JP3554748B2 - 鰭除去装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、魚類の鰭を魚体から自動的に除去することのできる鰭除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、鮭等の魚類から魚の切り身等を形成する場合に、魚体から胸鰭、腹鰭、背鰭、尻鰭および尾鰭等の鰭を切断して除去することが行われている。
【0003】
このような魚体から鰭を切断して除去するには、従来、包丁や鋏等を用いて人手により行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来の包丁や鋏等を用いて魚体から鰭を切断して除去するのは、すべて人手による手作業で行われており、多大な労力と時間を要するという問題点があった。そこで、魚体から鰭を自動的に短時間で効率よく切断することのできる生産性に優れた装置が望まれていた。
【0005】
本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、魚体から胸鰭、腹鰭、背鰭、尻鰭および尾鰭等の鰭を短時間で効率よく除去することのできる鰭除去装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の特徴は、特許請求の範囲の請求項1に記載したように、魚体受渡位置において魚体を受け取りこの魚体の腹を下方に向けかつ魚体の尾鰭を前向きにして所定の走行経路を走行せしめる魚体搬送手段と、魚体が前記魚体搬送手段によって所定の走行経路を走行する間に魚体から鰭を除去する鰭除去手段と、魚体受取位置において前記魚体搬送手段から魚体の尾鰭を突出するようにして魚体の走行方向に対して平行な水平状態で魚体を受け取りその後魚体を水平状態を保持した状態で魚体排出位置まで移動せしめる魚体排出手段とを有する構成とした点にある。
【0007】
そして、このような構成とすることにより、魚体受渡位置において魚体搬送手段に受け渡された魚体は、魚体搬送手段により所定の走行経路を魚体の腹を下方に向けかつ魚体の尾鰭を前向きにして走行する間に、鰭除去手段によって魚体から鰭が自動的に除去される。また、鰭が除去された魚体は、魚体排出手段によって魚体の走行方向に対して平行な水平状態で排出される。
【0008】
また、本発明の第2の特徴は、特許請求の範囲の請求項2に記載したように、魚体供給位置において魚体の切り裂かれた腹を下方にして魚体を略水平に支持するとともに魚体の尾鰭を前向きにして魚体受渡位置まで走行せしめる魚体供給手段を有し、この魚体供給手段は、間歇回転駆動されるとともに前記魚体搬送手段に連動して上下動可能とされた環状のチェーンコンベアと、このチェーンコンベアに取着され魚体の尾鰭の近傍を体側側から挟持するようにして下方から支持する尾鰭部支持部材と、前記チェーンコンベアに取着され魚体の切り裂かれた腹の内部に挿入されて魚体を下方から略水平に支持する魚体支持部材と、魚体受渡位置において魚体の尾鰭の付け根部を固定する開閉自在な1対の固定爪を具備する尾首固定機構とを配設した構成とした点にある。
【0009】
そして、このような構成とすることにより、魚体は、魚体供給位置において停止したチェーンコンベアに取着された尾鰭部支持部材および魚体支持部材により下方から略水平に支持することができる。そして、魚体を魚体供給手段に水平に支持することにより、労力の低減と操作性の向上を図ることができる。さらに、魚体供給手段に水平に支持された魚体は、チェーンコンベアの回転駆動により、尾鰭を先頭にして水平状態で魚体受渡位置まで移動して停止する。また、魚体受渡位置において、尾首固定機構の固定爪を開状態から閉状態とすることにより、魚体の尾鰭の付け根部が固定爪により体側側から挟持され魚体の尾鰭の付け根部の姿勢が制御され、その後、固定爪を閉状態から開状態とすることにより、固定爪から魚体が解放される。さらに、魚体受渡位置において、チェーンコンベアを魚体搬送手段に連動して上下動させることにより、魚体受渡位置における魚体供給手段から魚体搬送手段への魚体の受け渡しを円滑に行うことができる。
【0010】
また、本発明の第3の特徴は、特許請求の範囲の請求項3に記載したように、前記魚体供給手段は、魚体の切り裂かれた腹の内部に挿入され、魚体の腹側に位置するカマ部を切断するカマ切断刃を有する構成とした点にある。
【0011】
そして、このような構成とすることにより、魚体の切り裂かれた腹の内部に挿入されたカマ切断刃により、腹側に位置するカマ部が切り裂かれた腹に接続するように容易に切断することができる。
【0012】
また、本発明の第4の特徴は、特許請求の範囲の請求項4に記載したように、前記魚体搬送手段は、所定の走行経路を走行する走行体に取着された魚体支持体を有するとともに、前記魚体支持体は、軸方向に進退自在な矢部材を具備し、魚体受渡位置において矢部材を前進させることにより、魚体の尾鰭の近傍を串刺して魚体を支持して前記魚体供給手段から魚体を受け取り、かつ、魚体受渡位置から魚体離脱位置まで矢部材が前進した状態を保持し得るように形成した構成とした点にある。
【0013】
そして、このような構成とすることにより、魚体受渡位置において、魚体搬送手段の矢部材が前進することにより、魚体供給手段によって略水平に支持された魚体の尾鰭の近傍を串刺して魚体を支持し、魚体供給手段から魚体搬送手段への魚体の受け渡しが行われる。そして、魚体受渡位置において、魚体を支持した矢部材は、矢部材の前進状態を保持して魚体離脱位置まで走行する。
【0014】
また、本発明の第5の特徴は、特許請求の範囲の請求項5に記載したように、前記魚体排出手段は、前記魚体搬送手段の矢部材が魚体離脱位置に達する前に魚体受取位置において魚体の尾鰭を突出するようにして魚体を魚体の走行方向に対して平行な水平状態で保持するダウンシュートと、このダウンシュートを魚体の受け取りが可能な魚体受取位置と魚体の排出が可能な魚体排出位置との間を魚体が水平状態を保持するように移動させるシュート駆動機構とを有する構成とした点にある。
【0015】
そして、このような構成とすることにより、魚体は、魚体搬送手段の矢部材が魚体離脱位置に達する前に、魚体受取位置において魚体の尾鰭を突出するようにして魚体の走行方向に対して平行な水平状態でダウンシュートに保持される。そして、魚体受取位置に位置するダウンシュートに保持された魚体は、シュート駆動手段を駆動することによって、魚体排出位置に移動し、魚体は、水平状態を保持した状態で排出される。さらに、水平状態を保持した状態で魚体を排出することができるので、魚体の損傷を低減することができる。
【0016】
また、本発明の第6の特徴は、特許請求の範囲の請求項6に記載したように、前記鰭除去手段は、前記魚体搬送手段によって走行する魚体の胸鰭を所定の走行経路の途中で魚体から切断するように構成されている胸鰭除去機構を有し、この胸鰭除去機構は、前記魚体搬送手段によって走行する魚体の胸鰭の付け根近傍を切断するために胸鰭切断用回転刃駆動モータにより回転駆動される胸鰭切断用回転刃を具備する1対の胸鰭切断体を有する構成とした点にある。
【0017】
そして、このような構成とすることにより、魚体搬送手段によって走行する魚体の胸鰭は、胸鰭切断用回転刃駆動モータにより回転駆動される胸鰭切断用回転刃により、胸鰭の付け根から切断される。
【0018】
また、本発明の第7の特徴は、特許請求の範囲の請求項7に記載したように、前記鰭除去手段は、前記魚体搬送手段によって走行する魚体の腹鰭を所定の走行経路の途中で魚体から切断するように構成されている腹鰭除去機構を有し、この腹鰭除去機構は、外周面に魚体の走行に伴って腹鰭が侵入する開口が形成されるとともに、前記開口内に進入した腹鰭により回動可能とされた腹鰭除去ドラムと、腹鰭切断用刃駆動モータにより前記腹鰭除去ドラムの内周面に沿って回動し前記開口内に進入した腹鰭を付け根部で切断する腹鰭切断用刃とを有する構成とした点にある。
【0019】
そして、このような構成とすることにより、魚体搬送手段によって走行する魚体の腹鰭は、腹鰭除去ドラムの外周面に形成した開口内に侵入する。そして、腹鰭除去ドラムの開口内に侵入した腹鰭は、腹鰭切断用刃駆動モータにより腹鰭除去ドラムの内周面に沿って回動する腹鰭切断用刃により、腹鰭の付け根から切断される。
【0020】
また、本発明の第8の特徴は、特許請求の範囲の請求項8に記載したように、前記鰭除去手段は、前記魚体搬送手段によって走行する魚体の尻鰭を所定の走行経路の途中で魚体から切断するように構成されている尻鰭除去機構を有し、この尻鰭除去機構は、外周面に魚体の走行に伴って尻鰭が侵入する貫通孔が形成された尻鰭除去ドラムと、尻鰭切断用刃駆動モータにより前記尻鰭除去ドラムの内周面に沿って回転し前記貫通孔内に侵入した尻鰭を付け根部で切断する尻鰭切断用刃とを有する構成とした点にある。
【0021】
そして、このような構成とすることにより、魚体搬送手段によって走行する魚体の尻鰭は、尻鰭除去ドラムの外周面に形成した貫通孔内に侵入する。そして、尻鰭除去ドラムの貫通孔内に侵入した尻鰭は、尻鰭切断用刃駆動モータにより尻鰭除去ドラムの内周面に沿って回転する尻鰭切断用刃により切断される。
【0022】
また、本発明の第9の特徴は、特許請求の範囲の請求項9に記載したように、前記鰭除去手段は、前記魚体搬送手段によって走行する魚体の背鰭を所定の走行経路の途中で魚体から切断するように構成されている背鰭除去機構を有し、この背鰭除去機構は、魚体の走行に伴って背鰭が侵入するように形成されたスリットを具備する背鰭ガイドと、背鰭切断用刃駆動モータにより前記背鰭ガイドの上面に沿って回転し前記スリット内に侵入した背鰭を付け根部で切断する背鰭切断用刃とを有する構成とした点にある。
【0023】
そして、このような構成とすることにより、魚体搬送手段によって走行する魚体の背鰭は、背鰭ガイドのスリットに侵入する。そして、背鰭ガイドのスリットに侵入した背鰭は、背鰭切断用刃駆動モータにより背鰭ガイドの上面に沿って回転する背鰭切断用刃により切断される。
【0024】
また、本発明の第10の特徴は、特許請求の範囲の請求項10に記載したように、前記鰭除去手段は、前記魚体搬送手段によって走行する魚体の尾鰭を所定の走行経路の途中で魚体から切断するように構成されている尾鰭除去機構を有し、この尾鰭除去機構は、魚体を尾鰭近傍で切断する尾鰭切断回転刃駆動モータにより回転駆動される尾鰭切断回転刃を有する構成とした点にある。
【0025】
そして、このような構成とすることにより、魚体搬送手段によって走行する魚体の尾鰭は、尾鰭切断回転刃駆動モータにより回転駆動される尾鰭切断回転刃により切断され、魚体が魚体搬送手段から離脱する。
【0026】
また、本発明の第11の特徴は、特許請求の範囲の請求項11に記載したように、間歇回転駆動されるとともに上下動可能とされた環状のチェーンコンベアと、このチェーンコンベアに取着され魚体の尾鰭の近傍を体側側から挟持するようにして下方から支持する尾鰭部支持部材と、前記チェーンコンベアに取着され魚体の切り裂かれた腹の内部に挿入されて魚体を下方から略水平に支持する魚体支持部材と、魚体受渡位置において魚体の尾鰭の近傍を固定する開閉自在な1対の固定爪を具備する尾首固定機構とを備え、魚体供給位置において魚体の切り裂かれた腹を下方にして魚体を略水平に支持するとともに魚体の尾鰭を前向きにして魚体受渡位置まで走行せしめる魚体供給手段と、所定の走行経路を走行する走行体に取着された魚体支持体を有するとともに、前記魚体支持体は、軸方向に進退自在な矢部材を具備し、魚体受渡位置において矢部材を前進させることにより、魚体の尾鰭の近傍を串刺して魚体を支持して前記魚体供給手段から魚体を受け取り、かつ、魚体受渡位置から魚体離脱位置まで矢部材が前進した状態を保持し得るように形成されている魚体搬送手段と、胸鰭除去機構、腹鰭除去機構、尻鰭除去機構、背鰭除去機構および尾鰭除去機構を設けた鰭除去手段と、前記魚体搬送手段の矢部材が魚体離脱位置に達する前に、魚体受取位置において魚体の尾鰭を突出するようにして魚体を魚体の走行方向に対して平行な水平状態で保持するダウンシュートと、このダウンシュートを魚体の受け取りが可能な魚体受取位置と魚体の排出が可能な魚体排出位置との間を魚体が水平状態を保持するように移動させるシュート駆動機構とを有する魚体排出手段とを有し、前記胸鰭除去機構は、前記魚体搬送手段によって走行する魚体の胸鰭の付け根近傍を切断するために胸鰭切断用回転刃駆動モータにより回転駆動される胸鰭切断用回転刃を具備する1対の胸鰭切断体を有し、前記腹鰭除去機構は、外周面に魚体の走行に伴って腹鰭が侵入する開口が形成されるとともに、前記開口内に進入した腹鰭により回動可能とされた腹鰭除去ドラムと、腹鰭切断用刃駆動モータにより前記腹鰭除去ドラムの内周面に沿って回動し前記開口内に進入した腹鰭を付け根部で切断する腹鰭切断用刃とを有し、前記尻鰭除去機構は、外周面に魚体の走行に伴って尻鰭が侵入する貫通孔が形成された尻鰭除去ドラムと、尻鰭切断用刃駆動モータにより前記尻鰭除去ドラムの内周面に沿って回転し前記貫通孔内に侵入した尻鰭を付け根部で切断する尻鰭切断用刃とを有し、前記背鰭除去機構は、魚体の走行に伴って背鰭が侵入するように形成されたスリットを具備する背鰭ガイドと、背鰭切断用刃駆動モータにより前記背鰭ガイドの上面に沿って回転し前記スリット内に侵入した背鰭を付け根部で切断する背鰭切断用刃とを有し、前記尾鰭除去機構は、魚体を尾鰭近傍で切断する尾鰭切断回転刃駆動モータにより回転駆動される尾鰭切断回転刃を有する構成とした点にある。
【0027】
そして、このような構成とすることにより、魚体は、魚体供給位置において停止したチェーンコンベアに取着された尾鰭部支持部材および魚体支持部材により下方から略水平に支持することができる。そして、魚体を魚体供給手段に水平に支持することにより、労力の低減と操作性の向上を図ることができる。さらに、魚体供給手段に水平に支持された魚体は、チェーンコンベアの回転駆動により、尾鰭を先頭にして水平状態で魚体受渡位置まで移動して停止する。また、魚体受渡位置において、尾首固定機構の固定爪を開状態から閉状態とすることにより、魚体の尾鰭の付け根部が固定爪により体側側から挟持され魚体の尾鰭の付け根部の姿勢が制御され、その後、固定爪を閉状態から開状態とすることにより、固定爪から魚体が解放される。さらに、魚体受渡位置において、チェーンコンベアを魚体搬送手段に連動して上下動させることにより、魚体受渡位置における魚体供給手段から魚体搬送手段への魚体の受け渡しを円滑に行うことができる。
【0028】
また、魚体受渡位置において、魚体搬送手段の矢部材が前進することにより、魚体供給手段によって略水平に支持された魚体の尾鰭の近傍を串刺して魚体を支持し、魚体供給手段から魚体搬送手段への魚体の受け渡しが自動的に行われる。そして、魚体受渡位置において、魚体を支持した矢部材は、矢部材の前進状態を保持してた状態で、魚体の腹を下方に向けかつ魚体の尾鰭を前向きにして魚体受渡位置から魚体離脱位置まで走行する。また、矢部材に支持された魚体は、走行途中で、腹鰭除去機構、尻鰭除去機構、背鰭除去機構および尾鰭除去機構により、胸鰭、腹鰭、尻鰭、背鰭および尾鰭が自動的に除去される。
【0029】
さらにまた、魚体は、魚体搬送手段の矢部材が魚体離脱位置に達する前に尾鰭がついた状態で、魚体受取位置において魚体の尾鰭を突出するようにして魚体を魚体の走行方向に対して平行な水平状態でダウンシュートに保持される。そして、魚体受取位置に位置するダウンシュートに保持された尾鰭の付いた魚体は、水平状態を保持した状態でシュート駆動手段によってダウンシュートを魚体排出位置に移動する途中で、尾鰭除去機構により尾鰭が自動的に除去され、これにより魚体が魚体搬送手段から離脱して水平状態を保持した状態で排出される。また、矢部材に残った尾鰭は、矢部材の後退によって矢部材から離脱する。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面により説明する。
【0031】
図1は本発明に係る鰭除去装置の実施の形態の一例の全体の要部を示す拡大正面図、図2は図1の平面図、図3は魚体供給手段の要部を示す正面図、図4は図3の側面図、図5は尾首固定機構の要部を示す平面図、図6は図5のA−A線に沿った要部の側面図、図7は図6のB−B線に沿った要部の側面図、図8はアップガイド機構の要部を示す正面図、図9は図8の側面図、図10は図9の平面図、図11は魚体支持体の要部を示す側面図、図12は矢突出機構の要部を示す正面図、図13は図12のC矢視図、図14は胸鰭除去機構の要部を示す側面図、図15は腹鰭除去機構の要部を示す正面図、図16は図15の側面図、図17は腹鰭除去ドラム回動角度規制部材の要部を示す説明図、図18は尻鰭除去機構の要部を示す正面図、図19は図18の下面図、図20は背鰭除去機構の要部を示す正面図、図21は図20の要部を示す平面図、図22は尾鰭除去機構の要部を示す正面図、図23は魚体排出手段の要部を示す側面図、図24は魚体を説明する説明図である。
【0032】
本実施例の鰭除去装置1の概略は、図24に示すように、鰭153を除去する魚類として鮭を用い、この鮭の魚体150から、胸鰭155、腹鰭156、尻鰭157、背鰭158および尾鰭160を自動的に除去するものである。
【0033】
図1および図2に示すように、本実施の形態の鰭除去装置1は、平面略長方形に形成された枠状のフレーム本体2を有している。このフレーム本体2は、図1に示すように、左右方向に示す長手方向の右方に位置しその高さが人の腰程度とされたロアフレーム2aと、このロアフレーム2aの左端に連設され左右方向に示す長手方向の左方に位置しその高さがロアフレーム2aより高く形成されたハイフレーム2bとから形成されている。そして、図1および図2において左右方向に示す長手方向に延在する側面の内の図2において下方に示す一面側は、作業側となる前面側FSとされており、魚体150は、フレーム本体2の前面側FSの近傍を長手方向に沿って右方から左方へ向かう魚体走行経路FRを走行するようになっている。さらに、フレーム本体2の下部には、鰭除去装置1のレベル調整および振動吸収を兼ねた所望のレベリングマウント3および鰭除去装置1を移動自在とする車輪4が所望の数だけ、適宜な位置に配設されている(一部のみ図示、図1)。また、フレーム本体2の所望の位置には、始動、停止、非常停止等の各種の操作スイッチや表示ランプ等を備えた操作ボックス5が配設されている(図2)。
【0034】
前記ロアフレーム2aの前面側FSには、魚体供給手段6が配設されており、この魚体供給手段6の下方には、図2に示すように、ポンプ7が配設されている。そして、ロアフレーム2aの後面側BSの上面には、図1に示すように、魚体150を載置するための載置面8が配設されており、ロアフレーム2aの後面側BSの下部には、図2に示すように、鰭除去装置1の各部の動作を制御するための制御盤9が配設されている。また、前記ハイフレーム2bには、魚体搬送手段10、鰭除去手段11および魚体排出手段12が配設されている。
【0035】
前記魚体供給手段6について図1から図4により詳しく説明する。
【0036】
前記魚体供給手段6は、ロアフレーム2aの図1および図3において右方に示す魚体供給位置SPにおいて魚体150の切り裂かれた腹152を下方にして魚体150を略水平に支持し、この魚体150を、魚体150の尾鰭153を前向き(先頭)にしてロアフレーム2aの図1および図3において左方に示す魚体受渡位置TPまで走行させ、この魚体150を魚体受渡位置TPにおいて魚体搬送手段10に自動的に供給するためのものである。
【0037】
図1から図4に示すように、本実施の形態の魚体供給手段6は、フレーム本体2の長手方向に平行に延在する環状のチェーンコンベア13を有している。このチェーンコンベア13の外周面には、図1および図3に示すように、魚体150の尾鰭160の近傍を体側154側から挟持するようにして下方から支持する複数の尾鰭部支持部材14と、魚体150の切り裂かれた腹152の内部に挿入されて魚体150を下方から略水平に支持する尾鰭部支持部材14と同数の複数の魚体支持部材15とが適宜な間隔を隔てて交互に配設されている。そして、相互に隣位する尾鰭部支持部材14と魚体支持部材15とが1組となって魚体150を下方から略水平に保持するようになっている。さらに、魚体支持部材15は、チェーンコンベア13の走行を円滑にするために、複数に分割されている。また、尾鰭部支持部材14は、図3および図4に詳示するように、チェーンコンベア13に取着される基部14aと、この基部14aからチェーンコンベア13の外周面側に延出され先端が二股に形成された支持部14bと、基部14aからチェーンコンベア13の内周面側に突出されたセンサ作動部14cとを有している。
【0038】
前記チェーンコンベア13は、図1および図3に示すように、フレーム本体2の長手方向に対して略平行に配設された回転自在な左右1対のスプロケット16の外周面に形成されたそれぞれの歯部(図示せず)に噛合するようにして巻回されている。そして、各スプロケット16の内の、図1および図3において左方に示す一方は駆動スプロケット16aとされており、ハイフレーム2bの右端部の内部の前面側FSに位置するように配設されている。また、図1および図3において右方に示す他方は従動スプロケット16bとされており、ロアフレーム2aの右端部近傍の前面側FSに位置するように配設されている。
【0039】
前記駆動スプロケット16aおよび従動スプロケット16bは、図3および図4に詳示するように、フレーム本体2の長手方向に対して直交するようにして配設された回転軸17,17にそれぞれ取着されており、各回転軸17,17は、フレーム本体2の長手方向に対して平行に延在するコンベアフレーム18に回転自在に支持されている。このコンベアフレーム18は、常には、ロアフレーム2aの高さ方向に対して直交する水平方向にその長手方向が配設されており、コンベアフレーム18の従動スプロケット16bの取着位置の左方には、コンベアフレーム支持部材19がコンベアフレーム18の長手方向に対して直交するようにして上方に突設されている。
【0040】
前記コンベアフレーム支持部材19の上端部の近傍には、コンベアフレーム18の長手方向に対して直交するようにして配設された支軸20の前面側FSに位置する一端が取着されている。そして、支軸20の後面側BSに位置する他端は、ロアフレーム2aの上部に位置し、ロアフレーム2aの前面側FSと後面側BSとの間に長手方向に対して平行に配設された支持フレーム21に回動自在に支持されている。また、コンベアフレーム18の左端部の下部には、駆動スプロケット16aを回転駆動させるためのチェーンコンベア駆動モータ22が取着されており、このチェーンコンベア駆動モータ22の駆動力の伝達を受けて駆動スプロケット16aは、チェーンコンベア13を正面から見て反時計方向に走行可能としている。つまり、チェーンコンベア13は、図3に示すように、魚体供給位置SPから魚体受渡位置TPまでコンベアフレーム18の上方を右方から左方へ走行した後、コンベアフレーム18の下方を左方から右方に向かって走行し、再びコンベアフレーム18の上方に戻るように略環状の走行経路CRを走行するように形成されている。
【0041】
前記コンベアフレーム18のチェーンコンベア駆動モータ22の取着位置の右方の下部には、図3および図4に詳示するように、ショックアブソーバ23がそのロッド23aを下方に向けて取着されている。このショックアブソーバ23のロッド23aの先端は、ロアフレーム2aに配設された支持フレーム24に取着されている。つまり、コンベアフレーム18は、支軸20を中心として回動し、これにより、チェーンコンベア18の左端部が上下動可能に構成されている。
【0042】
図1および図3に示すように、コンベアフレーム18のショックアブソーバ23の取着位置の右方の下部には、停止センサ25が配設されている。この停止センサ25は、尾鰭部支持部材14のセンサ作動部14cの移動経路上に配設されており、チェーンコンベア駆動モータ22の駆動力によってチェーンコンベア13が反時計方向に走行している状態において、停止センサ25が尾鰭部支持部材14のセンサ作動部14cを検出すると、チェーンコンベア駆動モータ22を停止させることができるようになっている。
【0043】
すなわち、チェーンコンベア13は、尾鰭部支持部材14および魚体支持部材15を少なくとも魚体供給位置SPおよび魚体受渡位置TPにおいて停止するように間欠駆動するように構成されている。
【0044】
なお、チェーンコンベア駆動モータ22の再起動タイミングについては後述する。
【0045】
前記魚体供給手段6のコンベアフレーム18の左端部近傍の上面には、魚体受渡位置TPにおいて魚体150の尾鰭160の付け根部近傍を固定する尾首固定機構26が配設されている。この尾首固定機構26は、魚体受渡位置TPに位置する魚体150の姿勢を制御し、魚体150を魚体供給手段6から魚体搬送手段10へ確実に受け渡すためのものである。
【0046】
前記尾首固定機構26は、図5から図7に詳示するように、コンベアフレーム18の上方に配設された相互に対向する開閉自在な1対の固定爪27を有している。この1対の固定爪27は、高さ方向に対して直交する水平方向に延在する基腕27aと、この基腕27aの図5において左方に示す自由端側から下方に延出された把持腕27bとにより、全体として略L字形状に形成されている。
【0047】
前記各固定爪27の基椀27aは、チェーンコンベア13を跨ぐようにしてコンベアフレーム18の上面に配設されたブラケット28の上面に立設された固定ピン29に軸受30を介してそれぞれ回動自在に支持されている。そして、各固定爪27の基椀27aの長手方向の略中央部には、それぞれ相互に対向するようにして配設されたリンクプレート31の一端が枢着されており、各リンクプレート31の他端は、各リンクプレート31を介して1対の固定爪27を同時に駆動させるための固定爪作動部材32に枢着されている。さらに、固定爪作動部材32には、図5に示すように、固定爪駆動用シリンダ(往復動シリンダ)33の出力軸33aが取着されている。この固定爪駆動用シリンダ33は、図7に示すように、ブラケット28の上方に配設されたロッドプレート34に支持されている。また、各固定爪27は、図7において実線にて示す固定爪27の閉状態において、把持腕27bの下端側に位置する対向面が所定の長さにわたって当接可能とされており、図7において上下方向に示す把持腕27bの対向面の当接部の長さ方向の中央部位には、魚体150の尾鰭160の付け根に位置する尾首を体側154側から挟持して固定可能なように、図7において斜線領域にて示す全体として略菱形形状となるような切欠部35が形成されている。
【0048】
そして、各固定爪27は、固定爪駆動用シリンダ33の出力軸33aを進退させることにより、図5および図7において実線にて示すように、1対の固定爪27の把持腕27bの下端側に位置する対向面が相互に当接して図7において斜線領域にて示す全体として略菱形形状となるような切欠部35が形成される閉状態と、図5において破線にて示すように、1対の固定爪27の把持腕27bが相互に離間した開状態との2位置の何れか一方を選択し得るように開閉自在になっている。
【0049】
図3および図4に戻って、前記コンベアフレーム18の左端部の上面には、魚体受渡位置TPにおいて、魚体150を魚体供給手段6から魚体搬送手段10へ受け渡す際に、魚体搬送手段10の後述する魚体支持体36の矢37の先端が魚体150の尾鰭160の付け根部を確実に串刺しすることができるように、魚体150を介して魚体支持体36の矢37の先端と接離動作可能な矢受体38(図4)を出力軸39aの先端に取着した矢受用往復動シリンダ39が配設されている。この矢受体38は、魚体支持体36の矢37の前進動作に連動して前進するように構成されている。
【0050】
図1に戻って、前記尾首固定機構26の左方には、魚体搬送手段10に連動して魚体供給手段6を上下動させる(詳しくは、魚体搬送手段10の後述する魚体支持体36の走行動作に連動して魚体供給手段6のコンベアフレーム18の左端部を上下動させる)ためのアップガイド機構40が配設されている。このアップガイド機構40は、魚体受渡位置TPにおいて、魚体150を魚体供給手段6から魚体搬送手段10へ円滑かつ確実に受け渡すためのものである。
【0051】
前記アップガイド機構40は、図8から図10に詳示するように、ロッド体41を有している。このロッド体41は上下方向に延在する基部41aと、基部41aの上端部から左方に延出されたフック部41bとを有しており、フック部41bの下面には、ライナ42が取着されている(図8)。そして、基部41aの下端部は、連結部材43をもってコンベアフレーム18の左端部近傍に取着されている。さらに、ロッド体41の基部41aの上端部近傍と軸方向略中央部位には、前後方向に貫通するようにして回転自在なピン44がそれぞれ取着されている(図8、図9)。このピン44は、フレーム本体2に取着された取付ベース45に形成されたガイド溝46に嵌合されており、このガイド溝46の形状により、ロッド体41の移動軌跡が拘束されるようになっている(図8)。
【0052】
前記ガイド溝46は、上下方向に延在する上方案内部46aと、この上方案内部46aの上端部から右斜め上方に向かって延出された右方案内部46bとを有している。そして、上方案内部46aは、図8において鎖線矢印にて示す走行経路を走行する魚体支持体36によってフック部41bの下面に取着されたライナ42が下方から支持されてロッド体41を上方に向かって案内するためのものであり、右方案内部46bは、上方案内部46aを上方に向かって移動するロッド体41の上端部近傍に配設されたピン44を右斜め上方に向かって案内してフック部41bを図8において鎖線矢印にて示す走行経路を走行する魚体支持体36から離間させるためのものである。
【0053】
すなわち、ロッド体41のフック部41bは、図8において鎖線矢印にて示す走行経路を走行する魚体支持体36の走行にともなって、魚体支持体36がロッド体41のフック部41bの下面に取着されたライナ42に当接可能になっている。そして、魚体支持体36は、アップガイド機構40の配設位置において、フック部41bを上方に保持して上方に向かって走行することになり、ロッド体41の各ピン44がガイド溝46の上方案内部46aに沿って上方に向かって移動し、これにより、魚体供給手段6のコンベアフレーム18は、支軸20を中心として時計方向に回動してチェーンコンベア13の左端部が上方に移動するようになっている。さらに、ロッド体41の上方への移動に伴って、ロッド体41の上端部近傍に設けたピン44がガイド溝46の上方案内部46aから右方案内部46bに達すると、ロッド体41のフック部41bが右方に移動してフック部41bが魚体支持体36から離間し、ロッド体41はガイド溝46に沿って下方に移動し、これにより、魚体供給手段6のコンベアフレーム18は、支軸20を中心として反時計方向に回動してチェーンコンベア13の左端部が下方に移動して初期状態に復帰するようになっている。
【0054】
したがって、魚体供給手段6のチェーンコンベア13は、アップガイド機構40によって、魚体搬送手段10に連動して上下動するように構成されている。
【0055】
また、前記ロアフレーム2aの右端部の上面には、図1および図2に示すように、チェーンコンベア13によって構成される平面内に位置するようにして、カマ切断刃47が配設されている。このカマ切断刃47は、魚体150を冷凍保存する場合等に、魚体150のかたくずれを防止するために残したカマ部162を魚体150の腹側HSで切断するためのものである。
【0056】
前記魚体搬送手段10について図1および図2ならびに図11から図13により詳しく説明する。
【0057】
前記魚体搬送手段10は、魚体供給手段8により供給された魚体150を魚体受渡位置TPにおいて魚体供給手段8から受け取り、この魚体150を魚体150の腹152を下方に向けるとともに魚体150の尾鰭160を前向きにして、ハイフレーム2b内の前面側FSを右方から左方に向かうように走行せしめるものである。
【0058】
図1に示すように、本実施の形態の魚体搬送手段10は、ハイフレーム2bの後面側BSに、フレーム本体2の長手方向に対して平行に延在する1対の無端環状に形成された走行体としてのローラーチェーン48を有している。このローラーチェーン48は、ハイフレーム2bの長手方向の両端部近傍の上方および下方に配設された回転自在な4個の前後1対のスプロケット49の各外周面に形成されたそれぞれの歯部(図示せず)に噛合するようにして巻回されている。そして、各スプロケット49は、ハイフレーム2bに回転自在に支持されたスプロケット回転軸50に取着されている。さらに、ハイフレーム2bの左方下方に位置するスプロケット49は、ローラーチェーン48の弛みを防止するようにローラーチェーン48を付勢するためのテンションスプロケットとされている。また、残りのスプロケット49の何れか一個は、図示しない駆動モータの駆動力の伝達を受けて回転する駆動スプロケットとされており、ローラーチェーン48を、正面から見て反時計方向に走向可能としている。
【0059】
前記ローラーチェーン48は、ハイフレーム2bの内部上方をハイフレーム2bの上面に沿って右方から左方に向かって走向した後、ハイフレーム2bの内部下方をハイフレーム2bの下面に沿って左方から右方に向かって走向し、再びハイフレーム2bの内部上方に戻るように略四角形形状の走行経路RR(図1)を走行するように形成されている。このローラーチェーン48は連続的に走行するようになっている。このローラーチェーン48の走行経路RRの内周面側には、ローラーチェーン48を所定の走行経路RRに沿って走行せしめるための略平板状のローラーチェーン走行ガイド(図示せず)が配設されている。
【0060】
前記ローラーチェーン36の外周面側には、図2に示すように、所定のピッチで複数の魚体支持体36(一部のみ図示)が取着されている。この魚体支持体36は、フレーム本体2の長手方向に対して直交する(ローラチェーン48の走行方向に対して直交する)ようにしてローラーチェーン48に取着されており、魚体受渡位置TPにおいて魚体供給手段6により下方から水平に支持された魚体150の尾鰭160の付け根(尾首)近傍を串刺することにより魚体150を支持するように形成されている。
【0061】
前記魚体支持体36について図11により詳しく説明する。
【0062】
図11に示すように、本実施の形態の魚体支持体36は、略円筒状に形成されたケース部材51を有している。このケース部材51の軸方向の長さは、ローラーチェーン48間の間隔より長くされており、ケース部材51の軸方向の両端部より内側部位がローラーチェーン48に取着されている。つまり、ケース部材51は、ローラーチェーン48の移動方向に対して直交するように配設されている。また、ケース部材51の先端は、ハイフレーム2bの前面側FSに向かって突出されている。
【0063】
そして、ローラーチェーン48間から外側に突出したケース部材51の外周面には、魚体支持体36が移動する場合に、案内ガイド(図示せず)に当接する1対の回転自在なコロ体52が取着されている。このコロ体52のケース部材51の軸方向への移動は、各コロ体52の両側面側に取着された止め輪53によって防止されている。さらに、ケース部材51内には、ケース部材51の内孔内を軸方向に進退自在とされた矢部材54が挿入されている。この矢部材54の図11において右方に示す後端には、矢部材54の外径寸法およびケース部材51の内孔の内径寸法より大径とされたストッパ部材55が取着されている。このストッパ部材55の後端面には、回転自在なボール体56が取着されている。また、矢部材54の図11において左方に示す先端には、魚体150を串刺し得る矢37が形成されており、この矢37の根本には、矢部材54の外径寸法より小径とされた環状凹部58が形成されている。この環状凹部58は、搬送中の魚体150が矢部材54の矢37から容易に脱落するのを防止し得るものである。
【0064】
前記ケース部材51の後端部の外周面には、圧縮コイルばね59の一端側が外挿されるとともに、圧縮コイルばね59の一端が係止されている。この圧縮コイルばね59の他端側は、ケース部材51の後端部からケース部材51の軸方向外側へ延出され、ケース部材51の後方に位置するストッパ部材55の外周面に外挿されており、圧縮コイルばね59の他端は、ストッパ部材55に係止されている。つまり、ケース部材51は、圧縮コイルばね59を介してストッパ部材55と連結されているとともに、圧縮コイルばね59の付勢力により、ケース部材51とストッパ部材55とが相互に離間する方向に常時付勢されている。
【0065】
すなわち、魚体支持体36は、常には、自由状態の圧縮コイルばね59の付勢力によって圧縮コイルばね59が伸長されており、図11に示すように、ケース部材51とストッパ部材55とが最も離間し、ストッパ部材55に取着されている矢部材54の矢37(先端)が、ケース部材51の内部に収納された後退状態(収納状態)とされている。また、魚体支持体36は、圧縮コイルばね59の付勢力に抗してストッパ部材55をケース部材51の後端に対して接近させることにより圧縮コイルばね59が収縮し、矢部材54の矢37(先端)が、ケース部材51の先端から突出した前進状態になるように構成されている。
【0066】
また、ケース部材51のローラーチェーン48間には、回転自在なローラ体60が配設されており、このローラ体60の左方には、図11において想像線にて示すように、ローラ体60の外周面が当接するガイドレール61が配設されている。このガイドレール61はハイフレーム2bに取着されており、魚体支持体36のケース部材51内に収納されている矢部材54の矢37(先端)を、ケース部材51の先端から突出するように前進させた前進状態において、ケース部材51が矢部材54とともに左方(前進方向)に移動するのを防止できるようになっている。
【0067】
図1および図2に戻って、ハイフレーム2bの右端部の上部近傍の後面側BSには、魚体受渡位置TPに位置する魚体支持体36と対向するようにしてストッパ部材55をケース部材51の後端に対して接近するように移動させ、図11に示す魚体支持体36のケース部材51内に収納されている矢部材54の矢37(先端)を、ケース部材51の先端から突出するように前進させた前進状態とするための矢突出機構62が配設されている。
【0068】
前記矢突出機構62について図12および図13により詳しく説明する。
【0069】
図12および図13に示すように、矢突出機構62は、魚体受渡位置TPに位置する前記魚体支持体36のストッパ部材55と対向するようにしてハイフレーム2bの内部の後面側BSの右斜め上部近傍に配設された略平板状のストッパ部材作動板63を有している。このストッパ部材作動板63の基端部は、ハイフレーム2bの後面と平行に延在するようにしてハイフレーム2bに斜めに回転自在に支持された支持ピン64に取着されている。そして、ストッパ部材作動板63の図12および図13において下方に示す自由端部は、図13に示すように、ハイフレーム2bの後面側BSに向かって曲折されている。さらに、ストッパ部材作動板63の右端近傍の前面には、ハイフレーム2bに取着されたストッパ部材作動板駆動用シリンダ(往復動シリンダ)65の出力軸65aが取着されており、ストッパ部材作動板駆動用シリンダ65の出力軸65aを進退させることにより、ストッパ部材作動板63が支持ピン64を中心として回動し、図13において実線にて示す前進位置と、図13において破線にて示す待機位置との何れか一方の位置を選択的に取り得るようにされている。
【0070】
前記ストッパ部材作動板駆動用シリンダ65の出力軸65aは、常には、ストッパ部材作動板63を図13において破線にて示す待機位置に位置させるように、ハイフレーム2bの後面側BSに向かって前進した前進位置に位置しており、ローラーチェーン48の走行に伴って魚体支持体36が魚体受渡位置TPに位置すると、図示しないセンサが魚体支持体36を検出し、ストッパ部材作動板駆動用シリンダ65の出力軸65aが後退し、ストッパ部材作動板63を図13において実線にて示す前進位置に位置させて、魚体支持体36のストッパ部材55をケース部材51の後端に対して接近するように移動させて魚体支持体36の圧縮コイルばね59を軸方向に収縮させ、魚体支持体36のケース部材51内に収納されている矢部材54の矢37を、ケース部材51の先端から突出させて、魚体150の尾鰭160の付け根(尾首)近傍を串刺することができるように構成されている。
【0071】
また、ストッパ部材作動板駆動用シリンダ65の出力軸65aの後退動作(ケース部材51内に収納されている矢部材54の矢37の前進動作)にともなって、停止した魚体供給手段6のチェーンコンベア駆動モータ22を再起動する駆動信号が発せられ、魚体供給手段6のチェーンコンベア13が再び走行を開始するようになっている。
【0072】
前記ストッパ部材作動板63の左方には、図2および図12ならびに図13に示すように、一端がストッパ部材作動板63の基端部に連なるようされた矢突出保持体66が配設されている。この矢突出保持体66は、図12において鎖線矢印にて示す魚体支持体36の走行経路に沿って走行する魚体支持体36のストッパ部材55と対向するようにしてハイフレーム2bの後面側BSに取着されており、魚体支持体36の圧縮コイルばね59が収縮た矢37の前進状態でストッパ部材55の後端面に取着されたボール体56が摺動するようになっている。
【0073】
また、矢突出保持体66の他端には、前記ストッパ部材作動板63の自由端と同様にハイフレーム2bの後面側BSに向かって傾斜する傾斜部(図示せず)が形成されており、この傾斜部において、魚体支持体36の圧縮コイルばね59の収縮状態が開放されて、魚体支持体36の矢部材54の矢37が、ケース部材51内に自動的に収納され、後退状態となるようにされている。この魚体支持体36の矢部材54の矢49(先端)が、ケース部材43内に自動的に収納される位置が、尾鰭離脱位置OP(図1)とされる。
【0074】
すなわち、矢突出保持体66は、魚体受渡位置TPにおいて、矢突出機構62によってケース部材51の先端から矢部材54の矢37が突出した前進状態を、尾鰭離脱位置OPまで保持し得るように構成されている。
【0075】
前記魚体搬送手段10により走行する魚体150の魚体走行経路FR上には、魚体150から鰭153を除去する鰭除去手段11が配設されており、この鰭除去手段10は、図1および図2に示すように、魚体走行経路FRの上流側から順に、胸鰭除去機構67、腹鰭除去機構68、尻鰭除去機構69、背鰭除去機構70および尾鰭除去機構71を有している。
【0076】
前記胸鰭除去機構67について図2および図14により詳しく説明する。
【0077】
本実施の形態の胸鰭除去機構58は、魚体150を支持して走行する魚体支持体36の矢部材54の矢37の移動軌跡(魚体走行経路FR、図1)の下方に位置しており、ハイフレーム2bの長手方向に対して直交するようにして略はの字形状に相互に対向するように配設された1対の胸鰭切断体72を有している。
【0078】
図14に詳示するように、胸鰭切断体72は、胸鰭切断用回転刃駆動モータ73を有しており、この胸鰭切断用回転刃駆動モータ73は、その回転軸73aを斜め上方に向けてハイフレーム2b内に配設されている。そして、胸鰭切断用回転刃駆動モータ73の回転軸73aには、胸鰭切断用回転刃駆動軸74の下端が取着されている。さらに、胸鰭切断用回転刃駆動軸74の上端部には、胸鰭155を切断するための着脱自在な略円盤状の胸鰭切断用回転刃75が取着されている。また、胸鰭切断用回転刃駆動モータ73および胸鰭切断用回転刃駆動軸74の下部は、適宜なカバー76によって覆われており、防水構造とされている。さらにまた、各胸鰭切断体63は、胸鰭切断体支持フレーム77を介してハイフレーム2b内に取着されている。
【0079】
前記胸鰭切断用回転刃75は、魚体走行経路FRの下方に位置しており、それぞれの刃部75aを相互に対向するようにして適宜な間隔Dを隔てて所望の位置に取着されている。そして、魚体走行経路FRに沿って配設された魚体ガイド78(図1)により、魚体受渡位置TPにおいて魚体供給手段6から魚体搬送手段10の魚体支持体36に受け渡された魚体150は、魚体150の腹152を下方に向けた状態で魚体150の尾鰭160を前向きにするとともに、魚体150の頭部151側が魚体ガイド68に当接し、全体として斜めに傾斜した状態で搬送されるようになっている。
【0080】
また、魚体150の体側154に沿うように位置する1対の胸鰭155は、少なくとも胸鰭除去機構67を通過する直前に、ハイフレーム2bに配設された噴射パイプ(図示せず)からポンプ7により噴射される水流によって、魚体150の体側154から直交するように開かれ、胸鰭155が体側154から直交するように開かれた状態を保持して胸鰭除去機構67の胸鰭切断用回転刃75のそれぞれの刃部75aの間を通過するようにされている。
【0081】
すなわち、魚体150の体側154に沿って魚体150の腹側HSに位置する1対の胸鰭155は、それぞれの胸鰭155が体側154から直交するように開かれた状態で胸鰭除去機構67の胸鰭切断用回転刃75のそれぞれの刃部75aの間を通過する時に、胸鰭155の付け根部(根本)が回転状態の両刃部75aにより切断される構成となっている。
【0082】
なお、胸鰭除去機構67としては、魚体走行経路FRの途中で、胸鰭155の根本を切断し得る構成であればよく、特に、本実施の形態の構成に限定されるものではない。
【0083】
前記腹鰭除去機構68について図15から図17により詳しく説明する。
【0084】
本実施の形態の腹鰭除去機構68は、魚体150を支持して走行する魚体支持体36の矢部材46の矢37の移動軌跡(魚体走行経路FR、図1)の下方に位置しており(図1)、図15および図16に示すように、円筒形状に形成された有底の回動自在な腹鰭除去ドラム79を有している。この腹鰭除去ドラム79の底部の中心には、ハイフレーム2bの内部に取着された取付フレーム80を貫通するようにして配設されたパイプ状の腹鰭除去ドラム回動軸81の一端(先端)が固着されている。
【0085】
そして、腹鰭除去ドラム79の外周面には、適宜な間隔をもって相互に平行に延在する1対のフランジ82が固着されている。このフランジ82は、フランジ82間に位置する腹鰭除去ドラム79の外周面を当接しながら図15において矢印にて示すように走行する魚体150の走行位置を拘束するガイドとされ、フランジ82間の外周面の上部を魚体150の腹152が接触して通過するようにされている。さらに、フランジ82間に位置する腹鰭除去ドラム79の外周面の正面から見て右斜め上方には、腹鰭除去ドラム79の外周面を板厚方向に貫通するようにして、魚体150の走行に伴って魚体150の腹鰭156が侵入する略五角形形状の開口83が形成されている。
【0086】
前記腹鰭除去ドラム79内には、腹鰭切断用刃84が配設されている。この腹鰭切断用刃84は、腹鰭除去ドラム79内に位置する後述する腹鰭切断用刃駆動軸85の先端に固着された腹鰭切断用刃取付部材86に支持されており、腹鰭除去ドラム79の内周面に沿って回動可能とされている。この腹鰭切断用刃84の幅は、フランジ82間の間隔より若干おおきくされ、腹鰭切断用刃84の駆動時に、腹鰭切断用刃84は、その刃部84aを先頭にして腹鰭除去ドラム79の内周面に沿って正面から見て反時計方向に運動するようにされている。
【0087】
前記腹鰭除去ドラム回動軸81は、取付フレーム80の裏面に固着された腹鰭除去ドラム回動軸用固定部材87に枢着されている。そして、腹鰭除去ドラム回動軸81の内部には、腹鰭切断用刃84を駆動する腹鰭切断用刃駆動軸85が枢着されており、図16において左方に示すフレーム本体2の前面側FSに位置する腹鰭切断用刃駆動軸85の先端は、腹鰭除去ドラム79内に位置している。さらに、図16において右方に示す腹鰭切断用刃駆動軸85の後端は、取付フレーム80の裏面側に延出されており、フリクションジョイント88を介して腹鰭切断用刃駆動モータ89の出力軸89aに取着されている。この腹鰭切断用刃駆動モータ89は、取付フレーム80に取着されており、腹鰭切断用刃84を正面から見て反時計方向に110度程度回転させるようになっている。また、取付フレーム80の裏面側に位置する腹鰭除去ドラム回動軸81の外周面には、腹鰭除去ドラム回動軸81の先端に取着された腹鰭除去ドラム79の回動角度を規制するための腹鰭除去ドラム回動角度規制部材90が固着されている。
【0088】
図16および図17に示すように、腹鰭除去ドラム回動角度規制部材90の前面側の端面には、アーム体91が下方に向けて延出されており、アーム体91の先端の移動経路上には、図17に示すように、アーム体91の回転角度を規制する1対のストッパ92が配設されており、このストッパ92により、腹鰭除去ドラム69の回動角度を約20度の範囲に規制している。このストッパ92は、取付フレーム80の裏面側に取着されており、ストッパ92のアーム体91と当接する部位は、衝撃を吸収可能なゴムにより形成されている。さらに、アーム体91の先端部の前面側には、反射シール等が貼着された感知板93が取着されており、この感知板93は、取付フレーム80に取着された光センサPS(図16)による腹鰭除去ドラム79の回動開始を検出可能としている。つまり、常には光センサPSが感知板93と対向しており、腹鰭除去ドラム79の回転にともなって感知板93が光センサPSの対向位置から離脱すると、腹鰭除去ドラム79の回転が検出され、腹鰭切断用刃駆動モータ89が駆動するようになっており、光センサPSと感知板93とにより腹鰭切断用刃84の駆動タイミングを制御している。
【0089】
また、取付フレーム80の前面には、図15に示すように、スプリング94が配設されている。このスプリング94の左端は、取付フレーム80の前面側FSに取着されたブラケット95に係止されており、スプリング94の右端は、図16に示すように、腹鰭除去ドラム回動軸81の外周面に係止されている。そして、腹鰭除去ドラム79が正面から見て反時計方向へ20度程度回転した後に、スプリング94の付勢力により、初期位置に復帰するように構成されている。
【0090】
図16に示すように、腹鰭除去ドラム79の右方には、前記腹鰭除去ドラム79の回動運動に連動して動作するリンク機構96が配設されている。このリンク機構96は、走行する魚体150の頭部151側を下方から支持する平板状の可動板97を有している。この可動板97の自由端は、腹鰭除去ドラム79の外周に設けた開口83内に挿入されており、可動板97の基端部は、蝶番98を介して腹鰭除去ドラム79の右斜め下方に配設された回動アーム99の上面に取着されている。そして、回動アーム99の長手方向略中央部は、取付フレーム80の前面側FSに立設された支軸100に枢着されており、回動アーム99の下端部には、連結アーム101の右端が枢着されている。さらに、連結アーム101の左端は、連結アーム101の上方に位置するリンク体102の下端部に枢着されており、リンク体102の上端部は、腹鰭除去ドラム79の外周面の右斜め下方に溶接等により取着されている。
【0091】
なお、腹鰭除去機構68としては、魚体走行経路FRの途中で、魚体150の腹鰭156の根本を切断し得る構成であればよく、特に、本実施の形態の構成に限定されるものではない。
【0092】
前記尻鰭除去機構69について図18および図19により詳しく説明する。
【0093】
本実施の形態の尻鰭除去機構69は、魚体150を支持して走行する魚体支持体36の矢部材54の矢37の移動軌跡(魚体走行経路FR、図1)の下方に位置しており(図1)、図18および図19に示すように、円筒形状に形成された有底の回動自在な尻鰭除去ドラム103を有している。この尻鰭除去ドラム103の底部の中心には、ハイフレーム2bの内部を後面側BSに向かって延出されたパイプ状の尻鰭除去ドラム支持軸104の一端(先端)が固着されている。
【0094】
そして、尻鰭除去ドラム104の外周面には、適宜な間隔をもって相互に平行に延在する1対の尻鰭ドラムフランジ105が取着されており、この尻鰭ドラムフランジ105の上部は、フレーム本体2の長手方向と平行に切欠かれている(図18)。この尻鰭ドラムフランジ105は、両尻鰭ドラムフランジ105間が断面逆台形状に形成されており(図19)、尻鰭ドラムフランジ105間に位置する尻腹鰭除去ドラム104の外周面を当接しながら図18において矢印にて示すように走行する魚体150の走行位置を規制するガイドとされ、尻鰭ドラムフランジ105間の外周面の上部を魚体150の腹152が接触して通過するようにされている。さらに、尻鰭ドラムフランジ105間に位置する尻鰭除去ドラム103の外周面の正面から見て右斜め上方には、尻鰭除去ドラム103の外周面を板厚方向に貫通するようにして、魚体150の走行に伴って魚体150の尻鰭157が侵入する貫通孔106が形成されており、この貫通孔106は、尻鰭ドラムフランジ105間の略中央に位置するとともに、尻鰭除去ドラム103の右斜め上方を、円周の約1/4の範囲に亘って形成されている。
【0095】
前記尻鰭除去ドラム103内には、V字形状の刃部107aを備えた尻鰭切断用刃107が配設されている。この尻鰭切断用刃107は、尻鰭除去ドラム103内に位置する後述する尻鰭切断用刃駆動軸108の先端に固着された尻鰭切断用刃取付部材109に取着されており、この尻鰭切断用刃107の幅は、貫通孔106の幅より若干おおきくされ、尻鰭切断用刃107の駆動時に、尻鰭切断用刃107は、その刃部107aを先頭にして尻鰭除去ドラム103の内周面に沿って正面から見て時計方向に回転するようにされている。
【0096】
前記尻鰭除去ドラム支持軸104の内部には、尻鰭切断用刃取付部材106に取着された尻鰭切断用刃107を回転駆動する尻鰭切断用刃駆動軸108が枢着されており、この尻鰭切断用刃駆動軸108の後端には、従動プーリ110が取着されている。
【0097】
前記尻鰭除去ドラム支持軸104の外周面には、図18および図19に示すように、略ベルクランク状に形成された前後1対の尻鰭ドラム支持フレーム111の図18および図19において左方に示す基端部側が取着されている。この1対の尻鰭ドラム支持フレーム111は、ハイフレーム2bの長手方向に対して平行に延在するとともに、適宜な間隔を隔てて相互に対向するように配設されている。そして、尻鰭ドラム支持フレーム111の屈曲部の中央部は、ハイフレーム2bの内部に回動自在に軸支されたロッド112に枢着されており、尻鰭ドラム支持フレーム111の図18および図19において右方に示す自由端側は、ハイフレーム2b内を右方に向かって延出されている。このハイフレーム2b内を右方に向かって延出された自由端側には、平板状のモータ取付台113が横架するようにして取着されており、このモータ取付台113の下面には、尻鰭切断用刃駆動軸108を駆動する駆動源としての尻鰭切断用刃駆動モータ114が取着されている。そして、尻鰭切断用刃駆動モータ114の出力軸114aには、駆動プーリ115が取着されている。さらに、図19に示すように、駆動プーリ115および従動プーリ110とには、それぞれの外周面に接触するようにして駆動力を伝達する無端ベルト116が巻回されており、尻鰭切断用刃駆動モータ114の駆動力が尻鰭切断用刃駆動軸108に伝達可能とされている。また、モータ取付台113の下面には往復動シリンダ117が取着されており、この往復動シリンダ117の出力軸117aは、尻鰭除去ドラム支持軸104の外周面に取着されている。
【0098】
つまり、往復動シリンダ117の出力軸117aを進退させることにより、尻鰭除去ドラムが90度程度回動するように構成されており、往復動シリンダ117の出力軸117aを前進させることにより、尻鰭除去ドラム103が正面から見て時計方向に90度程度回動し、尻鰭ドラムフランジ105の貫通孔106が右下方に移動し、貫通孔106が魚体150の腹152の移動経路から離間するように構成されている。また、往復動シリンダ117の動作タイミングは、魚体支持体36の矢37が尻鰭除去ドラム103の上部を通過し、尻鰭切断用刃107が魚体150の尻鰭157を付け根部(根本)で切断した後に動作が行われ、つぎの尻鰭157を切断する魚体150がつぎの魚体支持体36によって搬送される前に復帰するようにされている。
【0099】
また、前記支持ロッド112には、ロッド112の回動角度を規制するロッド回動角度規制部材(図示せず)が取着されており、尻鰭ドラム支持フレーム111は、支持ロッド112を中心として所望の角度範囲内で回動可能とされており、尻鰭除去ドラム103は、図18において両矢印にて示すように正面から見て略上下方向に可動とされている。
【0100】
また、モータ取付台113の右端部には、ウエイト118が取着されており、このウエイト118により、尻鰭ドラム支持フレーム111は、正面から見て常に時計方向へ回転する付勢力が付与され、尻鰭ドラム支持フレーム111の左端に配設された尻鰭除去ドラム103を魚体150の腹152に確実に当接するように上方に向かって付勢し得るように、尻鰭除去ドラム103の上下運動を容易ならしめるようになっている。
【0101】
なお、尻鰭除去機構69としては、魚体走行経路FRの途中で、魚体150の尻鰭157の根本を切断し得る構成であればよく、特に、本実施の形態の構成に限定されるものではない。
【0102】
前記背鰭除去機構70について図20および図21により詳しく説明する。
【0103】
本実施の形態の背鰭除去機構70は、前記尻鰭除去機構69の近傍に、魚体150を支持して走行する魚体支持体36の矢部材54の矢37の移動軌跡(魚体走行経路FR、図2)の上方に位置するように配設されており(図1)、図20に示すように、回転自在な背鰭切断回転刃駆動軸119を有している。この背鰭切断回転刃駆動軸119は、その軸心をハイフレーム2aの高さ方向と同一の鉛直方向に向けるようにして配設されている。そして、背鰭切断回転刃駆動軸119の下端部には、背鰭切断回転刃駆動軸119の軸心方向に対して直交するようにして、円盤状の背鰭切断回転刃120が取着されている。さらに、背鰭切断回転刃駆動軸119の上端部は、背鰭切断回転刃駆動軸119を駆動するための背鰭切断回転刃駆動モータ121の出力軸121aに取着されている。さらにまた、背鰭切断回転刃駆動軸119の上部と背鰭切断回転刃駆動モータ121とは、適宜なカバー124によって覆われており、防水構造とされている。
【0104】
前記背鰭切断回転刃120の下方には、背鰭案内ガイド122が背鰭切断回転刃120と平行に配設されている。この背鰭案内ガイド122は、図21に示すように、魚体150の背鰭158のみが上方に突出するようにして背鰭切断回転刃120の刃部120aへ案内する板厚方向に貫通するスリット状の切欠123が形成されており、切欠123の右端部は、走行する魚体150の背鰭158を案内するように上方に曲折されている。
【0105】
また、背鰭除去機構70を通過する魚体150は、前記尻鰭除去機構69の尻鰭除去ドラム103と、背鰭除去機構70の背鰭案内ガイド122とにより、尾鰭160を先頭にして略水平状態で走行するようになっている。
【0106】
なお、背鰭除去機構70としては、魚体走行経路FRの途中で、魚体150の背鰭158の付け根部(根本)を切断し得る構成であればよく、特に、本実施の形態の構成に限定されるものではない。
【0107】
前記尾鰭除去機構71について図22により詳しく説明する。
【0108】
本実施の形態の尾鰭除去機構71は、前記背鰭除去機構70の左方に位置し、魚体150を支持して走行する魚体支持体36の矢部材54の矢37の移動軌跡(魚体走行経路FR、図1)が、ハイフレーム2bの左端近傍を上方から下方へ向かって走行する位置に配設されており(図1)、図22に示すように、回転自在な尾鰭切断回転刃駆動軸124を有している。この尾鰭切断回転刃駆動軸124は、その軸心をハイフレーム2bの高さ方向に対して直交する水平方向に向けるようにして、ハイフレーム2bの左端部前面側FSに位置する支柱14の裏面に取着された2個の軸受部材125により軸支されている。この尾鰭切断回転刃駆動軸124の右端部には、尾鰭切断回転刃駆動軸124の軸心方向に対して直交するようにして、円盤状の尾鰭切断回転刃126が取着されている。さらに、尾鰭切断回転刃駆動軸124の2個の軸受139の間に位置する外周面には、従動プーリ127が取着されている。
【0109】
前記ハイフレーム2bの左端部の上部には、尾鰭切断回転刃駆動軸124を駆動するための尾鰭切断回転刃駆動モータ128が、その回転軸128aを左方に向けて取着されている。そして、尾鰭切断用回転刃駆動モータ128の回転軸128aには、駆動プーリ129が取着されている。さらに、駆動プーリ129と前記尾鰭切断用回転刃駆動軸124に取着された従動プーリ127とは、それぞれの外周面に接触するようにして無端ベルト130が巻回されており、尾鰭切断用刃駆動モータ128の駆動力が尾鰭切断用回転刃駆動軸124に伝達可能とされている。また、尾鰭切断用刃駆動モータ128は、無端ベルト130に干渉しない安全カバー131によって覆われている。
【0110】
したがって、魚体支持体36のケース部材51の先端から突出した矢部材54の矢37に刺されて魚体走行経路FRを走行する魚体150は、尾鰭除去機構71の尾鰭切断回転刃126により、矢部材54の矢37の直近左方で切断されて魚体支持体36から離脱するようになっており、この尾鰭160の切断位置が魚体離脱位置RPとされている。
【0111】
また、前記魚体支持体36は、魚体離脱位置RPを越えると、矢突出保持体66による圧縮コイルばね59の収縮状態が開放されて、矢部材54の矢37が、ケース部材51内に自動的に収納され、後退状態となり、尾鰭160が矢37から離脱するようになっている。この矢部材54の矢37が、魚体離脱位置RPを越えてケース部材51内に自動的に収納され、尾鰭160が矢37から離脱する位置が尾鰭離脱位置OP(図1)とされている。
【0112】
なお、尾鰭除去機構71としては、魚体走行経路FRの途中で、魚体150の尾鰭160の付け根近傍(根本)を切断し、魚体150を魚体搬送手段10から離脱し得る構成であればよく、特に、本実施の形態の構成に限定されるものではない。
【0113】
前記魚体排出手段12について、図23により詳しく説明する。
【0114】
本実施の形態の魚体排出手段12は、図1に示すように、前記背鰭除去機構70の左方で、かつ、前記尾鰭除去機構71の右方に配設されており、魚体支持体36が背鰭除去機構70を通過した後に、魚体支持体36が尾鰭除去機構71に到達する前に、魚体受取位置において魚体150の尾鰭160を左方に突出するようにして魚体150を魚体150の走行方向に対して平行な水平状態で下方から支持するようにして保持するダウンシュート132を有している。
【0115】
図23に詳示するように、ダウンシュート132は、蝶番133によって連結された前シュート132aと後シュート132bとにより、上部が開放の側面略U字形状に形成されている。そして、前シュート132aの外周面の下部には、前シュート132aを蝶番133を中心として開閉動作させる前シュート開閉用駆動シリンダ134の出力軸134aが取着されている。さらに、後シュート132bの外周面の下部には、前シュート132aの開閉動作に干渉しないようにしてシュート支持体135が取着されており、シュート支持体135の側面には、前記前シュート開閉用駆動シリンダ134が取着されている。このシュート支持体135の後面には、ダウンシュート132を上下動させるための上アーム136aおよび下アーム136bからなる上下1対のシュート駆動アーム136の一端が枢着されており、この上下1対のシュート駆動アーム136の他端は、ハイフレーム2bの内部に配設されたプレート137に枢着されている。そして、上アーム136aの長さ方向略中央部の左方には、プレート137を中心としてシュート駆動アーム136を上下動させるためのシュート上下駆動用シリンダ138の出力軸138aが取着されている。
【0116】
すなわち、シュート上下駆動用シリンダ138の出力軸138aを進退させることにより、プレート137を中心としてシュート駆動アーム136が回動して、ダウンシュート132を図23において実線にて示す上昇端に位置する魚体受取位置と、図23において破線にて示す下降端に位置する魚体排出位置との間を魚体150が水平状態を保持するようにして移動可能になっている。
【0117】
また、シュート上下駆動用シリンダ138の出力軸138aは、常には、出力軸138aを後退させた後退位置に位置しており、これにより、常にはダウンシュート132を上昇端に位置させて、魚体受取位置に位置させることができるようになっている。
【0118】
前記前シュート開閉用駆動シリンダ134、シュート駆動アーム136およびシュート上下駆動用シリンダ138によりシュート駆動機構139が構成されている。
【0119】
また、上アーム136aの長さ方向略中央部の右方には、押プレート140が取着されている。この押プレート140は、ダウンシュート132が下降端に達するとハイフレーム2bの内部に配設され前シュート開閉用駆動シリンダ134の駆動状態を制御する制御バルブ141を動作させ、前シュート開閉用駆動シリンダ134が前シュート132aを図23において破線にて示す開状態にし得るようになっている。
【0120】
したがって、背鰭除去機構70を通過した魚体150は、魚体受取位置においてダウンシュート132により、魚体150の尾鰭160を左方に突出するようにして魚体150を魚体150の走行方向に対して平行な水平状態で下方から支持するようにして保持される。
【0121】
また、水平方向に走行する魚体支持体36がハイフレーム2bの左斜め上方近傍で下方に向かって移動方向が変化すると、ハイフレーム2bに配設した図示しないセンサが魚体支持体36の移動方向の変化を検出して、魚体受取位置に位置するダウンシュート132を、魚体排出位置に向かって下方に移動するようにシュート上下駆動用シリンダ138を駆動するようになっている。
【0122】
そして、ダウンシュート132が魚体受取位置から魚体排出位置に向かって移動する途中でダウンシュート132の左端部より左方に突出した尾鰭160が魚体離脱位置RPにおいて尾鰭除去機構71の尾鰭切断回転刃126によって切断され、魚体150が魚体支持体36から離脱し、ダウンシュート132が魚体排出位置に達すると、前シュート132aが開状態となり、鰭153が除去された魚体150がダウンシュート132から水平状態で前面側FSに排出されるように構成されている。
【0123】
その他の要部の構成について説明する。
【0124】
図1に示すように、前記胸鰭除去機構67、腹鰭除去機構68および尻鰭除去機構69の下方には、魚体150から切断された胸鰭155、腹鰭156および尻鰭157を鰭排出シュート142に案内する鰭案内ガイド143が配設されている。そして、前記魚体排出手段12の下方には、魚体排出位置に位置するダウンシュート132から鰭153が除去された魚体150を水平状態で受け取り、この魚体150を前面側FSに排出可能な魚体排出シュート(図示せず)が配設されている。さらに、魚体支持体36の矢部材54の矢37による魚体150の支持をより確実にするために魚体150を後面側BSに向かって押圧する魚体押しローラ144(図2)を前記胸鰭除去機構67の右方に配設したり、尾鰭離脱位置OPを通過した魚体支持体36の矢部材54の矢37が、例えば尾鰭160が矢37から離脱しなかった場合等の後退状態に位置せずに前進状態に位置する場合に、矢37の前進状態を検出して少なくとも魚体搬送手段10を停止させる安全スイッチ144(図1)を所望の位置に配設してもよい。
【0125】
なお、本実施の形態における鰭除去装置1の少なくとも魚体150と接触する部分には、食品衛生上安全なステンレス等の素材を用いるとよい。さらに、フレーム本体2の側面および上面等の必要な部分は、所望のカバー(図示せず)により覆い、作業者に対する安全性を確保することがより好ましい。
【0126】
ここで、本実施の形態の鰭除去装置1が適用される魚体150について図24により説明する。
【0127】
図24に示すように、本実施の形態の鰭除去装置1が適用される鮭の魚体150は、図24におい二点鎖線にて示す頭部151が除去されるとともに、腹152が切り裂かれ、図示しない内臓が摘出されている。そして、鮭の魚体150は、海中を運動するために動作させる種々の鰭153を有しており、この鰭153としては、魚体150の体側154の腹側HSの頭部151側に位置する左右1対の胸鰭155、魚体150の体側154の腹側HSの略中央部に位置する左右1対の腹鰭156、魚体150の腹側HSに位置し魚体150の腹152から延出する尻鰭157、魚体150の背側SSに位置し魚体150の背161から延出する背鰭158、魚体150の背側SSに位置し魚体150の背161から延出するする油鰭159および尾鰭160を例示することができる。
【0128】
なお、冷凍保存された魚体150においては、冷凍する前の腹152を切り裂いて内臓を摘出する際に、カマ部162を腹側HSで切断しないことにより、魚体150のかたくずれを防止するようにされている場合がある。
【0129】
つぎに、前述した構成からなる本実施の形態の作用について図1から図32により説明する。
【0130】
図25は魚体供給手段に対する魚体のセッティング完了状態を説明する説明図、図26は魚体受渡位置における魚体の受け渡し状態を説明する説明図、図27は胸鰭の切断状態を説明する説明図、図28は腹鰭の付け根が腹鰭除去ドラムの開口の上縁に引っかかった状態を説明する説明図、図29は腹鰭の切断状態を説明する説明図、図30は尻鰭の切断状態を説明する説明図、図31は背鰭切断状態を説明する説明図、図32は尾鰭の切断状態を説明する説明図である。
【0131】
本実施の形態の鰭除去装置1においては、ロアフレーム2aの載置面8に魚体150が順次載置されて準備が行われる。また、魚体150として、かたくずれを防止するための切断されていないカマ部162を有する魚体150を用いる場合には、魚体150を載置面8に載置する際に、ロアフレーム2aの右端部の上面に配設されたカマ切断刃47によりカマ部162を魚体150の腹側HSで切断するようになっている。なお、カマ切断刃47によるカマ部162の切断は、魚体150を魚体供給手段6に供給する際に行ってもよい。
【0132】
ついで、操作ボックス5に配設された図示しない各種の操作スイッチを人手をもって操作することにより各部が駆動し、鰭除去装置1に魚体150の供給が可能な初期状態となる。
【0133】
すなわち、鰭除去装置1に魚体150を供給可能な初期状態においては、魚体供給手段6のチェーンコンベア駆動モータ22が駆動され、チェーンコンベア13が走行経路CRに沿って正面から見て反時計方向に回転を開始する。このチェーンコンベア13は、停止センサ25が尾鰭部支持部材14のセンサ作動部14cを検出すると停止し、少なくとも魚体供給位置SPおよび魚体受渡位置TPにおいて、魚体150を保持し得る1組の尾鰭部支持部材14および魚体支持部材15をそれぞれ停止するようになっている。
【0134】
そして、魚体搬送手段10の図示しない駆動モータが駆動され、魚体搬送手段10のローラーチェーン48が走行経路RRに沿って正面から見て反時計方向に回転を開始する。このローラーチェーン48の回転にともなって、魚体支持体36もローラーチェーン48の走行経路RRに沿って同様に回転を開始する。
【0135】
さらに、胸鰭除去機構67の胸鰭切断用回転刃駆動モータ73が駆動され、胸鰭除去機構67の胸鰭切断用回転刃75が回転を開始する。
【0136】
また、尻鰭除去機構69の尻鰭切断用刃駆動モータ114が駆動され、尻鰭除去ドラム103の内部に配設された尻鰭切断用刃107が正面から見て時計方向に回転を開始する。
【0137】
そして、背鰭除去機構70の背鰭切断回転刃駆動モータ121が駆動され、背鰭切断回転刃120が回転を開始する。
【0138】
さらに、尾鰭除去機構71の尾鰭切断回転刃駆動モータ128が駆動され、尾鰭切断回転刃126が回転を開始する。
【0139】
ついで、この初期状態において、魚体供給手段6のチェーンコンベア13に取着されている1組の尾鰭部支持部材14および魚体支持部材15に対する魚体150のセッティング(供給)が人手またはロボット等を用いて行われる。この魚体150のセッティングは、チェーンコンベア13に取着されている1組の尾鰭部支持部材14および魚体支持部材15が、魚体供給位置SPに停止している時間内に行われる。
【0140】
前記魚体供給手段6に対する魚体150のセッティングについて説明する。
【0141】
前記魚体供給手段6に対する魚体150のセッティングは、停止状態で魚体供給位置SPに位置する尾鰭部支持部材14の先端が二股に形成された支持部14bに対して魚体150の尾鰭160の付け根近傍を上方から落とし込むことにより魚体150の尾鰭160の付け根近傍が支持部14bによって挟持されようにして下方から支持されるとともに、魚体支持部材15に対して魚体150の切り裂かれた腹152を落とし込むことにより魚体150の切り裂かれた腹152の内部が魚体支持部材15によって下方から支持されて魚体150のセッティングが終了する。この場合に、魚体150は、正面から見て、魚体150の尾鰭160が左側になるようにすることが肝要である。つまり、魚体供給位置SPにおいて魚体供給手段6にセッティングされた魚体150は、魚体150の切り裂かれた腹152を下方にして魚体150を略水平に支持することができるようになっている。この魚体150のセッティング完了状態を図25に示す。
【0142】
したがって、本実施の形態における魚体供給手段6に対する魚体150のセッティングは、魚体150を上方から落とし込むことにより容易に行うことができるので、魚体150のセッティングを人手によって行う場合には、労力を確実に低減することができ、また、人手による魚体150のセッティングをロボット等に容易に置き換えることができる。
【0143】
ついで、停止状態とされた魚体供給手段6のチェーンコンベア13は、魚体搬送手段10の連続的に走行する魚体支持体36のケース部材51内に収納されている矢部材54の矢37を前進状態とする矢突出機構62のストッパ部材作動板駆動用シリンダ65の出力軸65aの後退動作に連動してチェーンコンベア駆動モータ22が駆動されることにより再び走行を開始し、魚体150は、魚体供給位置SPから魚体受渡位置TPに向かって、背161を上に向けた水平状態で尾鰭160を先頭にして走行を開始する。
【0144】
ついで、魚体150が魚体受渡位置TPに達すると、停止センサ25が尾鰭部支持部材14のセンサ作動部14cを検出してチェーンコンベア駆動モータ22が停止し、チェーンコンベア13が停止する。
【0145】
また、魚体150が魚体受渡位置TPに達すると、図示しないセンサによって尾鰭部支持部材14の接近が検出され、尾首固定機構26の固定爪27が閉状態とされて、魚体150の尾鰭160の付け根に位置する尾首が体側154側から挟持され、魚体150を魚体供給手段6から魚体搬送手段10へ受け渡す際に、魚体搬送手段10の魚体支持体36の矢37の先端が魚体150の尾鰭160の付け根部を確実に串刺しすることができるように、魚体150の姿勢制御が行われる。なお、固定爪27は、魚体受渡位置TPにおいて魚体支持体36の矢37の先端が魚体150の尾鰭160の付け根部を確実に串刺しする直前に開状態に復帰する。
【0146】
つぎに、魚体受渡位置TPに達した魚体150は、魚体受渡位置TPにおいて魚体供給手段6から魚体搬送手段10へ受け渡される。
【0147】
前記魚体受渡位置TPにおける魚体150の受け渡しについて説明する。
【0148】
前記魚体受渡位置TPにおける魚体供給手段8から魚体搬送手段9への魚体150の受け渡しは、魚体受渡位置TPに停止している魚体150の尾鰭160の付け根近傍を、魚体搬送手段10の魚体支持体36の矢部材54の矢37が魚体150を体側154側から貫通するように串刺しすることにより行われる。
【0149】
更に詳しく説明すると、魚体支持体36は、矢部材54の矢37の先端がケース部材51の内部に収納された後退状態で下方から上方に向かう移動の途中で魚体受渡位置TPに接近する。そして、魚体支持体36が、魚体受渡位置TPに位置する直前に位置するアップガイド機構40の配設位置に到達すると、魚体支持体36がロッド体41のフック部41bの下面に取着されたライナ42に当接し、魚体支持体36の矢37の先端と矢受体38とが魚体150の尾鰭160の付け根部を体側154側から望むようにして対向した状態でフック部41bを上方に保持して上方に向かって走行し、これにより、魚体供給手段6のコンベアフレーム18は、支軸20を中心として時計方向に回動してチェーンコンベア13の左端部が上方に移動する。つまり、魚体150の尾鰭160部が魚体支持体36と連動して等速度で上方に向かって移動する。
【0150】
また、魚体支持体36がコンベアフレーム18を上昇させながら魚体受渡位置TPに到達する直前に、図示しないセンサにより魚体支持体36の魚体受渡位置TPへの接近が検出され、矢突出機構62および矢受用往復動シリンダ39が駆動する。
【0151】
そして、矢突出機構62が駆動すると、ストッパ部材作動板駆動用シリンダ65の出力軸65aが後退し、図13において破線にて示す待機位置に位置するストッパ部材作動板63を、図13において実線にて示す前進位置に移動させ、その結果、魚体支持体36のストッパ部材55をケース部材51の後端に対して接近させ、魚体支持体36の圧縮コイルばね59が収縮し、矢部材54の矢37が、ケース部材51の先端から突出した前進状態とされて、魚体150の尾鰭160の付け根の近傍を体側154側から貫通するように串刺しする。なお、本実施の形態においては、魚体支持体36の矢部材54の矢37は、魚体受渡位置TPへの接近にしたがってケース部材51から徐々に突出し、魚体受渡位置TPに位置した場合に、魚体支持体36の矢部材54の矢37のケース部材51からの突出が完了するようにされている。さらに、ストッパ部材作動板駆動用シリンダ65の出力軸65aの後退動作に連動して、停止状態のチェーンコンベア13が再び走行を開始する。
【0152】
また、矢受用往復動シリンダ39は、その出力軸39aに取着した矢受体38をストッパ部材作動板駆動用シリンダ65の前進動作に連動して前進させ、これにより、矢部材54の矢37が魚体150の尾鰭160の付け根の近傍を体側154側から当接した際に、矢部材54の矢37の前進動作にともなって魚体150が矢37の前進方向に逃げるように移動するのを防止して、矢部材54の矢37が魚体150の尾鰭160の付け根の近傍を体側154側から確実に貫通するように串刺しできるようになっている。
【0153】
すなわち、魚体受渡位置TPにおいて、魚体搬送手段10の魚体支持体36の矢部材54の矢37が前進して魚体150の尾鰭160の付け根部の近傍を体側154側から貫通するようにして串刺することにより、魚体150の魚提供給手段6から魚体搬送手段10への受け渡しが終了する。この魚体受渡位置TPにおける魚体の受け渡し状態を図26に示す。
【0154】
したがって、本実施の形態における魚体150の受け渡しは、魚体受渡位置TPにおいて、尾首固定機構26によって魚体150の姿勢制御を行うとともに、アップガイド機構40によって魚体150を魚体支持体36に同期させて移動させながら行うことができるので、矢部材54の矢37が魚体150の尾鰭160の付け根部の近傍を体側154側から真っ直ぐに貫通して魚体150を確実に支持することができるとともに、矢部材54の矢37による魚体150の支持を円滑に行うことができる。
【0155】
また、魚体支持体36が魚体受渡位置TPを越えると、魚体支持体36上方への移動に伴って、アップガイド機構40のロッド体41の上端部近傍に設けたピン44がガイド溝46の上方案内部46aから右方案内部46bに達し、ロッド体41のフック部41bが右方に移動してフック部41bが魚体支持体36から離間し、ロッド体41はガイド溝46に沿って下方に移動し、これにより、魚体供給手段6のコンベアフレーム18は、支軸20を中心として反時計方向に回動してチェーンコンベア13の左端部が下方に移動して初期状態に復帰する。なお、コンベアフレーム18の上下動による衝撃は、コンベアフレーム18のチェーンコンベア駆動モータ22の取着位置の右方の下部に配設したショックアブソーバ23により吸収することができる。
【0156】
つぎに、魚体受渡位置TPにおいて、魚体供給手段6から魚体搬送手段10への受け渡しが終了した魚体150は、所定の魚体走行経路FRを、魚体搬送手段10により魚体150の腹152を下方に向けかつ魚体150の尾鰭160を前向きにしてハイフレーム2b内の前面側FSを走行する途中で、鰭除去手段11を構成する胸鰭除去機構67、腹鰭除去機構68、尻鰭除去機構69、背鰭除去機構70および尾鰭除去機構71を順に通過し、魚体150から胸鰭155、腹鰭156、尻鰭157、背鰭158および尾鰭160がこの順に除去される。
【0157】
つぎに、魚体150の鰭153の除去について説明する。
【0158】
まず、鰭除去手段11を構成する胸鰭除去機構67による胸鰭155の除去について説明する。
【0159】
前記魚体受渡位置TPにおいて魚体供給手段6から魚体搬送手段10への受け渡しが終了した魚体150は、魚体搬送手段10により、魚体150の腹152を下方に向けた状態で魚体150の尾鰭160を前向きにするとともに、魚体150の頭部151側が魚体ガイド78に当接し、全体として斜めに傾斜した状態で胸鰭除去機構67に向かって走行する。
【0160】
そして、魚体150が胸鰭除去機構67に達する直前に、図示しないセンサにより、魚体150の胸鰭除去機構67への接近が検出され、ポンプ7が駆動し、図示しない噴射パイプから水流が胸鰭155に向かって噴射する。この胸鰭155に向かって噴射された水流により、魚体150の胸鰭155は、体側154から直交するように拡開する。そして、胸鰭155が魚体150の体側154から直交するように開かれた状態を保持して胸鰭除去機構67の胸鰭切断用回転刃75のそれぞれの刃部75aの間を通過する時に、回転状態の両刃部75aにより胸鰭155が根本から切断され、魚体150から胸鰭155が切り離される。この胸鰭155の切断状態を図27に示す。
【0161】
また、水流の噴射は、本実施の形態においては、魚体150が胸鰭除去機構67を通過した後に停止するようにされている。
【0162】
なお、魚体150から切り離された胸鰭155は、鰭案内ガイド143上に落下し、鰭排出シュート142の排出端に導かれる。
【0163】
つぎに、鰭除去手段10を構成する腹鰭除去機構68による腹鰭156の除去について説明する。
【0164】
前記胸鰭155が除去された魚体150は、魚体搬送手段10により、図15に矢印にて示すように、腹鰭除去機構68に向かって走行する。そして、魚体150が腹鰭除去機構68に接近するに伴って、魚体150の体側154が、腹鰭除去ドラム79のフランジ82間に進入するとともに、魚体150の頭部151側の腹152がリンク機構96の可動板97の上面に当接する。ついで、魚体150がさらに走行すると、魚体150は腹鰭除去ドラム79の上部を乗り越えるように走行し、魚体150の腹鰭156は、可動板97に当接しながらフランジ82間に位置する腹鰭除去ドラム79の外周面に板厚方向に貫通するように形成した開口83内に進入する。ついで、魚体150がさらに走行すると、腹鰭156の付け根が開口83の上縁に引っかかり、魚体150の走行にしたがって、腹鰭除去ドラム79を正面から見て反時計方向に回転させる。この腹鰭156の付け根が腹鰭除去ドラム79の開口82の上縁に引っかかった状態を図28に示す。
【0165】
そして、魚体150の走行に伴う腹鰭除去ドラム79の回転により、開口82内に位置するリンク機構96の可動板97の自由端は、開口83内からフランジ82間に位置する腹鰭除去ドラム79の外周面に向かって移動するとともに、腹鰭除去ドラム79の回転に連動して動作するリンク機構96の回動アーム99が反時計方向に回転して可動板97の自由端をフランジ82間に位置する腹鰭除去ドラム79の外周面に沿って上方に向けて移動させる。この可動板97の動作は、腹鰭156とともに開口83内に入り込む腹鰭156近傍の魚体150を開口83の外側に確実に押し戻すように動作する。
【0166】
前記腹鰭156の付け根によって回転を開始した腹鰭除去ドラム79は、反時計方向に20度程度回転した位置で停止する。この腹鰭除去ドラム79の回転の停止は、図17に示す腹鰭除去ドラム回動軸81の外周面に取着された腹鰭除去ドラム回動角度規制部材90のアーム体91が、ストッパ92に当接することにより行われる。また、腹鰭除去ドラム79の回転の開始は、光センサPSと対向するように位置している感知板93が腹鰭除去ドラム79の回転に伴って光センサPSから照射されている光の光軸上から離脱することにより検出されるようになっている。
【0167】
そして、前記光センサPSが腹鰭除去ドラム79の回転の開始を検出すると、腹鰭切断用刃駆動モータ89が駆動し、腹鰭除去ドラム79の回転が停止する前に、腹鰭切断用刃駆動軸85の先端に取着されている腹鰭切断用刃84を、腹鰭除去ドラム79の内周面に沿って正面から見て反時計方向に110度程度回転させ、開口83内に位置する腹鰭156が根本から切断され、魚体150から腹鰭156が除去される。この腹鰭156の切断状態を図29に示す。
【0168】
また、魚体150から腹鰭156が除去されると、腹鰭除去ドラム79および腹鰭切断用刃84は、スプリング94(図16)によってそれそれが初期位置に復帰する。
【0169】
なお、魚体150から切り離された腹鰭156は、腹鰭除去ドラム79が初期位置に復帰する前に、腹鰭除去ドラム79の内から鰭排出シュート142上に落下し、鰭排出シュート142の排出端に導かれる。
【0170】
つぎに、鰭除去手段11を構成する尻鰭除去機構69による尻鰭157の除去について説明する。
【0171】
前記腹鰭156が除去された魚体150は、魚体搬送手段10の走行により、腹鰭除去ドラム79のフランジ82間に位置する腹鰭除去ドラム79の外周面の上部を乗り越えて腹鰭除去機構68の左方に隣位する尻鰭除去機構69に向かって走行する。そして、腹鰭除去ドラム79の外周面を乗り越えた魚体150は、図18に矢印にて示すように、尻鰭除去機構69に接近するに伴って、魚体150の体側154が、尻鰭除去ドラム103の尻鰭ドラムフランジ105間に進入する。ついで、魚体150がさらに走行すると、魚体150は、背161が魚体走行経路FRの上方に位置するようにして尻鰭除去ドラム103の上方に配設された背鰭除去機構70の背鰭案内ガイド122(図1)の下面に対向するとともに、腹152が魚体走行経路FRの下方に位置するようにして略上下方向に可動とされた尻鰭除去ドラム103の外周面に対向するようにして、尻鰭除去ドラム103の上部を乗り越えるように走行する。つまり、魚体150は、背鰭除去機構70の背鰭案内ガイド122とウエイト118によって上方に向かって付勢されている略上下方向に可動とされた尻鰭除去ドラム103とにより、背161と腹152が挟持されるようにして走行する。
【0172】
そして、魚体150の尻鰭157は、尾鰭160を前向きにして、尻鰭ドラムフランジ105間に案内され、尻鰭ドラムフランジ105間の外周面に形成された貫通孔106内に進入する。この貫通孔106内に進入した尻鰭157は、尻鰭除去ドラム103の内周面に沿って回転状態とされた尻鰭切断用刃107により切断され、魚体150から尻鰭157が除去される。この尻鰭157の切断状態を図30に示す。
【0173】
また、魚体支持体36の矢37が尻鰭除去ドラム103の上部を通過し、尻鰭切断用刃107が魚体150の尻鰭157を根本で切断すると、図示しないセンサが魚体支持体36の矢37の移動位置に基づいて尻鰭157の除去を検出して、往復動シリンダ117の出力軸117aを前進させ、尻鰭除去ドラム103を正面から見て時計方向に90度程度回動させ、尻鰭ドラムフランジ105の貫通孔106が右下方に移動し、貫通孔106が魚体150の腹152の移動経路から離間し、尻鰭切断用刃107が尻鰭157部以外の魚体150の腹152を切断するのを確実に防止できるようになっている。
【0174】
なお、魚体150から切り離された尻鰭157は、尻鰭除去ドラム103内から鰭排出シュート142上に落下し、鰭排出シュート142の排出端に導かれる。
【0175】
つぎに、鰭除去手段11を構成する背鰭除去機構70による背鰭158の除去について説明する。
【0176】
前記尻鰭157が除去された魚体150は、魚体搬送手段10の走行により、尻鰭除去ドラム103の尻鰭ドラムフランジ105間に位置する尻鰭除去ドラム103の上部を乗り越えて尻鰭除去機構69の直ぐ左方の上方に配設された背鰭除去機構70に向かって走行する。そして、尻鰭除去ドラム103の外周面を乗り越えた魚体150の背鰭158は、尻鰭除去ドラム103の外周面を乗り越る際に、背鰭案内ガイド122の切欠123の間に侵入し、背鰭案内ガイド122の上方に位置している回転状態とされた背鰭切断回転刃120の刃部120aにより切断され、魚体150から背鰭158が除去される。この背鰭158の切断状態を図31に示す。
【0177】
また、魚体150から切り離された背鰭158は、ポンプ7によって図示しない噴射パイプから所定のタイミングで噴出する水流によって鰭排出シュート142上に落下し、鰭排出シュート142の排出端に導かれる。
【0178】
つぎに、鰭除去手段10を構成する尾鰭除去機構62による尾鰭160の除去について説明する。
【0179】
前記背鰭158が除去された魚体150は、魚体搬送手段10の走行により、背鰭除去機構70に隣位する尾鰭除去機構71に向かって走行する。そして、背鰭除去ドラム114を通過した魚体150は、尾鰭160を先頭にして尾鰭除去機構71に向かって走行する途中(背鰭除去機構70を通過した後)で、魚体走行経路FRの下方に魚体走行経路FRに沿うようにして図23において実線にて示す魚体受取位置に位置する魚体排出手段12のダウンシュート132により、魚体150の尾鰭160を左方に突出するようにして腹152が下方から支持され、その結果、魚体150は、魚体150の走行方向に対して平行な水平状態で下方から支持される。ついで、魚体150がさらに走行して、水平方向に走行する魚体支持体36がハイフレーム2bの左斜め上方近傍で下方に向かって移動方向が変化すると、図示しないセンサが魚体支持体36の移動方向の変化を検出して、魚体受取位置に位置するダウンシュート132を、図23において破線にて示す魚体排出位置に向かって下方に移動する。
【0180】
つまり、魚体支持体36がハイフレーム2b左斜め上方近傍で下方に向かって移動すると、魚体150は、ダウンシュート132の左方に尾鰭160を突出した水平状態で下方に向かって移動し、この水平状態で移動する途中で、ダウンシュート132の左方に突出した尾鰭160が、回転状態とされた尾鰭切断回転刃126の刃部126aにより、魚体支持体36の矢部材54の矢37により串刺しされた魚体150の尾鰭160の付け根近傍の魚体串刺部近傍の直近の右方が切断され、尾鰭160が除去された魚体150が、魚体搬送手段10から切り離される。この魚体150の切り離される位置が魚体離脱位置RPであり、この魚体離脱位置RPにおける尾鰭160の切断状態を図32に示す。
【0181】
さらに、魚体150の尾鰭160を切断する際に、魚体150を水平状態を保持させた状態で魚体走行体36と同期させて魚体受取位置から魚体排出位置に向かって下方に向かって移動させることより、魚体150の損傷を確実に低減させることができる。
【0182】
また、魚体搬送手段10から切り離された胸鰭155、腹鰭156、尻鰭157、背鰭158および尾鰭160が除去された魚体150は、ダウンシュート132が下降端に達した魚体排出位置において、図23において破線にて示すように、前シュート132aが開状態とされ水平状態で前面側FSに排出され、図示しない魚体排出シュートを介して図示しない収納容器に収納される。なお、収納容器の代わりに、図示しないベルトコンベア上に排出してもよい。
【0183】
つぎに、魚体搬送手段10の魚体支持体36の矢部材54の矢37に残留した尾鰭160は、尾鰭離脱位置OPにおいて、魚体支持体36のストッパ部材55が矢突出保持体66から離脱することにより、圧縮コイルばね59の収縮状態が開放されて、矢部材54の矢37がケース部材51内に自動的に収納され後退状態になる時に、矢部材54の矢37から離脱し、図示しない尾鰭排出シュート上に落下する。
【0184】
以下同様に、魚体供給手段10に魚体150が順次供給され、前述した動作を順に繰り返すことにより、胸鰭155、腹鰭156、尻鰭157、背鰭158および尾鰭160が除去された魚体150を効率よく自動的に形成することができる。
【0185】
したがって、本実施の形態によれば、魚体150から鰭153を除去する場合に、従来と異なり、作業者の労力を確実に低減することができるとともに、魚体150の損傷を防止した状態で自動的に短時間で効率的よく形成することができ、生産性を確実に向上させることができる。
【0186】
さらに、本実施の形態によれば、魚体走行経路FRを短くすることができるので、小型化を確実に図ることもできる。
【0187】
また、本実施の形態の鰭除去装置1は、必要により油鰭159を除去する油鰭除去機構を設けてもよく、特に、本実施の形態の構成に限定されるものではない。
【0188】
さらにまた、本実施の形態の鰭除去装置1は、鮭ばかりでなく、鱈、鰹、鯖、鰤等の各種の魚類の鰭除去に用いることができる。
【0189】
なお、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて変更することができる。
【0190】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の鰭除去装置によれば、人手を用いずに、魚体から胸鰭、尾鰭、背鰭等の鰭を短時間で効率よく除去することができるという極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る鰭除去装置の実施の形態の一例の全体の要部を示す正面図
【図2】図1の平面図
【図3】魚体供給手段の要部を示す拡大正面図
【図4】図3の側面図
【図5】尾首固定機構の要部を示す平面図
【図6】図5のA−A線に沿った要部の側面図
【図7】図6のB−B線に沿った要部の側面図
【図8】アップガイド機構の要部を示す正面図
【図9】図8の側面図
【図10】図9の平面図
【図11】魚体支持体の要部を示す側面図
【図12】矢突出機構の要部を示す正面図
【図13】図12のC矢視図
【図14】胸鰭除去機構の要部を示す側面図
【図15】腹鰭除去機構の要部を示す正面図
【図16】図15の側面図
【図17】腹鰭除去ドラム回動角度規制部材の要部を示す説明図
【図18】尻鰭除去機構の要部を示す正面図
【図19】図18の下面図
【図20】背鰭除去機構の要部を示す正面図
【図21】図20の要部を示す平面図
【図22】尾鰭除去機構の要部を示す正面図
【図23】魚体排出手段の要部を示す側面図
【図24】本発明に係る鰭除去装置が適用される鮭の魚体を説明する説明図
【図25】魚体供給手段に対する魚体のセッティング完了状態を説明する説明図
【図26】魚体受渡位置における魚体の受け渡し状態を説明する上から見た説明図
【図27】(a)および(b)は胸鰭の切断状態を説明する説明図であり、(a)は魚体の走行方向上流側から見た側面図、(b)は平面図
【図28】腹鰭の付け根が腹鰭除去ドラムの開口の上縁に引っかかった状態を説明する説明図
【図29】腹鰭の切断状態を説明する説明図
【図30】尻鰭の切断状態を説明する説明図
【図31】背鰭切断状態を説明する説明図
【図32】尾鰭の切断状態を説明する説明図
【符号の説明】
1 鰭除去装置
6 魚体供給手段
10 魚体搬送手段
11 鰭除去手段
12 魚体排出手段
13 チェーンコンベア
18 コンベアフレーム
26 尾首固定機構
36 (魚体搬送手段の)魚体支持体
37 (魚体支持体の)矢
40 アップガイド機構
48 (魚体搬送手段の走行体としての)ローラーチェーン
54 矢部材
55 ストッパ部材
62 矢突出機構
66 矢突出保持体
67 (鰭除去手段の)胸鰭除去機構
68 (鰭除去手段の)腹鰭除去機構
69 (鰭除去手段の)尻鰭除去機構
70 (鰭除去手段の)背鰭除去機構
71 (鰭除去手段の)尾鰭除去機構
72 胸鰭切断体
73 胸鰭切断用回転刃駆動モータ
75 胸鰭切断用回転刃
79 腹鰭除去ドラム
83 開口
84 腹鰭切断用刃
89 腹鰭切断用刃駆動モータ
103 尻鰭除去ドラム
106 貫通孔
107 尻鰭切断用刃
114 尻鰭切断用刃駆動モータ
120 背鰭切断回転刃
121 背鰭切断回転刃駆動モータ
122 背鰭案内ガイド
123 切欠
126 尾鰭切断回転刃
128 尾鰭切断回転刃駆動モータ
132 ダウンシュート
139 シュート駆動機構
150 魚体
SP 魚体供給位置
TP 魚体受渡位置
RP 魚体離脱位置
OP 尾鰭離脱位置
FR 魚体走行経路

Claims (11)

  1. 魚体受渡位置において魚体を受け取りこの魚体の腹を下方に向けかつ魚体の尾鰭を前向きにして所定の走行経路を走行せしめる魚体搬送手段と、魚体が前記魚体搬送手段によって所定の走行経路を走行する間に魚体から鰭を除去する鰭除去手段と、魚体受取位置において前記魚体搬送手段から魚体の尾鰭を突出するようにして魚体の走行方向に対して平行な水平状態で魚体を受け取りその後魚体を水平状態を保持した状態で魚体排出位置まで移動せしめる魚体排出手段とを有することを特徴とする鰭除去装置。
  2. 魚体供給位置において魚体の切り裂かれた腹を下方にして魚体を略水平に支持するとともに魚体の尾鰭を前向きにして魚体受渡位置まで走行せしめる魚体供給手段を有し、この魚体供給手段は、間歇回転駆動されるとともに前記魚体搬送手段に連動して上下動可能とされた環状のチェーンコンベアと、このチェーンコンベアに取着され魚体の尾鰭の近傍を体側側から挟持するようにして下方から支持する尾鰭部支持部材と、前記チェーンコンベアに取着され魚体の切り裂かれた腹の内部に挿入されて魚体を下方から略水平に支持する魚体支持部材と、魚体受渡位置において魚体の尾鰭の付け根部を固定する開閉自在な1対の固定爪を具備する尾首固定機構とを配設したことを特徴とする請求項1に記載の鰭除去装置。
  3. 前記魚体供給手段は、魚体の切り裂かれた腹の内部に挿入され、魚体の腹側に位置するカマ部を切断するカマ切断刃を有することを特徴とする請求項2に記載の鰭除去装置。
  4. 前記魚体搬送手段は、所定の走行経路を走行する走行体に取着された魚体支持体を有するとともに、前記魚体支持体は、軸方向に進退自在な矢部材を具備し、魚体受渡位置において矢部材を前進させることにより、魚体の尾鰭の近傍を串刺して魚体を支持して前記魚体供給手段から魚体を受け取り、かつ、魚体受渡位置から魚体離脱位置まで矢部材が前進した状態を保持し得るように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の鰭除去装置。
  5. 前記魚体排出手段は、前記魚体搬送手段の矢部材が魚体離脱位置に達する前に魚体受取位置において魚体の尾鰭を突出するようにして魚体を魚体の走行方向に対して平行な水平状態で保持するダウンシュートと、このダウンシュートを魚体の受け取りが可能な魚体受取位置と魚体の排出が可能な魚体排出位置との間を魚体が水平状態を保持するように移動させるシュート駆動機構とを有することを特徴とする請求項1に記載の鰭除去装置。
  6. 前記鰭除去手段は、前記魚体搬送手段によって走行する魚体の胸鰭を所定の走行経路の途中で魚体から切断するように構成されている胸鰭除去機構を有し、この胸鰭除去機構は、前記魚体搬送手段によって走行する魚体の胸鰭の付け根近傍を切断するために胸鰭切断用回転刃駆動モータにより回転駆動される胸鰭切断用回転刃を具備する1対の胸鰭切断体を有することを特徴とする請求項1に記載の鰭除去装置。
  7. 前記鰭除去手段は、前記魚体搬送手段によって走行する魚体の腹鰭を所定の走行経路の途中で魚体から切断するように構成されている腹鰭除去機構を有し、この腹鰭除去機構は、外周面に魚体の走行に伴って腹鰭が侵入する開口が形成されるとともに、前記開口内に進入した腹鰭により回動可能とされた腹鰭除去ドラムと、腹鰭切断用刃駆動モータにより前記腹鰭除去ドラムの内周面に沿って回動し前記開口内に進入した腹鰭を付け根部で切断する腹鰭切断用刃とを有することを特徴とする請求項1に記載の鰭除去装置。
  8. 前記鰭除去手段は、前記魚体搬送手段によって走行する魚体の尻鰭を所定の走行経路の途中で魚体から切断するように構成されている尻鰭除去機構を有し、この尻鰭除去機構は、外周面に魚体の走行に伴って尻鰭が侵入する貫通孔が形成された尻鰭除去ドラムと、尻鰭切断用刃駆動モータにより前記尻鰭除去ドラムの内周面に沿って回転し前記貫通孔内に侵入した尻鰭を付け根部で切断する尻鰭切断用刃とを有することを特徴とする請求項1に記載の鰭除去装置。
  9. 前記鰭除去手段は、前記魚体搬送手段によって走行する魚体の背鰭を所定の走行経路の途中で魚体から切断するように構成されている背鰭除去機構を有し、この背鰭除去機構は、魚体の走行に伴って背鰭が侵入するように形成されたスリットを具備する背鰭ガイドと、背鰭切断用刃駆動モータにより前記背鰭ガイドの上面に沿って回転し前記スリット内に侵入した背鰭を付け根部で切断する背鰭切断用刃とを有することを特徴とする請求項1に記載の鰭除去装置。
  10. 前記鰭除去手段は、前記魚体搬送手段によって走行する魚体の尾鰭を所定の走行経路の途中で魚体から切断するように構成されている尾鰭除去機構を有し、この尾鰭除去機構は、魚体を尾鰭近傍で切断する尾鰭切断回転刃駆動モータにより回転駆動される尾鰭切断回転刃を有することを特徴とする請求項1に記載の鰭除去装置。
  11. 間歇回転駆動されるとともに上下動可能とされた環状のチェーンコンベアと、このチェーンコンベアに取着され魚体の尾鰭の近傍を体側側から挟持するようにして下方から支持する尾鰭部支持部材と、前記チェーンコンベアに取着され魚体の切り裂かれた腹の内部に挿入されて魚体を下方から略水平に支持する魚体支持部材と、魚体受渡位置において魚体の尾鰭の近傍を固定する開閉自在な1対の固定爪を具備する尾首固定機構とを備え、魚体供給位置において魚体の切り裂かれた腹を下方にして魚体を略水平に支持するとともに魚体の尾鰭を前向きにして魚体受渡位置まで走行せしめる魚体供給手段と、
    所定の走行経路を走行する走行体に取着された魚体支持体を有するとともに、前記魚体支持体は、軸方向に進退自在な矢部材を具備し、魚体受渡位置において矢部材を前進させることにより、魚体の尾鰭の近傍を串刺して魚体を支持して前記魚体供給手段から魚体を受け取り、かつ、魚体受渡位置から魚体離脱位置まで矢部材が前進した状態を保持し得るように形成されている魚体搬送手段と、
    胸鰭除去機構、腹鰭除去機構、尻鰭除去機構、背鰭除去機構および尾鰭除去機構を設けた鰭除去手段と、
    前記魚体搬送手段の矢部材が魚体離脱位置に達する前に、魚体受取位置において魚体の尾鰭を突出するようにして魚体を魚体の走行方向に対して平行な水平状態で保持するダウンシュートと、このダウンシュートを魚体の受け取りが可能な魚体受取位置と魚体の排出が可能な魚体排出位置との間を魚体が水平状態を保持するように移動させるシュート駆動機構とを有する魚体排出手段と、
    を有し、
    前記胸鰭除去機構は、前記魚体搬送手段によって走行する魚体の胸鰭の付け根近傍を切断するために胸鰭切断用回転刃駆動モータにより回転駆動される胸鰭切断用回転刃を具備する1対の胸鰭切断体を有し、
    前記腹鰭除去機構は、外周面に魚体の走行に伴って腹鰭が侵入する開口が形成されるとともに、前記開口内に進入した腹鰭により回動可能とされた腹鰭除去ドラムと、腹鰭切断用刃駆動モータにより前記腹鰭除去ドラムの内周面に沿って回動し前記開口内に進入した腹鰭を付け根部で切断する腹鰭切断用刃とを有し、
    前記尻鰭除去機構は、外周面に魚体の走行に伴って尻鰭が侵入する貫通孔が形成された尻鰭除去ドラムと、尻鰭切断用刃駆動モータにより前記尻鰭除去ドラムの内周面に沿って回転し前記貫通孔内に侵入した尻鰭を付け根部で切断する尻鰭切断用刃とを有し、
    前記背鰭除去機構は、魚体の走行に伴って背鰭が侵入するように形成されたスリットを具備する背鰭ガイドと、背鰭切断用刃駆動モータにより前記背鰭ガイドの上面に沿って回転し前記スリット内に侵入した背鰭を付け根部で切断する背鰭切断用刃とを有し、
    前記尾鰭除去機構は、魚体を尾鰭近傍で切断する尾鰭切断回転刃駆動モータにより回転駆動される尾鰭切断回転刃を有する、
    ことを特徴とする鰭除去装置。
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