JP3554271B2 - 情報通信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
原稿の画像データを文字認識し、文字認識したデータを送信する情報通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、スキャナで読み取られた帳票の原稿(画像)データ、もしくはファクシミリ送信により送信されたきた帳票の原稿データを文字認識することが行われている。そして、文字認識した結果をコードデータに変換して、このコードデータをデータベースに送信し、データベース化して蓄積することが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、帳票の読み取りミス等により、正確に文字認識が行われないことがある。この場合、誤って文字認識したデータがデータベース化されてしまう可能性がある。このため、データベース側の修正端末において、文字認識したデータが正確か否か確認し、必要に応じて修正する必要がある。
【0004】
さらに、データベース側の修正端末と文字認識装置とは、ネットワークを介して接続されており、遠距離にある。よって、修正端末は、文字認識結果情報を確認することはできるが、実際に読み取った原稿を確認することはできない。つまり、修正端末は、文字認識結果情報の確認ができるだけで、原稿と文字認識結果情報の比較ができない。このため、修正端末においては、文字認識結果が正確に行われたか否かを判断することは困難である。
【0005】
また、読み取った画情報をそのまま修正端末に送信することも考えられるが、この場合送信するデータ量が多くなってしまい、ネットワークの負荷が大きくなるという問題がある。
【0006】
また、従来は、文字認識装置と修正端末間は、専用回線によって繋がれており、専用のプロトコルによって通信が行われている。このため、文字認識装置と修正端末を持つシステムに汎用性が無く、特定のユーザー間でしか使用できないという問題がある。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、文字認識が正確に行われたか否かを確実に判断するための情報をネットワークの負荷を増大させることなく、かつ広域へ送信することができる情報通信装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、画情報から文字認識する領域の画情報を切出し、この切出した画情報と文字認識した文字認識結果情報とを合成した認識結果情報を、他の端末に電子メールを用いて送信するようにしたものである。
【0009】
これにより、他の端末に対し、実際に文字認識した部分に対応する画情報を送ることができる。この結果、他の端末において、文字認識した部分に対応する画情報と実際に文字認識した文字認識結果情報とを比較できるので、文字認識が正確に行われたか容易に判断できる。また、画情報を全て送るのではなく、文字認識した部分の画情報のみ、つまり文字認識結果情報との比較に必要な画情報のみを送信するため、送信データ量を減らすことができる。また、このように認識結果情報の送信に電子メールを用いることで、インターネットを利用した広域への転送が可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の態様にかかる情報通信装置は、画情報を文字認識した文字認識結果情報を生成する文字認識手段と、前記画情報から前記文字認識した領域に対応する文字認識画情報を切出す画情報切出手段と、前記文字認識結果情報と前記文字認識画情報とを合成した認識結果情報を生成する認識結果生成手段と、前記認識結果情報を電子メールを用いて他の端末に送信する認識結果送信手段と、を具備した構成を採る。
【0011】
この構成により、他の端末に対し、文字認識結果情報と、実際に文字認識した部分に対応する画情報とを送ることができる。この結果、他の端末において、文字認識した部分に対応する画情報と実際に文字認識した文字認識結果情報とを比較できるので、文字認識が正確に行われたか容易に判断できる。また、画情報を全て送るのではなく、文字認識した部分の画情報のみ、つまり文字認識結果情報との比較に必要な画情報のみを送信するため、送信データ量を減らすことができる。また、このように認識結果情報の送信に電子メールを用いることで、インターネットを利用した広域への転送が可能となる。よって、本文字認識装置をより多くのユーザーが使用できるようになり、本文字認識装置の汎用性が増す。
【0012】
本発明の第2の態様は、第1の態様にかかる情報通信装置において、前記画情報切出手段は、前記文字認識画情報として前記文字認識した領域より大きな領域の画情報を切出すという構成を採る。
【0013】
この構成により、文字認識に使用した領域より若干大きい領域の画情報を他の端末に送れるので、他の端末で文字認識に使用した領域に何の情報を記載されているかの情報を確実に把握できる。
【0014】
本発明の第3の態様は、第2の態様にかかる情報通信装置において、前記画情報切出手段は、前記文字認識画情報として前記文字認識した領域が何の情報を記載するための領域かわかるように、前記文字認識した領域より大きな領域の画情報を切出すという構成を採る。
【0015】
この構成により、実際文字認識した領域の領域の外に記載されている、矩形が何の情報を記載するための領域かを示す情報を、他の端末に送ることができる。これにより、他の端末において文字認識に使用した領域に何が記載されているのか確実に把握できる。
【0016】
本発明の第4の態様は、第1の態様から第3の態様にかかる情報通信装置において、前記認識結果生成手段は、前記画情報の文字認識が行えなかった場合には、文字認識が行えなかった旨を伝える情報と、前記画情報を合成した認識結果情報を生成する構成を採る。
【0017】
この構成により、文字認識が失敗したことを他の端末に送ることができる。また、文字認識が失敗した場合に、画情報を全て他の端末に送ることで、他の端末で画情報を見ながら文字認識をできる。この結果、他の端末で文字認識結果の修正ができる。
【0018】
本発明の第5の態様は、第1の態様から第4の態様にかかる情報通信装置において、前記認識結果送信手段は、前記認識結果情報を送る前記端末を前記画情報の送信元に応じて決定する構成を採る。
【0019】
この構成により、画情報の送信元に応じて、認識結果情報を送信する端末を切り換えるので、端末との間のネットワークの負荷が偏らないようにできる。
【0020】
本発明の第6の態様は、第1の態様から第5の態様にかかる情報通信装置において、前記認識結果生成手段は、前記文字認識結果情報をコードデータとして電子メールの本文エリアに保持し、前記文字認識画情報をTIFFファイルに変換して添付ファイルとした電子メールを生成することで前記認識結果情報を生成する構成を採る。
【0021】
このように画情報をTIFFファイルにし、添付ファイルにすることで、画情報を電子メールで送信することが可能になる。
【0022】
本発明の第7の態様は、第6の態様にかかる情報通信装置において、前記画情報切出手段が切出した前記文字認識画情報が複数ある場合は、複数の前記文字認識画情報をマルチページTIFFファイルにする構成を採る。
【0023】
このように複数の矩形イメージをマルチページTIFFファイルにすることで、複数の矩形イメージを一つの添付ファイルにまとめることができる。
【0024】
本発明の第8の態様は、第1の態様から第5の態様にかかる情報通信装置において、前記認識結果生成手段は、前記画情報切出手段が切出した前記文字認識画情報が複数ある場合は、複数の前記文字認識画情報毎にファイルを作成し前記電子メールに添付する構成を採る。
【0025】
このように、複数の画情報を画情報毎に電子メールに添付することで、複数の画情報の送信が可能になる。
【0026】
本発明の第9の態様にかかる情報通信システムは、画情報を送信するファクシミリ装置と、前記ファクシミリ装置から送られてきた画情報を受信する画情報受信手段を具備した第1の態様から第8の態様のいずれかに記載の情報通信装置と、前記情報通信装置から前記認識情報結果を受信し前記文字認識結果情報を修正する修正端末と、前記修正端末が修正した文字認識結果を蓄積するデータベースと、を具備した構成を採る。
【0027】
この構成により、ファクシミリ装置から送られてきた画情報を、文字認識装置で文字認識し、この文字認識結果を修正端末で修正するというシステムが構築できる。これにより、ファクシミリ装置で簡単に原稿を読み取れ、かつ読み込んだ画情報を簡単に文字認識装置に送信できるので、ファクシミリ装置の使用方法がわかる人であれば誰でもこのシステムを使用できる。この結果、このシステムの汎用性が高くなる。
【0028】
本発明の第10の態様は、画情報を文字認識した文字認識結果情報を生成する工程と、前記画情報から前記文字認識した領域に対応する文字認識画情報を切出す工程と、前記文字認識結果情報と前記文字認識画情報とを合成した認識結果情報を生成する工程と、前記認識結果情報を電子メールを用いて他の端末に送信する工程と、を具備したことを特徴とする情報通信方法である。
【0029】
本発明は、修正端末に、全ての画情報を送信しなくても、文字認識が行われたか否かを判断するために必要な画情報のみを送れば、修正端末で文字の修正が行えると共に、送信データ量が減らせるということに着目してなされたものである。また、文字認識装置と修正端末間を広域なネットワークであるインターネット用いて接続し、電子メールを用いて文字認識結果を修正端末に送信することで、文字認識装置と修正端末を持つシステムに汎用性を持たせることができるということに着目したものである。
【0030】
つまり、文字認識対象部分の画情報のみを電子メールを用いて送信するようにしたものである。このようにして、文字認識が正確に行われたか否かを修正端末側で行えると共に、修正端末への送信データ量を削減し、ネットワークの負荷が軽減できる。さらに、各種情報の送信に電子メールを用いることで、インターネットを利用した広域への転送が可能となり、文字認識装置と修正端末を持つシステムに汎用性を持たせることができる。
【0031】
以下、本発明の一実施の形態にかかる情報通信装置について添付図面を用いて説明する。
【0032】
まず、送信された原稿データを文字認識し、文字認識したデータを送信する情報通信装置である文字認識装置を含む通信システムについて図1を用いて説明する。図1は、本発明の一実施の形態にかかる文字認識装置を含む通信システムの構成図である。
【0033】
本通信システムには、他の端末から画情報を受信し、受信した画情報の文字認識をする文字認識装置101が設けられている。また、文字認識装置101は、文字認識した文字認識結果情報と、受信した画情報から文字認識した領域に対応する画情報を切出し、これらを一つの電子メールでまとめ、SMTPプロトコルを使用して他の端末に電子メールで送信する。
【0034】
また、本情報システムには、文字認識装置101に画情報を送る手段として、メールサーバ102と、複数のインターネットファクシミリ装置(以下、IFAXという)103a〜103c、PSTN104およびG3ファクシミリ装置(以下、G3FAXという)105が設けられている。
【0035】
具体的には、文字認識装置101には、メールサーバ102を介してIFAX103a〜103cが接続されている。また、IFAX103a〜103cには、公衆回線(以下、PSTNという)104を介してG3FAX105が接続されている。
【0036】
この構成により、G3FAX105によって、読み取られた原稿の画情報は、ファクシミリ手順により、PSTN104を介して、IFAX103a〜103cに送られる。IFAX103a〜103cには、それぞれIfax001@iaa.or.jp、Ifax002@iaa.or.jp、Ifax003@iaa.or.jpというアドレスが設定されている。これにより、G3FAX105に所望のIFAX103a〜103cのアドレスを入力することで、原稿の画情報をIFAX103a〜103cのどれに送るか任意に決定できる。
【0037】
そして、IFAX103a〜103cは、G3FAX105から送られてきた画情報を電子メールに対応した形に変換し、SMTPプロトコルによってメールサーバ102に送る。そして、メールサーバ102から文字認識装置101に、G3FAX105で読み取られた画情報が送信される。
【0038】
なお、本実施の形態では、文字認識装置101に画情報を送る手段として上述した構成を採ったが、IFAX103a〜103cで原稿の画情報を読み取り、この画情報をメールサーバ102を介して画情報を文字認識装置101に送信しても良い。また、文字認識装置101が、スキャナなどの画像読取装置により原稿の画情報を読み取り、この画情報から原稿の文字情報を認識しても良い。
【0039】
また、文字認識装置101には、複数のメールサーバ106a、106bを介して、複数の修正端末107a〜107cが接続されている。修正端末107a〜107cは、文字認識装置101からSMTPプロトコルに従って送られてきた電子メールに含まれる、原稿の画情報を文字認識した文字認識結果情報と、文字認識した部分に対応する画情報とを比較する。そして、修正端末107a〜107cは、比較した結果、文字認識した文字認識結果情報と、受信した画情報から文字認識した部分の画情報の内容が異なる場合には、文字認識が正確に行われなかったとして、修正する。そして、修正端末107a〜107cは、必要に応じて修正した文字認識結果情報をデータベース108に送信する。そして、データベース108は、送られてきた文字認識結果情報を格納する。
【0040】
また、メールサーバ106a、106bには、それぞれ192.168.0.100.100と、192.168.0.200というipアドレスが設定されている。また、修正端末107a〜107cには、それぞれAAAと、BBBと、CCCというメールアカウントが設定されている。
【0041】
文字認識装置101は、どのメールサーバ106a、106bを経由して、どの修正端末107a〜107cに電子メールを送るかを、送られてきた画像がIFAX103a〜103cのどれから送られてきたかによって決定する。
【0042】
次に、本発明の文字認識装置101の構成について、図2を用いて詳細に説明する。図2は、上記実施の形態にかかる文字認識装置101のブロック図である。
【0043】
文字認識装置101には、送信されてきた画情報を受信する画情報受信部109が設けられている。画情報受信部109は、メールサーバ102から送られてきた画情報を受信し、受信した画情報を文字認識部110および矩形画像切出部111に送る。
【0044】
文字認識部110は、送られてきた画情報から文字情報を認識するOCRとしての機能と、送られてきた画情報のマークを認識するOMRとしての機能を有する。そして、文字認識部110は、文字認識した文字認識結果情報をコードデータにして認識結果作成部112に送る。
【0045】
また、矩形画像切出部111は、送られてきた画像から、文字認識した部分に対応する矩形画像(文字認識画情報)を切出す。そして、矩形画像切出部111は、切出した矩形画像を認識結果作成部112に送る。なお、矩形画像切出部111の矩形画像切出し動作についての詳細は後述する。
【0046】
認識結果作成部112は、認識結果情報として、文字認識部110から送られてきたコードデータである文字認識結果情報に、矩形画像切出部111から送られてきた画情報を添付し、電子メールを作成する。そして、認識結果作成部112は、作成した電子メールデータを認識結果送信部113に送信する。なお、認識結果作成部112の認識結果情報である電子メールデータの作成動作についての詳細は後述する。
【0047】
そして、認識結果送信部113は、認識結果作成部112から送られてきた電子メールデータをメールサーバ106a、106bなどの他の端末に送信する。認識結果送信部113は、電子メールデータを他の端末に送信する際に、送信先テーブル114を参照する。そして、認識結果送信部113は、送られてきた画情報がどのIFAX103a〜103からのものかによって、どのメールサーバ106a、106bを経由して、どの修正端末107a〜107cに送信するかを決定する。
【0048】
ここで、送信先テーブル114の構成について、図3を用いて説明する。図3は、上記実施の形態にかかる送信先テーブル114の構成を示した図である。
【0049】
図からもわかるように、送信先テーブル114には、IFAX103a〜103cのアドレス301と、送信先のメールサーバ106a、106bのアドレス302と、送信先の修正端末のメールアカウント303と、の組が複数格納されている。このように送信先テーブル114が構成されているので、認識結果送信部113が、送信先テーブル114を参照することで、送信元のIFAX103a〜103cに応じて、適切に送信先メールサーバ106a、106b、および修正端末107a〜107cを容易に切り換えられる。
【0050】
このような構成により、文字認識装置101は、送られてきた画情報の文字認識結果情報と、文字認識した部分に対応する矩形を切出し、他の端末に送信する。
【0051】
次に、文字認識装置101の動作について図4を用いて詳細に説明する。図4は、上記実施の形態にかかる文字認識装置101の動作フロー図である。
【0052】
本実施の形態では、図5に示す帳票500がG3FAX105で読み取られ、この読み取った帳票の画情報がPSTN104、IFAX103、そしてメールサーバ102を経由して文字認識装置101に送られるという形態で説明する。図5は、上記実施の形態にかかる帳票を示した図である。
【0053】
まず、図5を用いて、本実施の形態にかかる帳票500について説明する。本実施の形態にかかる帳票500は、災害時に、災害にあった人の生存確認を行うために使用されるものである。具体的には、帳票500には、災害にあった人の名前を書くための矩形領域501と、その人の年齢を記載する矩形領域502と、その人が生存しているか否かをマークする矩形領域503と、が設けられている。
【0054】
そして、災害にあった人が、必要事項を記入した帳票500を、災害地に設置されたG3FAX105に読み込ませ、送信先を入力することで、この読み取った帳票の画情報がPSTN104、IFAX103a〜103c、そしてメールサーバ102を経由して文字認識装置101に送られる。
【0055】
そして、文字認識装置101は、IFAX103a〜103cから送られてきた電子メールを画情報受信部109で受信する。ここで、IFAX103a〜103cから送られてくる画情報は電子メールに添付された状態で送られてくる。このため、まず、文字認識装置101は、受信した電子メールから画情報を抽出する(ST401)。そして、画情報受信部109は、抽出した画情報を文字認識部110および矩形画像切出部111に送る。
【0056】
次に、文字認識装置101は、文字認識部110において、ST401に抽出した画情報に含まれる矩形領域、つまり図5に示す501〜503の矩形領域の文字認識およびマーク塗りつぶし認識を行う(ST402)。そして、次に、文字認識部110は、ST402において、正確に文字認識やマーク塗りつぶし認識が行えたか判断する(ST403)。これは、文字認識装置101が、文字認識部110が正確に文字認識やマーク塗りつぶし認識が行えたか否かにより後段の処理を変えるからである。
【0057】
そして、文字認識部110が、ST403において、文字認識部110が正確に文字認識を行ったと判断すると、文字認識部110が帳票500に含まれる各矩形領域501〜503の文字およびマーク認識結果から認識結果テキスト情報を生成する(ST404)。
【0058】
次に、文字認識装置101は、文字認識やマーク塗りつぶし認識した矩形領域501〜503の部分の抽出処理に移行する。
【0059】
まず、文字認識装置101の矩形画像切出部111が送られてきた画情報に含まれる矩形領域501〜503を決定するための座標、例えば矩形の頂点座標を算出する(ST405)。そして、次に、矩形画像切出部111は、ST405で算出した矩形の座標を用いて、矩形領域501〜503の画情報を切出す(ST406)。
【0060】
しかしながら、修正端末107a〜107cにおいて、矩形領域501〜503内の画情報を切出した画情報を見ても、その画情報がなんのための画情報かわからない可能性がある。そこで、本発明は、矩形領域501〜503に相当する画情報の抽出方法に工夫がなされている。以下、矩形画像切出部111の矩形画像切出動作について、図6を用いて詳細に説明する。図6は、上記実施の形態にかかる矩形画像切出部111の矩形切出し動作を説明するための図である。
【0061】
矩形画像切出部111は、矩形領域501〜503の領域に対して、図中601〜603に示す領域のように、幅、高さともに大きくした領域を切出す。これは、図からもわかるように、矩形領域501〜503が何の情報を記載するための領域かを示す情報が、矩形領域501〜503の領域の外に記載されているからである。例えば、矩形領域501は「名前」を、矩形領域502は「年齢」を、矩形領域503は「生存」を記入する領域であるということが、矩形領域501〜503の外であって、かつ矩形領域601〜603の中に領域に記載されている。
【0062】
このように矩形画像切出部111が矩形領域601〜603の画情報を切出し、この切出した画情報を修正端末107a〜107cに送ることで、修正端末107a〜107c側においても矩形領域501〜503に何の情報が記載されているかわかる。
【0063】
次に、文字認識装置101は、認識結果作成部112において、ST402で文字認識およびマーク認識した認識結果とST406で切出した矩形の画像とを合成した認識結果データを作成する。そして、認識結果作成部112は、作成した認識結果データを電子メール化する(ST407)。以下、認識結果作成部112の認識結果作成動作について、図7を用いて説明する。図7は、上記実施の形態にかかる認識結果作成部の動作を説明するための図である。
【0064】
まず、認識結果作成部112は、矩形画像切出部111が切出した、帳票500の矩形領域601に対応する矩形イメージデータ701aと、帳票500の矩形領域602に対応する矩形イメージデータ701bと、帳票500の矩形領域603に対応する矩形イメージデータ701cと、を合成してマルチページTIFFファイルである矩形TIFFファイル702を生成する。また、矩形TIFFファイル702は、MH化されている。また、矩形イメージデータ701a〜701cは、それぞれの番号がTIFFファイル内のページ番号となっている。
【0065】
次に、認識結果作成部112は、ST404で文字認識部110が認識した文字認識結果およびマーク塗りつぶし認識結果データ703と、矩形TIFFファイル702とを合成して、認識結果データ704を生成する。そして、次に、認識結果作成部112は、認識結果データ704をMIMEもしくはBASE64にエンコードして、電子メールデータ705を作成する。図8に、認識結果データ例800を示す。図8は、上記実施の形態にかかる認識結果作成部112が、文字認識が成功した場合に作成する電子メールの例を示す図である。
【0066】
図8からもわかるように、電子メールデータである認識結果データ800には、全体メールヘッダ801と、文字認識結果データ703のメールヘッダ802と、文字認識結果データ703と、矩形TIFFファイル702のメールヘッダ803と、矩形TIFFファイル702とが、記載されている。この例では、矩形TIFFファイル702はBase64でエンコードされている。
【0067】
また、文字認識結果データ703には、図中703aに示す領域には文字認識が成功したことを示す「OK」と、図中703bで示す領域には矩形イメージデータ1に対応する文字認識結果である「HONMA」と、図中703cで示す領域に矩形イメージデータ2に対応する文字認識結果である「23」と、図中703dで示す領域には矩形イメージデータ3(701c)に対応する文字結果である「ON」と、が記載されている。
【0068】
この文字認識結果データ703から、修正端末107a〜107c側で、災害に遭った人は、名前が「HONMA」、年齢は23歳、そして生存しているということがわかる。また、認識結果データ800には、文字認識した領域に対応する矩形イメージデータが含まれているので、修正端末107a〜107c側で文字認識した領域に対応する矩形イメージデータの内容を知ることができる。この結果、修正端末107a〜107c側で、文字認識が正確に行われたかを、送られてきた矩形イメージデータを見ることで確認できる。また、修正端末107a〜107cに送られてくる矩形イメージデータは、マルチページTIFFファイルになっていて、かつ矩形イメージデータ毎にページ番号が付与されている。これにより、矩形イメージデータと文字認識結果データ703との対応付けが容易にできる。
【0069】
一方、ST403において、文字認識部110が文字認識が失敗したと判断した場合は、認識結果作成部112は、文字認識結果が失敗したという情報と、画情報受信部109がST401で抽出した画情報とを合成する。そして、認識結果作成部112は、この合成した情報をエンコードし、電子メール(認識結果データ)を作成する(ST408)。図9は、認識結果作成部112が、文字認識が失敗した場合に作成する電子メールの例を示す図である。
【0070】
図9からわかるように、この認識結果データ900には、図中903に示す領域には文字認識結果データと、図中905に示す領域には画情報受信部109が抽出した画情報とが、含まれている。また、認識結果データ900には、全体メールヘッダ901と、文字認識結果データ903のメールヘッダ902と、画情報905のメールヘッダ904とが、記載されている。また、この例では、文字認識結果データ903には「NG」、つまり文字認識が失敗したことが記載されている。また、矩形TIFFファイル703はBase64でエンコードされている。
【0071】
これにより、文字認識が失敗したことを修正端末107a〜107cに送ることができる。また、文字認識が失敗した場合に、画情報受信部109が抽出した全ての画情報を電子メールに添付することで、修正端末107a〜107c側でG3FAX105で読み取られた画情報を認識することができる。これにより、修正端末107a〜107c側で、文字認識が失敗した原因を知ることができる。また、修正端末107a〜107cにおいて画情報全体を認識できるので、修正端末107a〜107c側で画情報を見ながら文字認識をし、認識した結果をデータベース108に格納することができる。
【0072】
次に、文字認識装置101は、認識結果送信部113を用いて、認識結果作成部112でST407もしくはST408で作成した認識結果データを修正端末107a〜107c側のメールサーバ106a、106bにSMTPプロトコルを用いて送信する(ST409)。
【0073】
ここで、認識結果送信部113は、文字認識装置101とメールサーバ106a、106bとの間のネットワーク、メールサーバ106a、106bと修正端末107a〜107cとの間のネットワーク、メールサーバ106a、106b、および修正端末107a〜107cの負荷が偏らないように、認識結果データの送信先を振り分ける。
【0074】
具体的には、IFAX103a〜103cが、FAX画像を文字認識装置101にメール送信する際に負荷されるIFAX103a〜103cのFROMアドレス(IFAX装置設定)を抽出する。次に、文字認識装置101は、送信先テーブル114を参照し、IFAX103a〜103cのアドレスに対応して経由するメールサーバ106a、106bと、修正端末107a〜107bを決定する。そして、文字認識装置101は、決定した経由で、認識結果データを送信する。
【0075】
例えば、文字認識装置101にIFAX103aから画情報が送られてきた場合には、メールサーバ106aを経由して、修正端末107aに認識結果データを送信する。また、文字認識装置101にIFAX103bから画情報が送られてきた場合には、メールサーバ106aを経由して、修正端末107bに認識結果データを送信する。また、文字認識装置101にIFAX103cから画情報が送られてきた場合には、メールサーバ106bを経由して、修正端末107cに認識結果データを送信する。
【0076】
このように、画情報が送られてくるIFAX103a〜103cのアドレスに応じて、認識結果データを送信する際に使用するメールサーバ106a、106b、および修正端末107a〜107cを切り換えるので、ネットワーク、メールサーバ106a、106b、および修正端末107a〜107cの負荷が偏らないようにできる。
【0077】
以上、説明したように上記実施の形態は、文字認識結果情報と文字認識した領域に対応する矩形イメージデータのみを修正端末107a〜107cに送ることができる。この結果、修正端末107a〜107cにおいて、文字認識した部分に対応する画情報と実際に文字認識した文字認識結果情報とを比較できるので、文字認識が正確に行われたか容易に判断できる。また、画情報を全て送るのではなく、文字認識した部分の画情報のみ、つまり文字認識結果情報との比較に必要な画情報のみを送信するため、送信データ量を減らすことができる。この結果、ネットワークの負荷を軽減できる。
【0078】
また、上記実施の形態は、認識結果データの送信に電子メールを用いるので、インターネットを利用した広域への転送が可能となる。これにより、文字認識装置101と修正端末107a〜107cを有するシステムに汎用性を持たせることができる。この結果、災害時などでも、より多くの人がこのシステムを使用でき、確実に災害に遭った人の生存を確認できる。
【0079】
また、上記実施の形態によれば、文字認識を行う矩形の領域よりも、幅、高さともに大きくした領域を切出し、修正端末107a〜107cに送ることができる。この結果、矩形の領域の外に記載されている、矩形が何の情報を記載するための領域かを示す情報を、修正端末107a〜107cに送ることができる。よって、修正端末107a〜107c側においても矩形が何の情報を記載するためのものか、また矩形に何の情報が記載されているか確実に把握できる。
【0080】
また、上記実施の形態は、文字認識が失敗に終わった旨と文字認識をした原稿(帳票)の画情報とを修正端末107a〜107cに送るので、修正端末107a〜107c側で文字認識が失敗に終わったことを把握できるだけでなく、原稿の画情報を確認しながら、文字認識を行うことができる。これにより、正確に原稿の文字認識ができ、データベース108に正確な情報を蓄積できる。
【0081】
また、上記実施の形態では、画情報が送られてくるIFAX103a〜103cのアドレスに応じて、認識結果データを送信する際に使用するメールサーバ106a、106b、および修正端末107a〜107cを切り換えるので、ネットワーク、メールサーバ106a、106b、および修正端末107a〜107cの負荷が偏らないようにできる。
【0082】
また、上記実施の形態は、複数の矩形イメージをマルチページTIFFファイルにし、一つの添付ファイルにまとめることができるので、修正端末107a〜107c側でデータ処理をひとまとめに行え、処理が容易になる。
【0083】
また、上記実施の形態により、G3FAX105により原稿の画情報を簡単に読み取れ、かつ読み込んだ画情報を簡単に文字認識装置に送信できるので、ファクシミリ装置の使用方法がわかる人であれば誰でもこのシステムを使用できる。この結果、このシステムの汎用性が高くなる。
【0084】
なお、上記実施の形態では、複数の矩形イメージデータをマルチページTIFFファイルにし、一つの添付ファイルにまとめた形態で説明したが、矩形イメージデータを、単一の画像ファイル(BMP、GIF、JPEGなどのファイル)として生成し、それぞれの矩形イメージデータ毎に添付ファイルを生成する形態であっても良い。以下、この形態について、図10を用いて説明する。図10は、上記実施の形態にかかる認識結果作成部112が作成する認識結果データのその他の例を示す図である。
【0085】
図10からもわかるように、認識結果データ1000には、文字認識結果データ1001と、複数のJPEGの矩形画像ファイル1002a〜1002dが含まれている。矩形画像ファイル1002a〜1002dは、それぞれ電子メールデータに変換されている。また、修正端末107a〜107cに送られて矩形画像ファイル1002a〜1002dは、それぞれ添付ファイルになる。これにより、修正端末107a〜107cが、矩形画像ファイル1002a〜1002dをひとつづつ開いて確認するすることができる。
【0086】
また、文字認識装置101に含まれる各処理部を専用のハードウェアで構成しても、各処理部の動作をPCのCPU(コンピュータ)に行わせても良い。各処理部の動作をコンピュータに行わせる場合は、各処理部の動作をコンピュータに行わせるプログラムを作成し、このプログラムを記憶媒体に格納し、コンピュータが記憶媒体に格納されたプログラムをダウンロードするようにする。このように各処理部の処理をコンピュータに行わせることで、汎用性が増す。
【0087】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、文字認識が正確に行われたか否かを確実に判断できるような情報をネットワークの負荷を増大させることなく他の端末に送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかる文字認識装置を含む通信システムの構成図
【図2】上記実施の形態にかかる文字認識装置のブロック図
【図3】上記実施の形態にかかる送信先テーブルの構成を示した図
【図4】上記実施の形態にかかる文字認識装置の動作フロー図
【図5】上記実施の形態にかかる帳票を示した図
【図6】上記実施の形態にかかる矩形画像切出部の矩形切出し動作を説明するための図
【図7】上記実施の形態にかかる認識結果作成部の動作を説明するための図
【図8】上記実施の形態にかかる認識結果作成部が、文字認識が成功した場合に作成する電子メールの例を示す図
【図9】上記実施の形態にかかる認識結果作成部が、文字認識が失敗した場合に作成する電子メールの例を示す図
【図10】上記実施の形態にかかる認識結果作成部が作成する認識結果データのその他の例を示す図
【符号の説明】
101 文字認識装置
103a〜103c IFAX(インターネットファクシミリ装置)
102、106a、106b メールサーバ
107a〜107c 修正端末
109 画情報受信部
110 文字認識部
111 矩形画像切出部
112 認識結果作成部
113 認識結果送信部
114 送信先テーブル
800、900、1000 認識結果データ
Claims (8)
- 画情報を文字認識する文字認識結果情報を生成する文字認識手段と、前記画情報から前記文字認識した領域に対応する文字認識画情報を切出す画情報切出手段と、前記文字認識結果情報と前記文字認識画情報とに対してメールヘッダを付加し一つの電子メールデータとして認識結果情報を生成する認識結果生成手段と、前記認識結果情報を電子メールを用いて他の端末に送信する認識結果送信手段と、を具備し、前記画情報切出手段は、前記文字認識画情報として前記文字認識した領域より大きな領域の画情報を切出すことを特徴とする情報通信装置。
- 前記画情報切出手段は、前記文字認識画情報として前記文字認識した領域が何の情報を記載するための領域かわかるように、前記文字認識した領域より大きな領域の画情報を切出すことを特徴とする請求項1記載の情報通信装置。
- 前記認識結果生成手段は、前記画情報の文字認識が行えなかった場合には、文字認識が行えなかった旨を伝える情報と切り出した前記文字認識画情報とに対してメールヘッダを付加し一つの電子メールデータとして認識結果情報を生成することを特徴とする請求項1から請求項2のいずれかに記載の情報通信装置。
- 前記認識結果送信手段は、前記認識結果情報を送る前記端末を前記画情報の送信元に応じて決定することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の情報通信装置。
- 前記認識結果生成手段は、前記文字認識結果情報をコードデータとして電子メールの本文エリアに保持し、前記文字認識画情報をTIFFファイルに変換して添付ファイルとした電子メールを生成することで前記認識結果情報を生成することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の情報通信装置。
- 前記画情報切出手段が切出した前記文字認識画情報が複数ある場合は、複数の前記文字認識画情報をマルチページTIFFファイルにすることを特徴とする請求項5記載の情報通信装置。
- 前記認識結果生成手段は、前記画情報切出手段が切出した前記文字認識画情報が複数ある場合は、複数の前記文字認識画情報毎にファイルを作成し前記電子メールに添付することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の情報通信装置。
- 画情報を文字認識した文字認識結果情報を生成する工程と、前記画情報から前記文字認識した領域に対応する文字認識画情報を切出す工程と、前記文字認識結果情報と前記文字認識画情報とを合成した認識結果情報を生成する工程と、前記認識結果情報を電子メールを用いて他の端末に送信する工程と、を具備し、前記文字認識画情報を切出す工程は、前記文字認識画情報として前記文字認識した領域より大きな領域の画情報を切出すことを特徴とする情報通信方法。
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