JP3547850B2 - 油圧脈動低減装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、油圧ポンプの作動時に生じる圧油の脈動を低減する油圧脈動低減装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、建設機械等に用いられる油圧機器は、油圧ポンプと該油圧ポンプから供給される圧油により作動する油圧アクチュエータとからなり、これら油圧ポンプと油圧アクチュエータとが油圧配管を介して相互に接続されている。
【0003】
ところで、油圧ポンプから吐出される圧油は流量変動等に伴う脈動を生じるから、油圧ポンプと油圧アクチュエータとを接続する油圧配管のうち、特に油圧ポンプの吐出ポートに接続された吐出側の油圧配管(以下、吐出配管という)内を流通する圧油には脈動が伝達される。このため、吐出配管は圧油の脈動に伴って振動し、この振動は油圧ポンプからの圧油の吐出圧力や油圧ポンプの回転数の変化に応じて増減する。そして、吐出配管が圧油の脈動に伴って振動すると、該吐出配管が接続された油圧アクチュエータ等の油圧機器や、油圧ポンプや吐出配管が固定された基台としてのフレーム等に振動が伝播し、これら油圧機器やフレーム等が損傷したり、振動に伴う騒音により油圧ポンプの周囲における作業環境の悪化を招くという不具合がある。
【0004】
このような不具合を改善するため、油圧ポンプの吐出ポートに吐出配管とは別個に分岐ホースとしての可撓性ホースを接続することにより、吐出配管内を流通する圧油の脈動を減衰できることが知られている。
【0005】
この可撓性ホース(分岐ホース)は、基端側が油圧ポンプの吐出ポート等に接続されると共に先端側が閉塞端となり、油圧ポンプの作動時に該油圧ポンプから吐出配管に吐出する圧油の一部が導入され、導入された圧油が閉塞端で反射して基端側に戻り、吐出配管に吐出された圧油と合流するようになっている。このようにして、可撓性ホースの基端側に戻った圧油の脈動と、吐出配管に吐出された圧油の脈動とが干渉して相殺され、その結果、吐出配管を流通する圧油の脈動が減衰できるようになっている。
【0006】
そして、可撓性ホースは、通常、油圧ポンプの吐出ポートに対して1本設けられ、例えば油圧ショベル等の建設機械のように複数の油圧ポンプを搭載する場合には、この油圧ポンプの吐出ポート数に対応する複数の可撓性ホースが設けられ、該各可撓性ホースはブラケットを介して個別にフレーム等に固定されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述の如き可撓性ホース(分岐ホース)は、通常、弾性材料により優れた可撓性をもって形成され、油圧ポンプや各種機器類との干渉を避けるため湾曲した状態でブラケットを介してフレーム等に固定されるが、油圧ポンプの作動時において可撓性ホース内には圧油が流通するため、可撓性ホースは湾曲した状態から伸長した状態に変位しようとする。このため、可撓性ホースの先端側を固定するブラケットには、圧油の流通に伴って数100kgにも及ぶ大きな荷重が作用する。
【0008】
これに対し、従来技術による油圧脈動低減装置では、上述した如く1本の可撓性ホースの先端側を1つのブラケットに固定する構造であるため、当該ブラケットには可撓性ホースの先端側からの荷重がそのまま作用することになる。
【0009】
従って、可撓性ホースの先端側から作用する荷重によってブラケットが変形や破損等を生じることがないように、ブラケットの板厚を大きくしたり、ブラケットとフレームとを溶接するに際して溶着部を長くする等の対策がとられているが、これにより、ブラケットのコストの上昇や溶接作業の作業性の低下を招くという問題がある。
【0010】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、油圧ポンプの脈動を低減する分岐ホース(可撓性ホース)の固定作業を容易に行うことができ、固定箇所の変形や破損を効果的に防止できる上に、ホース固定作業時のコスト低減や作業性の向上を図ることができる油圧脈動低減装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明は、基台上に設けられ原動機によって駆動される油圧ポンプと、該油圧ポンプから圧油が吐出される油圧配管と、該油圧配管に生じる脈動を低減するため、基端側が前記油圧ポンプの吐出側または該油圧配管の途中に接続されて前記圧油の一部が導入され先端側が閉塞端となった複数の分岐ホースと、該各分岐ホースの閉塞端側を前記基台に対して固定する固定手段とからなる油圧脈動低減装置に適用される。
【0012】
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記固定手段は、基端側が前記基台に固着され先端側が平板状のホース取付部となったブラケットにより構成し、前記各分岐ホースは弾性を有する可撓性ホースによって形成し、該各可撓性ホースは、互いに逆向きに湾曲させた状態で配置し、かつ先端側の前記閉塞端を前記ブラケットのホース取付部に互いに並列状態にして固定し、前記ブラケットに作用する荷重を互いに相殺したことにある。
【0014】
また、請求項2の発明が採用する構成の特徴は、前記固定手段は、基端側が前記基台に固着され先端側が自由端となった平板状のブラケットにより構成し、前記各分岐ホースは弾性を有する可撓性ホースによって形成し、該各可撓性ホースは、互いに逆向きに湾曲させた状態で配置し、かつ先端側の前記閉塞端を前記ブラケットの両側面にそれぞれ突当てるようにして固定し、前記ブラケットに作用する荷重を互いに相殺させる構成としたことにある。
【0015】
さらに、請求項3の発明は、前記各可撓性ホースの閉塞端側は、前記ブラケットを介して互いに正対するように固定したことにある。
【0016】
【作用】
請求項1に係る発明の構成によれば、油圧ポンプから吐出されて油圧配管を流れる圧油の一部が可撓性ホースに導入され、この可撓性ホースに導入された圧油が該可撓性ホースの閉塞端で反射して基端側に戻り、油圧配管内を流れる圧油に合流することにより、相互の脈動が干渉して相殺され、油圧配管内に生じる脈動が減衰される。このとき、各可撓性ホース内を圧油が流通することにより、各可撓性ホースの先端側から固定手段をなすブラケットに対して荷重が作用するが、各可撓性ホースはブラケットによって互いに逆向きに湾曲した状態で基台に固定されているから、各可撓性ホースの先端側から固定手段に作用する荷重は互いに逆向きとなって相殺され、その結果、固定手段が変形や破損等を生じるのを防止できる。
【0017】
また、請求項1に係る発明の構成によれば、各可撓性ホースは、その先端側がブラケットのホース取付部に並列状態で固定され、中間部分は互いに逆向きに湾曲した状態で基台に固定されているから、圧油の流通によって各可撓性ホースの先端側からブラケットに対して作用する荷重は、互いに逆向きとなって相殺される。
【0018】
また、請求項2に係る発明の構成によれば、基端側が基台に固着されたブラケットの両側面に、各可撓性ホースの先端側の閉塞端がそれぞれ突当てるようにして固定されることにより、各可撓性ホースはブラケットを介して互いに逆向きに湾曲した状態で基台に固定されているから、圧油の流通によって各可撓性ホースの閉塞端側からブラケットに対して作用する荷重は、互いに逆向きとなって相殺される。
【0019】
さらに、請求項3に係る発明の構成によれば、各可撓性ホースの閉塞端側がブラケットを介して互いに正対するようにして固定されることにより、各可撓性ホースはブラケットを介して互いに逆向きに湾曲した状態で基台に固定されているから、圧油の流通によって各可撓性ホースの閉塞端側からブラケットに対して作用する荷重は、互いに逆向きとなって相殺される。
【0020】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図1ないし図4に基づき、油圧ショベルに搭載された油圧ポンプに適用した場合を例に挙げて説明する。
【0021】
まず、図1ないし図3は本発明による第1の実施例を示している。
【0022】
図において、1は走行用油圧モータ(図示せず)を備えた下部走行体、2は該下部走行体1上に旋回可能に設けられた上部旋回体を示している。ここで、上部旋回体2は、旋回用油圧モータ(図示せず)を備えた旋回装置2Aを介して下部走行体1上に旋回可能に設けられた基台としての旋回フレーム3と、該旋回フレーム3上の前側に設けられた運転室4と、該運転室4の後側に位置して旋回フレーム3上に設けられた機械室5と、該機械室5の後側に設けられたカウンタウエイト6とから大略構成されている。
【0023】
7は運転室4の側方に位置して旋回フレーム3の前側に俯仰動可能に設けられた作業装置で、該作業装置7は複数の油圧シリンダ8,8,…を備え、該各油圧シリンダ8に後述する油圧ポンプ11から圧油が供給されることにより、俯仰動作を行うようになっている。
【0024】
9は機械室5内に配設された原動機としてのエンジンを示し、該エンジン9は、旋回フレーム3を構成する一対のセンタービーム3A,3A上にマウント部材(図示せず)を介して固定されている。10はエンジン9の一端側に設けられたラジエータで、該ラジエータ10は、エンジン9を冷却した冷却水の熱を大気中に放出するためのものである。
【0025】
11,11はエンジン9の他端側に取付けられた2連の油圧ポンプを示し、該各油圧ポンプ11は、エンジン9の作動時に吸込配管を介して作動油タンク(いずれも図示せず)から作動油を吸込み、後述する吐出配管13に圧油として吐出する。そして、各油圧ポンプ11から吐出された圧油は吐出配管13を通じて、例えば下部走行体1の走行用油圧モータ、旋回装置2Aの旋回用油圧モータおよび作業装置7の各油圧シリンダ8等に供給され、これにより、下部走行体1が走行し上部旋回体2が旋回動作を行うと共に、作業装置7による掘削作業が行われるようになっている。
【0026】
12,12は各油圧ポンプ11の吐出ポート側に接続された分岐用ブロックを示し、該各分岐用ブロック12は、図3に示すように各油圧ポンプ11の両側面に対称となるように配設され、吐出配管13が接続されるメインポートと、後述する可撓性ホース14が接続される分岐ポートとを有している。
【0027】
13,13は分岐用ブロック12を介して各油圧ポンプ11の吐出ポートに接続された油圧配管の一部をなす吐出配管13を示し、該吐出配管13は、分岐用ブロック12のメインポートに基端側が接続され、油圧ショベルに搭載された各種油圧アクチュエータに対する圧油の供給を制御する制御弁(図示せず)に先端側が接続されている。そして、該各吐出配管13を介して制御弁に供給された油圧ポンプ11からの圧油は、当該制御弁の吐出ポートに接続された油圧配管(図示せず)を介して、所定の油圧アクチュエータに選択的に供給されるようになっている。
【0028】
14,14は基端側が分岐用ブロック12の分岐ポートに接続され、該分岐用ブロック12を介して油圧ポンプ11の吐出ポート側に接続された分岐ホースとしての可撓性ホースを示し、該各可撓性ホース14の先端側は、封止栓15,15が螺着されることにより閉塞端となっている。そして、該各可撓性ホース14は、油圧ポンプ11から吐出配管13に吐出された圧油の一部を導入し、導入された圧油を封止栓15側で反射させて基端側に戻すことにより、吐出配管13に吐出された圧油に合流させるようになっている。このようにして、可撓性ホース14の基端側に戻った圧油の脈動と、吐出配管13に吐出された圧油の脈動とが干渉して相殺され、その結果、吐出配管13を流通する圧油の脈動が減衰できるようになっており、各可撓性ホース14の長さは、圧油の脈動を相殺する作用が最大となる長さに設定されている。
【0029】
16は各可撓性ホース14の先端側を旋回フレーム3に対して固定する固定手段としてのブラケットで、該ブラケット16は、例えば鋼板材を折曲げることにより形成され、基端側が旋回フレーム3のセンタービーム3Aに溶接されて固着されている。また、ブラケット16の先端側は平板状のホース取付部16Aとなり、該ホース取付部16Aには、各可撓性ホース14の先端側に螺着された各封止栓15がボルト17,17を介して固定されている。
【0030】
ここで、ブラケット16のセンタービーム3Aに対する取付位置は、各油圧ポンプ11に設けられた各分岐用ブロック12の略中間となる位置に設定されており、各可撓性ホース14の先端側は、互いに接近した状態でブラケット16のホース取付部16Aに並列に固定されている。
【0031】
この結果、各可撓性ホース14は、その中間部が互いに逆向きに湾曲した状態でブラケット16を介してセンタービーム3Aに固定される。従って、油圧ポンプ11の作動時においてブラケット16には、図3中に示すように各可撓性ホース14の先端側から矢印F1 ,F1 方向に荷重が作用するが、当該荷重は互いに平行で大きさが等しく、かつ方向が反対の偶力となって相殺されることになる。
【0032】
本実施例による油圧脈動低減装置は上述の如き構成を有するもので、油圧ポンプ11の作動時に、各吐出配管13に吐出された圧油の一部を各可撓性ホース14に導入し、導入された圧油の一部を封止栓15で反射させて基端側に戻し、吐出配管13に吐出する圧油と合流させることにより、吐出配管13を流通する圧油の脈動を減衰する作用については、従来技術によるものと格別差異はない。
【0033】
然るに、本実施例においては、ブラケット16のホース取付部16Aに各可撓性ホース14の先端側を互いに並列に固定することにより、各可撓性ホース14を互いに逆向きに湾曲した状態で、ブラケット16を介してセンタービーム3Aに固定するように構成したから、各油圧ポンプ11の作動時に、圧油の流通に伴って各可撓性ホース14の先端側からブラケット16に荷重が作用しても、当該荷重がブラケット16を介して逆向きに作用することにより互いに相殺されるから、ブラケット16が変形や破損等を生じるのを防止できる。このため、ブラケット16の板厚を従来技術によるものに比して小さくでき、コストの低減を図ることができる上に、ブラケット16とセンタービーム3Aとの溶着部を短縮できるから、ブラケット16に対する溶接作業の作業性を向上することができる。
【0034】
次に、図4は本発明による第2の実施例を示している。なお、本実施例において上述した第1の実施例と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0035】
図において、21は本実施例による固定手段としてのブラケットを示し、該ブラケット21は略平板状に形成され、その基端側が各油圧ポンプ11に設けられた各分岐用ブロック12の略中間に位置してセンタービーム3Aに溶接されている。そして、センタービーム3Aから突出したブラケット21の両側面がホース取付部21A,21Aとなっており、該各ホース取付部21Aには、各可撓性ホース14の先端側に配設された封止栓15が互いに対向するように突当てられ、ボルト17を介して固定されている。
【0036】
このようにして、各可撓性ホース14は、互いに逆向きに湾曲した状態でブラケット21を介してセンタービーム3Aに固定されるから、油圧ポンプ11の作動時において、ブラケット21には、図4中に示すように各可撓性ホース14の先端側から矢印F2 ,F2 方向に荷重が作用するが、当該荷重は互いに平行で大きさが等しく、かつ方向が反対の偶力となって相殺されることになる。
【0037】
このように構成された本実施例においても、上述した第1の実施例と略同様に、各油圧ポンプ11の作動時に、圧油の流通に伴って各可撓性ホース14の先端側からブラケット21に荷重が作用しても、当該荷重がブラケット21を介して逆向きに作用することにより互いに相殺されるから、ブラケット21が変形や破損等を生じるのを防止できる。
【0038】
次に、図5は本発明による第3の実施例を示している。なお、本実施例において上述した各実施例と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0039】
図において、31は本実施例による固定手段としてのブラケットを示し、該ブラケット31は略平板状に形成され、その基端側が第2の実施例によるブラケット21と略同様の位置にてセンタービーム3Aに溶接され、センタービーム3Aから突出した先端側両側面がホース取付部31A,31Aとなっている。
【0040】
32はブラケット31の中央部を貫通するように螺着されたスタッドボルトで、該スタッドボルト32の両端側はそれぞれブラケット31の各ホース取付部31Aから突出している。そして、スタッドボルト32の両端側には、各可撓性ホース14の先端側に配設された各封止栓15がそれぞれ螺着され、これにより、各可撓性ホース14の先端側が互いに正対した状態で、ブラケット31を介してセンタービーム3Aに固定されている。
【0041】
このようにして、各可撓性ホース14は、互いに逆向きに湾曲した状態でブラケット31を介してセンタービーム3Aに固定されるから、油圧ポンプ11の作動時において、ブラケット31には、図5中に示すように各可撓性ホース14の先端側から矢印F3 ,F3 方向に荷重が作用するが、当該荷重は互いに平行で大きさが等しく、かつ方向が反対の偶力となって相殺される。しかも、各可撓性ホース14の先端側がブラケット31を介して正対するように構成したから、ブラケット31に偶力のモーメントが作用するのも防止でき、ブラケット31の変形や破損等を一層確実に防止することができる。
【0042】
なお、前記各実施例では、ブラケット16,21,31に対し、2本の可撓性ホース14,14の先端側を固定した場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、3本以上の可撓性ホースの先端側を固定する場合に適用してもよい。
【0043】
また、前記各実施例では、油圧ポンプ11の吐出ポート側に分岐用ブロック12を設け、この分岐用ブロック12に可撓性ホース14の基端側を接続した場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、例えば吐出配管13の途中等に可撓性ホース14の基端側を接続する構成としてもよい。
【0044】
さらに、前記各実施例では、油圧ショベルの機械室5内に配設された油圧ポンプに適用した場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限ることはなく、例えば油圧クレーン,ブルドーザ,ホイールローダ等の他の建設機械、さらには種々の産業機械に設けられた油圧ポンプ等にも広く適用することができる。
【0045】
【発明の効果】
以上詳述した如く、請求項1の発明によれば、各可撓性ホース内を圧油が流通することにより、各可撓性ホースの先端側から固定手段をなすブラケットに対して荷重が作用しても、各可撓性ホースはブラケットによって互いに逆向きに湾曲した状態で基台に固定されているから、各可撓性ホースの先端側からブラケットに作用する荷重は互いに逆向きとなって相殺され、その結果、ブラケットや該ブラケットの固定箇所が変形や破損等を生じるのを防止できる。このため、ブラケットの剛性を従来技術によるものに比して小さくできる上に、ブラケットを基台に溶接するに際してブラケットと基台との溶着部を短縮できるから、分岐ホースの固定作業時のコスト低減や作業性の向上を図ることができる。
【0046】
また、請求項1の発明によれば、各可撓性ホースの先端側をブラケットのホース取付部に互いに並列状態にして固定することにより、各可撓性ホースを互いに逆向きに湾曲した状態で基台に固定したから、圧油の流通によって各可撓性ホースの先端側からブラケットに対して作用する荷重は互いに逆向きとなって相殺され、その結果、ブラケットが変形や破損等を生じるのを防止できる。
【0047】
また、請求項2の発明によれば、基端側が基台に固着されたブラケットの両側面に、各可撓性ホースの先端側の閉塞端をそれぞれ突当てるようにして固定することにより、各可撓性ホースをブラケットを介して互いに逆向きに湾曲した状態で基台に固定したから、圧油の流通によって各可撓性ホースの閉塞端側からブラケットに対して作用する荷重は互いに逆向きとなって相殺され、その結果、ブラケットが変形や破損等を生じるのを防止できる。
【0048】
さらに、請求項3の発明によれば、各可撓性ホースの閉塞端側をブラケットを介して互いに正対するようにして固定することにより、各可撓性ホースをブラケットを介して互いに逆向きに湾曲した状態で基台に固定したから、圧油の流通によって各可撓性ホースの閉塞端側からブラケットに対して作用する荷重は、互いに逆向きとなって相殺され、しかも、ブラケットに対して偶力のモーメントが作用しないから、ブラケットが変形や破損等を生じるのを一層確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例が適用される油圧ショベルを示す外観図である。
【図2】本発明による第1の実施例を示す、図1中の矢示II−II方向からみた断面図である。
【図3】図2中の油圧ポンプ,可撓性ホース等を矢示III −III 方向から拡大して示す要部拡大図である。
【図4】本発明による第2の実施例を示す図3と同様位置の要部拡大図である。
【図5】本発明による第3の実施例を示す図3と同様位置の要部拡大図である。
【符号の説明】
3 旋回フレーム(基台)
3A センタービーム(基台)
9 エンジン(原動機)
11 油圧ポンプ
12 分岐用ブロック
13 吐出配管(油圧配管)
14 可撓性ホース(分岐ホース)
16,21,31 ブラケット(固定手段)
16A,21A,31A ホース取付部
Claims (3)
- 基台上に設けられ原動機によって駆動される油圧ポンプと、該油圧ポンプから圧油が吐出される油圧配管と、該油圧配管に生じる脈動を低減するため、基端側が前記油圧ポンプの吐出側または該油圧配管の途中に接続されて前記圧油の一部が導入され先端側が閉塞端となった複数の分岐ホースと、該各分岐ホースの閉塞端側を前記基台に対して固定する固定手段とからなる油圧脈動低減装置において、
前記固定手段は、基端側が前記基台に固着され先端側が平板状のホース取付部となったブラケットにより構成し、
前記各分岐ホースは弾性を有する可撓性ホースによって形成し、
該各可撓性ホースは、互いに逆向きに湾曲させた状態で配置し、かつ先端側の前記閉塞端を前記ブラケットのホース取付部に互いに並列状態にして固定し、前記ブラケットに作用する荷重を互いに相殺させる構成としたことを特徴とする油圧脈動低減装置。 - 基台上に設けられ原動機によって駆動される油圧ポンプと、該油圧ポンプから圧油が吐出される油圧配管と、該油圧配管に生じる脈動を低減するため、基端側が前記油圧ポンプの吐出側または該油圧配管の途中に接続されて前記圧油の一部が導入され先端側が閉塞端となった複数の分岐ホースと、該各分岐ホースの閉塞端側を前記基台に対して固定する固定手段とからなる油圧脈動低減装置において、
前記固定手段は、基端側が前記基台に固着され先端側が自由端となった平板状のブラケットにより構成し、
前記各分岐ホースは弾性を有する可撓性ホースによって形成し、
該各可撓性ホースは、互いに逆向きに湾曲させた状態で配置し、かつ先端側の前記閉塞端を前記ブラケットの両側面にそれぞれ突当てるようにして固定し、前記ブラケットに作用する荷重を互いに相殺させる構成としたことを特徴とする油圧脈動低減装置。 - 前記各可撓性ホースの閉塞端側は、前記ブラケットを介して互いに正対するように固定してなる請求項2に記載の油圧脈動低減装置。
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