JP3550662B2 - Cdma受信装置及びパスサーチ方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、DS―CDMA(Direct Sequence − Code Division Multiple Access:直接拡散−符号分割多元接続方式)受信装置におけるパスサーチ方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
移動通信では直接波、反射波等の互いに伝搬路長が異なる複数の信号波(多重波)が受信されるが、この多重波伝搬の各受信波は、伝搬路長による伝搬遅延時間が異なるため互いに受信タイミングの異なる多重波として存在している。一方、DS−CDMA通信においては狭帯域な情報データを広帯域な拡散符号で帯域拡散することにより、この伝搬遅延時間が異なる各々の多重波が遅延プロファイルという形で、分離・抽出できるという特徴をもつ。
【0003】
そこで従来、DS―CDMA受信装置では、マルチパスサーチ部によって遅延プロファイル(遅延時間に対する信号電力分布)を測定し、測定範囲内で信号電力が大きいパスをいくつか選択し、それらのパスをそれぞれフィンガー部に割り当てて逆拡散し、Rake合成受信機においてそれらのパスを合成することにより受信特性を向上させる方法が採用されている。
【0004】
このように、DS−CDMA通信においては、互いに伝搬遅延時間の異なる複数のマルチパス信号をかき集め、合成(Rake合成)することによって、ダイバーシティ効果が得られて受信特性を向上させることができるが、例えば移動局が移動しながら通話を行っているような場合には、移動局は基地局に対してその相対的な位置が変動するため、周囲の電波伝達環境が変動し、それに伴って遅延プロファイルも変動するので、Rake合成すべきパスの遅延時間も変動する。
【0005】
したがって、移動通信環境下では遅延プロファイルの変動に対して追従させ、常時最大の信号電力が得られるようにRake合成することが重要であり、そのため従来から、DS―CDMA受信装置には、遅延プロファイルの変動に追従させるために、マルチパスサーチ部にトラッキング機能が備え、受信データから測定された遅延プロファイルに基づいて有効なパスの選択制御を行っている(例えば、特開平9−181704号公報、特開2000−115030号公報、特開2000−134135号公報等参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来技術には、次のような問題点がある。即ち、遅延プロファイルは一般にデータ数が多く、測定範囲内のすべてのデータから有効なパスを探し出す処理に膨大な演算が必要となり、そのため、その処理に要する時間や、消費電流も大きくなる。
【0007】
これは、マルチパスを探索しようとするすべての領域において、等しい頻度でパスを探索していることが主な原因である。
【0008】
本発明の目的は、以上の問題点を解決するため、前回有効だったパスへの遅延時間の割り当ての更新周期を変えずに、パスサーチ部および遅延プロファイル測定部を休止させる時間を作り、計算量の低減と消費電力の削減を可能にするパスサーチ検索方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
CDMA受信機で用いているパスサーチは、そのパスを取るタイミングはパスサーチ部から与えられている。この与えられたタイミングはパスサーチ部の中心にメインパスがくるように与えられる。
【0010】
即ち、パスサーチに指定されるタイミングは、別の部位でピーク電力を計測し、そのタイミングをパスサーチ部に渡しているために、メインピークがパスサーチの中心に指定されることがほとんどであり、さらに、その他のメインでない反射波等の伝搬路長の長いパスはその後方に発生するため、パスサーチ部の前半部分は、パスによる相関ピークが存在しないことがほとんどである。
【0011】
そこで本発明の第1の実施形態では、相関ピーク位置を検出するために計測された遅延プロファイルにより示されるパスサーチ範囲を複数の領域に分割し、前回の計測で相関ピークが存在しなかった遅延プロファイルの前半の領域における受信データ列については、遅延プロファイルを算出する前に、前記相関ピークが存在しなかった少なくとも2つの領域の受信データ列をまとめて積算することにより、遅延プロファイルを算出するためのデータ量を減らすことを特徴とする。
【0012】
本実施形態によれば、パスサーチ範囲をいくつかの領域に分割し、遅延プロファイルの中心よりも前方の領域は、前回の測定でパスによる相関ピークが無かったときなど一定の条件の下で、複数領域のデータをまとめて積算することにより全体のプロファイル計測範囲を小さくしているので、遅延プロファイルに入力するデータ量を減らすことができ、遅延プロファイルの計算量の低減および消費電力の低減を実現しつつ、すべての領域のピークサーチを効率よく行うことができる。
【0013】
本発明の第2の実施形態では、相関ピーク位置を検出するために計測された遅延プロファイルにより示されるパスサーチ範囲を複数の領域に分割し、前回の計測で相関ピークが存在しなかった領域における受信データ列に対応する相関コード列については、前記相関ピークが存在しなかった少なくとも2つの領域の受信データ列に対応する相関コード列を合成し、該合成したコード列と前記相関ピークが存在しなかった領域から選択された一つの受信データ領域との相関をとって遅延プロファイルを求めることにより、遅延プロファイルを算出するためのデータ量を減らすことを特徴とする。
【0014】
本実施形態によれば、相関ピークが存在しなかった複数の領域に対応する相関コード列を合成して一つの領域に対応する相関コード列を生成し、該生成した相関コード列を用いて前記一つの領域のデジタルデータとの相関をとることにより前記複数の領域の相関をとるので、遅延プロファイルの計算量を減らすことができ、処理時間の短縮および消費電力の削減が可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1の実施形態を示すCDMA受信装置のブロック図である。
【0016】
本実施形態のCDMA受信装置は、アンテナ21と、高周波受信回路部22と、A/D変換部23と、データ積算部24と、各々が互いに異なる1つのパスについて逆拡散及びシンボル同期をとる複数のフィンガー部25と、複数のフィンガー部25の受信信号を同相合成(Rake合成)するRake受信部26と、パスサーチ部32と、スライディング相関器あるいはマッチドフィルタ等により構成された遅延プロファイル測定部33と、動作タイミング発生器34とを有している。
【0017】
また、パスサーチ部32は、積算量計算部27と、ピーク位置検出部28と、内部記憶(RAM)31及び内部記憶(RAM)31内に設けられた検出パステーブル保存部29と、パス割り当て部30とから構成されている。
【0018】
アンテナ21から入力された無線受信信号は、高周波受信回路部22を経て、A/D変換部23によりA/D変換される。A/D変換されたデジタルデータは、データ積算部24およびフィンガー部25に入力される。フィンガー部25に入力されたデジタルデータは、各フィンガー部においてパス割り当て部30で割り当てられたパス毎に逆拡散処理され、Rake受信部26において同相合成される。
【0019】
データ積算部24は、動作タイミング発生器34からのタイミング制御信号により、A/D変換部23から入力されたデジタルデータ列をそのまま遅延プロファイル測定部33へ出力するか、あるいは、入力されたデジタルデータ列の指定された複数の領域のデジタルデータを積算して1つのデータにまとめて遅延プロファイル測定部33へ出力する。
【0020】
データ積算部24からのデジタルデータ列あるいは一部領域で積算されて短縮されたデジタルデータ列は、遅延プロファイル測定部33へ入力されて逆拡散されることにより、受信信号の遅延プロファイルに変換される。
【0021】
動作タイミング発生器34では、複数の領域に分割された遅延プロファイル上で、前回の遅延プロファイル測定に基づき、もっとも早く到達したパスがパスサーチ範囲の中央の領域に含まれるようにデータ積算部24の動作タイミングを制御するとともに、それよりも前方の複数の領域からのデジタルデータについては、時間軸上で複数のデータを積算してまとめて出力するようにその動作タイミングを制御する。
【0022】
遅延プロファイル測定部33では、遅延時間の分解能の周期毎に相関器等を動かして、入力デジタルデータの逆拡散を行い、それぞれの遅延に応じた電力を算出する。このとき、遅延プロファイルを計算する領域の長さは、前回の遅延プロファイル測定結果に応じて変化するので、その指示は動作タイミング生成器34から与えられる。
【0023】
遅延プロファイル測定部33の出力は、パスサーチ部32のピーク位置検出部28に入力される。ピーク位置検出部28は、入力された遅延プロファイルデータから相関ピーク位置を検出し、それを検出パステーブル保存部29に保存する。パス割り当て部30は、検出パステーブル保存部29に保存された相関ピーク位置を読み出し、各フィンガー部25に対して受信するパスを割り当てる。同時にRake受信部26に対して合成するフィンガー部25を指示する。
【0024】
積算量計算部27は、検出パステーブル保存部29のデータを読み出して、分割されたパスサーチ範囲の各遅延プロファイル領域に含まれている相関電力の合計からその領域に有効なパスが存在するか否かを判断し、その結果により、動作タイミング発生器34に対して、データ積算部24のデータ積算処理制御のための動作タイミングの発生を指示する。
【0025】
図2は、本実施形態における分割領域毎の遅延プロファイル処理方法の例を示す図であり、図3は、本実施形態におけるA/D変換後のデータ列処理方法の例を示す図である。
【0026】
以下、本実施形態の動作について、図1〜図3を参照して説明する。
【0027】
DS−CDMA端末は受信信号をアンテナ21により受信する。受信信号は高周波受信回路部22に入力され、さらにA/D変換器23によりデジタル信号に変換される。A/D変換されたデジタルデータは、遅延プロファイル測定部33で遅延プロファイルを測定する前に、前回の測定によりパスサーチ範囲の前方の領域に主なパスが含まれていないと判断された時には、データ積算部24においてメインパスよりも前方の領域のデータに対する積算処理が行われる。
【0028】
例えば、前回のサーチ時における遅延プロファイルの測定値が図2(a)に示すような相関電力値で表された場合、積算量計算部27はこの遅延プロファイル測定の結果に基づき、動作タイミング発生器34に対して、もっとも早く到達したパスが遅延プロファイルの中央の領域13に含まれるように指示し、動作タイミング発生器34はこの指示に従って、データ積算部24からの出力データのタイミングを制御する。
【0029】
また、積算量計算部27は、それより前方の領域11および12に有効なパスが存在するか否かを判定し、有効なパスが存在しないと判定した場合には、動作タイミング発生器34に対して、遅延プロファイルの領域11と12をまとめた積算プロファイルとなるように指示し、動作タイミング発生器34はこの指示に従って、データ積算部24へ入力されるデジタルデータ列の該当領域11と12のデータが積算されるように制御する。
【0030】
今回測定した遅延プロファイルが、前回の遅延プロファイルである図2(a)との差が小さかったとすると、今回測定した合成後のデータ列の遅延プロファイルは図2(b)で示されるようになり、遅延プロファイル測定部33では、領域11と12における遅延プロファイルの測定量を略1/2に減らすことができる。
【0031】
次に、データ積算部24におけるデータ積算処理について図3を参照して説明する。
【0032】
A/D変換部23から出力されるデータが、図3(a)の一番上段に示すデータ列であるとすると、遅延プロファイルの1サンプリング点は、図3(a)の「プロファイルの計算をするデータ列」を逆拡散し相関を取ったものであり、A/D変換後のデータ列の一部である。ここでは、パスの無かった前方の領域を図3(a)の領域11と領域12と示されているデータ列の集合であったとして以下の説明を行う。
【0033】
この時、領域11と12を合成した領域では、図3(b)で示されているように、データ積算部24で領域11と12のデータがそれぞれ加算(積算)されて出力される。これにより領域一つ分の遅延プロファイルを算出する計算量を減らすことができる。
【0034】
前回測定した遅延プロファイルが図2(a)で表され、今回の受信データとの間の変化が小さいとすると、合成後のデータ列による遅延プロファイルは図2(b)で示されるようになり、積算されたデータではノイズ成分が多少大きいが、遅延プロファイル測定により相関を取ることにより、相関ピークが存在するかどうかの判断は可能である。
【0035】
積算を行った後に、積算によりデータの量が小さくなったA/D変換後のデータ列は、遅延プロファイル測定部33に入力される。これにより単位領域1つ分の遅延プロファイルを算出する計算量を減らすことができる。その際、どの領域を積算合成するかの指定は、動作タイミング発生器34により与えられる。この実施例では2つの領域11および12をまとめるように指定しているが、2つ以上の領域をまとめて積算することも可能である。
【0036】
データ積算部24から出力されたデータは、遅延プロファイル測定部33で、受信信号の遅延プロファイルに変更される。遅延プロファイル測定部33では、遅延時間の分解能毎に相関器を動かして逆拡散を行い、それぞれの遅延に応じた相関電力を算出している。
【0037】
この時の計算の規模は入力されるデータ量に応じて大きくなるが、本発明では、パスおよびそれによる相関ピークが存在しない領域をまとめて演算することにより遅延プロファイル測定部33に入力されるデータ量を減らすことができるので、全体の計算量を低減させ消費電力の低減をはかることができる。
【0038】
遅延プロファイル測定部33のオンオフ制御は動作タイミング発生器34で行う。遅延プロファイル測定部33で逆拡散された遅延プロファイルはパスサーチ部32内のピーク位置検出部28に入力される。
【0039】
ピーク位置検出部28は、相関ピーク位置と相関電力の検索を行う。ピーク検索の方法としては、例えば3点を連続してとり、それらの中心の点が一番大きく、かつそれがあるピーク判定のしきい値を越えているときに、ピークと見なす方法等がある。検出された相関ピーク位置と相関電力は、内部記憶(RAM)31の中の検出パステーブル保存部29に保存される。
【0040】
積算量計算部27では、検出パステーブル保存部29から、各々の領域に含まれている相関電力の合計からその領域に有効なパスが存在するかどうかを判断する。図2(a)に示すプロファイルの場合では、その前方の領域11および12で有効なパスが含まれているかどうかの判定から、前方の領域を、相関ピークがあり積算しないか、相関ピークが無く積算するかを決定する。
【0041】
パス割り当て部30は、検出パステーブル保存部29のデータを参照して、最大の電力が得られるようにフィンガーの割り当てパスを決定し、フィンガー25に対して割り当てるパス情報を渡す。Rake受信部26ではフィンガー部25により逆拡散された複数パスのデータをRake合成する。
【0042】
図4は、A/D変換後のデータ列処理を行う本発明の第2の実施形態を示すブロック図である。
【0043】
前記の実施形態では、ピークの存在しない領域のデータに対して積算処理を行うことにより、演算量の削減を行ったが、本実施形態では、前記実施形態のようなデータ列の積算は行わずに、相関を取るコードを合成する方法を採用することにより演算量及び消費電力の低減を図っている。
【0044】
本実施形態のCDMA受信装置は、アンテナ101と、高周波受信回路部102と、A/D変換部103と、合成相関コード生成部104と、各々が互いに異なる1つのパスについて逆拡散及びシンボル同期をとる複数のフィンガー部105と、複数のフィンガー部105の受信信号を同相合成(Rake合成)するRake受信部106と、パスサーチ部116と、スライディング相関器あるいはマッチドフィルタ等により構成された遅延プロファイル測定部113と、動作タイミング発生器114とを有している。
【0045】
また、パスサーチ部116は、領域指定計算部107と、ピーク位置検出部108と、領域インデックス計算部109と、内部記憶(RAM)115と、内部記憶(RAM)115内に設けられた検出パステーブル保存部110及び領域インデックス保存部111と、パス割り当て部112とから構成されている。
【0046】
アンテナ101から入力された無線受信信号は、高周波受信回路部102を経て、A/D変換部103によりA/D変換される。A/D変換されたデジタルデータは、遅延プロファイル測定部113およびフィンガー部105に入力される。フィンガー部105に入力されたデジタルデータは、各フィンガー部においてパス割り当て部112で割り当てられたパス毎に逆拡散処理され、Rake受信部106において同相合成される。
【0047】
遅延プロファイル測定部113は、動作タイミング発生器114からの動作タイミング信号に従って、遅延時間の分解能の周期毎に、A/D変換部103から入力されたデジタルデータ列と合成相関コード生成部104からのコード列との相関をとることにより入力デジタルデータの逆拡散を行い、それぞれの遅延に応じた電力を算出する。
【0048】
このとき、A/D変換部103から入力された全てのデジタルデータ列と合成相関コード生成部104からのコード列との相関をとって遅延プロファイルを求めるか、あるいは、入力されたデジタルデータ列の指定された複数の領域のデジタルデータに対して、その内の一つ領域のデジタルデータを選択し、該選択した領域のデジタルデータと前記複数の領域に対応するコード列を合成したコード列との相関をとって遅延プロファイルを求めるかが、合成相関コード生成部104からのコード列と動作タイミング発生器114のタイミング信号により選択される。
【0049】
動作タイミング発生器114は、複数の領域に分割された遅延プロファイル上で、前回の遅延プロファイル測定に基づき、もっとも早く到達したパスがその中央の領域に含まれるようにその動作タイミングを制御するとともに、それよりも前方の複数の領域からのデジタルデータが入力されているときには、その内の一つの領域に対応するデジタルデータが入力されているときのみ遅延プロファイル測定器113を動作させ、それ以外の領域に対応するデジタルデータが入力されているときには遅延プロファイル測定器113を休止させるように、その動作タイミングを出力する。
【0050】
遅延プロファイル測定部113の出力は、パスサーチ部116のピーク位置検出部108に入力される。ピーク位置検出部108は、入力された遅延プロファイルデータから相関ピーク位置を検出し、それを検出パステーブル保存部110に保存する。パス割り当て部112は、検出パステーブル保存部110に保存された相関ピーク位置を読み出し、各フィンガー部105に対して受信するパスを割り当てる。同時にRake受信部106に対して合成するフィンガー部105を指示する。
【0051】
領域インデックス計算部109は、検出パステーブル保存部110のデータを読み出して、分割された各遅延プロファイル領域に含まれている相関電力の合計からその領域に有効なパスが存在するか否かを判断し、その結果により、分割されたパスサーチ範囲の中で重ねることが可能な領域を判定して領域インデックス保存部111に保存する。
【0052】
領域指定計算部107は、領域インデックス保存部111のデータを読み出して相関をとるコード列を合成する領域を計算し、その結果を合成相関コード生成部と動作タイミング発生器へ出力する。
【0053】
合成相関コード生成部104は、A/D変換部からのデータ列との内積をとるためのコード列を生成して遅延プロファイル測定部113へ出力するとともに、領域指定計算部107からの指示に従って、生成したコード列の指定された複数の領域のコードを加算したコードを生成して遅延プロファイル測定部113へ出力する。
【0054】
図4は、本実施形態における合成相関コード生成部104による相関コード列の合成例を示しており、相関を取るコード列を〔C(j)、C(j+1)、・・・C(n−1)、C(n)〕とし、遅延プロファイル測定部113では、このコード列とA/D変換部103からのデータ列の内積を取ることで相関を計算している。
【0055】
このコード列は、計算により求めており相関を取るコード列の前C(j−1)や後C(n+1)も計算により求めることが可能である。
【0056】
そこで、例えば、領域11と領域12のコード列を合成する時、領域11と領域12のずれの分iだけずらしたコードC(j−i)と相関を取るコードC(j)とを加算してやると、図4で示されているように、〔C(j)+C(j−i)、C(j+1)+C(j−i+1)、・・・〕が合成されたコード列となる。
【0057】
この合成されたコード列により領域11のデータ列との相関を計算すると、領域12のデータ列の相関も計算したこととなる。従って、本実施形態では、A/D変換後のデータの並べ替えや、積算は必要ではない。この場合、領域12の遅延プロファイルを取るタイミング時には既に領域12の遅延プロファイル計算は終了しているので、この期間は遅延プロファイル測定部113の計算を休止させることができる。
【0058】
本実施形態においても、前記の実施形態と同様にノイズ成分は多くなってしまうが、遅延プロファイル測定により相関を取り、相関ピークが存在するかどうかの判断は可能である。
【0059】
また、まとめて相関処理された領域において相関ピーク位置を検出する方法としては、A/D変換後のデータを保存しておくことにより、前回ピークが無く今回ピークが有った時、前回ピークがなかった領域をまとめずに遅延プロファイルを取り直し、ピークの位置を特定する方法が考えられる。
【0060】
このとき、それぞれの領域でどのあたりにピークが存在するかは、まとめて遅延プロファイルを測定した時点で既知であり、従って、その付近のみの遅延プロファイル測定およびピークサーチを実施することによりピーク位置を検出することができる。
【0061】
なお、図2の実施例では領域を5つの領域に分割したが、分割パターンはそれよりも多くても少なくてもよい。また分割パターンは図6のように、それぞれの領域を一部重ねて指定することも可能である。さらに、図7に示すように、各領域の長さはすべて同じ長さでなくともよい。また、検出したパス位置の分布状況に応じて分割領域の長さを制御する方法を採用することもできる。
【0062】
【発明の効果】
本発明の第1の実施形態では、前回の計測で、相関ピークが存在しなかった領域のデジタルデータを、遅延プロファイルを算出する前に積算してまとめることにより、遅延プロファイルの計算量を減らすことができ、処理時間の短縮および消費電力の削減が可能である。
【0063】
また、本発明の第2の実施形態では、前回の計測で、相関ピークが存在しなかった複数の領域に対応する相関コード列を合成して一つの領域に対応する相関コード列を生成し、該生成した相関コード列を用いて前記一つの領域のデジタルデータとの相関をとることにより、前記複数の領域の相関をとっているので、遅延プロファイルの計算量を減らすことができ、処理時間の短縮および消費電力の削減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すブロック図である。
【図2】本発明における分割領域毎の遅延プロファイルの処理方法の例を示す図である。
【図3】本発明におけるA/D変換後のデータ列処理方法の例を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施形態を示すブロック図である。
【図5】本発明における相関をとるコードの合成方法の例を示す図である。
【図6】本発明における領域分割パターンの他の例を示す図である。
【図7】本発明における領域分割パターンの他の例を示す図である。
【符号の説明】
21,101 アンテナ
22,102 高周波受信回路部
23,103 A/D変換部
24 データ積算部
25,105 フィンガー部
26,106 Rake受信部
27 積算量計算部
28,108 ピーク位置検出部
29,110 検出パステーブル保存部
30,112 パス割り当て部
31,115 内部記憶(RAM)
32,116 パスサーチ部
33,113 遅延プロファイル測定部
34,114 動作タイミング発生器
104 合成相関コード生成部
107 領域指定計算部
109 領域インデックス計算部
111 領域インデックス保存部
Claims (6)
- 複数のパスの受信信号を同相合成するRake受信部と、前記受信信号の遅延時間に対する信号電力分布を示す遅延プロファイルを測定する遅延プロファイル測定部と、該測定した遅延プロファイルから相関ピーク位置を検出して前記複数のパスに割り当てを行うパスサーチ部を備えたCDMA受信装置におけるパスサーチ方法であって、
前記相関ピーク位置を検出するために計測された遅延プロファイルにより示されるパスサーチ範囲を複数の領域に分割し、前回の計測で相関ピークが存在しなかった領域における受信データ列については、遅延プロファイルを算出する前に、前記相関ピークが存在しなかった少なくとも2つの領域の受信データ列をまとめて積算することにより遅延プロファイルを算出するためのデータ量を減らすことを特徴とするパスサーチ方法。 - 複数のパスの受信信号を同相合成するRake受信部と、前記受信信号の遅延時間に対する信号電力分布を示す遅延プロファイルを測定する遅延プロファイル測定部と、該測定した遅延プロファイルから相関ピーク位置を検出して前記複数のパスに割り当てを行うパスサーチ部を備えたCDMA受信装置におけるパスサーチ方法であって、
前記相関ピーク位置を検出するために計測された遅延プロファイルにより示されるパスサーチ範囲を複数の領域に分割し、前回の計測で相関ピークが存在しなかった領域における受信データ列に対応する相関コード列については、前記相関ピークが存在しなかった少なくとも2つの領域の受信データ列に対応するコード列を合成し、該合成したコード列と前記相関ピークが存在しなかった領域から選択された一つの受信データ領域との相関をとって遅延プロファイルを求めることにより、遅延プロファイルを算出するためのデータ量を減らすことを特徴とするパスサーチ方法。 - 前記相関ピークが存在しなかった少なくとも2つの領域は、前記パスが存在する領域よりも前の領域から選択することを特徴とする請求項1または2記載のパスサーチ方法。
- 前記分割された複数の領域は、それぞれの領域が一部重ねて指定されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のパスサーチ方法。
- 複数のパスの受信信号を同相合成するRake受信部と、前記受信信号の遅延時間に対する信号電力分布を示す遅延プロファイルを測定する遅延プロファイル測定部と、該測定した遅延プロファイルから相関ピーク位置を検出して前記複数のパスに割り当てを行うパスサーチ部を備えたCDMA受信装置において、
受信データをデジタルデータに変換するA/D変換部と、
動作タイミング制御信号により、前記A/D変換部から入力されたデジタルデータ列をそのまま遅延プロファイル測定部へ出力するか、あるいは入力されたデジタルデータ列の指定された複数の領域のデジタルデータを積算して1つのデータにまとめて前記遅延プロファイル測定部へ出力するデータ積算部と、
前記動作タイミング制御信号を発生する動作タイミング発生部と、
遅延時間の分解能の周期毎に相関器を動かして、前記データ積算部から入力されたデジタルデータの逆拡散を行い、それぞれの遅延に応じた電力を算出する前記遅延プロファイル測定部と、
入力された遅延プロファイルデータから相関ピーク位置を検出するピーク位置検出部と、
前記ピーク位置検出部で検出されたピーク位置及び前記遅延プロファイルにより示されるパスサーチ範囲を分割した複数の領域毎のプロファイルデータを保存する検出パステーブル保存部と、
前記検出パステーブル保存部のデータを読み出して、分割された各遅延プロファイル領域に含まれている相関電力の合計からその領域に有効なパスが存在するか否かを判断し、その結果に基づいて前記動作タイミング発生器に対して、前記動作タイミングの発生を指示する積算量計算部と、
を備えていることを特徴とするCDMA受信装置。 - 複数のパスの受信信号を同相合成するRake受信部と、前記受信信号の遅延時間に対する信号電力分布を示す遅延プロファイルを測定する遅延プロファイル測定部と、該測定した遅延プロファイルから相関ピーク位置を検出して前記複数のパスに割り当てを行うパスサーチ部を備えたCDMA受信装置において、
受信データをデジタルデータに変換するA/D変換部と、
遅延時間の分解能の周期毎に、前記A/D変換部から入力された全てのデジタルデータ列と相関コード列との内積をとって遅延プロファイルを求めるか、あるいは、前記A/D変換部から入力されたデジタルデータ列の指定された複数の領域のデジタルデータから一つの領域のデジタルデータを選択し、該選択した領域のデジタルデータと前記複数の領域に対応する相関コード列を合成したコード列との内積をとって遅延プロファイルを求める前記遅延プロファイル測定部と、
入力された遅延プロファイルデータから相関ピーク位置を検出するピーク位置検出部と、
前記ピーク位置検出部で検出されたピーク位置及び前記遅延プロファイルにより示されるパスサーチ範囲を分割した複数の領域毎のプロファイルデータを保存する検出パステーブル保存部と、
前記検出パステーブル保存部のデータを読み出して、前記分割された各遅延プロファイル領域に含まれている相関電力の合計からその領域に有効なパスが存在するか否かを判断し、重ねることが可能な領域を領域インデックス保存部に保存する領域インデックス計算部と、
前記領域インデックス保存部のデータを読み出して、前記分割されたパスサーチ範囲の中で重ね合わせる領域を求める領域指定計算部と、
前記A/D変換部からのデータ列との内積をとるための前記相関コード列を生成するとともに、前記領域指定計算部からの指示に従って、生成した相関コード列の指定された複数の領域のコード列を加算した相関コード列を生成し、該生成したコード列を前記遅延プロファイル測定部へ出力する合成相関コード生成部と、
前記領域指定計算部からの指示に従って、もっとも早く到達したパスがその中央の領域に含まれるように前記遅延プロファイル測定部の動作タイミングを制御するとともに、前記領域指定計算部から領域重ね合わせの指示を受けたときには、その内の一つの領域に対応するデジタルデータが入力されているときのみ前記遅延プロファイル測定部を動作させ、それ以外の領域に対応するデジタルデータが入力されているときには前記遅延プロファイル測定部を休止させるようにその動作タイミングを制御する動作タイミング発生部と、
を備えていることを特徴とするCDMA受信装置。
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