JP3548342B2 - 画像記録装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データの横縦の並びを変換する画像記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の記録装置において、画像形成するためにインクを吐出して記録を行わせるインクジェット方式の記録装置がある。一般的に、この記録方式においては、記録媒体の搬送方向に複数のノズルを所定幅に配列させた記録ヘッドをそのノズル列とは垂直の方向(以下、主走査方向と呼ぶ)に走査させ、一方、主走査方向とは垂直方向(以下、副走査方向と呼ぶ)に記録媒体を搬送して、記録媒体に記録を行っていた。
【0003】
上述の記録装置を内蔵するファクシミリ装置において、他のファクシミリ装置から送られてくる画像データの解像度は、例えば、G3ファインモードの規格に従えば、主走査方向に8pel/mm、副走査方向に7.7line/mmと定められている。このような受信画像データを、記録装置の記録能力によっては、記録ヘッドの記録素子配列に合うよう画像データを並び変えて出力をしなければならない場合がある(以下、このような画像データの並びを変えて(横から縦に)出力する処理を横縦変換処理という)。この横縦変換処理を行う際、通常、記録装置の記録解像度とファクシミリ画像の解像度が異なっているので、横縦変換処理後の画像データをそのまま記録装置で出力すると出力画像が歪んだりしてしまう。そのため、横縦変換処理を行う前に主走査方向と副走査方向の受信画像データの解像度を横縦変換を行って画像記録を行う場合の解像度に変換してから、横縦変換処理を行っていた。
【0004】
このような解像度変換と横縦変換は、以下のような手順で行われていた。
即ち、主走査方向に関して画像データは、ファクシミリ装置に内蔵される解像度変換部で変換する。更に、主走査方向に関して解像度の変換を行った画像データをRAM等の記憶媒体に格納する。副走査方向に解像度を高める場合には、ライン毎の画像データに関し、更に別の記憶領域にコピーして、新たに別の画像データを生成していた(以下、ラインデータ単位に画像データをコピーすることをラインコピーという)。そして、その後、主走査方向にも副走査方向にも解像度変換がなされた画像データを用いて横縦変換処理を行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のファクシミリ装置では、解像度変換と横縦変換を施す場合、画像データを受信し記録装置から画像データを出力するまでに時間がかかってしまい、ファクシミリ装置のトータルスループットが低下するという問題点があった。
【0006】
また、解像度変換を行う際、大容量のメモリが必要となるため、装置が大型になりコストが上昇するという問題点があった。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、改良されたデータ変換装置及び画像記録装置を提供することにある。
更に本発明の目的は、トータルのスループットを向上することが可能なデータ変換装置及び画像記録装置を提供することにある。
更に本発明の目的は、小型化及び低コスト化を実現することが可能なデータ変換装置及び画像記録装置を提供することにある。
更に本発明の目的は、ライン方向に関して解像度変換を行いながら、その変換がなされたデータの横縦の並びを入れ換えるようにして、データを格納することにより実質的に副走査方向の解像度変換と横縦変換を同時に実行しトータルスループットを向上させることができるようにしたデータ変換装置及び画像記録装置を提供することにある。
更に本発明の目的は、画像データの格納に必要なメモリの容量が少なくてすみ、装置の小型化やコスト削減にも貢献することができるデータ変換装置及び画像記録装置を提供することにある。
以上及びその他の目的は、図面及び以下の説明から明らかとなるであろう。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明による画像記録装置は以下の構成を備える。即ち、 記録ヘッドを走査しながら受信画像データを記録する記録手段を備えた画像記録装置であって、
前記受信画像データの各ライン当りの画素密度を前記記録手段の主走査方向の解像度に合わせて解像度変換する変換手段と、
前記変換手段によって解像度変換された受信画像データを記憶する第1記憶手段と、
前記第1記憶手段に記憶された前記受信画像データの各ラインデータの内の所定量のデータを、前記主走査方向とは垂直方向である前記記録手段の副走査方向に対応させて保持可能とする複数の保持手段と、
前記所定量のデータを、前記受信画像データの各ライン間の画素密度を前記記録手段の副走査方向の解像度に変換する変換倍率に応じた所定数の同一ラインデータとして生成するために、前記複数の保持手段の中から保持手段を選択して、前記第1記憶手段から読み出した所定量のデータを選択した保持手段に保持させる第1選択手段と、
前記記録手段の副走査方向に沿った同一ラインデータを選択するために、前記複数の保持手段それぞれについて主走査方向の同じ位置に保持するデータを選択する第2選択手段と、
前記複数の保持手段それぞれから読み出される前記第2選択手段によって選択されたデータを記憶する第2記憶手段と、
前記第1記憶手段から読み出された所定量のデータを前記保持手段に保持する際、前記所定量のデータそれぞれが、前記変換倍率に対応した数の保持手段に保持できるように前記第1選択手段に対し第1選択信号を出力し、該第1選択信号に基づいて前記第1記憶手段から読み出された所定量のデータのそれぞれが前記保持手段に保持された後、前記第2選択手段に対し、該保持手段それぞれに保持されているデータの内、主走査方向の同じ位置のデータを順に読み出すための第2選択信号を出力する制御手段と
を備える。
【0008】
また、好ましくは、前記第2記憶手段は、前記記録手段の1主走査分又は2主走査分による記録に必要な画像データを記憶できる記憶容量を有する。2走査分の記憶容量を有することで、記録ヘッドが1走査記録中に、次の走査に必要な画像データを記憶しておくことができるからである。
また、好ましくは、前記第2記憶手段をダブルバッファ制御しながら前記記録手段を用いて記録制御する記録制御手段を
更に備える。
【0009】
また、好ましくは、前記第1記憶手段から読み出したデータの画素数より前記制御手段により前記第2記憶手段に格納された画素数の方が多い。
また、好ましくは、前記第1変換手段は、前記各ライン当りの画素密度と前記記録ヘッドの解像度との比に従って解像度変換を行う。
【0010】
また、好ましくは、前記記録ヘッドは、インクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドである。
【0011】
また、好ましくは、前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利用してインクを吐出する記録ヘッドであって、インクに与える熱エネルギーを発生するための熱エネルギー変換体を備えている。
また、好ましくは、前記画像記録装置は、更に、前記第1記憶手段から所定量の前記画像データを入力する入力手段と、
前記第2記憶手段に対して前記所定量の画像データを出力する出力手段と
を備える。
また、好ましくは、前記第1選択手段は、前記複数の保持手段に対するアドレスを発生するアドレス手段を有し、
前記第1選択手段は、前記アドレス手段が発生する1つのアドレスが発生するとそのアドレス以降のアドレスに対応した保持手段を選択し、該選択された保持手段には同一の主走査方向の画像データが記憶される。
【0012】
上記の構成により、本発明は、記録ヘッドの解像度に合わせて各ラインの画素密度を解像度変換した受信画像データを、各ラインについて所定データ長ずつ第1記録手段から読み出して、その読み出したデータの解像度をライン方向に関し、記録ヘッドの解像度に合わせて更に解像度変換し、その解像度変換された画像データの横縦の並びを入れ換えて第2記憶手段に格納するよう動作する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。
図1は本発明の代表的な実施の形態であるインクジェット方式に従う記録部を備えたファクシミリ装置の機械的構成を示す側断面図である。
まず、ファクシミリ装置の記録部の構成について説明する。
【0014】
図1において、1は装置全体の主構造であるフレーム、2はフレーム1に固着されているASF(Auto Sheet Feeder:オート・シート・フィーダ)シャーシである。ASFシャーシ2は記録紙を複数枚搭載しておき記録時に一枚ずつ分離し記録部分に送り込むASF部の構造体である。また、3は中板、4は中板押圧バネである。中板3は、ASFシャーシ2に回動自在に取付けられていると共に、中板押圧バネ4により図中時計回り方向に付勢されている。5は駆動系(不図示)により図中時計回りに回転する記録紙分離ローラ、6は記録紙分離ローラ5のホームポジションを検出する透過型センサ(以下、ローラポジションセンサ)である。
【0015】
なお、図1に示す中板3の位置は、駆動系の中板動作カム部(不図示)により図中反時計回りに回動させられている所で停止している待機状態の時に対応している。そのカムが外れている時は時計回りに回動し、記録紙分離ローラ5の外周に当接する。また、中板3の動作と記録紙分離ローラ5の切り欠き位置とは互いに同期している。
【0016】
7は駆動系(不図示)により図中反時計回りに回転する記録紙搬送ローラ、8は記録紙搬送ローラ7の外周にバネ(不図示)により当接するように設けられた記録紙搬送コロである。記録紙搬送ローラ7と記録紙搬送コロ8とは互いの当接部分で記録紙を侠示し、これを図中左方に搬送する(以下、この搬送方向を副走査方向という)。9はインクジェット方式に従う記録ヘッドとインクを貯溜するインクタンクとを一体的に内蔵した交換可能なタイプ(ディスポーザブルタイプ)のインクカートリッジ、10はインクカートリッジ9を着脱可能に取付けるキャリッジである。
【0017】
さて、インクカートリッジ9の記録面は図中、インクカートリッジ9の下部にあり、図中横方向に複数のノズルが並んでヘッド記録面を形成している。記録動作時にはインクカートリッジ9をそのノズルの配列方向とは直行する方向(図面に垂直方向:以下、この方向を主走査方向という)に移動させ、それらのノズルから選択的にインクを吐出することにより複数のノズルによる記録幅分の領域に記録をすることが出来る。その後、記録用紙を記録幅分だけ副走査方向に搬送し、記録動作を繰り返すことにより記録紙上に記録が行なわれる(このような記録方式はマルチスキャン方式と呼ばれる)。
【0018】
また、キャリッジ10には反射型フォトセンサによるインク残量検出センサ(不図示)が取付けられており、インクカートリッジ9内の残存インク量を検出している。このインク残量検出センサの検出方向は、おおよそ、インクカートリッジ9の往復走査方向と同じ方向であり、そのインク残量センサはキャリッジ10に取付けられているので、キャリッジ10の移動によってインクカートリッジ9とともに移動することは言うまでもない。
【0019】
12、13は各々、キャリッジ10の主走査方向への往復移動が円滑になされるように補助するガイドレールであり、キャリッジ10はこれら2本のレール12、13に主走査方向に移動可能に取り付けられ、駆動系(不図示)により往復移動する。14は記録ヘッドに対向し記録用紙を記録ヘッドに対向させその記録位置での記録ヘッドとの距離を保持させるプラテン、15は排紙ローラ、16は排紙コロである。排紙コロ16は排紙ローラ15に対し押圧部材(不図示)により付勢されており、排紙ローラ15と排紙コロ16との当接部に記録用紙を挟持しつつ記録用紙を排出する。17は記録紙カバーでありインクカートリッジ9を交換する時などのために下方を支点に開くような構成となっている。
【0020】
次に、ファクシミリ装置の読取部の構成について説明する。
20は、駆動系(不図示)により図中反時計回りに回転して、複数枚セットされた原稿を1枚ずつ図中左方向へ搬送する読取分離ローラ、21は押圧部材(不図示)により読取分離ローラ20に対し付勢され、複数枚セットされた原稿を1枚ずつ分離するゴムのような摩擦力の高い材質でできている分離片、22は原稿に描かれた画像を読み取ってその画像が表現する情報を電気信号に変換する密着型ラインイメージセンサ(以下、イメージセンサという)、23はCSバネ、24は駆動系(不図示)により図中時計回りに回転する白色のCSローラである。ここで、CSバネ23はイメージセンサ22をCSローラ24に対し押圧するように設けられている。また、CSローラ24はイメージセンサ22の読み取り面全面に原稿を密着させること、原稿を図中左方向に搬送させること、原稿読取のバックグランドとなるなどの役割を持つ。
【0021】
25は読取部及び操作パネル(後述)を支持する構造体も兼ねたフレーム1に固着された原稿の下面をガイドするための原稿ガイド、26は原稿ガイド25に固着され原稿の上面をガイドするための原稿ガイド、27は操作用スイッチを備えた操作基板、28は操作基板27を固着し、それ自身が原稿ガイド25に固着されている操作パネルである。
【0022】
30は電源トランスやコンデンサなどで構成される電源部、31はフレーム1に取付けられ装置全体の動作を制御する電気制御基板である。電気制御基板31には、装置各部に振り分けられている電気素子や部品(イメージセンサ22、操作基板27、電源部30、インクカートリッジ9、各駆動モータ(不図示)、ローラポジションセンサ6、各センサ(不図示))からの束線がすべて結線されている。なお、ここでは説明されていない読取部の各種センサや記録用紙有無を検出するセンサなどは、束線を介さず直接、電気制御基板31に実装されている。また、外部インタフェース(例えば、公衆電話回線網インタフェース、付属子電話インタフェース、外部子電話インタフェース、セントロニクスなどのパソコンインタフェース)は全て電気制御基板31に結線されるよう構成されている。
【0023】
図2は図1に機械的構成を示したファクシミリ装置の電気的構成を示すブロック図である。
図2において、101はマイクロプロセッサなどから構成されるCPU、102はCPU101が実行する制御プログラムや処理プログラムを格納するROM、103はファクシミリ送受信のための画像データやコピー処理のために読み込まれた画像データを格納するための記録領域やCPU101が制御プログラムや処理プログラムを実行するときの作業領域として用いられるRAM、104は電源部30からの電源供給がなくとも情報を記憶保持できるようにバックアップ電源を備えたDRAMやSRAM103、或いは、EEPROMなどで構成される不揮発性メモリである。
【0024】
また、105はJISコード、ASCIIコードなどのコード体系に従って表現されたキャラクタコードに従ってキャラクタパターンを発生するキャラクタジェネレータ(CG)、106は図1で説明した構成の記録部、107は図1で説明した構成の読取部、108はモデム(MODEM)、109は網制御ユニット(NCU)、110は電話回線、111は電話機、112は図1で説明した操作基板27の操作パネル28の一部で構成される操作部、113は図1で説明した操作基板27の操作パネル28の一部で構成されLCDやLEDなどを備えた表示部である。
【0025】
そして、CPU101は、ROM102、RAM103、不揮発性メモリ104、CG105、記録部106、読み取り部107、モデム108、NCU109、操作部112、及び、表示部113を制御する。
さて、RAM103は、読取部107によって読み取られた2値化画像データ或いは記録部106に記録される2値化画像データを格納すると共に、モデム108によって変調されNCU109を介して電話回線110に出力する符号化画像データと、電話回線110を介して受信したアナログ画像信号をNCU109及びモデム部108を介して復調して得られる符号化画像データを格納する。また、不揮発性メモリ104は、電源供給の有無に係わらず保存しておくべきデータ(例えば短縮ダイヤル番号など)を格納する。CG105はCPU101の制御に基づき必要に応じて入力されたコードに対応するキャラクタパターンデータを発生する。
【0026】
記録部106の電気系はDMAコントローラ、インクジェット方式に従う記録ヘッドであるインクカートリッジ9、CMOSロジックICなどから構成され、CPU101の制御によってRAM103に格納されている画像データを取り出して記録出力する。一方、読取部107の電気系はDMAコントローラ、画像処理IC、イメージセンサ、CMOSロジックICなどから構成され、CPU101の制御に基づいてイメージセンサ(CS)22から読み取った画像データを2値化し、その2値化データを順次、RAM103に出力する。なお、読取部107に対する原稿のセット状態は、原稿の搬送路に設けられたフォトセンサを用いた原稿検出部(不図示)により検出できるようになっている。
【0027】
尚、本実施の形態では、記録部106には64ノズルのインクカートリッジ9を持ち、解像度は主走査方向、副走査方向ともに360dpiとする。また、ノズル列はインクカートリッジ9の主走査方向とは垂直な方向に並んでいるとする。また、本実施の形態では、インクカートリッジ9は熱エネルギーを用いてインクに状態変化を生起させることにより吐出口からインク滴を吐出するものである。更に、本装置で扱う画像データは、1画素、1ビットで表現される白黒データとする。
モデム108は、G3/G2モデムとこれらのモデムに接続されたクロック発生回路などから構成され、CPU101の制御に基づいてRAM103に格納されている符号化送信データを変調して、NCU109を介して電話回線110に出力したり、電話回線110を介して受信するアナログ画像信号をNCU109を介して入力し、その信号を復調して符号化受信データを得、これをRAM103に格納する。NCU109は、CPU101の制御により電話回線110をモデム108或いは電話機111のいずれかに切り換えて接続する。また、NCU109は呼出信号(CI)を検出する検出回路を有し、呼出信号が検出されたときは着信信号をCPU101へ送る。
【0028】
電話機111は、ファクシミリ装置本体と一体化された電話機であり、ハンドセット及びスピーチネットワーク、ダイヤラ、テンキーやワンタッチキーなどから構成されている。操作部112は、画像送信/受信などをスタートさせるキー、送受信時におけるファクシミリ画像の解像度をファイン、標準などに切り換える解像度選択キー、自動受信等の操作モードを指定するモード選択キー、ダイヤリング用のテンキーやワンタッチキーなどから構成されている。表示部113は、時刻表示用の7セグメントLCDと、各種モードを表示する絵文字LCDと、5×7ドット(1文字)×1行分の表示を行うことができるドットマトリックスLCDとを組み合わせたLCDモジュールと、LEDなどから構成されている。
【0029】
114は解像度変換部であり、読み取り部107よりRAM103の領域a(図2参照)に蓄えられた2値化データや電話回線110、NCU109、モデム部108を介してRAM103の領域aに蓄えられた受信符号化データを復号化後、主走査方向の解像度8pel/mmの2値化データから記録装置の主走査方向の解像度360dpiに変換する。尚、解像度変換部114では、RAM103の領域aに格納されている2値化データ又は符号化データのうち主走査方向に関する解像度変換のみを行い、その変換された画像データはRAM103の領域b(図2参照)に蓄えられる。
【0030】
115は横縦変換(H−V変換)部であり、記録部106のインクカートリッジ9の記録ヘッドのノズルの配列に応じたデータに格納し直すために行うもので主走査方向の解像度変換後、データの副走査方向の解像度が記録部106の副走査方向の解像度(360dpi)となるように、副走査方向に関する解像度変換を横縦変換処理と並列に行う。更に、横縦変換部115は、インクカートリッジ9の副走査方向の記録幅(64ライン)を考慮し、1回の変換動作でライン方向に8画素、副走査方向に8画素分の画像データを処理し、処理変換比率に応じてその8画素、副走査方向に8画素×xライン(8以下)分の画像データを8画素×8回出力する。
【0031】
具体的には、まず、記録部106のインクカートリッジ9の記録ヘッドのノズル数(64)に対し、主走査方向の8画素分の画像データを副走査方向にxライン(8以下)分をRAM103の領域bから読み出す。読み出した8画素×xライン分の画像データを副走査方向の解像度変換の変換率になるようxを決めて8画素×xラインの画像データを作り、主、副走査方向が逆になるよう画像データを並び変え、RAM103の領域c(図2参照)に出力される。このような処理をRAM103の領域bに格納された受信画像データについて繰り返し行うことにより、RAM103の領域cにはインクカートリッジ9の1走査分の記録データが格納される。インクカートリッジ9が1回走査して記録するために必要な横縦変換された画像データがRAM103の領域cに格納されると記録動作が開始される。
【0032】
また、本実施の形態では、RAM103のダブルバッファ制御を行うことにより、1走査記録中に次の走査による記録のために必要な横縦変換された画像データをRAM103の領域cと領域c’(図2参照)のうちの記録走査に用いられない方に格納する。
116はデータバスであり、上記構成要素を相互に接続する。
次に図3〜図9を用いて、H−V変換処理の処理方法について説明する。
【0033】
尚、HはHorizontal、VはVerticalの略である。つまり横(H)から縦(V)への変換の処理のことをいう。
図3は実施の形態1のRAM103の領域bに格納されている画像データの配列を示す図である。
図に示すように、64ライン目までの画像データが、
Figure 0003548342
というようにRAM103の領域bに格納されている。尚、Hは主走査方向に関する列の位置を示し、Vは副走査方向に関するラインの位置を示すものとする。例えば、図のV3H2は、3ライン目2列目に位置する画像データを示している。これらの画像データにおいて、まず、V1H1、V1H2、V1H3、V1H4、V1H5、V1H6、V1H7、V1H8というように、ライン方向に並んだ各画像データを8画素ずつ所定のライン分読み出し、これら読み出した画像データがインクカートリッジ9の横方向(副走査方向)の1走査分の画像データとなるように画像データの配列を並べ変えRAM103の領域cに格納する。そして、64ノズルのインクカートリッジ9が主走査方向に1回走査して画像を記録するために必要な画像データがRAM103の領域cに格納されると記録動作が開始される。尚、1走査記録中に次の1走査分の画像データが、H−V変換処理後の画像データがRAM103の領域c’に格納される。
【0034】
図3に示す画像データにおいてHーV変換処理を行った後のRAM103の領域cに格納される画像データの配列を、図4、図5を用いて説明する。尚、インクカートリッジ9の記録ヘッドのノズル数を64とする。
尚、HーV変換処理において、RAM103の領域bに格納されている画像データの内、ライン方向の画像データに対してラインコピーを行う場合と行わない場合がある。それぞれの場合の処理について説明する。ここでいうラインコピーとは、ライン方向の画像データをHーV変換処理を行う際に、RAM103の領域bのライン単位の画像データを記録部106の長手方向(副走査方向)の解像度をもつ画像データとするために、RAM103の領域bのライン単位の画像データを副走査方向の解像度変換の変換率に応じてラインコピーすることである。
【0035】
図4はラインコピーをしない場合のRAM103の領域cに格納される画像データの配列を示す図である。
例えば、図3に示されるRAM103の領域bに格納されている画像データの1ライン目の第1ピクセルから8ピクセル分の画像データV1H1、V1H2、V1H3、V1H4、V1H5、V1H6、V1H7、V1H8は、図4に示すようにRAM103の領域cの先頭から64ビット毎に格納される。同様にして、2ライン目の第1ピクセルから8ピクセル分の画像データが2ビット目から64ビット毎に、画像データとしてRAM103の領域cに格納される。
【0036】
次にラインコピーする場合のRAM103の領域cに格納される画像データの配列について、図5を用いて説明する。
尚、ここでは、RAM103の領域bに格納されている画像データの最初のラインの画像データを1回、次のラインの画像データを2回ラインコピーするとする。
【0037】
この場合は、図3に示されるRAM103の領域bに格納されている画像データの1ライン目の各画素であるV1H1、V1H2、V1H3、・・・、V1H(n×8)を、1回ラインコピーする。その結果、RAM103の領域cには、図5に示すように1ビット目と2ビット目、同様に64ビット目と65ビット目というように、同じデータV1H1、V1H2、V1H3、・・・、V1H(n×8)が格納される。
【0038】
次に、RAM103の領域bに格納されている画像データの2ライン目の各画素であるV2H1、V2H2、V2H3、・・・、V2H(n×8)は2回ラインコピーされる。その結果、RAM103の領域cには、図5に示すように3ビット目〜5ビット目にV2H1、64+3ビット目〜64+5ビット目にV2H2というように、同じデータが格納される。同様にRAM103の領域bの各ラインにおいて、ラインコピーを行う回数に応じて、その回数分の各ラインの画像データが横と縦の配列が並び変えられてRAM103の領域cに格納される。
【0039】
次にHーV変換部115の回路構成を図6〜図9を用いて説明する。
図6〜図9は実施の形態1のH−V変換部15の回路構成を示す図である。
図6において、B1は入出力バッファ群であり、8つの入出力バッファで構成されている。CPU101の制御によりRAM103の領域bから送られてくるあるラインの1バイト分の画像データが入力される。入出力バッファ群B1に入力された画像データは、後述するラッチ回路群B50〜B57に入力される。また、リード信号RD*が入力されるとセレクタ群B2から出力される画像データOD0〜OD7を出力し、CPU101の制御により入出力バッファ群からRAM103の領域cへ画像データD0〜D7を送る。尚、画像データD0〜D7は、D7から順番にRAM103の領域cに格納されることで、HーV変換処理が完了した画像データとしてRAM103の領域cに格納される。
【0040】
B2はセレクタ群であり、8つのセレクタB20〜B27から構成されている。また、各セレクタB20〜B27は、それぞれに対応するラッチ回路群B57〜B50各々から送られてくる各1ビットの画像データを入力し、その中から画像データを後述する選択信号に従って1ビットの画像データを各セレクタB20〜B27より選択して出力する。
【0041】
尚、セレクタB20〜B27各々には共通の3ビットの選択信号(A0、A1、A2)が入力されている。また、チップセレクト生成部B4には、セレクタB20〜B27の1つを選択するよう指示するビット制御信号(A3、A4、A5)が入力されている。チップセレクト生成部B4は、入力される3ビットの制御信号(A3、A4、A5)に従ってチップセレクト信号CS2*で生成し、生成されたチップセレクト信号CS2*によって、セレクタB20〜B27のいずれか1つが選択される。一方、チップセレクト信号CS2*によって選択されたセレクタが、選択信号(A0、A1、A2)に従って、入力端子(H01〜H08)に入力された各ビットの画像データの内、1ビットを選択して入力する。
【0042】
本実施の形態では、まず、選択信号(A0、A1、A2)の値を固定しておき、チップセレクト信号CS2*の値をイネーブルにすることで、セレクタB20〜B27をイネーブルにし、8つのセレクタB20〜B27の同じ入力端子に入力された画像データを出力する。このようにして、画像データOD0〜OD7を得る。
一方、図7、図8において、B50〜B57は8つのラッチ回路群であり、各ラッチ回路群B50〜57は、それぞれ8つのラッチ回路B500〜B507、B510〜B517、B520〜B527、B530〜B537、B540〜B547、B550〜B557、B560〜B567、B570〜B577から構成されている。尚、各画像データ(ID0〜ID7)は、後述するライトトリガ信号WHVW0〜WHVW7に従って各ラッチ回路群B50〜B57にラッチされる。
【0043】
例えば、ライトトリガ信号がWHVW0はハイレベル「H」(以降、Hと記述する。また、ハイレベルに対しローレベルを「L」と記述する)の時、入出力バッファ群B1に入力されて画像データはラッチ回路群B50〜B57のラッチ回路にラッチされる構成になっている。また、ライトトリガ信号WHVW1が「H」の時、入出力バッファ群B1に入力されている画像データは、ラッチ回路群B51以降のラッチ回路群B51〜B57のラッチ回路にラッチされる構成になっている。同様にして、ライトトリガ信号WHVW2が「H」の時、ラッチ回路群B52〜B57のラッチ回路にラッチされ、…、ライトトリガ信号WHVW7が「H」の時、ラッチ回路群B57のラッチ回路にラッチされる構成になっている。また、各ラッチ回路群B50〜B57に格納された画像データは、後述するチップセレクト信号CS2*と選択信号(A0、A1、A2)、制御信号(A3、A4、A5)により、各ラッチ回路に対応する画像データHVD00〜HVD07、HVD10〜HVD17、HVD20〜HVD27、HVD30〜HVD37、HVD40〜HVD47、HVD50〜HVD57、HVD60〜HVD67、HVD70〜HVD77が出力され、図6〜図8に示されているこれら画像データとその出力先との対応関係に従って、セレクタ群B2の所定のセレクタに入力される。
【0044】
ライトトリガ信号WHVW0〜WHVW7の値は、CPU101からデータバス16を介して送られてくる選択信号(A0、A1、A2)と2ビットの制御信号(A6、A7)によって決定される。例えば、ラインコピーをしない場合、即ち、解像度変換を行わない場合、制御信号A6、A7の各ビットの値は「L」となる。この信号が図9に示すチップセレクト部B13に供給されると、CS1*がイネーブルとなり、デコーダB14の各ビット出力(Y0、…、Y7)の値が10000000、01000000、00100000、…、00000001となり、NANDゲート群B15でライト信号WR*に同期したライトトリガ信号WHVW0〜WHVW7を発生させる。
【0045】
このように、デコーダB14からの出力が制御されることで、NANDゲート群B15はライト信号WR*に同期して、つまり、画像データが8ビットずつ入力される毎に、WHVW0=「H」、WHVW1〜7=「L」、WHVW0=「L」、WHVW1=「H」、WHVW2〜7=「L」というようにWHVW0〜7のうち、1つのライトトリガ信号が順次「H」となる。
【0046】
次に上述のHーV変換部115の回路構成において、具体的な処理について説明する。ここでは、図4、図5で示したラインコピーをしない場合の処理とラインコピーする場合の処理について説明する。
<ラインコピーをしない場合>
上述のような制御により、ライトトリガ信号WHVW0だけが「H」の場合には、ラッチ回路群B50にラッチされ、ラッチ回路群B51〜B57にも、ラッチ回路群B50にラッチされたのと同じ8ビットの画像データがラッチされる。次に、ライトトリガ信号WHVW1だけが「H」の場合には、次に読み込まれた8ビットの画像データが、ラッチ回路群B51にラッチされ、ラッチ回路群B52〜B57にも、ラッチ回路群B51にラッチされたのと同じデータがラッチされる。このように、順次ライトトリガ信号WHVW2〜7が「H」になって、8ビットの画像データがラッチされていくと、8回のライト動作でラッチ回路群B50〜B57には8ビット×8ライン分の画像データがラッチされる。
【0047】
HーV変換処理が開始されると、まず、図3の1ライン目の画像データの第1ピクセルから8ピクセル分の画像データV1H1、V1H2、V1H3、V1H4、V1H5、V1H6、V1H7、V1H8がCPU101の制御によりHーV変換部115の入出力バッファ群B1に入力される。そして、A6=「L」、A7=「L」、A0=「L」、A1=「L」、A2=「L」とすることにより、NANDゲート群B15よりライトトリガ信号WHVW0=「H」、ライトトリガ信号WHVW1〜7=「L」が出力されるようにする。
【0048】
ライトトリガ信号WHVW0=「H」より、入出力バッファ群B1に入力されていた画像データV1H1、V1H2、V1H3、V1H4、V1H5、V1H6、V1H7、V1H8が、ラッチ回路群B50〜B57にラッチされる。この際、ラッチ回路群B51〜B57から得られる画像データは、各ラッチ回路群B51〜B57に接続されているORゲートB6〜B12にもWHVW0信号=「H」が入力されるので、画像データV1H1、V1H2、V1H3、V1H4、V1H5、V1H6、V1H7、V1H8が各ラッチ回路群B50〜B57でラッチされる。
【0049】
ラッチ回路群B50〜B57に、画像データV1H1、V1H2、V1H3、V1H4、V1H5、V1H6、V1H7、V1H8がラッチされると、CPU101の制御により2ライン目の第1ピクセルから8ピクセル分の画像データV2H1、V2H2、V2H3、V2H4、V2H5、V2H6、V2H7、V2H8が、入出力バッファ群B1に入力される。そして、A6=「L」、A7=「L」、A0=「H」、A1=「L」、A2=「L」とすることにより、NANDゲート群B15よりライトトリガ信号WHVW1=「H」、ライトトリガ信号WHVW0=「L」、ライトトリガ信号WHVW2〜7=「L」が出力されるようにする。
【0050】
ライトトリガ信号WHVW1=「H」により、入出力バッファ群B1に格納されていた画像データV2H1、V2H2、V2H3、V2H4、V2H5、V2H6、V2H7、V2H8がラッチ回路群B52〜B57にラッチされる。この際、ラッチ回路群B52〜B57から得られる画像データは、各ラッチ回路群B52〜B57に接続されているORゲートB7〜B12にもWHVW2信号=「H」が入力されるので、画像データV2H1、V2H2、V2H3、V2H4、V2H5、V2H6、V2H7、V2H8が、各ラッチ回路群B52〜B57でラッチされる。
【0051】
尚、この際、1ライン目の第1ピクセルから8ピクセル分の画像データV1H1、V1H2、V1H3、V1H4、V1H5、V1H6、V1H7、V1H8が、ラッチ回路群B50〜B57にラッチされているが、ライトトリガ信号WHVW1=「H」が出力されると、2ライン目の第1ピクセルから8ピクセル分の画像データV2H1、V2H2、V2H3、V2H4、V2H5、V2H6、V2H7、V2H8が、ラッチ回路群B51〜B57に入力されると各々にラッチされていた1ライン目の第1ピクセルから8ピクセル分の画像データV1H1、V1H2、V1H3、V1H4、V1H5、V1H6、V1H7、V1H8は、すべて上書きされる。
同様にして、ライトトリガ信号WHVW2=「H」が出力されると、ラッチ回路群B52〜B57に、3ライン目の第1ピクセルから8ピクセル分の画像データV3H1、V3H2、V3H3、V3H4、V3H5、V3H6、V3H7、V3H8がラッチされる。次に、ライトトリガ信号WHVW3=「H」が出力されると、ラッチ回路群B53〜B57に、4ライン目の第1ピクセルから8ピクセル分の画像データV4H1、V4H2、V4H3、V4H4、V4H5、V4H6、V4H7、V4H8がラッチされる。以上の処理を、順次ライトトリガ信号WHVW7=「H」が出力されるまで続けるとラッチ回路群B50に、1ライン目の第1ピクセルから8ピクセル分の画像データ、ラッチ回路群B51に2ライン目の第1ピクセルから8ピクセル分の画像データ、ラッチ回路群B52に3ライン目の第1ピクセルから8ピクセル分の画像データ、…、ラッチ回路群B57に8ライン目の第1ピクセルから8ピクセル分の画像データがラッチされる。
【0052】
このようにして、8ビット×8ライン分の画像データがラッチされると、CPU101は、制御信号(A3、A4、A5)と選択信号(A0、A1、A2)を供給し、セレクタB20〜B27を用いて、入出力バッファ群B1へのデータ出力を制御する。これを具体的に言うと、まず、最初に、A0=A1=A2=「L」とし、チップセレクト信号CS2*がセレクタB20、B21、…、B27と選択すると、セレクタB20からV8H1、セレクタB21からV7H1、セレクタB22からV6H1、…、セレクタB27からV1H1というように、合計8ビットの画像データV8H1、V7H1、V6H1、V5H1、V4H1、V3H1、V2H1、V1H1が入出力バッファ群B1に出力される。そして、入出力バッファ群B1に出力された画像データV8H1、V7H1、V6H1、V5H1、V4H1、V3H1、V2H1、V1H1は、リード信号RD*に従って入出力バッファ群B1から読み出され、図4に示すようにRAM103の領域cの先頭からV1H1、V2H1、V3H1、V4H1、V5H1、V6H1、V7H1、V8H1の順で格納される。
【0053】
次に、選択信号としてA0=「H」、A1=A2=「L」として、チップセレクト信号CS2*がセレクタB20、B21、…、B27を選択すると、セレクタB20〜B27からV8H2、V7H2、V6H2、V5H2、V4H2、V3H2、V2H2、V1H2が選択出力され、リード信号RD*に従って、その選択された画像データが出力バッファ群B1から読み出され、図4に示すようにRAM103の領域cの先頭から65ビット目よりV1H2、V2H2、V3H2、V4H2、V5H2、V6H2、V7H2、V8H2の順で格納される。
【0054】
以下、同様にして、セレクタB20〜B27の選択動作により、8ビットずつ画像データが読み出され、RAM103の領域cのより64ビット毎に、順次画像データが格納される。
上述のHーV変換部115における処理を、RAM103の領域bの9ライン目から16ライン目の各ラインの第1ピクセルから8ピクセル分の画像データについて行い、RAM103の領域cの先頭から9ビット目から16ビット目に、以後、64ビットおきに順次格納する。同様にして、64ライン目までの各ラインの第1ピクセルから8ピクセル分の画像データについてHーV変換処理を行うことにより、RAM103の領域cの先頭から64ビット×8=512ビット目まで画像データが格納される。
【0055】
次に、RAM103の領域bの各ラインの19ピクセル目から16ピクセル目までの8ビットの画像データについてHーV変換処理を行うことにより、RAM103の領域cの9〜16ライン目の先頭から513ビット目から1024ビット目まで画像データが格納される。
以下、同様にして、RAM103の領域cの記録部の1回走査分(64ノズル×主走査ビット)まで画像データが格納されると、インクカートリッジ9は、1回走査され記録紙に記録を行う。以降、RAM103の領域cに(64ノズル×主走査ビット)の画像データが格納される毎に、インクカートリッジ9が1回走査される。この処理を全てのRAM103の領域bの画像データについて行うことで、HーV変換と解像度変換された画像データが記録紙に記録される。
尚、この時、RAM103の領域c及び領域c’を用い、いずれか一方に記録部106の1回走査分の画像データがたまってから記録部106を1回走査するとともに、他方に、次の走査のための画像データを格納するよう制御することにより、記録を行っている間にあいているバッファに対してHーV変換と解像度変換を行うことも可能である。
【0056】
尚、CPU101は常にRAM103の領域bに格納されている画像データの配列、HーV変換部115にラッチされている画像データの配列、RAM103の領域cに格納されている画像データの配列を監視する。そして、各配列に応じて選択信号と制御信号の出力制御を行うことで、画像データの読み出し/格納を行う。
【0057】
<ラインコピーをする場合>
ラインコピーを行う場合、コピーする回数は、受信画像データの解像度に応じて決定される。本実施の形態において説明すると、記録部106の主走査方向の記録解像度が360dpiであるので、G3規格による受信画像データのライン方向の受信画像データ(解像度7.7/mmより)においては、例えば、RAM103の領域bの1ライン目の画像データを1回コピー、2ライン目の画像データを2回コピー、3ライン目の画像データを2回コピー、j=正の整数とすると以降、3jー2ライン目を1回コピー、3jー1ライン目を2回コピー、3jライン目を2回コピーするようにCPU101が制御することで、記録部106の主走査方向の記録解像度に変換できる。また、本実施の形態1では、コピー回数は3jー2ライン目を1回コピー、3jー1ライン目を2回コピー、3jライン目を2回コピーとしたが、これに限らない。例えば、3jー2ライン目を2回コピー、3jー1ライン目を2回コピー、3jライン目を1回コピーすることも容易に可能である。つまり、変換倍率を達成するようラインコピーのし方を決定する。
【0058】
ここでは、図3のRAM103において、1ライン目の画像データを1回ラインコピーし、2ライン目を2回ラインコピーし、3ライン目を2回ラインコピーし、j=正の整数とすると以降、3jー2ライン目を1回コピー、3jー1ライン目を2回コピー、3jライン目を2回コピーすることで、記録部106の主走査方向の解像度に変換する。
【0059】
上記の条件でラインコピーをする場合、即ち、解像度変換を行う場合、制御信号A6=「L」、A7=「L」、チップセレクト信号CS1*がアクティブとなり、A0、A1、A2を操作することにより、デコーダB14の各ビット出力(Y0、…、Y7)の値が、ライト信号WR*に同期し、10000000、00100000、00000100、となるようにチップセレクト信号を発生させる。このように、デコーダB14からの出力が制御されることで、NANDゲート群15は、ライトWR*信号に同期して、つまり、画像データが8ビットずつ入力される毎に、{WHVW0=「H」、WHVW1〜7=「L」}、{WHVW0=WHVW1=「L」、WHVW2=「H」、WHVW3〜7=「L」、WHVW0〜4=「L」、WHVW5=「H」、WHVW6=WHVW7=「L」}というように出力させる。
【0060】
以上のような制御により、WHVW0だけが「H」の場合には、ラッチ回路群B50にラッチされ、ラッチ回路群B51〜B57にも、ラッチ回路群B50にラッチされたのと同じ8ビットの画像データがラッチされる。次に、ライトトリガ信号WHVW2だけが「H」の場合には、次に読み込まれた8ビットの画像データが、ラッチ回路群B52にラッチされ、ラッチ回路群B53〜B57にも、ラッチ回路群B52にラッチされたのと同じデータがラッチされる。更に、次に読み込まれた8ビットの画像データが、WHVW5だけが「H」であるためラッチ回路群B55にラッチされ、ラッチ回路群B56〜B57にも、ラッチ回路群B55にラッチされたのと同じデータがラッチされる。このように、画像データがラッチされていくと、3回のライト動作でラッチ回路群B50〜B57には、最初のラインのコピー画像が1つ、次のラインのコピー画像が2つ、更に次のラインのコピー画像が2つを合わせ8ビット×8ライン分の画像データがラッチされる。
【0061】
HーV変換処理が開始されると、まず、図3の1ライン目の画像データの第1ピクセルから8ピクセル分の画像データV1H1、V1H2、V1H3、V1H4、V1H5、V1H6、V1H7、V1H8がCPU101の制御によりHーV変換部115の入出力バッファ群B1に入力される。そして、A6=「L」、A7=「L」、A0=「L」、A1=「L」、A2=「L」とすることにより、NANDゲート群B15よりライトトリガ信号WHVW0=「H」、ライトトリガ信号WHVW1〜7=「L」が出力されるようにする。
【0062】
ライトトリガ信号WHVW0=「H」より、入出力バッファ群B1に入力されていた画像データV1H1、V1H2、V1H3、V1H4、V1H5、V1H6、V1H7、V1H8が、ラッチ回路群B50〜B57にラッチされる。この際、ラッチ回路群B51〜B57から得られる画像データは、各ラッチ回路群B51〜B57に接続されているORゲートB6〜B12にもWHVW0信号=「H」が入力されるので、画像データV1H1、V1H2、V1H3、V1H4、V1H5、V1H6、V1H7、V1H8が各ラッチ回路群B50〜B57でラッチされる。
【0063】
ラッチ回路群B50〜B57に、画像データV1H1、V1H2、V1H3、V1H4、V1H5、V1H6、V1H7、V1H8がラッチされると、CPU101の制御により2ライン目の第1ピクセルから8ピクセル分の画像データV2H1、V2H2、V2H3、V2H4、V2H5、V2H6、V2H7、V2H8が、入出力バッファ群B1に入力される。そして、A6=「L」、A7=「L」、A0=「L」、A1=「H」、A2=「L」とすることにより、NANDゲート群B15よりライトトリガ信号WHVW2=「H」、ライトトリガ信号WHVW0=WHVW1=「L」、ライトトリガ信号WHVW3〜7=「L」が出力されるようにする。
【0064】
ライトトリガ信号WHVW2=「H」により、入出力バッファ群B1に入力されていた画像データV2H1、V2H2、V2H3、V2H4、V2H5、V2H6、V2H7、V2H8が、ラッチ回路群B52〜B57にラッチされる。この際、ラッチ回路群B52〜B57から得られる画像データは、各ラッチ回路群B52〜B57に接続されているORゲートB7〜B12にもWHVW2信号=「H」が入力されるので、画像データV2H1、V2H2、V2H3、V2H4、V2H5、V2H6、V2H7、V2H8が、各ラッチ回路群B52〜B57でラッチされる。
【0065】
尚、この際、1ライン目の第1ピクセルから8ピクセル分の画像データV1H1、V1H2、V1H3、V1H4、V1H5、V1H6、V1H7、V1H8が、ラッチ回路群B50〜B57にラッチされているが、ライトトリガ信号WHVW2=「H」が出力されると、2ライン目の第1ピクセルから8ピクセル分の画像データV2H1、V2H2、V2H3、V2H4、V2H5、V2H6、V2H7、V2H8が、ラッチ回路群B52〜B57に入力され、各々にラッチされていた1ライン目の第1ピクセルから8ピクセル分の画像データV2H1、V2H2、V2H3、V2H4、V2H5、V2H6、V2H7、V2H8は、すべて上書きされる。そのため、ラインコピーをする場合は、コピー画像データとしてラッチさせるラッチ回路を確保するために、ライトトリガ信号を「H」にする制御をコピーする回数に応じて行うことで、ラッチ回路群にコピー画像データとして格納され続けることになる。その結果、1ライン目の画像データが、ラッチ回路群B50、ラッチ回路群B51に格納され続けられることになる。
【0066】
同様にして、ライトトリガ信号HVW5=「H」が出力されると、ラッチ回路群B55〜B57に、3ライン目の最終ピクセルから8ピクセル分の画像データV3H1、V3H2、V3H3、V3H4、V3H5、V3H6、V3H7、V3H8がラッチされる。その結果、ラッチ回路群B50〜B57において、ラッチ回路群B50、B51には1ライン目の第1ピクセルから8ピクセル分の画像データ、ラッチ回路群B52〜B54には2ライン目の第1ピクセルから8ピクセル分の画像データ、ラッチ回路群B55〜B57には3ライン目の第1ピクセルから8ピクセル分の画像データがラッチされる。
【0067】
このようにして、8ビット×3ライン分の画像データがラッチされると、CPU101は、制御信号(A3、A4、A5)と選択信号(A0、A1、A2)を供給し、セレクタB20〜B27を用いて、入出力バッファ群B1へのデータ出力を制御する。これを具体的に言うと、まず、最初に、A0=A1=A2=「L」とし、チップセレクト信号CS2*が順次セレクタB20、B21、…、B27と選択すると、セレクタB20からV8H1、セレクタB21からV7H1、VセレクタB22からV6H1、セレクタB23からV5H1、セレクタB24からV4H1、セレクタB25からV3H1、セレクタB26からV2H1、セレクタB27からV1H1というように、合計8ビットの画像データV8H1、V7H1、V6H1、V5H1、V4H1、V3H1、V2H1、V1H1が出力される。そして、画像データV8H1、V7H1、V6H1、V5H1、V4H1、V3H1、V2H1、V1H1は、入出力バッファ群B1に出力される。そして、リード信号RD*に従って入出力バッファ群B1から読み出され、図4に示すようにRAM103の領域cの先頭からV1H1、V2H1、V3H1、V4H1、V5H1、V6H1、V7H1、V8H1の順で格納される。
【0068】
次に、選択信号としてA0=「H」、A1=「L」、A2=「L」として、チップセレクト信号CS2*が順次セレクタB20、B21、…、B27と選択すると、セレクタB20〜B27からV8H2、V7H2、V6H2、V5H2、V4H2、V3H2、V2H2、V1H2が選択出力され、リード信号RD*に従って、その選択された画像データが出力バッファ群B1から読み出され、図4に示すようにRAM103の領域cの先頭から65ビット目よりV1H2、V2H2、V3H2、V4H2、V5H2、V6H2、V7H2、V8H2の順で格納される。
【0069】
以下、同様にして、セレクタB20〜B27の選択動作により、8ビットずつ画像データが読み出され、RAM103の領域cの先頭より64ビット毎に、順次画像データが格納される。
上述のHーV変換部115における処理を、RAM103の領域bの4ライン目から6ライン目の各ラインの第1ピクセルから8ピクセル分の画像データについて行い、RAM103の領域cの先頭から9ビット目から16ビット目に、以降64ビット毎に、順次格納する。同様にして24ライン目までの各ラインの最終ピクセルから8ピクセル分の画像データについてHーV変換処理を行うことにより、RAM103の領域cの先頭から64ビット×8=512ビット目まで画像データが格納される。
【0070】
次に、同様にしてRAM103の領域bの各ラインの9ピクセル目から16ピクセル目までの8ビットの画像データについてHーV変換処理を行うことにより、RAM103の領域cの先頭から513ビット目から1024ビット目まで画像データが格納される。
以下、同様にして、RAM103の領域cの記録部106の1回走査分(64ノズル×主走査ビット)まで画像データが格納されると、インクカートリッジ9は、1回走査され記録紙に記録を行う。以降、RAM103の領域cに64ノズル×主走査ビットの画像データが格納される毎に、インクカートリッジ9が1回走査される。この処理を全てのRAM103の領域bの画像データについて行うことで、HーV変換と解像度変換された画像データが記録紙に記録される。
【0071】
以上説明したように、実施の形態1によれば、従来行っていたラインコピーを行うことなく、高速にコピー画像データを得ることができる。また、ラッチ回路群B50〜B57にラッチされる画像データを制御することで、H−V変換処理を行いながらラインコピーを行うような処理が実現できる。その結果、従来、別々に行っていたラインコピーとHーV変換処理を同時に行うことができるので、トータルスループットを向上することができる。また、ラインコピーの際に、元々の画像データと同じ容量のメモリを必要としないので、必要なメモリ量が削減され、回路規模の縮小化、生産コストの縮小を図ることができる。
【0072】
<実施の形態2>
実施の形態1では、最大で8ビット×8ラインの画像データを処理単位としてCPU101の制御により、横縦変換を実行したが、本実施の形態ではDMA転送を用いて1ライン単位に解像度変換と横縦変換を実行する場合について説明する。
図10はHーV変換部115の機能構成を示すブロック図である。
【0073】
本実施の形態では、RAM103の領域bに格納されている1ライン分の画像データをDMAによりHーV変換部転送する構成となっている。
図10に示すように、本実施の形態のHーV変換部115は、それぞれが1ライン分の画像データをラッチできる8つのデータラッチ部B220〜B227、データラッチ部B220〜B227各々に関して、DMA転送に必要なライトアドレスを生成したり、DMA転送の制御を行うDMAライトアドレス生成部B230〜B237を備えている。また、ライン方向アドレス選択部B240は、CPU101から供給される制御信号に従って、8つのトリガ信号W0〜W7を「H」にして出力し、「H」となったライトトリガ信号を入力するデータラッチ部が転送されてくる画像データをラッチするよう制御する。DMAリードアドレス生成部B250は、データラッチ部B220〜B227から1ビットずつ8ビット単位で画像データを読み出すよう制御する読み出しアドレスを生成し、DMA転送の制御を行う。
【0074】
尚、ここで考える画像データの配列構成は、前述の実施の形態の図3に示す構成と同様である。
図10において、RAM103に格納されている各ラインの画像データをDMAによりRAM103からH−V変換部115へ転送される各ラインの画像データは、ラインコピーを行う回数に応じて生成されるデータラッチ用の書き込みイネーブル信号であるライトトリガ信号W0〜W7とDMAコントロール信号に基づいてDMAライトアドレス生成部B230〜B237が生成するライトアドレスに従って、データラッチ部の指定のアドレスに供給される。
【0075】
例えば、上記構成のHーV変換部115を用いて、実施の形態1と同様に、図3の1ライン目の画像データを1回、2ライン目の画像データを2回、3ライン目の画像データを2回コピーしたいときは、最初のラインのDMA転送時にはライトトリガ信号W0だけを「H」にし、次のラインのDMA転送時にはライトトリガ信号W2だけを「H」にし、更に次のラインのDMA転送時にはライトトリガ信号W5だけを「H」にして画像データのラッチを行う。
【0076】
このようにして、各データラッチ部に画像データが格納される。そして、全てのデータラッチ部(8ライン×主走査ビット)に画像データが格納されると、DMAコントロール信号に基づいてDMAリードアドレス生成部B250よりDMAリードアドレスが生成され、各データラッチ部からライン方向の同ピクセル目から順次画像データが読み出される。そして、読み出された画像データをRAM103の領域cに8バイとおきに格納していくことで、処理が完了する。
【0077】
以上説明したように、実施の形態2によれば、DMA転送を用いることで、CPU101の制御を介さずにRAM103の領域bから画像データをHーV変換部115に転送することが可能となる。また、1ライン分の画像データをラッチできるデータラッチ部を設けることで、処理単位がライン単位となり、より効果的に解像度変換を行うことができる。その結果、実施の形態1と比べて更に高速に処理を行うことができるので、、CPU101にかかる処理の負荷を軽減するとともに、ファクシミリ装置のトータルスループットを向上することができる。
【0078】
尚、本実施の形態では、インクジェットヘッドのノズル列の数を64としたが、これに限らない。例えば、他のノズル数に対応させてラッチ回路を設けたり、格納アドレスを変更することで、他のノズル数を持つ記録装置においても容易に実現することができる。
実施の形態1、2の記録装置は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式のものについて説明した。この方式によれば、記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0079】
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて膜沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0080】
このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成としても良い。
【0081】
更に、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
加えて、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0082】
また、記録装置の構成として設けられる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助手段等を付加することは記録動作を一層安定にできるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段等がある。更に、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0083】
以上説明したように、実施の形態1、2においては、インクが液体であることを前提として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化もしくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであればよい。
【0084】
加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれにしても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のような、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。このような場合インクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0085】
更に加えて、本発明に係る記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けられるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置の形態を取るものであっても良い。
尚、本発明は、ホストコンピュータ、インタフェース、プリンタ等の複数の機器から構成されるシステムに適用しても、複写機等の1つの機器から成る装置に適用しても良い。また、本発明はシステム或は装置に記憶媒体に格納されたプログラムを供給することによって達成される場合にも適用できることはいうまでもない。この場合、本発明に係るプログラムを格納した記憶媒体が、本発明を構成することになる。そして、該記憶媒体からそのプログラムをシステム或は装置に読み出すことによって、そのシステム或は装置が、予め定められた仕方で動作する。
【0086】
【発明の効果】
以上説明したように、ライン方向に関して解像度変換を行いながら、その変換がなされたデータの横縦並びを入れ換えるようにして、データを格納するので、実質的に副走査方向の解像度変換と横縦変換が同時に実行することができるのでトータルスループットを向上させることができるという効果がある。
【0087】
また、これらの変換処理に際しては、そのデータ入出力と格納に第1、第2記憶手段しか必要としないので、画像データの格納に必要なメモリの容量が少なくてすみ、装置の小型化やコスト削減にも貢献する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1のインクジェット方式に従う記録部を備えたファクシミリ装置の機械的構成を示す側断面図である。
【図2】実施の形態1の図1に機械的構成を示したファクシミリ装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】実施の形態1のRAM103の領域bに格納されている画像データの配列を示す図である。
【図4】実施の形態1のHーV変換処理の際、ラインコピーを行わなかった場合のRAM103の領域cに格納される画像データの配列を示す図である。
【図5】実施の形態1のHーV変換処理の際、ラインコピーを行った場合のRAM103の領域cに格納される画像データの配列を示す図である。
【図6】実施の形態1のHーV変換部の回路構成を示す図である。
【図7】実施の形態1のHーV変換部の回路構成を示す図である。
【図8】実施の形態1のHーV変換部の回路構成を示す図である。
【図9】実施の形態1のHーV変換部の回路構成を示す図である。
【図10】実施の形態2のHーV変換部の機能構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 不揮発性メモリ
105 CG
106 記録部
107 読み取り部
108 モデム部
109 NCU
110 電話回線
111 電話機
112 操作部
113 表示部
114 解像度変換部
115 H−V変換部
116 データバス
B1 入出力バッファ群
B2 セレクタ群
B3 バッファ群
B4 チップセレクト生成回路
B50〜B57 ラッチ回路群
B6〜B12 ORゲート
B13 チップセレクト生成回路
B14 デコーダ
B15 NANDゲート
B22〜0B227 データラッチ部
B230〜B237 DMAライトアドレス生成部
B240 ライン方向アドレス選択部
B250 DMAリードアドレス生成部

Claims (9)

  1. 記録ヘッドを走査しながら受信画像データを記録する記録手段を備えた画像記録装置であって、
    前記受信画像データの各ライン当りの画素密度を前記記録手段の主走査方向の解像度に合わせて解像度変換する変換手段と、
    前記変換手段によって解像度変換された受信画像データを記憶する第1記憶手段と、
    前記第1記憶手段に記憶された前記受信画像データの各ラインデータの内の所定量のデータを、前記主走査方向とは垂直方向である前記記録手段の副走査方向に対応させて保持可能とする複数の保持手段と、
    前記所定量のデータを、前記受信画像データの各ライン間の画素密度を前記記録手段の副走査方向の解像度に変換する変換倍率に応じた所定数の同一ラインデータとして生成するために、前記複数の保持手段の中から保持手段を選択して、前記第1記憶手段から読み出した所定量のデータを選択した保持手段に保持させる第1選択手段と、
    前記記録手段の副走査方向に沿った同一ラインデータを選択するために、前記複数の保持手段それぞれについて主走査方向の同じ位置に保持するデータを選択する第2選択手段と、
    前記複数の保持手段それぞれから読み出される前記第2選択手段によって選択されたデータを記憶する第2記憶手段と、
    前記第1記憶手段から読み出された所定量のデータを前記保持手段に保持する際、前記所定量のデータそれぞれが、前記変換倍率に対応した数の保持手段に保持できるように前記第1選択手段に対し第1選択信号を出力し、該第1選択信号に基づいて前記第1記憶手段から読み出された所定量のデータのそれぞれが前記保持手段に保持された後、前記第2選択手段に対し、該保持手段それぞれに保持されているデータの内、主走査方向の同じ位置のデータを順に読み出すための第2選択信号を出力する制御手段と
    を備えることを特徴とする画像記録装置。
  2. 前記第2記憶手段は、前記記録手段の1主走査分又は2主走査分による記録に必要な画像データを記憶できる記憶容量を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 前記第2記憶手段をダブルバッファ制御しながら前記記録手段を用いて記録制御する記録制御手段を更に備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  4. 前記第1記憶手段から読み出したデータの画素数より前記制御手段により前記第2記憶手段に格納された画素数の方が多い
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  5. 前記変換手段は、前記各ライン当りの画素密度と前記記録ヘッドの解像度との比に従って解像度変換を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  6. 前記記録ヘッドは、インクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドである
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  7. 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利用してインクを吐出する記録ヘッドであって、インクに与える熱エネルギーを発生するための熱エネルギー変換体を備えている
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  8. 前記画像記録装置は、更に、前記第1記憶手段から所定量の前記画像データを入力する入力手段と、
    前記第2記憶手段に対して前記所定量の画像データを出力する出力手段と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  9. 前記第1選択手段は、前記複数の保持手段に対するアドレスを発生するアドレス手段を有し、
    前記第1選択手段は、前記アドレス手段が発生する1つのアドレスが発生するとそのアドレス以降のアドレスに対応した保持手段を選択し、該選択された保持手段には同一の主走査方向の画像データが記憶される
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
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