JP3553268B2 - 魚釣り用リール - Google Patents

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JP3553268B2
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厚人 岡田
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、魚釣用リールに係り、特にスプールを往復動させる摺動機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、魚釣用リールの摺動機構としては、特公平2−60295号に記載されるようなものが知られている。図16はこの摺動機構の概略を示す図である。これは、リール本体の左右方向に伸びるハンドル軸(図示せず)と、ハンドル軸と平行な軸に支持されたハンドル軸の回転に連動するオシレート歯車101と、リール本体の前後方向に伸びるスプール軸102に固定されたオシレート歯車101に接するオシレータ103に設けられた縦溝103aと、オシレート歯車101の径方向に設けられたピン案内長孔101aと、オシレート歯車軸の回りを囲むようにリール本体に前後方向即ち、前記スプール軸の摺動方向を長径とした楕円状のカム溝104と、上記長孔101aを貫通し一端がカム溝104に係合され他端が縦溝103aに係合された案内ピン105とを具備してなるものである。
【0003】
しかして、ハンドル軸が回されることにより、オシレート歯車101が回転し、そのピン案内長孔101aに入り込んだ案内ピン105は一端を係合した楕円状のカム溝104に追従してオシレート歯車101の径方向に設けられたピン案内長孔101aにより案内移動しつつ、楕円状の旋回運動を行う。案内ピン105の他端は縦溝103a内に係合しているので、オシレータ103は案内ピン105の楕円状の旋回運動に追従して前後に往復運動を行う。従って、スプール軸102及び該スプール軸102の先端に取り付けられたスプール(図示せず)もリール本体の前方で前後に往復運動を行うことになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述したような魚釣用リールの摺動機構にあっては、案内ピンがオシレート歯車のピン案内長孔とカム溝とに差し込まれているのみであるから、案内ピンが傾き易く、オシレート歯車からオシレータに至る伝動系の動きの円滑性が損なわれ、スプールも前後方向にガタツキを生じ釣糸の巻き取りに支障を来すことになる。また、リールの落下等によりスプールに衝撃荷重が掛かると、スプール軸を介して案内ピンに大きな力が加わるので案内ピンが捩じれたり破損し易くなる。また、カム溝の長辺をスプール軸の向きに合わせなければならず、リール本体の形状、部品の配置等に制約を受ける。さらに、案内ピンはオシレート歯車の歯底円より内側に設けざるを得ないので、オシレータ乃至スプールのストロークをオシレート歯車の直径よりも大きくすることができない。さらにまた、案内ピンが、本体に上下に偏平で前後に長い楕円形のカム溝に拘束されつつ、一定角速度で回転するオシレート歯車の径方向に設けられたピン案内長孔により案内されると、オシレート歯車の上下位置ではオシレータの摺動方向と一致するゆえ速やかな、前後位置ではオシレータの摺動方向と交差するゆえ緩慢な楕円運動をするので、その前後端で急速に反転させてもオシレータの摺動方向を急速に切り換えることができないという問題がある。さらに、図16に示すようにスプール軸の移動方向とこれと交差する方向とを区画する2本の軸線l1 ,l2 によって仕切られた4つの事象におけるオシレート歯車の1回転のオシレータの摺動量は、図4に破線で示すように、I事象にあっては、スプール軸が前方向への移動から後方向への移動への方向変換領域にあり、スプール軸の速度は低速摺動域にある。また、II事象にあっては、スプール軸が後方向へ移動する移動領域であり、スプール軸の速度はI事象の場合に比べ、高速摺動域にある。また、III事象にあっては、スプール軸が後方向への移動から前方向への移動への方向変換領域にあり、スプール軸の速度は低速摺動域にある。また、IV事象にあっては、スプール軸が前方向へ移動する移動領域であり、II事象の場合と同様に高速摺動域にある。このため、低速摺動域であるI事象およびIII事象の移動速度に対して、高速摺動域であるII事象およびIV事象ではスプール軸の移動速度が速くなる問題点がある。従って、これらの速度差により釣糸がスプールに均等には捲回されず、ひいては釣糸が絡むといった問題点がある。
【0005】
本発明は上述のような問題点を解決することができる摺動機構を備えた魚釣用リールを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1に係る発明は、リール本体(1)に前後方向に摺動可能に支承されるとともに前端にスプール(7)を設けたスプール軸(6)と、このスプール軸(6)の後端に設けられたオシレータ(8)と、前記リール本体(1)に設けられたハンドル(2)に駆動連結されて前記リール本体(1)に回転可能に支承されたオシレート歯車(10)と、前記リール本体(1)の前記オシレート歯車(10)と対向する側壁に形成され略楕円形状のカム溝(1b)と、一端を前記カム溝(1b)に係合させて前記オシレート歯車(10)の略径方向に形成されたピン案内長孔(10a)に摺動可能に貫通支承され、他端を前記オシレータ(8)に連携させた案内ピン(11b,11c)とを備えた魚釣り用リールにおいて、前記略楕円形状のカム溝(1b)の長径を前記スプール軸(6)の摺動方向に交差するように傾斜させて形成すると共に、前記オシレート歯車(10)に基端を揺動自在に軸支した回転板(11)の先端両側面に前記カム溝(1b)と一端を係合し、他端を前記オシレータ(8)に連携する一対の案内ピン(11b,11c)を設け、該案内ピン(11b,11c)が前記ピン案内長孔(10a)内にて前記回転板(11)の基端を揺動可能に軸支する軸(11a)の軸芯を中心とした円弧運動をするように形成し、前記案内ピン(11b,11c)のいずれか一方を前記ピン案内長孔(10a)に貫通し、前記オシレート歯車(10)の回転に伴う前記カム溝(1b)に係合した案内ピンの一端(11b)の楕円運動により前記回転板(11)をオシレート歯車(10)に対して揺動させて前記オシレート歯車(10)の回転角に対する前記案内ピン他端(11c)の移動量を加減するようにしたことを特徴とする。
【0007】
【0008】
また、本願の請求項2に係る発明は、請求項1にかかわる発明における前記オシレータ(8)と連携する案内ピンの他端(11c)が、前記カム溝(1b)に係合する案内ピンの一端(11b)に対して前記回転板(11)を軸支する軸(11a)の軸芯を中心にした揺動方向に偏倚していることを特徴とする。
【0009】
また、本願の請求項3に係る発明は、請求項1乃至請求項2のいずれかにかかわる発明における前記オシレータ(8)と連携する案内ピンの他端(11c)が、前記カム溝(1b)に係合する案内ピンの一端(11b)に対して該案内ピンの一端(11b)と前記回転板を軸支する軸(11a)の軸芯とを結ぶ直線方向に偏倚していることを特徴とする
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、添附図面を参照して本発明の実施例について説明する。
【0011】
図1乃至図3は本発明の第一実施例に係る魚釣り用リールであるスピニングリールで、図1はこの底面断面図である。図中符号1はリール本体であり、このリール本体1にはハンドル2によって回転されるハンドル軸3が左右方向(図1中上下方向)に回転可能に軸支されている。このハンドル軸3には主歯車3aが一体的に形成されており、この主歯車3aはリール本体1の前部に前後方向(図1中左右方向)に回転可能に支持された管軸4に形成されているピニオン4aに噛合されている。管軸4には回転体5が設けられており、管軸4の回転に伴い一体的に回転しうるように構成されている。また、管軸4内にはスプール軸6が軸方向に摺動可能に貫通されており、このスプール軸6の先端にはスプール7が固定されている。また、スプール軸6の基端にはオシレータ8がビス9によって固定されている。
【0012】
一方、ハンドル軸3には減速歯車3bが一体的に形成されており、この減速歯車3bはリール本体1に一体的に形成された突起部1aに回転可能に設けられたオシレート歯車10に噛合されている。オシレート歯車10の一側面とオシレータ8との間には回転板11が設けられている。この回転板11の端側には図2に示すように11aが突設されており、この11aがオシレート歯車10の側面に軸支されることにより、回転板11がオシレート歯車10に対して揺動可能に設けられている。さらに、回転板11の端側の両側面には後述するカム溝1bと一端を係合し、他端を前記オシレータ8に連携する一対の案内ピン11b,11cが突設されている。そして、案内ピンの一端11bはオシレート歯車10の略径方向に形成されたピン案内長孔10aを貫通し、リール本体1に形成された略楕円形状のカム溝1bに係合されている。ここで、このカム溝1bは図3に示すようにスプール軸6の軸方向、即ち、往復移動方向と長径が交差するように傾斜して形成されており、案内ピンの他端11cはオシレータ8の上下方向に形成された縦溝8aに係合させることによってオシレータ8に連携されている。
【0013】
このように構成された魚釣り用リールの作用について説明する。まず、ハンドル2を回転させることにより、ハンドル軸3が回転する。このハンドル軸3の回転により主歯車3a、ピニオン4aを介して管軸4が回転し、ひいては回転体5が回転する。
【0014】
一方、前述のハンドル軸3の回転により減速歯車3bを介してオシレート歯車10が回転する。このとき、図3に示すように、スプール軸の移動方向とこれと交差する方向とを区画する2本の主軸l1 ,l2 によって仕切られた4つの事象において、I事象にあっては、スプール軸6が前方向への移動から後方向への移動への方向変換領域にあり、スプール軸6の速度は低速摺動域にある。また、II事象にあっては、スプール軸6が後方向へ移動する移動領域であり、スプール軸6の速度はI事象の場合に比べ、高速摺動域にある。また、III事象にあっては、スプール軸6が後方向への移動から前方向への移動への方向変換領域にあり、スプール軸6の速度は低速摺動域にある。また、IV事象にあっては、スプール軸6が前方向へ移動する移動領域であり、II事象の場合と同様に高速摺動域にある。
【0015】
このため、すべての移動速度が等速状態にあることを理想とするスプール軸6の往復移動にあっては、I事象およびIII事象の低速摺動域にあっては、オシレート歯車10の回転角当たりの摺動速度を加速し、II事象およびIV事象の高速摺動域にあっては、オシレート歯車10の回転角当たりの摺動速度を減速する機構であることが望ましい。
【0016】
そして、上述のような本実施例の構成にあっては、I事象およびIII事象ではオシレート歯車10の回転角当たりのスプール軸6の往復摺動速度を加速し、II事象およびIV事象ではオシレート歯車10の回転角当たりのスプール軸6の往復摺動速度減速する機構となっている。
【0017】
すなわち、オシレータ8の縦溝8aに係合した案内ピンの他端11cがII事象にある場合、オシレート歯車10の図3中時計方向の回転に伴い、案内ピンの一端11bは回転板11を軸支する軸11aに対して図中反時計方向(図中矢印A方向)に回動しようとする。この移動は円周方向で見た場合には、反時計方向(図中矢印B方向)への移動であり、その分だけ減速することとなる。従って、図4中破線で示す点aから点bでのオシレート歯車10の回転角当たりのオシレータ8の移動量を小さくすることができ、図4中実線で示す等速運動線に近付けることができる。
【0018】
なお、同じ高速摺動域であるIV事象にあっても、同様に点cから点dでのオシレータ8の移動量を小さくすることができ、等速運動線に近付けることができる。
【0019】
次に、オシレータ8の縦溝8aに係合した案内ピンの他端11cがIII事象にある場合について説明する。このとき、図2中時計方向の回転に伴い、案内ピンの一端11bは回転板11を軸支する軸11aに対して図中時計方向(図中矢印C方向)に回動しようとする。この移動は、円周方向でみた場合には、時計方向(図中矢印D方向)への移動であり、その分だけ加速することとなる。従って、図4中破線で示す点bから点cでのオシレート歯車10の回転角当たりのオシレータ8の移動量を大きくすることができ、図4中実線で示す等速運動線に近付けることができる。
【0020】
なお、同じ低速摺動域であるI事象にあっても、同様に点dから点aでのオシレータ8の移動量を大きくすることができ、等速運動線に近付けることができ、上述のように限りなく等速運動に近付けた状態でスプール軸6を往復運動させることができるので、スプール7に釣糸を均一に捲回させることができる。
【0021】
図5乃至図8は本発明における魚釣り用リールの第二実施例のオシレート歯車10と回転板11との関係を示す図であり、図5はスプール軸6に設けられたオシレータ8が後端位置にある際の図である。また、図6は図5中VI−VI矢視図、図7は図5中VII−VII矢視図、図8はスプール軸6に設けられたオシレータ8が中間部に位置している際のオシレート歯車10と回転板11との関係を示す図である。なお、上述第一実施例と同一部材には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0022】
上述の第一実施例にあっては、回転板11に形成されたオシレータ8の縦溝8aに係合する案内ピンの他端11cと、リール本体1のカム溝1bに係合する案内ピンの一端11bとが同一軸芯上で一致する位置に形成した場合について説明したのに対し、本実施例においては、案内ピンの他端11cを案内ピンの一端11bに対して該案内ピンの一端11bと前記回転板11を軸支する軸11aの軸芯とを結ぶ直線方向、即ち、オシレート歯車10の周方向に偏倚させるようにしたものである。このように構成した場合には、オシレータ8の縦溝8aに係合する案内ピンの他端11cを前記回転板11を軸支する軸11aの軸芯とカム溝1bに係合する案内ピンの一端11bとを結ぶ直線方向ヘのピン偏倚量を調整することによって支点である前記回転板11を軸支する軸11aからの力点である案内ピンの一端11bと作用点である案内ピンの他端11cとの長さの調整ができるので、カム溝1bの長径と短径との比率の調整を図ることができ、カム溝1bを円に近い楕円形状としたり、短径方向に大きく窪めた楕円形状等に形成することができ、カム溝1bに係合する案内ピンの一端11bとカム溝1bとの駆動伝達抵抗の低減を図ることができるため、カム溝1bとこれに係合する案内ピンの一端11bとの摩耗損傷を防止でき、円滑で軽快なスプールの摺動運動を可能とすることができる。
【0023】
また、案内ピンの他端11cを案内ピンの一端11bに対して前記回転板11を軸支する軸11aの軸芯を中心にした揺動方向、即ち、回転板11の先端に設けられた案内ピン11b , 11cの移動方向であるオシレート歯車10の径方向に所定長さだけ偏倚させるようにしても良い。このように構成した場合には、前記回転板11を軸支する軸11aの軸芯を中心にした揺動方向への案内ピンの両端11b,11cの偏位距離を変更、調整することができるので、任意にスプール7の摺動量を調整することができ、スプール7の糸捲着部の幅の大小に応じて回転板11を変更するのみで対応することができ、設計の自由度が拡がる。さらに、案内ピンの一端11bをカム溝1bの長径より大きく偏倚させることにより、オシレート歯車10の直径より長いスプール摺動量を確保することができるので、小径なオシレート歯車10とカム溝1bとによってスプール7の摺動量を大きく取ることができ、ひいてはリール本体1の小型、軽量化を図ることができる また、本発明の第三実施例について説明すると、上述の第一実施例及び第二実施例にあっては、オシレート歯車10、回転板11、カム溝1bをリール本体1に設けたハンドル軸3の取付位置よりも後方(図1中右方)に配置した場合について説明したが、本発明はこの配置に限定されるものではなく、オシレート歯車10、回転板11、カム溝1bをリール本体1に設けたハンドル軸3の取付位置よりも前方(図1中左方)に配置し、オシレータ8の縦溝8aをハンドル軸3の前方に延設して駆動連結するようにしても良い。図9乃至図12は本発明における魚釣り用リールの第四実施例のオシレート歯車10と回転板11との関係を示す図であり、図9はスプール軸6に設けられたオシレータ8が後端位置にある際の図である。また、図10は図9中X−X矢視図、図11は図9中XI−XI矢視図、図12はスプール軸6が中間部に位置している際のオシレート歯車10と回転板11との関係を示す図である。なお、上述した第一実施例と同一部材には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0024】
本実施例は突起部1aに回転板11に形成された長孔11dを挿入し、この回転板11の上方(図10中上方)から、さらにオシレート歯車10を回転可能に挿入する。また、回転板11の案内ピンの一端11bをカム溝1bに係合させる。さらに、回転板11に形成された、この回転板11の揺動中心位置となる孔11eにオシレート歯車10に形成された突起部10bを挿入する。このとき、回転板11の案内ピンの他端11cをオシレート歯車10のピン案内長孔10aに貫通させる。そして、この案内ピンの他端11cをオシレータ8の縦溝8aに係合させる。このように本実施例は上述した各実施例が回転板11をオシレート歯車10の上方に位置させたのに対し、回転板11をリール本体1とオシレート歯車10との間に位置させるようにしたものである。さらに、本実施例にあっては、図9において回転板11の揺動中心位置として機能する突起部10bと、突起部1aと、案内ピンの他端11cとが一直線上に配設されている。このため、特に高速摺動位置、低速摺動位置で回転する際に、案内ピンの他端11cが突起部1a中心(オシレート歯車10の回転中心)での円周方向に直接移動することとなるので、駆動伝達系でのロスを削減することができる。図13は本発明における魚釣り用リールの第五実施例の要部を示す図である。なお、上述実施例と同一部材には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0025】
本実施例は、上述した各実施例の如くオシレータ8に縦溝8aを形成せずに、オシレータ8に連結ガイドピン21を介してリンク22の一端を接続し、リンク22の他端を回転板11の案内ピンの他端11cに回動可能に接続して案内ピンの他端11cとオシレータ8とを連携するようにしたものである。さらに、リール本体1には連結ガイドピン21の移動を規制ガイドするガイド部1cが形成されている。図14は本発明における魚釣り用リールの第六実施例の要部を示す図である。なお、上述実施例と同一部材には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0026】
本実施例は、リール本体1に形成されたボス部1dにリンク23の一端を揺動可能に設ける。このリンク23には2つの長孔23a,23bが穿設されており、一方の長孔23aには回転板11に形成された案内ピンの他端11cが係合され、他方の長孔23bにはオシレータ8が係合されている。このように案内ピンの他端11cとオシレータ8とを連携した場合には、リンク23の軸支位置に対する案内ピンの他端11c、オシレータ8の連結位置を適宜変更することにより、案内ピンの他端11cの円運動に対するオシレータ8の往復移動量の拡大、縮小を図ることができ、これを調整することにより、スプール7の糸捲着胴部の幅に応じた移動量の調整を図ることができる。さらに、リンク23の長孔23a,23bの傾斜角度を変更したり、屈曲させることにより、オシレータ8の摺動速度を部分的に調整することができる。図15は本発明における魚釣り用リールの第七実施例の要部を示す図である。なお、上述実施例と同一部材には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0027】
本実施例は、回転板11の案内ピンの他端11cにリンク24の一端部を揺動可能に設ける。そして、このリンク24に形成された長孔24aにリール本体1に形成されたボス部1dおよびスプール軸6の後端部に設けられたオシレータ8をそれぞれ係合させるようにしたものである。このように案内ピンの他端11cとオシレータ8とを連携した場合には、リンク24の軸支位置に対するボス部1d、オシレータ8の連結位置を適宜変更することにより、案内ピンの他端11cの円運動に対するオシレータ8の往復移動量の拡大、縮小を図ることができ、これを調整することにより、スプール7の糸捲着胴部の幅に応じた移動量の調整を図ることができる。さらに、リンク24の長孔24aの傾斜角度を変更したり、屈曲させることにより、オシレータ8の摺動速度を部分的に調整することができる。
【0028】
【発明の効果】
本発明は上述した請求項1のように構成したことにより、案内ピンの一端の楕円運動を案内ピンの他端の摺動運動に変換する際にオシレート歯車の回転角度当たりの移動量を加減することができるので、的確な等速摺動運動を可能とし、スプールへ釣り糸を均一に捲回することができ、ひいては釣り糸捲回時の糸崩れや釣り糸役擲時における糸縺れに起因しての糸切れ等のトラブルを防止することができる。また、オシレート歯車に対する回転板の揺動軸芯位置または揺動量を調整することによって、オシレート歯車の回転角度当たりの案内ピン他端の移動量、即ちスプールの往復移動量を調整することができる。さらに、回転板の揺動軸芯位置または揺動量を調整することによって、カム溝の長径と短径との比率を調整することができ、カム溝を円に近い楕円形状や短径方向に大きく窪めた楕円形状等に形成することができるので、案内ピンの一端とカム溝との駆動伝達抵抗の低減を図ることができ、カム溝と案内ピンの一端との摩耗・損傷を防止することができるとともに円滑・軽快なスプールの摺動運動を行なうことができる。回転板の揺動軸芯位置によって前記スプールの摺動方向に対するカム溝の交差方向が調整できるので、ハンドル軸に対してオシレート歯車を近接させて設けることができ、リール本体の形状・部品の配置等の設計自由度が高まり、小型・軽量化を図ることができる。
【0029】
【0030】
【0031】
本発明は上述した請求項2のように構成したことにより、案内ピンの両端11b,11cの前記回転板11を軸支する軸11aの軸芯を中心にした揺動方向への偏倚距離を調整することにより任意にスプールの移動量の調整を図ることができ、スプールの糸捲着部の幅の大小に応じて回転板を変更するのみで対応することができる。また、案内ピンの他端をカム溝の径より大きく偏倚させることにより、オシレート歯車の直径より長いスプールの移動量を確保することができ、小径なオシレート歯車とカム溝によって大きなスプールの移動量を得ることができ、ひいては、リール本体の小型・軽量化を図ることができる。
【0032】
本発明は上述した請求項3のように構成したことにより、オシレータと連携する案内ピンの他端を前記回転板を軸支する軸の軸芯とカム溝に係合する案内ピンの一端とを結ぶ直線方向ヘのピン両端の偏倚量を調整することによって支点である前記回転板を軸支する軸からの力点である案内ピンの一端11bと作用点である案内ピンの他端11cとの長さの調整ができるので、カム溝の長径と短径との比率の調整を図ることができ、カム溝を円に近い楕円形状や短径方向に大きく窪めた楕円形状等に形成することができカム溝に係合する案内ピンの一端とカム溝との駆動伝達抵抗の低減を図ることができ、カム溝とこれに係合する案内ピンの一端との摩耗・損傷を防止することができるとともに、円滑・軽快なスプールの摺動運動を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における魚釣り用リールの第一実施例の底面断面図である。
【図2】本発明における魚釣り用リールの第一実施例の要部拡大断面図である。
【図3】本発明における魚釣り用リールの第一実施例のオシレート歯車と回転板との関係を示す図である。
【図4】オシレート歯車10の回転角度に対するオシレータ8の移動量を示す図である。
【図5】本発明における魚釣り用リールの第二実施例のオシレート歯車と回転板との関係を示す図である。
【図6】図5中VI−VI矢視図である。
【図7】図5中VII−VII矢視図である。
【図8】スプール軸が中間部に位置している際のオシレート歯車と回転板との関係を示す図である。
【図9】本発明における魚釣り用リールの第四実施例のオシレート歯車と回転板との関係を示す図である。
【図10】図9中X−X矢視図である。
【図11】図9中XI−XI矢視図である。
【図12】スプール軸が中間部に位置している際のオシレート歯車と回転板との関係を示す図である。
【図13】本発明における魚釣り用リールの第五実施例の要部を示す図である。
【図14】本発明における魚釣り用リールの第六実施例の要部を示す図である。
【図15】本発明における魚釣り用リールの第七実施例の要部を示す図である。
【図16】従来の魚釣り用リールの摺動機構の概略を示す図である。
【符号の説明】
1…リール本体
1b…カム溝
6…スプール軸
7…スプール
8…オシレータ
8a…縦溝
10…オシレート歯車
10a…ピン案内長孔
11d,23a,23b,24a…長孔
10b…突起部
11…回転板
11a…回転板を軸支する軸
11b,11c…案内ピンの両端
11e…孔
21…連結ガイドピン
22,23,24…リンク

Claims (3)

  1. リール本体に前後方向に摺動可能に支承されるとともに前端にスプールを設けたスプール軸と、このスプール軸の後端に設けられたオシレータと、前記リール本体に設けられたハンドルに駆動連結されて前記リール本体に回転可能に支承されたオシレート歯車と、前記リール本体の前記オシレート歯車と対向する側壁に形成され略楕円形状のカム溝と、一端を前記カム溝に係合させて前記オシレート歯車の略径方向に形成されたピン案内長孔に摺動可能に貫通支承され、他端を前記オシレータに連携させた案内ピンとを備えた魚釣り用リールにおいて、前記略楕円形状のカム溝の長径を前記スプール軸の摺動方向に交差するように傾斜させて形成すると共に、前記オシレート歯車に基端を揺動自在に軸支した回転板の先端両側面に前記カム溝と一端を係合し、他端を前記オシレータに連携する一対の案内ピンを設け、該案内ピンが前記ピン案内長孔内にて前記回転板の基端を揺動可能に軸支する軸の軸芯を中心とした円弧運動をするように形成し、前記案内ピンのいずれか一方を前記ピン案内長孔に貫通し、前記オシレート歯車の回転に伴う前記カム溝に係合した案内ピンの一端の楕円運動により前記回転板をオシレート歯車に対して揺動させて前記オシレート歯車の回転角に対する前記案内ピン他端の移動量を加減するようにしたことを特徴とする魚釣り用リール。
  2. 前記オシレータと連携する案内ピンの他端が、前記カム溝に係合する案内ピンの一端に対して前記回転板を軸支する軸の軸芯を中心にした揺動方向に偏倚していることを特徴とする請求項1に記載の魚釣り用リール。
  3. 前記オシレータと連携する案内ピンの他端が、前記カム溝に係合する案内ピンの一端に対して該案内ピンの一端と前記回転板を軸支する軸の軸芯とを結ぶ直線方向に偏倚していることを特徴とする請求項1乃至請求項2いずれかに記載の魚釣り用リール。
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