JP3546848B2 - ビットエラーレート推定回路 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、受信信号の位相点の広がりを検出し、それに基づいてビットエラーレートの推定を行うことにより、低ビットエラーレートにおいても比較的高速に、ビットエラーレートのレポートを可能にするビットエラーレート推定回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のビットエラーレートの測定では、本来送信する信号にビットエラー検出用のデータ、たとえばパリティビットを付加し、送信されてきた前記信号について復調後の受信信号の“1”または“0”のビットトータルが奇数であるかまたは偶数であるかを判定し、ビットエラーレートを測定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のビットエラーレート推定回路は、以上のように復調後受信信号のビットエラーレートを直接測定することで、ビットエラーレートの測定、推定を行なっている。このため、ビットレートが低くなるTDMAの上り回線で復調後受信信号のビットエラーレートを直接測定するような場合には、エラーレートが小さい低ビットエラーレートのときには大量のデータをビットエラーレート測定のために送受信する必要が生じ、この結果、ビットエラーレートの測定時間がきわめて長くなり、事実上モニタできないという課題があった。
【0004】
そこで本発明の目的は、低ビット・レートで使用時間が短い回線においても低ビットエラーレートのモニタが可能なビットエラーレート推定回路を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るビットエラーレート推定回路は、受信データの位相信号をもとにビットエラーレートの推定を行うビットエラーレート推定回路であって、電圧範囲 I と電圧範囲 Q とで規定される収束点を含む領域で検出された位相点の度数を計測し、前記計測した度数に対し基準値を出力する第1判定回路と、前記領域以外の領域で検出された位相点の度数を計測し、前記計測した度数と前記第1判定回路から出力された前記基準値との比較結果をもとに前記領域以外の前記領域で検出された位相点の分布についての広がりを検出する第2判定回路とを有し、受信データの位相信号から収束点近傍で検出された位相点の分布についての広がりを検出する位相点分布検出回路と、前記位相点分布検出回路で検出された前記位相点の広がりを判定し、前記位相点の広がりに応じたビットエラーレート推定結果を、前記位相点の広がりに応じてあらかじめ設定されているビットエラーレートの内から選択し出力する推定回路とを備えたことを特徴とする。
【0006】
本発明のビットエラーレート推定回路は、第1判定回路が、電圧範囲 I と電圧範囲 Q とで規定される収束点を含む領域で検出された位相点の度数を計測し、前記計測した度数に対し基準値を出力し、第2判定回路が、前記領域以外の領域で検出された位相点の度数を計測し、前記計測した度数と前記第1判定回路から出力された前記基準値との比較結果をもとに、前記領域以外の前記領域で検出された位相点の分布についての広がりを検出することで、受信データの位相信号から収束点近傍で検出された位相点の分布についての広がりを検出し、推定回路が、前記検出された前記位相点の広がりを判定し、前記位相点の広がりに応じたビットエラーレート推定結果を、前記位相点の広がりに応じてあらかじめ設定されているビットエラーレートの内から選択し出力するので、受信したビットのエラーレートを直接測定する代わりに、受信信号の位相点の広がりを検出し、それに基づいてビットエラーレートの推定を行うことになり、低ビットエラーレートにおいても比較的高速にビットエラーレートのレポートを可能にする。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は、受信したビットのエラーレートを直接測定する代わりに、受信信号の位相点の広がりを検出し、それに基づいてビットエラーレートの推定を行うことにより、低ビットエラーレートにおいても比較的高速にビットエラーレートのレポートを可能にするものである。
以下、本発明の実施の一形態について説明する。
図1は、この実施の形態のビットエラーレート推定回路の概略構成を示すブロック図である。このビットエラーレート推定回路は、位相点分布検出回路2と推定回路3とを備えている。ディジタル復調器1で復調された受信データのnbit×nbitからなる位相信号は位相点分布検出回路2に入力される。位相点分布検出回路2では、入力された位相信号から収束点近傍で検出された位相点の分布についての広がりを検出し、その結果を推定回路3に出力する。推定回路3では、入力された位相点の前記広がりを判定しビットエラーレート推定結果を出力する。
【0008】
図2は、位相点分布検出回路2の構成を示すブロック図である。
位相点分布検出回路2はN個の判定回路を備えており、領域Aで示される収束点近傍で検出された位相点の度数を計測し、前記計測した度数に対し例えば1/8となる基準値を出力する判定回路11、前記領域A以外の電圧範囲Iと電圧範囲Qとで定められる領域B,C,D…で検出された位相点の度数を計測し、判定回路11から入力された度数に対応する即ち前記基準値と比較し、前記計測した度数が前記基準値を上回ると判定結果として“真”を出力する複数の判定回路12〜13を備えている。図9は、前記領域A,B,C,D…と領域Aで示される収束点を示す概念図である。
【0009】
図3は、推定回路3の構成を示すブロック図である。
推定回路3は、加算回路30とメモリ31を備えている。加算回路30には、位相点分布検出回路2から出力されるN−1個の判定結果が入力される。加算回路30は1bit×(N−1)入力の加算回路であり、判定結果が“真”であった領域数を加算結果として出力する。
【0010】
メモリ31のアドレス入力としては加算回路30の前記加算結果が入力される。メモリ31には、各アドレスすなわち前記判定回路12〜13の判定結果が“真”であった前記領域数に対応したビットエラーレートの値があらかじめ記憶されており、前記アドレス信号に従って前記ビットエラーレートの値であるメモリ内容を出力する。
図4にメモリ31の内容の一例を示す。メモリ内容は、数値演算あるいは実験的に求めたものである。
【0011】
図5は、判定回路11〜13の構成を示すブロック図である。
マグニチュード・コンパレータ21は、I軸の入力値と電圧範囲Iを比較し、前記入力値が前記電圧範囲Iの範囲内にある場合に“真”を出力する。
マグニチュード・コンパレータ22は、Q軸の入力値と電圧範囲Qを比較し、前記入力値が前記電圧範囲Qの範囲内にある場合に“真”を出力する。
【0012】
ANDゲート23は、マグニチュード・コンパレータ21とマグニチュード・コンパレータ22の出力の論理積を出力する。従って、ANDゲート23は、I軸とQ軸の入力値で表わされる位相点が、電圧範囲Iと電圧範囲Qで規定される矩形領域に入っていると“真”を出力する。
【0013】
カウンタ24は、一定の周期で入力されるリセット信号により初期化される。前記リセット信号で規定される一定の期間、即ち計測期間はANDゲート23から入力される論理が“真“の場合にデータレートのクロックでカウントアップし、“偽”の場合には値を保持し、判定が“真”となった度数を計測する。
【0014】
遅延回路26は、カウンタ24がリセットされる直前のカウンタ24の値、即ち度数をサンプル信号をもとに保持する。
マグニチュード・コンパレータ25は、遅延回路26の出力と基準値を比較し、遅延回路26の出力>基準値の場合に“真”を出力する。
ディジタル復調器1、マグニチュード・コンパレータ21、22、25、カウンタ24、加算回路30、メモリ31の構成は公知のものを使用している。
【0015】
次に動作について説明する。
図6は、各部動作のタイミングチャートの一例を示している。図では簡単のため、領域はA,B,Cの3領域しか定義していない。時刻T0から時刻T最終までの期間がビットエラーレート推定の1周期であり、時刻T0#2からは次の周期を表わしている。図6の第一周期の結果は時刻T0#2以降に得られる。図中、基準値は例として、領域Aの判定回路11の度数の下位3bitを削除した値であり、第一周期では、領域Aの度数188に対して基準値23、第二周期では、213に対して26である。これにより、領域Aの度数がピーク値となる場合にはその基準値は前記ピーク値の1/8となる。
【0016】
各領域に対する判定回路のカウンタ24は、時刻T0で初期化され、位相点の値に従ってカウントアップされる。図6では、時刻T0,T1,T2,T6,T7,T10において、位相信号が領域Aに属しており、領域Aのカウンタ24がカウントアップしている。時刻T3,T9においては位相信号が領域Bに属しており領域Bのカウンタ24がカウントアップしている。時刻T4においては位相信号が領域Cに属しており、領域Cのカウンタ24がカウントアップしている。時刻T5,T8においては、位相信号は定義されたいずれの領域にも属さないので、いずれの領域のカウンタ24もカウントアップしない。
【0017】
時刻T最終における領域Aのカウンタ24のカウント値は213、領域Bは25、領域Cは5であり、時刻T0#2以降それぞれ判定回路の度数として保持される。領域Bの判定値は、時刻T0#2において度数が28で基準値が26であるため、28>26で“真”となっている。領域Cの判定値は、時刻T0#2において度数が13で基準値が26であるため、13<26となり“偽”となっている。
加算回路30の出力は、時刻T0#2において領域Bと領域Cの判定値を足して1となる。
メモリ31のアドレス入力は、時刻T0#2において加算回路30出力と同じ1となり、その出力は5×10−8となる。
これらにより、図6の第一周期のビットエラーレートの推定値は5×10−8と求められた。
【0018】
図7および図8を用いて説明する。これらの図は位相点の広がりの度数分布を2つの場合を例にして示したものである。これらの図において、横軸下の○印は、各領域の度数が基準値を超えており、各領域に対応する判定回路の出力が“真”になっていることを示し、×印は領域の度数が基準値を越えていないため、判定回路の出力が“偽”になっていることを示している。
図7は、比較的ビットエラーレートが良好な場合を示している。図7では、領域Bと領域Cに対応する判定回路の出力が“真”となり、それ以外は“偽”の値をとる。図7の場合、加算回路30の出力は2となり、メモリ31のアドレスに入力され、図4を参照すると、ビットエラーレートとして1×10−7が出力される。
図8は、比較的ビットエラーレートが悪い場合を示している。図8では、領域B〜Gに対応する判定回路の出力が“真”となる。
図8の場合、加算回路30の出力は6となり、図4を参照するとビットエラーレートとして1×10−5が出力される。
【0019】
以上のように、この実施の形態によれば、受信したビットのエラーレートを直接測定するのではなく、受信信号の位相点の分布についての広がりを検出し、それに基づいてビットエラーレートを決定するため、ビットエラーレートが低い場合においても比較的高速にビットエラーレートのモニタ、判定が可能になるビットエラーレート推定回路を提供できる効果がある。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、位相点の広がりは、ビットエラーレートによらず比較的短時間でその分布が得られるため、比較的低いビットエラーレートの場合でも短時間にビットエラーレートをモニタすることが出来、これにより、低ビットレートで使用時間が短い回線においても低ビットエラーレートのモニタが可能となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のビットエラーレート推定回路の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態のビットエラーレート推定回路における位相点分布検出回路の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態のビットエラーレート推定回路における推定回路の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態のビットエラーレート推定回路の推定回路におけるメモリの記憶内容の一例を示す説明図である。
【図5】本発明の実施の形態のビットエラーレート推定回路における判定回路の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態のビットエラーレート推定回路における各部の動作を示すタイミングチャートである。
【図7】本発明の実施の形態のビットエラーレート推定回路における位相点の広がりの度数分布図である。
【図8】本発明の実施の形態のビットエラーレート推定回路における位相点の広がりの度数分布図である。
【図9】本発明の実施の形態のビットエラーレート推定回路における領域A,B,C,D…と領域Aで示される収束点を示す概念図である。
【符号の説明】
2…位相点分布検出回路、3…推定回路、11,12,13…判定回路、30…加算回路、31…メモリ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、受信信号の位相点の広がりを検出し、それに基づいてビットエラーレートの推定を行うことにより、低ビットエラーレートにおいても比較的高速に、ビットエラーレートのレポートを可能にするビットエラーレート推定回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のビットエラーレートの測定では、本来送信する信号にビットエラー検出用のデータ、たとえばパリティビットを付加し、送信されてきた前記信号について復調後の受信信号の“1”または“0”のビットトータルが奇数であるかまたは偶数であるかを判定し、ビットエラーレートを測定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のビットエラーレート推定回路は、以上のように復調後受信信号のビットエラーレートを直接測定することで、ビットエラーレートの測定、推定を行なっている。このため、ビットレートが低くなるTDMAの上り回線で復調後受信信号のビットエラーレートを直接測定するような場合には、エラーレートが小さい低ビットエラーレートのときには大量のデータをビットエラーレート測定のために送受信する必要が生じ、この結果、ビットエラーレートの測定時間がきわめて長くなり、事実上モニタできないという課題があった。
【0004】
そこで本発明の目的は、低ビット・レートで使用時間が短い回線においても低ビットエラーレートのモニタが可能なビットエラーレート推定回路を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るビットエラーレート推定回路は、受信データの位相信号をもとにビットエラーレートの推定を行うビットエラーレート推定回路であって、電圧範囲 I と電圧範囲 Q とで規定される収束点を含む領域で検出された位相点の度数を計測し、前記計測した度数に対し基準値を出力する第1判定回路と、前記領域以外の領域で検出された位相点の度数を計測し、前記計測した度数と前記第1判定回路から出力された前記基準値との比較結果をもとに前記領域以外の前記領域で検出された位相点の分布についての広がりを検出する第2判定回路とを有し、受信データの位相信号から収束点近傍で検出された位相点の分布についての広がりを検出する位相点分布検出回路と、前記位相点分布検出回路で検出された前記位相点の広がりを判定し、前記位相点の広がりに応じたビットエラーレート推定結果を、前記位相点の広がりに応じてあらかじめ設定されているビットエラーレートの内から選択し出力する推定回路とを備えたことを特徴とする。
【0006】
本発明のビットエラーレート推定回路は、第1判定回路が、電圧範囲 I と電圧範囲 Q とで規定される収束点を含む領域で検出された位相点の度数を計測し、前記計測した度数に対し基準値を出力し、第2判定回路が、前記領域以外の領域で検出された位相点の度数を計測し、前記計測した度数と前記第1判定回路から出力された前記基準値との比較結果をもとに、前記領域以外の前記領域で検出された位相点の分布についての広がりを検出することで、受信データの位相信号から収束点近傍で検出された位相点の分布についての広がりを検出し、推定回路が、前記検出された前記位相点の広がりを判定し、前記位相点の広がりに応じたビットエラーレート推定結果を、前記位相点の広がりに応じてあらかじめ設定されているビットエラーレートの内から選択し出力するので、受信したビットのエラーレートを直接測定する代わりに、受信信号の位相点の広がりを検出し、それに基づいてビットエラーレートの推定を行うことになり、低ビットエラーレートにおいても比較的高速にビットエラーレートのレポートを可能にする。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は、受信したビットのエラーレートを直接測定する代わりに、受信信号の位相点の広がりを検出し、それに基づいてビットエラーレートの推定を行うことにより、低ビットエラーレートにおいても比較的高速にビットエラーレートのレポートを可能にするものである。
以下、本発明の実施の一形態について説明する。
図1は、この実施の形態のビットエラーレート推定回路の概略構成を示すブロック図である。このビットエラーレート推定回路は、位相点分布検出回路2と推定回路3とを備えている。ディジタル復調器1で復調された受信データのnbit×nbitからなる位相信号は位相点分布検出回路2に入力される。位相点分布検出回路2では、入力された位相信号から収束点近傍で検出された位相点の分布についての広がりを検出し、その結果を推定回路3に出力する。推定回路3では、入力された位相点の前記広がりを判定しビットエラーレート推定結果を出力する。
【0008】
図2は、位相点分布検出回路2の構成を示すブロック図である。
位相点分布検出回路2はN個の判定回路を備えており、領域Aで示される収束点近傍で検出された位相点の度数を計測し、前記計測した度数に対し例えば1/8となる基準値を出力する判定回路11、前記領域A以外の電圧範囲Iと電圧範囲Qとで定められる領域B,C,D…で検出された位相点の度数を計測し、判定回路11から入力された度数に対応する即ち前記基準値と比較し、前記計測した度数が前記基準値を上回ると判定結果として“真”を出力する複数の判定回路12〜13を備えている。図9は、前記領域A,B,C,D…と領域Aで示される収束点を示す概念図である。
【0009】
図3は、推定回路3の構成を示すブロック図である。
推定回路3は、加算回路30とメモリ31を備えている。加算回路30には、位相点分布検出回路2から出力されるN−1個の判定結果が入力される。加算回路30は1bit×(N−1)入力の加算回路であり、判定結果が“真”であった領域数を加算結果として出力する。
【0010】
メモリ31のアドレス入力としては加算回路30の前記加算結果が入力される。メモリ31には、各アドレスすなわち前記判定回路12〜13の判定結果が“真”であった前記領域数に対応したビットエラーレートの値があらかじめ記憶されており、前記アドレス信号に従って前記ビットエラーレートの値であるメモリ内容を出力する。
図4にメモリ31の内容の一例を示す。メモリ内容は、数値演算あるいは実験的に求めたものである。
【0011】
図5は、判定回路11〜13の構成を示すブロック図である。
マグニチュード・コンパレータ21は、I軸の入力値と電圧範囲Iを比較し、前記入力値が前記電圧範囲Iの範囲内にある場合に“真”を出力する。
マグニチュード・コンパレータ22は、Q軸の入力値と電圧範囲Qを比較し、前記入力値が前記電圧範囲Qの範囲内にある場合に“真”を出力する。
【0012】
ANDゲート23は、マグニチュード・コンパレータ21とマグニチュード・コンパレータ22の出力の論理積を出力する。従って、ANDゲート23は、I軸とQ軸の入力値で表わされる位相点が、電圧範囲Iと電圧範囲Qで規定される矩形領域に入っていると“真”を出力する。
【0013】
カウンタ24は、一定の周期で入力されるリセット信号により初期化される。前記リセット信号で規定される一定の期間、即ち計測期間はANDゲート23から入力される論理が“真“の場合にデータレートのクロックでカウントアップし、“偽”の場合には値を保持し、判定が“真”となった度数を計測する。
【0014】
遅延回路26は、カウンタ24がリセットされる直前のカウンタ24の値、即ち度数をサンプル信号をもとに保持する。
マグニチュード・コンパレータ25は、遅延回路26の出力と基準値を比較し、遅延回路26の出力>基準値の場合に“真”を出力する。
ディジタル復調器1、マグニチュード・コンパレータ21、22、25、カウンタ24、加算回路30、メモリ31の構成は公知のものを使用している。
【0015】
次に動作について説明する。
図6は、各部動作のタイミングチャートの一例を示している。図では簡単のため、領域はA,B,Cの3領域しか定義していない。時刻T0から時刻T最終までの期間がビットエラーレート推定の1周期であり、時刻T0#2からは次の周期を表わしている。図6の第一周期の結果は時刻T0#2以降に得られる。図中、基準値は例として、領域Aの判定回路11の度数の下位3bitを削除した値であり、第一周期では、領域Aの度数188に対して基準値23、第二周期では、213に対して26である。これにより、領域Aの度数がピーク値となる場合にはその基準値は前記ピーク値の1/8となる。
【0016】
各領域に対する判定回路のカウンタ24は、時刻T0で初期化され、位相点の値に従ってカウントアップされる。図6では、時刻T0,T1,T2,T6,T7,T10において、位相信号が領域Aに属しており、領域Aのカウンタ24がカウントアップしている。時刻T3,T9においては位相信号が領域Bに属しており領域Bのカウンタ24がカウントアップしている。時刻T4においては位相信号が領域Cに属しており、領域Cのカウンタ24がカウントアップしている。時刻T5,T8においては、位相信号は定義されたいずれの領域にも属さないので、いずれの領域のカウンタ24もカウントアップしない。
【0017】
時刻T最終における領域Aのカウンタ24のカウント値は213、領域Bは25、領域Cは5であり、時刻T0#2以降それぞれ判定回路の度数として保持される。領域Bの判定値は、時刻T0#2において度数が28で基準値が26であるため、28>26で“真”となっている。領域Cの判定値は、時刻T0#2において度数が13で基準値が26であるため、13<26となり“偽”となっている。
加算回路30の出力は、時刻T0#2において領域Bと領域Cの判定値を足して1となる。
メモリ31のアドレス入力は、時刻T0#2において加算回路30出力と同じ1となり、その出力は5×10−8となる。
これらにより、図6の第一周期のビットエラーレートの推定値は5×10−8と求められた。
【0018】
図7および図8を用いて説明する。これらの図は位相点の広がりの度数分布を2つの場合を例にして示したものである。これらの図において、横軸下の○印は、各領域の度数が基準値を超えており、各領域に対応する判定回路の出力が“真”になっていることを示し、×印は領域の度数が基準値を越えていないため、判定回路の出力が“偽”になっていることを示している。
図7は、比較的ビットエラーレートが良好な場合を示している。図7では、領域Bと領域Cに対応する判定回路の出力が“真”となり、それ以外は“偽”の値をとる。図7の場合、加算回路30の出力は2となり、メモリ31のアドレスに入力され、図4を参照すると、ビットエラーレートとして1×10−7が出力される。
図8は、比較的ビットエラーレートが悪い場合を示している。図8では、領域B〜Gに対応する判定回路の出力が“真”となる。
図8の場合、加算回路30の出力は6となり、図4を参照するとビットエラーレートとして1×10−5が出力される。
【0019】
以上のように、この実施の形態によれば、受信したビットのエラーレートを直接測定するのではなく、受信信号の位相点の分布についての広がりを検出し、それに基づいてビットエラーレートを決定するため、ビットエラーレートが低い場合においても比較的高速にビットエラーレートのモニタ、判定が可能になるビットエラーレート推定回路を提供できる効果がある。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、位相点の広がりは、ビットエラーレートによらず比較的短時間でその分布が得られるため、比較的低いビットエラーレートの場合でも短時間にビットエラーレートをモニタすることが出来、これにより、低ビットレートで使用時間が短い回線においても低ビットエラーレートのモニタが可能となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のビットエラーレート推定回路の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態のビットエラーレート推定回路における位相点分布検出回路の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態のビットエラーレート推定回路における推定回路の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態のビットエラーレート推定回路の推定回路におけるメモリの記憶内容の一例を示す説明図である。
【図5】本発明の実施の形態のビットエラーレート推定回路における判定回路の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態のビットエラーレート推定回路における各部の動作を示すタイミングチャートである。
【図7】本発明の実施の形態のビットエラーレート推定回路における位相点の広がりの度数分布図である。
【図8】本発明の実施の形態のビットエラーレート推定回路における位相点の広がりの度数分布図である。
【図9】本発明の実施の形態のビットエラーレート推定回路における領域A,B,C,D…と領域Aで示される収束点を示す概念図である。
【符号の説明】
2…位相点分布検出回路、3…推定回路、11,12,13…判定回路、30…加算回路、31…メモリ。
Claims (2)
- 受信データの位相信号をもとにビットエラーレートの推定を行うビットエラーレート推定回路であって、
電圧範囲 I と電圧範囲 Q とで規定される収束点を含む領域で検出された位相点の度数を計測し、前記計測した度数に対し基準値を出力する第1判定回路と、前記領域以外の領域で検出された位相点の度数を計測し、前記計測した度数と前記第1判定回路から出力された前記基準値との比較結果をもとに前記領域以外の前記領域で検出された位相点の分布についての広がりを検出する第2判定回路とを有し、受信データの位相信号から収束点近傍で検出された位相点の分布についての広がりを検出する位相点分布検出回路と、
前記位相点分布検出回路で検出された前記位相点の広がりを判定し、前記位相点の広がりに応じたビットエラーレート推定結果を、前記位相点の広がりに応じてあらかじめ設定されているビットエラーレートの内から選択し出力する推定回路と、
を備えたことを特徴とするビットエラーレート推定回路。 - 前記推定回路は、前記第1判定回路から出力された前記基準値を超える度数が計測された領域の数を求める加算回路と、前記加算回路で求められる前記領域の数に応じたビットエラーレートを、前記領域の数に応じてあらかじめ記憶したメモリを備え、前記加算回路で求められた前記領域の数に応じたビットエラーレートを前記領域の数をもとに前記メモリから選択し出力することを特徴とする請求項1記載のビットエラーレート推定回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001035164A JP3546848B2 (ja) | 2001-02-13 | 2001-02-13 | ビットエラーレート推定回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001035164A JP3546848B2 (ja) | 2001-02-13 | 2001-02-13 | ビットエラーレート推定回路 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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