JP3551025B2 - プリント配線板のヴィアホールの検査方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はプリント配線板にヴィアホールを形成したとき絶縁樹脂の残渣の有無を検査する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般にビルドアップした多層のプリント配線板は、非貫通の経由穴からなるヴィアホールを層間に形成し、このヴィアホールに導電物質を付与して層間の電気的接続をとる方式がある。このヴィアホールを形成する加工方法としては、回路が両面に形成された両面回路板に樹脂付の金属箔を貼着し、ヴィアホールを形成する位置の金属箔を除去し、上記熱硬化性樹脂の樹脂層に炭酸ガスレーザやプラズマによりヴィアホールを形成する方法や、熱硬化性樹脂を両面回路板に塗工し、ヴィアホールを炭酸ガスレーザや紫外線レーザやブラストによって形成する方法や、光硬化型樹脂を両面回路板に塗工し、ヴィアホールを露光現像によって形成する方法がある。これらの方法で形成したヴィアホールに導電物質を付与することによって導通を確保し、多層プリント配線板を製造するようになっている。
【0003】
図24はその一例を示すものである。図24(a)(a)′に示すように両面に回路を形成した両面回路板よりなる内装回路板aの両面に熱硬化性樹脂の樹脂層bを積層し、レーザcを照射することで図24(b)(b)′(b)″に示すようにヴィアホールdを穿孔し、次いで図24(c)(c)′(c)″に示すようにヴィアホールd及び樹脂層bの表面にメッキ層eを形成し、次に図24(d)(d)′(d)″に示すように樹脂層bのメッキ層eにエッチング処理をして回路fを形成するようになっている。図24(a)′(b)′(c)′(d)′はヴィアホールdが正常に明けられて良品が形成される過程を示し、内装回路板aの導電層hとヴィアホールdのメッキ層eとが確実に接触していて常に導通が保たれるようになっている。図24(b)″(c)″(d)″はヴィアホールdが正常に明けられず、不良品が形成される過程を示す。つまり、ヴィアホールdの底部に絶縁被膜の残渣iが残っていて内装回路板aの導電層hとヴィアホールdのメッキ層eとが確実に接触していない。このとき絶縁被膜の残渣iの厚さが薄いと初期は導通するが、プリント配線板の使用による熱履歴によってヴィアホールdの底部のメッキ層eが剥離し、図24(d)″に示すように底部に隙間jができて導通しなくなる。
【0004】
ところで上記のような加工方法で形成するヴィアホールdは、不良品の発生を防止するために導電層hの上の樹脂が完全に除去されたか否かを判断する必要があるが、従来にこの判断を正確に行う方法がなかった。特に、上記のように樹脂の残りが少ない場合、メッキ後の導通チェックでは導通が確認されたにも拘わらず、多層プリント配線板の使用中の熱応力によりヴィアホールdのメッキ層eと下層導体としての導電層hとが剥離する現象が認められる。
【0005】
近年、このヴィアホールの穴底の樹脂残りを検査する方法としては、例えば特開平4−248448号公報に開示される方法が知られている。この方法は反射光量の差によって膜状の残渣の有無を判断する方法である。つまり、図25に示すように光源kからの光を絞りm、レンズnを介してヴィアホールdに照射し、導電層hで反射する反射光を受光器pで受光し、この受光量で残渣iの有無を判断している。図25(a)は残渣iのない良品の場合であり、図25(b)は残渣iが残っている不良品の場合である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来例にあっては、上記のように検査する場合、初期導通に問題がないが、使用中に断線するような微細な膜の残渣iを判断することは不可能であり、不良品の発生を充分に抑えることができるものでなかった。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、絶縁被膜の残存の有無を確実に判断でき、ヴィアホールの接続不良をなくして不良品の発生を抑えることができるプリント配線板のヴィアホールの検査方法を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の請求項1のプリント配線板のヴィアホールの検査方法は、プリント配線板1の絶縁層2を介してヴィアホール3にてその下層導体4と上層導体との導通をとるために、下層導体4上の絶縁層2を除去して下層導体4の表面を露出させる工程を有する製造方法で製造されるプリント配線板1のヴィアホール3の検査方法において、下層導体4の表面に表面処理層6を設けると共にヴィアホール3を形成するための絶縁層除去処理において表面処理層6まで除去して絶縁被膜7の残存を下層導体4の表面層の状態で判定することを特徴とするものである。この場合、下層導体6の表面に形成される表面処理層6の有無を判定することで絶縁被膜7の残存の有無を判断することができ、絶縁被膜7の残存が微小な場合でも正確な良否判定ができる。これによりヴィアホール3の接続不良をなくして不良品の発生を抑えることができる。
【0009】
また、下層導体4の表面の状態を明確にするために、下層導体4の表面に表面処理層6として酸化被膜やメッキ被膜の表面被膜6aを形成し、ヴィアホール3を形成するための絶縁層除去処理において表面被膜6aまで除去することを特徴とする。この場合、下層導体4の表面に明確に区別された酸化被膜やメッキ被膜の表面被膜6aを形成し、酸化被膜やメッキ被膜の表面被膜6aの有無を判定することで絶縁被膜7の残存の有無を判断するのでより絶縁被膜7の残存の有無を正確に判断することができる。
【0010】
また、表面処理層6として形成された表面被膜6aを除去する手段として、化学処理を用いることを特徴とする。この場合、複数個のヴィアホール3を同時に処理することが可能となる。
【0011】
また、検査時にヴィアホール3の壁面及び底面が乾いた場合、検査終了後に界面活性剤を含む液に浸すことによって親水性を持たせることを特徴とする。この場合、検査中にヴィアホール3の壁面及び底面が乾いても後工程であるメッキのつきまわり性、及び密着性をよくすることができる。
【0012】
また本発明の請求項2のプリント配線板のヴィアホールの検査方法は、プリント配線板1の絶縁層2を介してヴィアホール3にてその下層導体4と上層導体との導通をとるために、下層導体4上の絶縁層2を除去して下層導体4の表面を露出させる工程を有する製造方法で製造されるプリント配線板1のヴィアホール3 の検査方法において、下層導体4の表面に表面処理層6を設けると共にヴィアホール3を形成するための絶縁層除去処理において表面処理層6まで除去して絶縁被膜7の残存を下層導体4の表面層の状態で判定することを特徴とするものである。この場合、下層導体6の表面に形成される表面処理層6の有無を判定することで絶縁被膜7の残存の有無を判断することができ、絶縁被膜7の残存が微小な場合でも正確な良否判定ができる。これによりヴィアホール3の接続不良をなくして不良品の発生を抑えることができる。
【0013】
また、下層導体4の表面の状態を明確にするために、下層導体4の表面に表面処理層6として酸化被膜やメッキ被膜の表面被膜6aを形成し、ヴィアホール3を形成するための絶縁層除去処理において表面被膜6aまで除去することを特徴とする。この場合、下層導体4の表面に明確に区別された酸化被膜やメッキ被膜の表面被膜6aを形成し、酸化被膜やメッキ被膜の表面被膜6aの有無を判定することで絶縁被膜7の残存の有無を判断するのでより絶縁被膜7の残存の有無を正確に判断することができる。
【0014】
また、表面処理層6として形成された表面被膜6aを除去する手段として、化学処理を用いることを特徴とする。この場合、複数個のヴィアホール3を同時に処理することが可能となる。
【0015】
また、検査時にヴィアホール3の壁面及び底面が乾いた場合、その部分に蒸気を吹き付けることにより親水性を持たせることを特徴とする。この場合、検査中にヴィアホール3の壁面及び底面が乾いても後工程であるメッキのつきまわり性、及び密着性をよくすることができる。ヴィアホール3の壁面及び底部に気泡が付着する不良を低減できる。
【0016】
また本発明の請求項3のプリント配線板のヴィアホールの検査方法は、プリント配線板1の絶縁層2を介してヴィアホール3にてその下層導体4と上層導体との導通をとるために、下層導体4上の絶縁層2を除去して下層導体4の表面を露 出させる工程を有する製造方法で製造されるプリント配線板1のヴィアホール3の検査方法において、下層導体4の表面に表面処理層6を設けると共にヴィアホール3を形成するための絶縁層除去処理において表面処理層6まで除去して絶縁被膜7の残存を下層導体4の表面層の状態で判定することを特徴とするものである。この場合、下層導体6の表面に形成される表面処理層6の有無を判定することで絶縁被膜7の残存の有無を判断することができ、絶縁被膜7の残存が微小な場合でも正確な良否判定ができる。これによりヴィアホール3の接続不良をなくして不良品の発生を抑えることができる。
【0017】
また、下層導体4の表面の状態を明確にするために、下層導体4の表面に表面処理層6として酸化被膜やメッキ被膜の表面被膜6aを形成し、ヴィアホール3を形成するための絶縁層除去処理において表面被膜6aまで除去することを特徴とする。この場合、下層導体4の表面に明確に区別された酸化被膜やメッキ被膜の表面被膜6aを形成し、酸化被膜やメッキ被膜の表面被膜6aの有無を判定することで絶縁被膜7の残存の有無を判断するのでより絶縁被膜7の残存の有無を正確に判断することができる。
【0018】
また、表面処理層6として形成された表面被膜6aを除去する手段として、化学処理を用いることを特徴とする。この場合、複数個のヴィアホール3を同時に処理することが可能となる。
【0019】
また、検査時にヴィアホール3の壁面及び底部が乾くことがないように常に親水性を持たせるため、検査を化学処理後の水洗槽8にて行うことを特徴とする。この場合、常に親水性を持たせることにより、後工程であるメッキのつきまわり性、及び密着性をよくすることができる。
【0020】
また本発明の請求項4のプリント配線板のヴィアホールの検査方法は、プリント配線板1の絶縁層2を介してヴィアホール3にてその下層導体4と上層導体との導通をとるために、下層導体4上の絶縁層2を除去して下層導体4の表面を露 出させる工程を有する製造方法で製造されるプリント配線板1のヴィアホール3の検査方法において、下層導体4の表面に表面処理層6を設けると共にヴィアホール3を形成するための絶縁層除去処理において表面処理層6まで除去して絶縁被膜7の残存を下層導体4の表面層の状態で判定することを特徴とするものである。この場合、下層導体6の表面に形成される表面処理層6の有無を判定することで絶縁被膜7の残存の有無を判断することができ、絶縁被膜7の残存が微小な場合でも正確な良否判定ができる。これによりヴィアホール3の接続不良をなくして不良品の発生を抑えることができる。
【0021】
また、下層導体4の表面の状態を明確にするために、下層導体4の表面に表面処理層6として酸化被膜やメッキ被膜の表面被膜6aを形成し、ヴィアホール3を形成するための絶縁層除去処理において表面被膜6aまで除去することを特徴とする。この場合、下層導体4の表面に明確に区別された酸化被膜やメッキ被膜の表面被膜6aを形成し、酸化被膜やメッキ被膜の表面被膜6aの有無を判定することで絶縁被膜7の残存の有無を判断するのでより絶縁被膜7の残存の有無を正確に判断することができる。
【0022】
また、表面処理層6として形成された表面被膜6aを除去する手段として、化学処理を用いることを特徴とする。この場合、複数個のヴィアホール3を同時に処理することが可能となる。
【0023】
また、プリント配線板1をガラス9により挟み込んで固定した状態で検査することを特徴とする。この場合、プリント配線板1をガラス9により挟み込んで固定することによりプリント配線板1の反りが改善される。これにより検査用カメラ10の焦点が合わせやすくなる。
【0024】
また本発明の請求項5のプリント配線板のヴィアホールの検査方法は、プリント配線板1の絶縁層2を介してヴィアホール3にてその下層導体4と上層導体との導通をとるために、下層導体4上の絶縁層2を除去して下層導体4の表面を露 出させる工程を有する製造方法で製造されるプリント配線板1のヴィアホール3の検査方法において、下層導体4の表面に表面処理層6を設けると共にヴィアホール3を形成するための絶縁層除去処理において表面処理層6まで除去して絶縁被膜7の残存を下層導体4の表面層の状態で判定することを特徴とするものである。この場合、下層導体6の表面に形成される表面処理層6の有無を判定することで絶縁被膜7の残存の有無を判断することができ、絶縁被膜7の残存が微小な場合でも正確な良否判定ができる。これによりヴィアホール3の接続不良をなくして不良品の発生を抑えることができる。
【0025】
また、下層導体4の表面の状態を明確にするために、下層導体4の表面に表面処理層6として表面を粗面化した粗面層6bを形成し、ヴィアホール3を形成するための絶縁層除去処理において粗面層6bまで除去してこの部分の表面を平滑化させることを特徴とする。この場合、下層導体4の表面に明確に区別された粗面層6bを形成し、粗面層6bの有無を判定することで絶縁被膜7の有無を判断するのでより絶縁被膜7の残存の有無を正確に判断することができる。また下層導体4の表面に粗面層6bを形成することで絶縁層2と下層導体4との密着性を向上させることができる。
【0026】
また、表面処理層6として形成された粗面層6bを除去して平滑化する手段として、化学処理を用いることを特徴とする。この場合、複数個のヴィアホール3を同時に処理することが可能となる。
【0027】
また、検査時にヴィアホール3の壁面及び底面が乾いた場合、検査終了後に界面活性剤を含む液に浸すことによって親水性を持たせることを特徴とする。この場合、検査中にヴィアホール3の壁面及び底面が乾いても後工程であるメッキのつきまわり性、及び密着性をよくすることができる。
【0028】
また本発明の請求項6のプリント配線板のヴィアホールの検査方法は、プリント配線板1の絶縁層2を介してヴィアホール3にてその下層導体4と上層導体と の導通をとるために、下層導体4上の絶縁層2を除去して下層導体4の表面を露出させる工程を有する製造方法で製造されるプリント配線板1のヴィアホール3の検査方法において、下層導体4の表面に表面処理層6を設けると共にヴィアホール3を形成するための絶縁層除去処理において表面処理層6まで除去して絶縁被膜7の残存を下層導体4の表面層の状態で判定することを特徴とするものである。この場合、下層導体6の表面に形成される表面処理層6の有無を判定することで絶縁被膜7の残存の有無を判断することができ、絶縁被膜7の残存が微小な場合でも正確な良否判定ができる。これによりヴィアホール3の接続不良をなくして不良品の発生を抑えることができる。
【0029】
また、下層導体4の表面の状態を明確にするために、下層導体4の表面に表面処理層6として表面を粗面化した粗面層6bを形成し、ヴィアホール3を形成するための絶縁層除去処理において粗面層6bまで除去してこの部分の表面を平滑化させることを特徴とする。この場合、下層導体4の表面に明確に区別された粗面層6bを形成し、粗面層6bの有無を判定することで絶縁被膜7の有無を判断するのでより絶縁被膜7の残存の有無を正確に判断することができる。また下層導体4の表面に粗面層6bを形成することで絶縁層2と下層導体4との密着性を向上させることができる。
【0030】
また、表面処理層6として形成された粗面層6bを除去して平滑化する手段として、化学処理を用いることを特徴とする。この場合、複数個のヴィアホール3を同時に処理することが可能となる。
【0031】
また、検査時にヴィアホール3の壁面及び底面が乾いた場合、その部分に蒸気を吹き付けることにより親水性を持たせることを特徴とする。この場合、検査中にヴィアホール3の壁面及び底面が乾いても後工程であるメッキのつきまわり性、及び密着性をよくすることができる。ヴィアホール3の壁面及び底部に気泡が付着する不良を低減できる。
【0032】
また本発明の請求項7のプリント配線板のヴィアホールの検査方法は、プリント配線板1の絶縁層2を介してヴィアホール3にてその下層導体4と上層導体との導通をとるために、下層導体4上の絶縁層2を除去して下層導体4の表面を露出させる工程を有する製造方法で製造されるプリント配線板1のヴィアホール3の検査方法において、下層導体4の表面に表面処理層6を設けると共にヴィアホール3を形成するための絶縁層除去処理において表面処理層6まで除去して絶縁被膜7の残存を下層導体4の表面層の状態で判定することを特徴とするものである。この場合、下層導体6の表面に形成される表面処理層6の有無を判定することで絶縁被膜7の残存の有無を判断することができ、絶縁被膜7の残存が微小な場合でも正確な良否判定ができる。これによりヴィアホール3の接続不良をなくして不良品の発生を抑えることができる。
【0033】
また、下層導体4の表面の状態を明確にするために、下層導体4の表面に表面処理層6として表面を粗面化した粗面層6bを形成し、ヴィアホール3を形成するための絶縁層除去処理において粗面層6bまで除去してこの部分の表面を平滑化させることを特徴とする。この場合、下層導体4の表面に明確に区別された粗面層6bを形成し、粗面層6bの有無を判定することで絶縁被膜7の有無を判断するのでより絶縁被膜7の残存の有無を正確に判断することができる。また下層導体4の表面に粗面層6bを形成することで絶縁層2と下層導体4との密着性を向上させることができる。
【0034】
また、表面処理層6として形成された粗面層6bを除去して平滑化する手段として、化学処理を用いることを特徴とする。この場合、複数個のヴィアホール3を同時に処理することが可能となる。
【0035】
また、検査時にヴィアホール3の壁面及び底部が乾くことがないように常に親水性を持たせるため、検査を化学処理後の水洗槽8にて行うことを特徴とする。この場合、常に親水性を持たせることにより、後工程であるメッキのつきまわり性、及び密着性をよくすることができる。
【0036】
また本発明の請求項8のプリント配線板のヴィアホールの検査方法は、プリント配線板1の絶縁層2を介してヴィアホール3にてその下層導体4と上層導体との導通をとるために、下層導体4上の絶縁層2を除去して下層導体4の表面を露出させる工程を有する製造方法で製造されるプリント配線板1のヴィアホール3の検査方法において、下層導体4の表面に表面処理層6を設けると共にヴィアホール3を形成するための絶縁層除去処理において表面処理層6まで除去して絶縁被膜7の残存を下層導体4の表面層の状態で判定することを特徴とするものである。この場合、下層導体6の表面に形成される表面処理層6の有無を判定することで絶縁被膜7の残存の有無を判断することができ、絶縁被膜7の残存が微小な場合でも正確な良否判定ができる。これによりヴィアホール3の接続不良をなくして不良品の発生を抑えることができる。
【0037】
また、下層導体4の表面の状態を明確にするために、下層導体4の表面に表面処理層6として表面を粗面化した粗面層6bを形成し、ヴィアホール3を形成するための絶縁層除去処理において粗面層6bまで除去してこの部分の表面を平滑化させることを特徴とする。この場合、下層導体4の表面に明確に区別された粗面層6bを形成し、粗面層6bの有無を判定することで絶縁被膜7の有無を判断するのでより絶縁被膜7の残存の有無を正確に判断することができる。また下層導体4の表面に粗面層6bを形成することで絶縁層2と下層導体4との密着性を向上させることができる。
【0038】
また、表面処理層6として形成された粗面層6bを除去して平滑化する手段として、化学処理を用いることを特徴とする。この場合、複数個のヴィアホール3を同時に処理することが可能となる。
【0039】
また、プリント配線板1をガラス9により挟み込んで固定した状態で検査することを特徴とする。この場合、プリント配線板1をガラス9により挟み込んで固定することによりプリント配線板1の反りが改善される。これにより検査用カメ ラ10の焦点が合わせやすくなる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0041】
プリント配線板1は、両面に回路を形成した両面板の上に樹脂等の絶縁層2を一体に設け、絶縁層2の上に回路を形成し、絶縁層2の上面から下面に亙る経由穴であるヴィアホール3を形成し、ヴィアホール3の内面にメッキ等の処理をして内部回路である下層導体4と絶縁層2の上の回路である上層導体とを導通させるものである。そして本発明はプリント配線板1を製造するとき絶縁層2に穿孔したヴィアホール3の貫通状態を検査する方法であり、以下、その検査する方法の実施の形態について述べる。
【0042】
先ず、図1に示す実施の形態から述べる。
【0043】
図1(a)のように内部回路となる下層導体4の表面には表面処理層6を設けてあり、この表面処理層6の上には絶縁層2を一体に設けてある。下層導体4は銅のような導体層である。下層導体4の表面に形成する表面処理層6は変色層6′であり、この変色層6′は例えば酸化被膜やメッキ層の表面被膜6aである。絶縁層2は例えばエポキシ系樹脂である。そしてプリント配線板1の絶縁層2には絶縁層2の上面から下層導体4の表面まで貫通するようにヴィアホール3が穿孔され、ヴィアホール3が表面処理層6である変色層6′まで穿孔されたか、否かを図1(b)(c)のように検査用カメラ10にて検査して良品であるか不良品であるかを判定する。図1(b)は検査用カメラ10が変色層6′の除去された下層導体4を認識した場合であり、絶縁被膜7が完全に除去されたとみなし、良品とする。図1(c)は検査用カメラ10が変色層6′を認識した場合であり、絶縁被膜7が完全に除去されていないとみなし、不良品とする。エポキシ系の絶縁被膜7は検査用カメラ10でモニタリングが不可能であり、変色層6′の有無で判定することにより正確に判定できる。
【0044】
次に図2に示す実施の形態について述べる。
【0045】
本例も上記例と基本的に同じであるが、下層導体4の表面に設ける表面処理層6は本例の場合、粗面化処理をした粗面層6bである。そしてプリント配線板1の絶縁層2には絶縁層2の上面から下層導体4の表面まで貫通するようにヴィアホール3が穿孔され、ヴィアホール3が表面処理層6である粗面層6bまで穿孔されて表面が平滑にされたか、否かを図2(b)(c)のように検査用カメラ10にて検査して良品であるか不良品であるかを判定する。図2(b)は検査用カメラ10が粗面層6bの除去されて平滑にされた下層導体4を認識した場合であり、絶縁被膜7が完全に除去されたとみなし、良品とする。図2(c)は検査用カメラ10が平滑されていない粗面層6bを認識した場合であり、絶縁被膜7が完全に除去されていないとみなし、不良品とする。このようにして検査することで残った絶縁被膜7の厚さがサブミクロンオーダーの薄さの場合でも、正確な良否判定が可能である。
【0046】
次に図3に示す実施の形態について述べる。
【0047】
図3(a)のような下層導体4の表面に図3(b)に示すように表面処理層6として酸化被膜のような表面被膜6aを形成してあり、酸化被膜のような表面被膜6aの上には図3(c)に示すように絶縁層2を形成してある。銅のような導体層からなる下層導体4の表面に表面被膜6aとして酸化被膜を形成する場合、例えば具体的処理として酸素雰囲気中での加熱処理、酸素雰囲気中でのプラズマ処理等がある。そしてプリント配線板1の絶縁層2には絶縁層2の上面から下層導体4の表面まで貫通するようにヴィアホール3が穿孔され、酸化被膜のような表面被膜6aまで穿孔されて表面被膜6aが除去されたか、否かを図3(d)(e)のように検査用カメラ10にて検査して良品であるか不良品であるかを判定する。図3(d)は検査用カメラ10が表面被膜6aの除去された下層導体4を認識した場合であり、絶縁被膜7が完全に除去されたとみなし、良品とする。図3(e)は検査用カメラ10が表面被膜6aを認識した場合であり、絶縁被膜7が完全に除去されていないとみなし、不良品とする。このように検査することで導体表面層の状態変化が明確化されるため、モニタリングによる識別がしやすくなり、正確な検査が可能となる。
【0048】
次に図4に示す実施の形態について述べる。
【0049】
図4(a)のような下層導体4の表面に図4(b)に示すように表面処理層6として粗面化した粗面層6bを形成してあり、粗面層6bの上には図4(c)に示すように絶縁層2を形成してある。銅のような導体層からなる下層導体6の表面に粗面化した粗面層6bを形成する場合、例えば、薬液によるCZ処理やブラウン処理等がある。そしてプリント配線板1の絶縁層2には絶縁層2の上面から下層導体4の表面まで貫通するようにヴィアホール3が穿孔され、粗面層6bまで穿孔されて表面が平滑にされたか、否かを図4(d)(e)のように検査用カメラ10にて検査して良品であるか不良品であるかを判定する。図4(d)は検査用カメラ10が表面の平滑にされた下層導体4を認識した場合であり、絶縁被膜7が完全に除去されたとみなし、良品とする。図4(e)は検査用カメラ10が粗面層6bを認識した場合であり、絶縁被膜7が完全に除去されていないとみなし、不良品とする。このように検査することで導体表面層の状態変化が明確にされるため、モニタリングによる識別がしやすくなり、正確な検査が可能となる。下層導体4の表面を粗面化することにより、下層導体4と絶縁層2の密着性が向上する。
【0050】
次に図5に示す実施の形態について述べる。
【0051】
図5(a)のような下層導体4の表面に図5(b)に示すように黒化処理して表面処理層6を形成してあり、表面処理層6の上には図5(c)に示すように絶縁層2を形成してある。上記黒化処理は、例えば亜塩素酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、リン酸三ナトリウムの3種の混液(強アルカリ)を用いる。この黒化処理された表面処理層6は微細な凹凸の酸化銅被膜で覆われた状態であり、酸化被膜のような表面被膜6aと粗面層6bとの両方が形成された状態である。そしてプリント配線板1の絶縁層2には絶縁層2の上面から下層導体4の表面まで貫通するようにヴィアホール3が穿孔され、表面処理層6まで穿孔されて表面が平滑にされたか、否かを図5(d)(e)のように検査用カメラ10にて検査して良品であるか不良品であるかを判定する。図5(d)は検査用カメラ10が表面が平滑にされた下層導体4を認識した場合であり、絶縁被膜7が完全に除去されたとみなし、良品とする。図5(e)は検査用カメラ10が酸化被膜のような表面皮膜6aや粗面層6bを認識した場合であり、絶縁被膜7が完全に除去されていないとみなし、不良品とする。この場合、下層導体4の表面処理層6として酸化被膜のような変色した表面被膜6a及び粗面化された粗面層6bの両方を同時に形成でき、検査の正確さが一層図れる。
【0052】
次に図6に示す参考例について述べる。
【0053】
図6(a)に示すように銅の導体層よりなる下層導体4の表面には表面処理層6として酸化被膜やメッキ被膜のような表面被膜6aまたは粗面層6bを設けてあり、表面被膜6aや粗面層6bの上にはエポキシ樹脂のような絶縁層2を一体に設けてある。図6では表面処理層6が粗面層6bである場合を示している。そしてプリント配線板1の絶縁層2には絶縁層2の上面から下層導体4の表面まで貫通するようにヴィアホール3が穿孔されるのであるが、絶縁層2の部分では図6(b)に示すように赤外線レーザ12にて穿孔され、底部に残った絶縁被膜7と表面処理層6の部分では図6(c)に示すように紫外線レーザ13にて絶縁被膜7や表面処理層6の除去、下層導体4の平滑化がされる。このように絶縁被膜7と表面処理層6の部分では紫外線レーザ13にて処理するので、絶縁層2の絶縁被膜7の除去と酸化被膜のような表面被膜6aの除去、あるいは絶縁層2の絶縁被膜7の除去と、粗面層6bの除去や平滑化が同時にできる。また絶縁層2にヴィアホール3を穿孔するときは赤外線レーザ12で行うが、赤外線レーザ12は熱加工であり、エッチングレートは高い。それ故、生産性が高い。赤外線レーザ12としては炭酸ガスレーザが一般的である。
【0054】
次に図7に示す実施の形態について述べる。
【0055】
図7(a)に示すように銅の導体層よりなる下層導体4の表面には表面処理層6として酸化被膜やメッキ被膜のような表面被膜6aまたは粗面層6bを設けてあり、表面被膜6aや粗面層6bの上にはエポキシ樹脂のような絶縁層2を一体に設けてある。図7では表面処理層6が酸化被膜のような表面被膜6aである場合を示している。そしてプリント配線板1の絶縁層2には絶縁層2の上面から下層導体4の表面まで貫通するようにヴィアホール3が穿孔されるのであるが、絶縁層2の部分では図7(b)に示すように赤外線レーザ12にて穿孔され、底部に残った絶縁被膜7と表面処理層6の部分では図7(c)に示すように化学処理により絶縁被膜7の除去と表面被膜6aの除去、あるいは絶縁被膜7の除去と粗面層6bの除去や平滑化が行われる。この化学処理は化学処理液35に浸漬されることにより行われる。この化学処理を行う薬品としては過マンガン酸カリウムが好ましい。この処理条件としては、温度60〜100℃、時間5〜20分程度が好ましい。下層導体4の粗面層6bの平滑化をする場合は、過マンガン酸カリウムのみでは困難なため、後工程として、導体層のエッチング処理にて平滑化を行う。その場合、処理液は導体層を溶解させることができるものであればいかなるものでもかまわないが、エッチングレートは多くても5μm程度に抑えた方がよい。このように化学処理することで多数個のヴィアホール3を同時に処理することが可能になり、低コスト化が可能になる。また化学処理の特徴としては、多数個のヴィアホール3を同時に処理することが可能であるため、ヴィアホール3の穴数が多くなる程、低いランニングコスト化が図れるメリットがある。
【0056】
次に図8に示す参考例について述べる。
【0057】
図8(a)に示すように銅の導体層よりなる下層導体4の表面には表面処理層6として酸化被膜やメッキ被膜のような表面被膜6aまたは粗面層6bを設けてあり、表面被膜6aや粗面層6bの上にはエポキシ樹脂のような絶縁層2を一体に設けてある。図8では表面処理層6が粗面層6bである場合を示している。そしてプリント配線板1の絶縁層2には絶縁層2の上面から下層導体4の表面まで貫通するようにヴィアホール3が穿孔されるのであるが、絶縁層2の部分では図8(b)に示すように炭酸ガスレーザ12aにて穿孔され、底部に残った絶縁被膜7と表面処理層6の部分では図8(c)に示すようにブラスト用粉末14を吹き付けるブラスト加工で行われる。このブラスト加工は例えば、ブラスト用粉末14としての粒径5μmのアルミナ粉末をエア圧5Kg/cm2で数秒吹き付けることで行われる。このブラスト加工により、絶縁被膜7の除去と表面被膜6aの除去、あるいは絶縁被膜7の除去と粗面層6bの除去や平滑化が同時に行われる。またブラスト加工することで多数個のヴィアホール3を同時に加工することが可能である。
【0058】
次に図9に示す参考例について述べる。
【0059】
図9(a)に示すように銅の導体層よりなる下層導体4の表面には表面処理層6として酸化被膜やメッキ被膜のような表面被膜6aまたは粗面層6bを設けてあり、表面被膜6aや粗面層6bの上にはエポキシ樹脂のような絶縁層2を一体に設けてある。図9では表面処理層6が粗面層6bである場合を示している。そしてプリント配線板1の絶縁層2には絶縁層2の上面から下層導体4の表面まで貫通するようにヴィアホール3が穿孔されるのであるが、絶縁層2の部分では図9(b)に示すように炭酸ガスレーザ12aにて穿孔され、底部に残った表面処理層6の部分では図9(c)に示すようにプラズマ15をあてて表面被膜6aの除去、あるいは粗面層6bの除去や平滑化が行われる。プラズマ15で処理するときは真空槽を0.0001Torrまで排気した後、Arガス(流量50cc/min)とO2ガス(流量50cc/min)の混合ガス若しくはCF4(流量50cc/min)を追加投入し、0.1Torrとする。そしてこの槽にプリント配線板1を投入し、プラズマ印加電力60Wを数分間付与する。このようにプラズマ15をあてて処理するとヴィアホール3に親水性を持たせることが可能となる。
【0060】
次に図10に示す実施の形態について述べる。
【0061】
図10(a)に示すように銅の導体層よりなる下層導体4の表面には表面処理層6として酸化被膜やメッキ被膜のような表面被膜6aまたは粗面層6bを設けてあり、表面被膜6aや粗面層6bの上にはエポキシ樹脂のような絶縁層2を一体に設けてある。図10では表面処理層6が粗面層6bである場合を示している。そしてプリント配線板1の絶縁層2には絶縁層2の上面から下層導体4の表面まで貫通するようにヴィアホール3が穿孔されるのであるが、絶縁層2の部分では図10(b)に示すように炭酸ガスレーザ12aにて穿孔され、底部に残った表面処理層6の部分では上述せるように表面被膜6aの除去、あるいは粗面層6bの除去や平滑化が行われる。そして図10(c)に示すようにヴィアホール3の穿孔状態が光源25からの光の反射を受光器26で検知したりして検査されて良品か不良品か判定される。このように検査されたプリント配線板1は図10(d)に示すように界面活性剤を含む液16に浸漬されて親水性が持たせられ、このように親水性を持たせた状態で図10(e)に示すようにメッキ槽17に入れられてメッキ処理される。このように界面活性剤を含む液に浸漬させて親水性を持たせることにより、検査中にヴィアホール3の壁面や底面が乾いても後工程であるメッキのつきまわり性、及び密着性をよくすることができる。
【0062】
次に図11に示す実施の形態について述べる。
【0063】
図11(a)に示すように銅の導体層よりなる下層導体4の表面には表面処理層6として酸化被膜やメッキ被膜のような表面被膜6aまたは粗面層6bを設けてあり、表面被膜6aや粗面層6bの上にはエポキシ樹脂のような絶縁層2を一体に設けてある。そしてプリント配線板1の絶縁層2には絶縁層2の上面から下層導体4の表面まで貫通するようにヴィアホール3が穿孔されるのであるが、絶縁層2の部分では図11(b)に示すように炭酸ガスレーザ12aにて穿孔され、底部に残った表面処理層6の部分では上述せるように表面被膜6aの除去、あるいは粗面層6bの除去や平滑化が行われる。そして図11(c)に示すようにヴィアホール3の穿孔状態が光源25からの光の反射を受光器26で検知したりして検査されて良品か不良品か判定される。このように検査されたプリント配線板1は図11(d)に示すように蒸気18を吹き付けることにより親水性が持たせられ、このように親水性を持たせた状態で図11(e)に示すようにメッキ槽17に入れられてメッキ処理される。このように蒸気18を吹き付けて親水性を持たせることにより、検査中にヴィアホール3の壁面や底面が乾いても後工程であるメッキのつきまわり性、及び密着性をよくすることができる。またヴィアホール3の壁面、底部に気泡が付着する不良が低減できる。つまり、親水性を持たせないとメッキするとき図11(f)に示すように気泡19ができるおそれがある。
【0064】
次に図12に示す実施の形態について説明する。
【0065】
図12(a)に示すように銅の導体層よりなる下層導体4の表面には表面処理層6として酸化被膜やメッキ被膜のような表面被膜6aまたは粗面層6bを設けてあり、表面被膜6aや粗面層6bの上にはエポキシ樹脂のような絶縁層2を一体に設けてある。そしてプリント配線板1の絶縁層2には絶縁層2の上面から下層導体4の表面まで貫通するようにヴィアホール3が穿孔されるのであるが、絶縁層2の部分では図12(b)に示すように炭酸ガスレーザ12aにて穿孔され、底部に残った表面処理層6の部分では上述せるように表面被膜6aの除去、あるいは粗面層6bの除去や平滑化が行われる。そして図12(c)に示すようにヴィアホール3の穿孔状態が光源25からの光の反射を受光器26で検知したりして検査されて良品か不良品か判定されるが、この検査が化学処理後の水洗槽8にて行われる。そして水洗槽8に浸漬させて検査することでプリント配線板1に親水性を持たせた状態でメッキ槽17に入れられてメッキ処理される。このように水洗槽8に浸漬させて親水性を持たせることにより、後加工であるメッキのつきまわり性、及び密着性をよくすることができる。またヴィアホール3の壁面、底部に気泡が付着する不良が低減できる。
【0066】
次に図13に示す実施の形態について説明する。
【0067】
ヴィアホール3が穿孔されたプリント配線板1を検査するとき純水21を入れた水槽22内にプリント配線板1を入れ、この状態で検査用カメラ10にて行うが、本例の場合、図13(a)に示すように挟み込み治具23の2枚のガラス9間にプリント配線板1を挟み込んで行われる。このようにガラス9間に挟み込んで固定することによりプリント配線板1の反りが改善され、検査用カメラ10の焦点が合わせやすくなる。つまり、ガラス9で挟み込んでいないと、図13(b)に示すようにプリント配線板1が反って検査用カメラ10の焦点が合わせにくく、正確な検査ができない。
【0068】
次に図14、図15に示す実施の形態について述べる。
【0069】
ヴィアホール3が穿孔されたプリント配線板1を検査するとき、光源25からの光の反射を受光器26で検知することで行われるが、図14(a)に示すように下層導体4に至るまで穿孔されて反射光量が大きい場合は良品と判断され、図14(b)に示すように下層導体4に至るまで穿孔されなくて反射光量が少ないときは絶縁被膜7が残っていると判断される。そして絶縁被膜7が残っていると判断されると、図14(c)に示すように紫外線レーザ13が当てられて下層導体4の表面まで穿孔され、図14(d)に示すようにヴィアホール3の検査が行われ、反射光量が多いときは良品と判断される。つまり、図15(a)のように検査して不良箇所を発見した場合、その不良箇所を図15(b)に示すようにコンピュータ27に記憶保存し、不良箇所のみを図15(c)に示すように加工する。このようにすることで検査しながら不良品の再生ができる。上記紫外線レーザ13は例えば、エキシマレーザで2J/cm2、10ショット程度照射する。
【0070】
次に図16に示す実施の形態について述べる。
【0071】
従来例の場合、図16(b)(c)に示すように光源25からの光を絞り27、レンズ28を通してプリント配線板1のヴィアホール3の底面に当てて反射光を受光器26に受光して図16(b)のような良品であるか、図16(c)のような不良品であるかを判断しているが、このような検査方法では高速検査ができないという問題がある。そこで本発明では、図16(a)に示すように光源25としてリング照明5aを用いてプリント配線板1の全面に光を当て、複数のヴィアホール3からの反射光をfθレンズ29、ガルバノ光学系36を介して受光器26で受光することで検査するようになっている。このように検査することで複数のヴィアホール3を同時に検査できて高速検査が可能である。
【0072】
次に図17に示す実施の形態について述べる。
【0073】
本例の場合、プリント配線板1のヴィアホール3の底面の状態を検査用カメラ10により撮像し、この光量分布によって判定することで絶縁被膜7の残存状態を評価するようになっている。従来例のような光源25からの光を絞り27、レンズ28を通してプリント配線板1のヴィアホール3の底面に当てて反射光を受光器26に受光して良品であるか、不良品であるかを判断する方法では微小な導体の表面の分布変化を判別することができないが、本発明では光量分布を2値処理あるいは濃淡処理することよって2次元の画像として表現できるために下層導体4の表面の変化を2次元の画像から判別でき、正確な検査が可能となる。図17(a)は良品を検査した場合で図17(a)′は良品のときの画像30aであり、図17(b)は不良品を検査したときであり、図17(b)′は不良品のときの画像30bである。
【0074】
次に図18に示す実施の形態について述べる。
【0075】
光源25からの光を絞り27、レンズ28を通してプリント配線板1のヴィアホール3の底面に当てて反射光を受光器26で受光して良品であるか、不良品であるかを判定するが、本例の場合、反射光を受光器26で受光するとき特定の波長の光だけを抽出し、その光量あるいは光量分布によって絶縁被膜7の残存状態を評価するようになっている。例えば、図に示すように受光器26で受光する手前にバンドパスフィルター31を設けて特定波長域だけを抽出できるようになっている。図18(a)は良品を検査した状態であり、図18(a)′のように良品である特定波長域32の所定量以上の光量を検出しており、図18(b)は不良品を検査した状態であり、図18(b)′のように特定波長域32の所定量以下の光量しか検出していない。つまり、全部の波長域の光量を検出するようにすると光量だけでは良品と不良品に差が認められないことが起こることがあるが、上記のように特定な領域だけを抽出するようにすると微小な下層導体4の表面の変化を判別することができる。
【0076】
次に図19に示す実施の形態について述べる。
【0077】
図17に示すようにプリント配線板1のヴィアホール3の底面の状態を検査用カメラ10により撮像し、この光量分布によって判定することで絶縁被膜7の残存状態を評価するようになっており、光量分布を2値処理あるいは濃淡処理することによって2次元の画像として表現して下層導体4の表面の変化を2次元の画像から判定するようになっているが、本例の場合、下層導体4の表面の変化面積にて判定するようになっている。図19(a)では検査用カメラ10にて画像を取り込み、これを画像処理して変化面積を算出し、この面積が一定面積以上か否かを判定し、一定面積以上なら良品と判定し、一定面積以下なら不良品と判定する。図19(b)では検査用カメラ10にて画像を取り込み、これを画像処理して変化面積を算出し、ヴィアホール3の開口径に対する変化域の割合が一定以上か否かを判定し、一定以上なら良品と判定し、一定以下なら不良品と判定する。
【0078】
次に図20、図21に示す実施の形態について述べる。
【0079】
図20に示すようにプリント配線板1のヴィアホール3の底面の状態を検査用カメラ10により撮像し、この光量分布によって判定することで絶縁被膜7の残存状態を評価するようになっており、光量分布を2値処理あるいは濃淡処理することによって2次元の画像として表現して下層導体4の表面の変化を2次元の画像から判定するようになっているが、本例の場合、下層導体4の表面の変化面積とその形状により判定するようになっている。図20(a)は良品を検査した場合で図20(a)′は変化面積が一定以上で良好な形状の良品のときの画像30aであり、図20(b)は不良品を検査したときであり、図20(b)′は変化面積が一定以上であるが、形状が良好な形状でない不良品のときの画像30bである。つまり、図21に示すように検査用カメラ10にて画像を取り込み、これを画像処理して変化面積を算出し、変化面積が一定以上か否かを判定し、変化面積が一定以下なら不良品と判定し、変化面積が一定以上なら形状が良好であるか否かを判定し、形状が良好なら良品と判定し、形状が良好でないなら不良品と判定する。
【0080】
【実施例】
以下本発明をさらに具体的な実施例により説明する。
【0081】
(1)図22(a)に示すようなFR−4タイプの両面銅張積層板の両面に図22(b)に示すように両面に配線パターンを形成し、エッチング粗面(30℃の塩化銅2%、塩酸7%の溶液に30分浸漬)と呼ばれる表面処理をした。図22(a)は両面銅張積層板で、Aはコア材、Bは下層導体となる銅箔である。図22(b)は銅箔Bをエッチングして内層回路を形成した状態であり、Cは内層回路である。
【0082】
(2)別に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とジシアンジアミドを主成分とする、FR−4タイプの積層板の製造に一般的に使用されるエポキシ樹脂ワニスを、コンマコーターを用いて、18μm厚さの銅張り積層板用銅箔の接着面(マット)に乾燥後の厚さが70μmとなるように塗工して150℃、20分乾燥して半硬化(Bステージ)した、樹脂付き銅箔を準備した。図22(a)′は上層導体となる銅張り積層板用の銅箔Dを示し、図22(b)′は銅箔Dに上記樹脂よりなる絶縁層を塗工した状態であり、Eは絶縁層である。
【0083】
(3)次いで、(1)のように表面処理を施した配線パターン済内層用基板の両面に(2)のような樹脂付き銅箔を図22(c)に示すように積層し、30kg/cm2、170℃、120分間加熱加圧成形して図22(d)のように一体化した。図22(c)(d)はこの加熱加圧成形を行う真空プレス成形の状態を示し、図22(c)でFは(1)で表面処理した黒化処理部である。
【0084】
(4)次いで、上記のようにして接着した表層の銅箔Dに対して、エッチングレジストフィルム(ドライフィルム)を貼着し、露光した後、銅箔をエッチングして、図22(e)に示すようにφ100μmのヴィアホールを形成する位置の銅箔を除去した。なお、ヴィアホールを形成する位置は内層用基板の配線パターンが存在する部分に設定した。
【0085】
(5)さらに炭酸ガスレーザを用いて図22(f)に示すようにヴィアホールを形成した。このときの炭酸ガスレーザは、出力60W、400mJ/pulsのビームを加工面でもエネルギー密度が300mJ/mm2、且つ予め除去した銅箔のエッチング径より大きくなるように銅箔除去部分(樹脂の露出部分)に照射する。図22(f)でGはレーザである。
【0086】
(6)次いで、形成されたヴィアホール内部の導体層上に残存した絶縁物の除去を実施する。シプレイ社のMLB211液に80℃、5分間浸漬する膨潤処理の後、図22(g)に示すように過マンガン酸含有液であるシプレイ社のMLB213液を80℃に加温した液中に5分間浸漬させて酸化分解処理を行い、次いで水洗し、その後10%硫酸水溶液に5分間浸漬して処理液残渣を中和後、さらに水洗を行った。さらに図22(h)に示すようにエッチング粗化処理(30℃の塩化銅2%、塩酸7%の溶液に30分浸漬)を行い、中和後、水洗した。図22(g)は過マンガン酸処理の状態で、Hは過マンガン酸液である。図22(h)はエッチング処理の状態であり、Iはエッチング液である。
【0087】
(7)検査を実施した。この検査は前述せる実施の形態で述べているように検査用カメラで行った。図23(a)は所定の状態までヴィアホールが穿孔された良品の状態のものであり、黒化処理されて黒色であった穴底の銅箔が、エッチングによって黒化処理面が除去された銅色となっている。図23(b)は所定の状態までヴィアホールが穿孔されていない不良品の状態のものであり、樹脂が残存していると黒化処理面がエッチング処理されないために穴底は黒色となっている。図23でJはヴィアホール、Kは黒色部分、Lは銅色に変色した部分を示す。
【0088】
(8)ヴィアホールの穴の親水性を確保した。
【0089】
(9)次いでヴィアホールに導電性物質を付与するため、図22(i)に示すように無電解メッキ、電気メッキを行い、エッチングレジストフィルム(ドライフィルム)を貼着し、露光した後、銅箔を図22(j)に示すようにエッチングすることによって、上層の回路を形成すると共に、導体層間の導通を確保した。図22(i)でMはヴィアホールのメッキ部、図22(j)でNはエッチングにより形成した回路である。
【0090】
本実施例は、樹脂付き銅箔を用いたビルドアップ多層配線板について述べているが、樹脂を塗工することによって絶縁層を形成するビルドアップ多層配線板にも適用可能である。またヴィアホールの形成方法としては、炭酸ガスレーザだけでなく、紫外線レーザ、ブラスト、露光現象によるフォト法などのヴィアホールの加工方法の検査にも適用可能である。
【0091】
【発明の効果】
本発明の請求項1の発明は、プリント配線板の絶縁層を介してヴィアホールにてその下層導体と上層導体との導通をとるために、下層導体上の絶縁層を除去して下層導体の表面を露出させる工程を有する製造方法で製造されるプリント配線板のヴィアホールの検査方法において、下層導体の表面に表面処理層を設けると共にヴィアホールを形成するための絶縁層除去処理において表面処理層まで除去して絶縁被膜の残存を下層導体の表面層の状態で判定するので、下層導体の表面に形成される表面処理層の有無を判定することで絶縁被膜の残存の有無を判断することができるものであって、絶縁被膜の残存が微小な場合でも正確な良否判定ができるものであり、従って、ヴィアホールの接続不良をなくして不良品の発生を抑えることができるものである。
【0092】
また、下層導体の表面の状態を明確にするために、下層導体の表面に表面処理層として酸化被膜やメッキ被膜の表面被膜を形成し、ヴィアホールを形成するための絶縁層除去処理において表面被膜まで除去するので、下層導体の表面に明確に区別された酸化被膜やメッキ被膜の表面被膜を形成し、酸化被膜やメッキ被膜の表面被膜の有無を判定することで絶縁被膜の残存の有無を判断することとなり、より絶縁被膜の残存の有無を正確に判断することができるものである。
【0093】
また、表面処理層として形成された表面被膜を除去する手段として、化学処理を用いるので、複数個のヴィアホールを同時に処理することが可能となるものである。
【0094】
また、検査時にヴィアホールの壁面及び底面が乾いた場合、検査終了後に界面活性剤を含む液に浸すことによって親水性を持たせるので、検査中にヴィアホールの壁面及び底面が乾いても後工程であるメッキのつきまわり性、及び密着性をよくすることができるものである。
【0095】
本発明の請求項2の発明は、プリント配線板の絶縁層を介してヴィアホールにてその下層導体と上層導体との導通をとるために、下層導体上の絶縁層を除去して下層導体の表面を露出させる工程を有する製造方法で製造されるプリント配線板のヴィアホールの検査方法において、下層導体の表面に表面処理層を設けると共にヴィアホールを形成するための絶縁層除去処理において表面処理層まで除去 して絶縁被膜の残存を下層導体の表面層の状態で判定するので、下層導体の表面に形成される表面処理層の有無を判定することで絶縁被膜の残存の有無を判断することができるものであって、絶縁被膜の残存が微小な場合でも正確な良否判定ができるものであり、従って、ヴィアホールの接続不良をなくして不良品の発生を抑えることができるものである。
【0096】
また、下層導体の表面の状態を明確にするために、下層導体の表面に表面処理層として酸化被膜やメッキ被膜の表面被膜を形成し、ヴィアホールを形成するための絶縁層除去処理において表面被膜まで除去するので、下層導体の表面に明確に区別された酸化被膜やメッキ被膜の表面被膜を形成し、酸化被膜やメッキ被膜の表面被膜の有無を判定することで絶縁被膜の残存の有無を判断することとなり、より絶縁被膜の残存の有無を正確に判断することができるものである。
【0097】
また、表面処理層として形成された表面被膜を除去する手段として、化学処理を用いるので、複数個のヴィアホールを同時に処理することが可能となるものである。
【0098】
また、検査時にヴィアホールの壁面及び底面が乾いた場合、その部分に蒸気を吹き付けることにより親水性を持たせるので、検査中にヴィアホールの壁面及び底面が乾いても後工程であるメッキのつきまわり性、及び密着性をよくすることができるものであり、またヴィアホールの壁面及び底部に気泡が付着する不良を低減できるものである。
【0099】
本発明の請求項3の発明は、プリント配線板の絶縁層を介してヴィアホールにてその下層導体と上層導体との導通をとるために、下層導体上の絶縁層を除去して下層導体の表面を露出させる工程を有する製造方法で製造されるプリント配線板のヴィアホールの検査方法において、下層導体の表面に表面処理層を設けると共にヴィアホールを形成するための絶縁層除去処理において表面処理層まで除去して絶縁被膜の残存を下層導体の表面層の状態で判定するので、下層導体の表面 に形成される表面処理層の有無を判定することで絶縁被膜の残存の有無を判断することができるものであって、絶縁被膜の残存が微小な場合でも正確な良否判定ができるものであり、従って、ヴィアホールの接続不良をなくして不良品の発生を抑えることができるものである。
【0100】
また、下層導体の表面の状態を明確にするために、下層導体の表面に表面処理層として酸化被膜やメッキ被膜の表面被膜を形成し、ヴィアホールを形成するための絶縁層除去処理において表面被膜まで除去するので、下層導体の表面に明確に区別された酸化被膜やメッキ被膜の表面被膜を形成し、酸化被膜やメッキ被膜の表面被膜の有無を判定することで絶縁被膜の残存の有無を判断することとなり、より絶縁被膜の残存の有無を正確に判断することができるものである。
【0101】
また、表面処理層として形成された表面被膜を除去する手段として、化学処理を用いるので、複数個のヴィアホールを同時に処理することが可能となるものである。
【0102】
また、検査時にヴィアホールの壁面及び底部が乾くことがないように常に親水性を持たせるため、検査を化学処理後の水洗槽にて行うので、常に親水性を持たせることにより、後工程であるメッキのつきまわり性、及び密着性をよくすることができるものである。
【0103】
本発明の請求項4の発明は、プリント配線板の絶縁層を介してヴィアホールにてその下層導体と上層導体との導通をとるために、下層導体上の絶縁層を除去して下層導体の表面を露出させる工程を有する製造方法で製造されるプリント配線板のヴィアホールの検査方法において、下層導体の表面に表面処理層を設けると共にヴィアホールを形成するための絶縁層除去処理において表面処理層まで除去して絶縁被膜の残存を下層導体の表面層の状態で判定するので、下層導体の表面に形成される表面処理層の有無を判定することで絶縁被膜の残存の有無を判断することができるものであって、絶縁被膜の残存が微小な場合でも正確な良否判定 ができるものであり、従って、ヴィアホールの接続不良をなくして不良品の発生を抑えることができるものである。
【0104】
また、下層導体の表面の状態を明確にするために、下層導体の表面に表面処理層として酸化被膜やメッキ被膜の表面被膜を形成し、ヴィアホールを形成するための絶縁層除去処理において表面被膜まで除去するので、下層導体の表面に明確に区別された酸化被膜やメッキ被膜の表面被膜を形成し、酸化被膜やメッキ被膜の表面被膜の有無を判定することで絶縁被膜の残存の有無を判断することとなり、より絶縁被膜の残存の有無を正確に判断することができるものである。
【0105】
また、表面処理層として形成された表面被膜を除去する手段として、化学処理を用いるので、複数個のヴィアホールを同時に処理することが可能となるものである。
【0106】
また、プリント配線板をガラスにより挟み込んで固定した状態で検査するので、プリント配線板をガラスにより挟み込んで固定することによりプリント配線板の反りが改善されるものであって、検査用カメラの焦点が合わせやすくなるものである。
【0107】
本発明の請求項5の発明は、プリント配線板の絶縁層を介してヴィアホールにてその下層導体と上層導体との導通をとるために、下層導体上の絶縁層を除去して下層導体の表面を露出させる工程を有する製造方法で製造されるプリント配線板のヴィアホールの検査方法において、下層導体の表面に表面処理層を設けると共にヴィアホールを形成するための絶縁層除去処理において表面処理層まで除去して絶縁被膜の残存を下層導体の表面層の状態で判定するので、下層導体の表面に形成される表面処理層の有無を判定することで絶縁被膜の残存の有無を判断することができるものであって、絶縁被膜の残存が微小な場合でも正確な良否判定ができるものであり、従って、ヴィアホールの接続不良をなくして不良品の発生を抑えることができるものである。
【0108】
また、下層導体の表面の状態を明確にするために、下層導体の表面に表面処理層として表面を粗面化した粗面層を形成し、ヴィアホールを形成するための絶縁層除去処理において粗面層まで除去してこの部分の表面を平滑化させるので、下層導体の表面に明確に区別された粗面層を形成し、粗面層の有無を判定することで絶縁被膜の有無を判断することとなり、より絶縁被膜の残存の有無を正確に判断することができるものであり、また下層導体の表面に粗面層を形成することで絶縁層と下層導体との密着性を向上させることができるものである。
【0109】
また、表面処理層として形成された粗面層を除去して平滑化する手段として、化学処理を用いるので、複数個のヴィアホールを同時に処理することが可能となるものである。
【0110】
また、検査時にヴィアホールの壁面及び底面が乾いた場合、検査終了後に界面活性剤を含む液に浸すことによって親水性を持たせるので、検査中にヴィアホールの壁面及び底面が乾いても後工程であるメッキのつきまわり性、及び密着性をよくすることができるものである。
【0111】
本発明の請求項6の発明は、プリント配線板の絶縁層を介してヴィアホールにてその下層導体と上層導体との導通をとるために、下層導体上の絶縁層を除去して下層導体の表面を露出させる工程を有する製造方法で製造されるプリント配線板のヴィアホールの検査方法において、下層導体の表面に表面処理層を設けると共にヴィアホールを形成するための絶縁層除去処理において表面処理層まで除去して絶縁被膜の残存を下層導体の表面層の状態で判定するので、下層導体の表面に形成される表面処理層の有無を判定することで絶縁被膜の残存の有無を判断することができるものであって、絶縁被膜の残存が微小な場合でも正確な良否判定ができるものであり、従って、ヴィアホールの接続不良をなくして不良品の発生を抑えることができるものである。
【0112】
また、下層導体の表面の状態を明確にするために、下層導体の表面に表面処理層として表面を粗面化した粗面層を形成し、ヴィアホールを形成するための絶縁層除去処理において粗面層まで除去してこの部分の表面を平滑化させるので、下層導体の表面に明確に区別された粗面層を形成し、粗面層の有無を判定することで絶縁被膜の有無を判断することとなり、より絶縁被膜の残存の有無を正確に判断することができるものであり、また下層導体の表面に粗面層を形成することで絶縁層と下層導体との密着性を向上させることができるものである。
【0113】
また、表面処理層として形成された粗面層を除去して平滑化する手段として、化学処理を用いるので、複数個のヴィアホールを同時に処理することが可能となるものである。
【0114】
また、検査時にヴィアホールの壁面及び底面が乾いた場合、その部分に蒸気を吹き付けることにより親水性を持たせるので、検査中にヴィアホールの壁面及び底面が乾いても後工程であるメッキのつきまわり性、及び密着性をよくすることができるものであり、またヴィアホールの壁面及び底部に気泡が付着する不良を低減できるものである。
【0115】
本発明の請求項7の発明は、プリント配線板の絶縁層を介してヴィアホールにてその下層導体と上層導体との導通をとるために、下層導体上の絶縁層を除去して下層導体の表面を露出させる工程を有する製造方法で製造されるプリント配線板のヴィアホールの検査方法において、下層導体の表面に表面処理層を設けると共にヴィアホールを形成するための絶縁層除去処理において表面処理層まで除去して絶縁被膜の残存を下層導体の表面層の状態で判定するので、下層導体の表面に形成される表面処理層の有無を判定することで絶縁被膜の残存の有無を判断することができるものであって、絶縁被膜の残存が微小な場合でも正確な良否判定ができるものであり、従って、ヴィアホールの接続不良をなくして不良品の発生を抑えることができるものである。
【0116】
また、下層導体の表面の状態を明確にするために、下層導体の表面に表面処理層として表面を粗面化した粗面層を形成し、ヴィアホールを形成するための絶縁層除去処理において粗面層まで除去してこの部分の表面を平滑化させるので、下層導体の表面に明確に区別された粗面層を形成し、粗面層の有無を判定することで絶縁被膜の有無を判断することとなり、より絶縁被膜の残存の有無を正確に判断することができるものであり、また下層導体の表面に粗面層を形成することで絶縁層と下層導体との密着性を向上させることができるものである。
【0117】
また、表面処理層として形成された粗面層を除去して平滑化する手段として、化学処理を用いるので、複数個のヴィアホールを同時に処理することが可能となるものである。
【0118】
また、検査時にヴィアホールの壁面及び底部が乾くことがないように常に親水性を持たせるため、検査を化学処理後の水洗槽にて行うので、常に親水性を持たせることにより、後工程であるメッキのつきまわり性、及び密着性をよくすることができるものである。
【0119】
本発明の請求項8の発明は、プリント配線板の絶縁層を介してヴィアホールにてその下層導体と上層導体との導通をとるために、下層導体上の絶縁層を除去して下層導体の表面を露出させる工程を有する製造方法で製造されるプリント配線板のヴィアホールの検査方法において、下層導体の表面に表面処理層を設けると共にヴィアホールを形成するための絶縁層除去処理において表面処理層まで除去して絶縁被膜の残存を下層導体の表面層の状態で判定するので、下層導体の表面に形成される表面処理層の有無を判定することで絶縁被膜の残存の有無を判断することができるものであって、絶縁被膜の残存が微小な場合でも正確な良否判定ができるものであり、従って、ヴィアホールの接続不良をなくして不良品の発生を抑えることができるものである。
【0120】
また、下層導体の表面の状態を明確にするために、下層導体の表面に表面処理 層として表面を粗面化した粗面層を形成し、ヴィアホールを形成するための絶縁層除去処理において粗面層まで除去してこの部分の表面を平滑化させるので、下層導体の表面に明確に区別された粗面層を形成し、粗面層の有無を判定することで絶縁被膜の有無を判断することとなり、より絶縁被膜の残存の有無を正確に判断することができるものであり、また下層導体の表面に粗面層を形成することで絶縁層と下層導体との密着性を向上させることができるものである。
【0121】
また、表面処理層として形成された粗面層を除去して平滑化する手段として、化学処理を用いるので、複数個のヴィアホールを同時に処理することが可能となるものである。
【0122】
また、プリント配線板をガラスにより挟み込んで固定した状態で検査するので、プリント配線板をガラスにより挟み込んで固定することによりプリント配線板の反りが改善されるものであって、検査用カメラの焦点が合わせやすくなるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を説明する概略断面図である。
【図2】同上の他の例を説明する概略断面図である。
【図3】同上の他の例を説明する概略断面図である。
【図4】同上の他の例を説明する概略断面図である。
【図5】同上の他の例を説明する概略断面図である。
【図6】参考例を説明する概略断面図である。
【図7】本発明の実施の形態の他の例を説明する概略断面図である。
【図8】他の参考例を説明する概略断面図である。
【図9】他の参考例を説明する概略断面図である。
【図10】本発明の実施の形態の他の例を説明する概略断面図である。
【図11】同上の他の例を説明する概略断面図である。
【図12】同上の他の例を説明する概略断面図である。
【図13】(a)は同上の他の例を説明する概略断面図、(b)はこれに対応する従来例の概略断面図である。
【図14】同上の他の例を説明する概略断面図である。
【図15】同上の例を説明する概略斜視図である。
【図16】(a)は同上の他の例を説明する概略斜視図、(b)(c)はこれに対応する従来例の概略断面図である。
【図17】(a)(b)は同上の他の例を説明する概略断面図、(a)′(b)′は画像を説明する説明図である。
【図18】(a)(b)は同上の他の例を説明する概略断面図、(a)′(b)′は光量と波長を示すグラフで抽出する特定の領域を示す。
【図19】(a)(b)は同上の他の例を説明するフローチャートである。
【図20】(a)(b)は同上の他の例を説明する概略断面図、(a)′(b)′は画像を説明する説明図である。
【図21】同上のフローチャートである。
【図22】同上の実施例を説明する概略断面図である。
【図23】(a)(b)は同上の実施例の検査の画像を示す説明図である。
【図24】従来例を説明する説明図である。
【図25】従来例の検査を説明する概略断面図である。
【符号の説明】
1 プリント配線板
2 絶縁層
3 ヴィアホール
4 下層導体
6 表面処理層
6a 表面被膜
6b 粗面層
7 絶縁被膜
8 水洗槽
9 ガラス
10 検査用カメラ
Claims (8)
- プリント配線板の絶縁層を介してヴィアホールにてその下層導体と上層導体との導通をとるために、下層導体上の絶縁層を除去して下層導体の表面を露出させる工程を有する製造方法で製造されるプリント配線板のヴィアホールの検査方法において、下層導体の表面に表面処理層として酸化被膜やメッキ被膜の表面被膜を形成し、ヴィアホールを形成するための絶縁層除去処理において化学処理を用いて表面被膜まで除去することにより下層導体の表面の状態を明確にして、絶縁被膜の残存を下層導体の表面層の状態で判定して検査すると共に、検査時にヴィアホールの壁面及び底面が乾いた場合、検査終了後に界面活性剤を含む液に浸すことによって親水性を持たせることを特徴とするプリント配線板のヴィアホールの検査方法。
- プリント配線板の絶縁層を介してヴィアホールにてその下層導体と上層導体との導通をとるために、下層導体上の絶縁層を除去して下層導体の表面を露出させる工程を有する製造方法で製造されるプリント配線板のヴィアホールの検査方法において、下層導体の表面に表面処理層として酸化被膜やメッキ被膜の表面被膜を形成し、ヴィアホールを形成するための絶縁層除去処理において化学処理を用いて表面被膜まで除去することにより下層導体の表面の状態を明確にして、絶縁被膜の残存を下層導体の表面層の状態で判定して検査すると共に、検査時にヴィアホールの壁面及び底面が乾いた場合、その部分に蒸気を吹き付けることにより親水性を持たせることを特徴とするプリント配線板のヴィアホールの検査方法。
- プリント配線板の絶縁層を介してヴィアホールにてその下層導体と上層導体との導通をとるために、下層導体上の絶縁層を除去して下層導体の表面を露出させる工程を有する製造方法で製造されるプリント配線板のヴィアホールの検査方法において、下層導体の表面に表面処理層として酸化被膜やメッキ被膜の表面被膜を形成し、ヴィアホールを形成するための絶縁層除去処理において化学処理を用いて表面被膜まで除去することにより下層導体の表面の状態を 明確にすると共に、検査時にヴィアホールの壁面及び底部が乾くことがないように常に親水性を持たせるため、絶縁被膜の残存を下層導体の表面層の状態で判定する検査を化学処理後の水洗槽にて行うことを特徴とするプリント配線板のヴィアホールの検査方法。
- プリント配線板の絶縁層を介してヴィアホールにてその下層導体と上層導体との導通をとるために、下層導体上の絶縁層を除去して下層導体の表面を露出させる工程を有する製造方法で製造されるプリント配線板のヴィアホールの検査方法において、下層導体の表面に表面処理層として酸化被膜やメッキ被膜の表面被膜を形成し、ヴィアホールを形成するための絶縁層除去処理において化学処理を用いて表面被膜まで除去することにより下層導体の表面の状態を明確にすると共に、プリント配線板をガラスにより挟み込んで固定した状態で、絶縁被膜の残存を下層導体の表面層の状態で判定して検査することを特徴とするプリント配線板のヴィアホールの検査方法。
- プリント配線板の絶縁層を介してヴィアホールにてその下層導体と上層導体との導通をとるために、下層導体上の絶縁層を除去して下層導体の表面を露出させる工程を有する製造方法で製造されるプリント配線板のヴィアホールの検査方法において、下層導体の表面に表面処理層として表面を粗面化した粗面層を形成し、ヴィアホールを形成するための絶縁層除去処理において化学処理を用いて粗面層まで除去してこの部分の表面を平滑化させることにより下層導体の表面の状態を明確にして、絶縁被膜の残存を下層導体の表面層の状態で判定して検査すると共に、検査時にヴィアホールの壁面及び底面が乾いた場合、検査終了後に界面活性剤を含む液に浸すことによって親水性を持たせることを特徴とするプリント配線板のヴィアホールの検査方法。
- プリント配線板の絶縁層を介してヴィアホールにてその下層導体と上層導体との導通をとるために、下層導体上の絶縁層を除去して下層導体の表面を露出させる工程を有する製造方法で製造されるプリント配線板のヴィアホールの検査方法において、下層導体の表面に表面処理層として表面を粗面化した粗面層を形成し、ヴィアホールを形成するための絶縁層除去処理において化学処理を用いて粗面層まで除去してこの部分の表面を平滑化させることにより下層 導体の表面の状態を明確にして、絶縁被膜の残存を下層導体の表面層の状態で判定して検査すると共に、検査時にヴィアホールの壁面及び底面が乾いた場合、その部分に蒸気を吹き付けることにより親水性を持たせることを特徴とするプリント配線板のヴィアホールの検査方法。
- プリント配線板の絶縁層を介してヴィアホールにてその下層導体と上層導体との導通をとるために、下層導体上の絶縁層を除去して下層導体の表面を露出させる工程を有する製造方法で製造されるプリント配線板のヴィアホールの検査方法において、下層導体の表面に表面処理層として表面を粗面化した粗面層を形成し、ヴィアホールを形成するための絶縁層除去処理において化学処理を用いて粗面層まで除去してこの部分の表面を平滑化させることにより下層導体の表面の状態を明確にすると共に、検査時にヴィアホールの壁面及び底部が乾くことがないように常に親水性を持たせるため、絶縁被膜の残存を下層導体の表面層の状態で判定する検査を化学処理後の水洗槽にて行うことを特徴とするプリント配線板のヴィアホールの検査方法。
- プリント配線板の絶縁層を介してヴィアホールにてその下層導体と上層導体との導通をとるために、下層導体上の絶縁層を除去して下層導体の表面を露出させる工程を有する製造方法で製造されるプリント配線板のヴィアホールの検査方法において、下層導体の表面に表面処理層として表面を粗面化した粗面層を形成し、ヴィアホールを形成するための絶縁層除去処理において化学処理を用いて粗面層まで除去してこの部分の表面を平滑化させることにより下層導体の表面の状態を明確にすると共に、プリント配線板をガラスにより挟み込んで固定した状態で、絶縁被膜の残存を下層導体の表面層の状態で判定して検査することを特徴とするプリント配線板のヴィアホールの検査方法。
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