JP3552881B2 - 信号符号化装置 - Google Patents
信号符号化装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3552881B2 JP3552881B2 JP21435697A JP21435697A JP3552881B2 JP 3552881 B2 JP3552881 B2 JP 3552881B2 JP 21435697 A JP21435697 A JP 21435697A JP 21435697 A JP21435697 A JP 21435697A JP 3552881 B2 JP3552881 B2 JP 3552881B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- spectrum
- bits
- signal
- unit
- scale factor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)
- Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、音声等の信号をフレーム単位で圧縮符号化する信号符号化装置に関し、特に、圧縮符号化時の物理特性を向上した信号符号化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、音声、画像等のデジタル信号を高能率で符号化する技術の研究開発が進み、その適用分野が拡大しつつある。例えば音声信号に関して、直交変換符号化の技術を利用して高能率符号化を行い、この符号化信号を蓄積メディアを用いて記録再生する技術が広く適用されつつある。一例として、民生用オーディオ分野ではMD(ミニディスク)が実用化されている。MDは高能率符号化の技術によりCD(コンパクトディスク)の約半分の直径のディスクにCDと同等時間のステレオ信号を記録することができる。
【0003】
図5に、このような高能率符号化技術を用いた従来の信号符号化装置のブロック図を示す。図5において、1は時間周波数変換手段、2はスケールファクタ算出手段、3は正規化手段、4は量子化手段、5はマルチプレクス手段、6はビット割当手段である。
【0004】
図5に示す従来の信号符号化装置の動作を図6を参照しながら説明する。まず、時間周波数変換手段1は、時間軸信号である入力信号S101に離散コサイン変換のような直交変換処理を施して周波数軸のスペクトル信号S102に変換する。直交変換を行う場合、図6(a)に示すような窓関数を入力信号にかけてから所定の演算を行う。この窓関数の式の例を次式に示す。
【0005】
h(i)=sqrt((cos(π・i/(L−1)−π)+1)/2)
ただし、sqrt( )は平方根演算を示す。また、Lはウィンドウをかけるサンプル数である。入力信号が正弦波の場合、この処理により図6(b)に示すような波形になる。これに離散コサイン変換の処理を施すと図6(c)に示すようなスペクトル信号S102が得られる。離散コサイン変換の式を次式に示す。
【0006】
X(k)=2/M・Σx(n)cos(π(k+1/2)(n+M/2+1/2)/M)
ただし、Σ演算はn=0からn=2M−1までとする。Mはポイント数である。
【0007】
時間周波数変換手段1として、クオドラチャ・ミラー・フィルタのようなフィルタバンクによって入力信号S101を予(あらかじ)め複数の帯域に分割し、それぞれの帯域で直交変換を行う構成のものもある。
【0008】
スケールファクタ算出手段2はスペクトル信号S102を数本ずつのユニットにグルーピングし、ユニット内のスペクトルの最大値をスケールファクタS103として出力する。ユニット内のスペクトル本数は、例えば聴覚モデルの臨界帯域幅にしたがって定められる。図7(a)に示す例では、4本のスペクトルが1つのユニットを構成している。図7(a)のk番目のユニットUkは最大スペクトルが0dBであるので、スケールファクタS103は0dBとなる。
【0009】
正規化手段3はスペクトル信号S102をスケールファクタS103で正規化し、正規化スペクトルS104を出力する。ユニット毎にそれぞれのスケールファクタS103で正規化が行われる。
【0010】
ビット割当手段6はスペクトル信号S102から聴覚モデルを使って各ユニットの割当ビット数S107を決定する。図8に基づいて割当ビット数の求め方を説明する。図8において、a〜eはスペクトル信号S102、maはスペクトルaがマスクする信号レベル、mbはスペクトルbがマスクする信号レベル、mcはスペクトルcがマスクする信号レベル、mgは最小可聴限界の信号レベルを示す。
【0011】
スペクトルaは、聞こえる限界の信号レベルである最小可聴限界mgまで70dBの差があり、符号化に9ビットを必要とする。スペクトルaが存在することによって最小可聴限界がmaのように持ち上がる(マスクされる)ことが知られている。スペクトルbはスペクトルaのmaによって一定レベル以下がマスクされてしまい、30dB分を符号化すれば良い。したがって符号化には4ビットあればよい。同様に、スペクトルcは最小可聴限界まで50dBあり、符号化に7ビット必要とする。スペクトルdはスペクトルcのmcによって完全にマスクされており聞こえないため符号化の必要はない。スペクトルeは最小可聴限界mg以下であり、聞こえないため符号化の必要はない。このようにして符号化に必要なビット数を決定する。
【0012】
量子化手段4は正規化スペクトルS104を割当ビット数S107で量子化して量子化スペクトルS105を出力する。
マルチプレクス手段5は割当ビット数S107とスケールファクタS103と量子化スペクトルS105とから符号化信号S106を生成して出力する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の信号符号化装置では、ビット割当手段6で聴覚特性を利用する際にマスキングによって不要と判断されたスペクトルが無くなるために、復号化によって再合成された信号は源信号が完全に復元されたものではない。このため、正弦波信号等の符号化及び復号化において歪が増加することがある。
【0014】
図7(a)及び(b)は従来の信号符号化装置の動作上の問題点を示している。図7(a)に示すスペクトルは前述したように正弦波を直交変換したものである。窓関数をかけて直交変換を行うので正弦波であってもスペクトルは1本だけではなく図のように広がってしまう。
【0015】
図8のスペクトルdがスペクトルcのmcによってマスクされるのと同様に、ユニットUkの最大スペクトルによるマスキングmによりユニットUk+1以上のスペクトルは完全にマスクされてしまう。したがって符号化されるスペクトルは図7(b)のようになる。このスペクトルを復号化しても、元の正弦波には戻らない。聴感上は問題ないが、測定器を使用すれば明らかな特性劣化が観察される。ウィンドウを用いて周波数変換するような符号化装置では必ず正弦波スペクトルが分散するため、このような問題が発生する。
【0016】
スペクトルは周波数に対して等間隔で存在するが、聴覚モデルは周波数に対してほぼ対数的になっており、高い周波数ほどマスクされるスペクトル本数も多い。このため、特に10kHz以上の高い周波数で上記のような問題が発生しやすい。また、正弦波のような集中スペクトルを基本とする信号は、スペクトル本数が比較的少なく割当てビットに余裕が出ることが多い。
【0017】
本発明は上記のような従来の問題点を解決するために、余裕の出たビットの再割当を効果的に行うことにより、音質を劣化させずに物理特性を向上することができる信号符号化装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明の信号符号化装置は、音声信号および、または正弦波のような物理信号の入力信号をフレーム単位で一定の転送ビットレートに圧縮符号化する信号符号化装置であって、
入力信号を時間関数から周波数関数に変換してスペクトル信号を出力する時間周波数変換手段と、前記スペクトル信号を複数本ずつのユニットにまとめ、各ユニット毎にユニット内の最大レベルを示すスケールファクタを出力するスケールファクタ算出手段と、前記スペクトル信号を前記スケールファクタで正規化し正規化スペクトルを出力する正規化手段と、前記スペクトル信号を入力し、聴覚のマスキングモデルを使って各ユニットに必要な割当ビット数を求め、各ユニット毎の必要ビット数を出力する必要ビット割当手段と、各ユニット毎の前記必要ビット数に基づいて求められたビットレートが転送ビットレートに対して余裕があり、しかも、前記スペクトル信号のうちレベルが最も高いスペクトルの上又は下の周波数におけるスペクトルの必要ビット数が零の場合に、前記レベルが最も高いスペクトルのレベルに応じた本数の前記必要ビット数が零のスペクトルにビット再割当てを行い、再割当ビット数を出力する再割当手段と、前記正規化スペクトルを前記再割当ビット数で示されるビット数で量子化し、量子化スペクトルを出力する量子化手段と、前記再割当ビット数と前記スケールファクタと前記量子化スペクトルとを入力して符号化信号を生成し出力するマルチプレクス手段とを備えている。
【0019】
また、本発明の信号符号化装置の別の構成は、音声信号および、または正弦波のような物理信号の入力信号をフレーム単位で一定の転送ビットレートに圧縮符号化する信号符号化装置であって、
入力信号を時間関数から周波数関数に変換してスペクトル信号を出力する時間周波数変換手段と、前記スペクトル信号を複数本ずつのユニットにまとめ、各ユニット毎にユニット内の最大レベルを示すスケールファクタを出力するスケールファクタ算出手段と、前記スペクトル信号を前記スケールファクタで正規化し正規化スペクトルを出力する正規化手段と、前記スペクトル信号を入力し、聴覚のマスキングモデルを使って各ユニットに必要な割当ビット数を求め、各ユニット毎の必要ビット数を出力する必要ビット割当手段と、各ユニット毎の前記必要ビット数に基づいて求められたビットレートが転送ビットレートに対して余裕があり、しかも、前記スケールファクタのレベルが最も高いユニットの上又は下の周波数におけるユニットの必要ビット数が零の場合に、前記レベルが最も高いユニットのスケールファクタに応じた本数の前記必要ビット数が零のユニットにビット再割り当てを行い、再割当ビット数を出力する再割当手段と、前記正規化スペクトルを前記再割当ビット数で示されるビット数で量子化し、量子化スペクトルを出力する量子化手段と、前記再割当ビット数と前記スケールファクタと前記量子化スペクトルとを入力して符号化信号を生成し出力するマルチプレクス手段とを備えている。
【0020】
上記のような構成により、本発明の信号符号化装置は再割当手段が余剰ビットを効果的に再割当するので、音質を劣化させずに物理特性を向上することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の第1の実施形態による信号符号化装置の構成を示すブロック図である。図1において、1は時間周波数変換手段、2はスケールファクタ算出手段、3は正規化手段、4は量子化手段、5はマルチプレクス手段、7は必要ビット割当手段、8は再割当手段である。
【0022】
時間周波数変換手段1は時間軸信号である入力信号S101を離散コサイン変換のような直交変換を用いて周波数軸のスペクトル信号S102に変換する。この時間周波数変換手段1は、クオドラチャ・ミラー・フィルタのようなフィルタバンクによって入力信号S101をあらかじめ複数の帯域に分割し、それぞれの帯域で直交変換を行うものであってもよい。
【0023】
スケールファクタ算出手段2はスペクトル信号S102を数本ずつのユニットにグルーピングしてそのユニット内のスペクトルの最大値をスケールファクタS103として出力する。1ユニットに含まれるスペクトルの本数は、例えば聴覚モデルの臨界帯域幅にしたがって定められる。
【0024】
正規化手段3はスペクトル信号S102をスケールファクタS103で正規化し、正規化スペクトルS104を出力する。正規化はユニット毎にそれぞれのスケールファクタS103で行われる。
【0025】
必要ビット割当手段7はスペクトル信号S102から各ユニットの必要ビット数S108を決定する。従来の信号符号化装置と同様に、聴覚のマスキングモデルによって符号化に必要なビット数S108を決定する。この動作は従来の信号符号化装置と同様であるので説明を省略する。
【0026】
再割当手段8はスペクトル信号S102に基づいて必要ビット数S108に再割当を行い再割当ビット数S107を出力する。各ユニット毎の必要ビット数S108の合計から算出したビットレートが符号化信号S106の転送ビットレートに対して余裕がある場合であって、スペクトル信号S102のうちレベルが高いスペクトルの上又は下の周波数における所定本数のスペクトルの必要ビット数が零又は少ない場合に、ユニットUkのスケールファクタS103のレベルが高いときは多く、低いときは少ない本数の上又は下の周波数のスペクトルにビットの再割当てを行う。
【0027】
量子化手段4は正規化スペクトルS104を再割当ビット数S107で量子化し量子化スペクトルS105を出力する。
マルチプレクス手段5は再割当ビット数S107とスケールファクタS103と量子化スペクトルS105とから符号化信号S106を生成し出力する。
【0028】
図2(a)〜(d)に基づいて再割当手段8の動作を説明する。図2(a)は従来の信号符号化装置で説明した入力信号S101と周波数が同じで振幅が30dB低い正弦波が入力された場合の例である。時間周波数変換手段1の動作は入力信号S101に対して線形であるので、図7(b)のスペクトルがすべて30dB下がったスペクトル信号となっている。図7(b)と同様に、最大スペクトルによるマスキングによりユニットUk+1以上のスペクトルは完全にマスクされている。
【0029】
再割当手段8は必要ビット数S108からレベルの高いスペクトルの上の周波数のビット数が零であることを判断し、更に最大スペクトルのレベルが−30dBであるので、このスペクトルの上の周波数の例えば4本のスペクトルに余剰ビットの再配分を行う。これによって図2(b)に示すようにユニットUk+1のスペクトルが符号化信号S106として符号化される。
【0030】
更に信号レベルが高ければ、より多くのスペクトルに余剰ビットの再配分を行う。その例を以下に説明する。図2(c)は従来の信号符号化装置で説明した入力信号S101と同じ正弦波が入力された場合の例を示している。図7(b)と同様に、最大スペクトルによるマスキングによりユニットUk+1以上のスペクトルは完全にマスクされている。
【0031】
再割当手段8は必要ビット数S108からレベルの高いスペクトルの上の周波数のビット数が零であることを判断し、更に最大スペクトルのレベルが0dBであるので、このスペクトルの上の周波数の例えば8本のスペクトルに余剰ビットの再配分を行う。これによって図2(d)に示すように、ユニットUk+1とユニットUk+2のスペクトルが符号化信号S106として符号化される。この例のように正弦波のような集中スペクトルを基本とする信号は、時間周波数変換された後のスペクトル本数が比較的少なく割当てビットに余裕が出ることが多い。この符号化信号S106を復号化することにより、入力信号S101をほぼ復元できる。
【0032】
以上のように、第1の実施形態によれば、必要ビット割当手段7によって得られた必要ビット数S108に対して再割当手段8でレベルの高いスペクトルの上又は下の周波数におけるレベルに応じた本数のスペクトルの割当ビットに再割当てを行うことによって、符号化音質を損なうことなく、効果的に物理特性を向上することができる。
【0033】
つぎに、本発明の第2の実施形態による信号符号化装置のブロック図を図3に示す。図3において、1は時間周波数変換手段、2はスケールファクタ算出手段、3は正規化手段、4は量子化手段、5はマルチプレクス手段、7は必要ビット割当手段、8は再割当手段である。
【0034】
時間周波数変換手段1は時間軸信号である入力信号S101を離散コサイン変換のような直交変換を用いて周波数軸のスペクトル信号S102に変換する。時間周波数変換手段1は、クオドラチャ・ミラー・フィルタのようなフィルタバンクによって入力信号S101をあらかじめ複数の帯域に分割し、それぞれの帯域で直交変換を行うものであってもよい。
【0035】
スケールファクタ算出手段2はスペクトル信号S102を数本ずつのユニットにグルーピングしてそのユニット内のスペクトルの最大値をスケールファクタS103として出力する。1つのユニットに含まれるスペクトルの本数は、例えば聴覚モデルの臨界帯域幅にしたがって定められる。
【0036】
正規化手段3はスペクトル信号S102をスケールファクタS103で正規化し、正規化スペクトルS104を出力する。正規化はユニット毎にそれぞれのスケールファクタS103で行われる。
【0037】
必要ビット割当手段7はスペクトル信号S102から各ユニットの必要ビット数S108を決定する。従来の信号符号化装置と同様に、聴覚のマスキングモデルによって符号化に必要なビット数を決定する。この動作は従来の信号符号化装置と同様であるので説明は省略する。
【0038】
再割当手段8は、スケールファクタS103に基づいて必要ビット数S108に再割当を行い再割当ビット数S107を出力する。各ユニット毎の必要ビット数S108の合計から算出したビットレートが符号化信号S106の転送ビットレートに対して余裕がある場合であって、スケールファクタS103のレベルが高いユニットの上又は下の周波数におけるユニットの必要ビット数が零又は少ない場合に、ユニットUkのスケールファクタS103のレベルに応じてレベルの高いときは多く、低いときには少ない上又は下の周波数のユニットにビットの再割当てを行う。
【0039】
量子化手段4は正規化スペクトルS104を再割当ビット数S107で量子化し量子化スペクトルS105を出力する。
マルチプレクス手段5は再割当ビット数S107とスケールファクタS103と量子化スペクトルS105とから符号化信号S106を生成し出力する。
【0040】
図4(a)〜(d)に基づいて再割当手段8の動作を説明する。図4(a)は従来の信号符号化装置で説明した入力信号S101と周波数が同じで振幅が30dB低い正弦波が入力された場合の例である。時間周波数変換手段1の動作は入力信号S101に対して線形であるので、図7(b)のスペクトルがすべて30dB下がったスペクトル信号となっている。図7(b)と同様に、ユニットUkの最大スペクトルによるマスキングによりユニットUk+1以上のスペクトルは完全にマスクされている。
【0041】
再割当手段8はスケールファクタS103と必要ビット数S108からレベルの高いユニットUk内のスペクトルの上の周波数のビット数が零であることを判断し、更に図4(a)に示すように、ユニットUkのスケールファクタが−30dBであるので、このスペクトルの上の周波数の例えば1ユニットに余剰ビットの再配分を行う。これによって図4(b)に示すように、ユニットUk+1のスペクトルが符号化信号S106として符号化される。
【0042】
更に信号レベルが高ければ、より多くのスペクトルに余剰ビットの再配分を行う。その例を以下に説明する。図4(c)は従来の信号符号化装置で説明した入力信号S101と同じ正弦波が入力された場合の例を示している。図7(b)と同様に、ユニットUkの最大スペクトルによるマスキングによりユニットUk+1以上のスペクトルは完全にマスクされている。
【0043】
再割当手段8は必要ビット数S108からレベルの高いユニットUk内のスペクトルの上の周波数のビット数が零であることを判断し、更にユニットUkのスケールファクタが0dBであるので、このスペクトルの上の周波数の例えば2ユニットに余剰ビットの再配分を行う。これによって図2(d)に示すように、ユニットUk+1とユニットUk+2のスペクトルが符号化信号S106として符号化される。この符号化信号S106を復号化した場合、入力信号S101をほぼ復元できる。
【0044】
以上のように、第2の実施例によれば、必要ビット割当手段7によって得られた必要ビット数S108に対して再割当手段8でレベルの高いユニットの上又は下の周波数におけるレベルに応じたユニット数の割当ビットに再割当てを行うことによって、符号化音質を損なうことなく、またスケールファクタを用いる簡単な処理で物理特性を向上することができる。
【0045】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、再割当手段が余剰ビットを効果的に再割当し、音質を劣化させずに物理特性を向上することができる信号符号化装置を提供することができる。音声信号以外の正弦波のような物理信号に対しても特性の優れた信号符号化装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による信号符号化装置の構成を示すブロック図
【図2】図1の信号符号化装置における再割当手段の動作を説明するためのスペクトル図
【図3】本発明の第2の実施形態による信号符号化装置の構成を示すブロック図
【図4】図3の信号符号化装置における再割当手段の動作を説明するためのスペクトル図
【図5】従来の信号符号化装置の構成を示すブロック図
【図6】従来の信号符号化装置の動作を説明するための図
【図7】従来の信号符号化装置の動作を説明するための図
【図8】従来の信号符号化装置の割当ビット数の求め方を説明するための図
【符号の説明】
1 時間周波数変換手段
2 スケールファクタ算出手段
3 正規化手段
4 量子化手段
5 マルチプレクス手段
7 必要ビット割当手段
8 再割当手段
Claims (2)
- 音声信号および、または正弦波のような物理信号の入力信号をフレーム単位で一定の転送ビットレートに圧縮符号化する信号符号化装置であって、
入力信号を時間関数から周波数関数に変換してスペクトル信号を出力する時間周波数変換手段と、
前記スペクトル信号を複数本ずつのユニットにまとめ、各ユニット毎にユニット内の最大レベルを示すスケールファクタを出力するスケールファクタ算出手段と、
前記スペクトル信号を前記スケールファクタで正規化し正規化スペクトルを出力する正規化手段と、
前記スペクトル信号を入力し、聴覚のマスキングモデルを使って各ユニットに必要な割当ビット数を求め、各ユニット毎の必要ビット数を出力する必要ビット割当手段と、
各ユニット毎の前記必要ビット数に基づいて求められたビットレートが転送ビットレートに対して余裕があり、しかも、前記スペクトル信号のうちレベルが最も高いスペクトルの上又は下の周波数におけるスペクトルの必要ビット数が零の場合に、前記レベルが最も高いスペクトルのレベルに応じた本数の前記必要ビット数が零のスペクトルにビット再割当てを行い、再割当ビット数を出力する再割当手段と、
前記正規化スペクトルを前記再割当ビット数で示されるビット数で量子化し、量子化スペクトルを出力する量子化手段と、
前記再割当ビット数と前記スケールファクタと前記量子化スペクトルとを入力して符号化信号を生成し出力するマルチプレクス手段とを備えている信号符号化装置。 - 音声信号および、または正弦波のような物理信号の入力信号をフレーム単位で一定の転送ビットレートに圧縮符号化する信号符号化装置であって、
入力信号を時間関数から周波数関数に変換してスペクトル信号を出力する時間周波数変換手段と、
前記スペクトル信号を複数本ずつのユニットにまとめ、各ユニット毎にユニット内の最大レベルを示すスケールファクタを出力するスケールファクタ算出手段と、
前記スペクトル信号を前記スケールファクタで正規化し正規化スペクトルを出力する正規化手段と、
前記スペクトル信号を入力し、聴覚のマスキングモデルを使って各ユニットに必要な割当ビット数を求め、各ユニット毎の必要ビット数を出力する必要ビット割当手段と、
各ユニット毎の前記必要ビット数に基づいて求められたビットレートが転送ビットレートに対して余裕があり、しかも、前記スケールファクタのレベルが最も高いユニットの上又は下の周波数におけるユニットの必要ビット数が零の場合に、前記レベルが最も高いユニットのスケールファクタに応じた本数の前記必要ビット数が零のユニットにビット再割当てを行い、再割当ビット数を出力する再割当手段と、
前記正規化スペクトルを前記再割当ビット数で示されるビット数で量子化し、量子化スペクトルを出力する量子化手段と、
前記再割当ビット数と前記スケールファクタと前記量子化スペクトルとを入力して符号化信号を生成し出力するマルチプレクス手段とを備えている信号符号化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21435697A JP3552881B2 (ja) | 1997-08-08 | 1997-08-08 | 信号符号化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21435697A JP3552881B2 (ja) | 1997-08-08 | 1997-08-08 | 信号符号化装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1166742A JPH1166742A (ja) | 1999-03-09 |
JP3552881B2 true JP3552881B2 (ja) | 2004-08-11 |
Family
ID=16654433
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21435697A Expired - Fee Related JP3552881B2 (ja) | 1997-08-08 | 1997-08-08 | 信号符号化装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3552881B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4508490B2 (ja) * | 2000-09-11 | 2010-07-21 | パナソニック株式会社 | 符号化装置および復号化装置 |
JP5840101B2 (ja) * | 2012-10-01 | 2016-01-06 | 日本電信電話株式会社 | 符号化方法、符号化装置、復号方法、復号装置、プログラム及び記録媒体 |
-
1997
- 1997-08-08 JP JP21435697A patent/JP3552881B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1166742A (ja) | 1999-03-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5175028B2 (ja) | デジタル信号の符号化方法及び装置ならびに復号化方法及び装置 | |
JP3134455B2 (ja) | 高能率符号化装置及び方法 | |
US5737718A (en) | Method, apparatus and recording medium for a coder with a spectral-shape-adaptive subband configuration | |
KR100310214B1 (ko) | 신호인코딩또는디코딩장치와레코딩매체 | |
JP3297240B2 (ja) | 適応的符号化システム | |
JP3203657B2 (ja) | 情報符号化方法及び装置,情報復化方法及び装置,情報伝送方法,並びに情報記録媒体 | |
CA2075156A1 (en) | Digital encoder with dynamic quantization bit allocation | |
JP2006011456A (ja) | 低ビット率符号化/復号化方法及び装置並びにコンピュータ可読媒体 | |
JP4628861B2 (ja) | 複数のルックアップテーブルを利用したデジタル信号の符号化方法、デジタル信号の符号化装置及び複数のルックアップテーブル生成方法 | |
WO1995032499A1 (fr) | Procede de codage, procede de decodage, procede de codage-decodage, codeur, decodeur et codeur-decodeur | |
JPH1084284A (ja) | 信号再生方法および装置 | |
US8149927B2 (en) | Method of and apparatus for encoding/decoding digital signal using linear quantization by sections | |
JP3552881B2 (ja) | 信号符号化装置 | |
JP2000151413A (ja) | オーディオ符号化における適応ダイナミック可変ビット割り当て方法 | |
JP4191503B2 (ja) | 音声楽音信号符号化方法、復号化方法、符号化装置、復号化装置、符号化プログラム、および復号化プログラム | |
JP3371462B2 (ja) | オーディオ信号記録・再生装置 | |
JP2705377B2 (ja) | 帯域分割符号化方法 | |
JP3297238B2 (ja) | 適応的符号化システム及びビット割当方法 | |
JPH07295594A (ja) | オーディオ信号符号化方法 | |
JP2000148191A (ja) | ディジタルオーディオ信号の符号化装置 | |
JP3527758B2 (ja) | 情報記録装置 | |
JP2003280697A (ja) | 音声圧縮方法および音声圧縮装置 | |
KR100340368B1 (ko) | 고능률부호화장치,복호화장치및디지털데이터도출방법 | |
JP2000293199A (ja) | 音声符号化方法および記録再生装置 | |
JP2003280695A (ja) | 音声圧縮方法および音声圧縮装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040419 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040427 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090514 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100514 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110514 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120514 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514 Year of fee payment: 9 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |