲面が形成された相対する2つの加工型を用いて平板状の被加工部の両側から塑性変形をさせる構成とすることにより、クラウニング面の形状精度をより向上させることができる。
【0045】
さらにまた、本発明の請求項4に記載のように、凹状の曲面が形成された加工型の周縁部および/または凸状の曲面が形成された加工型の周縁部に変曲部を形成した構成とすることにより、塑性変形の際に、一方向に折れ曲った状態になると被加工部以外の部分の相対位置関係を一定に保つことができないが、加工型の周縁部に形成された変曲部によって被加工部に連なる被加工部以外の部分が他方向に折れ曲がるため、被加工部以外の部分の相対位置関係を一定に保つことができ、この結果、相対位置関係を一定に保つための拘束型が必要でなくなるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】被加工部材であるパワーローラ支持部材の形状を示す正面説明図(図1の(a))、図1の(a)におけるA−A線断面図(図1の(b))および側面図(図1の(c))である。
【図2】パワーローラ支持部材のクラウニング面の形状を等高線表示した説明図である。
【図3】本発明に係るクラウニング面成形方法における大径のエンドミルによる被加工面の平面加工(図3の(a))ならびに拘束型および加工型による塑性変形加工(図3の(b))を示す説明図である。
【図4】本発明に用いるクラウニン面成形方法に用いる加工型の形状の一例を示す説明図である。
【図5】本発明に係るクラウニング面成形方法の他の実施例を示す説明図である。
【図6】トロイダル型無段変速装置の構造を示す横断面説明図である。
【図7】トロイダル型無段変速装置の構造を示す縦断面説明図である。
【図8】従来のクラウニング面成形方法による加工の様子を示す説明図である。
【符号の説明】
1 パワーローラ支持部材(被加工部材)
1a 被加工面
1b 底板部(被加工部)
1c パワーローラの偏心軸用穴
1d 側板部
1e 把持部
2,3 拘束型
4 加工型(凹形状)
5 加工型(凸形状)
M エンドミル
【産業上の利用分野】
本発明は、トロイダル型無段変速機におけるパワーローラ側に凸となるクラウニング面を有するパワーローラ支持部材を製造するのに利用されるクラウニング面成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トラクションドライブ式のトロイダル型無段変速機におけるクラウニング面を有するパワーローラ支持部材としては、特願平6−41139号明細書および図面において記載されたものがある。
【0003】
図6および図7は、それぞれトロイダル型無段変速装置の横断面図および縦断面図であって、図6の右側に配置される図示しないエンジンの出力は、これもまた図示しないトルクコンバータを介して入力軸14に伝達される。この入力軸14上には入力ディスク16および出力ディスク18のそれぞれが配置され、これらの両ディスク16,18の、相互に対向するトロイダル曲面16a,18aのそれぞれには、パワーローラ20が押し付け配置されている。ここで、パワーローラ20は、入力軸14に対して対称位置に配置した2個で一対をなす。
【0004】
各パワーローラ20は、入力ディスク16および出力ディスク18に接触する内輪20aと、この内輪20aに、ベアリングボール20bを介して接触する外輪20cとからなり、このようなパワーローラ20は、偏心軸22を介してパワーローラ支持部材24に、その背面から支持されている。
【0005】
また、それぞれのパワーローラ20を支持するそれぞれのパワーローラ支持部材24は、図7に示すように、パワーローラ20の回転軸線20dと直交する傾転軸線24aの回りでそれらの回動(以下「傾転」という)運動を許容すべく、図では上下の端部分をそれぞれの球面軸受26,28によって軸支されており、そして、上端球面軸受26の相互および、下端球面軸受28の相互は、主には、両パワーローラ支持部材24の間隔を所期した通りに維持すべく機能するそれぞれのリンク30,32によって連結されている。なおここで、それぞれのリンク30,32は、それらの中央部をそれぞれのリンクポスト34,36によって、ケーシング100および、後述する変速制御弁のバルブボディ38に連結されている。
【0006】
各パワーローラ支持部材24の下端部には、傾転軸線24aと同軸をなす延長軸40が設けられ、この延長軸40には、液圧アクチュエータ42のピストン42aが取付けられている。このピストン42aは、前記バルブボディ38に設けられたシリンダ内に嵌合されて、それの上下側に、それぞれの油室42b,42cを区画する。さらにまた、両パワーローラ支持部材24のいずれか一方、図では左側に位置するパワーローラ支持部材24の、延長軸40の下端には、そのパワーローラ支持部材24と一体に回動するプリセスカム44が取付けられており、このプリセスカム44のカム面にはL字状に折曲された中間部を枢支したカムリンク46の一端が当接されている。なお、そのカムリンク46の他端は、調整ねじ48を介して変速制御弁50のスプール52に当接されている。
【0007】
ここで、バルブボディ38に設けられた変速制御弁50は、スプール52に加え、変速指令手段としてのステップモータ54により、ピニオン56を介して軸線方向に移動されるラック軸58と、このラック軸58の先端部に連結されてスプール52に摺動可能に嵌まり合うスリーブ60とを備えている。
【0008】
このような変速制御弁50において、ステップモータ54を、増速比方向もしくは減速比方向へ正もしくは逆回転させると、スリーブ60とスプール52との協働下で、液圧アクチュエータ42に連通される2つのポート62,64と、ライン圧導入ポート66との連通および遮断が行なわれる。ここにおいて、ポート62は、図の右側の液圧アクチュエータ42の下側油室42cおよび、左側液圧アクチュエータ42の上側油室42bのそれぞれに連通されており、ポート64は、それぞれの液圧アクチュエータ42の、上述したとは逆の図の左側の液圧アクチュエータ42の下側油室42cおよび、右側液圧アクチュエータ42の上側油室42bにそれぞれ連通されている。
【0009】
これがため、変速比を変化させるべく、ステップモータ54を駆動して、スリーブ60をスプール52に対して相対変位させると、その変位方向に応じてライン圧がポート62,64のいずれか一方に供給され、そのライン圧は、左右のパワーローラ支持部材24を、図示の中立位置から上下逆方向へ相対変位させる。そしてこの結果として、2個一対のパワーローラ20は、傾転軸線24aの回りに傾転して、入出力ディスク間での無段変速が行なわれる。
【0010】
このような、トラクションドライブ式のトロイダル型無段変速機においては、動力伝達のために、パワーローラ20からパワーローラ支持部材24へ相当大きな押し付け力がかかり、そのため、パワーローラ支持部材24の支持面がパワーローラ20に対して凹状(弓型状)に変形する。パワーローラ支持部材24が変形すると、各パワーローラ20にかかる荷重が不均一となるため、パワーローラ20の耐久性が低下するという問題がある。
【0011】
この問題を解決するために、あらかじめパワーローラ支持部材24の支持面がパワーローラ20側に凸となるクラウニングを有する面として形成しておく。こうしておけば、パワーローラ20からの荷重が加わった際にクラウニング面が変形して平面となって、各パワーローラ20にかかる荷重が不均一となるのを防ぐことができるため、パワーローラ20の耐久性が低下するという問題が解消される。
【0012】
従来、上記のクラウニング面の成形方法としては、図8に示すように、パワーローラ支持部材101の被加工面101a(支持面)を小径のボールエンドミル102等の工具を用いて所定のクラウニング面を得る加工を行なうか、あるいは、放電加工機や電解加工機等の型加工を用いて加工を行なう方法があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図8において示した、被加工面101a(支持面)を小径のボールエンドミル102を用いて所定のクラウニング面を得る成形方法においては、クラウニング面を得るためには小径のボールエンドミル102である必要があり、そのため加工効率が非常に悪く、また、小径のボールエンドミル102によって切削する際に、工具送りにより被加工面101aに波目状のアンジュレーション(送り目)が数多く形成されてしまい、通常、パワーローラ支持部材101におけるクラウニングの高さhは数十〜数百ミクロンのオーダであるため、このような波目状のアンジュレーションが形成されると滑らかな加工面が得られず、各パワーローラにかかる荷重が不均一になるという問題がある。
【0014】
また、パワーローラ支持部材101の内周側面101bと被加工面101aとの境界部は、小径のボールエンドミル102を用いていることにより、クラウニング加工ができない非有効部102cが必ず存在するため、レイアウト上、不利となるという問題もある。
【0015】
さらに、上記した放電加工機や電解加工機等の型加工を採用した場合には、さらに加工効率が悪いという問題があり、これらの問題を解決することが課題であった。
【0016】
【発明の目的】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたもので、トロイダル型無段変速機におけるパワーローラ支持部材のクラウニング面の成形において、加工効率に優れ、滑らかなクラウニング面を得ることのできるクラウニング面成形方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るクラウニング面成形方法は、請求項1として、トロイダル型無段変速機におけるパワーローラ支持部材を形成するにあたって、パワーローラ支持部材となる被加工部材の被加工面にクラウニング面を成形加工するに際して、被加工面をエンドミルを用いて平面加工した後、被加工面を有する被加工部以外の部分を拘束型で拘束しつつ被加工部を塑性変形させて被加工面にパワーローラ側に凸となるクラウニング面を形成する構成とし、請求項2として、被加工部を塑性変形させる際、あらかじめ被加工部の弾性変形量を考慮した被加工面に所望のクラウニング面形状を生じさせる加工型を用いて塑性変形をさせる構成とし、請求項3として、被加工部が平板状である場合において、凸状の曲面および凹状の曲面が形成された相対する2つの加工型を用いて平板状の被加工部の両側から塑性変形をさせる構成とし、請求項4として、凹状の曲面が形成された加工型の周縁部および/または凸状の曲面が形成された加工型の周縁部に変曲部を形成した構成としており、上記の構成を課題を解決するための手段としている。
【0018】
【発明の作用】
本発明の請求項1に係るクラウニング面成形方法は、上記した構成としたことにより、小径ボールエンドミルを用いた切削加工によってクラウニング面を加工する必要がないため、最初の被加工面の平面加工にはエンドミルを用いれば良く、その結果、加工効率が向上することとなる。また、小径のボールエンドミルを使用しなくてすむため、被加工面に工具送りによる波目状のアンジュレーション(送り目)が数多く形成されることがなくなって滑らかな加工面となるので、従来生じていたパワーローラの耐久性が低下するといった問題が解消され、さらに、エンドミルによる平面加工であるため、パワーローラ支持部材のように被加工面と内周側面とが隣接している場合であったとしても、小径のボールエンドミルを用いてクラウニング面を加工する際に境界部に必ず生じていた非有効部が形成されることがなくなって、レイアウト上有利となり、加えて、被加工部以外の部分を拘束型で拘束するようにしているので、被加工部以外の部分の変形が抑制されると共に、被加工部以外の部分の相対位置関係が一定に保たれることとなる。
【0019】
また、本発明の請求項2に係るクラウニング面成形方法は、被加工部を塑性変形させる際、あらかじめ被加工部の弾性変形量を考慮した被加工面に所望のクラウニング面形状を生じさせる加工型を用いて塑性変形をさせる構成とすることにより、加工型形状を任意に形成すれば、自由な3次元のクラウニング面が形成されることとなり、また、切削加工のように加工に時間がかからないため加工時間が短縮され、大量に加工する際に有利である。
【0021】
さらに、本発明の請求項3に係るクラウニング面成形方法は、被加工部が平板状である場合において、凸状の曲面および凹状の曲面が形成された相対する2つの加工型を用いて平板状の被加工部の両側から塑性変形をさせる構成とすることにより、クラウニング面の形状精度がより向上することとなる。
【0022】
さらにまた、本発明の請求項4に係るクラウニング面成形方法は、凹状の曲面が形成された加工型の周縁部および/または凸状の曲面が形成された加工型の周縁部に変曲部を形成した構成とすることにより、塑性変形の際に、一方向に折れ曲った状態になると被加工部以外の部分の相対位置関係が一定に保たれないが、加工型の周縁部に形成された変曲部によって被加工部に連なる被加工部以外の部分が他方向に折れ曲がるため、被加工部以外の部分の相対位置関係が一定に保たれることとなり、この結果、上記の拘束型が必要でなくなる。
【0024】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0025】
図1は、本発明に係るクラウニング面成形方法を適用してクラウニング面を加工する被加工部材であるトロイダル型無段変速機におけるパワーローラ支持部材1の形状を示す図である。
【0027】
図1の(a)は、パワーローラ支持部材1の正面図であって、また、図1の(b)は、図1の(a)におけるA−A線断面図であり、また、図1の(c)は、図1の(a)の側面図である。
【0028】
図1の(b)において、パワーローラ支持部材1の凹状断面内部の底面はクラウニング面が形成される被加工面1aであり、また、凹状断面内部の底板部1bに形成された穴1cは、パワーローラ用の偏心軸が挿入されるためのものであり、さらに、凹状断面内部の底板部1bが塑性変形される被加工部である。
【0029】
ここで、被加工面1aにクラウニング加工を施すのであるが、被加工面1aに加工するクラウニング面の形状を等高線によって図2に示す。
【0030】
穴1cの周辺部分が凸状面の頂点、つまり、一番高くなっている部分であり、穴1cから離れるにしたがって滑らかに下っていくものとする。
【0031】
次に、パワーローラ支持部材1の被加工面1aを図2において示したクラウニング面形状に成形するための加工手順を説明する。
【0032】
まず、図3の(a)に示すように、クラウニング面となる被加工面1aを大径のエンドミルMを用いて平面加工する。従来においては、切削加工によってクラウニング面を直接加工していたため、その加工には小径のボールエンドミルが必要であったが、本発明においては、クラウニング面を切削加工によって形成するわけではないので、大径のエンドミルMを使用することができ、加工効率が向上するとともに、被加工面1aに工具送りによる波目状のアンジュレーション(送り目)が形成されることがない。また、従来の切削加工のように、クラウニング加工のできない非有効部が形成されることがないため、レイアウト上有利となる。
【0033】
次に、被加工面1aの平面加工後、図3の(b)に示すように、拘束型2および3により、パワーローラ支持部材1の側板部1dおよび把持部1e、つまり被加工部1b以外の部分を拘束する。
【0034】
そして、図4に示す所望のクラウニング面形状が得られるように被加工部の弾性変形も考慮して形成された凸状の曲面を有する加工型5を被加工面1aの裏側から矢印P2 方向に押し付ける。一方、同じく所望のクラウニング面形状が得られるように被加工部1bの弾性変形も考慮して形成された凹状の曲面を有する加工型4を矢印P1 の方向に被加工面1aに対して押しつける。
【0035】
この結果、被加工部である底板部1bは加工型4および5により塑性変形され、被加工面1aには所望のクラウニング面形状が成形される。
【0036】
また、上記したように被加工部1b以外の部分が拘束されているため、被加工部である底板部1bが塑性変形したとしても、側板部1dおよび把持部1eは変形することなく、さらに、互いに対向する側板部1d,1dの相対位置関係は保たれることとなる。
【0037】
次に、図5において、周縁部に変曲部を形成した加工型によるクラウニング面の成形方法を説明する。
【0038】
図5に示すように、被加工面1aの裏側に配置された加工型5は、凸状の曲面が形成されており、かつ、周縁部に谷状の変曲部5aが形成されている。
【0039】
被加工部である底板部1bが加工型5の凸状の曲面により弓形状に変形した場合に、被加工部1b以外の部分、つまり、側板部1dや把持部1e等の相対位置関係がその変形によって変わってしまうが、これを防止するために、加工型5の周縁部に谷状の変曲部5aを形成して加工型5の凸状の曲面による弓形状の変形の逆の方向に塑性変形させるものである。
【0040】
さらに、被加工面1a側に配置された加工型4の外周縁部に形成された溝状の変曲部4aは、加工型5の変曲部5aの位置に対応しており、加工型5の変曲部5aの機能と同様に作用し、また、このような形状とすることにより、被加工部1bが一方向に折れ曲った状態になると、被加工部1bの以外の部分の相対位置関係が一定に保たれないが、加工型4および5の周縁部に変曲部4aおよび5aを形成することにより、被加工部1bの周縁部が変曲して被加工部1bに連なる被加工部1b以外の部分が他方向に折れ曲がるため、被加工部1b以外の部分の相対位置関係を一定に保つことができ、この結果、変形防止用の拘束型が必要でなくなる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明の請求項1に係るクラウニング面成形方法によれば、上記した構成とすることにより、小径ボールエンドミルを用いた切削加工によってクラウニング面を加工する必要がないため、最初の被加工面の平面加工にはエンドミルを用いれば良く、その結果、加工効率を向上させることができ、また、小径のボールエンドミルを使用しなくてすむため、被加工面に工具送りによる波目状のアンジュレーション(送り目)が数多く形成されることがなくなるので、従来生じていたパワーローラの耐久性が低下するといった問題を解消することが可能であり、さらに、エンドミルによる平面加工であるため、パワーローラ支持部材のように被加工面と内周側面とが隣接している場合であったとしても、小径のボールエンドミルを用いた際に境界部に必ず生じていた非有効部をなくしてレイアウト上有利なものとすることができ、加えて、被加工部以外の部分を拘束型で拘束するようにしているので、被加工部以外の部分の変形を抑えることができると共に、被加工部以外の部分の相対位置関係を一定に保つことが可能であるという優れた効果が得られる。
【0042】
また、本発明の請求項2に記載のように、被加工部を塑性変形させる際、あらかじめ被加工部の弾性変形量を考慮した被加工面に所望のクラウニング面形状を生じさせる加工型を用いて塑性変形をさせる構成とすることにより、加工型形状を任意に形成すれば、自由な3次元のクラウニング面を形成することができ、また、加工時間が短縮でき、大量に加工するのに好適であるという効果が得られる。
【0044】
さらに、本発明の請求項3に記載のように、被加工部が平板状である場合において、凸状の曲面および凹状の曲面が形成された相対する2つの加工型を用いて平板状の被加工部の両側から塑性変形をさせる構成とすることにより、クラウニング面の形状精度をより向上させることができる。
【0045】
さらにまた、本発明の請求項4に記載のように、凹状の曲面が形成された加工型の周縁部および/または凸状の曲面が形成された加工型の周縁部に変曲部を形成した構成とすることにより、塑性変形の際に、一方向に折れ曲った状態になると被加工部以外の部分の相対位置関係を一定に保つことができないが、加工型の周縁部に形成された変曲部によって被加工部に連なる被加工部以外の部分が他方向に折れ曲がるため、被加工部以外の部分の相対位置関係を一定に保つことができ、この結果、相対位置関係を一定に保つための拘束型が必要でなくなるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】被加工部材であるパワーローラ支持部材の形状を示す正面説明図(図1の(a))、図1の(a)におけるA−A線断面図(図1の(b))および側面図(図1の(c))である。
【図2】パワーローラ支持部材のクラウニング面の形状を等高線表示した説明図である。
【図3】本発明に係るクラウニング面成形方法における大径のエンドミルによる被加工面の平面加工(図3の(a))ならびに拘束型および加工型による塑性変形加工(図3の(b))を示す説明図である。
【図4】本発明に用いるクラウニン面成形方法に用いる加工型の形状の一例を示す説明図である。
【図5】本発明に係るクラウニング面成形方法の他の実施例を示す説明図である。
【図6】トロイダル型無段変速装置の構造を示す横断面説明図である。
【図7】トロイダル型無段変速装置の構造を示す縦断面説明図である。
【図8】従来のクラウニング面成形方法による加工の様子を示す説明図である。
【符号の説明】
1 パワーローラ支持部材(被加工部材)
1a 被加工面
1b 底板部(被加工部)
1c パワーローラの偏心軸用穴
1d 側板部
1e 把持部
2,3 拘束型
4 加工型(凹形状)
5 加工型(凸形状)
M エンドミル
Claims (4)
- トロイダル型無段変速機におけるパワーローラ支持部材を形成するにあたって、パワーローラ支持部材となる被加工部材の被加工面にクラウニング面を成形加工するに際して、被加工面をエンドミルを用いて平面加工した後、被加工面を有する被加工部以外の部分を拘束型で拘束しつつ被加工部を塑性変形させて被加工面にパワーローラ側に凸となるクラウニング面を形成することを特徴とするクラウニング面成形方法。
- 被加工部を塑性変形させる際、あらかじめ被加工部の弾性変形量を考慮した被加工面に所望のクラウニング面形状を生じさせる加工型を用いて塑性変形をさせることを特徴とする請求項1に記載のクラウニング面成形方法。
- 被加工部が平板状である場合において、凸状の曲面および凹状の曲面が形成された相対する2つの加工型を用いて平板状の被加工部の両側から塑性変形をさせることを特徴とする請求項2に記載のクラウニング面成形方法。
- 凹状の曲面が形成された加工型の周縁部および/または凸状の曲面が形成された加工型の周縁部に変曲部を形成したことを特徴とする請求項3に記載のクラウニング面成形方法。
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