JP3546463B2 - 混合イオン交換樹脂床の分離用球状不活性樹脂 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、混合イオン交換樹脂床に添加し、再生時にカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂の相互混入防止用に用いられる混合イオン交換樹脂床の分離用球状不活性樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】
混合イオン交換樹脂床は、カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂とを均一に混合して使用され、使用後は逆洗によりカチオン樹脂とアニオン樹脂とに分離して再生される。また米国特許第2,666,741号公報や火力原子力発電(Vol.32,No8,823−830,1981)に記載されているように、逆洗時におけるカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂との相互混入の防止を目的として、これら混合イオン交換樹脂床におけるカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂の分離境界に存在するよう比重と粒径が制御された不活性樹脂を用いることが知られており、不活性樹脂の水中における沈降終末速度が、アニオン樹脂とカチオン樹脂との中間となる様に、不活性樹脂の比重と粒径とを制御することにより、逆洗時に上部からアニオン交換樹脂、不活性樹脂、カチオン交換樹脂の順に三層に分離できる。このとき、樹脂充填塔における不活性樹脂層部に中間コレクタと呼ばれる出入口を設ける。アニオン樹脂およびカチオン樹脂を充填塔より抜き出だして再生する場合、この中間コレクタを利用することにより、アニオン樹脂、カチオン樹脂の出し入れが相互の混入無しに行える。また、充填したまま再生を行う場合にも、酸、アルカリ等の再生薬剤を通液するとき、不活性樹脂層部の中間コレクタを利用し、それぞれの樹脂のみを再生することができるため、酸によるアニオン樹脂の逆再生およびアルカリによるカチオン樹脂の逆再生を防止することが可能となる。ここで用いられる不活性樹脂とは、イオン交換基を有さずイオン交換性において不活性である樹脂を意味する。
【0003】
こうした不活性樹脂としては、通常、アクリロニトリルもしくはメタクリル酸エステルを主体とした重合体がイオン的に不活性なため使用される。これらの重合体は比較的疎水性であり、混合イオン交換樹脂床の通常の使用条件では耐水性および酸、アルカリに対し耐性を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらアクリロニトリルおよびメタクリル酸エステルを母体とした重合体は比較的疎水性であるために、混合イオン交換樹脂床を上向流にて逆洗分離する際に、気泡を巻き込み凝集して浮遊してしまい各樹脂層を完全に分離することができない欠点を有していた。こうした欠点を解決するものとして、米国特許第4,537,911号には、不活性樹脂の親水性を高めるために、母体を形成するモノマーの他にイオン交換基を有するモノマーを有意の滴定可能量(樹脂1mlにつき0.01meq)以下の範囲で含有する樹脂が記載されている。しかしながら、不活性樹脂が、わずかではあってもイオン交換能を有する官能基を含有することは好ましくなく、特に純度の高い水質が要求される場合には適用できないという問題があった。
【0005】
また米国特許第4,745,134号には、母体を形成するモノマーの他に親水性の非イオン性の官能基であるアミド基およびピロリドンを有するモノマーを使用して得られる樹脂が記載されている。しかしながらアミド基やピロリドンはイオン交換能を有しないが、含有する窒素原子は若干の塩基性を帯びており、塩酸等の酸を吸着する。このため、再生時に塩酸等に接触した場合、吸着した酸が水洗時に徐々に放出されていくので十分な水洗が行なわれにくいという問題があった。
【0006】
本発明の目的は、水中での気泡巻き込みによる浮上性が抑制され、酸やアルカリに対しイオン交換能および吸着能を有しない混合イオン交換樹脂床の分離用球状不活性樹脂を提供することにある。
【0007】
【問題を解決するための手段】
本発明は上述の問題を解決するためになされたものであり、その要旨は、(a)ポリオキシアルキレン基を有するモノビニル系モノマー、(b)少なくとも1種類以上の(a)のモノビニル系モノマー以外のモノビニル系モノマーおよび(c)少なくとも1種類以上のポリビニル系架橋性モノマーを共重合することにより得られる混合イオン交換樹脂床の分離用球状不活性樹脂に存する。
【0008】
以下、本発明につき詳細に説明する。
本発明における(a)ポリオキシアルキレン基を有するモノビニル系モノマーとしては、非イオン性の親水性モノマーであって、ポリオキシアルキレン基を分子内に有するモノビニル化合物である。
さらに詳しくは、一般式
【0009】
【化2】
−O(AO)n −B
【0010】
[式中、Aは炭素数2〜4の直鎖又は分岐のアルキレン基、nは1〜50の整数、Bは水素またはメチル基である]で表されるポリオキシアルキレン基を分子内に含有するモノビニル系化合物が好ましい。尚、本発明におけるモノビニル系化合物としては、ビニル基を有する代りにCH2 =C(CH3 )−基を有していてもよい。具体例としては例えば1−ポリオキシエチレン(5ないし50モル付加物)−2−プロペニル−4−ノニルフェニルエーテル、ヒドロキシポリオキシエチレン(2ないし30モル付加物)−メタクリレート、メトキシポリオキシエチレン(1〜30モル付加物)−メタクリレート、ヒドロキシポリオキシエチレン(1〜30モル付加物)−アリルエーテル等が挙げられる。
【0011】
本発明で使用される(a)ポリオキシアルキレン基を有するモノビニル系モノマーとしては、不活性樹脂の逆洗浮上性を抑制する範囲で用いられ、重合性モノマー混合物の総重量に対し、通常0.05〜20重量%、好ましくは0.05〜10重量%、最も好ましくは0.1〜5重量%の範囲である。
本発明で使用される(b)少なくとも1種類以上の(a)のモノビニル系モノマー以外のモノビニル系モノマーとしては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、(メタ)アクリル酸エステル類;例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、スチレン、メチルスチレン、エチルスチレン等のスチレン誘導体等が1種又は混合して用いられる。特にアクリロニトリル、メタクリル酸メチル、スチレン及びスチレン誘導体が有用である。
【0012】
これら(b)のモノビニル系モノマーの重合混合物中の重量比は、不活性樹脂の湿潤密度の所望の値を得るために、重合性モノマー混合物の総重量に対し、60〜95重量%の範囲で使用することができる。所望の不活性樹脂の湿潤密度を得るためには、スチレン系のモノマーを適宜(a)のモノビニル系モノマー以外の他のビニルモノマーと併用することが好ましい。その場合、スチレン系モノーマはモノマー混合物の総重量に対し30重量%迄の範囲で使用することが好ましい。
【0013】
本発明で使用される(c)のポリビニル系架橋性モノマーとしては、2個以上のビニル基を有する芳香族系不飽和炭化水素化合物および/または2個以上のビニル基を有する脂肪族系不飽和炭化水素化合物であることが好ましく、具体例としては、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン、ジビニルナフタレン、エチレングリコールジメタクリレート、1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン等が挙げられる。
【0014】
これら(c)ポリビニル系架橋性モノマーは、重合体を架橋して不活性樹脂を不溶化するために用いられ、重合性モノマー混合物の総重量に対し通常1〜25重量%、好ましくは1〜15重量%の範囲で用いられる。本発明に使用されるモノマー(a)(b)及び(c)はいずれもイオン交換性基等の活性基を含むものではない。
【0015】
本発明の不活性樹脂の組成は、重合性モノマー混合物中の各モノマーの重量によって定められる。
湿潤密度の調整は、ポリビニル系架橋性モノマーの必要量を確保しつつ、組成の大部分を占めるモノビニル系モノマーの各重量比により調整することが望ましい。一般にホモポリマーの乾燥比重が高いモノビニル系モノマーの重合性モノマー混合物中における重量比が多いほど湿潤密度は増加する傾向にある。球状不活性樹脂の湿潤密度は、通常、1.13〜1.18g/cm3 であり、混合イオン交換樹脂床のアニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂の湿潤密度の中間の値を有するように調製される。球状不活性樹脂の粒子径は、通常200〜1000μmであり、好ましくは400〜850μmの範囲である。
【0016】
本発明の球状不活性樹脂の混合イオン交換樹脂床に添加される量は、通常、混合イオン交換樹脂床の全体量の約10〜15容量%である。
不活性樹脂の製造は、公知のビニル系化合物の懸濁重合法によって製造することができる。重合性モノマー混合物に、有機過酸化物系やアゾ系のラジカル重合開始剤、例えば過酸化ベンゾイルや過酸化ラウロイルもしくはアゾビスイソブチロニトリル等を添加し、ポリビニルアルコール等の懸濁安定剤を含む水性媒体中にて攪拌を行い、加熱等の方法を用いて重合反応を行う。例えば有機過酸化物系重合開始剤が、過酸化ベンゾイルであれば、重合性モノマー混合物の総重量に対し0.05重量%〜3重量%の範囲で添加され、重合反応は、60℃〜80℃にて8時間以上行うことにより完了する。懸濁安定剤の添加量は、通常水溶媒体中に対し0.1重量%〜5重量%の範囲で添加され、必要に応じて重合性モノマーの塩析剤、例えば塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム等を同時に添加することもできる。さらに必要であれば重合性モノマー混合物に、ジクロルエタン、ジクロルプロパン等の不活性溶媒を添加し重合を行うこともできる。また重合の方法として、重合性モノマーの混合物の一部を重合途中に添加することも可能である。
【0017】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0018】
[実施例1]
還流装置付の1000ml重合反応器に、塩化ナトリウム20g、ポリビニルアルコール0.2gを含む500ml水溶液を投入し、窒素気流下にて10分間攪拌した(攪拌速度100rpm)。この水溶液中にアクリロニトリル70g、スチレン18g、純度56.5%の工業用ジビニルベンゼン10g、ジクロルエタン30g、1−ポリオキシエチレン(20モル付加物)−2−プロペニル−4−ノニルフェニルエーテル2g、過酸化ベンゾイル1gのモノマー混合物を加えた。攪拌を継続しながら、室温から60℃になるまで内容物を加熱し、重合反応を60℃で8時間行なった。反応終了後、冷却し樹脂を濾別し、脱イオン水に懸濁し、水蒸気蒸留によってジクロルエタンを留去した。得られた球状樹脂の湿潤密度は1.14g/cm3 であり、粒径は300−1000μmの範囲に90%以上存在した。
【0019】
[比較例1]
還流装置付の1000ml重合反応器に、塩化ナトリウム20g、ポリビニルアルコール0.2gを含む500ml水溶液を投入し、窒素気流下にて10分間攪拌した。この水溶液中にアクリロニトリル70g、スチレン20g、純度56.5%の工業用ジビニルベンゼン10g、ジクロルエタン30g、過酸化ベンゾイル1gから成るモノマー混合物を加えた。以降の工程は、実施例1と同様に実施した。得られた球状樹脂の湿潤密度は1.14g/cm3 であり、粒径は300−1000μmの範囲に90%以上存在した。
【0020】
[実施例2]
実施例1において、使用する原料を表−1に示したように変えた他は、実施例1と全く同様に実施した。得られた球状樹脂の湿潤密度は1.14g/cm3 であり、粒径は300−1000μmの範囲に90%以上存在した。
【0021】
[実施例3]
実施例1において、使用する原料を表−1に示したように変えた他は、実施例1と全く同様に実施した。得られた球状樹脂の湿潤密度は1.14g/cm3 であり、粒径は300−1000μmの範囲に90%以上存在した。
【0022】
[実施例4]
実施例1において、使用する原料を表−1に示したように変えた他は、実施例1と全く同様に実施した。得られた球状樹脂の湿潤密度は1.14g/cm3 であり、粒径は300−1000μmの範囲に90%以上存在した。
【0023】
[実施例5]
還流装置付の1000ml重合反応器に、塩化ナトリウム20g、ポリビニルアルコール0.6gを含む500ml水溶液を投入し、窒素気流下にて10分間攪拌した。この水溶液中にメタクリル酸メチル83g、純度56.5%の工業用ジビニルベンゼン15g、1−ポリオキシエチレン(20モル付加物)−2−プロペニル−4−ノニルフェニルエーテル2g、過酸化ベンゾイル1gから成るモノマー混合物を加えた。攪拌を継続しながら、室温から70℃になるまで内容物を加熱し、重合反応を70℃で8時間行なった。反応終了後、冷却し樹脂を濾別し、脱イオン水に懸濁し、水蒸気蒸留によって未重合のモノマーを留去した。得られた球状樹脂の密度は1.15g/cm3 であり、粒径は300−1000μmの範囲に90%以上存在した。
【0024】
[比較例2]
還流装置付の1000ml重合反応器に、塩化ナトリウム20g、ポリビニルアルコール0.6gを含む500ml水溶液を投入し、窒素気流下にて10分間攪拌した。この水溶液中にメタクリル酸メチル85g、純度56.5%の工業用ジビニルベンゼン15g、過酸化ベンゾイル1gから成るモノマー混合物を加えた。以後の工程は、実施例5と同様に実施した。得られた球状樹脂の湿潤密度は1.15g/cm3 であり、粒径は300−1000μmの範囲に90%以上存在した。
【0025】
[浮上性試験]
実施例1〜5及び比較例1,2で得られた球状樹脂を用いて浮上性試験を行なった。
[試験方法]
・樹脂の粒径範囲を400〜850μmにふるい分けた。
・内径27mmのガラスカラムに樹脂30mlを充填した。このときの層高は55mmであった。
・上部より圧空で付着水を除いた後、上向流にて樹脂を110mmまで展開し静置した。このときに浮上している樹脂層高を測定した。
[結果]
【0026】
【表1】
浮上層高(単位mm)
実施例1 3
比較例1 21
実施例2 5
実施例3 5
実施例4 6
実施例5 2
比較例2 12
【0027】
【表2】
表−1
実施例1 実施例2 実施例3 実施例4
アクリロニトリル 70 70 70 70
スチレン 18 19.5 19 19
工業用ジビニルベンゼン*1 10 10 10 10
化合物1*2 2 0.5 1 0
化合物2*3 0 0 0 1
過酸化ベンゾイル 1 1 1 1
ジクロルエタン 30 30 30 30
表内の数値の単位はg
*1:純度56.5%
*2:1−ポリオキシエチレン(20モル付加物)−2−プロペニル−4−ノ
ニルフェニルエーテル
*3:ヒドロキシポリオキシエチレン(23モル付加物)−メタクリレート
【0028】
【発明の効果】
本発明の球状不活性樹脂は、優れた沈降性を有し、混合イオン交換樹脂床の上向流逆洗展開時においても、水中での気泡巻き込みによる浮上性が著しく低減されている。しかもイオン交換能および吸着能を有する官能基を有しないため、酸あるいはアルカリと接触後の水洗が容易である。
【産業上の利用分野】
本発明は、混合イオン交換樹脂床に添加し、再生時にカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂の相互混入防止用に用いられる混合イオン交換樹脂床の分離用球状不活性樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】
混合イオン交換樹脂床は、カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂とを均一に混合して使用され、使用後は逆洗によりカチオン樹脂とアニオン樹脂とに分離して再生される。また米国特許第2,666,741号公報や火力原子力発電(Vol.32,No8,823−830,1981)に記載されているように、逆洗時におけるカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂との相互混入の防止を目的として、これら混合イオン交換樹脂床におけるカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂の分離境界に存在するよう比重と粒径が制御された不活性樹脂を用いることが知られており、不活性樹脂の水中における沈降終末速度が、アニオン樹脂とカチオン樹脂との中間となる様に、不活性樹脂の比重と粒径とを制御することにより、逆洗時に上部からアニオン交換樹脂、不活性樹脂、カチオン交換樹脂の順に三層に分離できる。このとき、樹脂充填塔における不活性樹脂層部に中間コレクタと呼ばれる出入口を設ける。アニオン樹脂およびカチオン樹脂を充填塔より抜き出だして再生する場合、この中間コレクタを利用することにより、アニオン樹脂、カチオン樹脂の出し入れが相互の混入無しに行える。また、充填したまま再生を行う場合にも、酸、アルカリ等の再生薬剤を通液するとき、不活性樹脂層部の中間コレクタを利用し、それぞれの樹脂のみを再生することができるため、酸によるアニオン樹脂の逆再生およびアルカリによるカチオン樹脂の逆再生を防止することが可能となる。ここで用いられる不活性樹脂とは、イオン交換基を有さずイオン交換性において不活性である樹脂を意味する。
【0003】
こうした不活性樹脂としては、通常、アクリロニトリルもしくはメタクリル酸エステルを主体とした重合体がイオン的に不活性なため使用される。これらの重合体は比較的疎水性であり、混合イオン交換樹脂床の通常の使用条件では耐水性および酸、アルカリに対し耐性を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらアクリロニトリルおよびメタクリル酸エステルを母体とした重合体は比較的疎水性であるために、混合イオン交換樹脂床を上向流にて逆洗分離する際に、気泡を巻き込み凝集して浮遊してしまい各樹脂層を完全に分離することができない欠点を有していた。こうした欠点を解決するものとして、米国特許第4,537,911号には、不活性樹脂の親水性を高めるために、母体を形成するモノマーの他にイオン交換基を有するモノマーを有意の滴定可能量(樹脂1mlにつき0.01meq)以下の範囲で含有する樹脂が記載されている。しかしながら、不活性樹脂が、わずかではあってもイオン交換能を有する官能基を含有することは好ましくなく、特に純度の高い水質が要求される場合には適用できないという問題があった。
【0005】
また米国特許第4,745,134号には、母体を形成するモノマーの他に親水性の非イオン性の官能基であるアミド基およびピロリドンを有するモノマーを使用して得られる樹脂が記載されている。しかしながらアミド基やピロリドンはイオン交換能を有しないが、含有する窒素原子は若干の塩基性を帯びており、塩酸等の酸を吸着する。このため、再生時に塩酸等に接触した場合、吸着した酸が水洗時に徐々に放出されていくので十分な水洗が行なわれにくいという問題があった。
【0006】
本発明の目的は、水中での気泡巻き込みによる浮上性が抑制され、酸やアルカリに対しイオン交換能および吸着能を有しない混合イオン交換樹脂床の分離用球状不活性樹脂を提供することにある。
【0007】
【問題を解決するための手段】
本発明は上述の問題を解決するためになされたものであり、その要旨は、(a)ポリオキシアルキレン基を有するモノビニル系モノマー、(b)少なくとも1種類以上の(a)のモノビニル系モノマー以外のモノビニル系モノマーおよび(c)少なくとも1種類以上のポリビニル系架橋性モノマーを共重合することにより得られる混合イオン交換樹脂床の分離用球状不活性樹脂に存する。
【0008】
以下、本発明につき詳細に説明する。
本発明における(a)ポリオキシアルキレン基を有するモノビニル系モノマーとしては、非イオン性の親水性モノマーであって、ポリオキシアルキレン基を分子内に有するモノビニル化合物である。
さらに詳しくは、一般式
【0009】
【化2】
−O(AO)n −B
【0010】
[式中、Aは炭素数2〜4の直鎖又は分岐のアルキレン基、nは1〜50の整数、Bは水素またはメチル基である]で表されるポリオキシアルキレン基を分子内に含有するモノビニル系化合物が好ましい。尚、本発明におけるモノビニル系化合物としては、ビニル基を有する代りにCH2 =C(CH3 )−基を有していてもよい。具体例としては例えば1−ポリオキシエチレン(5ないし50モル付加物)−2−プロペニル−4−ノニルフェニルエーテル、ヒドロキシポリオキシエチレン(2ないし30モル付加物)−メタクリレート、メトキシポリオキシエチレン(1〜30モル付加物)−メタクリレート、ヒドロキシポリオキシエチレン(1〜30モル付加物)−アリルエーテル等が挙げられる。
【0011】
本発明で使用される(a)ポリオキシアルキレン基を有するモノビニル系モノマーとしては、不活性樹脂の逆洗浮上性を抑制する範囲で用いられ、重合性モノマー混合物の総重量に対し、通常0.05〜20重量%、好ましくは0.05〜10重量%、最も好ましくは0.1〜5重量%の範囲である。
本発明で使用される(b)少なくとも1種類以上の(a)のモノビニル系モノマー以外のモノビニル系モノマーとしては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、(メタ)アクリル酸エステル類;例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、スチレン、メチルスチレン、エチルスチレン等のスチレン誘導体等が1種又は混合して用いられる。特にアクリロニトリル、メタクリル酸メチル、スチレン及びスチレン誘導体が有用である。
【0012】
これら(b)のモノビニル系モノマーの重合混合物中の重量比は、不活性樹脂の湿潤密度の所望の値を得るために、重合性モノマー混合物の総重量に対し、60〜95重量%の範囲で使用することができる。所望の不活性樹脂の湿潤密度を得るためには、スチレン系のモノマーを適宜(a)のモノビニル系モノマー以外の他のビニルモノマーと併用することが好ましい。その場合、スチレン系モノーマはモノマー混合物の総重量に対し30重量%迄の範囲で使用することが好ましい。
【0013】
本発明で使用される(c)のポリビニル系架橋性モノマーとしては、2個以上のビニル基を有する芳香族系不飽和炭化水素化合物および/または2個以上のビニル基を有する脂肪族系不飽和炭化水素化合物であることが好ましく、具体例としては、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン、ジビニルナフタレン、エチレングリコールジメタクリレート、1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン等が挙げられる。
【0014】
これら(c)ポリビニル系架橋性モノマーは、重合体を架橋して不活性樹脂を不溶化するために用いられ、重合性モノマー混合物の総重量に対し通常1〜25重量%、好ましくは1〜15重量%の範囲で用いられる。本発明に使用されるモノマー(a)(b)及び(c)はいずれもイオン交換性基等の活性基を含むものではない。
【0015】
本発明の不活性樹脂の組成は、重合性モノマー混合物中の各モノマーの重量によって定められる。
湿潤密度の調整は、ポリビニル系架橋性モノマーの必要量を確保しつつ、組成の大部分を占めるモノビニル系モノマーの各重量比により調整することが望ましい。一般にホモポリマーの乾燥比重が高いモノビニル系モノマーの重合性モノマー混合物中における重量比が多いほど湿潤密度は増加する傾向にある。球状不活性樹脂の湿潤密度は、通常、1.13〜1.18g/cm3 であり、混合イオン交換樹脂床のアニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂の湿潤密度の中間の値を有するように調製される。球状不活性樹脂の粒子径は、通常200〜1000μmであり、好ましくは400〜850μmの範囲である。
【0016】
本発明の球状不活性樹脂の混合イオン交換樹脂床に添加される量は、通常、混合イオン交換樹脂床の全体量の約10〜15容量%である。
不活性樹脂の製造は、公知のビニル系化合物の懸濁重合法によって製造することができる。重合性モノマー混合物に、有機過酸化物系やアゾ系のラジカル重合開始剤、例えば過酸化ベンゾイルや過酸化ラウロイルもしくはアゾビスイソブチロニトリル等を添加し、ポリビニルアルコール等の懸濁安定剤を含む水性媒体中にて攪拌を行い、加熱等の方法を用いて重合反応を行う。例えば有機過酸化物系重合開始剤が、過酸化ベンゾイルであれば、重合性モノマー混合物の総重量に対し0.05重量%〜3重量%の範囲で添加され、重合反応は、60℃〜80℃にて8時間以上行うことにより完了する。懸濁安定剤の添加量は、通常水溶媒体中に対し0.1重量%〜5重量%の範囲で添加され、必要に応じて重合性モノマーの塩析剤、例えば塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム等を同時に添加することもできる。さらに必要であれば重合性モノマー混合物に、ジクロルエタン、ジクロルプロパン等の不活性溶媒を添加し重合を行うこともできる。また重合の方法として、重合性モノマーの混合物の一部を重合途中に添加することも可能である。
【0017】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0018】
[実施例1]
還流装置付の1000ml重合反応器に、塩化ナトリウム20g、ポリビニルアルコール0.2gを含む500ml水溶液を投入し、窒素気流下にて10分間攪拌した(攪拌速度100rpm)。この水溶液中にアクリロニトリル70g、スチレン18g、純度56.5%の工業用ジビニルベンゼン10g、ジクロルエタン30g、1−ポリオキシエチレン(20モル付加物)−2−プロペニル−4−ノニルフェニルエーテル2g、過酸化ベンゾイル1gのモノマー混合物を加えた。攪拌を継続しながら、室温から60℃になるまで内容物を加熱し、重合反応を60℃で8時間行なった。反応終了後、冷却し樹脂を濾別し、脱イオン水に懸濁し、水蒸気蒸留によってジクロルエタンを留去した。得られた球状樹脂の湿潤密度は1.14g/cm3 であり、粒径は300−1000μmの範囲に90%以上存在した。
【0019】
[比較例1]
還流装置付の1000ml重合反応器に、塩化ナトリウム20g、ポリビニルアルコール0.2gを含む500ml水溶液を投入し、窒素気流下にて10分間攪拌した。この水溶液中にアクリロニトリル70g、スチレン20g、純度56.5%の工業用ジビニルベンゼン10g、ジクロルエタン30g、過酸化ベンゾイル1gから成るモノマー混合物を加えた。以降の工程は、実施例1と同様に実施した。得られた球状樹脂の湿潤密度は1.14g/cm3 であり、粒径は300−1000μmの範囲に90%以上存在した。
【0020】
[実施例2]
実施例1において、使用する原料を表−1に示したように変えた他は、実施例1と全く同様に実施した。得られた球状樹脂の湿潤密度は1.14g/cm3 であり、粒径は300−1000μmの範囲に90%以上存在した。
【0021】
[実施例3]
実施例1において、使用する原料を表−1に示したように変えた他は、実施例1と全く同様に実施した。得られた球状樹脂の湿潤密度は1.14g/cm3 であり、粒径は300−1000μmの範囲に90%以上存在した。
【0022】
[実施例4]
実施例1において、使用する原料を表−1に示したように変えた他は、実施例1と全く同様に実施した。得られた球状樹脂の湿潤密度は1.14g/cm3 であり、粒径は300−1000μmの範囲に90%以上存在した。
【0023】
[実施例5]
還流装置付の1000ml重合反応器に、塩化ナトリウム20g、ポリビニルアルコール0.6gを含む500ml水溶液を投入し、窒素気流下にて10分間攪拌した。この水溶液中にメタクリル酸メチル83g、純度56.5%の工業用ジビニルベンゼン15g、1−ポリオキシエチレン(20モル付加物)−2−プロペニル−4−ノニルフェニルエーテル2g、過酸化ベンゾイル1gから成るモノマー混合物を加えた。攪拌を継続しながら、室温から70℃になるまで内容物を加熱し、重合反応を70℃で8時間行なった。反応終了後、冷却し樹脂を濾別し、脱イオン水に懸濁し、水蒸気蒸留によって未重合のモノマーを留去した。得られた球状樹脂の密度は1.15g/cm3 であり、粒径は300−1000μmの範囲に90%以上存在した。
【0024】
[比較例2]
還流装置付の1000ml重合反応器に、塩化ナトリウム20g、ポリビニルアルコール0.6gを含む500ml水溶液を投入し、窒素気流下にて10分間攪拌した。この水溶液中にメタクリル酸メチル85g、純度56.5%の工業用ジビニルベンゼン15g、過酸化ベンゾイル1gから成るモノマー混合物を加えた。以後の工程は、実施例5と同様に実施した。得られた球状樹脂の湿潤密度は1.15g/cm3 であり、粒径は300−1000μmの範囲に90%以上存在した。
【0025】
[浮上性試験]
実施例1〜5及び比較例1,2で得られた球状樹脂を用いて浮上性試験を行なった。
[試験方法]
・樹脂の粒径範囲を400〜850μmにふるい分けた。
・内径27mmのガラスカラムに樹脂30mlを充填した。このときの層高は55mmであった。
・上部より圧空で付着水を除いた後、上向流にて樹脂を110mmまで展開し静置した。このときに浮上している樹脂層高を測定した。
[結果]
【0026】
【表1】
浮上層高(単位mm)
実施例1 3
比較例1 21
実施例2 5
実施例3 5
実施例4 6
実施例5 2
比較例2 12
【0027】
【表2】
表−1
実施例1 実施例2 実施例3 実施例4
アクリロニトリル 70 70 70 70
スチレン 18 19.5 19 19
工業用ジビニルベンゼン*1 10 10 10 10
化合物1*2 2 0.5 1 0
化合物2*3 0 0 0 1
過酸化ベンゾイル 1 1 1 1
ジクロルエタン 30 30 30 30
表内の数値の単位はg
*1:純度56.5%
*2:1−ポリオキシエチレン(20モル付加物)−2−プロペニル−4−ノ
ニルフェニルエーテル
*3:ヒドロキシポリオキシエチレン(23モル付加物)−メタクリレート
【0028】
【発明の効果】
本発明の球状不活性樹脂は、優れた沈降性を有し、混合イオン交換樹脂床の上向流逆洗展開時においても、水中での気泡巻き込みによる浮上性が著しく低減されている。しかもイオン交換能および吸着能を有する官能基を有しないため、酸あるいはアルカリと接触後の水洗が容易である。
Claims (8)
- (a)ポリオキシアルキレン基を有するモノビニル系モノマー、(b)少なくとも1種類以上の(a)のモノビニル系モノマー以外のモノビニル系モノマーおよび(c)少なくとも1種類以上のポリビニル系架橋性モノマーを共重合することにより得られることを特徴とする混合イオン交換樹脂床の分離用球状不活性樹脂。
- (a)0.05〜20重量%のポリオキシアルキレン基を有するモノビニル系モノマー、(b)60〜95重量%の少なくとも1種類以上の(a)のモノビニル系モノマー以外のモノビニル系モノマーおよび(c)1〜25重量%の少なくとも1種類以上のポリビニル系架橋性モノマーを共重合することにより得られることを特徴とする混合イオン交換樹脂床の分離用球状不活性樹脂。
- 前記(a)ポリオキシアルキレン基を有するモノビニル系モノマーが、一般式
【化1】
−O(AO)n −B
[式中、Aは炭素数2〜4の直鎖または分岐のアルキレン基、nは1〜50の整数、Bは水素またはメチル基である]で表されるポリオキシアルキレン基を分子内に有するモノビニル系モノマーであることを特徴とする請求項1又は2に記載の混合イオン交換樹脂床の分離用球状不活性樹脂。 - 前記(a)ポリオキシアルキレン基を有するモノビニル系モノマーが、1−ポリオキシエチレン(1〜50モル付加物)−2−プロペニル−4−ノニルフェニルエーテル、ヒドロキシポリオキシエチレン(1〜30モル付加物)−メタクリレート、メトキシポリオキシエチレン(1〜30モル付加物)−メタクリレートおよびヒドロキシポリオキシエチレン(1〜30モル付加物)−アリルエーテルよりなる群から選ばれたものであることを特徴とする請求項3に記載の混合イオン交換樹脂床の分離用球状不活性樹脂。
- 前記(b)少なくとも1種類以上の(a)のモノビニル系モノマー以外のモノビニル系モノマーが、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、およびスチレン誘導体よりなる群から選ばれたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の混合イオン交換樹脂床の分離用球状不活性樹脂。
- 前記(c)ポリビニル系架橋性モノマーが、2個以上のビニル基を有する芳香族系不飽和炭化水素化合物および/または2個以上のビニル基を有する脂肪族系不飽和炭化水素化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の混合イオン交換樹脂床の分離用球状不活性樹脂。
- 分離用球状不活性樹脂の粒径が200〜1000μmであることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の混合イオン交換樹脂床の分離用球状不活性樹脂。
- 分離用球状不活性樹脂の湿潤状態の比重が1.13〜1.18g/cm3 であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の混合イオン交換樹脂床の分離用球状不活性樹脂。
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