JP3547136B2 - Hivプロテアーゼ阻害剤の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明はヒト免疫不全ウイルス(HIV)によりコードされるプロテアーゼを阻害する化合物、特にL−735,524、又は医薬的に許容可能なその塩の合成における新規中間体及び合成方法に関する。これらの化合物は、HIV感染の予防、HIV感染の治療及び該感染に起因する後天性免疫不全症候群(AIDS)の治療に有用である。
より具体的には、本発明の方法はN−2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−3−フェニルプロパンアミド等のアミドから誘導されるアミドエノラートを2(S)−グリシジルトシラート等の活性化非ラセミグリシドール誘導体と反応させ、L−735,524をはじめとするHIVプロテアーゼ阻害剤化合物の製造に有用な主要中間体であるエポキシド中間体を生成する反応を含む。HIVプロテアーゼ阻害剤の合成で使用される特定ジアルキルアミン類の改良合成方法も提供される。
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)と呼ばれるレトロウイルスは、免疫系の進行性破壊(後天性免疫不全症候群;AIDS)並びに中枢及び末梢神経系の変性を含む症候群の原因物質である。このウイルスは従来LAV、HTLV−III又はARVとして知られていた。レトロウイルス複製の一般特徴は、ウイルスによりコードされるプロテアーゼが前駆物質ポリプロテインの広範な翻訳後プロセッシングを行い、ウイルス組み立て及び機能に必要な成熟ウイルスタンパク質を生成する点にある。このプロセッシングを阻害すると、通常感染性ウイルスの産生が阻止される。例えば、Kohl,N.E.ら,Proc.Nat'l Acad.Sci.,85,4686(1988)は、HIVによりコードされるプロテアーゼを遺伝的に不活性化すると、非成熟非感染性ウイルス粒子が産生されることを立証した。これらの結果は、HIVプロテアーゼの阻害がAIDSの治療及びHIV感染の予防又は治療に有効な方法であることを示してる。
HIVのヌクレオチド配列は解放読み枠の1つの中にpol遺伝子の存在を示す[Ratner,L.ら,Nature,313,277(1985)]。アミノ酸配列が一致していることにより、pol配列が逆転写酵素、エンドヌクレアーゼ及びHIVプロテアーゼをコードすることが証明された[Toh,H.ら,EMBO J.,4,1267(1985);Power,M.D.ら,Science,231,1567(1986);Pearl,L.H.ら,Nature,329,351(1987)]。本発明の新規中間体及び方法から製造し得る下記実施例4に示すL−735,524を含む最終目的化合物はHIVプロテアーゼの阻害剤であり、1993年5月12日付けで公告されたEPO第541,168号に開示されている。
従来ではL−735,524及び関連化合物の合成は、ヒドロキシ保護ジヒドロ−5(S)−ヒドロキシメチル−3(2H)フラノンを使用し、これをアルキル化する12段階手順を用いて実施され、アルキル化したフラノン上のアルコール脱離基をピペリジン部分で置換することが必要であった。その後、カップリングした生成物を加水分解し、フラノン環をオキシ酸部分に開環し、最終的にこの酸を2(R)−ヒドロキシ−1(S)−アミノインダンにカップリングした。この手順はEPO第541,168号に記載されている。この合成経路は非常に長い(12段階)ため、この方法は時間消費的且つ労働集約的であり、多数の高価な反応剤と高価な出発材料を使用する必要がある。合成経路に必要な反応段階及び反応剤の数を少なくできるならば、所望の経済的及び時間節約的利益が得られよう。
L−735,524及び関連化合物の変形合成経路もEPO第541,168号に示されており、この経路はN−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダン−N,O−イソプロピリデンイル)−3−フェニルプロパンアミドから誘導されるエノラートのジアステレオ選択的アルキル化を利用するものであり、C3−C53炭素単位をアリル基として導入した後、酸化した。この合成経路には、(a)3炭素グリシジルフラグメントの導入を実施するために4段階が必要であり、(b)高毒性OsO4を方法で使用し、(c)ジヒドロキシル化段階で得られるジアステレオ選択性が低いなどの問題がある。従って、3炭素単位を適正なキラル酸化形態で直接導入できる方法が望ましい。
更に、キラルピペラジン中間体の合成は2−ピラジンカルボン酸から6段階手順で実施されており、BOC−ON及びEDC等の高価な反応剤を使用する必要があった。従って、高価な反応剤を使用せずにより短時間でピペラジン中間体を合成する経路が所望されている。
安定化カルバニオンをグリシドール及びその(活性化又は不活性化)誘導体と縮合するいくつかの例は文献公知であるが、新規エポキシドを好収率で直接製造する方法は知られていない。例えばHanson,R.M.,Chem.Rev.,1991,91,437−475を参照されたい。これは、活性化グリシドール誘導体と炭素求核剤の場合には、主に求核剤がエポキシド生成物に「二重」付加されると予想され、このような付加は望ましくないためである。更に、公知例のうちでカルバニオン安定化基としてアミド部分(アミドエノラート)を有するものは皆無であり、また、公知例のうちでキラリティを有する安定化カルバニオンをキラル非ラセミグリシドール誘導体とカップリング(二重ジアステレオ選択)するものも皆無である。
安定化カルバニオンと活性化非ラセミグリシドール誘導体との縮合は実証されており、マロナートアニオンを非ラセミエピクロロヒドリンi及び非ラセミグリシジルトリフラートiiの両者とカップリングし、シクロプロピルラクトンiiiを生成している。例えばPirrung,M.C.ら,Helvetica Chemica Acta 1989,72,1301−1310及びBurgess,K.ら,J.Org.Chem.1992,57,5931−5936を参照されたい。従って、この場合には中間体エポキシドを更に反応させ、シクロプロピル環系を生成する。iの場合には、まず最初にエポキシド末端(C3)でマロナートアニオンと反応させ、iiではトリフラートC1末端で最初に反応させる。
関連例として、vから誘導されるスルホン安定化カルバニオンをグリシジルトシラートivと反応させ、ヒドロキシトシラートviを生成する反応がある。例えばBaldwin,J.E.ら,J.Chem.Soc.,Chem.Commun.1992,1249−1251を参照されたい。この場合、カルバニオンの二重付加は大きな問題ではないが、中間体ヒドロキシトシラートviを所望のエポキシドviiに変換するために付加段階が必要である。
同様に、繁雑な二重付加を生じることなく好収率で活性化グリシドール誘導体に窒素求核剤を選択的に付加できることは文献に未だ開示されておらず、予期もされていない。
N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダン−N,O−イソプロピリデンイル)−3−フェニルプロパンアミド1から誘導されるアミドエノラートを保護αアミノエポキシドviiiと縮合し、C2−(R)−立体中心に関して高い立体制御度で所望のヒドロキシエチレンジペプチド同配体中間体ixを生成することも当業者に公知である。例えばAskin,D.ら,J.Org.Chem.,1992,57,2771−2773及びAskin,D.らの米国特許第5,169,952号を参照されたい。加水分解後に脱保護されたヒドロキシエチレンジペプチド同配体阻害剤が得られる。
2−ピペラジンカルボン酸を(+)−CSAで分割することも公知である。例えばFelder,E.ら,Helvetica Chim.acta,1960,43,888を参照されたい。しかしながら、ピペラジンアミド類の分割の例は文献に開示されていない。
本発明は従来公知のものよりも有利なHIVプロテアーゼ阻害剤の製造方法を提供する。本発明は、四酸化オスミウム等の毒性反応剤又は(S)−(+)−ジヒドロ−5−(ヒドロキシメチル)−2(3H)−フラノン等の著しく高価な反応剤を使用せずにEPO第541,168号に開示されている化合物、特にL−735,524を従来よりも著しく短い経路で、高ジアステレオ選択的に高収率で合成することができる。
発明の要約
本発明はHIVプロテアーゼ阻害剤の合成に有用なエポキシド中間体(例えば3)を製造するための新規合成方法を包含する。本発明は1から誘導されるエノラート等のアミドエノラートを2(S)−グリシジルトシラート2等の活性化非ラセミグリシドール誘導体と反応させ、エポキシド生成物(例えば3)を1段階で好収率で生成するものである。エポキシド3はカップリング条件下で更に反応し、多量の二量体生成物3−aを生成し、3の収率が低下するものと予測されていたので、この反応の結果は予想外である。
本発明は更に、エポキシド中間体化合物並びに、HIVプロテアーゼ中間体及び最終目的物を形成するための、エポキシド中間体と下記に定義する式Vのアミンとのカップリングも包含する。
本明細書中に使用する略記は以下の意味を有する。
発明の詳細な説明
本発明はHIVプロテアーゼ阻害剤、特にEPO第541,168号に開示されているような化合物の製造に有用な式I及びIVの中間体の新規製造方法を提供する。式I:
の中間体の製造方法は、
(1)低温で強塩基の存在下に
a.式II:
のグリシドール、又は
b.構造:
のエピクロロヒドリンのいずれかを式III:
のアミドと反応させ、付加物IV:
を生成する段階と、
(2)IVを式V:
のアミンと反応させ、Iを生成する段階とを含み、
上記式中、
立体中心aはR配置、S配置又はラセミ体であり、
Xは−H、メタンスルホニル、トリフルオロメタンスルホニル、p−トルエンスルホニル、ベンゼンスルホニル及び3−ニトロベンゼンスルホニルから構成される群から選択され、
rは0〜5の整数であり、
R1及びR2は各々独立して
1)水素、
2)非置換又は、
a)ヒドロキシ、
b)C1-3アルコキシ、
c)非置換又は、C1-4アルキル、ヒドロキシもしくはアリールの1種以上で置換されたアリール、
d)−W−アリール又は−W−ベンジル(式中、Wは−O−又は−S−である)、
e)非置換又は、
i)ヒドロキシ、
ii)C1-3アルコキシ、もしくは
iii)アリール
の1種以上で置換された5〜7員環シクロアルキル基、
f)非置換又は、ヒドロキシ、C1-4アルキル、ヒドロキシで置換されたC1-4アルキル、もしくはBocの1種以上で置換された複素環、
g)−NH−COOC1-3アルキル、
h)−NH−CO−C1-3アルキル、
i)−NH−SO2C1-3アルキル、
j)−COOR、又は
k)−((CH2)mO)nR
の1種以上で置換された−C1-4アルキル、又は
3)非置換又は、
a)ハロ、
b)ヒドロキシ、
c)−NO2又は−N(R)2、
d)C1-4アルキル、
e)非置換又は、−OHもしくはC1-3アルコキシの1種以上で置換されたC1-3アルコキシ、
f)−COOR、
g)−CON(R)2、
h)−CH2N(R)2、
i)−CH2NHCOR、
j)−CN、
k)−CF3、
l)−NHCOR、
m)アリールC1-3アルコキシ、
n)アリール、
o)−NRSO2R、
p)−OP(O)(ORx)2、又は
q)下記に定義するような−R5
の1種以上で置換されたアリール
から構成される群から選択されるか、
あるいは、R1とR2は一緒になってR1が結合している窒素及びR2が結合している炭素と共に、R1が結合している窒素と2〜9個の炭素原子とから構成され且つ、非置換又は、
1)ヒドロキシ、
2)非置換又は、
a)ハロ、
b)ヒドロキシ、
c)C1-3アルコキシ、
d)アリール、
e)非置換又は、
i)ヒドロキシ、
ii)C1-3アルコキシ、もしくは
iii)アリール
の1種以上で置換された5〜7員環シクロアルキル基、又は
f)複素環
の1種以上で置換されたC1-4アルキル、
3)C1-3アルコキシ、
4)−NH−COOC1-3アルキル、
5)−NH−CO−C1-3アルキル、
6)−NH−SO2C1-3アルキル、
7)複素環、
8)−W−アリール、又は
9)−W−CO−アリール
(式中、Wは上記と同義である)
の1種以上で置換される単環式又は二環式飽和3〜10員環系、例えば
を形成してもよく、
あるいは、R1とR2は一緒になってR1が結合している窒素及びR2が結合している炭素と共に、R1が結合している窒素、1〜8個の炭素原子及び
1)
(式中、Vは不在であるか又は−CO−Q−もしくは−SO2−Q−であり、R1はR1がR2と一緒にならずに独立している場合について上記に定義した通りであり、Qは不在であるか又は−O−、−N(R)−もしくは−C1-4アルキルで任意に置換された複素環である)、
2)
3)
4)
5)−S(O)p−
(式中、pは0、1又は2である)、又は
6)−O−
から選択される1種以上の非置換又は置換ヘテロ原子から構成される単環式又は二環式飽和3〜10員環系、例えば
を形成してもよく、
R3は
1)水素、
2)−C1-4アルキル、
3)任意にヒドロキシで置換されたC5−C10シクロアルキル、
4)非置換又は、
a)ハロ、
b)ヒドロキシ、
c)−NO2又は−N(R)2、
d)C1-4アルキル、
e)非置換又は、−OHもしくはC1-3アルコキシの1種以上で置換されたC1-3アルコキシ、
f)−COOR、
g)−CON(R)2、
h)−CH2N(R)2、
i)−CH2NHCOR、
j)−CN、
k)−CF3、
l)−NHCOR、
m)アリールC1-3アルコキシ、
n)アリール、
o)−NRSO2R、
p)−OP(O)(ORx)2、又は
q)下記に定義するような−R5
の1種以上で置換されたC6−C10アリール、又は
5)N、O及びSから構成される群から選択される1〜3個のヘテロ原子を含み、非置換又はR5で置換され且つ任意に
a)ハロ、
b)C1-4アルキル、もしくは
c)C1-3アルコキシ
の1種以上で置換された単環式又は二環式複素環、例えば2−ピリジル、3−ピリジル又は4−ピリジル
から構成される群から選択され、
mは2、3、4又は5であり、
nは0、1、2又は3であり、
Rは水素又はC1-4アルキルであり、
RXはH又はアリールであり、
R4は直鎖又は分枝鎖C1-5アルキルであり、
R5は
1)−W−(CH2)m−NR6R7
(式中、W及びmは上記と同義であり、R6及びR7は各々独立して
a)水素、
b)非置換又は、
i)C1-3アルコキシ、
ii)−OH、もしくは
iii)−N(R)2
の1種以上で置換されたC1-6アルキル、
c)非置換又は、
i)C1-4アルキル、もしくは
ii)−N(R)2
の1種以上で置換された芳香族複素環
から選択されるか、
d)又はR6とR7は一緒になってそれらが結合している窒素と共に−N(R)、−O−、−S−、−S(O)−又は−S(O)2から選択される2個までの付加的なヘテロ原子を含み且つ任意にC1-4アルキルで置換された5〜7員複素環、例えばモルホリノを形成する)
2)−(CH2)q−NR6R7(式中、qは1〜5の整数であり、R6及びR7は上記と同義であり、但しR6又はR7はH又は非置換C1-6アルキル以外のものである)、又は
3)非置換又はC1-4アルキルで置換されたベンゾフリル、インドリル、アザシクロアルキル、アザビシクロC7-11シクロアルキル、又はベンゾピペリジニルである。
下記図式1はこの方法を例示するものである。但し、該図式中で使用する個々の置換基は例示の目的に過ぎず、本発明の方法はこれらの置換基に限定されない。
式IVの中間体は、強塩基の存在下でグリシドール又はその誘導体IIとアミドIIIを反応させることにより合成される。強塩基は金属含有塩基でなければならず、例えばヘキサン、ペンタン、シクロヘキサン等を含む環状又は非環状炭化水素類のような不活性無水有機溶媒に溶解していてもよいし、溶解していなくてもよい。適切な強塩基としては、LiN[(CH3)3Si]2、KN[(CH3)3Si]2、NaN[(CH3)3Si]2、n−ブチルリチウム(n−BuLi)、s−BuLi、t−BuLi、カリウム第3ブトキシド、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)、リチウムイソプロピルシクロヘキシルアミド、リチウムピロリジド、リチウムテトラメチルピペリジド、フェニルリチウム、イソプロピルマグネシウムクロリド、イソブチルマグネシウムクロリド、及び当業者に公知の他の類似の強塩基が挙げられる。好適強塩基はn−BuLi、s−BuLi、LiN[(CH3)3Si]2及びLDAであり、n−BuLi及びLiN[(CH3)3Si]2が最適である。好ましくは、III1モル当量当たり約1〜2モル当量の強塩基を使用し、約1.15:1モル当量の塩基:III比が最適である。IIとIIIの反応は、IIとIIIを一つの容器に合した後、強塩基を加えることにより実施してもよいし、順次、即ちまず最初にアミンIIIを塩基で処理した後にIIを加えることにより実施してもよい。強塩基はアミドIIIのα位のカルボニル基のメタル化を行い、反応性金属アミドエノラートを生成し、次いで末端位置でエポキシドIIを開環し、生成物IVを生成する。生成物同配体IVの2位に新しい不斉中心が生成される。
反応は好ましくは例えば約−82℃〜0℃の低温で実施される。アミドIIIのメタル化を行うためには、温度範囲をより好ましくは約−82℃〜−40℃、最適には約−50℃〜−45℃に維持する。メタル化アミドとIIを反応させてIVを形成するためには、温度範囲をより好ましくは約−50℃〜−10℃、最適には約−30℃〜−20℃に4〜5時間維持する。
好ましくは、IIとIIIの反応はエーテル溶媒中で実施される。エーテル溶媒は例えばテトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル及びメチル第3ブチルエーテル又はその組み合わせをはじめとするこの反応段階で使用するのに適した任意の溶媒であり、テトラヒドロフランが好適である。
式Iの化合物は式IVの化合物を式Vのアミンと反応させることにより製造される。好ましくはエポキシドIV1モル当量当たり約1〜3モル当量のアミンVを使用し、約1.05:1モル当量のV:IV比が好適である。
この反応は任意の適切な溶媒中で実施することができ、このような溶媒は例えば炭化水素、例えばトルエン、エーテル類(例えばジエチルエーテル)、アルコール類(例えばメタノール、エタノール又はイソプロパノール)、ニトリル類(例えばアセトニトリル)及びエステル類(例えば酢酸エチル)又はその組み合わせから選択される1種であり、アルコール類が好適であり、イソプロパノールが最適である。反応温度は室温から使用する溶媒の還流温度の範囲に維持し得るが、例えば80℃〜90℃、最適には約83℃〜85℃の範囲の昇温下で実施するのが好ましい。
式IIの活性化グリシドールは、例えばJ.Klunderら,J.Org.Chem.,1989,54,1295−1304及びその引用文献に記載されているような当業者に公知の方法により製造することができる。
式IIIのアミド化合物は、適当な出発材料を使用して例えば実施例1に記載する手順のような当業者に公知の標準手順により製造することができる。
本発明の実施の適切な場合には、窒素保護基等の保護基を使用し得る。例えば、2−第3ブチルカルボキサミドピペラジンの4位窒素をBOC、CBZ、ベンジル、4−メトキシベンジル、2,4−ジメトキシベンジル、トリフルオロアセタミド、トリアルキルシリル又は当業者に公知の他の基で保護し得る。
最終目的物HIVプロテアーゼ阻害剤は、保護基が残存している場合には当業者に周知の脱保護方法によりこの保護基を除去することにより、式Iの化合物から製造される。例えば、ケタール保護基はメタノールの存在下でIを酸で処理することにより、又は酸水溶液もしくはTHF中の1N HClにより除去することができ、最終HIVプロテアーゼ阻害剤生成物を生成する。当業者に公知の方法により式Iの化合物を更に置換してもよい。
本発明の1態様においては、立体中心aはS配置を有しており、Xはp−トルエンスルホニルであり、rは1であり、R1とR2は一緒になって
から構成される群から選択される環状構造を形成し、
R3はフェニル、
から選択され、
R4は第3ブチルである。
この態様には、式IV−a:
の中間体化合物である式Iの好適種が含まれる。
この態様には、式I−a及びI−b:
の中間体化合物である式Iの好適種も含まれる。
化合物I−bは、2(S)−第3ブチルカルボキサミド−4N−(メチル−3−ピリジル)ピペラジンをIV−aと直線カップリングすることにより製造することができる。好ましくは、最終目的物L−735,524は、実施例3〜4に具体的に説明するようにI−aの脱保護及びピコリル化により製造される。
本発明の方法及び中間体は、HIVプロテアーゼの阻害、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)による感染の予防又は治療並びに前記感染に起因する病状(例えばAIDS)の治療に有用な最終目的化合物の製造に有用である。AIDSの治療又はHIV感染の予防もしくは治療は、非限定的な例として症候性及び無症候性の両方のAIDS、ARC(AIDS関連症候群)、並びに実際又は潜在的なHIV接触などの広範なHIV感染状態の治療を含むものとして定義される。例えば、本発明の方法及び中間体から製造し得る最終目的化合物は、例えば輸血、臓器移植、体液交換、咬創、不慮の穿刺、又は外科手術中の患者血液との接触などによりHIVと接触した疑いが生じた後のHIV感染の治療に有用である。
本最終目的物HIVプロテアーゼ阻害剤は、抗ウイルス化合物のスクリーニングアッセイの準備及び実施にも有用である。例えば、最終目的化合物は、より強力な抗ウイルス化合物の優れたスクリーニング手段である酵素突然変異体を単離するために有用である。更に、このような化合物は例えば競合阻害によりHIVプロテアーゼに対する他の抗ウイルス化合物の結合部位を確認又は決定するのに有用である。従って、本発明の方法及び中間体から製造される最終目的化合物はこれらの目的で販売される商業製品である。
本発明の中間体及び方法から製造し得るHIVプロテアーゼ阻害剤化合物はEPO第541,164号に開示されている。HIVプロテアーゼ阻害化合物は医薬キャリヤーと治療的に有効な量の前記化合物又は医薬的に許容可能なその塩とを含有する医薬組成物に配合してこのような治療を必要とする患者に投与することができる。EPO第541,164号は前記化合物に適切な医薬組成、投与経路、塩形態及び投与量を開示している。
本発明の化合物は不斉中心を有していることがあり、ラセミ化合物、ラセミ混合物及び個々のジアステレオマー、又はエナンチオマーとして存在してもよく、全異性体形態が本発明に含まれる。
任意成分中又は式I〜V中で任意の変数(例えばアリール、複素環、R、R1、R2、n、X等)を2回以上使用する場合には、その定義は各々独立している。また、置換基及び/又は変数の組み合わせはこのような組み合わせにより安定な化合物が得られる場合のみに許容可能である。
本明細書中では特に指定しない限り、「アルキル」は指定数の炭素原子を有する分枝鎖及び直鎖両者の飽和脂肪族炭化水素基(Meはメチル、Etはエチル、Prはプロピル、Buはブチル、t−Buは第3ブチルである)を含むものであり、「アルコキシ」は酸素橋を介して結合した指定炭素原子数のアルキル基を表し、「シクロアルキル」はシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル(Cyh)及びシクロヘプチル等の飽和環基を含むものである。「アルケニル」は鎖に沿う任意の安定点に存在し得る1個以上の炭素−炭素二重結合を有する直鎖又は分枝鎖いずれかの構造の炭化水素基を含むものであり、例えばエテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル等を意味する。「アルキニル」は鎖に沿う任意の安定点に存在し得る1個以上の炭素−炭素三重結合を有する直鎖又は分枝鎖いずれかの構造の炭化水素基を含むものであり、例えばエチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル等を意味する。本明細書中で使用する「ハロ」はフルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードを意味する。本明細書中で使用する「アリール」はフェニル(Ph)又はナフチルを意味する。
本明細書中で使用する複素環なる用語は、特に指定しない限り、飽和でも不飽和でもよく、炭素原子と、N、O及びSから構成される群から選択される1〜3個のヘテロ原子とから構成される安定な単環式もしくは二環式5〜7員又は安定な二環式7〜10員複素環系を表し、窒素及び硫黄ヘテロ原子は場合により酸化されていてもよく、窒素ヘテロ原子は場合により第4級化されていてもよく、これらの複素環は該複素環のいずれかがベンゼン環に縮合した二環式基を含む。複素環は任意のヘテロ原子又は炭素原子において結合して安定構造を生成し得る。このような複素環要素の例としては、ピペリジニル、ピペラジニル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロリジニル、2−オキソアゼピニル、アゼピニル、ピロリル、4−ピペリドニル、ピロリジニル、ピラゾリル、ピラゾリジニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、イソキサゾリル、イソキサゾリジニル、モルホリニル、チアゾリル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、キヌクリジニル、イソチアゾリジニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、チアジアゾリル、ベンゾピラニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、フリル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、チエニル、ベンゾチエニル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアモルホリニルスルホン、及びオキサジアゾリルが挙げられる。モルホリノはモルホリニルと同一である。
新規方法を使用する代表的な実験手順を以下に詳述する。これらの手順は例示に過ぎず、本発明の新規方法を限定するものではないと理解すべきである。
実施例1
アミド1の製造
熱電対プローブ、機械的撹拌機並びに窒素入口アダプター及びバブラーを備える50L容丸底フラスコに、無水THF(KF=55mg/mL)(KFはKarl Fischerで滴定した水分量を意味する)17.8L及びトリエチルアミン(868mL,6.22mol)中の(−)−cis−1−アミノインダン−2−オール(884g,5.93mol)の溶液を仕込み、15℃まで冷却した。次に、内部温度を氷−水冷却浴で14〜24℃に維持しながら3−フェニルプロピオニルクロリド(1000g,5.93mol)を75分間かけて加えた。添加後、混合物を18〜20℃で30分間エージングさせ、HLPC分析により(−)−cis−1−アミノインダン−2−オールの消滅を確認した。
25cm Dupont C8−RXカラム、60:40アセトニトリル/10mM(KH2PO4/K2HPO4)、1.0mL/min.、注入容量=20mL、検出=200nm、サンプル調製物=500×希釈液を使用して高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)分析により反応の進行をモニターする。保持時間の概数値は以下の通りである。
保持時間(分) 溶出物
6.3 cis−アミノインダノール
反応物をピリジニウムp−トルエンスルホナート(241g,0.96mol,0.16当量)で処理し、10分間撹拌した(1mLサンプルを同一容量の水で希釈した後の混合物のpHは4.3〜4.6)。次に、2−メトキシプロペン(1.27L,13.24mol,2.2当量)を加え、反応混合物を2時間38〜40℃に加熱した。反応混合物を20℃まで冷却し、酢酸エチル(12L)と5%NaHCO3水溶液(10L)に分配した。混合物を撹拌し、層を分離した。酢酸エチル層を5%NaHCO3水溶液(10L)及び水(4L)で洗浄した。酢酸エチル抽出物を常圧蒸留により脱水し、シクロヘキサン(合計容量〜30L)に溶媒交換した。蒸留及び濃縮(酢酸エチル抽出容量の20容量%)後、熱シクロヘキサン溶液をゆっくりと25℃まで冷却し、生成物を結晶化させた。得られたスラリーを更に10℃まで冷却し、1時間エージングさせた。生成物を濾過により単離し、湿潤ケーキを冷(10℃)シクロヘキサン(2×800mL)で洗浄した。洗浄したケーキを40℃で減圧(26"Hg)乾燥し、1.65kgのアセトニド1(86.4%、HPLCによると98面積%)を得た。1H NMR(300.13MHz,CDCl3、主回転異性体)δ7.36−7.14(m,9H),5.03(d,J=4.4,1H),4.66(m,1H),3.15(m,2H),3.06(br s,2H),2.97(m,2H),1.62(s,3H),1.37(s,3H);13C NMR(75.5MHz,CDCl3、主回転異性体)δc168.8,140.9,140.8,140.6,128.6,128.5,128.4,127.1,126.3,125.8,124.1,96.5,78.6,65.9,38.4,36.2,31.9,26.5,24.1。C21H23NO2の元素分析:計算値:C78.47;H7.21;N4.36。実測値:C78.65;H7.24;N4.40。
実施例2
エポキシド3の製造
a.トシラート法
熱電対、機械的撹拌機、滴下漏斗及び窒素入口アダプターを備えた50L容4頚丸底フラスコに、THF(KF=22mg/mL)15.6L中のアセトニド1(1000g,3.11mol)及び2(S)−グリシジルトシラート2(853g,3.74mol,1.2当量)の溶液を仕込み、減圧−窒素パージにより3回脱ガスし、−56℃まで冷却した。次に、内部温度を−50〜−45℃に維持しながらリチウムヘキサメチルジシルアジド(LiN[(CH3)3Si]2)(2.6L,1.38M,1.15当量)を2時間かけて加えた。反応混合物を−45〜−40℃で1時間撹拌した後、1時間かけて−25℃まで昇温させた。混合物を−25〜−22℃で4時間(又は出発アセトニドが3.0面積%になるまで)撹拌した。
25cm×4.6mm Zorbax Silicaカラム、ヘキサン中の20%酢酸エチル、2.0mL/min.、注入容量=20mL、検出=254nm、サンプル調製物=100×希釈液を使用してHPLC分析により反応の進行をモニターする。保持時間概数値は以下の通りである。
保持時間(分) 溶出物
5.5 アミド1
6.5 グリシジルトシラート2
13.5 エポキシド3
反応混合物に−15℃で脱イオン水(6.7L)を加えて反応を停止し、酢酸エチル(10L)との間で分配した。混合物を撹拌し、層を分離した。酢酸エチル抽出物を1%NaHCO3水溶液(5L)と飽和NaCl(0.5L)の混合物で洗浄した。酢酸エチル抽出物(28.3L)を減圧蒸留(28"Hg)により濃縮し、付加的酢酸エチルを加えて酢酸エチルへの溶媒交換を完了した(最終容量=11.7L)。酢酸エチル濃縮物を更にMeOHに溶媒交換し、生成物を結晶させ、最終容量3.2Lまで濃縮した。メタノール10Lを加え、10Lを留去することにより残留酢酸エチル溶媒を除去した。得られたスラリーを22℃で1時間撹拌した後、5℃まで冷却し、0.5時間エージングさせた。生成物を濾過により単離し、湿潤ケーキを冷メタノール(2×250mL)で洗浄した。洗浄したケーキを25℃で減圧(26"Hg)乾燥し、727gのエポキシド3(61.2%、HPLCによると主エポキシド98.7面積%)を得た。13C NMR(300MHz,CDCl3)δ171.1,140.6,140.5,139.6,129.6,128.8,128.2,127.2,126.8,125.6,124.1,96.8,79.2,65.8,50.0,48.0,44.8,39.2,37.4,36.2,26.6,24.1。
b.エピクロロヒドリン法
エポキシド3の製造(エピクロロヒドリン法)
シーブ脱水したTHF47mL中のアセトニド1(3.00g,9.33mmol)の溶液を窒素で脱ガスし、得られた溶液を−78℃まで冷却し、リチウムヘキサメチルジシリルアジド溶液8.0mL(THF中1.38M)で処理した。得られた溶液を−78℃で15分間エージングさせたのち、2(S)−エピクロロヒドリン(1.2mL,15.3mmol)を滴下し、得られた混合物を1時間かけて−25℃まで昇温させ、1時間エージングさせた。次いで反応混合物を−78℃まで再冷却し、リチウムヘキサメチルジシリルアジド溶液3.0mL、次いで(S)−エピクロロヒドリン1.0mLで処理した。反応混合物を−25℃まで昇温させ、2時間エージングさせた。反応混合物に飽和重炭酸ナトリウム水溶液20mLを加えて反応を停止し、EtOAc120mLで抽出し、EtOAc60mLで逆抽出した。有機相をあわせてブラインで洗浄し、脱水(MgSO4)し、濾過し、減圧濃縮して油状物3.97gを得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(SiO280g,溶離剤4:1ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、所望のエポキシド3と中間体クロロヒドリン生成物の混合物2.9gを得た。混合物の一部(1.29g)を25℃でシーブ脱水したTHF(20mL)に溶解し、カリウムt−アミラートの25重量%溶液1.73gで処理し、混合物を25℃で1時間エージングさせた。反応混合物を酢酸エチルと飽和重炭酸ナトリウムに分配し、層を分離した。有機相をブラインで洗浄し、脱水(MgSO4)し、減圧濃縮して油状物を得た。油状物をシリカゲルクロマトグラフィー(SiO280g、溶離剤4:1ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、1.1gのエポキシド3(全体収率70%)を得た。
実施例3
ペヌルチメート6の製造
機械的撹拌機、還流冷却器、蒸気浴、テフロン被覆熱電対及び窒素入口を備えた72L容4頚丸底フラスコに、イソプロパノール(2−プロパノール、18.6L)中の2(S)−第3ブチルカルボキサミド−4N−Boc−ピペラジン4(1950g,6.83mol,>99.5%ee)(ee=エナンチオマー過剰)及びエポキシド3(2456g、4S/Rエポキシドの97.5:2.5混合物、6.51mol)のスラリーを仕込み、加熱還流した(内部温度は84〜85℃)。40分後に均質液体が得られた。混合物を還流温度で28時間加熱した。
還流中の内部温度は84〜85℃であった。25cm Dupont C8−RXカラム、60:40アセトニトリル/10mM(KH2PO4/K2HPO4)、流速=1.0mL/min.、検出=220nm、サンプル調製物=反応混合物2μLをアセトニトリルで1mLまで希釈した希釈液を使用してHPLC分析により反応の進行をモニターした。保持時間の概数値は以下の通りである。
保持時間(分) 溶出物
4.8 ピペラジン4
8.9 エポキシド3
15.2 結合生成物5
28時間後に残存エポキシド3及び結合生成物5はそれぞれ1.5面積%及び91〜93面積%(HPLC分析による)であった。混合物を0〜5℃まで冷却し、温度を15℃未満に維持しながら6N HCl 20.9Lを加えた。添加の完了後、混合物を22℃まで昇温させた。この時点でガス(イソブチレン)の発生が認められる。混合物を20〜22℃で6時間エージングさせた。
上記と同一条件でHPLC分析により反応の進行をモニターした。保持時間の概数値は以下の通りである。
保持時間(分) 溶出物
7.0 cis−アミノインダノール
11.9 ペヌルチメート6
15.1 結合生成物5
混合物を0℃まで冷却し、温度を25℃未満に維持しながら50%NaOH7.5Lをゆっくりと加えて混合物のpHを11.6に調整した。混合物を酢酸エチル(40L)と水(3L)に分配した。混合物を撹拌し、層を分離した。有機相(60L)を減圧(29"Hg)濃縮し、DMFに溶媒交換し、最終容量10.5L(KF=1.8mg/mL)まで濃縮した。酢酸エチル中の6のHPLCアッセイ収率は86.5%であった。DMF中のペヌルチメート化合物6をそれ以上精製せずに次段階で直接使用した。単離した6の分析値:13C NMR(75.4MHz,CDCl3)δ175.2,170.5,140.8,140.5,139.9,129.1,128.5,127.9,126.8,126.5,125.2,124.2,73.0,66.0,64.8,62.2,57.5,49.5,47.9,46.4,45.3,39.6,39.3,38.2,28.9。
実施例4
L−735,524・1水和物の製造
前段階からの6のDMF(10.5L,KF=10mg/mL)溶液にシーブ脱水DMF(KF<30mg/L)8Lを加え、混合物をHg30"の減圧下に蒸気浴で加熱し、主に水及び/又は残留イソプロパノール又は酢酸エチル溶媒を留去した。最終濃縮物容量は13.5L(KF=1.8mg/mL)であり、その後、トリエチルアミン(2.86L,20.51mol)を25℃溶液に加え、次いで3−ピコリルクロリド塩酸塩(96%,1287g,7.84mol)を加えた。得られたスラリーを68℃まで加熱した。
前段階と同一条件を使用してHPLC分析により反応の進行をモニターした。保持時間の概数値は以下の通りである。
保持時間(分) 溶出物
2.7 DMF
4.2 3−ピコリルクロリド
4.8 L−735,524
9.1 ペヌルチメート6
残留ペヌルチメート化合物6がHPLC分析により<0.3面積%になるまで混合物を68℃でエージングさせた。
混合物を68℃で4時間撹拌した後、25℃まで冷却し、酢酸エチル(80L)及び飽和NaHCO3水溶液24Lと蒸留水(14L)の混合物に分配した。混合物を55℃で撹拌し、層を分離した。酢酸エチル層を55℃で3回水洗(20L)した。洗浄した酢酸エチル層を大気圧で最終ポット容量30Lまで濃縮した。常圧濃縮後、水(560mL)を熱溶液に加え、混合物を55℃まで冷却し、L−735,524・1水和物を接種した。混合物を4℃まで冷却し、濾過して生成物を収集した。生成物を冷酢酸エチル(2×3L)で洗浄し、25℃で実験室真空により乾燥し、L−735,524・1水和物2905g(70.7%)を白色固体として得た。
実施例5
ピラジン−2−第3ブチルカルボキサミド9
2−ピラジンカルボン酸(8) 3.35kg(27mol)
塩化オキサリル 3.46kg(27.2mol)
第3ブチルアミン(KF=460μg/ml) 9.36L(89mol)
EtOAc(KF=56μg/ml) 27L
DMF 120mL
1−プロパノール 30L
N2下で機械的に撹拌しながら72L容3頚フラスコに入れたEtOAc27L及びDMF120mLにカルボン酸8を懸濁し、懸濁液を2℃まで冷却した。温度を5〜8℃に維持しながら塩化オキサリルを加えた。
5時間で添加を完了した。発熱添加中にCO及びCO2が発生した。形成されたHClは主として溶液中に残存していた。恐らくピラジン酸塩化物のHCl塩である析出物が存在した。反応混合物の無水反応サンプルに第3ブチルアミンを加えて反応を停止することにより、酸塩化物形成アッセイを実施した。完了時に残存する酸8は<0.7%であった。
不完全な反応はビス−第3ブチルオキサミド不純物の形成をもたらすので、酸塩化物形成の完了アッセイは重要である。
反応は、25cm Dupont Zorbax RXC8カラム、流速1mL/min.、検出=250nm、30分で0.1%H3PO4水溶液98%及びCH3CN2%→H3PO4水溶液50%及びCH3CN50%の直線勾配を使用してHPLCによりモニターすることができる。保持時間:酸8=10.7分、アミド9=28.1分。
反応混合物を5℃で1時間エージングさせた。得られたスラリーを0℃まで冷却し、内部温度を20℃未満に維持するような速度で第3ブチルアミンを加えた。
反応は非常に発熱性であったので、添加は6時間を要した。生成された第3ブチルアンモニウム塩酸塩の小部分は反応混合物から毛羽立った白色固体として取り除けた。
混合物を更に30分間18℃でエージングさせた。析出したアンモニウム塩を濾去した。フィルターケーキをEtOAc12Lで洗浄した。有機相をあわせて3%NaHCO36L及び飽和NaCl水溶液2×2Lで洗浄した。有機相をDarco G60炭素200gで処理し、Solka Flokで濾過し、ケーキをetOAc4Lで洗浄した。
炭素処理の結果、生成物中の紫色は有効に除去された。
9のEtOAc溶液を10mbarで初期容量の25%まで濃縮した。1−プロパノール30Lを加え、最終容量20Lに達するまで蒸留を続けた。
この時点でEtOAcは1H NMRの検出限界を下回った(<1%)。この溶媒交換における内部温度は<30℃であった。3の1−プロパノール/EtOAc溶液は大気圧で還流下に数日間安定であった。
一部を蒸発させ、淡褐色固体を得た。m.p.87〜88℃。13C NMR(75MHz,CDCl3,ppm)161.8,146.8,145.0,143.8,142.1,51.0,28.5。
実施例6
rac−2−第3ブチルカルボキサミドピペラジン10
材料
1−プロパノール溶液 12L中
ピラジン−2−第3ブチルカルボキサミド92.4kg(13.4mol)
20%Pd(OH)2/C 16重量%
水素 144g。
ピラジン−2−第3ブチルカルボキサミド9/1−プロパノール溶液を5ガロン容オートクレーブに入れた。触媒を加え、混合物を65℃でH240psi(3気圧)で水素化した。
24時間後に反応は理論量の水素を消費し、GCによると9は<1%であった。混合物を冷却し、N2でパージし、触媒をSolka Flocで濾去した。触媒を温1−プロパノール2Lで洗浄した。
フィルターケーキの洗浄中に温1−プロパノールを使用することにより濾過が助長され、フィルターケーキ上の生成物の損失が少ないことが判明した。
30m Megaboreカラムを用いて10℃/min.で100℃から160℃まで昇温し、5分間維持した後、10℃/minで250℃まで昇温することによりGCにより反応をモニターした。保持時間は9=7.0分、10=9.4分であった。溶媒としてEtOAc/MeOH(50:50)及び展開剤としてニンヒドリンを使用してTLCにより反応をモニターすることもできる。
一部を蒸発させた処、アミド化及び水素化に関する収率は88%であり、10の濃度は133g/Lであることが判明した。
一部分を蒸発させ、10の白色固体を得た。m.p.150〜151℃。13C NMR(75MHz,D2O,ppm)173.5,59.8,52.0,48.7,45.0,44.8,28.7。
実施例7
(S)−2−第3ブチルカルボキサミドピペラジンビス
(S)−樟脳スルホン酸塩(S)−11
材料
1−プロパノール溶液 25.5Kg溶媒中
rac−2−第3ブチルカルボキサミド−ピペラジン104.10kg(22.12mol)
(S)−(+)−10−樟脳スルホン酸 10.0Kg(43.2mol)
1−プロパノール 12L
アセトニトリル 39L
水 2.4L
付属バッチ濃縮機を備える100L容フラスコにアミン10の1−プロパノール溶液を仕込んだ。溶液を10mbar及び温度<25℃で容量約12Lまで濃縮した。
この時点で溶液から生成物が析出したが、混合物を50℃まで加熱すると生成物は溶液に戻った。
均質アリコートを分析した処、10の濃度は341g/Lであることが判明した。濃度は、25cm Dupont Zorbax RXC8カラムで流速1.5mL/min、検出210nm、アイソクラチック(98/2)CH3CN/0.1%H3PO4水溶液を用いてHPLCにより決定した。10の保持時間は2.5分であった。
アセトニトリル(39L)及び水(2.4L)を加えると、やや茶色がかった透明溶液が得られた。
KF滴定により水含量を決定し、1H NMR積分のよりCH3CN/1−プロパノール比を決定した処、CH3CN/1−プロパノール/H2O比は26/8/1.6であることが判明した。溶液中の濃度は72.2g/Lであった。
(S)−10−樟脳スルホン酸を20℃で30分間かけて4回に分けて仕込んだ。CSAの添加後に温度は40℃まで上昇した。数分後に高粘度の白色析出物が形成された。白色スラリーを76℃まで加熱して全固体を溶解した後、やや茶色がかった溶液を8時間かけて21℃まで冷却した。
生成物は62℃で析出した。生成物を21℃でエージングさせずに濾過し、フィルターケーキを溶媒混合物CH3CN/1−プロパノール/H2O 26/8/1.6の5Lで洗浄した。N2ブリード下に真空炉で35℃でフィルターケーキを乾燥し、5.6Kg(39%)の11を白色結晶質固体として得た。m.p.288〜290℃(分解を伴う)。[α]D 25=18.9゜(c=0.37,H2O)。13C NMR(75MHz,D2O,ppm)222.0,164.0,59.3,54.9,53.3,49.0,48.1,43.6,43.5,43.1,40.6,40.4,28.5,27.2,25.4,19.9,19.8。
以下のキラルHPLCアッセイによると、材料のeeは95%であった。即ち11の一部(33mg)をEtOH4mL及びEt3N1mLに懸濁した。Hoc2O(11mg)を加え、反応混合物を1時間エージングさせた。溶媒を完全に減圧除去し、残渣をEtOAc約1mLに溶解し、EtOAcを溶離剤として使用し、SiO2を充填したPasteurピペットにより濾過した。蒸発した生成物フラクションを約1mg/mLでヘキサンに再溶解した。ヘキサン/IPA(97:3)溶媒系を流速1mL/minで使用し、228nmで検出することにより、エナンチオマーをDaicel Chiracell ASカラムで分離した。保持時間:S対掌体=7.4分、R=9.7分。
実施例8
塩11からの(S)−2−第3ブチルカルボキサミド−4−第3ブトキシカルボニルピペラジン4
材料
(S)−2−第3ブチルアルボキサミドピペラジンビス(S)−(+)−CSA塩11,95%ee 5.54Kg(8.53mol)
ジ第3ブチルジカルボナート 1.86Kg(8.53mol)
Et3N 5.95L(42.6mol)
EtOH Punctilious 200プルーフ 55L
EtOAc 2L
N2下で滴下漏斗を備える100L容3頚フラスコに(S)−CSA塩11を仕込み、EtOH、次いで25℃でトリエチルアミンを加えた。固体はEt3Nを加えるとすぐに溶解した。Boc2OをEtOAcに溶解し、滴下漏斗に充填した。温度を25℃未満に維持するような速度でBoc2OのEtOAc溶液を加えた。添加は3時間を要した。Boc2O溶液の添加の完了後1時間、反応混合物をエージングさせた。
25cm Dupont Zorbax RXC8カラムでNaOHでpH=6.8に調整した(50/50)CH3CN/0.1M KH2PO4のアイソクラチック溶媒を流速1mL/minで用いて228nmで検出するHPLCにより反応をモニターすることができる。前段階と同一システムを使用してキラルアッセイを実施した。反応は溶媒として100%EtOAcを用いるTLCによりモニターすることもできる(Rf=0.7)。
次に10mbar減圧下でバッチ型濃縮機で内部温度<20℃で溶液を約10Lまで濃縮した。EtOAc20Lをゆっくりと入れ、約10Lまで再濃縮することにより溶媒交換を完了した。反応混合物をEtOAc60Lで洗浄し抽出器に入れた。有機相を5%Na2CO3水溶液16L、脱イオン水2×10L、及び飽和塩化ナトリウム水溶液2×6Lで洗浄した。水性洗浄物をあわせてEtOAc20Lで逆抽出し、有機相を水2×3L及び飽和塩化ナトリウム水溶液2×4Lで洗浄した。EtOAc抽出物をあわせて、100L容バッチ型濃縮機で内部温度<20℃で10mbar減圧下に約8Lまで濃縮した。シクロヘキサン約20Lをゆっくりと入れ、約8Lまで再濃縮することにより、シクロヘキサンの溶媒交換を行った。スラリーにシクロヘキサン5L及びEtOAc280mLを加え、混合物を加熱還流すると、全部が溶液になった。溶液を冷却し、58℃で種晶(10g)を加えた。スラリーを4時間で22℃まで冷却し、22℃で1時間エージング後に生成物を濾過により単離した、フィルターケーキをシクロヘキサン1.8Lで洗浄し、N2ブリード下に35℃で真空炉で乾燥し、Kgの4(77%、HPLCによると>99.9面積%、検出限界未満のR異性体)をやや淡褐色がかった粉末として得た。[α]D 25=22.0゜(c=0.20,MeOH)。m.p.107℃。13C NMR(75MHz,CDCl3,ppm)170.1,154.5,79.8,58.7,50.6,46.6,43.6,43.4,28.6,28.3。
実施例9
(S)−2−第3ブチルカルボキサミドピペラジンビス(L)−ピログルタミン酸12
材料
1−プロパノール溶液中 155ml
rac−2−第3ブチルカルボキサミド アッセイ=21.1g
ピペラジン10 (0.11mol)
L−ピログルタミン酸 28g,(0.21mol)
水 5ml
還流冷却器、機械的撹拌機及び窒素入口を備えた500mL容丸底フラスコに、ラセミ−2−第3ブチルカルボキミドピペラジン10の1−プロパノール溶液を仕込んだ。L−ピログルタミン酸と共に水を加え、得られたスラリーを加熱還流した。均質な黄色い液体を50℃まで冷却し、Rアミンのビス−(L)−PGA塩(50mg)を接種した。すぐに固体の形成が開始した。溶液を更に25℃まで冷却し、16時間エージングさせた。固体を22℃で濾過し、フィルターケーキを冷1−プロパノール/1%水35mLで洗浄した。フィルターケーキをN2ブリード下に真空炉で35℃で乾燥し、(R)−2−第3ブチルカルボキサミドピペラジンビス(L)−ピログルタミン酸23.74g(48%)を得た。上記キラルHPLCアッセイによると、この物質のeeは98%であった。黄色い母液は22.6g(46%)の(S)−2−第3ブチルカルボキサミドピペラジンビス(L)−ピログルタミン酸塩12を含有しており、キラルHPLCアッセイによるとeeは95%であった。母液を蒸発させ、以下の保護段階で直接使用した。
実施例10
(S)−2−第3ブチルカルボキサミドピペラジンビス(L)−ピログルタミン酸塩12からの(S)−2−第3ブチルカルボキサミド−4−第3ブトキシカルボニルピペラジン4
材料
(S)−2−第3ブチルカルボキサミドピペラジンビス(L)−ピログルタミン酸塩,95%ee22.6g(50.1mmol)
ジ第3ブチルカルボナート 11.1g(50.1mmol)
Et3N 35.5mL(0.254mol)
1−プロパノール 226mL
EtOAc 24mL
N2下で滴下漏斗を備えた500mL容3頚フラスコに(S)−2−第3ブチルカルボキサミドピペラジンビス(L)−ピログルタミン酸塩を仕込み、1−プロパノールを加えた。Et3Nを加えると、ゴム状の黄色い固体はすぐに溶解した。Boc2OのEtOAc溶液を22℃で2時間かけて加えた。添加の完了後1時間、反応混合物をエージングさせた。
11から4への変換と同一手順を使用してHPLC及びTLCにより反応をモニターすることができた。
次に溶液を濃縮し、酢酸エチル(200mL)に溶媒交換した。反応混合物を7%Na2CO3水溶液50mL、2×mL水で洗浄し、脱水(Na2SO4)及び濾過した。EtOAc溶液を濃縮し、シクロヘキサン(60mL)に溶媒交換した。EtOAc(1mL)を加え、混合物を加熱還流し、全固体を溶解させた。混合物を冷却し、52℃で種晶(50mg)を加えた。スラリーを2時間かけて22℃まで冷却し、22℃で1時間エージング後に生成物を濾過により単離した。フィルターケーキをシクロヘキサン8mLで洗浄し、N2ブリード下に35℃で真空炉で乾燥し、10.8g(74%)(HPLC分析によると>99.9面積%、検出限界未満のR異性体)の4をオフホワイト粉末として得た。
実施例11
(S/R)−2−第3ブチルカルボキサミド−4−第3ブトキシカルボニルピペラジン13から4への動力学的分割
材料
粗(S/R)−2−第3ブチルカルボキサミド−4−第3ブトキシカルボニルピペラジン13 1.40g
(S)−2−第3ブチルカルボキサミド−4−第3ブトキシカルボニルピペラジン4(>99.5%ee) 4×0.14g
2%(vol/vol)EtOAcを含有するメチルシクロヘキサン14mL
ゴム状の粗物質13を90℃まで加熱することにより溶媒混合物14mLに溶解する。溶液を冷却しながら、10℃間隔で溶液に0.14gの4(>99.5%ee)を接種する。55℃での第4回目の0.14g種晶バッチはもはや溶解せず、更に室温までゆっくりと冷却すると、白色結晶塊が形成される。反応混合物を濾過し、メチルシクロヘキサン/EtOAc溶媒混合物3mLで洗浄し、N2ブリード下に真空炉で乾燥し、白色固体0.95gを得る。Chiracell ASカラムを用いてエナンチオマー純度を測定すると、93%eeである。
実施例12
trans−3−(4−ピリジル)アクリル酸の製造
ピリジン31mL中の4−ピリジンカルボキサルデヒド(36.7mL,0.384mol)及びマロン酸(40g,0.384mol)の溶液にピペリジン(0.12mL)を加え、混合物を100℃まで昇温させた。多量のCO2が発生するので注意を要する。0.5時間後に反応混合物を室温(RT)まで冷却すると、溶液は凝固した。これに水240mLを加えて研和し、濾過し、水2×50mLで洗浄した。固体を42℃で一晩減圧(10mmHg)乾燥し、白色固体37.1gを得た。m.p.295〜297℃。
実施例13
N−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−trans−3−(4−ピリジル)アクリルアミドの製造
THF500mL中のtrans−3−(4−ピリジル)アクリル酸(10.0g,0.067mol)の懸濁液にトリエチルアミン(10.29mL,0.0738mol)を加え、溶液を0℃まで冷却した。トリメチルアセチルクロリド(8.68mL,0.0704mol)を加え、反応混合物を0.5時間撹拌した。THF260mLに溶解した2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダン(10.0g,0.067mol)をカニューラで加えた。2時間後に反応混合物をRTまで昇温させ、更に15時間撹拌した。溶媒を減圧除去し、得られた固体に冷酢酸エチル(150mL)を加えて研和し、濾過した。濾液を一晩減圧(0.5mmHg)乾燥し、白色固体18.5gを得た。m.p.205〜207℃。
実施例14
N−(1,2−N,O−イソプロピリデネン−2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−trans−3−(4−ピリジル)アクリルアミドの製造
塩化メチレン700mL中のN−(2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−trans−3−(4−ピリジル)アクリルアミド(18.5g,0.066mol)の懸濁液にジメトキシプロパン(49.0mL,0.402mol)、次いで(+/−)樟脳スルホン酸(46.8g,0.201mol)を加えた。20分後に反応混合物は均質になった。反応混合物を3時間撹拌し、飽和NaHCO3(2×150mL)で洗浄した。水層を塩化メチレン(3×200mL)で抽出し、有機層をあわせてMgSO4で脱水し、濾過及び濃縮し、油状物を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィー(100×150mmシリカゲルカラム;MeOH:NH3で飽和したCHCl3:CH2Cl2 1:30:69→2:30:68→3:30:67→5:30:65の勾配溶離)により精製し、白色泡状物16.0gを得た。(5:30:65 MeOH:NH3で飽和したCHCl3:CH2Cl2中Rf0.46)
実施例15
N−(1,2−N,O−イソプロピリデネン−2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−3−(4−ピリジル)プロピルアミドの製造
エタノール(200mL)及びTHF(200mL)に溶解したN−(1,2−N,O−イソプロピリデネン−2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−trans−3−(4−ピリジル)アクリルアミド(16.0g,0.0499mol)に、炭素担持Pd(OH)2(20重量%)14.0gを加えた。次にフラスコにH2を加え、9時間撹拌した。溶液をArでパージし、セライトプラグで濾過し、エタノール(100mL)で洗浄した。溶媒を減圧除去し、生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(100×150mmシリカゲルカラム;MeOH:NH3で飽和したCHCl3:CH2Cl2 1:30:69→2:30:68→3:30:67→5:30:65の勾配溶離)により精製し、白色泡状物13.8gを得た。(5:30:65 MeOH:NH3で飽和したCHCl3:CH2Cl2中Rf0.5)
実施例16
N−2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−trans−3−(3−ピリジル)アクリルアミドの製造
適当な出版材料に置き換えた以外はN−2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−trans−3−(4−ピリジル)アクリルアミドと実質的に同一の製造手順を使用して標記化合物を製造した。物性データ:m.p.119〜120℃。C17H16N2O2・0.65H2Oの元素分析:計算値:C69.92;H5.97;N9.59。実測値:C69.94;H5.74;N9.84。
実施例17
N−(1,2−N,O−イソプロピリデネン−2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−trans−3−(3−ピリジル)アクリルアミドの製造
適当な出発材料に置き換えた以外はN−(1,2−N,O−イソプロピリデネン−2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−trans−3−(4−ピリジル)アクリルアミドと実質的に同一の製造手順を使用して標記化合物を製造した。物性データ:m.p.134〜136℃。C20H20N2O2・0.25H2Oの元素分析:計算値:C73.94;H6.36;N8.62。実測値:C73.95;H6.18;N8.70。
実施例18
N−(1,2−N,O−イソプロピリデネン−2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−3−(3−ピリジル)プロピルアミドの製造
適当な出発材料に置き換えた以外はN−(1,2−N,O−イソプロピリデネン−2(R)−ヒドロキシ−1(S)−インダニル)−3−(4−ピリジル)プロピルアミドと実質的に同一の製造手順を使用して標記化合物を製造した。
以上の説明は例示の目的で提供した実施例により本発明の原理を教示するものであるが、本発明の実施は以下の請求の範囲及びその均等内容に該当する限り、通常の全変形、応用及び変更を包含するものと理解されよう。
Claims (21)
- 式I:
の化合物の製造方法であって、式IV:
の化合物を式V:
のアミンと反応させる段階を含み、
上記式中、
立体中心aはR配置、S配置又はラセミ体であり、
rは0〜5の整数であり、
R1及びR2は各々独立して
1)水素、
2)非置換又は、
a)ヒドロキシ、
b)C1-3アルコキシ、
c)非置換又は、C1-4アルキル、ヒドロキシもしくはアリールの1種以上で置換されたアリール、
d)−W−アリール又は−W−ベンジル(式中、Wは−O−又は−S−である)、
e)非置換又は、
i)ヒドロキシ、
ii)C1-3アルコキシ、もしくは
iii)アリール
の1種以上で置換された5〜7員環シクロアルキル基、
f)非置換又は、ヒドロキシ、C1-4アルキル、ヒドロキシで置換されたC1-4アルキル、もしくはBocの1種以上で置換された複素環、
g)−NH−COOC1-3アルキル、
h)−NH−CO−C1-3アルキル、
i)−NH−SO2C1-3アルキル、
j)−COOR、又は
k)−((CH2)mO)nR
の1種以上で置換された−C1-4アルキル、又は
3)非置換又は、
a)ハロ、
b)ヒドロキシ、
c)−NO2又は−N(R)2、
d)C1-4アルキル、
e)非置換又は、−OHもしくはC1-3アルコキシの1種以上で置換されたC1-3アルコキシ、
f)−COOR、
g)−CON(R)2、
h)−CH2N(R)2、
i)−CH2NHCOR、
j)−CN、
k)−CF3、
l)−NHCOR、
m)アリールC1-3アルコキシ、
n)アリール、
o)−NRSO2R、
p)−OP(O)(ORx)2、又は
q)下記に定義するような−R5
の1種以上で置換されたアリール
から構成される群から選択されるか、
あるいは、R1とR2は一緒になってR1が結合している窒素及びR2が結合している炭素と共に、R1が結合している窒素と2〜9個の炭素原子とから構成され且つ、非置換又は、
1)ヒドロキシ、
2)非置換又は、
a)ハロ、
b)ヒドロキシ、
c)C1-3アルコキシ、
d)アリール、
e)非置換又は、
i)ヒドロキシ、
ii)C1-3アルコキシ、もしくは
iii)アリール
の1種以上で置換された5〜7員環シクロアルキル基、又は
f)複素環
の1種以上で置換されたC1-4アルキル、
3)C1-3アルコキシ、
4)−NH−COOC1-3アルキル、
5)−NH−CO−C1-3アルキル、
6)−NH−SO2C1-3アルキル、
7)複素環、
8)−W−アリール、又は
9)−W−CO−アリール
(式中、Wは上記と同義である)
の1種以上で置換される単環式又は二環式飽和3〜10員環系を形成してもよく、あるいは、R1とR2は一緒になってR1が結合している窒素及びR2が結合している炭素と共に、R1が結合している窒素、1〜8個の炭素原子及び
1)
(式中、Vは不在であるか又は−CO−Q−もしくは−SO2−Q−であり、R1はR1がR2と一緒にならずに独立している場合について上記に定義した通りであり、Qは不在であるか又は−O−、−N(R)−もしくは−C1-4アルキルで任意に置換された複素環である)、
2)
3)
4)
5)−S(O)p−
(式中、pは0、1又は2である)、又は
6)−O−
から選択される1種以上の非置換又は置換ヘテロ原子から構成される単環式又は二環式飽和3〜10員環系を形成してもよく、
R3は
1)水素、
2)−C1-4アルキル、
3)任意にヒドロキシで置換されたC5−C10シクロアルキル、
4)非置換又は、
a)ハロ、
b)ヒドロキシ、
c)−NO2又は−N(R)2、
d)C1-4アルキル、
e)非置換又は、−OHもしくはC1-3アルコキシの1種以上で置換されたC1-3アルコキシ、
f)−COOR、
g)−CON(R)2、
h)−CH2N(R)2、
i)−CH2NHCOR、
j)−CN、
k)−CF3、
l)−NHCOR、
m)アリールC1-3アルコキシ、
n)アリール、
o)−NRSO2R、
p)−OP(O)(ORx)2、又は
q)下記に定義するような−R5
の1種以上で置換されたC6−C10アリール、又は
5)N、O及びSから構成される群から選択される1〜3個のヘテロ原子を含み、非置換又はR5で置換され且つ任意に
a)ハロ、
b)C1-4アルキル、もしくは
c)C1-3アルコキシ
の1種以上で置換された単環式又は二環式複素環
から構成される群から選択され、
mは2、3、4又は5であり、
nは0、1、2又は3であり、
Rは水素又はC1-4アルキルであり、
RXはH又はアリールであり、
R4は直鎖又は分枝鎖C1-5アルキルであり、
R5は
1)−W−(CH2)m−NR6R7
(式中、W及びmは上記と同義であり、R6及びR7は各々独立して
a)水素、
b)非置換又は、
i)C1-3アルコキシ、
ii)−OH、もしくは
iii)−N(R)2
の1種以上で置換されたC1-6アルキル、
c)非置換又は、
i)C1-4アルキル、もしくは
ii)−N(R)2
の1種以上で置換された芳香族複素環
から選択されるか、
d)又はR6とR7は一緒になってそれらが結合している窒素と共に−N(R)、−O−、−S−、−S(O)−又は−S(O)2から選択される2個までの付加的なヘテロ原子を含み且つ任意にC1-4アルキルで置換された5〜7員複素環を形成する)
2)−(CH2)q−NR6R7(式中、qは1〜5の整数であり、R6及びR7は上記と同義であり、但しR6又はR7はH又は非置換C1-6アルキル以外のものである)、又は
3)非置換又はC1-4アルキルで置換されたベンゾフリル、インドリル、アザシクロアルキル、アザビシクロC7-11シクロアルキル、又はベンゾピペリジニルである前記方法。 - 反応がC1-3アルコールから選択される溶媒中で実施され、温度が80℃〜90℃である請求項1に記載の方法。
- 溶媒がイソプロパノールであり、温度が83℃〜85℃である請求項2に記載の方法。
- Xがp−トルエンスルホニルである請求項4に記載の方法。
- 式IV:
の化合物の製造方法であって、低温で強塩基の存在下に式II:
の化合物を式III:
のアミドと反応させる段階を含み、
上記式中、
立体中心aはR配置、S配置又はラセミ体であり、
Xは−H、メタンスルホニル、トリフルオロメタンスルホニル、p−トルエンスルホニル、ベンゼンスルホニル及び3−ニトロベンゼンスルホニルから構成される群から選択され、
rは0〜5の整数であり、
R3は
1)水素、
2)−C1-4アルキル、
3)任意にヒドロキシで置換されたC5−C10シクロアルキル、
4)非置換又は、
a)ハロ、
b)ヒドロキシ、
c)−NO2又は−N(R)2、
d)C1-4アルキル、
e)非置換又は、−OHもしくはC1-3アルコキシの1種以上で置換されたC1-3アルコキシ、
f)−COOR、
g)−CON(R)2、
h)−CH2N(R)2、
i)−CH2NHCOR、
j)−CN、
k)−CF3、
l)−NHCOR、
m)アリールC1-3アルコキシ、
n)アリール、
o)−NRSO2R、
p)−OP(O)(ORX)2、又は
q)下記に定義するような−R5
の1種以上で置換されたC6−C10アリール、又は
5)N、O及びSから構成される群から選択される1〜3個のヘテロ原子を含み、非置換又はR5で置換され且つ任意に
a)ハロ、
b)C1-4アルキル、もしくは
c)C1-3アルコキシ
の1種以上で置換された単環式又は二環式複素環
から構成される群から選択され、
Rは水素又はC1-4アルキルであり、
RXはH又はアリールであり、
R5は
1)−W−(CH2)m−NR6R7
(式中、Wは、−O−又は−S−であり、mは2、3、4又は5であり、R6及びR7は各々独立して
a)水素、
b)非置換又は、
i)C1-3アルコキシ、
ii)−OH、もしくは
iii)−N(R)2
の1種以上で置換されたC1-6アルキル、
c)非置換又は、
i)C1-4アルキル、もしくは
ii)−N(R)2
の1種以上で置換された芳香族複素環
から選択されるか、
d)又はR6とR7は一緒になってそれらが結合している窒素と共に−N(R)、−O−、−S−、−S(O)−又は−S(O)2から選択される2個までの付加的なヘテロ原子を含み且つ任意にC1-4アルキルで置換された5〜7員複素環を形成する)
2)−(CH2)q−NR6R7(式中、qは1〜5の整数であり、R6及びR7は上記と同義であり、但しR6又はR7はH又は非置換C1-6アルキル以外のものである)、又は
3)非置換又はC1-4アルキルで置換されたベンゾフリル、インドリル、アザシクロアルキル、アザビシクロC7-11シクロアルキル、又はベンゾピペリジニルである前記方法。 - 強塩基がLiN[(CH3)3Si]2、KN[(CH3)3Si]2、NaN[(CH3)3Si]2、n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、カリウム第3ブトキシド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムイソプロピルシクロヘキシルアミド、リチウムピロロジド、リチウムテトラメチルピペリジド、フェニルリチウム、イソプロピルマグネシウムクロリド及びイソブチルマグネシウムクロリドから構成される群から選択される請求項8に記載の方法。
- 温度が−82℃〜0℃である請求項9に記載の方法。
- テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル及びメチル−t−ブチルエーテル又はその組み合わせから構成される群から選択される溶媒中で反応を実施する請求項10に記載の方法。
- 強塩基がn−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、LiN[(CH3)3Si]2及びリチウムジイソプロピルアミドから構成される群から選択される請求項11に記載の方法。
- アミドIIIのメタル化を実施するための温度が−82℃〜−40℃の範囲であり、IIIのメタル化誘導体とIIの反応を実施するための温度が−50℃〜−10℃の範囲である請求項12に記載の方法。
- 溶媒がテトラヒドロフランである請求項13に記載の方法。
- 強塩基がn−ブチルリチウム及びLiN[(CH3)3Si]2から構成される群から選択される請求項14に記載の方法。
- アミドIIIのメタル化を実施するための温度が−50℃〜−45℃の範囲であり、IIIのメタル化誘導体とIIの反応を実施するための温度が−30℃〜−20℃の範囲である請求項15に記載の方法。
- R3がフェニルである請求項17に記載の方法。
- 式IV:
[式中、
立体中心aはR配置、S配置又はラセミ体であり、
rは0〜5の整数であり、
R3は
1)水素、
2)−C1-4アルキル、
3)任意にヒドロキシで置換されたC5−C10シクロアルキル、
4)非置換又は、
a)ハロ、
b)ヒドロキシ、
c)−NO2又は−N(R)2、
d)C1-4アルキル、
e)非置換又は、−OHもしくはC1-3アルコキシの1種以上で置換されたC1-3アルコキシ、
f)−COOR、
g)−CON(R)2、
h)−CH2N(R)2、
i)−CH2NHCOR、
j)−CN、
k)−CF3、
l)−NHCOR、
m)アリールC1-3アルコキシ、
n)アリール、
o)−NRSO2R、
p)−OP(O)(ORX)2、又は
q)下記に定義するような−R5
の1種以上で置換されたC6−C10アリール、又は
5)N、O及びSから構成される群から選択される1〜3個のヘテロ原子を含み、非置換又はR5で置換され且つ任意に
a)ハロ、
b)C1-4アルキル、もしくは
c)C1-3アルコキシ
の1種以上で置換された単環式又は二環式複素環
から構成される群から選択され、
Rは水素又はC1-4アルキルであり、
RXはH又はアリールであり、
R5は
1)−W−(CH2)m−NR6R7
(式中、Wは、−O−又は−S−であり、mは2、3、4又は5であり、R6及びR7は各々独立して
a)水素、
b)非置換又は、
i)C1-3アルコキシ、
ii)−OH、もしくは
iii)−N(R)2
の1種以上で置換されたC1-6アルキル、
c)非置換又は、
i)C1-4アルキル、もしくは
ii)−N(R)2
の1種以上で置換された芳香族複素環
から選択されるか、
d)又はR6とR7は一緒になってそれらが結合している窒素と共に−N(R)、−O−、−S−、−S(O)−又は−S(O)2から選択される2個までの付加的なヘテロ原子を含み且つ任意にC1-4アルキルで置換された5〜7員複素環を形成する)
2)−(CH2)q−NR6R7(式中、qは1〜5の整数であり、R6及びR7は上記と同義であり、但しR6又はR7はH又は非置換C1-6アルキル以外のものである)、又は
3)非置換又はC1-4アルキルで置換されたベンゾフリル、インドリル、アザシクロアルキル、アザビシクロC7-11シクロアルキル、又はベンゾピペリジニルである]
の化合物。
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